[事業再生・企業再生の基本ポイント]

第2回:法的整理と私的整理の比較

~法的整理のメリット、私的整理のメリット、法的整理と私的整理の選択視点~

 

〈解説〉

公認会計士・中小企業診断士  氏家洋輔

 

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法的整理とは、債権者または債務者が裁判所に対して、一定の法的手続きを申請し、裁判所の関与・監督の下、法律に則って債務者の再建、または清算手続きが進められます。

 

一方で私的整理とは、法的整理によらず、債権者と債務者との協議により倒産処理を図る手続きです。法的整理、私的整理ともに清算型と再建型がありますが、ここでは再建型について記述します。

 

法的整理のメリットは、以下の通りです。

①裁判所の関与の下で法的手順に従って進められるため、柔軟性に欠けるものの、債権者の利益を公平に調整でき、債務者の詐害行為を防止することができます。

 

②法的整理は、再生案や更生案が裁判所に認可されると、その内容が全債権者に及ぶため次の場合に適しています。

Ⓐ利害関係が複雑で債権者の協力を得られない場合

Ⓑ公的な融資等特殊な債権者が存在する場合

Ⓒ債権者が多く、個別の交渉を行うことが時間・コストの制約上困難である場合

 

③法的整理において、債権者が再建放棄を行う場合、「貸倒損失」として処理されます。

 

 

私的整理のメリットは以下の通りです

①法的整理と比較して、弁護士費用などの直接倒産費用および法的整理の長引きによる資産劣化などの間接倒産費用を回避できる可能性が高いです。

 

②私的整理では、法的整理のように広告により倒産状態であることが周知されません。よって、私的整理案に対して銀行債権者全員の合意が可能であれば、一般事業債権者からの信用低下を防ぐことが可能です。

 

③私的整理は債権者ごとに柔軟に弁済条件を設定でき、メイン銀行などの主要債権者のみに金融支援要請をすることができます。

 

 

法的整理と私的整理の選択視点

法的整理に比べ私的整理の方が迅速に進められることや債権者の回収額が多くなる場合が多いため、まずは私的整理の可能性を検討することが一般的です。法的整理と私的整理のどちらを選ぶかの検討ポイントとしては、債権者の数、大口債権者や特殊な債権者の状況、時間的猶予、経営陣の処遇などがあります。

 

一般的には、規模が大きく、多数の債権者を抱えている場合や、権利関係等複雑に絡み合っている場合には私的整理で決着させることが難しく法的整理を選ぶことが多くなります。

 

事業再生のスキームの選択は専門性が高いため、経験豊富な事業再生の専門家と協議する必要があります。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

[税理士のための税務事例解説]

事業承継やM&Aに関する税務事例について、国税OB税理士が解説する事例研究シリーズです。

今回は、「法人が解散・残余財産が確定した場合の事業年度」についてです。

 

[関連解説]

■【Q&A】解散による残余財産の分配に係るみなし配当の計算

■【Q&A】解散に際して支払われる役員退職金の課税関係

 

 

 


[質問]

〇当社は、11月末日決算法人(事業年度令和元年12月1日~令和2年11月30日)です。今般諸事情により、下記の予定にて解散・清算の予定です。
・解散予定日 令和2年9月30日

 

〇下記内容にて申告を考えています。
・解散申告…令和元年12月1日~令和2年9月30日…申告期限 令和2年11月30日
・みなし清算事業年度…令和2年10月1日~令和3年9月30日…申告期限 令和3年11月30日

 

〇みなし事業年度ですが、財産の整理が令和3年1月31日までには完了する予定です。
・したがって、上記みなし事業年度にかかわらず…令和2年10月1日~令和3年1月31日の事業年度として法人税等の申告を考えています。

 

〇残余財産確定申告書についても、残余財産の整理が令和3年2月28日には完了の予定です。
・残余財産確定申告書は、令和3年2月1日~2月28日の期間で法人税等の申告を考えています。

 

上記の事業年度で法人税等の申告をした場合には、税法上何か問題は発生しますか。

 

 

[回答]

1 事業年度
 (1) 事業年度の意義
この法律において「事業年度」とは、法人の財産及び損益の計算の単位となる期間(会計期間)で、法令で定めるもの又は法人の定款、寄附行為、規則、規約その他これらに準ずるもの(定款等)に定めるものをいい、法令又は定款等に会計期間の定めがない場合には、次項の規定により納税地の所轄税務署長に届け出た会計期間又は第3項の規定により納税地の所轄税務署長が指定した会計期間若しくは第4項に規定する期間をいう。ただし、これらの期間が1年を超える場合は、当該期間をその開始の日以後1年ごとに区分した各期間(最後に1年未満の期間を生じたときは、その1年未満の期間)をいう(法人税法13①)。

 

 (2) みなし事業年度(抜粋)
次の各号に規定する法人(…(省略)…)が当該各号に掲げる場合に該当することとなったときは、前条第1項の規定にかかわらず、当該各号に定める期間をそれぞれ当該法人の事業年度とみなす(法人税法14)。
一 内国法人(連結子法人を除く。)が事業年度の中途において解散(合併による解散を除く。)をした場合
その事業年度開始の日から解散の日までの期間及び解散の日の翌日からその事業年度終了の日までの期間
ニ~二十 (省略)
二十一 清算中の法人の残余財産が事業年度の中途において確定した場合(第十号に掲げる場合を除く。)
その事業年度開始の日から残余財産の確定の日までの期間
二十二~二十五 (省略)

 

(3) 解散、継続又は合併の日
法人税法第14条第1項第1号及び第12号《みなし事業年度》の「解散の日」又は第22号の「継続の日」とは、株主総会その他これに準ずる総会等において解散又は継続の日を定めたときはその定めた日、解散又は継続の日を定めなかったときは解散又は継続の決議の日、解散事由の発生により解散した場合には当該事由発生の日をいう。また、同項第2号、第10号及び第13号の「合併の日」とは、合併の効力を生ずる日(新設合併の場合は、新設合併設立法人の設立登記の日)をいう(法人税基本通達1-2-4)。

 

 

2 会社法
 (1) 清算の開始原因
株式会社は、次に掲げる場合には、この章の定めるところにより、清算をしなければならない(会社法475)。
一 解散した場合(第471条第4号に掲げる事由によって解散した場合及び破産手続開始の決定により解散した場合であって当該破産手続が終了していない場合を除く。)
二 設立の無効の訴えに係る請求を認容する判決が確定した場合
三 株式移転の無効の訴えに係る請求を認容する判決が確定した場合

 

(2) 貸借対照表等の作成及び保存
清算株式会社は、法務省令で定めるところにより、各清算事務年度(第475条各号に掲げる場合に該当することとなった日の翌日又はその後毎年その日に応当する日(応当する日がない場合にあっては、その前日)から始まる各1年の期間をいう。)に係る貸借対照表及び事務報告並びにこれらの附属明細書を作成しなければならない(会社法475)。

 

 (3) 株式会社等が解散等をした場合における清算中の事業年度
株式会社…(中略)…が解散等(会社法第475条各号…(中略)…《清算の開始原因》に掲げる場合をいう。)をした場合における清算中の事業年度は、当該株式会社等が定款で定めた事業年度にかかわらず、会社法第494条第1項…(中略)…《貸借対照表等の作成及び保存》に規定する清算事務年度になるのであるから留意する(法人税基本通達1‐2‐9)。

 

 

3 お尋ねについて
会社法の施行日(平成18年5月1日)以後に解散等した株式会社については、清算中の事業年度は、当該株式会社が定款で定めた事業年度にかかわらず、会社法第494条第1項《貸借対照表等の作成及び保存》に規定する清算事務年度になるとされています。

 

すなわち、法人が事業年度の中途において解散(合併による解散を除く。)をした場合には、まず、法人が定款等で定めた事業年度開始の日から解散の日までの期間についてみなし事業年度が生じ、次に、解散の日の翌日から会社法上の清算事務年度終了の日までの期間についてみなし事業年度が生じることとなります。

 

また、清算中の法人は、最終的に残余財産を分配して清算事務を終了し、清算結了することになりますが、その法人の残余財産が事業年度の途中で確定した場合には、その事業年度開始の日から残余財産確定の日までの期間を清算最終事業年度としてみなし事業年度を設けることとなります。ここでいう「残余財産確定の日」とは、特段明文化されていませんが、残余財産は、全ての資産を換価し債務を弁済することによって確定するため、実務上は、これらの全てが完了した日を「残余財産確定の日」とすることとなり、清算人が状況に応じて判断して定めることになると考えられています。

 

お尋ねによれば「11月決算法人が、令和2年9月30日に解散し、…」とのことですが、お尋ねの文中の「財産の整理が令和3年1月31日までに完了」と「財産の整理が令和3年2月28日までに完了」の使い分けが分かりませんので、便宜、「お尋ねの法人が株式会社であり、残余財産確定の日が令和3年2月28日である」と仮定した場合には、事業年度は次のようになるものと思われます。

 

(1) 解散の日が令和2年9月30日
イ 平成元年12月1日から令和2年9月30日まで(通常の事業年度)
ロ 令和2年10月1日から令和3年9月30日まで(清算中の事業年度)
(2) 残余財産確定の日が令和3年2月28日
上記(1)ロの事業年度の途中で残余財産が確定しますので、令和2年10月1日から令和3年2月28日までのみなし事業年度(清算最終事業年度)が生ずることになります。

 

 

 

 

税理士懇話会事例データベースより

(2020年10月5日回答)

 

 

 

 

[ご注意]

掲載情報は、解説作成時点の情報です。また、例示された質問のみを前提とした解説となります。類似する全ての事案に当てはまるものではございません。個々の事案につきましては、ご自身の判断と責任のもとで適法性・有用性を考慮してご利用いただくようお願い申し上げます。

 

 

 

 


 

 

 

[M&A案件情報(譲渡案件)](2021年3月16日)

-以下のM&A案件(4件)を掲載しております-

 

●【財務健全】大型部品の量産も可能な金属部品塗装事業者

[業種:金属製品塗装業/所在地:関東地方]

●高い技術力と、充実した生産設備を保有する製造業

[業種:配管・圧力容器・鋼構造物等の製造/所在地:東日本]

●業歴100年超を誇る、老舗の着物用帯の製造メーカー

[業種:和装製品製造業/所在地:西日本]

●海外製造拠点、クリーンルームを保有する日用品製造販売業者

[業種:繊維工業/所在地:非公表]

 

 

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案件No.SS006851
【財務健全】大型部品の量産も可能な金属部品塗装事業者

 

(業種分類)製造業

(業種)金属製品塗装業

(所在地)関東地方

(直近売上高)1~5億

(従業員数)10~50名

(譲渡スキーム)株式譲渡

(事業概要)自動車部品塗装を主力に長年の業歴を有す

 

〔特徴・強み〕

◇大手自動車部品メーカーとの取引歴長く、高い品質を維持
◇大型部品まで量産可能な塗装設備を保有
◇潤沢な現金資産等有しており、財務健全

 

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案件No.SS006846
高い技術力と、充実した生産設備を保有する製造業

 

(業種分類)製造業

(業種)配管・圧力容器・鋼構造物等の製造

(所在地)東日本

(直近売上高)5~10億

(従業員数)50~100名

(譲渡スキーム)株式譲渡

(事業概要)大手重電・重機メーカーとの長年の取引により蓄積された技術力と、充実した生産設備を構築。

 

〔特徴・強み〕

◇大型重電機器・溶接構造物の設計製作が可能(各種公的資格を有する)。

 

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案件No.SS006525
業歴100年超を誇る、老舗の着物用帯の製造メーカー

 

(業種分類)製造業

(業種)和装製品製造業

(所在地)西日本

(直近売上高)1億以下

(従業員数)10名以下

(譲渡スキーム)株式譲渡

(事業概要)着物用の帯製造メーカー。芸能人にも多く着用される老舗。

 

〔特徴・強み〕

◇100年超の業歴を誇り、これまで蓄積されたデザイン数は1万を超える。
◇技術力高く、業界内での知名度も高い企業。
◇問屋との取引も安定的であり一定水準の販売量は確保できる。

 

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案件No.SS005886
海外製造拠点、クリーンルームを保有する日用品製造販売業者

 

(業種分類)製造業

(業種)繊維工業

(所在地)非公表

(直近売上高)5~10億

(従業員数)10~50名

(譲渡スキーム)株式譲渡

(事業概要)一般用、医療用、工業用など用途に合わせた商品を製造

 

〔特徴・強み〕

◇クリーンルームを完備しており、高品質の商品を製造
◇海外製造販売拠点を有し、海外での販売も増加傾向にある
◇顧客ニーズに対応した商品開発ができ、当社独自の商品もある

 

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情報提供会社:株式会社ストライク

 

 

 

 

【免責事項】

・掲載情報は、内容及び正確さに細心の注意をはらい、万全を期しておりますが、人為的なミスや機械的なミス、調査過程におけるミスなどで誤りがある可能性があります。税務研究会及び情報提供会社は、当該情報に基づいて被ったいかなる損害についても一切の責任を負うものではありません。

・掲載情報は公開日時点の情報になります。既に案件が特定の対象会社と交渉に入っている場合や成約している場合もございます。

 

 

 

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[M&A案件情報(譲渡案件)](2021年3月9日)

-以下のM&A案件(2件)を掲載しております-

 

●業歴長く、安定受注を確保している解体工事業者

[業種:はつり・解体工事業/所在地:関東地方]

●大手ゼネコンの主要協力会社として受注基盤確立。若い職人を多く要し、技術力も高い。

[業種:識別工事業(設備工事業を除く)/所在地:関西地方]

 

 

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案件No.SS006727
業歴長く、安定受注を確保している解体工事業者

 

(業種分類)建設・土木

(業種)はつり・解体工事業

(所在地)関東地方

(直近売上高)1~5億

(従業員数)10~50名

(譲渡スキーム)株式譲渡

(事業概要)建築構造物の解体工事専業者

 

〔特徴・強み〕

◇建築構造物の解体工事専業者であり、付帯するアスベスト除去工事・舗装工事・杭抜き工事等をワンストップで受注・施工(外注)対応可能。
◇創業から50年以上もの間「安全、安心、丁寧、クレームを出さない解体工事」を心掛けており、取引先から一定の信頼を得ているため、リピート受注が多い。

 

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案件No.SS006504
大手ゼネコンの主要協力会社として受注基盤確立。若い職人を多く要し、技術力も高い。

 

(業種分類)建設・土木

(業種)識別工事業(設備工事業を除く)

(所在地)関西地方

(直近売上高)5~10億

(従業員数)10~50名

(譲渡スキーム)株式譲渡

(事業概要)躯体系の専門工事業者

 

〔特徴・強み〕

◇高い品質と実績から大手ゼネコンの協力会社として、安定した受注確保。
◇技術力が高く、有名建築家などのデザイン製の高い工事も手掛ける。
◇大型複合ビルやマンション、大学キャンパスなどの大型施設を得意とする。

 

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情報提供会社:株式会社ストライク

 

 

 

 

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[解説ニュース]

自宅家屋を取壊して敷地を譲渡した場合の譲渡所得の3,000万円控除の取扱い②

 

〈解説〉

税理士法人タクトコンサルティング(山崎 信義/税理士)

 

 

[関連解説]

■自宅家屋を取壊して敷地を譲渡した場合の譲渡所得の3,000万円控除の取扱い①

■譲渡所得の計算上、概算取得費を適用すべき場合、取得費を推定できる場合

 

1.自宅の敷地のみを譲渡した場合に3,000万円控除の適用が受けられる場合


前回の解説では、個人が自宅の敷地のみを譲渡した場合であっても、譲渡所得の3,000万円控除の適用が認められる場合について解説をしました。

 

前回の解説内容は、以下のとおりです。

 

自宅敷地に対する3,000万円控除の適用は、災害により自宅家屋が滅失した場合を除き、原則として、自宅家屋とその敷地を一体で譲渡する場合に認められます。ただし、租税特別措置法通達(措通)35-2では、所有者が居住の用に供している家屋(または居住の用に供されなくなった家屋)を取壊し、その敷地の用に供されていた土地等を譲渡した場合において、その土地等の譲渡が以下に掲げる要件のすべてを満たしているときは、居住用財産の譲渡に該当するものとして3,000万円控除の適用を認めています。

 

(1)その土地等の譲渡契約が、その家屋を取壊した日から1年以内に締結され、かつ、その家屋を居住用に使用しなくなった日以後3年を経過する日の属する年の12月31日までに譲渡したものであること。
(2)その家屋の取壊し後、譲渡契約の締結日まで貸付けその他に使用していない土地等の譲渡であること。

 

2.敷地の譲渡契約を締結後に家屋を取壊した場合の3,000万円控除の適用(私見)


措通35-2の(1)の要件は、土地上の家屋を取壊し、その後に土地の譲渡契約を締結する前提で定められています。では、先に家屋の取壊しての引渡しを定める土地の譲渡契約を締結し、その後、その土地上の家屋を取壊して土地の譲渡をした場合、その土地の譲渡が居住用財産の譲渡に該当するものとして、3,000万円控除の適用が認められるのでしょうか。この疑問について、筆者の私見を以下のとおり述べます。

 

措通35-2の(1)は「その土地等の譲渡契約が、その家屋を取壊した日から1年以内に締結され」と規定されているので、家屋の取壊し日よりも前に土地の譲渡契約を締結した場合、形式的には要件を満たさないことになります。ただし、租税特別措置法通達逐条解説(譲渡所得関係)によれば、措通35-2が発遣された趣旨は、「買主から家屋を除去したうえで土地のみ売ってほしいという条件が付いたため、家屋を取壊して土地だけを譲渡した場合に、3000万円控除が受けられないことになると、不動産取引の実態にそわない結果となる」を認め、そのようなケースに適用を認めないことが法令の趣旨から外れた結果となると考え、そのような事態を回避することにあります。この趣旨からすれば、「不動産取引の実態」においてありうる土地の譲渡で、措通35-2(1)と(2)の要件と同レベルの内容を有するものについても、3,000万円控除の適用対象となる居住用財産の譲渡に該当すると思われます。

 

措通35-2の要件のうち(1)は、家屋の取壊しが先行し、その後に土地の譲渡契約が行われるという前提に基づいていますが、買主と売主の力関係等の個別事情により、先に土地の譲渡契約を締結し、その後に土地上の家屋を取壊すことも不動産取引ではありうることです。家屋の取壊しと譲渡契約の順序が通達の前提とは逆になった場合でも、それが「不動産取引の実態」の一つであり、譲渡時に居住用財産(であった)という属性が保たれていれば、措通35-2と同様の取扱いが認められるべきです。

 

したがって、先に土地の譲渡契約を締結し、その後、その土地上の家屋を取壊した場合でも、その取引が措通35-2(1)と(2)の要件と遜色ない内容となっているときは、その通達の要件を満たす土地の譲渡と同様に、3,000万円控除の適用が認められると考えます。

 

たとえば、土地の譲渡契約後にその譲渡契約の条件としてうたわれているべき合理的な期間内(措通35-2(1)とのバランスから最長1年が妥当でしょう。)に家屋が取壊され、かつ、措通35-2(1)の後半で規定する「その家屋をその居住用に使用しなくなった日以後3年を経過する日の属する年の 12月31日までに」土地の譲渡(引渡し)が行われた場合で、その譲渡した土地が譲渡契約の締結後、家屋の取壊しを経て引渡しまでの間に、貸付けその他の用に供していないものであるときは、その土地の譲渡について3,000万円控除の適用が認められるものと考えます。

 

 

 

税理士法人タクトコンサルティング 「TACTニュース」(2021/3/8)より転載

[M&Aニュース](2021年2月22日〜2021年3月5日)

◇オンワードホールディングス<8016>、ファッションブランド「ジルサンダー」展開のイタリア子会社を現地社に譲渡、◇チェンジ<3962>、ITサービス関連のビーキャップを子会社化、◇オートバックスセブン<9832>、ジョイフル本田<3191>傘下のジョイフル車検・タイヤセンターを取得、◇イグニス<3689>、米ベインキャピタルと組みMBOで株式を非公開化、◇丸紅系投資会社、昭和電工<4004>傘下で化学商社の昭光通商<8090>をTOBで子会社化、◇ヴィア・ホールディングス、希望退職に42人応募、◇旧村上系のシティインデックスイレブンス、日本アジアグループへのTOBを撤回、◇長大<9624>、システム受託開発のエフェクトを子会社化、◇クレアホールディングス<1757>、タレント・スポーツ選手マネジメント子会社のトラロックエンターテインメントをトレジャーライフに譲渡 ほか

 

 

 

 

オンワードホールディングス<8016>、ファッションブランド「ジルサンダー」展開のイタリア子会社を現地社に譲渡
2021/03/05

オンワードホールディングスは、イタリア子会社傘下でファッションブランド「ジルサンダー」を展開するジルサンダーS.p.A.(ミラノ。売上高62億7000万円、営業利益△23億円)の全株式を、同国ファッション事業のOTB S.p.A.(ブレガンツェ)に譲渡することを決めた。新型コロナウイルス感染拡大の影響を受け、欧州を中心とした海外事業の経営環境がさらに悪化し、不採算事業からの撤退や規模の縮小などを進めている。譲渡価額は非公表。2021年3月中に譲渡予定。

チェンジ<3962>、ITサービス関連のビーキャップを子会社化
2021/03/05

チェンジは、ITサービス関連のビーキャップ(東京都中央区。売上高3億3700万円、営業利益4100万円、純資産4000万円)の株式71.3%を取得し、子会社化することを決めた。ユースケース(ユーザー視点で利用例を表現する技法)開発力の強化やクラウドサービス機能の獲得などを見込む。取得価額は非公表。取得予定日は2021年3月19日。

ビーキャップはビーコン(無線標識)やセンサー、スマートフォンを使い、現場の今を見える化するITサービスに強みを持つ。主力の「BeacappHERE」はオフィスや工場、倉庫など屋内での所在地を確認できるクラウドサービスで、パソコンでもスマホでも従業員がどこにいるか確認できる。

オートバックスセブン<9832>、ジョイフル本田<3191>傘下のジョイフル車検・タイヤセンターを取得
2021/03/05

オートバックスセブンは、ジョイフル本田傘下で自動車整備・修理を手がけるジョイフル車検・タイヤセンター(千葉県印西市)の全株式を取得し子会社化することを決めた。ジョイフル車検・タイヤセンターはジョイフル本田が展開するホームセンターのうち千葉県や東京都、茨城県などの6カ所に店舗を構える。オートバックスはホームセンター内の立地特性を生かし、新たな付加価値の提供を目指す。

取得価額は非公表。取得予定日は2021年4月1日。

イグニス<3689>、米ベインキャピタルと組みMBOで株式を非公開化
2021/03/05

イグニスは5日、MBO(経営陣による買収)で株式を非公開化すると発表した。米大手投資ファンドのベインキャピタルと組んでTOB(株式公開買い付け)を実施する。買付代金はおよそ263億円。イグニスが主力とするスマホ向けアプリ開発・運営を巡る競争環境は目まぐるしく変化する市場特性がある。非公開化で機動的・柔軟な意思決定を可能にする。TOBが成立すれば、東証マザーズへの上場が廃止となる見通し。同社はMBO目的のTOBに賛同している。

TOBの実施主体であるi3(東京都千代田区)はイグニスの銭錕社長、鈴木貴明取締役CTO(最高技術責任者)が各25%、ベインキャピタル傘下企業が50%を出資して設立した。

イグニス株の買付価格は1株につき3000円で、TOB公表前日の終値1787円に67.88%のプレミアムを加えた。TOBを通じて所有割合約53%にあたる876万1149株の取得を目指す。残る株式はイグニスの銭、鈴木両氏らが現在保有する。買付予定数の上限、下限は設けていない。買付期間は3月8日~4月19日。公開買付代理人は野村証券。決済の開始日は4月26日。

イグニスは2010年にスマホのネイティブアプリの企画・開発、運営を目的に設立し、14年にマザーズに上場した。

丸紅系投資会社、昭和電工<4004>傘下で化学商社の昭光通商<8090>をTOBで子会社化
2021/03/04

丸紅系の投資会社、アイ・シグマ・キャピタル(東京都千代田区)は4日、昭和電工傘下の化学商社の昭光通商に対してTOB(株式公開買い付け)を実施すると発表した。株式の85.1%を取得し、子会社化する。買付代金は約74億円。昭和電工はコーポレートガバナンス(企業統治)上の問題点が指摘される親子上場を解消するとともに、昭光通商は総合商社の丸紅グループの一員として商社機能を最大限発揮し、企業成長につなげる。

昭光通商はTOBに賛同している。同社の東証1部への上場は廃止となる見通し。

買付主体はアイ・シグマ・キャピタルが設立したSKTホールディングス(東京都千代田区)。昭光通商株の買付価格は1株につき796円で、TOB公表前日の終値724円に9.94%のプレミアムを加えた。昭和電工は43.79%を保有する昭光通商株のうち28.89%についてTOBに応募する。SKTは昭和電工の応募予定分を含めて85.1%(930万8723株)の買い付けを予定する。昭和電工は引き続き14.9%の株式を保有し、昭光通商の経営に一定に関与する。

買付予定数の下限は所有割合51.77%にあたる566万2898株。買付期間は3月5日~4月15日。公開買付代理人はSMBC日興証券。決済の開始日は4月22日。

昭光通商は1947年に昭和電工、味の素の支援を得て光興業として設立し、化学品や肥料の国内販売・輸出入に乗り出した。1962年に東証2部に上場(1981年に東証1部に昇格)。1982年に現在の昭光通商に社名変更し、昭和電工グループの中核商社として活動してきた。

ヴィア・ホールディングス、希望退職に42人応募
2021/03/03

ヴィア・ホールディングスは3日、約50人を募った希望退職に42人の応募があったと発表した。グループに在籍する40歳以上60歳未満の正社員を対象に2月15日~25日に募集した。退職日は3月31日。同社は「やきとりの扇屋」「日本橋 紅とん」「魚一丁」など居酒屋を中心に飲食店を412店舗(昨年12月末、うちFC44店舗)展開するが、新型コロナウイルス感染拡大による営業時間の制約などで業績が落ち込んでいる。

2月半ばに発表した2020年4~12月期業績は売上高49%減の96億円、営業赤字20億円(前年同期は2200万円の赤字)、最終赤字38億円(同1億7600万円の赤字)だった。今回の希望退職者募集に伴う特別退職金や再就職支援にかかる関連費用約5000万円は2021年3月期(通期)決算に特別損失として計上する予定。

旧村上系のシティインデックスイレブンス、日本アジアグループへのTOBを撤回
2021/03/03

投資会社のシティインデックスイレブンス(東京都渋谷区)は3日、日本アジアグループに対して実施していたTOB(株式公開買い付け)を撤回した。これに先立ち、シティのTOBに反対する日本アジアは1日、対抗措置として1株当たり300円の特別配当を3月18日時点の株主に対して行う方針を公表していた。特別配当の総額は約82億円で、日本アジアの純資産の帳簿価額の52%に相当する。このため、シティはTOBを維持することは著しく経済合理性を欠くと判断した。シティの買付期間は3月22日までだった。

日本アジアを巡っては2月初めまで米投資ファンドのカーライル・グループと共同でMBO(経営陣による買収)を目的とするTOBが行われたが、不調に終わった。

シティはMBOが進行中だった日本アジアの全株式取得を目指して2月5日にTOBを開始。買付価格は1株1210円で、買付代金は最大約264億円。日本アジアは反対意見を表明し、敵対的TOBに発展していた。シティは旧村上ファンド系投資会社。

日本アジアは3日、予定通りに特別配当を実施する方針を発表した。

長大<9624>、システム受託開発のエフェクトを子会社化
2021/03/03

長大は、システム受託開発のエフェクト(福岡市。売上高2億4200万円、営業利益500万円、純資産4300万円)の全株式を取得し、3日付で子会社化した。道路交通の安心・安全や農業の生産性向上など地域課題解決につながるIT関連技術を持つエフェクトを傘下に取り込むことで、新たな事業領域の創出や既存事業の基盤強化につなげる。取得価額は非公表。

長大は橋梁設計技術に強みを持つ建設コンサルタント大手。傘下に収めるエフェクトは2012年設立で、組み込みソフトウエアや今後市場拡大が見込まれるAI(人工知能)・IoT(モノのインターネット)関連のシステム開発を手がける。

クレアホールディングス<1757>、タレント・スポーツ選手マネジメント子会社のトラロックエンターテインメントをトレジャーライフに譲渡
2021/03/03

クレアホールディングスは、タレントやスポーツ選手のマネジメント・プロモート業務などを展開する子会社のトラロックエンターテインメント(東京都渋谷区。売上高3億2700万円、営業利益△300万円、純資産は500万円)の全株式を、スポーツ施設の企画、運営を手がけるトレジャーライフ(東京都港区)に3日付で譲渡した。2019年1月にトラロックを子会社化したが、新型コロナウイルス感染拡大に伴うイベントの実施制限などで事業環境が厳しさを増していた。譲渡価額は2000万円。

IMAGICA GROUP、希望退職に105人募集
2021/03/02

IMAGICA GROUPは2日、同社本体と映像制作サービス事業を手がける中核子会社のIMAGICA Lab.(東京都品川区)で募った希望退職に105人の応募があったと発表した。新型コロナウイルス感染拡大で国内映像市場が厳しさを増す中、グループ事業再編など抜本的な構造改革の一環。本体10人程度、IMAGICA Lab.90人程度をそれぞれ募り、前者で14人、後者で91人が応じた。退職日は3月31日。

2021年3月期決算に割増退職金や再就職支援にかかる関連費用15億6000万円を特別損失として計上する予定。

IMAGICA Labは4月1日付でエンターテインメント、テレビ番組・CM、ゲーム・グラフィック関連など分野別に5つの子会社に分割・再編される。

TSIホールディングス、人員削減プログラムに351人応募
2021/03/01

TSIホールディングスは1日、希望退職を含めた人員削減プログラムに351人の応募があったと発表した。予定人数の約300人を大きく上回った。グループ全体で本部人員のスリム化と機能重複の解消を図るのが狙いで、40歳以上の正社員、契約社員、パート・アルバイトを対象として昨年10月1日~2月28日募った。再就職支援は無期限で行うとしている。

2021年2月期決算に特別加算金や再就職支援などにかかる関連費用約11億円を特別損失として計上する予定。

高松コンストラクショングループ<1762>、地場建設会社の大昭工業を子会社化
2021/03/01

高松コンストラクショングループは傘下の高松建設を通じて、地場建設会社の大昭工業(大阪府高槻市。売上高30億4000万円、経常利益3億4100万円)の全株式を取得し子会社化した。大昭工業は1926年に創業し、大阪府北摂・高槻地域で店舗、工場、マンションなどの建築工事で実績を積んできた。取得価額は非公表。取得日は2021年2月26日。

オリンパス、社外転進支援制度に844人応募|予定数を100人強下回る
2021/02/26

オリンパスは26日、社外転進支援制度に844人の応募があったと発表した。国内グループ会社を含めて40歳以上勤続3年以上の正社員、定年後再雇用者らを対象とし、2月1日~19日に募った。応募者は950人程度としていた募集人員を100人ほど下回った。退職日は3月31日。特別支援金や再就職支援にかかる関連費用として約120億円を見込んでいる。

サンフロンティア不動産<8934>、ネットワーク工事などのコミュニケーション開発を子会社化
2021/02/26

サンフロンティア不動産は、ネットワーク工事や電気設備工事のコミュニケーション開発(東京都中央区)の全株式を取得し、26日付で子会社化した。オフィスビル事業の基盤強化につなげる狙い。取得価額は非公表。

コミュニケーション開発は1992年に設立。オフィスにおける有線・無線LAN工事、電気配線・電話配線工事などで実績を積んできた。

リックソフト<4429>、ゴーツーラボの豪アトラシアン製品に関する事業を取得
2021/02/26

リックソフトは、ソフトウエアコンサルティングなどを手がけるゴーツーラボ(東京都千代田区)から豪アトラシアン社製品販売とこれに関連する企業向けソリューション事業を取得することを決めた。業容拡大の一環。豪アトラシアン社の製品は業務系パッケージソフト。対象事業の直近売上高は1億4000万円。取得価額は非公表。取得予定日は2021年3月1日。

ひかりホールディングス<1445>、岐阜県の地場土木工事会社の小林工業を子会社化
2021/02/26

ひかりホールディングスは、電気通信工事を手がける傘下企業のトライ(愛知県春日井市)通じて、土木工事・建物改修の小林工業(岐阜県可児市。売上高2億6600万円、営業利益1010万円、純資産3億2600万円)の全株式を取得し、子会社化することを決めた。建設工事の業容拡大の一環。小林工業は1944年に創業。取得価額は非公表。取得予定日は2021年3月1日。

アルフレッサホールディングス<2784>、第一三共<4568>から長期収載品11製品を取得
2021/02/26

アルフレッサホールディングスは医薬品製造子会社のアルフレッサファーマ(大阪市)を通じて、三共から長期収載品11製品の国内における製造販売承認を取得することを決めた。製品ラインナップの拡充で既存製品との相乗効果を引き出し、医薬品製造事業を強化する。当該製品の直近売上高は46億円。譲渡価額は棚卸資産を含めて47億円。

取得する長期収載品11製品(19品目)は胆汁・腎排泄型ACE阻害剤、口腔乾燥症状改善薬、抗トロンビン剤、麻薬拮抗剤など。11製品のうち6製品の資産・製造販売にかかる権利義務は2021年12月1日付で会社分割によって取得する。残る5製品は同12月2日以降に順次、個別に取得する。

オートバックスセブン<9832>、栃木・千葉県でAudi正規ディーラー3店舗運営のTAインポートを子会社化
2021/02/26

オートバックスセブンは傘下企業を通じて、栃木県と千葉県北部でドイツAudi正規ディーラーを3店舗運営するTAインポート(宇都宮市)の全株式を取得し子会社化することを決めた。経営目標に掲げる「マルチディーラーネットワーク」構築の一環で、より多くの顧客接点を獲得し、収益拡大につなげる。TAインポートは2010年設立。取得価額は非公表。取得予定日は2021年4月1日。

Abalance<3856>、太陽光発電事業のBLESSを子会社化
2021/02/26

Abalanceは傘下企業を通じて、太陽光発電事業のBLESS(東京都新宿区。売上高-、営業利益△1000円、純資産1090万円)の全株式を取得し、26日付で子会社化した。BLESSは神戸市西区天が岡に太陽光発電所(発電規模1850キロワット、交流)を保有し、2021年3月以降に連系開始の予定。取得価額は2億8100万円。

蝶理<8014>、住友商事<8053>傘下の繊維商社スミテックス・インターナショナルを子会社化
2021/02/26

蝶理は、住友商事傘下の繊維商社であるスミテックス・インターナショナル(東京都千代田区。売上高465億円、営業利益8億2900万円、純資産31億6000万円)の全株式を取得し子会社化することを決めた。スミテックスが伝統的に取り扱ってきた綿から、蝶理が強みとする化合繊にいたる主要繊維原料の総合展開につなげる。取得価額は非公表。取得予定日は2021年6月1日。

スミテックスは1898年創業。繊維原料事業(綿)の取り扱いを祖業とし、アパレルの様々な分野にOEM(相手先ブランドによる生産)提供で実績を積み、国内に強固な取引先基盤を持つ。

蝶理は自社のオリジナル商材をスミテックスの取引先に提案するほか、両社の海外を含めたアパレル生産基盤を共有し、競争力向上などを目指す。

クリーク・アンド・リバー社<4763>、情報分析サービス子会社のエコノミックインデックスを創業者に譲渡
2021/02/26

クリーク・アンド・リバー社は、情報分析サービスを手がける子会社のエコノミックインデックス(EI、東京都港区。売上高3090万円、営業利益△3190万円、純資産△8880万円)の全保有株式を、EI創業者で現取締役のブロディ・エルマー・ジュリアン氏に譲渡することを決めた。クリーク・アンド・リバー社の持ち株比率は単独で27.6%にとどまるが、緊密な関係者の共同保有分と合わせて55%余りで、連結子会社の扱いとしていた。

クリーク・アンド・リバー社は2015年に映像、Web、ゲーム、広告・出版物など各種コンテンツの企画・開発の付加価値向上を目的にEIを傘下に収めた。しかし、想定していた相乗効果を得られず、業績が低迷。EIの創業者に譲渡することが同社の成長につながると判断した。

譲渡価額は非公表。譲渡予定日は2021年3月5日。

JMS<7702>、日本ライフライン<7575>から血液浄化事業を取得
2021/02/26

JMSは、医療用機器商社の日本ライフラインから血液浄化事業を取得することを決めた。具体的には急性血液浄化療法で使われる血液浄化装置や血液回路の開発・製造、販売に関する事業を取り込むもので、当該事業の直近売上高は9億1400万円。取得価額は非公表。取得予定日は2021年4月1日。

血液浄化装置などの製品は救命救急領域や集中治療領域で使用される場面が多く、これらの領域と関連が深い心臓外科製品群と一体運営することで相乗効果の創出を目指す。

帝人<3401>、武田薬品工業<4502>から2型糖尿病治療薬4製品の製造販売承認を取得
2021/02/26

帝人は医薬品子会社の帝人ファーマ(東京都千代田区)を通じて、武田薬品工業から2型糖尿病治療薬4製品の日本における製造販売承認と特許などの関連資産を取得することを決めた。取得価額は1330億円。帝人ファーマは代謝・循環器を重点疾患領域の1つとしており、ブランド力のある糖尿病治療薬を取り込むことで、医薬品事業の基盤維持・強化につなげる。

取得予定日は2021年4月1日。帝人ファーマは同日付で対象4製品の販売を引き継ぎ、その後、製造販売承認を承継する予定。

帝人ファーマが取得する2型糖尿病治療薬は「ネシーナ錠」「リオベル配合錠」「イニシンク配合錠」「ザファテック錠」で、経口で血糖降下作用をもたらすDPP-4(ジペプチジルペプチダーゼ-4)阻害剤とその配合剤を含む製品群で、インスリン不足などの特徴がある2型糖尿病患者に国内外で使われている。直近売上高は308億円。武田薬品は譲渡後も引き続き当該製品を製造し、帝人ファーマに供給する。

武田薬品はかつて糖尿病治療薬を重点領域としていたが、現在はノンコア(非中核)の位置づけ。2019年に6兆円超を投じたアイルランド製薬大手シャイアーの買収で膨らんだ負債の圧縮に充てる。

味の素<2802>、飼料用アミノ酸製造のフランス子会社AANEを現地社に譲渡
2021/02/26

味の素は、飼料用アミノ酸を製造・販売するフランス子会社の味の素アニマル・ニュートリション・ヨーロッパ(AANE、パリ。売上高245億円、営業利益△179億円、純資産142億円)の全株式を、発酵技術の研究開発を手がける同国のMETabolic EXplorer(サンボージール)に譲渡することを決めた。非重点事業の再編を通じた構造改革の一環。譲渡価額は約18億9000万円(1500万ユーロ)。譲渡完了は2021年4月頃を見込む。

AANEは1974年から欧州で飼料用アミノ酸事業を展開し、飼料用リジン・トリプトファンなどを製造・販売する。欧州の食肉市場や飼料用アミノ酸市場は拡大しているものの、業績は好転していなかった。

シノケングループ<8909>、ソフト開発のコンピュータシステムを子会社化
2021/02/26

シノケングループは傘下企業を通じて、ソフトウエア開発のコンピュータシステム(東京都新宿区)の全株式を取得し、26日付で子会社化した。DX(デジタルトランスフォーメーション)関連の開発プロジェクトや各種アプリ開発を加速する。コンピュータシステムは1990年設立で、従業員は84人(1月現在)。取得価額は非公表。

オリンパス<7733>、前立腺肥大症治療のイスラエル医療機器メーカー、Medi-Tateを子会社化
2021/02/26

オリンパスはドイツ子会社を通じて、イスラエルの医療機器メーカー、Medi-Tate Ltd.(ハデラ。売上高1400万円、営業利益△2億9700万円、純資産21億円)を買収することを決めた。オリンパスは2018年11月にMedi-Tateに18%余りを出資した際、同社株式を100%取得できる権利(コールオプション)を含めた契約を結んでおり、今回、その権利を行使する。Medi-Tateが手がける前立腺肥大症治療の医療機器を2年以上販売した経験を踏まえ、将来性が高いと判断した。

取得価額は総額約272億円で、内訳は株式取得が約209億円、出資が約21億円、条件付き対価が約42億円。取得予定日は2021年4月30日。

Medi-Tateは2007年に設立。前立腺肥大症の低侵襲性デバイスの研究開発、製造を手がける。同社製品の「iTind」は欧州の認証ほか、米国でも新規の医療機器として承認を得ている。

リックス<7525>、治工具・大型加工品製作の米HUSKIN MACHINERYを買収
2021/02/26

リックスは米国子会社を通じて、治工具、大型加工品の設計・製作や工作機械のオーバーホール(分解・修理)を手がける米HUSKIN MACHINERY COMPANY,LLC(テネシー州メリービル)に関する買収契約を結んだ。HUSKIN MACHINERYを足掛かりに米国で機械加工事業に参入するとともに、メンテナンスを含めた技術サポート体制を強化するのが狙い。取得価額は約3億2000万円。取得予定日は非公表。

リックスは2016年に各種機械設備の販売拠点として現地法人RIX North America, LLC(テネシー州ルイビル)を設立し、自動車業界を中心に事業を展開してきた。今回、米国で機械加工事業に進出するにあたり、新会社RIX Machining and Manufacturing,LLC(テネシー州メリービル)を設立すると同時に、現地で実績を積んできたHUSKIN MACHINERYを傘下に取り込む。

スシローグローバルホールディングス<3563>、吉野家ホールディングス<9861>傘下の京樽を子会社化
2021/02/26

スシローグローバルホールディングスは、吉野家ホールディングス傘下で持ち帰り寿司チェーンを主力とする京樽(東京都中央区。売上高285億円、営業利益1億8000万円、純資産44億7000万円)の全株式を取得し、子会社化することを決めた。吉野家HDは2011年に京樽を完全子会社化したが、コロナ禍の影響拡大で外食産業を取り巻く環境が厳しさを増す中、グループの事業構成を見直す。スシローはテイクアウト(持ち帰り)需要の取り込みや首都圏・関東圏での事業基盤拡充につなげる。取得価額は非公表。取得予定日は2021年4月1日。

「京樽」はテイクアウト寿司市場で高い知名度を持つほか、回転寿司「海鮮三崎港」、寿司専門店「すし三崎丸」などを展開し、国内店舗数は290店舗に上る(2021年1月末)。

スシローは4月1日に「FOOD&LIFE COMPANIES」に社名変更する予定で、そのタイミングに合わせて京樽をグループに迎える。

デサント、希望退職に124人応募
2021/02/25

デサントは25日、約110人を募った希望退職に124人の応募があったと発表した。国内事業の構造改革の一環で、同社と子会社のデサントジャパン(東京都豊島区)の正社員・契約社員(正社員は40歳以上、販売職正社員は含まない)を対象として1月18日~2月1日に募集した(退職日は3月31日)。

2021年3月期決算で特別加算金支給などに関連する費用10億8000万円を特別損失として計上する。これとは別に、スポーツウエア・用品卸売子会社のベンゼネラル(大阪市)の事業をゼットに4月1日付で譲渡するのに伴う特別退職加算支給金(80人退職予定)などの費用約2億3000万円も特損計上する。

三菱製鋼、希望退職に98人応募
2021/02/25

三菱製鋼は25日、希望退職者募集に98人の応募があったと発表した。40歳以上勤続3年以上の社員・再雇用者を対象とし、1月5日~22日に100人程度を募った(退職日は2月28日)。特殊鋼事業、バネ事業、素形材事業などを主力とするが、新型コロナウイルス感染拡大に伴い業績が悪化している。2021年3月期決算に特別退職金や再就職支援にかかる関連費用約8億円を特別損失として計上する予定。

三栄建築設計<3228>、共同住宅建設工事の米Alpha Constructionを子会社化
2021/02/25

三栄建築設計は共同住宅などの建設工事を手がける米Alpha Construction Co. Inc.(カリフォルニア州)の株式70%を取得し、子会社化することを決めた。米国事業を拡大させる狙い。三栄建築設計は2014年にロサンゼルス営業所(現支店)を設け、現地で不動産投資・開発事業に取り組んでいる。取得価額は非公表。取得予定日は2021年3月下旬。

リード<6982>、日本製鉄<5401>傘下の日鉄日新ビジネスサービスから駐輪事業を取得
2021/02/25

リードは、日本製鉄傘下で製鉄原料販売などを手がける日鉄日新ビジネスサービス(東京都中央区)の駐輪事業を取得することを決めた。駐輪場関連の事業拡大につなげる。リードは1999年以降、新和企業(現日鉄日新ビジネスサービス)向けに駐輪場のサイクルラックなどの下請け加工を手がけてきた。取得価額は非公表。取得予定日は2021年3月1日。

取得するのは駐輪場計画段階からサイクルラックの開発、製造、設置、保守点検、駐輪場経営にいたる事業。対象事業の直近売上高は3億4700万円。

ブリッジインターナショナル<7039>、JBCCホールディングス<9889>傘下で企業向け研修サービスのアイ・ラーニングを子会社化
2021/02/25

ブリッジインターナショナルは、JBCCホールディングス傘下で企業向け研修の企画・開発を手がけるアイ・ラーニング(東京都中央区。売上高18億2000万円、営業利益△2億円、純資産1億4500万円)の全株式を取得し、子会社化することを決めた。ブリッジインターナショナルは電話やメールによる非訪問型営業(インサイドセールス)で企業営業を支援するサービスを主力事業とする。アイ・ラーニングを傘下に取り込み、顧客企業の人材育成を後押しする。

取得価額は1億2300万円。取得予定日は2021年3月31日。

アイ・ラーニングは1990年設立。IT関連の研修に強みを持ち、首都圏を中心に集合型研修を展開してきたが、足元では研修のオンライン化への出遅れや新型コロナウイルス感染拡大による業績悪化に直面していた。

ブリッジインターナショナルは企業ニーズが高いDX(デジタルトランスフォーメーション)人材育成研修、デザイン思考研修などのコンテンツを充実させ、自社のインサイドセールス事業との相乗効果を引き出す。

CAICA<2315>、持ち分法適用関連会社で暗号資産交換所事業のZaif Holdingsを子会社化
2021/02/25

CAICAは、持ち分法適用関連会社で暗号資産交換所事業を手がけるZaif Holdings(大阪府岸和田市。売上高1200万円、営業利益△4500万円、純資産28億2000万円)を、第三者割当増資引き受けと株式取得を通じて子会社化することを決めた。持ち株比率を23.18%から40.72%に高めるとともに、取締役会の過半数を確保することで連結子会社とする。暗号資産市場が活発化し、より迅速な経営判断が必要とされる環境下では持ち分法適用関連会社の状態では限界があると判断した。

取得価額は約18億5700万円。取得予定日は2021年3月15日。

アイカ工業<4206>、DIC<4631>から接着剤・摩擦材用などのフェノール樹脂事業を取得
2021/02/25

アイカ工業はDICからフェノール樹脂事業の一部を取得することを決めた。対象となるのは接着剤、摩擦材、砥石用のフェノール樹脂(粉末、固形)に関する事業。建築をはじめ、自動車、鉄鋼、塗料、電子材料など幅広い用途を持つフェノール樹脂の製品群を拡充し、国内シェア向上につなげる。取得価額は非公表。取得予定日は2021年3月31日。

リケン、希望退職に103人応募|予定の3分の2にとどまる
2021/02/24

リケンは24日、希望退職に103人の応募があったと発表した。正社員を対象に約150人を1月7日~2月17日に募ったが、予定数の3分の2にとどまった。新型コロナウイルス感染拡大の影響で、自動車や産業機械に使われる主力製品のピストンリングの需要が大きく落ち込み、業績が悪化している。退職日は2月28日。2021年3月期決算に退職加算金や再就職支援にかかる関連費用約7億円を特別損失として計上する予定。

パン・パシフィック・ インターナショナルホールディングス<7532>、米プレミアムスーパーマーケットチェーンを完全子会社化
2021/02/24

パン・パシフィック・ インターナショナルホールディングスは、米カリフォルニア州で展開するプレミアム(高級)スーパーマーケットチェーン「Gelson’s」の持ち株会社GRCY Holdings, Inc.(2020年12月の売上高は917億円の見込み、営業利益・純資産は非公表)の全株式を取得し、傘下に収めると発表した。海外事業をドン・キホーテなどのディスカウントストア事業、ユニーなどの総合スーパー事業に続く新たな収益の柱にするのが狙い。取得価額は非公表。取得予定日は2021年4月。

Gelson’sブランドのチェーンは南カリフォルニアエリアに27店舗を展開し、創業70年の歴史がある老舗のプレミアムスーパーマーケット。米TPG Global, LLC(サンフランシスコ) が運営するプライベート・エクイティ・プラットフォームのTPG Capitalから全株式を取得する。

今回の買収でパン・パシフィック・ インターナショナルの海外売上高は前期(2020年6月期)の1151億円から2000億円規模に増え、連結売上高の10%程度となる。同社は2021年1月末時点で北米38店舗、アジアで17店舗を展開している。中長期経営計画「Passion 2030」では「顧客理解を深め、顧客最優先主義を徹底することによる企業価値向上」をビジョンに掲げており、国内で2兆円、海外で1兆円の売上高計3兆円、営業利益2000億円を目指している。

リテールパートナーズ<8167>、子会社を通じて大分県宇佐市のスーパー2店舗を取得
2021/02/24

リテールパートナーズは、連結子会社のマルミヤストア(大分県佐伯市)を通じて、小野商店(大分県宇佐市)が宇佐市内で展開するスーパーマーケットの 「セルフおの安心院店」と「セルフおの院内店」を取得することを決めた。ドミナント(地域)戦略の強化による収益性の向上が狙い。取得予定日は3月25日。取得価額は非公表。

リテールパートナーズは2015年に山口県の丸久と大分県のマルミヤストアが経営統合して発足。2017年に福岡県のマルキョウを株式交換により完全子会社化した。今回、取得するマルミヤストアは大分県を中心に福岡県、熊本県、宮崎県、鹿児島県で85店舗(スーパーマーケット55店舗、ディスカウントストア30店舗)を展開している。

アイカ工業<4206>、マレーシアのホットメルト接着剤メーカーを子会社化
2021/02/24

アイカ工業はシンガポール子会社のアイカ・アジア・パシフィック・ホールディング社を通じて、マレーシアのホットメルト接着剤製造販売会社Adtek Consolidated Sdn. Bhd(アドテック、セランゴール州。売上高約29億2000万円、営業利益約2億3000万円、純資産約14億8000万円)の株式70%を取得する契約を結んだと発表した。機能材料事業の拡大と海外展開の促進が狙い。

株式はアドテック代表のPai Hsing Chou氏(持ち株比率52.5%)と大株主のPai Hsing Hsien氏(同38.0%)に加えて、少数株主からも取得する。取得価額は未確定。取得予定日は2021年4月1日。

アドテックはマレーシアにホットメルト接着剤の製造工場を持ち、衛生材用ホットメルト、DIY用グルースティック、産業用ペレットなどで世界約50カ国に販路を持つ。アイカ工業は自動車や木材・建材向けのホットメルト接着剤の製品開発と販売を、海外では中国、タイ、インドネシアで展開してきた。同社のホットメルト接着剤事業にアドテックの販路を活用することで東南アジア、アフリカ、北米、欧州地域での存在感を高める。

ホットメルト接着剤は熱をかけて融かして接着させる接着剤。段ボールの接着や書籍の背表紙、電子部品の固定など工業用に利用されている。

たけびし<7510>、シンガポールの電子部品・電子機械のディストリビューターを子会社化
2021/02/24

たけびしは、シンガポールの電子部品・電子機械のディストリビューター(買い取った商品を販売する卸売業者)のLe Champ(South East Asia)Pte Ltd(売上高109億円、当期純利益6億1300万円、純資産57億5000万円)の全株式を取得し、傘下に収めると発表した。海外事業の強化が狙い。

個人大株主でLe Champ会長のChng Seng Chye氏と同社常務取締役のChng Hung Hwee氏から株式を取得する。取得価額は非公表。取得予定日は2021年5月中旬。

Le Champは東南アジアやインド、中国など8カ国に14拠点を展開し、電子部品・電子機械のディストリビューターとして現地での営業基盤を確立している。三菱電機系技術商社のたけびしとは半導体・デバイスなど共通のビジネスを手がける一方、進出地域や取扱製品の重複が少ないことから、たけびしはLe Champを子会社化することで大きな相乗効果が期待できると判断した。

日本エスコン<8892>、第三者割当増資で中部電力<9502>の子会社に
2021/02/24

日本エスコンは、中部電力を引受先とする第三者割当増資を実施し、同社の子会社になると発表した。想定外の経済環境の変化に耐えうる事業基盤の確立が狙い。増資株数は普通株式2661万9000株で、1株当たりの発行価額は発表前営業日の終値と同じ769円。調達金額は約204億7000万円。払込期日は2021年4月5日。

日本エスコンは中部電力が33.01%の株式を保有する持ち分法適用関連会社で、増資完了後に持ち株比率は51.54%となる。子会社となることで中部電力とはエネルギー供給・設備工事に関する連携強化や次世代型スマートハウスなどに関するビジネスについての共同研究および共同実施、同社グループである中電不動産との連携強化を推進する。

日本エスコンは分譲マンションや戸建住宅、不動産開発などを手がける東証1部上場企業。

エアトリ<6191>、商品券・旅行券販売子会社を金券ショップのキャビンに譲渡
2021/02/24

エアトリは、関西圏を中心に商品券・旅行券などのディスカウントチケット事業を運営する子会社のナショナル流通産業(大阪市。売上高77億9000万円、営業利益△3010万円、純資産2590万円)の全株式を、金券ショップのキャビン(大阪市)に譲渡すると発表した。譲渡価額は未確定。譲渡日は2021年3月中を予定している。

エアトリは2019年8月に自社の旅行予約サイトサービスと旅行券販売の相乗効果を見込んでナショナル流通産業を子会社化していた。同社は現在、グループ内の事業ポートフォリオの分散および再構築を進めており、ナショナル流通産業の譲渡を決めた。

キャビンは1988年に設立され、現在は関西圏および東京都心を中心に高価買取・格安販売をうたう金券ショップ「チケットキャビン」を展開している。エアトリは今回の譲渡と併せて、旅行事業やWiFiレンタル事業、ヘルスケア事業、マーケティング支援などで業務提携契約を結ぶ。

青山商事、希望退職に609人応募|400人の予定を5割上回る
2021/02/22

青山商事は22日、400人程度を募った希望退職に予定数を5割上回る609人の応募があったと発表した。40歳以上63歳未満で勤続5年以上の正社員・無期契約社員を対象とし、2020年12月14日~2021年2月19日に募集した。ビジネスウエアのカジュアル化が進行していたところに、新型コロナウイルス感染拡大が重なり、在宅勤務の広がりでスーツ需要が一段と落ち込んだことなどで業績の落ち込みに拍車がかかった。退職日は2021年5月31日。

割増退職金や再就職支援にかかる関連費用約40億円を2021年3月期決算に特別損失として計上する予定。

シャルレ、セカンドキャリア選択支援制度に8人応募
2021/02/22

女性下着や化粧品などの訪問販売を手がけるシャルレは22日、早期退職者を募るセカンドキャリア選択支援制度に8人の応募があったと発表した。50歳以上の社員と再雇用嘱託社員とし、人数を定めず、1月13日~29日に募っていた。退職日は3月31日。応募者8人のうち、2人は再雇用嘱託社員。働き方改革を推し進め、人員構成の適正化を促す狙い。

キーコーヒー、希望退職に73人応募
2021/02/22

キーコーヒーは22日、希望退職に73人の応募があったと発表した。51歳以上の社員のほか、64歳未満の定年再雇用嘱託社員、一般嘱託社員を対象に100人程度をめどに2021年1月25日~2月12日に募った(退職日は3月31日)。新型コロナウイルス感染拡大で主力の業務用コーヒー事業が飲食店の休業や営業時間短縮などで業績が落ち込んでいる。

2021年3月期決算に割増退職金など一連の構造改革費用約7億円を特別損失として計上する予定。

西本Wismettacホールディングス<9260>、アジア食卸の英Interlock Investmentsを子会社化
2021/02/22

西本Wismettacホールディングスは英国子会社を通じて、スーパーマーケット向けにアジア食卸を展開する現地Interlock Investments Limited(グラスゴー。売上高27億3000万円、営業利益9960万円、純資産3億6900万円)の全株式を取得し子会社化した。従来のレストラン向けに加えて、新たに小売業向け販路を取り込み、グループとして日本食販売を拡充する。

Interlockは持ち株会社で、傘下企業のSco-Fro Group Limitedが麺類、冷凍水産品(カニカマ、冷凍寿司など)のアジア食をスーパーマーケットに販売している。取得価額は非公表。取得日は2021年2月20日。

テラスカイ<3915>、会話AIプラットフォーム開発のアイフォーカス・ネットワークを子会社化
2021/02/22

テラスカイは、会話AI(人工知能)プラットフォームの開発を手がけるアイフォーカス・ネットワーク(東京都千代田区)を子会社化することを決めた。第三者割当増資を引き受け、株式52%を取得する。アイフォーカスが強みとするAIチャット分野での開発力を取り込み、米セールスフォース製顧客管理システム「Salesforce」関連のサービス機能充実や自社製品開発を推し進める。取得価額は非公表。取得予定日は2021年2月26日。

大和証券グループ本社<8601>、大和証券オフィス投資法人<8976>を子会社化
2021/02/22

大和証券グループ本社は関連会社の大和証券オフィス投資法人(DOI)を子会社化することを決めた。DOIが自己投資口を取得するのに伴い、大和証券グループ本社の所有投資口が議決権ベースで現在の39.89%から40.55%に高まるため、実質支配力基準に沿って連結子会社として扱う。DOIによる投資口取得(総額55億円)の期間は2021年2月24日~5月14日。子会社化は2021年3月中を予定。

ココカラファイン<3098>、都内で調剤薬局2店展開の雅ファーマシーを子会社化
2021/02/22

ココカラファインは、東京都内で調剤薬局2店舗を営む雅ファーマシー(東京都千代田区。売上高3億9700万円)の全株式を取得し、22日付で子会社化した。都内での店舗網拡充の一環。雅ファーマシーは1998年設立。取得価額は非公表。

 

 

 

情報提供:株式会社ストライク

[マッチングサイトを活用したスモールM&A]

~年商1,000万円から2億円までのM&Aの現場から~

第3回:「マッチングサイトを使ったスモールM&A」で、選ばれる買い手になるために

 

〈解説〉

税理士 今村仁

 

 

 

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(1)ユーザーの9割は買い手という現実

前回の解説にてスモール企業(中小零細企業)の売り手目線の選択肢として、「廃業」ではなく「ネットを使った第三者承継、(M&A)」を、弊社がサポートした実例を踏まえて説明をしましたが、いかがだったでしょうか。

 

前回の末尾に、サラリーマンを含めて買い手が多数いることについても少し触れました。 M&Aマッチングサイトをスマホやパソコンで見てみると、トップページにユーザー数が表示さています。そのマッチングサイトを使っているユーザーの数のことですが、一般的には約9割が買い手といわれています。つまり、10人いれば、1人が売り手で9人が買い手という感じです。

 

多数の買い手がマッチングサイトには存在しているのですが、それら買い手の成り立ちや業種業態、規模感などは多種多様です。一般的によくあるのは、今までM&Aを検討したことはあるのだけれど、売買価格や専門家費用が高く、なかなか実現できなかったようないわゆる中小零細企業の方々です。売上規模でいうと、3億円未満でしょうか。

 

他にも、過去に数億円ほどのM&Aを実現したことがあるような売上規模でいうと30億円未満の中小企業も多数います。中には、上場企業が買いくるケースもあり、弊社でもM&Aの成約実績があります。

 

一方で、自身もスモール企業といえるような売上2億円未満の企業も、売上拡大や昨今のコロナ禍でのリスクヘッジを買収理由として、マッチングサイトでのM&Aに積極的です。

 

さらには、冒頭申し上げたサラリーマンの方がいずれの起業や副業目的で、主婦の方やリタイヤメント世代が第二の人生に向かう1つの手段として、M&Aマッチングサイトに買い手候補として個人登録をしています。

 

また、買い手の業種業態や本社等のエリアは、マッチングサイトという性格も相まって、あまり偏りがなくあらゆる業種業態やエリアの方々がいます。

 

マッチングサイトを活用したM&Aの最前線でアドバイザーとして仕事をしていて、最近強く感じるのは、中国などのアジアを中心とした買い手企業が多数出てきていることです。マッチングサイトは日本語オンリーであることが多いので、日本語がある程度できるということ(また、形式上は日本企業ということでもあります)ですが、日本のスモール企業の魅力は日本人以上に外国の方々の方が強く感じているのかもしれません。

 

一方で、本連載の第1回で、「事業者数381万者のうち、3者に1者に当たる127万者が経営者70歳以上かつ後継者不在で廃業の危機にある」と説明しました。これら127万者の廃業が日本経済に与えるインパクトは、「650万人の雇用喪失、22兆円のGDP喪失」です。そのため、国は2019年12月20日に「第三者承継支援総合パッケージ」を、2020年3月31日に「中小M&Aガイドライン」をそれぞれ公表しました。これら政府資料では、127万者のうち黒字廃業率49.1%をかけた60万者を、今後10年間でM&Aを実現していく、との目標を掲げています。つまり、今後は圧倒的な売り案件がマッチングサイトに出てくるはずです。しかし、現状ではまだまだ、売り手の社長自身が自分の会社が第三者に売れるとは考えていないことなどもあり、圧倒的に買い手の方がマッチングサイトのユーザーとなっています。この部分については次回に説明したいと考えていますが、全国の会計事務所が立ち上がって、今まで救えなかった廃業間近の顧問先への情報提供や、M&Aマッチングサイトを利用するお手伝いをして欲しいと、強く思っています。

 

 

(2)ほとんどの買い手がハマる「落とし穴」

マッチングサイトに登録している買い手候補は、こういった買い手9割という実情をあまり知らないようです。場合によっては、「買い手がお金を出すのだから」と上から目線で交渉に臨んでいるケースもあります。

 

M&Aマッチングサイトに買い手が初めて登録して、この案件に少し興味あるなと思って、質問をしたり、前回、説明した実名開示依頼をしたりした時に、ほとんどの方がハマる「落とし穴」があります。

 

それは、メッセージを送ったのに、「何も返信がない」または「返信はあるが素っ気ない」ということです。このコラムをお読みの方でも、ご経験あるのではないでしょうか。

 

理由は明確です。現在のM&Aマッチングサイトでは、圧倒的な買い手過多なのです。また、人気案件は誰が見ても興味を引くものですから、1つの売り案件に、10件、20件買い手候補が現れることも珍しくありません。弊社も売り手アドバイザーをしていて、多数の買い手候補が現れているときに、「スマホからメール文言のチェックもせずに片手でよこしてきたな、しかもこの時間であれば飲み屋からか?」とわかるようなメールには、なかなか時間をかけて返信することはできません。

 

ネットの世界というのは、これはM&Aに限らずですが、リアルに会っているわけではありませんから相手の顔色など全く不明で、基本的にネット情報やメール文章のみで、判断をすることになります。過去にM&Aを多数実行してきた名の知れた大企業が買い手であっても、そこは同じです。実際に、弊社で過去成約した事例を振り返ると、規模も大きく知名度のある買い手候補が必ずしも、優良な売り案件の成約を実現できておらず、意外な伏兵ともいえるような小企業や時には個人が数多ある買い手候補をねじ落とし、売り手の心を射止めています。

 

 

(3)選ばれる買い手になるためには

先ほど「相手の顔色など全く不明で」と書きましたが、実は、文章というのは、思いっきり顔色が出ます。これを知っているかどうかは、M&Aマッチングサイトで選ばれる買い手になるためには重要です。

 

メールのやりとりを続けていくと、相手がどんな状況でこのメールを書いているのかまでわかりますし、もちろんどれくらいの熱意で書いているのかもわかります。残念なのは、本当はすごく熱意もあるし、もちろんそのための準備としての資金なども潤沢にあるにも関わらず、最初の売り手やそのアドバイザーとのやり取りを、疎かにされてしまうケースです(メール含めたネット音痴の方も含みます)。最初のメールで、「挨拶や買い手自身のことを何も書かずに、一方的な買手目線で、質問のみする」というのでは、十中八九上手くいかないでしょう。どんな交渉事でもそうだと思いますが、相手つまり売り手の立場に立って、常に発言をされることが大事です。この辺り、不得意と言うことであれば、少し費用は発生しますが、こういったM&Aマッチングサイトの交渉に長けたアドバイザーを、最初から付けられることをお勧めします。せっかくの貴重な売り案件を逃すことになりますから。

 

選ばれる買い手になるためには、「常に売り手の立場に立つ」ということは重要ですが、他にも、「売り手の条件を満たしている」ことをきちんと説明することも必要です。ケースによっては許認可や業種などが条件になっていることもありますが、多くの売り案件に共通する条件は、「価格」です。その価格を買い手はきちんと用意できるのかです。

 

つまり、選ばれる買い手になるためには、買収価格を例えば自己資金で用意しているとか、既に銀行に話をしていて内諾を得ているなどであれば、かなりのアピールになるでしょう。当然ですが、買収価格はその後に交渉していく前提で決して売り手が最初に提示した価格で購入するということではありませんが、とにかく最初は多数の買い手候補から売り手やそのアドバイザーに選んでもらわないと交渉のステージにすら進めないわけですから、資金手当ての話は重要なこととなります。

 

 

 

 

 

 

 

全国の中小事業者へ事業承継に関する調査]
-5年以内の事業承継を考えている中小事業者が30%。コロナ禍で広がる事業継承という選択肢-

 

 

株式会社バトンズ(代表取締役 兼 CEO:大山敬義)は、株式会社デザインワン・ジャパン(代表取締役社長:高畠靖雄、東証一部 6048)が運営する中小事業者の調査・研究開発部門「エキテン総研」と共同し、全国の中小事業者に対して「事業承継に関する調査」を実施しました。

将来、会社・事業・店舗の事業承継をしたいと考えていますか?

 

 

▼調査結果概要▼
中小事業者において、「事業承継をしたい」と考えている店舗は49.2%にのぼることが分かりました。事業承継をしたいと回答した店舗を売上規模別でみると、年間売上高が1,000万円以下の店舗では37.5%、1,000万円以上3,000万円以下では58.1%、3000万円以上では70.5%と、売上規模が大きい方が事業承継をしたいと考える傾向が強くなっています。

 

事業承継をしたいタイミングについては、30.1%の店舗が「5年以内」と回答しました。店舗のジャンル別に分析してみると、「リサイクル・中古買取り」と「グルメ」ジャンルでは全ジャンルの平均よりも10%以上多く、40%以上の店舗が5年以内に事業承継をしたいと回答していることが分かりました。両ジャンルでは、(事業承継時期に影響を与える)経営者の年齢構成は他ジャンルと差はありませんが、直近1年の売上が「減少傾向」と回答した店舗は他ジャンルの店舗よりも多くなりました。

 

事業承継の課題については「適切な後継者がいない」と回答した店舗が最も多く、全体の45.2%を占めました。この結果、中小事業者の事業承継における最も大きな課題として、後継者不足の問題が浮かび上がってきました。

 

こうした後継者不足を背景に、事業承継をしたい経営者と、第三者を繋ぐマッチングサービスも増えてきています。本調査でも、全体の約30%の店舗が同サービスの存在を知っており、認知度の高さがうかがえました。

 

 

■調査概要
調査名:「エキテン総研」×「Batonz」共同調査・事業承継に関する意識調査
対象者:店舗の口コミ・ランキングサイト「エキテン」に掲載中の全国の店舗経営者および集客・販促担当者
回答数:3,452店舗
調査時期:2021年2月1日~2021年2月5日
調査方法:インターネット調査
調査機関:エキテン総研(株式会社デザインワン・ジャパン)

 

 

■回答店舗の属性

 

 

 

■調査結果

ジャンル別:将来、会社・事業・店舗の事業承継をしたいと考えていますか?(n=3,452)

店舗のジャンル別に分析してみると、「歯科・矯正歯科」、「お出かけ・レジャー(旅館やレジャー施設等)」、「住宅・不動産」のジャンルで事業承継をしたいと考えている店舗が多いことが分かります。

 

 

 

事業承継をしたいと考えているのは何年後ですか?(n=1,603)

事業承継のタイミングについては、「1年~5年以内」と回答した店舗の合計は482店舗となり、全体の30.1%にのぼります。

 

 

 

ジャンル別:事業承継をしたいと考えているのは何年後ですか?(n=1,603)

店舗のジャンル別に分析してみると、「リサイクル・中古買取り」で46.5%、「グルメ」で43%の店舗が5年以内に事業継承をしたいと回答しており、他ジャンルよりも突出していることがわかります。両ジャンルでは、直近1年の売上が「減少傾向」と回答した店舗が他ジャンルの店舗よりも多く、厳しい経営環境が影響を与えていることが推察されます。

 

 

ジャンル別:直近1年間の売上高の傾向はいかがでしょうか?(n=2,817)

 

 

ジャンル別:経営の多角化や事業を広げるため、他社の事業や多店舗の買収を検討したことがありますか?(n=2,996)

 

また、リサイクル・中古買取りの店舗では「他社の事業や他店舗の買収を検討したことがありますか」という問いに28.4%が「はい」と回答しており、全体平均より15%も多くの店舗が他店舗の買収を検討したことがあることがわかります。リサイクル・中古買取りの業界は、同業者間のつながりが深く、廃業する店舗を他店舗が買収する事業者間の事業承継も多いようです。

 

 

 

事業承継したいと考えるようになったきっかけを教えてください。(n=1,453 複数選択可)

 

事業承継をしたいと考えるようになったきっかけとして、「経営資源を引き継いでもらいたい」ことを理由にあげている店舗が約半数を占めました。また、「体力に限界を感じてきたため」と回答した店舗も多く、経営者の高齢化という問題が顕在化しています。なお、「コロナ禍で経営が厳しくなったから」と回答した店舗のうち、61.4%の店舗が5年以内に事業承継をしたいと回答しています。

 

 

 

 

事業承継をしないと回答した理由を教えてください。(n=1,722 複数選択可)

事業承継をしないと回答した店舗に理由をたずねると、「そもそも誰かに継いでもらいたいと思っていない」と回答した店舗が最多となりました。ついで、「後継者がいないから」と回答した店舗も多く、中小事業者において後継者不足は大きな課題となっています。また、フリーコメントでは「コロナ禍で不安定な仕事のため子どもに継承するのは躊躇する」「商売は大変」「生き残りが厳しい」など、コロナ禍で事業をおこなう経営者の切実な声もありました。

 

 

事業承継を考えている店舗:会社・事業・店舗の5年後、10年後の経営について語り合える後継者候補がいますか?

後継者候補の有無についてたずねると、事業承継を考えている店舗でも約6割が「後継者候補がいない」と回答しています。

 

 

 

後継者候補は誰ですか(n=551 複数選択可)

後継者候補がいると回答した店舗のうち半数以上が「子ども」と回答しました。

 

 

 

会社・事業・店舗の事業承継の課題は何ですか?(n=2,986 複数選択可)

事業承継の課題については、やはり「適切な後継者がいない」が最も多くなっていますが、市場の先行きの不透明感や経営環境の厳しさをあげる店舗も多くなっています。

 

 

 

事業承継について相談する先がありますか?

事業承継をする際は、後継者の教育・育成だけでなく、資産の関連書類、会計・税務面での引き継ぎ等多くの手続きが必要となります。一連の手続きにおいて、相談する先がないと回答した店舗は約6割にのぼり、事業承継の課題のひとつになっています。

 

 

 

インターネットで会社・事業・店舗の売買ができるサービスがあることを知っていますか?

中小事業者の後継者不足を背景に、「事業を譲り渡したい」と考える経営者と、創業や事業拡大等に向けて「事業を譲り受けたい」と考える第三者をつなぐ、インターネットを利用したマッチングサービスも増えてきています。本調査でも全体の約30%の店舗が同サービスについて認知していることがわかりました。
コロナ禍で廃業する店舗のニュースも増えてきていますが、こうしたマッチングサービスを利用することで、承継先を見つけることができるだけでなく、手続きに関しても専門家からサポートを受けることができます。その結果、経営者の手がけてきた事業・店舗を活かすことが可能となり、今後は利用が増えてくると考えています。

 

 

「エキテン総研×Batonz共同調査」

 

情報提供元:株式会社バトンズ

[業界別・業種別 M&Aのポイント]

第10回:「アパレル小売業のM&Aの特徴や留意点」とは?

~ブランド・店舗ごとの損益管理は?商品仕入れは?会計処理は?在庫状況・利益率は?~

 

〈解説〉

公認会計士・中小企業診断士  氏家洋輔

 

 

▷関連記事:「小売業のM&Aの特徴や留意点」とは?

▷関連記事:「製造業のM&Aの特徴や留意点」とは?

▷関連記事:「医療業界のM&Aの特徴や留意点」とは?

 

Q、アパレル小売業のM&Aを検討していますが、アパレル小売業M&A特徴や留意点はありますか?


 

アパレル小売業の多くは、店舗での販売とECでの販売を併用しています。また、1ブランドのみを運営している企業もありますが、ある程度の規模になると複数のブランドを運営している企業が多くなってきます。複数の店舗や複数のブランドを運営している場合に、重要となってくるのがブランドごとの損益、店舗ごとの損益管理ができているかです。ブランドごとや店舗ごとに損益管理をすることで、実状の正確な把握と今後の適切な打ち手の検討が可能となるからです。M&Aを検討する場合でも、ブランド別や店舗別の損益状況は非常に重要な損益指標となります。

 

ブランド別や店舗別の損益以外に、KPIとしてされる基本的な指標として、客数・客単価が挙げられます。売上高を購入客数、客単価に分解をして分析を行います。入店客数の把握が可能な場合には、購入率(購入客数/入店客数)もKPIとして設定しましょう。買上点数を把握して、客単価を買上点数×平均商品単価に分解することも可能となります。どのようにKPIを設定するかは企業ごとの判断になりますが、一般的にはこれらの指標は重要であるため、分析している企業も多いです。

 

また、アパレル業界の特徴として、小売価格を上代(じょうだい)、卸売価格を下代(げだい)と呼ぶので、覚えておきましょう。また、アパレル業界だけではないですが、商品仕入に関して、買取仕入、委託仕入、消化仕入の3つの取引方法があります。

 

 

①買取仕入は、仕入れ先から商品を買取る仕入れ方法です。買取るわけですから、売れなかったとしても返品することは出来ません。つまり在庫リスクがあるため、商品の仕入れ内容や数の精度が重要となります。

 

②委託仕入は、仕入先と販売委託契約を結び、店舗に商品を置き、商品が売れた場合に商品代金ではなく「販売手数料」をもらう方式の仕入方法です。在庫リスクがないことがメリットとなります。

 

③消化仕入は、商品が売れるまでは仕入先の資産となり、商品が売れた場合に、仕入と売上を計上します。委託仕入と同様に在庫リスクがないことがメリットとなります。

 

 

委託仕入や消化仕入は在庫リスクがないことがメリットですが、1商品あたりの利益率は買取仕入よりも低くなります。それぞれの仕入方法を理解した上で、在庫の状況や商品の利益率を正確に把握しましょう。

 

アパレル業界では一般的に夏と冬の売上・利益が大きくなり、中でも冬の売上・利益の金額が最も大きくなります。これは、夏と冬にバーゲン等が行われること、冬物はコート等を取り扱うことから商品単価が大きくなることためです。夏は暑く、冬は寒い方が売上は大きくなる傾向にあり、バーゲン期間中や売上が大きくなる土日の天気によっても売上は変動します。自社の努力以外の天候の要素等で売上高が変動してしまうというところもアパレル業界の特徴となります。

 

商品の売上の状況により在庫も増減しますが、アパレル企業の在庫は鮮度が重要であることが多く、1シーズン売れ残ってしまうと価値が一気に下落します。そのため、在庫の状況の把握は非常に重要です。滞留在庫の会計処理や、値引き販売時の会計処理、在庫処分時の会計処理は企業により様々であるため、M&Aを検討している場合は、対象の企業がどのような会計処理を選択しているのかを把握して、実態を掴む必要があります。

 

小売業の場合は、バイヤーは非常に重要な役割を持っており、アパレル企業におけるバイヤーも例外ではなく、むしろ一般的な小売業よりも重要度は高いかもしれません。ある程度の規模のブランドになるとカリスマ性のあるバイヤーが存在することが多く、M&Aを検討する場合にはキーマンとなります。

 

アパレル小売業では、ブランド別や店舗別、商品別等の売上・損益、KPI指標等基本的な項目を把握しましょう。さらに、アパレル小売業特有の季節性や仕入方式および会計処理を理解した上で実態を掴み、M&Aを成功に導きましょう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

[M&A案件情報(譲渡案件)](2021年3月2日)

-以下のM&A案件(2件)を掲載しております-

 

●高スペックな総合型フィットネスクラブ

[業種:フィットネスクラブ/所在地:関東地方]

●【業績堅調】東日本全域を商圏とする地盤補強工事業者

[業種:土工・コンクリート工事業/所在地:関東地方]

 

 

 

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案件No.SS006873
高スペックな総合型フィットネスクラブ

 

(業種分類)娯楽・スポーツ

(業種)フィットネスクラブ

(所在地)関東地方

(直近売上高)10~50億

(従業員数)10~50名

(譲渡スキーム)事業譲渡

(事業概要)首都圏にて複数のフィットネスクラブを運営を行う

 

〔特徴・強み〕

◇会員数豊富で、知名度も相応
◇設備の更新なども定期的に実施しており、スペックも高い

 

-案件に関するお問合せ・ご相談は、このページ文末の「お問合せ・ご相談」ボタンより-


案件No.SS006870
【業績堅調】東日本全域を商圏とする地盤補強工事業者

 

(業種分類)建設・土木

(業種)土工・コンクリート工事業

(所在地)関東地方

(直近売上高)5~10億

(従業員数)10~50名

(譲渡スキーム)株式譲渡

(事業概要)地盤補強工事(住宅系の工事に加えて、マンションや公共工事等も行う)

 

〔特徴・強み〕

◇地盤改良機の導入や採用を強化していることで業績堅調推移。
◇従業員の平均年齢も若く、有資格者も多数在籍。
◇取引先からの信頼も厚く、営業基盤は確立されている。

 

-案件に関するお問合せ・ご相談は、このページ文末の「お問合せ・ご相談」ボタンより-


情報提供会社:株式会社ストライク

 

 

 

 

【免責事項】

・掲載情報は、内容及び正確さに細心の注意をはらい、万全を期しておりますが、人為的なミスや機械的なミス、調査過程におけるミスなどで誤りがある可能性があります。税務研究会及び情報提供会社は、当該情報に基づいて被ったいかなる損害についても一切の責任を負うものではありません。

・掲載情報は公開日時点の情報になります。既に案件が特定の対象会社と交渉に入っている場合や成約している場合もございます。

 

 

 

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[解説ニュース]

外国人が母国から送金を受けた場合の贈与税課税

 

〈解説〉

税理士法人タクトコンサルティング(中山 史子/税理士)

[関連解説]

■不動産取得税の「相続による取得」を巡る最近のトラブル

■相続人が米国の連邦所得税上の居住者である場合の手続、報告義務等

 

 

【質問】

技能実習生として日本に居住する外国人が、母国に住む親から贈与により、親の外国の預金口座から、自分の日本の預金口座へ1,000万円の送金を受けました。贈与者(親)と受贈者(技能実習生である子)は、ともに日本国籍を有さず、日本での居住期間は、受贈者は10年以内、贈与者はゼロ(居住歴なし)です。従って、この送金を受けた金銭が国内財産に該当しなければ、日本の贈与税は課税されないことになります。この場合、この送金を受けた金銭は国内財産と国外財産のどちらに該当するのでしょうか?

 

 

【回答】

この送金を受けた金銭は国外財産に当たり、日本の贈与税は課税されないと考えられます。

 

課税財産の範囲


贈与税の課税財産の範囲は、贈与者と受贈者を、日本国内における住所(=生活の本拠地)の有無や国籍により区分し、その区分の組み合わせにより受贈者ごとに決定されます(下表)(相続税法1条の4、2条の2)。「一時居住者」とは、贈与の時において在留資格(出入国管理及び難民認定法別表第1の在留資格)を有する人で、その贈与前15年以内に日本国内に住所を有していた期間の合計が10年以下である人をいいます。

 

質問の場合は、受贈者は別表第1「技能実習」の資格を有し、日本での居住期間は10年以内ですので「一時居住者」に該当します。一方、贈与者は日本の居住期間はゼロですから「10年以内に国内に住所なし」に該当し、受贈者の課税財産の範囲は国内財産に限定されます(下表)。よって、この送金が国外財産に該当する場合には、日本の贈与税は課税されません。

 

贈与財産は何か?財産の所在は?


質問のケースは、まず金銭(現金)の贈与契約があり、その後に送金手続きが取られたと考えることが自然です。

 

よって、贈与財産である金銭の所在が国内なのか国外なのかにより贈与税の課税の有無が決定されます。相続税法10条は、財産の所在する場所について規定しており、動産(金銭)については”その動産の所在する場所”とし、その判定は”財産を贈与により取得した時の現況”によるとしています。

 

財産を贈与により取得した時はいつか?

 

民法第549条では「贈与は当事者の一方がある財産を無償で相手方に与える意思を表示し、相手方が受諾をすることによって、その効力を生ずる。」とし、第550条では、「書面によらない贈与は、各当事者が解除をすることができる。ただし、履行の終わった部分については、この限りでない。」としています。これら民法を受けて、相続税基本通達1の3・1の4共-8では、贈与による財産の取得の時期について「書面によるものについてはその契約の効力の発生した時、書面によらないものについてはその履行の時」としています。

 

履行の時とは


「履行の時」とは、「贈与者の送金の手続き完了時(=外国)」なのか、「受贈者の預金口座への入金された時(=日本)」なのかという疑問が生じます。本質問と逆のケースですが、高裁の事案(平成14年9月18日判決)では、日本に居住する親が日本の預金口座から、国外に居住する子の外国の預金口座への送金について、贈与財産が国内財産か国外財産なのかについて争われましたが、裁判所はその判断の中で、”履行の時とは贈与者が送金の手続きを完了した時”という見解を示しました。

 

質問への当てはめ


質問の場合では、書面による契約があれば贈与契約時(=送金の前)、書面がないときは履行時(=親の送金手続き完了時)となり、いずれの時も金銭の所在は国外となり、日本の贈与税は課税対象外となります。

 

 

 

 

 

税理士法人タクトコンサルティング 「TACTニュース」(2021/02/22)より転載

[M&Aニュース](2021年2月8日〜2021年2月19日)

◇日本アジアグループ、旧村上系投資会社のTOBに反対表明、◇グッドスピード<7676>、米ハーレーと伊ベスパの正規ディーラー運営のチャンピオンを子会社化、◇ガイアックス<3775>、ソーシャルメディア子会社のEDGEを経営陣に譲渡、◇アジア開発キャピタル<9318>、ワンアジア証券を子会社化、◇カシオ計算機、早期退職に81人が応募、◇コーユーレンティア<7081>、映像設備・音響装置製造の共和通信を子会社化、◇ハマキョウレックス<9037>、食品向け3PL事業を主力とする栄進急送とマルコ物流の2社を子会社化、◇GCA<2174>、M&Aオンラインプラットフォーム「BIZIT M&A」を運営するBIZITを子会社化、◇コロプラ<3668>、スマホを使ったインターネット調査事業をトゥルージオに譲渡、◇ハークスレイ<7561>、ベーカリー子会社「アルヘイム」をスーパーの万代に譲渡  ほか

 

 

 

日本アジアグループ、旧村上系投資会社のTOBに反対表明
2021/02/19

日本アジアグループは19日、同社の子会社化を目的に旧村上ファンド系投資会社のシティインデックスイレブンス(東京都渋谷区)が2月5日に始めたTOB(株式公開買い付け)について反対意見を表明した。「当社の事業内容に一切関心を持っておらず、企業価値、株主価値を毀損するおそれがある」などとしている。これにより、今年2例目の敵対的TOBに発展した。

日本アジアを巡っては2月初めまで米投資ファンドのカーライル・グループと共同でMBO(経営陣による買収)が行われたが、不調に終わっている。

シティインデックスイレブンスは旧村上ファンド系投資会社。同社は日本アジア株について1株1210円の買付価格を提示し、3月22日までTOBを実施中。全株取得を目指しており、買付代金は最大約264億円。19日の日本アジア株の終値は1233円。

2021年に入り、敵対的TOBは日本製鉄が実施中の東京製綱に対する案件に続き2例目。

グッドスピード<7676>、米ハーレーと伊ベスパの正規ディーラー運営のチャンピオンを子会社化
2021/02/19

グッドスピードは、米ハーレーダビッドソンとイタリアのベスパの正規ディーラーを運営するチャンピオン(名古屋市。売上高7億1800万円、営業利益1680万円、純資産10億5000万円)の全株式を取得し子会社化することを決めた。グッドスピードが主力とする四輪顧客と共通項の多い輸入バイク顧客を取り込むことで、バイク顧客と四輪顧客相互への商材販売、バイク事業そのものの拡大などを目指す。取得価額は非公表。取得予定日は2021年3月1日。

チャンピオンは1965年に創業。1985年から米オートバイのハーレーダビッドソン正規ディーラーとなり、愛知県と静岡県で計4店舗を展開。イタリアのベスパはスクーターで知られる。

グッドスピードは2020年にバイク事業に参入し、ドイツBMW Motorradの正規ディーラーを岐阜市内にオープンしている。

ガイアックス<3775>、ソーシャルメディア子会社のEDGEを経営陣に譲渡
2021/02/19

ガイアックスはソーシャルメディア事業子会社のEDGE(東京都千代田区。売上高1億6900万円、営業利益1580万円、純資産△3780万円)の株式65.55%を、EDGEの佐原資寛社長が設立した同名の新会社EDGE(東京都港区)に譲渡することを決めた。新EDGEは旧EDGEを子会社化したうえで、同社を吸収合併する。ガイアックスは合併後のEDGE株式5%強を保有する。譲渡価額は1億1560万円。譲渡予定日は2021年3月1日。

EDGEはガイアックスから分社して2017年に設立され、人事課題解決に特化したサービス「エアリー」を法人向けに展開し、600以上の導入実績を持つ。

アジア開発キャピタル<9318>、ワンアジア証券を子会社化
2021/02/19

アジア開発キャピタルは、中小証券のワンアジア証券(東京都千代田区。売上高3480万円、営業利益△1億6300万円、純資産2億3400万円)が実施する第三者割当増資を引き受け、62.23%の株式を取得して子会社化することを決めた。アジア開発キャピタルは投資事業を手がけるが、2020年3月期まで14期連続で経常損失が続いており、事業再構築に向けたリバイバル(再生)プランの一環。取得価額は6000万円。取得予定日は2021年2月26日。

アジア開発キャピタルは香港を拠点とする新鴻基有限公司(サンフンカイ)グループを筆頭株主とする。新鴻基のグローバルネットワークとの連携を活用し、ワンアジア証券を通じて中国・香港地域で資金調達やM&Aアドバイザリー業務などを展開する。

今回傘下に収めるワンアジア証券は2001年に設立し、証券業務を行ってきた。しかし、M&A仲介事業などに新規進出したものの、成果が出ず、業績不振が続いている。

カシオ計算機、早期退職に81人が応募
2021/02/18

カシオ計算機は18日、「早期希望退職優遇制度」に81人の応募があったと発表した。営業部門またはスタッフ部門に在籍する勤続10年以上の社員のうち、45歳以上の一般社員と50歳以上の管理職社員が対象で、募集人数は定めず、1月18日~2月1日に募った(退職日は5月20日)。2021年3月期決算に特別退職金や再就職支援の関連費用約12億円を特別損失として計上する予定。

カシオはコンパクトデジタルカメラ事業からの撤退などに伴い、新規事業創出に向けて構造改革を推し進めている。足元の業績は黒字圏を維持しているが、新コロナ禍の影響で厳しさが増している。2021年3月期業績予想は売上高21.6%減の2200億円、営業利益51.8%減の140億円、最終利益46%減の95億円。

同社は2019年2月にも今回と同様の内容で早期退職を募っており、156人が応募した。

コーユーレンティア<7081>、映像設備・音響装置製造の共和通信を子会社化
2021/02/18

コーユーレンティアは傘下企業を通じて、映像設備や音響装置の設計・製造、施工を手がける共和通信(川崎市)の全株式を取得し、18日付で子会社化した。ICT(情報通信技術)関連の点検・修理や工事などフィールドサービスの拡充につなげる。取得価額は非公表。

ハマキョウレックス<9037>、食品向け3PL事業を主力とする栄進急送とマルコ物流の2社を子会社化
2021/02/18

ハマキョウレックスは栄進急送(兵庫県伊丹市。売上高20億円、営業利益2億2800万円、純資産5億2400万円)、マルコ物流(同。売上高6億1300万円、営業利益3500万円、純資産1億1700万円)の物流2社の全株式を取得し、18日付で子会社化した。関西エリアでの物流センター事業(3PL事業)を拡充するのが狙い。栄進急送、マルコ物流は食品分野を主力に3PL事業で実績を積んできた。取得価額は非公表。

設立は栄進急送が1986年、マルコ物流が1999年。兄弟会社の関係にあり、両社の社長を務める村上功氏がそれぞれの筆頭株主。

海外旅行事業のベルトラ、約25人の希望退職者を募集
2021/02/17

ベルトラは17日、約25人の希望退職者を募集すると発表した。同社は海外旅行の現地体験ツアーのオンライン予約サービスを展開するが、新型コロナウイルス感染拡大で旅行市場が縮小し、業績の大幅悪化に見舞われている。募集人員は全従業員(188人、1月末)の約13%にあたる。募集期間は2月18日~24日で、退職日は3月31日。特別退職金を支給する。

直近の2020年12月期決算は売上高79%減の8億9000万円、営業赤字13億3300万円(前期は8億4400万円の黒字)、最終赤字15億4700万円(同5億2100万円の黒字)だった。

休業導入や在籍出向、オフィス移転などの対策を講じてきたが、コロナの収束が見通せない状況下、コスト構造の抜本的見直しに向けて人員合理化に踏み切る。

駅探<3646>、マーベリックからスマホ向けインフィード広告事業を取得
2021/02/17

駅探は、広告配信関連のシステム開発などを手がけるマーベリック(東京都新宿区)からスマートフォン向けインフィード広告事業を取得することを決めた。マーベリックが同事業を分社して設立予定の新会社サークア(東京都千代田区)の全株式を取得する。駅探の主力事業である経路検索サービス「駅探ドットコム」の収益拡大や経路検索サービスのユーザーデータ利活用事業の展開などにつなげる。取得価額は8億2500万円。取得予定日は2021年4月1日。

インフィード広告はSNSやニュースサイトでコンテンツ中に表示される広告のこと。今回、マーベリックから取得するのはスマホ向けインフィード広告配信システムの開発・運用に関する事業で、女性スマホユーザーをターゲットにしたものとしては業界最大規模という。

ジー・スリーホールディングス<3647>、Cファクトリーから医療機器・医療用消耗品販売事業などを取得
2021/02/17

ジー・スリーホールディングスは、医療機器・医療用消耗品販売などを手がけるCファクトリー(東京都中央区)から一部事業を取得することを決めた。太陽光発電関連、非常用電源関連に続く第3の経営の柱とする狙い。

取得するのは医療機器・医療用消耗品の販売のほか、化粧品・健康食品、美容機器の製造・販売に関する事業で、直近売上高は2億8900万円(2021年6月期見込み)。ジー・スリーHDは受け皿会社として近くジー・スリーファクトリー(東京都品川区)を設立する。

取得価額は非公表。業績連動型のアーンアウト条項を採用し、目標売上高を超えた場合、一定額の追加支払いが発生する。取得予定日は2021年3月1日。

コロプラ<3668>、スマホを使ったインターネット調査事業をトゥルージオに譲渡
2021/02/17

コロプラはスマートフォンを使ったインターネット調査「スマートアンサー」事業を、マーケティング領域のBPO(ビジネス・プロセス・アウトソーシング)事業を手がけるトゥルージオ(東京都港区)に譲渡することを決めた。主力であるゲーム事業やVR(仮想現実)事業の周辺事業として2014年から事業を展開してきたが、経営資源再配分の一環として手放すことにした。譲渡価額は非公表。譲渡予定日は2021年4月1日。

曙ブレーキ工業、国内生産拠点での早期退職に予定を2割上回る223人が応募
2021/02/16

曙ブレーキ工業は16日、国内生産拠点で実施した早期退職措置に223人の応募があったと発表した。180人程度としていた募集人数を2割超上回った。募集は2020年12月21日~2021年2月12日(退職日は3月31日付)。同社は2020年2~3月に本社間接系社員を対象に200人規模の早期退職を実施(154人応募)しており、これに続く。

今回の早期退職措置は国内生産拠点再編の一環で、曙ブレーキ山形製造(山形県寒河江市)、曙ブレーキ福島製造(福島県桑折町)、曙ブレーキ岩槻製造(さいたま市)、曙ブレーキ山陽製造(岡山県総社市)のグループ4工場のほか、運送・梱包のアロックス(さいたま市)、曙ブレーキ工業本体(生産部門、工場再編推進室、生産技術部など)で実施した。

2021年3月期決算に退職金への特別加算金や再就職支援にかかる関連費用約10億円を特別損失として計上する予定。

VTホールディングス<7593>、富士モーター商会と大兵自動車から愛知県津島市内のホンダ販売店を取得
2021/02/16

VTホールディングスは傘下のホンダカーズ東海(名古屋市)を通じて、富士モーター商会(愛知県津島市)のホンダカーズ津島神尾店を、大兵自動車(同)のホンダカーズ津島西古川店をそれぞれ事業取得することを決めた。取得価額は非公表。取得予定日は2021年4月1日。

ホンダカーズ東海はホンダディーラーとして現在、愛知県内20店舗、岐阜県内7店舗を展開する。今回の2店舗取得で愛知県内22店体制となる。

プラップジャパン<2449>、シンガポール広告会社のWild Advertising & Marketingを子会社化
2021/02/16

プラップジャパンはシンガポール子会社を通じて、現地広告会社Wild Advertising & Marketing Pte. Ltd. (Wild、売上高3億1600万円、営業利益3060万円、純資産4620万円)の株式80%を取得し、傘下に収めることを決めた。東南アジアでの事業基盤を拡充するのが狙い。取得価額は非公表。取得予定日は2021年3月1日。

Wildは2009年設立で、フェイスブックやインスタグラムなどSNSマーケティングに強みを持つ。シンガポール政府機関・公共機関のデジタルキャンペーンで実績を積んできた。

プラップジャパンは2020年にシンガポールのPR会社PRAP ASIA PTE. LTD.を子会社化したが、これに続きWildを傘下に収め、日系企業へのサービス体制を強化する。

ハークスレイ<7561>、ベーカリー子会社「アルヘイム」をスーパーの万代に譲渡
2021/02/16

ハークスレイは、ベーカリーショップ子会社のアルヘイムフードサービス(大阪市)を、スーパーの万代(大阪市)に16日付で譲渡した。ベーカリー事業の事業性を再評価した結果としている。ハークスレイは弁当店「ほっかほっか亭」を全国展開するが、新型コロナウイルスの影響を最小限に抑え、コロナ収束後に成長が見込める事業領域に重点的に経営資源を投入する。譲渡価額は非公表。

アルヘイムフードサービスは旧アルヘイムから全事業を引き継ぐために2月1日に新設され、今回、この新会社の全株式を譲渡した。旧アルヘイムは北欧フードサービスが前身で、ベーカリーの製造とベーカリーカフェの営業を手がけ、2001年にハークスレイの傘下に入った。

譲渡先の万代は近畿圏を中心にスーパー150店舗余りを展開する。

リーガルコーポレーション、100人程度の希望退職者を募集
2021/02/15

製靴大手のリーガルコーポレーションは15日、100人程度の希望退職者を募ると発表した。新型コロナウイルス感染拡大に伴う在宅勤務の広がりで主力のビジネスシューズ需要が一段と落ち込んでいる。50歳以上の社員(再雇用社員を含む)を対象とし、募集期間は3月8日~19日。募集人員は全社員のほぼ1割にあたる。退職日は4月30日付。特別退職金を支給し、再就職を支援する。

同社の2021年3月期業績予想は売上高28%減の210億円、営業赤字22億円(前期は7億2700万円の赤字)、最終赤字26億円(同13億円の赤字)。5年連続の減収、2年連続の営業・最終赤字を見込む。革靴市場の縮小やカジュアル化の進展でビジネスシューズ需要が減少しているところに新型コロナ禍が重なった。

革靴製造の国内4子会社のうち、米沢製靴(千葉県浦安市)を4月30日をもって解散することも決めた。これに伴い、米沢製靴在籍の全従業員48人は退職とする。希望退職と同様に、特別退職金を支給し、再就職も支援する。

北の達人コーポレーション<2930>、FMラジオ局のエフエム・ノースウエーブを子会社化
2021/02/15

北の達人コーポレーションはFMラジオ局のエフエム・ノースウエーブ(札幌市。売上高5億8600万円、営業利益1060万円)の株式72.8%を取得し、子会社化することを決議した。

エフエム・ノースウエーブが有する音声コンテンツの制作ノウハウと、北の達人コーポレーションのマーケティングノウハウなどを相互に活用し、デジタル音声広告の事業化を推進する。取得価額は非公表。取得予定日は2021年3月31日。

パーカーコーポレーション<9845>、医療用、食品用の乾燥剤メーカーの東海化学工業所を子会社化
2021/02/15

パーカーコーポレーションは医療用、食品用の乾燥剤メーカーの東海化学工業所(愛知県豊田市)の全株式を取得し、子会社化することを決議した。

パーカーコーポレーションは機械事業、化成品事業、化学品事業、産業用素材事業、化工品事業を手がけており、両社の技術やノウハウ、製品販売網を共有することで、事業拡大を目指す。取得価額は非公表。取得予定日は2021年3月1日。

INCLUSIVE<7078>、「堀江貴文のブログでは言えない話」発信・運営のSNSメールマガジンを子会社化
2021/02/15

INCLUSIVEは「堀江貴文のブログでは言えない話」の発信・運営を手がけるSNSメールマガジン(東京都港区)の全株式を取得し、子会社化することを決議した。

SNSメールマガジンは2021年1月の設立で、堀江貴文氏が支配株主であるSNS media&consulting(東京都港区)からメールマガジン事業を譲り受けた企業。同事業の2020年1-12月の売上高は1億5300万円、営業利益は7200万円、純資産は2億2200万円だった。

INCLUSIVEはSNSメールマガジンの子会社化を機に、個人の発信者を支援する事業を拡大する。取得価額は2億2400万円。取得予定日は2021年2月19日。

ショクブン<9969>、第三者割当増資で米穀卸の神明ホールディングス傘下に
2021/02/15

ショクブンは米穀卸の神明ホールディングス(神戸市)を引受先とする第三者割当増資を実施し、神明HDがショクブン株式の50.1%を保有し親会社になると発表した。

食材の宅配事業を手がけているショクブンは近年、業績が振るわず財務体質が弱まっていたため第三者割当増資で15億7500万円を調達し、借入金を一部返済するとともに、新規拠点の整備や営業車両への投資などを実施する。2020年3月期の売上高は66億5000万円、営業利益は1億6700万円だった。

神明HDは米穀を中心とする食品卸事業を展開しており、元気寿司(東証1部)や雪国まいたけ(東証1部)を傘下に持つ。2017年にショクブンと資本、業務提携し、ショクブン株式の19.78%を保有していた。

エコモット<3987>、電気・電子回路設計、ソフト開発などのフィットを子会社化
2021/02/15

エコモットは電気・電子回路設計やソフトウエア開発などのフィット(札幌市。売上高1億3200万円、営業利益△500万円、純資産3000万円)の全株式を取得し、子会社化することを決議した。

エコモットはIoT(モノのインターネット)ソリューションサービスを手がけており、今後の成長のために、シナジー効果を有する企業への出資やM&Aを模索していた。フィットの子会社化を機に画像や通信(5G)などの分野を中心に協業を進める。取得価額は非公表。取得予定日は2021年2月19日。

全国保証<7164>、信用保証事業の筑波信用保証を子会社化
2021/02/15

全国保証は筑波銀行から信用保証事業を手がける筑波信用保証(茨城県つくば市)の全株式を取得し、子会社化することを決議した。

両社ともに住宅ローンなどの信用保証事業を展開しているため、保証債務残高増加につながるとともに、ノウハウを活用した経営管理を展開できると判断した。取得価額は56億5000万円。取得予定日は2021年3月31日。

北の達人コーポレーション<2930>、ヘアアイロンEC販売のASHIGARUを子会社化
2021/02/15

北の達人コーポレーションはオリジナルヘアアイロンのEC(電子商取引)販売を手がけているASHIGARU(大阪市。売上高3億4100万円、営業利益1億4300万円)の全株式を取得し、子会社化することを決議した。

ASHIGARUが有する美容家電分野の商品開発やECモールでの販売ノウハウと、北の達人コーポレーションの経営資源を組み合わせることで事業拡大を目指す。取得価額は非公表。取得予定日は2021年5月。

丸文、希望退職に115人応募
2021/02/12

エレクトロニクス商社の丸文は12日、希望退職者募集に115人の応募があったと発表した。人員体制の再構築を通じて早期の業績回復と持続的な成長の実現を目的とし、100人程度をめどに2020年12月23日~2021年1月29日に募った。退職日は2月28日。所定の退職金に特別加算金を上乗せ支給し、再就職を支援する。

2021年3月期決算に特別退職金などの関連費用11億2100万円を特別損失として計上する。これらに伴い、最終損益は従来予想の9億円の黒字から17億円の赤字に下方修正した。

竹田印刷、希望退職に88人応募
2021/02/12

竹田印刷は12日、100人程度を募った希望退職に88人の応募があったと発表した。デジタル化の進展で国内印刷市場が縮小していたところに新型コロナウイルス感染の影響が重なり、業績が悪化。勤続5年以上で40歳以上の正社員、定年後再雇用社員で65歳未満の社員を対象とし、1月6日~29日に募った(退職日は3月31日)。2021年3月期決算に特別退職金と再就職支援の関連費用5億9700万円を特別損失として計上する予定。

名村造船所、傘下の佐世保重工業で新造船事業を休止|250人の希望退職者を募集
2021/02/12

名村造船所は12日、傘下の佐世保重工業(長崎県佐世保市)における新造船事業の休止(2022年1月)と、これに伴う250人の希望退職者募集を発表した。新型コロナウイルス感染拡大で世界的に海上輸送需要が落ち込み、受注環境が一段と悪化しているのを受けた措置。募集期間は5月6日~21日。

佐世保重工は今後、艦艇修繕船と機械の両事業に経営資源を集中し、事業再構築を目指す。新造船事業の従業員は艦艇修繕船事業への配置転換や名村造船所への出向・転籍などを進めるが、全員の再配置先を確保するのは困難などとして希望退職に踏み切る。佐世保重工の新造船事業の直近売上高は約230億円。

東芝、傘下の東芝デバイス&ストレージで実施した早期退職に452人応募
2021/02/12

東芝は12日、傘下の東芝デバイス&ストレージ(TDSC、東京都港区)で実施した早期退職優遇制度に452人の応募があったと発表した。TDSCはシステムLSI(大規模集積回路)からの撤退に伴い、2020年12月8日~21年2月5日に早期退職を募った。退職日は2月28日。早期退職募集と同時に進めるグループ内での人員再配置では372人が対象となった。

TDSCは2017年に東芝の社内カンパニーから独立し、半導体製品とストレージ(記憶装置)を主力事業とする。同社は2019年にもLSI事業の構造改革の一環として350人規模の早期退職(応募414人)を実施している。

アートスパークホールディングス<3663>、ソフト開発子会社のエイチアイをミックウェアに譲渡
2021/02/12

アートスパークホールディングスは、ソフト開発子会社のエイチアイ(東京都新宿区。売上高6億7000万円、経常利益3100万円、純資産1億5100万円)の全株式を、同じくソフト開発のミックウェア(神戸市)に譲渡することを決めた。アートスパークは自社IP(知的財産権)製品を前面に押し出すビジネス展開に軸足を移している。エイチアイは受託開発を中心とし、グループ戦略の方向性と合致しない面があることから、切り離すことにした。

譲渡価額は4億5000万円。譲渡予定日は2021年3月1日。

JKホールディングス<9896>、岩手県で建築資材卸売の坂田建材を子会社化
2021/02/12

JKホールディングスは、建築資材卸売や板金成形・加工を手がける坂田建材(岩手県花巻市。売上高25億9000万円、営業利益1600万円、純資産6億800万円)の全株式を取得し子会社化することを決めた。東北地区でのグループ事業拡大の一環。取得価額は非公表。取得予定日は2021年3月20日。

テーオーホールディングス<9812>、サ高住などケアサービス事業をアサヒ調剤薬局に譲渡
2021/02/12

テーオーホールディングスは、子会社のテーオー総合サービス(北海道函館市)で展開するケアサービス事業などを、アサヒ調剤薬局(北海道函館市)に譲渡することを決めた。テーオーHDは北海道を地盤に木材・住宅事業やホームセンター、自動車販売などを展開するが、これら中核事業との相乗効果が見込みにくかったことから、グループ事業から切り放すことにした。譲渡価額は非公表。譲渡予定日は2021年4月1日。

テーオーHDはテーオー総合サービスを通じて2013年から在宅介護、サービス付き高齢者向け住宅(サ高住)などをケアサービス事業として手がけてきた。ケアサービス事業を会社分割により承継する新会社「廣辯」(北海道函館市)を4月1日付で設立したうえで、この新会社の全株式をアサヒ調剤薬局に譲渡する。当該事業の直近売上高は4億5200万円。同時に、テーオーHD本体の不動産事業の一部も譲渡する。

コクヨ<7984>、学習アプリ運営のCLEARを子会社化
2021/02/12

コクヨは学習アプリ運営のCLEAR(東京都港区)の株式85.1%を取得し、12日付で子会社化した。アフターコロナを見据えたビジネスモデル拡充の一環。CLEARは2010年設立で、中高生向け学習ノート共有サービス「Clear」、学習塾・予備校の生徒募集サービス「MEETS」、高校生向け針路情報サポート「進路選び」事業を手がける。取得価額は非公表。

東海東京フィナンシャル・ホールディングス<8616>、エース証券をTOBで子会社化
2021/02/12

東海東京フィナンシャル・ホールディングスは12日、持ち分法適用関連会社のエース証券(大阪市)の完全子会社化を目的にTOB(株式公開買い付け)を実施すると発表した。東海東京フィナンシャル・HDはエース証券の株式29.18%を所有する筆頭株主。買付代金は約113億7000万円。中京圏にとどまらず、大阪を中心とする関西の大都市圏で事業基盤を獲得するのが狙い。株式26.98%を持つ第2位株主の富士ソフトもTOBに応募を決めた。

買付価格は1株3220円。買付予定数は353万923株。買付予定数の下限は所有割合37.49%にあたる186万9000株に設定している。買付期間は2月15日~3月29日。公開買付代理人は東海東京証券。決済の開始日は4月16日。

エース証券は1914年、伊藤銀三がブローカー大清を大阪で創業したのが始まり。1931年に伊藤商店を設立し、伊藤銀証券を経て、1989年にエース証券に社名を変更した。2016年から東海東京フィナンシャル・HDの持ち分法適用関連会社となっていた。

ギフティ<4449>、体験ギフト企画・販売のソウ・エクスペリエンスを子会社化
2021/02/12

ギフティは、体験ギフトの企画・販売を手がけるソウ・エクスペリエンス(東京都渋谷区。売上高13億6000万円、営業利益△1億400万円、純資産1億7400万円)を子会社化することを決めた。株式73%を取得したうえで、残る株式について株式交換を行い完全子会社化する。販路の相互活用、ギフトコンテンツの共同開発などを推進し、企業価値の最大化を目指す。

ギフティはeギフトの発行から流通までトータルにeギフトプラットフォーム事業を国内外で展開。カジュアルギフトサービス「giftee」、eギフトやチケットを発行する「eGift System」など4つのサービスを用意し、個人や法人、自治体を対象に事業を運営している。

今回傘下に取り込むソウ・エクスペリエンスは2005年設立で、体験ギフトに強みを持つ。株式の取得価額は14億8800万円。株式の取得予定日は2021年3月11日。

株式交換比率はギフティ1:ソウ1546で、ソウ1株にギフティ株式1546株を割り当てる。交換予定日は2021年3月12日。

GCA<2174>、M&Aオンラインプラットフォーム「BIZIT M&A」を運営するBIZITを子会社化
2021/02/12

GCAは12日、M&Aオンラインプラットフォーム「BIZIT M&A」を運営するBIZIT(東京都港区)を買収すると発表した。GCAの持つ国際的なネットワークと顧客基盤を融合し、M&A市場の活性化などにつなげる。取得価額は非公表。買収完了は2021年3月中を予定。

BIZITは投資会社のTryFunds(東京都港区)から分社・独立して2019年に設立。同社が運営するM&Aプラットフォームは現在、世界約160カ国約5200社から利用され、日本最大級という。

ソルクシーズ<4284>、映像や音響設備設計・施工子会社のインターディメンションズを東北ターボ工業に譲渡
2021/02/12

ソルクシーズは、映像・音響設備の設計、施工やデジタルサイネージ(電子看板)事業を手がける全額出資子会社のインターディメンションズ(仙台市。売上高2億2500万円、営業利益△4480万円、純資産△7250万円)の全株式を、産業廃棄物処理や特殊工事を主力とする東北ターボ工業(盛岡市)に12日付で譲渡した。事業構成見直しの一環。譲渡価額は非公表。

ディーエムソリューションズ<6549>、衣料・輸入雑貨卸売りのビアトランスポーツを子会社化
2021/02/12

ディーエムソリューションズは、衣料・輸入雑貨卸売りのビアトランスポーツ(東京都渋谷区。売上高10億1000万円、営業利益4530万円、純資産2億8800万円)の全株式を取得し子会社化することを決めた。ビアトランスポーツが持つ海外商品取り扱いのノウハウ、海外でのコネクションなどを活用し、越境EC(電子商取引)事業の拡充につなげる。取得価額は非公表。取得予定日は2021年4月1日。

ビアトランスポーツは1989年設立で、海外の有名アパレル・スポーツブランドの無地Tシャツの販売を主力とするが、実店舗は持たない。

ディーエムソリューションズはインターネット広告やSEO(検索エンジン最適化)、Web制作に関する経験・技術や営業力を投入し、ビアトランスポーツのサイト集客力の強化や新規卸顧客の開拓を促す。

パルマ<3461>、セルフストレージ事業強化へ設計監理・施工の令和エンジニアリングを子会社化
2021/02/12

パルマは、設計監理・施工の令和エンジニアリング(東京都調布市)を子会社化することを決めた。第三者割当増資を引き受け、64%の株式を取得する。セルフストレージ施設の供給・運営サービスの拡充につなげる。セルフストレージはトランクルーム、レンタル収納、貸コンテナなどの総称で、近年、パルマは一棟専用施設の開発・販売に力を入れている。取得価額は非公表。取得予定日は2021年2月26日。

令和エンジニアリングは2019年に中堅不動産・建築業者の出身者で設立した。

メドレー<4480>、オンライン介護動画研修のメディパスを子会社化
2021/02/12

メドレーは、介護事業所向けにオンライン研修サービスを展開するメディパス(東京都品川区。売上高11億6000万円、営業利益3200万円、純資産4億1500万円)の全株式を取得し子会社化することを決めた。オンライン研修への参入が狙い。取得価額は15億900万円。取得予定日は2021年2月26日。

メディパスはオンライン介護動画研修「メディパスアカデミー介護」、有料老人ホーム紹介「ゴイカのかいご」などを運営する。メドレーは主力事業の一つとして、医療ヘルスケア領域での人材の不足や地域偏在などの課題解決を目指す人材プラットフォーム「ジョブメドレー」を展開しており、これらの顧客事業所へのサービスメニュー拡充につなげる。

ポーラ・オルビスホールディングス<4927>、パーソナライズサプリメント「FUJIMI」ブランド展開のトリコを子会社化
2021/02/12

ポーラ・オルビスホールディングスは、パーソナライズサプリメント(健康食品)やスキンケアを通信販売するトリコ(東京都新宿区。売上高13億5000万円、営業利益△3億5000万円)を子会社化することを決めた。株式89.44%を追加取得して持ち株比率を100%に高める。トリコはコーポレートベンチャーキャピタル事業の投資先企業の一つで、これまで10%余りを出資していた。傘下に取り込むことで、トリコの企業成長を加速させるのが狙い。取得価額は33億3200万円。取得時期は2021年3~4月。

トリコは2018年に設立し、ユーザー一人ひとりの肌に合わせたサプリメントやフェイスマスクを作り、サブスクリプション(定額課金)形式で提供する「FUJIMI」ブランドを展開する。

アジュバンコスメジャパン<4929>、システム開発子会社のエクシードシステムを経営陣に譲渡
2021/02/12

アジュバンコスメジャパンは、ソフト開発子会社のエクシードシステム(岡山市。売上高7億3900万円、営業利益△5010万円、純資産1億6400万円)の全株式を、同社経営陣に譲渡することを決めた。美容サロン向けシステム開発に進出したものの、当初期待していた相乗効果が得られていなかった。こうした中、エクシードシステムの丸山英一社長らから株式譲渡の申し出があったという。譲渡価額は非公表。譲渡予定日は2021年3月1日。

アジュバンコスメジャパンは美容サロン向けスキンケア、ヘアケア商品の開発、販売を主力とする。

日本アジアグループ、経営陣による買収を目的とするTOBが不成立に
2021/02/10

日本アジアグループは10日、MBO(経営陣による買収)を目的に実施したTOB(株式公開買い付け)が不成立に終わったと発表した。TOBへの応募株式が買付予定数の下限(議決権の3分の2)に届かなかった。また、日本アジアに対して旧村上ファンド系の投資会社シティインデックスイレブンス(東京都渋谷区)が2月5日に始めた対抗TOBについては現時点で意見の表明を留保すると発表した。

日本アジアを巡っては同社の山下哲生会長兼社長が米投資ファンドのカーライル・グループと組んでMBOを2020年11月初めから2月9日まで実施した。この間、1月下旬には買付価格を従来の600円から1200円に引き上げたが、日本アジア株はこれを上回る高値圏が続き、TOB成立が難しい状況にあった。

一方、シティは全株取得を目指して日本アジア側を10円上回る1210円の買付価格を提示し、3月22日までTOBを実施中で、買付代金は最大約264億円。

10日の日本アジア株の終値は1270円。

サントリーHD、子会社のダイナックHD<2675>をTOBで完全子会社化
2021/02/10

サントリーホールディングス(大阪市)は、外食事業を展開するダイナックやゴルフ場などのレストランを受託運営するダイナックパートナーズを傘下に持つ連結子会社(所有割合61.71%)のダイナックホールディングスにTOB(株式公開買い付け)を実施し、完全子会社化すると発表した。

ダイナックHDは2020年末時点で235店舗を展開するが、新型コロナウイルス感染症(COVID-19) 拡大により業績が低迷。本TOBによる完全子会社化で、抜本的な構造改革をするのが狙い。ダイナックHDは本TOBに賛同の意見を表明し、株主に応募を推奨している。本TOBが成立すれば、ダイナックHDの東証二部上場は廃止となる。

買付価格は1株当たり1300円で、公表前営業日での終値 1177円に対して10.45%のプレミアムをつけた。買付予定数は269万2746株。買付代金は約35億円。買付期間は2月12日から4月14日まで。公開買付代理人は野村證券。決済開始日は4月21日。

サンゲツ<8130>、ウェーブロックホールディングス<7940>傘下で壁紙製造のウェーブロックインテリアを子会社化
2021/02/10

サンゲツは、壁紙製造のウェーブロックインテリア(WIT、東京都中央区。売上高96億9000万円、営業利益9億2300万円、純資産18億1000万円)の株式51%を取得し、子会社化することを決めた。WITはサンゲツが調達する壁紙の3割弱を供給する主要仕入先。WITを傘下に取り込むことで製販一貫体制を確立し、壁紙事業の競争力向上につなげる。取得価額は23億9700万円。取得予定日は2021年3月31日。

サンゲツはWIT株を引き続き49%を所有するウェーブロックホールディングス(東京都中央区)との間で、一定の条件の下でWIT株の売却を請求できる権利(コールオプション)を持ち、将来的に100%子会社化を視野に入れている。

オイシックス・ラ・大地<3182>、エー・ピーホールディングス<3175>傘下で水産品卸のセブンワークを子会社化
2021/02/10

オイシックス・ラ・大地は、居酒屋「塚田農場」「四十八漁場」などを展開する飲食大手チェーンのエー・ピーホールディングス傘下で、水産品卸を手がけるセブンワーク(東京都港区)の株式51%を取得し、子会社化することを決めた。オイシックスとエー・ピーによる資本業務提携の一環。セブンワークは豊洲市場(東京都江東区)での市場買い付けに加え、全国各地の漁場からの直接買い付けを実現し、中間流通を通さない流通網を強みとする。子会社化に伴い、「豊洲漁商産直市場」に社名を変更する。

取得価額は非公表。取得予定日は2021年3月31日。

オイシックスとエー・ピーは昨年10月からコロナ禍における食領域での連携について協議してきた。オイシックスはエー・ピーが月内に実施する第三者割当増資の一部を引き受ける。提携を受け、仕入れ原価削減、食材の共同調達、製造・加工工場の共同利用、飲食店支援EC(電子商取引)売場「Oisixおうちレストラン」の協業強化などに取り組む。

オイシックスは食品宅配最大手で、「Oisix」「大地を守る会」「らでぃっしゅぼーや」の3ブランドで約38万人の会員を持つ。

UTグループ<2146>、製造業向け人材サービスのスリーエムを子会社化
2021/02/10

UTグループは、製造業を対象に業務請負や人材派遣をグループで展開するスリーエム(愛知県豊橋市。売上高7億8900万円、営業利益3300万円、純資産16億1000万円)の全株式を取得し、子会社化することを決めた。UTグループが中核とする大手製造業向け人材サービスの競争力強化につなげる。スリーエムは30年を超える業歴を持ち、ブラジル国籍を中心に95%以上を外国人社員が占める。

取得価額は33億4400万円。2021年2月26日に18.8%、5月31日に残る80%余りの株式を2段階で取得する。

スリーエムは持ち株会社で、傘下にスリーエム中部(愛知県岡崎市。売上高20億9000万円、営業利益△2億3500万円、純資産10億円)、スリーエム東海(愛知県豊橋市。売上高14億4000万円、営業利益△4100万円、純資産4億4400万円)、スリーエムスタッフ(愛知県岡崎市。売上高24億9000万円、営業利益△1億5100万円、純資産4億6900万円)の3社を持つ。

旅行大手のKNT-CTホールディングス、希望退職に1376人が応募
2021/02/09

旅行大手のKNT-CTホールディングスは9日、希望退職に1376人の応募(パート社員などを含む)があったと発表した。新型コロナウイルス感染拡大の影響で国内外の旅行需要が激減し、業績が急速に悪化したのを受け、傘下の近畿日本ツーリスト各社の35歳以上の従業員を主な対象とし、人数を定めず、1月4日~22日に募った。応募人員は約7000人の人員の約2割にあたる。

2021年3月期決算に特別退職加算金などに関わる関連費用約60億円を特別損失として計上する予定。

KNT-CTは新型コロナ後を見据え、会員組織による個人旅行のクラブツーリズム事業、首都圏エリアでの法人旅行事業を中核に据え、個人旅行・団体旅行事業では注力分野を特定し集約・縮小するなどの事業構造改革を推し進めている。

フォーバルテレコム<9445>、複写・印刷子会社トライ・エックスの広島事業部を経営陣に譲渡
2021/02/09

フォーバルテレコムは複写・印刷業子会社のトライ・エックス(広島県呉市)の広島事業部を、トライサクセス(広島県呉市)に譲渡することを決めた。トライサクセスはトライ・エックスの広島事業部担当取締役の中山正博氏らが設立した会社で、広島事業部独立の要請にこたえた。広島事業部の直近売上高は4億3200万円。譲渡価額は3億8000万円。譲渡予定日は2021年4月1日。

サカイオーベックス<3408>、MBOで株式を非公開化|1株2850円
2021/02/09

サカイオーベックスは9日、MBO(経営陣による買収)で株式を非公開化すると発表した。同社社長の松木伸太郎氏が設立した新会社のサカイ繊維(福井市)がTOB(株式公開買い付け)を実施し、全株取得を目指す。買付代金は約176億円。

基幹部門である染色加工の市場縮小が続く中、非公開化して制御機器事業をはじめ新分野への展開や事業の入れ替えを迅速に進められる経営体制をつくる狙い。サカイオーベックスはTOBに賛同している。TOBが成立すれば、同社の東証1部への上場は廃止となる。

サカイオーベックス株の買付価格は1株につき2850円。TOB公表前日の終値2183円に30.55%のプレミアムを加えた。買付予定数は619万1626株。下限は所有割合67.67%にあたる412万7800株に設定した。

6.3%を所有する第3位の大株主である英系投資ファンドのニッポン・アクティブ・バリュー・ファンドは全株をTOBに応募する契約を結んだ。

買付期間は2月9日~3月24日。公開買付代理人はみずほ証券。決済の開始日は3月30日。

サカイオーベックスは1934年に初代酒井伊四郎が三井物産と共同で織物、撚糸の製造・販売を目的に「酒伊織産」を設立したのが始まり。1980年代、安価な輸入品に押され、競争力が低下したことを受け、制御機器(制御盤、配電盤など)事業への進出など経営多角化に乗り出した。現在、染色加工、繊維販売、制御機器を3本柱とする。東証1部上場は1949年。

介護事業のユニマット リタイアメント・コミュニティ<9707>、TOBで非公開化|1株1400円
2021/02/09

ユニマットグループ傘下で介護事業を手がけるユニマット リタイアメント・コミュニティ(ジャスダック上場)は9日、大株主でコーヒーや食品、日用品など販売のユニマットライフ(東京都港区)が同社に対して株式の非公開化を目的にTOB(株式公開買い付け)を実施すると発表した。ユニマットグループ内における事業戦略の一環。買付代金は約60億7000万円。ユニマット リタイアメントはTOBに賛同している。

ユニマット リタイアメント株式については公開買付者のユニマットライフが18.07%を、ユニマットグループ代表の髙橋洋二氏が31.48%を所有する。TOBを通じて、両者を除く残りの株式約49%を取得し、非公開化する。

ユニマットグループのリゾート事業などとユニマット リタイアメントが手がける介護施設などの事業を融合し、多世代共生型シニア住宅の展開につなげる。

買付価格は1株につき1400円で、TOB公表前日の終値1082円に29.39%のプレミアムを加えた。買付予定数は433万7373株。下限は所有割合17.12%にあたる147万1500株に設定した。買付期間は2月10日~3月25日。公開買付代理人はSMBC日興証券。決済の開始日は3月31日。

ユニマット リタイアメントは1975年に埼玉臨床検査研究所として設立された。2008年にユニマットグループ入りした。

総合ビルメンテナンス業の大成<4649>、MBOで株式を非公開化|1株1140円
2021/02/08

大成は8日、MBO(経営陣による買収)で株式を非公開化すると発表した。同社社長の加藤憲司氏が代表取締役を務めるアイ・ケイ・ケイ(名古屋市)がTOB(株式公開買い付け)を実施し、全株式を取得する。新型コロナウイルス感染拡大を契機とするテレワークの浸透でオフィス需要の縮小が見込まれるなど、主力の総合ビルメンテナンス業を取り巻く事業環境に不透明感が台頭する中、非公開化によって機動的な経営判断を可能にする体制をつくる。

大成はTOBに賛同している。TOBが成立すれば、大成は名古屋証券取引所2部への上場が廃止となる。

アイ・ケイ・ケイによる大成株の買付価格は1株1140円で、前営業日の終値768円に48.44%のプレミアムを加えた。買付予定数は380万9024株で、買付代金は約43億4200万円。買付予定数の下限は所有割合41.61%にあたる211万4769株と、アイ・ケイ・ケイが所有する12.76%などと合わせ、所有割合が3分の2以上となるよう設定した。

買付期間は2月9日~3月24日。公開買付代理人はSMBC日興証券。決済の開始日は3月31日。

大成は1959年に設立し、ビルの清掃業務をスタート。その後、警備、設備管理、リニューアル工事などに業容を広げ、総合ビルメンテナンス企業に発展。1999年に名証2部に上場した。

土木工事積算システムのビーイング<4734>、MBOで株式を非公開化|1株900円
2021/02/08

ビーイングは8日、MBO(経営陣による買収)で株式を非公開化すると発表した。同社会長の津田能成氏が代表取締役を務めるトゥルース(津市)がTOB(株式公開買い付け)を実施し、全株式を取得する。買付代金は約44億9300万円。

土木工事積算システムを中心に安定的な経営を続けているものの、建設業のICT(情報通信技術)化の流れの中、中長期的に土木積算分野依存から脱却し事業多角化を進めるうえで、非公開化による機動的な意思決定が行える経営体制が望ましいと判断した。ビーイングはTOBに賛同している。TOBが成立すれば、ビーイングはジャスダックへの上場が廃止となる。

買付主体のトゥルースはビーイング株の36.34%を持つ筆頭株主。買付価格は1株につき900円で、前営業日の終値665円に35.34%のプレミアムを加えた。買付予定数は499万2373株。買付予定数の下限は所有割合30.33%にあたる237万8200株で、既所有分と合わせ3分の2以上となる。

買付期間は2月9日~3月24日。公開買付代理人は岡三証券。決済の開始日は3月30日。

ビーイングは1984年にコンピューター関連の販売会社として設定。その後、現在の主力事業である土木工事積算システムの開発・販売に進出した。1999年に店頭登録し、2010年からジャスダック上場。

エフィッシモ 、サンケン電気<6707>にTOB
2021/02/08

エフィッシモ キャピタル マネージメント ピーティーイー エルティーディー(シンガポール)が運用するECM マスター ファンド SPV 2(ケイマン諸島)は、サンケン電気に対するTOB(株式公開買い付け)を始めたと発表した。本TOBにより、所有割合を現在の9.97%から30.00%へ引き上げるのが狙い。サンケン電気は意見を保留している。

買付予定数と上限は483万4343 株で、下限を設けない。応募総数が買付予定数の上限を超える場合は、その超える部分の買い付けをしない。

買付価格は1株当たり5205円で、公表前営業日での終値4525円に対して15.02%のプレミアムとなる。買付期間は2月9日から3月24日まで。買付代金は約251億円。公開買付代理人は立花証券。決済開始日は3月29日。

MBKパートナーズ、ツクイホールディングス<2398>をTOBで子会社化|1株924円
2021/02/08

アジア投資会社のMBKパートナーズは8日、介護事業のツクイホールディングスの完全子会社化を目的にTOB(株式公開買い付け)を実施すると発表した。介護事業を取り巻く環境変化を踏まえ、非公開化で機動的な意思決定を可能にする経営体制づくりを進めるのが狙い。買付代金は最大約490億円。ツクイはTOBに賛同している。TOBが成立すれば、同社は東証1部への上場が廃止となる。

買付主体はMBKパートナーズ傘下のMBKP Life合同会社(東京都千代田区)。ツクイ株の買付価格は1株につき924円で、前営業日の終値640円に44.38%のプレミアムを加えた。買付予定数は5310万2016株。買付予定数の下限は所有割合41.08%にあたる2931万6000株。創業家の資産管理会社で25.58%を所有する筆頭株主の津久井企画はTOBに応募せず、TOB後にツクイが2021年6月をめどに行う自己株式取得に応じて全株式を売却する。これに伴い、津久井宏社長CEOは退任する予定。

買付期間は2月9日~3月24日。公開買付代理人は大和証券。決済の開始日は3月31日。

ツクイは1969年に土木工事の津久井土木として設立。その後、1983年に介護事業に進出し、在宅介護、通所介護、有料老人ホームなどを幅広く手がける。2004年に株式を店頭登録し、ジャスダックなどを経て2012年に東証1部に上場した。

ユアテック<1934>、ベトナムの設備工事大手Sigma Engineeringを子会社化
2021/02/08

ユアテックは、ベトナムの設備工事企業Sigma Engineering Joint Stock Company(ハノイ。売上高84億6000万円)の全株式を取得し子会社化することを決めた。現地同業大手を傘下に取り込み、成長市場であるベトナムでの受注機会の拡大や施工の効率化などにつなげる。取得価額は非公表。取得予定日は2021年4月下旬。

Sigmaは2005年設立で、ベトナム全域で電気、空調、給排水衛生、消火などの設備工事を総合的に手がける。ユアテックはベトナムを海外事業展開の基軸と位置づけており、同国で日系企業の設備工事を中心に25年以上の実績を持つ。経済成長が著しいベトナム市場の開拓促進に向け、現地企業への資本参加や買収の機会をかねて模索していた。

ルネサスエレクトロニクス<6723>、アナログ半導体大手の英ダイアログ・セミコンダクターを買収で合意
2021/02/08

ルネサスエレクトロニクスは8日、英アナログ半導体メーカー大手のダイアログ・セミコンダクターを買収することで同社と合意したと発表した。ダイアログの全株式を約6157億円(ほかにアドバイザリー費用約22億円)で取得する。2021年末までの買収完了を予定する。IoT(モノのインターネット)分野や自動車分野に代表される高成長市場向け製品の提供を拡大する。

ダイアログのアナログ半導体は低電力やコネクティビリティー(相互接続性)技術を強みとする。ルネサスが主力とするマイコンやSoC(システム・オン・チップ)などの製品群と補完関係にあり、顧客への提案力が向上するなど相乗効果を見込む。ダイアログの2019年12月期の業績は売上高1644億円、営業利益398億円、純資産1651億円。

ルネサスは買収資金を調達するため、三菱UFJ銀行とみずほ銀行から総額7354億円を限度とする借入契約を結んだ。

ルネサスはこれまで海外のアナログ半導体メーカーを相次ぎ買収してきた。2017年に米インターシルを約3200億円、2019年には同じく米のインテグレーテッド・デバイス・テクノロジー(IDT)を約7300億円で傘下に収めた。

ルネサスは日立製作所と三菱電機の半導体部門が統合した旧ルネサステクノロジと、NECエレクトロニクスが合併して2010年に誕生した。

 

 

 

 

情報提供:株式会社ストライク

[税理士のための税務事例解説]

事業承継やM&Aに関する税務事例について、国税OB税理士が解説する事例研究シリーズです。

今回は、「事業譲渡に当たっての適正価額について」についてです。

 

[関連解説]

■【Q&A】事業を譲り受けた場合に営業権の計上について

■【Q&A】事業譲渡により移転を受けた資産等に係る調整勘定

 

 

 


[質問]

A社は事業縮小を図っており、物品販売の事業をB社に譲渡しようと考えています。譲渡にあたり、在庫を簿価でB社に売却する以外の金銭の授受は生じません。

 

1. 在庫の譲渡について利益を乗ぜず簿価で行いますが、損失が生じるわけではなく、両者の同意のもとで行われる取引であり問題がないと考えます。

2. 事業を引き継いでもらうことから、顧客データ等については無償で譲り渡すつもりです。金額の算定が難しく、有償では引き継いでもらえないことから無償譲渡で問題がないと考えます。

 

B社はA社の100%子会社ではありません。A社とB社の資本関係に影響されないと考えますがいかがでしょうか。

 

 

[回答]

法人税法上、資産の販売等に係る収益の額は、資産の販売等により受け取る対価ではなく、販売等をした資産の価額をもって認識すべきであるとされています(法22②④、22の2④)。そして、この「価額」、すなわち時価とは、一般的には第三者間で取引されたとした場合に通常付される価額のことをいいます。したがって、資産の低廉譲渡又は無償譲渡のように、時価と異なる価額を対価の額とする取引が行われた場合には「価額」に修正して益金の額を計算する必要があることとなります。具体的には、売手側には、寄附金課税等の問題が生じます。このことは、単体で商品等を販売することはもとより、事業譲渡のような形態であっても同様です。

 

ご質問についてですが、在庫を簿価で譲渡する場合や顧客データ等を無償で譲渡する場合でもそれが第三者で行われた事業譲渡であれば、利害が相反する当事者、すなわち売手(A社)と買手(B社)との交渉の結果合意された値段であると考えられますので、適正な価額で譲渡されたということについて特段問題は生じないと考えられます。

 

ご質問にある「B社はA社の100%子会社ではありません。A社とB社の資本関係に影響はされないと考えます」という趣旨が必ずしも判然としませんが、仮に、A社がB社の株式の70%を所有していたとすると、A社とB社とは親子関係となり価額決定に恣意性が入る余地が生じてしまいます。両社の同意のもと価額決定がされたとしても、そのことをもって恣意性が排除されているとは言い切れないと考えます。結果として時価譲渡に問題なしということになるかもしれませんが、適正な価額での取引であることを裏付けるためにも、例えば次のような点を検討しておく必要があるものと思われます。

 

① A社の事業縮小以外になぜ在庫品を簿価で譲渡しなければならなかったのか。在庫品を簿価で譲渡することで両社が合意するに至った経緯は何か。

② 一般的に、顧客データ等は、信用、ノウハウ、技術力等と同様に営業権(のれん)の構成要素となり得ると考えられますが、金額の算定の困難性以外になぜ有償では引き継いでもらえないのか。
など。

 

 

 

 

 

税理士懇話会事例データベースより

(2020年10月26日回答)

 

 

 

 

[ご注意]

掲載情報は、解説作成時点の情報です。また、例示された質問のみを前提とした解説となります。類似する全ての事案に当てはまるものではございません。個々の事案につきましては、ご自身の判断と責任のもとで適法性・有用性を考慮してご利用いただくようお願い申し上げます。

 

 

 

 


[M&A案件情報(譲渡案件)](2021年2月16日)

-以下のM&A案件(3件)を掲載しております-

 

●自社サイト運営。月間500万PV以上。Web制作・イベント企画も行う

[業種:受託開発ソフトウェア業/所在地:関東地方]

●無借金経営で財務良好のスーパーマーケット

[業種:各種食料品小売業、百貨店・総合スーパー/所在地:関西地方]

●【プラント管工事】業歴長い管工事の施工部隊の企業

[業種:一般管工事/所在地:中部地方]

 

 

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案件No.SS006857
自社サイト運営。月間500万PV以上。Web制作・イベント企画も行う

 

(業種分類)IT・ソフトウェア

(業種)受託開発ソフトウェア業

(所在地)関東地方

(直近売上高)5~10億

(従業員数)50~100名

(譲渡スキーム)株式譲渡

(事業概要)自社サイト運営・Web制作・イベント企画・プロモーションを行う。

 

〔特徴・強み〕

◇複数の自社メディアを運営。
◇Web制作の企画・提案できる社員が強み。
◇優良取引先多数。
◇月間コンテンツ数300本以上。

 

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案件No.SS004489
無借金経営で財務良好のスーパーマーケット

 

(業種分類)小売業

(業種)各種食料品小売業、百貨店・総合スーパー

(所在地)関西地方

(直近売上高)5~10億

(従業員数)10~50名

(譲渡スキーム)株式譲渡

(事業概要)スーパーマーケット

 

〔特徴・強み〕

◇特殊な立地で安定した顧客基盤を確保している。
◇顧客は、シニア層がメイン。

 

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案件No.SS003718
【プラント管工事】業歴長い管工事の施工部隊の企業

 

(業種分類)建設・土木

(業種)一般管工事

(所在地)中部地方

(直近売上高)1~5億

(従業員数)10~50名

(譲渡スキーム)株式譲渡

(事業概要)工場等の配管工事、メンテナンス工事を行う

 

〔特徴・強み〕

◇施工管理ではなく、実働部隊の企業
◇官庁工事はなく、民間工事がメイン
◇業歴長く、安定した大手取引先との直契約
◇ある分野で日本トップの企業と密な関係性あり

 

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情報提供会社:株式会社ストライク

 

 

 

 

【免責事項】

・掲載情報は、内容及び正確さに細心の注意をはらい、万全を期しておりますが、人為的なミスや機械的なミス、調査過程におけるミスなどで誤りがある可能性があります。税務研究会及び情報提供会社は、当該情報に基づいて被ったいかなる損害についても一切の責任を負うものではありません。

・掲載情報は公開日時点の情報になります。既に案件が特定の対象会社と交渉に入っている場合や成約している場合もございます。

 

 

 

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[中小企業経営者の悩みを解決!「M&A・事業承継 相談所」]

~M&Aで会社や事業を売却しようとご検討の中小企業経営者におすすめ~

 

第5回:会社の譲渡を検討していますが、譲渡してしまったら、共に働いてきた役員や従業員達から見放されたと思われないか不安です。

 

 

〈解説〉

株式会社ストライク

 


M&A(合併・買収)仲介大手のストライク(東証一部上場)が、中小企業の経営者の方々の事業承継やM&Aの疑問や不安にお答えします。

 

 

▷関連記事:なぜ「会社を買う」のか~買う側の理由、売る側の理由~

▷関連記事:取引先に知られずに会社を譲渡することはできる?

▷関連記事:自社の売却を検討していますが、家族や従業員には伝えづらいです。どのように伝えればよいのでしょうか?

 

Q.会社の譲渡を検討していますが、譲渡してしまったら、共に働いてきた役員や従業員達から見放されたと思われないか不安です。

 

私は約40年間、金属加工業を営んできました。会社が潰れかねない危機は何度もありましたが、全社員が一丸となって課題に取り組み、乗り越えてきました。お陰様で人員整理をする事無く経営ができ、長年の社員ともなれば社長と従業員という関係より戦友のように思っています。

 

ただ数カ月前に入院を伴う病気を患い、今の時代に即した経営者に後を託すべきだと考えるようになりました。仮に会社を譲渡すれば、これまで共に働いてきた役員や従業員達から、私が社員達を見放したと思われないでしょうか。

 

 

A.実際には杞憂である場合がほとんどです。

 

愛情を持って会社や社員を育ててきた経営者の方ほど、同様の不安を抱えておられることが多いようです。ただ、実際には杞憂である場合がほとんどです。

 

事業承継型のM&Aの場合、従業員の雇用条件も社名も当面変えずに、外から見ても社員や取引先からもあまり変化を感じないM&Aにしようと努めることが多いです。

 

同様の問題を抱えたある企業では、M&Aの最終契約後にオーナーが従業員に説明したところ、従業員からは意外な反応が返ってきたといいます。従業員はむしろ、高齢のオーナーが倒れてしまえば、会社を廃業せざるを得ないのではないかという不安を抱えていたというのです。このため、「M&Aで事業を存続することが決まって安心できた」「良い企業を売却先に選んでくれた社長に感謝したい」という反応すらあったそうです。

 

それを聞いた社長も「従業員も冷静に会社の行く末について考えていたことがよくわかった。良い売却先を選んで企業を存続させるという、最後の良い仕事ができた」と言っていたということです。

 

このようにM&Aを通じて事業上の相乗効果や安定的な経営を期待できれば、従業員のモチベーションがむしろ上がるケースも多いのです。経営者にとっては、これまで手塩にかけて育ててきた会社であり、大切にしてきた従業員です。M&Aに一歩踏み出すことに不安も多いと思いますが、良い相手先を選ぶことができれば、その心配は杞憂に終わる可能性が高いと思います。

 

 

 

 

 

[解説ニュース]

住宅取得等資金の贈与の非課税制度 コロナ禍の影響で入居等が遅れた場合

 

〈解説〉

税理士法人タクトコンサルティング(遠藤 純一)

 

 

[関連解説]

■生前贈与がある場合の相続税申告の留意点

■令和3年度税制改正:住宅ローン控除の拡充

 

1、はじめに


緊急事態宣言に基づく外出の自粛要請など新型コロナウイルス感染防止策の影響により、住宅の新築竣工時期等の遅れが生じ、住宅税制の入居に関する適用要件を充たせなくなることが懸念されています。

 

このため政府は、住宅借入金等特別控除(住宅ローン控除)について昨年4月、「新型コロナウイルス感染症等の影響に対応するための国税関係法律の臨時特例に関する法律」を施行し、入居期限までに入居できないケースへの対応を行ったところです。

 

ここでは、「住宅取得等資金の贈与税の非課税の特例(措法70の2)」では、どのように対応されているのかについて確認します。

 

2、住宅取得等資金の贈与税の非課税の特例


住宅取得等資金に関する贈与税の非課税制度とは、父母・祖父母など直系尊属から満20歳以上で贈与の年の合計所得金額が2,000万円以下の子や孫が住宅取得等資金をもらう場合に、申告を条件に一定の限度額までは非課税となる制度です。

 

住宅用家屋の新築・取得・増改築(以下、取得等という)に係る契約の締結日が平成31年4月1日から令和2年3月31日の場合、非課税枠は以下の表のとおりです。

 

 

 

ただし贈与の翌年の3月15日までに住宅を取得等し、その年末までに居住すること等の要件があります。ここで着目すべきは、その贈与を受けた年の翌年3月15日までに住宅の取得等をしなければならない点です。従来から、両制度とも住宅の取得等の期限については、厳格に贈与を受けた年の翌年3月15日とされてきており、これを徒過すると、同制度の適用は認められませんでした。

 

ただし、同制度には納税者自身の責めに帰さない「災害に基因するやむを得ない事情」で住宅の引渡しや新築の時期・入居の時期が適用要件の期日に遅れた場合には、1年延長が認められる法律上の定め(宥恕規定)があります(措法70の2⑩⑪)。

 

それによると、災害に基因するやむを得ない事情により贈与により金銭の取得をした日の属する年の翌年3月15日までに取得等ができなかったとき又は取得等の年の12月31日までに入居できなかった場合であっても、特例の規定の適用を受けることができるとされており、たとえば住宅の取得等の期限が「翌々年3月15日」とされる仕組みです。

 

3、最新の国税庁のFAQ


国税に関し新型コロナウイルス感染症への対応を明らかにした「国税における新型コロナウイルス感染症拡大防止への対応と申告や納税などの当面の税務上の取扱いに関するFAQ」に、令和3年2月2日付で、「住宅取得等資金の贈与税の非課税の特例における取得期限等の延長について」が追加されました。

 

それによると、国税庁は「今般の新型コロナウイルス感染症に関しては、例えば、緊急事態宣言などによる感染拡大防止の取組に伴う工期の見直し、資機材等の調達が困難なことや感染者の発生などにより工事が施行できず工期が延長される場合など、新型コロナウイルス感染症の影響により生じた自己の責めに帰さない事由については、「災害に基因するやむを得ない事情」に該当するものと認められます」として上記宥恕規定の適用があることを明らかにしました。

 

同FAQでは、次のような事例を示しています。

 

①令和元年に贈与を受け、令和2年中に住宅の取得等をして年末までに住む予定だったケースで、コロナ禍で工期が遅れ年末までに住めなかった場合
→令和3年の年末までに居住すればOK
②令和2年に贈与を受け令和3年3月15日までに住宅の取得等をする予定がコロナ禍で遅れた場合
→令和4年3月15日までに取得し、その年末までに居住すればOK

 

 

なお、工務店等に住宅の新築工事をお依頼している場合には、資金の贈与の翌年3月15日までに棟上げしていれば、特例の適用のある住宅の取得等に含まれます(措法規23条の5の2①)。この点、新築マンションや建売住宅のケースでは、あくまで引渡し時点がポイントですので、注意が必要です。
申告にあたってはコロナ禍により取得時期や居住時期が遅れたことに関し工期が延期されたなど「やむを得ない事情」を証明する書面を用意する必要があります。

 

 

 

 

税理士法人タクトコンサルティング 「TACTニュース」(2021/02/16)より転載

[事業再生・企業再生の基本ポイント]

第1回:民事再生と会社更生の比較

~経営者の交代は? 担保権行使の制限は? 手続きや費用負担は?~

 

〈解説〉

公認会計士・中小企業診断士  氏家洋輔

 

▷関連記事:法的整理と私的整理の比較

▷関連記事:事業再生の概要を教えてください

▷関連記事:事業再生業務の全体像を教えてください

 

 

民事再生は民事再生法に基づいた手続きで、会社更生は会社更生法に基づいた手続きです。

 

下記のように様々な相違点がありますが、特に重要であると考えるのは、民事再生は経営者が原則続投しますが、会社更生では経営者は原則交代する点、民事再生では原則担保権の行使が制約されないが、会社更生では担保権の行使が制限される点、会社更生では手続きが厳格で費用が高くなる点です。個別の事情で一概には言えませんが、法的整理をする場合は、上場企業のように規模の大きい会社は会社更生を利用し、中小企業は民事再生での事業再生を図ることが一般的です。

 

 

[M&A案件情報(譲渡案件)](2021年2月9日)

-以下のM&A案件(7件)を掲載しております-

 

●【取引先良好】信頼の高い警備業を営む

[業種:警備業/所在地:関西地方]

●微細加工用レーザーで優れた技術を有するベンチャー企業

[業種:産業用製造装置/所在地:関西地方]

●20代30代の職人が10名以上在籍する内装工事業

[業種:内装工事業/所在地:関西地方]

●【黒字企業】業歴の長い板金加工業(東京都)

[業種:板金・機械加工・プレス加工/所在地:関東地方]

●南関東。大手企業の電気工事を専門とする老舗企業。社員は有資格者主体に少数精鋭。

[業種:電気工事業/所在地:関東地方]

●北関東エリアで展開する電気工事会社。地域密着の営業展開で官民ともに受注あり。

[業種:電気工事業/所在地:関東地方]

●機能性とデザイン力に定評がある住宅建築会社

[業種:建築/所在地:北海道地方]

 

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案件No.SS006647
【取引先良好】信頼の高い警備業を営む

 

(業種分類)人材派遣・アウトソーシング

(業種)警備業

(所在地)関西地方

(直近売上高)1~5億

(従業員数)100名超

(譲渡スキーム)株式譲渡

(事業概要)2号警備

 

〔特徴・強み〕

◇取引先良好
◇警備隊員の定着率

 

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案件No.SS006641
微細加工用レーザーで優れた技術を有するベンチャー企業

 

(業種分類)製造業

(業種)産業用製造装置

(所在地)関西地方

(直近売上高)1~5億

(従業員数)10~50名

(譲渡スキーム)株式譲渡

(事業概要)機能性素材への超微細加工を実現する産業用レーザー発振器、及びその応用機器の製造販売

 

〔特徴・強み〕

◇独自性の高いレーザー発振原理を採用し、世界唯一のレーザー発振器を実現
◇得意先は大手メーカーが中心
◇ベンチャーキャピタル投資持分の売却案件

 

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案件No.SS006517
20代30代の職人が10名以上在籍する内装工事業

 

(業種分類)建設・土木

(業種)内装工事業

(所在地)関西地方

(直近売上高)5~10億

(従業員数)10~50名

(譲渡スキーム)株式譲渡

(事業概要)ビル・マンションを主に施工する内装工事業

 

〔特徴・強み〕

◇職人を専属外注ではなく自社で雇用。
◇業歴長く施工の実績豊富。
◇安定した受注。

 

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案件No.SS005124
【黒字企業】業歴の長い板金加工業(東京都)

 

(業種分類)製造業

(業種)板金・機械加工・プレス加工

(所在地)関東地方

(直近売上高)1~5億

(従業員数)10~50名

(譲渡スキーム)株式譲渡

(事業概要)精密板金加工及び溶接、プレス加工を営む

 

〔特徴・強み〕

◇様々な製品加工(精密板金、プレス加工)
◇都内(23区外)に本社工場を保有
◇ステンレス、アルミ、鉄、銅のほか、チタン等の難削材の加工にも対応可能(自社)
◇メッキ、塗装、焼き入れ処理まで対応(外注)

 

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案件No.SS004639
南関東。大手企業の電気工事を専門とする老舗企業。社員は有資格者主体に少数精鋭。

 

(業種分類)建設・土木

(業種)電気工事業

(所在地)関東地方

(直近売上高)1~5億

(従業員数)10~50名

(譲渡スキーム)株式譲渡

(事業概要)参入障壁の高い分野で、大規模な施設の電気工事業を専門とする。 社員は電気工事施工管理技士、電気工事士が主体。

 

〔特徴・強み〕

◇財務面良好。純資産のほとんどは現金同等物であり、無借金経営。
◇条件としては現代表の留任、従業員の雇用継続が必須。

 

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案件No.SS004533
北関東エリアで展開する電気工事会社。地域密着の営業展開で官民ともに受注あり。

 

(業種分類)建設・土木

(業種)電気工事業

(所在地)関東地方

(直近売上高)1~5億

(従業員数)10~50名

(譲渡スキーム)株式譲渡

(事業概要)地場に密着した経営で10年超の業歴を持つ電気設備工事会社。 有資格者が10名超在籍。

 

〔特徴・強み〕

◇官民ともに受注実績が豊富。
◇施工エリアは関東一円。

 

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案件No.SS003505
機能性とデザイン力に定評がある住宅建築会社

 

(業種分類)建設・土木

(業種)建築

(所在地)北海道地方

(直近売上高)5~10億

(従業員数)10名以下

(譲渡スキーム)株式譲渡

(事業概要)住宅建設業

 

〔特徴・強み〕

◇機能性とデザイン力に強みがあり、展開エリアでの認知度が高い。
◇一般の戸建て住宅から高齢者施設などの大型物件も手掛ける。

 

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情報提供会社:株式会社ストライク

 

 

 

 

【免責事項】

・掲載情報は、内容及び正確さに細心の注意をはらい、万全を期しておりますが、人為的なミスや機械的なミス、調査過程におけるミスなどで誤りがある可能性があります。税務研究会及び情報提供会社は、当該情報に基づいて被ったいかなる損害についても一切の責任を負うものではありません。

・掲載情報は公開日時点の情報になります。既に案件が特定の対象会社と交渉に入っている場合や成約している場合もございます。

 

 

 

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[M&Aニュース](2021年1月25日〜2021年2月5日)

◇LIXIL、希望退職プログラムに965人応募、◇投資会社ユニゾン・キャピタル、精神科領域の訪問看護事業を手がけるN・フィールド<6077>をTOBで子会社化、◇名古屋木材<7903>、MBOで株式を非公開化、◇エアトリ<6191>、選挙活動支援ツール提供のセンキョを前澤ファンドに譲渡、◇日本電産<6594>、EV戦略強化に向けて三菱重工工作機械を買収、◇前田工繊<7821>、電気牧柵・酪農用品製造のエスケー電気工業を子会社化、◇マネックスグループ<8698>、メタップス<6172>傘下で暗号資産関連サービスのメタップスアルファを子会社化、◇クスリのアオキホールディングス<3549>、能登地区で食品スーパー2店舗を経営するサン・フラワー・マリヤマを吸収合併、◇セーラー万年筆<7992>、フランス販売代理店SAS Univers & Marquesを子会社化、◇インターネットインフィニティー<6545>、福祉用具レンタル・販売などのフルケアを子会社化、◇ソニー<6758>、米音楽出版社コバルト・ミュージックから音楽配信サービス「AWAL」事業を取得  ほか

 

 

 

LIXIL、希望退職プログラムに965人応募

LIXILは5日、1200人を募った希望退職プログラム「ニューライフ」に965人の応募があったと発表した。昨年2月にも希望退職を募集(人数を定めず、応募497人)しており、この種の人員合理化は2年連続。40歳以上勤続10年以上の正社員(工場の人事総務・経理部門や物流センター、デジタル部門は除く)を対象とし、2021年1月12日~22日に募った。退職日は3月25日。国内の新築住宅市場が急速に縮小する中、実力主義の徹底、機動的な組織づくりを進め、事業構造転換を加速させる。

通常の退職金に特別退職金を加算して支給し、再就職支援サービスを提供する。2021年3月期決算に関連費用約136億円を計上する。2022年3月期以降の人件費の減少は年間で約82億円を見込む。

投資会社ユニゾン・キャピタル、精神科領域の訪問看護事業を手がけるN・フィールド<6077>をTOBで子会社化

投資会社のユニゾン・キャピタル(東京都千代田区)は5日、精神科領域の訪問看護事業を手がけるN・フィールド(東証1部)に対して完全子会社化を目的にTOB(株式公開買い付け)を実施すると発表した。買付代金は約155億円。成長事業へ経営資源を集中できる体制を構築するためには非公開化が適切だと判断した。N・フィールドはTOBに賛同している。

TOB主体はユニゾン・キャピタル傘下のCHCP-HN(東京都中央区)。N・フィールド株の買付価格は1株につき1200円で、前営業日の終値830円に44.58%のプレミアムを加えた。買付予定数は1292万5434株。買付予定数の下限は議決権ベースで3分の2以上となるように所有割合66.67%にあたる861万7000株に設定した。買付期間は2月8日~3月23日。公開買付代理人は野村証券。決済の開始日は3月30日。

N・フィールドは2003年に設立。2013年にマザーズに上場し、2015年東証1部に昇格した。

名古屋木材<7903>、MBOで株式を非公開化

名古屋木材は5日、MBO(経営陣による買収)で株式を非公開化すると発表した。同社社長の丹羽耕太郎氏が設立した新会社のNホールディングス(名古屋市)がTOB(株式公開買い付け)を実施し、全株式の取得を目指す。名古屋木材はTOBに賛同を表明している。TOBが成立すれば、名古屋木材の名古屋証券取引所2部への上場が廃止となる。

名古屋木材株の買付価格は1株につき4350円で、2月3日の終値3750円に16%のプレミアムを加えた。買付予定数は37万2219株で、買付代金は16億1900万円。買付予定数の下限は所有割合65.98%にあたる24万7300株とした。

名古屋木材は1945年12月に木材・建材の販売を目的に設立。1949年に名証2部に上場し、今日にいたる。木材・建材に続き、住宅設備機器、分譲住宅・マンション、不動産賃貸の各事業に進出し、業容を拡大した。

しかし、人口減少などで新設住宅着工が縮小に向かい、業績は停滞している。こうした中、商業施設や公共施設など非住宅の木質化需要の取り込みなど成長戦略を進めるためには、機動的な意思決定を可能とする経営体制の確立が必要だとして株式の非公開化に動くことにした。

買付期間は2月8日~3月23日。公開買付代理人は東海東京証券。決済の開始日は3月30日。

エアトリ<6191>、選挙活動支援ツール提供のセンキョを前澤ファンドに譲渡

エアトリは5日、クラウド選挙活動支援ツール「スマート選挙」を開発・提供するセンキョ(東京都港区)の全株式を、ファッション通販サイト最大手ZOZOの創業者である前澤友作氏が設立した前澤ファンド(東京都港区)に譲渡したと発表した。譲渡価額は非公表。

センキョが手がけるスマート選挙は選挙・政治活動を支援するツールで、クラウドによる名簿管理をはじめ一連の選挙活動の見える化を実現する。2019年の地方統一選挙では新人候補者を含む利用者の約9割が当選したという。

エアトリは2020年2月に投資事業の一環としてセンキョに出資したが、今回、同社が前澤ファンドから資金調達することが決まったのに伴い、保有する全株式を手放すことにした。

譲渡先の前澤ファンドは社会課題の解決や趣味の追求を事業テーマに掲げる起業家や団体に対して出資を行う会社で、前澤氏の個人資産をもとに総額100億円規模の投資を予定している。前澤ファンドには4300件余りの応募があり、13の事業に出資が決定し、その1つとしてセンキョが選ばれた。

日本電産<6594>、EV戦略強化に向けて三菱重工工作機械を買収

日本電産は5日、三菱重工業の子会社で工作機械や切削工具の製造を手がける三菱重工工作機械(滋賀県栗東市)を買収すると発表した。EV(電気自動車)用駆動モーターシステムの中核部品であるギア(歯車)の技術力を強化する。日本電産はEVモーターを成長の柱と位置づけており、工作機械事業をグループ内に取り込むことで、ギアをはじめ主要部品の内製化を進める。買収金額は非公表。買収完了は5月をめどとしている。

三菱重工工作機械は滋賀県栗東市のほか、米国、中国、インドに生産拠点を置く。従業員は1400人。売上高は2020年3月期が403億円、2021年3月期見込みが231億円。

日本電産は三菱重工工作機械の買収に合わせ、親会社の三菱重工が海外で展開する工作機械事業も傘下に収める。

前田工繊<7821>、電気牧柵・酪農用品製造のエスケー電気工業を子会社化

前田工繊は、電気牧柵など獣害対策製品や酪農用品を製造するエスケー電気工業(北海道苫小牧市)の全株式を取得し、5日付で子会社化した。前田工繊は子会社の未来にアグリ(札幌市)で獣害対策製品や牧場施設の製造を手がけており、取り扱い商材の多様化や販売網の相互活用による事業拡大を見込む。エスケー電気は1948年設立で、電気牧柵のパイオニアとして実績を積んできた。取得価額は非公表。

マネックスグループ<8698>、メタップス<6172>傘下で暗号資産関連サービスのメタップスアルファを子会社化

マネックスグループは5日、暗号資産交換事業を手がける傘下のコインチェック(東京都渋谷区)がオンチェーンのNFT(代替不可能なトークン)マーケットプレイス「miime」を提供するメタップスアルファ(東京都港区)の全株式を取得し子会社化すると発表した。コインチェックはネットワーク送金手数料が発生しないオフチェーンのNFTマーケットプレイスの開発を進めているが、オンチェーンにも対応することで早期の事業展開につなげるという。

取得価額は非公表。取得予定日は2021年2月12日。

旧村上系の投資会社シティインデックスイレブンス、MBO中の日本アジアグループ<3751>にTOBを実施

投資会社のシティインデックスイレブンス(東京都渋谷区)は4日、日本アジアグループに対して全株式取得を目的に対抗TOB(株式公開買い付け)を行うと発表した。日本アジアを巡っては同社の山下哲生会長兼社長が米投資ファンドのカーライル・グループと組んでMBO(経営陣による買収)を2020年11月初めから実施中。シティはカーライルを10円上回る1210円の買付価格を提示し、2月5日から3月22日まで買い付ける。買付代金は最大約264億円。

シティは旧村上ファンド系の投資会社で現在、共同保有者分と合わせて日本アジア株式の20.47%を所有する。TOBを通じて残る80%近い株式(2183万3880株)の買い付けを目指す。買付予定数は上限も下限も設けていない。公開買付代理人は三田証券、マネックス証券。決済の開始日は3月29日。

日本アジアの非公開化を目指すMBOは昨年11月に買付価格600円で始まった。このMBOについて、シティは買付価格が不当に安く、株主の利益を犠牲にしていると指摘し、今年1月半ばに1株840円で対抗TOBを2月上旬から始める方針を発表。MBOを主導するカーライル側は1月下旬、買付価格を600円から1200円に引き上げた。

シティが提示した買付価格1210円はTOB公表前日の終値1217円とほぼ同水準。今後、対抗TOBに対する日本アジアの意見表明とカーライル側の対応が注目される。

日本アジアは航空測量事業を中心に、太陽光、バイオマス、風力、地熱、小水力発電などのグリーン・エネルギー事業、森林事業を3本柱とする。

クスリのアオキホールディングス<3549>、能登地区で食品スーパー2店舗を経営するサン・フラワー・マリヤマを吸収合併

クスリのアオキホールディングスは、ドラッグストアを展開する全額出資子会社のクスリのアオキ(石川県白山市)が地場食品スーパーのサン・フラワー・マリヤマ(石川県輪島市。売上高6億4700万円、営業利益△100万円、純資産3700万円)を吸収合併することを決めた。食品販売を強化する一環。合併対価としてサン・フラワー・マリヤマ株主に現金を割り当て交付するが、金額は非公表。合併予定日は2021年5月21日。

サン・フラワー・マリヤマは1995年設立で、能登地区に食品スーパー2店舗を経営する。クスリのアオキは北陸・信越、東海・近畿、関東・東北の21府県にドラッグストア666店舗(うち調剤薬局併設346店舗)、専門調剤薬局6店舗の合計672店舗を持つ。近年は食品の販売に力を入れ、大型店では生鮮3品(青果・鮮魚・精肉)を取り扱っている。

ひかりホールディングス<1445>、ビル・マンション修繕工事の本田組を子会社化

ひかりホールディングスは、ビル・マンションなどの修繕工事を手がける本田組(東京都品川区。売上高1億600万円、営業利益1160万円、純資産4410万円)の全株式を取得し子会社化することを決めた。タイル・石材建築工事のセラミックワン(横浜市)など既存子会社との相乗効果が期待できると判断した。取得価額は非公表。取得予定日は2021年2月16日。

ワールド、構造改革の追加実施で約100人の希望退職募集|2年連続

ワールドは3日、構造改革の追加実施に伴い約100人の希望退職を募集すると発表した。百貨店で展開するアパレルブランドを中心に不採算の7ブランドを廃止し、来期(2022年3月期)に約450店舗を閉店する。希望退職はこれら一連の構造改革に関わるフィールズインターナショナル(神戸市)、ワールドストアパートナーズ(東京都港区)のグループ2社の40歳以上の社員(定年再雇用者を含む。店舗従事者は除く)を対象とする。募集期間は3月9日~19日(退職日は4月20日)。

ワールドは昨年9月に200人規模の希望退職を募集(応募は294人)しており、2年連続となる。新型コロナウイルス感染拡大や緊急事態宣言の再発動で年明け1月の既存店売上高は前年比59.3%(見込み)と一段と厳しい状況となり、来期以降の収益回復の道筋を確実とするためには、今期(2021年3月期)中に事業構造の転換にもう一段のアクセルを踏み込む必要があると判断した。

資生堂<4911>、パーソナルケア事業を欧州投資ファンド大手のCVCキャピタル・パートナーズに1600億円で売却

資生堂は3日、アジアを中心に「TSUBAKI」「SENKA」などのブランドでヘアケア商品やスキンケア商品を展開するパーソナルケア事業を欧州系大手投資ファンド、CVCキャピタル・パートナーズ(英国)に1600億円で売却すると発表した。ドラッグストアや量販店を主要販路とするため、価格競争が激しく、収益力に課題があった。資生堂は売却先である事業運営会社の株式を35%取得し、合弁事業として運営に引き続き関与する。

パーソナルケア事業は1959年に始まり、60年を超える歴史を持つ。女性用で数多くの著名ブランドを持つほか、男性用は「uno」などで知られ、日本をはじめ中国、アジア各国で販売している。当該事業の2019年12月期の売上高は1055億円で、全社の約10%を占める。

国内外の事業は資生堂が2021年上期中に全額出資で設立する新会社に移管し、この新会社の株式をCVCキャピタル・パートナーズ傘下のOriental Beauty Holding(OBH、東京都千代田区)に7月1日付で譲渡する予定。そのうえで資生堂はOBHの親会社の株式35%を取得して合弁事業化する。

ルネサンス<2378>、アウトドアフィットネス事業のBEACH TOWNを子会社化

ルネサンスは、海、川などの自然や公園を利用して運動を楽しむアウトドアフィットネス事業を展開するBEACH TOWN(横浜市)の株式51.7%を取得し、子会社化することを決めた。アウトドアフィットネス分野への本格参入が狙い。ルネサンスは2009年にBEACH TOWNと業務委託契約を結び、「ルネサンス アウトドアフィットネス」として一部のスポーツクラブで周辺の公園や自然を使い、「ノルディックウオーキング」「ランニング」「パークヨガ」などのプログラムを実施してきた。

BEACH TOWNは2008年設立で、日本におけるアウトドアフィットネスの第一人者とされる黒野崇氏が社長を務める。現在、同社が運営・企画制作する施設は首都圏の1都3県を中心に北海道、滋賀、京都、大阪、岡山、宮崎、鹿児島に24カ所にある。

取得価額は非公表。取得予定日は2021年4月1日。

デクセリアルズ、特別早期転身支援制度に59人が応募

電子材料・部材メーカーのデクセリアルズは2日、昨年9月から11月にかけて実施した特別早期転身支援制度に59人の応募があったと発表した。50歳以上の管理職社員を対象に50~100人程度を募った(昨年12月末までに段階的に退職)。退職加算金などに伴う関連費用約10億円を特別損失として2021年3月期決算に計上する。

セーラー万年筆<7992>、フランス販売代理店SAS Univers & Marquesを子会社化

セーラー万年筆は、フランスの販売代理店SAS Univers & Marques(モントロイ市。売上高2090万円、営業利益0千円、純資産800万円)の株式70%を取得し、子会社化することを決めた。セーラー万年筆は2000年に英国に支店を開設し、欧州での筆記具販売の拡大に取り組んできたが、英国のEU(欧州連合)離脱を受け、EU域内での拠点確保を模索していた。取得価額は非公表。取得予定日は2021年2月8日。

サノヤスホールディングス<7022>、豪州メルボルンで観覧車を運営する現地子会社をスイスROBUグループに譲渡

サノヤスホールディングスは、豪州で観覧車を運営する現地子会社Sanoyasu Rides Australia Pty Ltd(メルボルン。売上高4億9600万円、営業利益△2810万円、純資産6億5200万円)の全株式を、リヒテンシュタインのVeyron Stiftungに譲渡した。Veyron Stiftungは世界各地で観覧車建設・運営事業を展開するスイスROBUグループを傘下に持つ。譲渡価額は約2400万円。譲渡日は2021年1月31日。

サノヤスHDは子会社を通じて2013年から豪メルボルンで大観覧車の運営を手がけてきたが、現地のレジャー産業を取り巻く事業環境が厳しさを増していたところに、コロナ禍による休業の影響などが重なり、業績が低迷していた。

インターネットインフィニティー<6545>、福祉用具レンタル・販売などのフルケアを子会社化

インターネットインフィニティーは、福祉用具や医療機器のレンタル・販売、住宅改修などを手がけるフルケア(広島市。売上高5億8000万円、営業利益0百万円、純資産1億3800万円)の全株式を取得し子会社化することを決めた。中国地方への営業エリア拡大を図る狙い。取得価額は3億3500万円。取得予定日は2021年4月1日。

インターネットインフィニティーはリハビリ型通所介護「レコードブック」やケアマネジャー向け介護専門サイト「ケアマネジメント・オンライン」などを展開している。

ジョイフル本田<3191>、傘下のジョイフルアスレティッククラブを「ゴールドジム」運営のTHINKフィットネスに譲渡

ジョイフル本田は、スポーツクラブ3店舗(茨城県2、千葉県1)を運営する全額出資子会社のジョイフルアスレティッククラブ(茨城県土浦市)の株式67%を、スポーツクラブ「ゴールドジム」を展開するTHINKフィットネス(東京都江東区)に譲渡することを決めた。ジョイフル本田は引き続き株式33%を保有し、共同経営の事業形態に移行する。譲渡価額は非公表。譲渡予定日は2021年3月1日。

ソニー<6758>、米音楽出版社コバルト・ミュージックから音楽配信サービス「AWAL」事業を取得

ソニーは2日、音楽事業統括子会社ソニー・ミュージックエンタテインメント(SME)を通じて、米音楽出版社コバルト・ミュージック・グループが展開する音楽配信サービス「AWAL」事業と音楽の著作隣接権管理事業を買収する契約を締結したと発表した。買収金額は約452億円(4億3000万ドル)。

「AWAL」はメジャー(大手)に属さないインディーズアーティストを主な対象とし、音楽配信サービスを提供している。アーティスト側は初期費用が発生せず、配信収益から一定の手数料を支払う仕組み。SMEは傘下にインディーズ(独立系)向け音楽配信会社の米オーチャードを持つが、新たに「AWAL」を取り込むことで、サービス領域がレコードレーベルにととまらずDIY(自作型)アーティストにまでより拡大する。

買収完了は関係当局の承認・許可を前提にしており、現時点で未確定。

飛島建設<1805>、ITシステム開発のアクシスウェアを子会社化

飛島建設は、ITシステム開発のアクシスウェア(東京都中央区。売上高9億5700万円)の全株式を取得し、1日付で子会社化した。DX(デジタルトランスフォーメーション)の加速による次世代事業運営体制の構築に備える。アクシスウェアは2006年設立。取得価額は非公表。

ユアサ商事<8074>、持ち分法適用関連会社で業務用システム開発のシーエーシーナレッジを子会社化

ユアサ商事は持ち分法適用関連会社で業務用システム開発のシーエーシーナレッジ(東京都中央区)の株式を追加取得し1日付で子会社化した。49%だった持ち株比率を51%に引き上げた。IT関連領域の事業強化が目的。取得価額は非公表。

シーエーシーナレッジは1989年にユアサ商事の情報子会社化として設立。2002年に独立系IT企業のシーエーシー(東京都中央区)の傘下となったが、ユアサ商事グループにおける基幹システムの開発・運用・保守の業務委託先として緊密な関係を維持していた。子会社化に伴い、シーエーシーナレッジの社名を「ユアサシステムソリューションズ」に4月1日付で変更する予定。

アウトソーシング<2427>、新潟県上越市で業務請負・派遣業を手がける新生産業を子会社化

アウトソーシングは、業務請負や派遣業を手がける新生産業(新潟県上越市)の全株式を取得し、1日付で子会社化した。取得価額は非公表。新生産業は2006年設立で、アウトソーシング傘下となることで地場以外の人材確保など一層の事業拡大を目指す。

JMホールディングス<3539>、群馬県太田市でショッピングセンター「ニコモール」運営の田園都市未来新田を子会社化

JMホールディングスは、群馬県太田市内でショッピングセンター「ニコモール」を運営・管理する田園都市未来新田(群馬県太田市。売上高4億3100万円、営業利益1億2200万円、純資産9億4100万円)を子会社化することを決めた。89%の株式を追加取得し、現在7.7%の持ち株比率を96.7%に高める。取得価額は非公表。取得予定日は2021年2月15日。

JMホールディングスは関東圏を中心に食品スーパー「ジャパンミート生鮮館」「ジャパンミート卸売市場」、業務用スーパー「肉のハナマサ」などを展開する。今回子会社化する田園都市未来新田が運営する「ニコモール」には「ジャパンミート生鮮館新田店」が出店している。

フマキラー<4998>、スイス農薬・種苗大手シンジェンタの日本法人からフラワー事業を取得

フマキラーは、スイスの農薬・種苗大手シンジェンタの日本法人であるシンジェンタジャパン(東京都中央区)からフラワー事業(種子、挿し穂など)を取得することを決めた。種苗代理店や花卉生産者、ホームセンター、公園事業者などに対し、フマキラーのガーデニング製品と同時提案することで事業拡大を目指す。取得価額は非公表。取得は数カ月以内に完了するとしている。

シンジェンタジャパンは1992年に設立し、フラワー事業のほか、アグリビジネス事業、野菜種子事業、プロフェッショナルソリューション事業(ゴルフ場用農薬など)を日本で展開している。

ウイルコホールディングス<7831>、情報誌制作子会社の関西ぱどを個人に譲渡

ウイルコホールディングスは、全額出資子会社で生活情報誌制作の関西ぱど(大阪市。売上高13億2000万円、営業利益△6800万円、純資産1億8400万円)の全株式を、富岡紀幸氏に譲渡することを決めた。グループ内の経営資源の最適配分の一環。譲渡価額は1億3100万円。2021年2月1日に全株式の61%、4月30日に残る39%を譲渡する予定。

ウイルコHDは2014年6月に関西ぱどを子会社化したが、近年は赤字体質が恒常化していた。

スタンレー電気、特別転進支援施策に155人応募|予定の半数にとどまる

スタンレー電気は29日、退職者を募る特別転進支援施策に155人の応募があったと発表した。49歳以上60歳未満で勤続10年以上の基幹社員を対象に300人程度を予定していたが、応募は半数にとどまった。募集期間は2021年1月7日~13日(退職日は2月28日。一部社員は3月31日)。2021年3月期決算に特別退職金など関連費用約15億円を特別損失として計上する。

主力の自動車ランプが売上高の約8割を占めるが、新型コロナウイルス感染拡大に伴い自動車業界で生産停止や減産が広がるなどの影響で業績が落ち込んでいる。

同社は特別転進支援施策の実施に合わせて、現在60歳の定年年齢を65歳に引き上げる定年延長制度の導入を決めた。

東京コスモス電機、30人程度の特別退職者を募集

東京コスモス電機は29日、30人程度の特別退職者を募集すると発表した。募集期間は3月1日~12日。退職日は4月30日とする。産業機器用可変抵抗器(ポテンショメーター)、車載用電装品を主力製品とするが、新型コロナウイルス感染拡大などの影響で業績が悪化しており、要員の適正化や人員効率向上を図る。特別退職加算金を上乗せ支給し、再就職を支援する。

佐鳥電機、30人程度の希望退職を実施|2年連続で募集

エレクトロニクス商社の佐鳥電機は29日、間接部門の正社員を対象に30人程度の希望退職を募集すると発表した。同社は昨年3月に特別転進支援施策としてグループを含めて60人程度の退職者(46人応募)を募っており、2年連続の人員合理化となる。新型コロナウイルス感染拡大の影響や主要取引先との特約店契約の解消などを受けた収益構造改革の一環で、人員構成の最適化を一層進めるとしている。

募集期間は3月15日~31日(退職日は5月30日)。所定の退職金に特別加算金を上乗せ支給し、再就職を支援する。

フォーサイド<2330>、子会社の映像制作事業を広告業のallfuzに譲渡

フォーサイドは子会社のフォーサイドメディア(東京都中央区)が手がける映像制作事業を、広告業のallfuz(東京都渋谷区)に譲渡することを決めた。アーティストのミュージックビデオやライブDVDの制作を主力としているが、新型コロナウイルス感染拡大の影響で受託していた制作案件の延期や中止が相次いでいた。譲渡価額は非公表。譲渡予定日は2021年1月31日。

帝人<3401>、富士フイルム傘下で再生医療製品開発のジャパン・ティッシュ・エンジニアリング<7774>をTOBで子会社化

帝人は29日、再生医療製品の開発に取り組むジャパン・ティッシュ・エンジニアリングの子会社化を目的にTOB(株式公開買い付け)を実施すると発表した。バイオ医療領域の事業拡大が狙い。買付代金は最大約216億円。ジャパン・ティッシュ株式の50.13%を持つ筆頭株主の富士フイルムは全株式をTOBに応募する。ジャパン・ティッシュのジャスダック上場は維持される。同社はTOBに賛同している。

ジャパン・ティッシュ株の買付価格は1株につき820円で、TOB公表前日の終値644円に27.33%のプレミアムを加えた。買付予定数の上限は所有割合64.98%にあたる2638万9900株。下限は富士フイルムの保有分の50.13%で、TOBの成立は事実上確定している。買付期間は2月1日~3月2日。公開買付代理人はSMBC日興証券。決済の開始日は3月9日。

ジャパン・ティッシュは眼科用医療機器メーカー大手のニデック(愛知県蒲郡市)を中心に再生医療ベンチャーとして1999年に設立。生物から採取した細胞を用いて組織や臓器を人工的に作り出すティッシュ・エンジニアリングと呼ばれる医療技術の確立を目指している。2007年にジャスダックに上場。2010年に富士フイルムホールディングス傘下の富士フイルムが同社の第三者割当増資を引き受け、筆頭株主となっていた。現在第2位株主のニデックは10.41%を引き続き保有する。

アウトソーシング<2427>、電気通信工事関連の技術者派遣を手がけるアイテックを子会社化

アウトソーシングは傘下企業を通じて、電気通信工事関連の技術者派遣を手がけるアイテック(千葉県野田市)の全株式を取得し子会社化することを決めた。アイテックは2011年設立で、移動体通信の基地局建設や建柱工事を強みとする。取得価額は非公表。取得予定日は2021年2月1日。

技術者派遣大手のビーネックスグループ<2154>と夢真ホールディングス<2362>、2021年4月に合併

技術者派遣大手のビーネックスグループ(東証1部)と夢真ホールディングス(ジャスダック)は29日、2021年4月に合併すると発表した。新社名は「夢真ビーネックスグループ」。ビーネックスは機械・電機・電子系、夢真は建設(施工管理)系の技術者派遣を主力とし、顧客の重複がほぼなく、統合効果が大きいと判断した。需要が拡大するIT領域での採用・人材育成力の強化などにつなげる。

ビーネックスを存続会社とし、夢真は3月30日付で上場廃止となる見通し。合併比率はビーネックス1:夢真0.63で、夢真1株にビーネックスの株式0.63株を割り当てる。合併後の新会社の会長にビーネックスの西田穣社長、社長に夢真の佐藤大央社長が就く予定。両社の直近売上高を合計すると約1400億円(ビーネックス817億円、夢真586億円)。

ビーネックスは1997年設立で、連結従業員1万8125人。夢真は1980年に設立し、同9848人。

SREホールディングス<2980>、システム受託開発の九州シー・アンド・シーシステムズを子会社化

SREホールディングスは、システム受託開発の九州シー・アンド・シーシステムズ(福岡市。売上高4億9300万円)の全株式を取得し子会社化することを決めた。AI(人工知能)を活用した不動産価格推定などのコンサルティングツールの改善や新商品開発につなげる。取得価額は非公表。取得予定日は2021年4月以降。

九州シー・アンド・シーシステムズは1987年に設立し、30年以上の業歴を持つ。流通・金融を中心に人事や営業支援に関するシステム開発で実績を積んできた。SREホールディングスは不動産仲介と取引テータに基づくAIクラウド・コンサルティング事業を展開する。

セキュアヴェイル<3042>、システム受託開発子会社のインサイトをアステックコンサルティングに譲渡

セキュアヴェイルは、システム受託開発子会社のインサイト(大阪府豊中市。売上高2億8300万円、営業利益1140万円、純資産3460万円)の全株式を、アステックコンサルティング(大阪市)に譲渡することを決めた。新型コロナ下におけるグループ内の業務見直しの一環。譲渡価額は非公表。譲渡予定日は2021年2月12日。

譲渡先のアステックコンサルティングは製造業に特化したコンサルティング業務を展開している。これにインサイトの受託システム開発を組み合わせることで相乗効果を引き出し、事業拡大につなげる。

アイカ工業<4206>、台湾DSMコーティング・レジンから工場と付随するUV硬化型コーティング事業を取得

アイカ工業は台湾子会社を通じて、化学工業用原料・塗料メーカーの現地DSMコーティング・レジン(桃園市)の大園工場(同)とこれに付随するオーバープリントワニス用UV(紫外線)硬化型コーティング剤事業を取得することを決めた。対象事業の直近売上高は約12億円。取得価額は約14億3000万円。取得は2021年6月中旬を予定する。

アイカ工業は2018年に、靴・繊維・日用品用途のウレタン樹脂やアクリル系モノマー・オリゴマーなどを製造販売する台湾Evermore Chemical Industry Co.,Ltd.(南投市)を子会社化した。DSMコーティング・レジンをグループに迎えることで、台湾、東南アジアでの事業拡大につなげる。

オーテック<1736>、アサヒホールディングス<5857>傘下で放射冷暖房システム設計・施工のインターセントラルを子会社化

オーテックは、アサヒホールディングス傘下で放射冷暖房システムの設計・施工を手がけるインターセントラル(東京都中央区。売上高23億2000万円、営業利益3億7200万円、純資産23億7000万円)の全株式を取得することを決めた。オーテックは空調自動制御システムの設計・施工の「環境システム事業」と管工機材と住宅設備機器を販売する「管工機材事業」を両輪とするが、いずれの部門でも相乗効果が見込めると判断した。取得価額は35億7600万円。取得予定日は2021年3月1日。

インターセントラルは1974年に設立。放射熱を利用した放射冷暖房システムや電気暖房機器はビルのエントランス、病院、空港、図書館などで採用実績を積んできた。

テックファームホールディングス<3625>、自動車業界向けソフト開発子会社のEBEをツリー・エイトに譲渡

テックファームホールディングスは、自動車業界向けソフト開発子会社のEBE(東京都中央区。売上高13億7000万円、営業利益△1億500万円、純資産1億7200万円)の株式57.5%を、ツリー・エイト(東京都目黒区)に譲渡することを決めた。譲渡価額は非公表。譲渡予定日は2021年2月1日。併せて、EBEに対する貸付金など約7億3000万円の債権を放棄する。

テックファームホールディングスは中古車や修理・解体、チューニングなど自動車アフターマーケットにかかわる事業拡大の一環として2015年3月にEBEを子会社化した。しかし、当初想定した事業計画と開きが生じていたうえ、新型コロナウイルス感染拡大の影響で顧客のシステム投資に慎重姿勢が急速に強まるなど、収益確保が一段と困難になっていた。

株式譲渡先のツリー・エイトは風力、太陽光、地熱、バイオマスなど再生可能エネルギー関連の事業を手がけている。

サンフロンティア不動産<8934>、都内でビル清掃を手がける日本システムサービスを子会社化

サンフロンティア不動産は傘下企業を通じて、オフィスビルの清掃事業を手がける日本システムサービス(東京都港区)の全株式を取得し、29日付で子会社化した。グループ内における都心の清掃事業の基盤拡充が狙い。日本システムサービスは1979年に創業し、都心5区(千代田、中央、港、新宿、渋谷)を中心に都内442棟のビル清掃を受託する。取得価額は非公表。

タイCPグループのシノバイオファーマシューティカル、医薬品開発のLTTバイオファーマにTOB

シノバイオファーマシューティカルリミテッド(ケイマン諸島。香港証券取引所に上場)は27日、医薬品開発のLTTバイオファーマ(東京都港区。2011年に東証マザース上場を廃止)に対してTOB(株式公開買い付け)を実施すると発表した。TOBを通じて株式を買い増し、グループ企業との共同保有分と合わせて現在24.13%の所有割合を49.37%に引き上げる。LTTバイオに関して戦略的パートナーとしての位置づけを明確にするのが狙い。

LTTバイオ株の買付価格は1株3万4000円。買付予定数は3万3280株(所有割合25.24%に相当)。買付代金は11億3152万円。買付期間は1月27日~3月11日。公開買付代理人は三田証券で、決済の開始日は3月25日。LTTバイオはTOBに「積極的に賛同する」としている。

買付者のシノバイオはタイの巨大企業集団であるチャロン・ポカパン(CP)グループに属し、グループ内で製薬・医療事業を担う。シノバイオは現在、中国を主軸に製薬事業を手がけているが、中国国内での競争激化などに伴い、グローバル展開が課題となっている。このため、かねて結び付きが深かったLTTバイオとの資本関係をさらに強化する。

シノバイオ傘下で中国における中核子会社の北京泰德制药股份有限公司は1995年、LTTバイオの前身企業と中日友好病院(北京の政府系病院)と合弁で設立された。

大阪油化工業<4124>、工場排水濾過装置メーカーのカイコーを子会社化

大阪油化工業は工場排水濾過装置メーカーのカイコー(さいたま市。売上高2億4800万円、営業利益3900万円、純資産2340万円)の全株式を取得し子会社化することを決めた。カイコーが持つ濾過精製技術、小型排水処理装置の設計ノウハウを取り込み、大阪油化の主力製品である蒸留装置の総合提案力を高め、中長期的な収益力強化につなげる。取得価額は非公表。取得予定日は2021年1月29日。

アウトソーシング<2427>、豪人材サービスのHorizonOne Recruitment を子会社化

アウトソーシングは豪州子会社を通じて、同国の人材サービス会社HorizonOne Recruitment Pty Ltd (キャンベラ)の全株式を取得し子会社化することを決めた。HorizonOneは政府や自治体など公共セクター向けホワイトカラー人材の紹介・派遣を手がける。アウトソーシングは事業安定化の一環として近年、主力である製造業系とはサイクルが異なる分野や景気変動などの影響を受けにくい公共系分野での人材サービス事業を国内外で拡大している。取得価額は非公表。取得予定日は2021年1月29日。

HorizonOneは2008年に設立。首都キャンベラを本拠とし、連邦政府との結び付きを強みの一つとする。アウトソーシングは豪州での展開に関し、これまでシドニーに比べて手薄だったキャンベラでのシェア拡大につなげる。

アウトソーシング<2427>、北九州で人材派遣を手がけるセレクトスタッフを子会社化

アウトソーシングは、人材派遣業のセレクトスタッフ(北九州市)の全株式を取得し子会社化することを決めた。セレクトスタッフは2001年設立で、九州で物流系や食品工場などコロナ禍の影響が少ない派遣先を主力とする。グループの事業安定化と業容拡大に向けた取り組みの一環。取得価額は非公表。取得予定日は2021年2月1日。

東京インキ<4635>、紙加工・建築用塗料メーカーの荒川塗料工業を子会社化

東京インキは、紙加工用塗料や建築用塗料の製造を手がける荒川塗料工業(さいたま市。売上高12億8000万円)の全株式を取得し子会社化することを決めた。両社の製品は事業領域が競合せず、インキ事業の拡大余地が大きいと判断した。取得価額は非公表。取得予定日は2021年1月29日。

荒川塗料工業は1949年に創業し、塗料・水性光沢インキで長年の実績とブランド力を持つ。近年は建材用コート剤など今後伸びが期待される製品も展開中。

日本コンクリート工業<5269>、東北電力<9506>傘下でコンクリートポール・パイル製造の東北ポールを子会社化

日本コンクリート工業は、東北電力傘下でコンクリートポール・パイプを製造する東北ポール(仙台市。売上高104億円、営業利益2億5800万円、純資産68億3000万円)を子会社化することを決めた。株式を追加取得し、現在6.4%の持ち株比率を64.3%に高める。5G(次世代通信規格)ネットワーク整備、国土強靭化対策などへの対応力を強化する。両社はポール・パイルの製造技術、パイルの施工技術の供与、営業協力などを通じて良好な関係を築いていた。

取得価額は非公表。取得予定日は2021年7月30日。

セイコーエプソン<6724>、ICテストハンドラー事業を兼松<8020>に譲渡

セイコーエプソンは、ICテストハンドラー事業を総合商社の兼松に譲渡することを決めた。商品構成の適正化の一環。ICテストハンドラーはパッケージング後の半導体の動作試験の際に用いられる搬送装置で、当該事業の部門売上高は30億~40億円という。譲渡価額は非公表。譲渡は2021年4月上旬に予定。

アマナ<2402>、撮影・CGなどビジュアル制作事業子会社のアンを経営陣に譲渡

アマナは、撮影・コンピューターグラフィックス(CG)を中心とするビジュアル制作事業を手がける全額出資子会社のアン(東京都品川区。売上高3億3300万円、営業利益1300万円、純資産9000万円)の株式61%を、同社社長の兼子弘政氏に譲渡することを決めた。固定費の一部変動費化を進め、効率的なグループ運営管理体制を実現する狙い。アンの設立は2001年。譲渡価額は80万円。譲渡予定日は2021年2月1日。

オリンパス<7733>、オランダ医療機器メーカーのクエスト・フォトニック・デバイセズを子会社化

オリンパスはドイツ子会社を通じて、医療用蛍光イメージング(視覚)システムの開発・製造を手がけるオランダのクエスト・フォトニック・デバイセズ(売上高3億9600万円、営業利益1億2000万円、純資産4億7400万円)を買収することを決めた。約46億円で全株式を取得する。ほかに買収後の企業業績に応じた条件付き対価(アーン・アウト)として最大約18億円。取得予定日は2021年2月8日。

蛍光イメージングは外科手術に際し、通常の白色光の下では観察が難しい組織や病変を可視化する技術で、クエストはこの分野の先進的企業。オリンパスの持つ外科手術用内視鏡システムと組み合わせ、開腹手術・腹腔鏡手術の両方をカバーする高品質なイメージングサービス提供につなげる。

NOK、基板製造子会社の日本メクトロンで実施した希望退職に246人応募

NOKは27日、フレキシブルプリント基板(FPC)製造子会社の日本メクトロン(東京都港区)で実施した希望退職に246人の応募があったと発表した。300人程度を予定人員として2020年11月1日~12月31日に募った。3月31日までに退職完了する予定。所定の退職金に特別加算金を上乗せ支給し、再就職を支援する。NOKは2021年3月期に特別加算金など関連費用約62億円を特別損失として計上する予定。

フリージア・マクロス<6343>、持分法適用会社化を目指して日邦産業<9913>にTOB

フリージア・マクロスは、日邦産業株のTOB(公開買い付け)を実施すると発表した。資本業務提携の強化により日邦産業の顧客提案力の向上と仕入れコストの低下というシナジー効果を実現し、持分法適用会社化を通じてフリージア・マクロスの業績向上につながると期待している。TOB後もフリージア・マクロスの株式保有割合は最大で27.57%にとどまり、日邦産業の上場は維持される見通し。

一方、日邦産業は「今回のTOBは一方的かつ突然に行われたものである」とし、「公開買付届出書の内容などを精査した上で、速やかに見解を公表する」としている.

TOB価格は1株当たり930円で、公表前営業日での終値528円に76.13%のプレミアムをつけた。買付予定数は71万4800株。応募総数が2万5000株を下回った場合は、買付を実施しない。買付代金は約6億6500万円。公開買付代理人は三田証券。決済開始日は3月19日。

東京エネシス<1945>、日立プラントコンストラクションから火力発電設備の設計・施工事業を取得

東京エネシスは、日立プラントコンストラクション(東京都豊島区)から火力発電設備の設計・施工に関する事業(売上高122億円)を取得することを決めた。中核と位置づける電力設備の建設・保守事業を拡充するのが狙い。日立プラントコンストラクションの技術力や人材を取り込み、生産性向上やグローバル展開、協力会社体制を活用した施工力強化などの相乗効果を見込む。取得価額は22億~28億円。取得予定日は2021年7月1日。

マネックス証券<8698>、新生銀行<8303>から投資信託保護預かり口座に関する事業を取得

マネックス証券は27日、新生銀行の投資信託保護預かり口座に関する事業を会社分割により取得すると発表した。同日、マネックス証券、新生銀行、同行傘下の新生証券の3社が基本合意した金融商品仲介業務にかかる包括提携の一環。取得する投資信託(預かり総資産)は2867億円(2020年3月期)。2021年3月中をめどに最終契約を結び、2022年から新体制で運営を始める予定。

エディオン<2730>、システム開発のHampsteadなどを傘下に持つPTNを子会社化

エディオンは、システム開発や印刷事業などをグループ企業を通じて手がけるPTN(東京都新宿区)の全株式を取得し、子会社化することを決めた。サービス基盤やマーケティング体制の強化につなげる狙い。

PTNは持ち株会社で、傘下に受注管理システム開発やデジタルマーケティング事業のHampstead(東京都品川区)、印刷事業のプライムステーション(東京都新宿区)、プログラミング教室運営のEdBank(東京都品川区)、英会話サッカースクール運営のBRIDGEs(東京都渋谷区)を子会社に持つ。

取得価額は非公表。取得予定日は2021年2月8日。

モブキャストホールディングス<3664>、ゲームタイトル「キングダム乱ー天下統一への道ー」をでらゲーに譲渡

モブキャストホールディングスは、傘下のモブキャストゲームス(東京都港区)が展開するゲームタイトル「キングダム乱-天下統一への道-」(売上高約8億円)を共同開発先の「でらゲー」(東京都渋谷区)に譲渡することを決めた。対象とするゲームタイトルの損失解消が目的。譲渡価額は0円。譲渡予定日は2021年1月28日。

モブキャストHDは2020年3月に、戦略外であるスポーツ系ゲームタイトルの一部を譲渡するなど、選択と集中を進めている。

ミナトホールディングス<6862>、システム開発のアイティ・クラフトを子会社化

ミナトホールディングスは、システム開発のアイティ・クラフト(東京都中央区)の全株式を取得し子会社化することを決めた。ミナトHD傘下でWeb構築などを手がける日本ジョイントソリューションズ(東京都中央区)がアイティ・クラフトとシステム開発案件に共同で取り組んだ実績があり、グループ化により一層の相互補完が期待できると判断した。取得価額は非公表。取得予定日は2021年2月1日。

アイティ・クラフトは2007年設立で、金融系の業務システム開発に強みを持つ。

サコス<9641>、電気設備工事の親和電気を子会社化

サコスは、電気設備工事業の親和電気(大阪府守口市。売上高5億1600万円、営業利益0百万円、純資産1億3600万円)の全株式を取得し子会社化することを決めた。サコスが手がける業務の一つである発電機レンタルで新たな需要開拓につながると判断した。親和電気は1964年設立。取得価額は非公表。取得予定日は2021年2月9日。

 

 

 

 

情報提供:株式会社ストライク

[中小企業のM&A・事業承継 Q&A解説]

第6回:M&Aの仲介契約とFA契約の違い

~仲介契約とアドバイザリー契約の違いとは?報酬体系は?~

 

[解説]

宇野俊英(M&Aコンサルタント)

 

 

 

 

 

 


 

[質問(Q)]

後継者を探しましたが、親族内、役員・従業員にも適任者が見当たりません。ついてはM&Aで事業継続を図りたいと思いますが、現在候補先にあてがない状態です。候補先を探索する場合、誰に相談したらよいですか。

 

 

[回答(A)]

一般的には決まった相手先がいない場合には仲介者若しくはアドバイザーからの支援を受けることが一般的です。仲介者・アドバイザー(以下、「仲介者等」といいます)の選択は、業務範囲や業務内容、活動提供期間、報酬体系、ディール実績、利用者の声等をホームページや担当者から、確認した上で複数の仲介者等に打診、比較検討して決定することが望ましいです。また、公的相談窓口として事業引継ぎ支援センターにご相談いただいても、信頼できる仲介者等を紹介してもらうことができます。

 

 

 

1.信頼できる仲介者等の選任


信頼できる仲介者等を選任することが重要です。仲介者等はM&Aを支援する機関で、候補先は民間のM&A事業者、金融機関、税理士を含む士業専門家等です。身近な相談先として顧問税理士や取引金融機関も挙げられます。主な契約は2 種類でそれぞれの機関ごとの指針や取引状況により契約体系が大きく異なる仲介契約とアドバイザリー契約があります。選定の際には仲介者等の担当者との相性や信頼関係の構築ができそうかという点も重要なポイントになります。

 

また、契約を締結する際は調印前に充分な説明を納得がいくまで受けることも重要です。特に契約内容や報酬等については後程問題になるケースもあることから確認が必須となります。もし、契約内容等に疑義がある場合には、必要に応じセカンドオピニオンを受けることが有効です。

 

 

 

2.仲介契約とアドバイザリー契約の違い


仲介契約仲介者と譲渡企業、譲受企業との間の契約です。双方の間になって中立・公平の立場から助言を行うため、交渉が円滑に進みやすいという特徴を持っています。

 

アドバイザリー契約アドバイザーが譲渡企業又は譲受企業の一方との間で締結する契約です。契約者の意向が交渉に全面的に反映されるという特徴があります。

 

中小企業のM&Aでは仲介契約が一般的であることが多いと推察されますが、契約者に対する利益相反の観点からアドバイザリー契約のみに限定している支援者もいます。また、弁護士は弁護士法で双方代理は認められていないため、自動的にアドバイザリー契約となります。

 

 

3.仲介者等の役割


一般的には以下のような支援をすることが多いです。

 

また、以下の一部のみサービスを提供している仲介者等もいます。

 

①事業評価
②候補先選定サポート
③交渉サポート
④基本合意締結サポート
⑤デューデリジェンスサポート
⑥最終契約締結・クロージングサポート

 

 

4.報酬体系


一般的な報酬は以下のとおりです。別途交通費等の実費やデューデリジェンスの費用が必要な場合があります。また、着手金やリテーナーフィー、基本合意時の報酬は不要として成功報酬のみとしている仲介者等もいます。

 

● 対応開始時:着手金
● 対応中:リテーナーフィー(月額報酬)
● 基本合意締結時:中間的な報酬で、成功報酬の一定割合としている仲介者等もいます。
● 成約時(決済時):成功報酬、レーマン方式といわれるM&Aで一般的に使用される方式を採用しています。一方、最低報酬額を別途定めている仲介者等も多く存在します。