[税理士のための中小企業M&Aコンサルティング実務]

①実行段階におけるM&A 支援業務の相互関連性

~デューデリジェンス・スキーム策定・バリュエーションの関連性~

 

〈解説〉

公認会計士・税理士 宮口徹

 


Q、税理士が行うM&A 支援業務の相互の関連性を教えてください。

 

A、DD により検出されたリスク要因をスキームの工夫によって遮断・軽減できる場合があります。また、リスク要因はバリュエーションにマイナスの影響を及ぼしますが、これもスキームの工夫で軽減させることが可能な場合があるなど各業務は密接に関連しています

 

 

 

 

 

図表はM&A の実行段階における支援業務の全体像と関連性を示したものです。DD、バリュエーション及びスキーム策定は独立したものではなく相互に関連していることを理解することが重要です。

 

 

まず、DD ですが、図に列挙したとおり、各種観点から対象会社をM&A で取得する際のリスク要因を洗い出す手続きとなります。税理士や会計士が行う財務・税務DD は必須の手続きと言えます。

 

 

弁護士が行う法務DD も大多数の案件で行われますが、図表 のDD の欄内の④以降のDD については必要に応じて行われます。めっき工場の売買で土地の環境汚染が心配であれば専門家に依頼し環境DD を行いますし、多様な形態で人員を雇用し、未払残業代や名ばかり管理職など労働法規上の問題が懸念されるのであれば社会保険労務士に依頼して人事面の調査を行うといった感じです。こうしたDD を行う場合、案件全体をコントロールする税理士としては常にリスクを定量化する思考を持つことが大切です。金額に換算できるリスクであれば売買金額の調整などでクリアできるためです。

 

 

次にスキーム策定ですが、DD において検出されたリスクについてスキームを工夫することで遮断したり軽減したりできることがあります。株式取得では対象会社の潜在リスクが全て引き継がれますが、スキームを事業譲渡に切り替えることによりリスクを遮断するといった対応が可能です。また、スキームを工夫することで税金コストの削減が可能になるのであれば、利益やキャッシュフローが増加しますので株価評価にもプラスの影響が生じます。

 

 

最後にバリュエーション(価値算定)ですが、DD においてリスクが検出された場合、当然に評価額に対してマイナスの影響を与えます。中小企業のM&A では仲介会社方式と呼ばれる方法が一般的です。

 

 

以上、M&A の実行段階における支援業務の相互関連について説明しました。

 

 

 

(「税理士のための中小企業M&Aコンサルティング実務」より)

 

 

 

[M&A担当者がまず押さえておきたい10のポイント

②売却したいけれどどうしたらいい?  -会社を売却すると決めたら-

 

[解説]

松本久幸 公認会計士・税理士(株式会社Stand by C)

大和田寛行 公認会計士・税理士(株式会社Stand by C)

 


それでは、会社を売却したいと思った場合は、どうすればいいでしょうか?

 

売却したいというからには、この場合は売り手の立場でのお話となります。

 

会社を売却したいと考える場合は、前章でも述べた通り、会社を将来に向けて継続させることを前提に、株式を売却して経営を他の人に任せる、ということを目指します。その場合、まずは株式を買ってくれて、会社を自身に変わって経営してくれる人を探すことになります。

 

 

では、そのような人をどうやって探せばよいのでしょうか?

 

よくあるケースとしては、懇意にしている取引先に相談して、その取引先に資金力や経営能力等があれば、その取引先に買ってもらう、ということが考えられます。また、日頃から経営相談をしている税理士の先生や取引銀行に相談して、買い手候補を探してもらう、ということもよくあるケースです。

 

最近では、M&A専門の仲介会社がたくさん出てきていますので、インターネットなどでそういった仲介会社を探して、そこに相談して買い手候補を探してもらう、ということも多くなっています。

 

 

このように、買い手候補を探す場合は、自身で探すには限界があることから、誰かしらに相談して買い手候補を探していく、ということが現実的な方法になっています。

 

 

その場合に、留意すべき点は、会社を売却したいと思って買い手候補先を探しているということを、可能な限り秘密にして動くということです。

 

会社を売却しようとしていることが、例えば従業員や取引先の耳に入ってしまうと、従業員が不安になって会社を辞めたり、また、取引先がいらぬ勘繰りをして取引を絞り込んだりする可能性がないとは言えません。そういう事態を招かないためにも、買い手候補を探す段階においては、社内の信頼できるごく一部の人間にだけ相談して秘密裏に進める慎重さが必要となります。

 

会社を売却すると決めたら、まずは信頼できる人に相談して、買い手候補を探しましょう。そのためにも、普段からM&Aに関する情報収集や、信頼できる・相談できる相手を作っておく、という準備は行っておくべきだと思います。

 

 

 

 

 

 

また、会社の経営管理体制をしっかりと整備しておくことも、会社を売却する際の買い手からの評価にはプラスとなり、より売り易くなることから、日頃から意識しておくべきと考えます。

 

特に、会計処理の適正化や、契約書等の法的書類の整備、労務管理のあたりは、いざM&Aを実行する際にここができていないと、後々追加的な負担が生じるため買い手からの評価を下げることになり、M&Aを進める上で大きなボトルネックとなったりしますので、日頃から意識して整備しておくことをお薦めします。

 

 

次章では、買い手探しの際のポイントについて解説したいと思います。

[伊藤俊一先生が伝授する!中小企業M&Aの実践スキームのポイント]

①最終契約書(表明保証条項等)に係る租税法上のアドバイス

 

〈解説〉

税理士  伊藤俊一

 


最終契約書における表明保証条項のドラフティングは通常、弁護士が行います。しかし、全ての弁護士が租税法を詳細まで理解しているとは考えにくいため、以下の事項につき税理士の視点から租税法上のアドバイスをする必要性が生じます。

 

ただし、現在、中小零細企業のM&Aは売手市場であり、下記のような買主が有利な契約は現実的に合意に至りにくいこと、通常は売主側(の代理人弁護士、FA等)が先に最終契約書のドラフティングを行うこと、また、株式譲渡契約等における租税補償条項を設けることは我が国では未だ一般的ではないこと[注1]等諸事情から、下記ではあくまでも買主における最終契約書の理想像を述べています[注2]。

 

なお、本稿の対象読者層を想定して、理論的見解や参照裁判例等は極力注釈に記載し、本文中は、筆者の実務家としての現場での所感を示していることをご理解ください。

 

①補償金の税務上の取扱い

クロージング後、売主に表明保証違反があった場合、買主は損失につき補償条項に係る損害賠償請求をします[注3]。売主は損害賠償請求に係る金額を支払い、買主は当該補償金を受け取ります。売主の支払額は法人税基本通達2-2-16により支払事業年度の損金の額に算入されます[注4]。一方で、補償金を受け取った買主の受取額には、以下の2つの考え方があると言われています[注5]。

 

 

(イ)買主が損害賠償金を受け取ったとする考え方

・・・この考え方に立つと、法人税法第22条第2項、法人税基本通達2-1-43により、当該支払いを受けるべきことが確定した日(又は実際に支払いを受けた日)の属する事業年度において益金に算入されることとなります[注6]。

 

(ロ)買主に当初譲渡代金が(一部)返還されたとする考え方

・・・当初譲渡代金が返還されただけなので課税関係は生じないこととなります。

 

 

この点、平成18年9月8日裁決[注7]において、株式譲渡契約書に補償金の支払は譲渡代金の減額である旨を明記していた結果、益金に算入されないと判断された事例があります。この裁決以降、実務では表明保証条項に補償金の支払は減額である旨を明記する事例が増加しています(ただし、これはあくまで裁決であり判例ではないため、当該裁決をもって補償金の返還が譲渡代金の減額と判断する拠り所とはなり得ません[注8])。

 

買主における予防策として考えられることは、最終契約書(表明保証条項等)に「補償金は譲渡代金の減額」である旨を明記しておくこと、また、上記(イ)の考え方により、仮に当該補償金に益金課税された場合においては、「当該課税相当額も買主における損失」と考え、最終契約書(表明保証条項等)にその旨を明記しておくことです。

 

なお、売主においては、補償金が損金算入された結果、課税所得が圧縮され法人税額等が減少することになりますが、「当該法人税額等減少額を損失から控除する」と最終契約書(表明保証条項等)に明記した方がよいでしょう。

 

 

①~④において共通ですが、表明保証には「存続」という概念があり[注9]、実務では当該条項も当然付しますので、存続が終われば補償請求等の対象にはなり得ませんので留意してください。

 

 

②繰越欠損金の減少は買主の損失に該当するか

対象会社においてクロージング日時点、繰越欠損金を有していたとします。クロージング日後、対象会社に税務調査が入り、結果、修正申告対象になったとします。その場合、対象会社の繰越欠損金は修正申告における課税所得増加相当額だけ減少します。

 

 

この場合、

 

(イ)繰越欠損金>課税所得増加相当額

・・・会社からのキャッシュアウトは生じない。

 

(ロ)繰越欠損金<課税所得増加相当額

・・・会社からのキャッシュアウトが生じる。

 

となります。

 

 

最終契約書(表明保証条項等)において、買主における損失の定義が曖昧のままでは、上記(ロ)のように買主において、「キャッシュアウトが生じて初めて損失」とも捉えることも可能となります。損失の定義が売主と買主間で齟齬が生じる(典型的な)場面となりますから、最終契約書(表明保証条項等)で上記(イ)、(ロ)のどちらを指しているか予め明示しておく必要があります。買主では、上記(イ)が有利となります。

 

なお、税務調査は定期的にありうるものから、調査状況によっては、将来的には上記(ロ)になり得ますが、上述の通り、存続が終われば補償請求等の対象にはなり得ません。

 

 

③源泉徴収不納付又は過少納付は買主の損失に該当するか

対象会社においてクロージング日以降、源泉徴収不納付又は過少納付が発覚したとします。この場合、源泉徴収不納付額又は過少納付額は徴収者(クロージング日後は買主)が受給者(対象会社において源泉徴収不納付額又は過少納付額が生じていた者)に対し求償できる(所法222)ため、買主の損失にあたらないと考えます。ただし、不納付加算税及び延滞税(国通法67、60①五)などの附帯税は求償権の範囲にあたらないため[注10]、買主の損失にあたると考えます。

 

附帯税はもちろん、実務上極めて稀なケースと想定されますが、受給者の資力喪失等により、求償権が行使できない可能性もあるため、源泉徴収不納付額又は過少納付額についても、最終契約書(表明保証条項等)に損失であることを明記しておくべきです。

 

①~③に共通して、売主が連結納税制度(本稿脱稿時点、令和2年度税制改正によりグループ通算制度に改正予定)を採用している場合、別の手当が必要となりますが、中小零細企業においては非常に稀なケースと想定されますので、本稿での解説は割愛します。

 

 

④第2次納税義務は表明保証条項で担保されない

 


中小零細企業M&Aにおいては、いわゆる不動産M&Aに限定されると考えられますが、会社分割後に株式譲渡を実行する場合もあります[注11]。当該株式譲渡におけるクロージング日時点においては分割承継会社に第2次納税義務は生じません。第2次納税義務は国税徴収法基本通達32条関係1等による各種要件を満たした後に初めて生じるものであり、クロージング日「時点」の潜在債務が存在しないという表明保証条項では担保できません[注12]。表明保証条項は予測に関して一切担保できないものとされます。

 

 

 

 

以上、主に買主視点にたった表明保証条項の租税法に係る留意点を列挙しました。しかし、現実的には、中小零細企業において表明保証条項(及び補償条項)は極めて実効力に乏しいため、各種デュー・デリジェンスで発覚する懸念事項のインパクトが大きいと想定される場合は、譲渡代金減額、分割払い(アーンアウトまたはクローバックという意味ではなく、文字通りの意味において、ただし税務上の取扱いに留意が必要です)、エスクロー(信託課税の問題があるため留意が必要です。中小零細企業M&Aにおける利用は皆無と想定されます)で対応するべきです。また、筆者は契約中止(破談)がベストと考えます。

 

 

 

 

 


【注釈】

[注1] 一般的でない、という見解は、藤原総一郎=大久保涼=宿利有紀子=笠原康弘=大久保圭「M&Aの契約実務」P201(中央経済社 第2版 2018)を参照しています。この点、森・濱田松本法律事務所=MHM税理士事務所 (編)「設例で学ぶオーナー系企業の事業承継・M&Aにおける法務と税務」(商事法務2018)P448~449において、「表明保証違反に基づく補償履行請求権が私法上どのような性質を有すると考えるべきであるかについて、統一的な見解は現時点では存在しない」とあり、租税補償の取扱いについて法曹でも見解が分かれていることが、未だ一般的でない原因と考えます。

[注2] 上掲注1「設例で学ぶオーナー系企業の事業承継・M&Aにおける法務と税務」P445~P450、森・濱田松本法律事務所(編)「税務・法務を統合したM&A戦略」P22~P28、P95~P97(中央経済社 第2版 2015)を参照しています。

注[3] 補償については上限額を設定するのが通常です。

[注4] この点につき、佐藤友一郎 (編)「法人税基本通達逐条解説」P292 (税務研究会出版局 九訂版 2019)において「法人税の所得計算における損益の認識は、ひとり民事上の契約関係その他の法的基準のみに依拠するものではなく、むしろ経済的観測に重点を置いて当期で発生した損益の測定を行うことになるのである。このような考え方からすれば、契約解除等に伴う損失を当期の損失として処理することはむしろ当然」とあります。

[注5] 上掲注2「税務・法務を統合したM&A戦略」P25を参照しています。

[注6] 最判昭和43年10月17日判決(集民第92号607頁)、東高平成21年2月18日判決参照のこと。

[注7] 裁決事例集72号325頁(国税不服審判所ホームページ  http://www.kfs.go.jp/service/JP/72/19/index.html)参照のこと。

[注8] この点、上掲注1「設例で学ぶオーナー系企業の事業承継・M&Aにおける法務と税務」P449において「法基通7-3-17の2が固定資産について同様の処理を是認していることが参考になる」との見解もあります。

[注9] この点、上掲注1「M&Aの契約実務」P170~P171において存続について「「本契約に基づく表明及び保証は、クロージング日以降3年の間に限って存続する」という規定は「クロージング以降3年間に限り表明保証違反に基づく補償請求等が可能であることを意味している」とあります。

[注10] 最判昭和45年12月24日判決(民集第24巻13号2243頁)参照のこと。

[注11] 平成20年10月1日裁決(裁決事例集76号573頁 国税不服審判所ホームページ http://www.kfs.go.jp/service/JP/76/33/index.html)参照のこと。

[注12] この点につき、第2次納税義務については、別途、特別な条項が必要なことについて、小山浩「企業実務上留意すべき重要租税判決の解説」P318以下(租税研究764号(2013))を参照のこと。また、特別補償を設けることも実務では考えられますが、上掲注1「M&Aの契約実務」P279~P280において「税務の取扱い(・・・筆者中略・・・)などの法令の解釈や事実認定が分かれ得るような論点については、特別補償の規定を定めること自体が対象会社による違法行為を認めるような外見になりかねない」との見解もあり、現実的に設定は困難と考えられます。

[M&A担当者がまず押さえておきたい10のポイント]

①何のためのM&A? ーM&Aの目的を考えるー

 

[解説]

松本久幸 公認会計士・税理士(株式会社Stand by C)

大和田寛行 公認会計士・税理士(株式会社Stand by C)

 


近年、主に国内のオーナー会社の後継者不足の問題が論じられており、様々な対策や議論がなされていることはご周知のとおりです。その有力な解決策の一つとして、M&Aを活用することが実務の現場では大変多くなっています。

 

それでは、M&Aとは何をすることでしょうか?

 

M&Aとは、端的に言うと、企業を売ったり買ったり、統合したりすることです。

 

 

では、M&Aは何のためにされるのでしょうか?

 

M&Aの目的を考えるとき、企業を売る側の立場(売り手)に立って考えるのか、買う側の立場(買い手)になって考えるのか、によって考え方や見え方が大きく異なります。M&Aについて議論や検討をする場合は、売り手なのか買い手なのかについて、常に意識しておく必要があります。読者の皆さんには、是非覚えておいて頂ければと思います。

 

 

M&Aを行う目的について、売り手の立場と買い手の立場に分けて考えてみたいと思います。

 

会社を売る立場の人はどういった人たちでしょうか?

 

売り手は会社の株主(オーナー)であり、会社のオーナー兼経営者や、会社の経営には関与していないが株式を持っている人が主な売り手になります。その人たちが会社を売る場合の目的は、前述したように株式や経営を引き継いでくれる後継者が見つからず仕方なく、といったケースも多いですが、株式を売却してまとまった資金を得て(これをExitといったりします)新しい事業を立ち上げたり、他にやりたいことをやるためにM&Aをするというようなケースもあります。

 

どちらにしても、対象となる会社自体は閉鎖や清算をせずに事業を継続していくことが前提となります。売る側の立場からM&Aを選択する場合は、究極的には会社や事業を将来に向けて継続させたままで、オーナーや経営者が交代するということが目的となります。

 

一方で、買う側の立場ではM&Aの目的はどういったものがあるでしょうか?

 

買った会社を自分で経営して利益を上げたい、あるいは自社の事業と協業させてより大きく成長させたい、というところが主な目的になると思います。その場合も、会社を引き継ぎ、事業を継続させていくことが前提となります。

 

 

このように、M&Aの売り手と買い手に共通する究極の目的は、会社を閉鎖や清算したり、倒産させたりせずに、従業員や取引先などの利害関係者が存在する状態を維持したまま会社を継続させることなのです。そのために、色々な選択肢がある中で、売り手はM&Aを選択し、買い手は会社を引き継ぎ、事業を継続していくのです。

 

前述した後継者不足の問題は、裏を返すと、会社を引き継ぐ人が誰もいない場合は、会社を清算して事業を止める、ということになります。その場合、従業員や取引先はもちろん、今まで事業を運営してきた中で培われた技術であったりノウハウであったり色々な価値のあるものが承継されずに消滅してしまうことになります。

 

そういった会社に存在する様々な目に見えない資産や従業員や取引先を将来にわたって活用していくために、経営を承継して事業を運営できる方に会社を引き継ぐ、ということがM&Aの目的となります。

 

売り手は、会社を譲り渡す相手先として買い手が適切かどうか見定めつつ、より多くの売却代金を受け取りたいと考えます。一方、買い手は譲り受ける会社の実態をきちんと把握して、自らが期待するM&Aの目的を達成できるか見極めたい、そしてできれば買収対価は安く抑えたい、と考えます。

 

M&Aは、会社を存続させたまま引き継ぐという目的のために、このような売り手と買い手の利害の調整を図り、相互の合意を模索しながら進められていきます。

 

 

 

 

 

次章以降では、M&Aを実際に検討していく場合の考え方について解説します。

[M&Aニュース](2019年11月6日〜11月15日)

◇米フォートレス、ユニゾ株のTOB価格を100円引き上げ「4100円」に、◇コクヨ<7984>、子会社化へ「ぺんてる」株式を買い付け、1株3500円、◇JFLAホールディングス<3069>、ケータリング事業の仏子会社Riem Becker を譲渡、◇アイカ工業<4206>、ベトナムのメラミン化粧板販売会社CHIグループ各社の事業を取得、◇リンクアンドモチベーション<2170>、就職・転職情報プラットフォーム運営のオープンワークを子会社化、◇テノ.ホールディングス<7037>、トップランから介護事業を取得、◇プレミアグループ<7199>、クレジット事業拡大で中央債権回収を子会社化、◇ドリコム<3793>、イグニス傘下スタジオキングからスマホゲーム「ぼくとドラゴン」など2タイトルを取得、◇フリュー<6238>、オンラインゲーム事業子会社のコアエッジを経営陣に譲渡、◇モブキャストホールディングス<3664>、ゲームIPマネジメント事業のゲームゲートを子会社化・吸収合併 ほか

 

 

 

米フォートレス、ユニゾ株のTOB価格を100円引き上げ「4100円」に

◆不動産・ホテル業のユニゾホールディングスに対して子会社を目的にTOB(株式公開買い付け)を実施している米投資会社フォートレス・インベストメント・グループは15日、4000円としていた買付価格を100円引き上げ、4100円にすると発表した。併せて、同日を期限としていた買付期間を11月29日まで10営業日延長したが、これで買付期間は70営業日に及ぶ。買付価格の変更は8月19日にTOBが始まって以来初めて。一方、買付期間の延長は6度目。

15日のユニゾ株の終値は4970円。フォートレスは今回、買付価格を引き上げたものの、これを市場価格が上回り、TOBの成立は依然困難な状況にある。

ユニゾは9月末に、フォートレスによるTOBへの賛成を撤回した。旅行大手エイチ・アイ・エス(HIS)の敵対的TOBに対抗して、ユニゾの支持で友好的買収者として登場したフォートレスだが、TOB進行中に一転して賛同を得られない異例の展開となっている。

これとは別に、米投資会社のブラックストーンもユニゾに対して同社の合意を前提に1株5000円でTOBを持ちかけている。

 

 

 

コクヨ<7984>、子会社化へ「ぺんてる」株式を買い付け、1株3500円 

◆コクヨは15日、文具大手のぺんてる(東京都中央区。売上高403億円、営業利益16億円、純資産208億円)の株式を追加取得し、連結子会社化すると発表した。議決権ベースで37.8%の持ち株比率を過半にあたる50%超に引き上げる。コクヨが求めている業務提携契約の締結について、ぺんてる側が誠実な協議を行わず、株主名簿の開示を拒み続けていることなどから、過半数の株式取得を通じて経営権の掌握を目指す。

買付価格は1株につき3500円。取得株式数は109万7752株以上を予定し、買付代金は38億4200万円以上。ただ、買付予定数の下限・上限は設けていない。株式の取得実行日は11月15日から12月15日までの1日または複数日を予定している。

コクヨは9月に投資会社のマーキュリアインベストメントを通じて間接保有していたぺんてるの株式約37%を直接保有に切り替えた。これに伴い、コクヨが持ちかけた業務提携を拒んできたぺんてるが方向を転換し、両社は協力関係構築に向けた協議を開始することで合意した。

しかし、その後も、ぺんてるが非協力的な姿勢を続け、さらに第三者との資本業務提携の可能性が浮上していたという。第三者によるぺんてる株式の買い増しが行われた場合、コクヨとぺんてるの間の業務提携契約の締結が事実上不可能になるおそれが高まるとして、持ち分法適用関連会社の扱いから今回、子会社化に踏み込み、経営の主導権を握ることにした。

現在、ぺんてるの大株主の持ち株比率はコクヨ37.8%、ぺんてる従業員持株会10.41%、ぺんてる役員持株会3.13%。その他の株主名簿についてはコクヨ側に開示されていない模様で、コクヨの目論見通りに株式の買い付けが行えるかどうかは不透明な情勢だ。

買付価格の1株3500円は大和総研が算定した。

 

 

 

JFLAホールディングス<3069>、ケータリング事業の仏子会社Riem Becker を譲渡

◆JFLAホールディングスは、 ケータリング事業や食材卸事業のフランス子会社Riem Becker SASの保有株式60%を譲渡した。譲渡先、譲渡価額、譲渡日はいずれも非公表。Riem Beckerは1924年に創業し、有名企業のパーティープロデュースを手がける老舗。JFLAは保有株式のうち14%は残す。

 

 

 

アイカ工業<4206>、ベトナムのメラミン化粧板販売会社CHIグループ各社の事業を取得

◆アイカ工業は、ベトナムのメラミン化粧板販売会社CHIグループ8社の事業を取得することを決議した。CHIグループのオーナーが新たに設立する会社がCHI各社の対象事業を承継した後、アイカ工業の海外統括会社(タイ)がこの新設会社の株式70%を取得し、子会社化する。

CHIグループ各社は2004年に創業し、経済成長が続くベトナムでブース用コンパクトメラミン化粧板に関してトップシェアを持ち、家具用でも実績を積んでいる。ハノイ、ホーチミンなどの都市部に加え、ベトナム全土に販売網を築いている。アイカ工業は今年5月にベトナムでメラミン化粧板の現地生産を始めており、今回、販売面での体制が整う。取得する当該事業の売上高は約18億円。

取得価額は非公表。取得予定日は2020年2月下旬。

 

 

 

リンクアンドモチベーション<2170>、就職・転職情報プラットフォーム運営のオープンワークを子会社化

◆リンクアンドモチベーションは、インターネットを利用した転職情報サービスや有料職業紹介事業を手がける持分法適用関連会社のオープンワーク(旧ヴォーカーズ、東京都渋谷区。売上高10億3000万円、営業利益4億9600万円、純資産22億2000万円)を子会社化することを決議した。株式を追加取得し、現在20%の持ち株比率を56.22%に引き上げる。取得価額は40億7500万円。取得予定日は2020年1月1日。

オープンワークは社員口コミによる就職・転職者向け情報プラットフォーム「OpenWork」を運営。オープンワークとリンクアンドモチベーションは同プラットフォームを利用し、組織状態のスコアが高い企業と就職・転職を考えている個人をマッチングする「OpenWorkリクルーティング」を連携して実施してきた。

労働市場では従業員エンゲージメント(企業と従業員の信頼関係)の高い企業に人材が集まる傾向が顕著になっている。オープンワークを傘下に収めることで、こうした流れを加速し、事業拡大につなげる。

 

 

 

テノ.ホールディングス<7037>、トップランから介護事業を取得

◆テノ.ホールディングスは、家庭用医療機器・美容機器などの開発を手がけるトップラン(福岡市)から介護事業を取得することを決議した。テノは認可保育所と企業内保育所の運営を主力とするが、新規事業として介護サービス分野に進出する。対象事業の直近売上高は1億4100万円。取得価額は未確定。取得予定日は2020年2月。

 

 

 

プレミアグループ<7199>、クレジット事業拡大で中央債権回収を子会社化

◆プレミアグループは、債権管理回収業務の中央債権回収(東京尾中央区。売上高10億2000万円、営業利益8340万円、純資産11億5000万円)の全株式を取得し子会社化することを決議した。中古車購入を中心とするクレジット事業の業容拡大に伴い、管理債権残高が増加していることから、債権管理能力を強化するのが狙い。

中央債権回収は2000年設立で、オートクレジット債権、オートリース債権の回収や担保物である車両の引き揚げを得意分野の一つとし、全国で業務展開している。

取得価額は非公表。取得予定日は2020年4月。

 

 

 

ドリコム<3793>、イグニス傘下スタジオキングからスマホゲーム「ぼくとドラゴン」など2タイトルを取得

◆ドリコムは、イグニス傘下のスタジオキング(東京都渋谷区)が提供・運営するスマートフォン向けゲームアプリ「ぼくとドラゴン」とブラウザゲーム「猫とドラゴン」の2タイトルを取得することを決議した。取得価額は5億2000万円。取得予定日は2019年11月~12月。

ドリコムはスマホ向けゲームアプリの開発を主力とするが、各タイトルに要求される品質水準やこれに伴う開発費の上昇など競争環境が厳しさを増している。人気の既存ゲームアプリを取得することで、開発コストを抑制しながら、良質なゲームコンテンツの充実につなげる。

取得する2タイトル合計の直近業績は売上高21億3000万円、営業利益5億1100万円。

 

 

 

フリュー<6238>、オンラインゲーム事業子会社のコアエッジを経営陣に譲渡

◆フリューは、オンラインゲーム事業子会社のコアエッジ(東京都品川区。売上高8億3300万円、営業利益△2億5300万円、純資産1億3700万円)の全保有株式75.5%を、コアエッジの宮本貴志代表取締役CEO(最高経営責任者)ら経営陣に譲渡することを決議した。これに伴い、男性向けスマートフォンゲーム事業から撤退し、家庭用ゲームソフト事業、女性向けスマホゲーム(恋愛シミュレーションゲーム)事業、アニメ事業に集中する。

譲渡価額は6772円。譲渡予定日は2019年11月15日。

 

 

 

モブキャストホールディングス<3664>、ゲームIPマネジメント事業のゲームゲートを子会社化・吸収合併

◆モブキャストホールディングスは、ゲーム分野のIP(知的財産権)マネジメント事業を手がけるゲームゲート(東京都渋谷区。売上高8億7000万円、営業利益2億3200万円、純資産1億7600万円)の全株式を取得し、ゲーム事業子会社のモブキャストゲームス(東京都港区)と合併させることを決議した。株式取得は13日付で、取得価額は6億300万円。合併予定日は2020年1月1日。

モブキャストの子会社であるモブキャストゲームスはスポーツやアニメなどのIPを用いたゲームを国内外のパートナーと共同開発し、ゲームをグローバル配信している。しかし、ゲーム開発費の高騰などに伴い赤字が継続しており、収益改善のためにシナジー(相乗効果)や協業の可能性を検討していた。

子会社化後、モブキャストゲームスとゲームゲートが独立して事業を行うより、合併して1つの会社として事業を推し進めることで、経営資源の適正配分と重複する管理コストの削減が図れるメリットがあることから、モブキャストゲームスがゲームゲートを吸収合併する。

 

 

 

オートバックスセブン<9832>、シンガポールで板金・塗装や自動車整備のSKオートモービルを子会社化

◆オートバックスセブンは13日付で、シンガポールで板金・塗装、自動車整備を手がける現地SKオートモービルの株式63%を取得し子会社化することを決議した。シンガポールは安定的な車両登録台数の推移を背景に、継続的なメンテナンスが需要が見込まれる。取得価額は非公表。

 

 

 

ユーザベース<3966>、社内新規事業開発に特化したコンサルティング事業を手がけるアルファドライブを子会社化

◆ユーザベースは13日付で、社内新規事業開発に特化したコンサルティング事業を手がけるアルファドライブ(東京都千代田区。売上高1億5600万円、営業利益8710万円、純資産6280万円)の全株式を取得し子会社化した。取得価額は5億500万円。

アルファドライブは2018年2月に設立。大企業を中心とした25社以上のクライアントで500以上の新規事業開発プロジェクトの立ち上げにかかわったという。

ユーザベースは子会社のニューズピックスを通じてソーシャル経済メディア「NewsPicks」を運営している。NewsPicksは個人向けに10万人を超える有料会員を持つが、2018年9月から法人向け事業「NewsPicks for Business」を新たにスタートした。アルファドライブが持つ企業内新規事業開発支援に関する人材・ノウハウを掛け合わせることで、法人向けの新事業を加速させたい考えだ。アルファドライブの麻生要一社長が「NewsPicks for Business」の事業責任者を務めている関係もあり、事業の一体化を進める。

 

 

 

ヨシムラ・フード・ホールディングス<2884>、業務用厨房機器製造・輸入販売のシンガポールNKR CONTINENTALを子会社化

◆ヨシムラ・フード・ホールディングス(HD)はシンガポールの統括会社を通じて、業務用厨房機器の製造・輸入販売を手がける現地NKR CONTINENTAL(売上高25億5000万円、純資産2億7000万円)の株式70%を取得し子会社化することを決議した。

NKR CONTINENTALは1972年に設立し、欧米や日本のメーカーから仕入れた業務用厨房機器や自社工場で製造した製品を、シンガポールやマレーシアの高級ホテル、病院、ファストフード店、レストランなどに販売している。

ヨシムラ・フードHDはシンガポールで寿司の提供、水産品の卸売り、水産品の加工販売を行う現地企業を傘下に持ち、成長が続く東南アジアでの事業拡大に取り組んでいる。今回の業務用厨房機器メーカーの買収は、販路の共有をはじめ、既存事業とのシナジー(相乗効果)獲得を見込んでいる。

取得価額は20億3600万円。取得予定日は2020年1月15日。

 

 

 

トラスト・テック<2154>、ITエンジニア派遣のアクシス・クリエイトなど3社を子会社化

◆トラスト・テックは、ITエンジニア派遣のアクシス・クリエイト(東京都中央区。売上高10億7000万円、営業利益5700万円、純資産8000万円)など人材サービス3社の全株式を取得し子会社化することを決議した。

トラスト・テックが主力とする技術系派遣市場は拡大基調が続き、なかでも5G(第5世代移動体通信)、IoT(モノのインターネット)に関連したITエンジニアへの需要が膨らんでいる。

今回、子会社化するのはアクシス・クリエイトのほか、ITエンジニア派遣のフェイス(東京都中央区。売上高2億3000万円、営業利益2300万円、純資産2100万円)、IoTエンジニア育成のアクシスヒューマンデベロップメント(東京都中央区。事業休止中)。

取得価額は非公表。取得予定日は2019年11月18日。

 

 

 

エディオン<2730>、フリーペーパーや求人誌など雑誌類配送のジェイトップを子会社化

◆エディオンは13日付で、フリーペーパーや求人誌など雑誌類の配送を手がけるジェイトップ(名古屋市)の全株式を取得し子会社化した。ジェイトップは1979年に創業し、鉄道・書店などに配送網を確立し、現在、コンビニエンスストアを含め全国3万カ所を超えるラックメディアを保有する。エディオンは同社を傘下に取り込み、より細かいサービスの提供と物流体制の強化につなげる。取得価額は非公表。

 

 

 

アミューズ<4301>、ライブ・ビューイング事業を手がけるライブ・ビューイング・ジャパンを子会社化

◆アミューズは、コンサートや舞台の映像を映画館などに配信するライブ・ビューイング・ジャパン(東京都渋谷区)を子会社化することを決議した。株式を追加取得し、持ち株比率を現在37.04%から50.1%に引き上げる。ライブエンターテイメントをめぐっては市場の拡大に加え、デジタルコンテンツの普及によるVR(バーチャルリアリティ)ライブの開催など楽しみ方も多様化している。取得価額は非公表。取得予定日は2019年12月1日。

 

 

 

アミューズ<4301>、団野村氏率いる米スポーツエージェント会社を子会社化

◆アミューズは、日本と米国で主にスポーツ選手のエージェント事業を展開する米Ortus Vaux Holdings(ロスアンゼルス)の株式51%を取得し子会社化することを決議した。同社は野茂英雄投手ら大リーグに移籍した数多くの日本人選手の代理人を務めたことで知られる団(ダン)野村氏が率いる。アミューズは同社を傘下に収め、アジアと北米や中南米を舞台としてスポーツエージェント業に本格参入する。

取得価額は非公表。取得予定日は2019年12月5日。

 

 

 

エコス<7520>、埼玉県で食品スーパー15店舗を展開する与野フードセンターを子会社化

◆エコスは12日、食品スーパーマーケットを展開する与野フードセンター(さいたま市。売上高142億円、営業利益△4億2500万円、純資産500万円)を子会社化することで基本合意したと発表した。全株式を取得し完全子会社化する。与野フードセンターは1960年に設立し、埼玉県内に15店舗(10月末)を持つが、近年は最終赤字に陥っていた。2020年9月末の最終契約書締結を目指す。

エコスは東京・多摩地区から北関東に地盤を広げ、現在、「たいらや」「TAIRAYA」「エコス」「マスダ」のブランドで約110店舗を展開している。

 

 

 

クレステック<7812>、Web制作や販売支援のナビを子会社化

◆クレステックは、Web企画・製作や販売支援事業を手がけるナビ(浜松市。売上高2億7600万円、営業利益1200万円、純資産9900万円)を子会社化することを決議した。ナビの発行済み株式の90%を8505万円で取得し、残りの株式は株式交換で取得する。

クレステックは企業向けに製品取り扱い説明書や各種マニュアル類の製作を主力とする。クレステックとナビがともに本社を置く浜松市には大手から中小企業まで製造業の集積で知られる。クレステックは地元でアフターサービスを含めた販売支援業務などで20年以上実績を持つナビを傘下に取り込み、サービス体制強化の一助とする。

株式交換比率はクレステック1:ナビ378。ナビの1株にクレステックの378株を割り当てる。株式取得と株式交換の予定日は2020年1月1日。

 

 

 

アクトコール<6064>、サービスオフィス運営事業をサーフィスに譲渡

◆アクトコールは、サービスオフィス運営事業を会社分割により、サーフィス(東京都港区)に譲渡することを決議した。水回りなどの生活関連駆け付けサービスや、家賃収納代行に関わる決済ソリューションなど既存の主力事業と、共用オフィス運営といったサービスオフィス事業との相乗効果が乏しいと判断し、現事業責任者が代表を務める法人(サーフィス)に事業を承継することにした。譲渡価額は100万円。譲渡予定日は2019年12月26日。

 

 

 

ウイルコホールディングス<7831>、音の出る絵本のOEM事業子会社のウィズコーポレーションを譲渡

◆ウイルコホールディングスは、音の出る絵本のOEM(相手先ブランドによる生産)事業を主力とする100%子会社のウィズコーポレーション(石川県白山市。売上高30億2000万円、営業利益1億5900万円、純資産4億8300万円)の全株式を、ウィズホールディングス(横浜市)に譲渡することを決議した。グループ全体の経営資源の最適配分の一環としている。譲渡価額は10億円。譲渡予定日は2019年12月2日。

 

 

 

サカイオーベックス<3408>、制御盤メーカーの攝津電機工業を子会社化

◆サカイオーベックスは、制御盤や配電盤の設計・製作を手がける攝津電機工業(大阪府箕面市。売上高18億2000万円、営業利益8250万円、純資産3億5900万円)の全株式を取得し子会社化することを決議した。

サカイは染色事業を中核とし、周辺繊維事業の強化による業容拡大を基本戦略とする。その一方で、非繊維事業ではとりわけ制御機器事業を重点分野として競争力向上に取り組んでいる。専業メーカーの攝津電機を傘下に収め、制御機器事業の拡大とともに、人材や技術ノウハウを取り込むことが可能と判断した。攝津電機の設立は1972年。

取得価額は非公表。取得予定日は2019年11月19日。

 

 

 

兼松<8020>、寝装具など専門商社で持ち分法適用会社のカネヨウをTOBで子会社化

◆兼松は12日、寝装具やリビング・インテリア用品の専門商社で持ち分法適用関連会社のカネヨウ(東証2部上場)に対して、完全子会社化を目的にTOB(株式公開買い付け)を実施すると発表した。現在30.83%の持ち株比率を100%に引き上げる。カネヨウはTOBに賛同している。

カネヨウは兼松の羊毛研究所として兵庫県揖斐川町(現たつの市)に設立された。1951年に大阪証券取引所に上場した後、一貫して兼松の持ち分法適用関連会社として歩み、緊密な関係にある。ただ、カネヨウは従来の羽毛原料、寝装、インテリア製品、衣料生地取引を中心とした伝統的な事業にとどまっている。航空機や自動車部品の素材として採用が進むカーボン繊維に象徴される繊維事業の環境変化に対応するためには、兼松との一体的な経営が欠かせないと判断した。

買付価格は1株につき900円で、TOB公開前日の終値716円に25.70%のプレミアムを加えた。買付予定数は約97万株。買付代金は約8億円7332万円。買付期間は11月13日~12月24日。決済開始日は2020年1月6日。買付代理人は大和証券。

 

 

 

アイロムグループ<2372>、CRO事業のIBERICAを子会社化

◆アイロムグループは子会社を通じて、医療品・医療機器の開発業務受託機関(CRO)事業を手がけるIBERICA(福岡市。売上高2億5700万円)の全株式を取得し完全子会社化することを決めた。

アイロムグループは医療機関向け治験支援(SMO)を主力とする。IBERICAを傘下に取り込み、子会社を通じて展開するCRO事業の拡大とともに、SMO事業や先端医療事業との連携を通じて、より専門性の高い開発支援体制を構築できると判断した。

取得価額、取得予定日は非公表。

 

 

 

昭文社<9475>、パラセーリング・マリンスポーツのグアムSUNNY SIDE UP社を子会社化

◆昭文社は、グアムでアガニア港パラセーリングやココス島マリンスポーツを手がける現地SUNNY SIDE UP GUAM INC.の全株式を取得し子会社化することを決めた。“旅ナカ”と呼ばれる滞在中のサービス体制を充実させるのが狙い。昭文社は今年5月、グアムにジェットスキー、パラセーリングなどアクティビティー事業やリゾート施設からなる「グアムオーシャンパーク(GOP)」を全面開業。アクティビティー事業についてはM&Aを通じて現地専門会社を取り込むことで、内製化・自社催行化を進めている。

取得価額は非公表。取得日は2019年11月18日。

 

 

 

マネーフォワード<3994>、SaaS向け見込顧客獲得メディア「BOXIL」運営のスマートキャンプを子会社化

◆マネーフォワードは、SaaS(サービスとしてのソフトウエア)向けリード(見込顧客)獲得メディア「BOXIL」を運営するスマートキャンプ(東京都港区。売上高5億9700万円、営業利益△1億300万円、純資産8900万円)の株式72.3%を取得し子会社化することを決議した。取得価額は新株予約権を含めて19億9800万円。取得予定日は2019年11月末。

BOXILは月間1000万以上のページビュー(PV)を持ち、登録会員(10月末)は12万人以上。SaaS導入を検討するユーザーは自社に最適なサービスを検索可能で、ソフト提供側はBOXILに自社サービスを掲載することで見込顧客の獲得や認知度向上の効果が期待できる。

マネーフォワードはスマートキャンプがBOXILで培ったマーケティングノウハウを活用し、自社の会計ソフト「マネーフォワードクラウドシリーズ」の新規顧客獲得を促進する。

 

 

 

駅探<3646>、旅行ガイドブック制作のラテラ・インターナショナルを子会社化

◆駅探は、旅行ガイドブック制作のラテラ・インターナショナル(東京都中央区。売上高3億500万円、営業利益1470万円、純資産5010万円)の全株式を取得し子会社化することを決議した。

ラテラは旅行会社向けの国内外の観光ガイドブック事業で国内トップシェアを持つ。世界150都市の観光情報をデジタルコンテンツの形でも旅行各社に提供している。

駅探は自社の月間1000万人が利用する乗換案内、旅行などのWebメディア企画開発・運営ノウハウ、大手を中心とする法人顧客基盤と、ラテラの強みである旅行会社店頭チャネルやガイドブックで培った情報収集力は相互補完関係にあると判断した。

取得価額は非公表。取得予定日は2019年11月15日。

 

 

 

新電元工業<6844>、ソフト開発のヘルメスシステムズを子会社化

◆新電元工業は8日付で、ソフトウエア開発のヘルメスシステムズ(東京都港区)の全株式を取得し子会社化した。電動化や自動運転などに代表される「CASE」や「ADAS」(先進運転支援システム)への対応強化の一助とする。取得価額は非公表。

 

 

 

CEホールディングス<4320>、医療品・医療機器の開発業務受託機関マイクロンを子会社化

◆CEホールディングスは、医療品・医療機器の開発業務受託機関(CRO)であるマイクロン(東京都中央区。売上高15億9000万円、営業利益△200万円、純資産1億円)の株式69.87%を取得し子会社化することを決議した。

マイクロンは2005年に設立。CRO業界では国内外の大手による吸収合併や系列化が進んできたが、同社は独自路線を歩み、CT(コンピューター断層撮影装置)やMRI(磁気共鳴画像装置)などで得られた画像データを医薬品や医療機器などに活用する臨床試験で実績を積んできた。CEホールディングスは同社を傘下に取り込むことで、既存の医療用ソフトウエア・システム事業を強化するとともに、新たな製品・サービス開発を目指す。

取得価額は1億4200万円。取得予定日は2019年11月29日。

 

 

 

マイスターエンジニアリング<4695>、平野大介社長主導によるMBOで非公開化へ

◆東証2部上場でメカトロ関連の技術者派遣などを手がけるマイスターエンジニアリングは8日、MBO(経営陣による買収)を受け入れ、株式を非公開化すると発表した。平野大介社長が設立したMEホールディングス(東京都港区)がTOB(株式公開買い付け)を行い、完全子会社化を目指す。短期的な業績にとらわれず、中長期的な視点から柔軟な経営判断や機動的な投資を実現できる体制を築く。

買付価格は1株940円。TOB公表前日の終値803円に17.06%のプレミアムを加えた。平野大介社長の実父で、マイスター株の20.23%を持つ平野茂夫会長はTOBには応じない。この不応募株式を除く全株式をTOBを通じて買い付ける。買付価格は最大59億1803万円。買付予定数の下限は所有割合で46.43%。

買付期間は11月11日~12月20日。決済開始日は12月27日。買付代理人はみずほ証券。

マイスターエンジニアリングは1974年にビル設備管理業務を目的に「大阪丸誠」として設立し、1991年に現社名となった。半導体・液晶、自動車などメカトロ関連向け技術者派遣を中心に、ホテルやショッピングセンターの常駐施設管理やスタジオ・ホール・会議場の運営管理などに業容を拡大してきた。1997年に大証2部、2002年に東証2部に上場。

 

 

 

SRSホールディングス<8163>、H2O傘下の飲食企業「家族亭」と「サンローリー」を子会社化

◆SRSホールディングスは8日、エイチ・ツー・オーリテイリング傘下で飲食店を運営する家族亭(大阪市。売上高87億7000万円、営業利益1億円、純資産8億900万円)とサンローリー(大阪市。売上高25億3000万円)、営業利益200万円、純資産5億6900万円)の2社を株式交換により完全子会社化すると発表した。株式交換予定は2020年1月1日。

株式交換比率は未定だが、11月下旬に予定している最終契約までに決める。家族亭はうどん店、そば店を展開している。一方、サンローリーは「ドトールコーヒー」や「大釜屋」などのフランチャイジー事業と直営店事業を手がける。

SRSホールディングスは関西圏を中心に「和食さと」「天丼・天ぷら本舗 さん天」「にぎり長次郎」「めしや宮本むなし」などを451店舗(10月末)展開。2022年に売上高1000億円を目指して、西日本エリアで外食産業へのM&Aを活発化している。

 

 

 

チムニー<3178>、焼肉「牛星」など展開のシーズライフを子会社化

◆チムニーは、都内を中心に焼肉「牛星」などを展開するシーズライフ(東京都渋谷区。売上高8億7300万円)の全株式を取得し子会社化することを決議した。

シーズライフは都内、埼玉県、香川県に焼肉「牛星」8店舗、焼肉「山河」2店舗を持つ。このほかに居酒屋「熟成魚うらら」を都内で運営する。チムニーは「はなの舞」「さかな道場」など海鮮居酒屋を中心に全国732店舗(9月末)を展開する。焼肉業態のシーズライフを傘下に取り込み、グループの成長につなげる。

取得価額は非公表。取得予定日は2019年12月1日。

 

 

 

フジオフードシステム<2752>、そば専門店「土山人」7店舗を運営する暮布土屋を子会社化

◆フジオフードシステムは、関西を中心に石臼挽き手打ちそば専門店「土山人」7店舗を運営する暮布土屋(兵庫県芦屋市)の株式90%を取得し子会社化することを決議した。

フジオフードは「まいどおおきに食堂」「神楽食堂 串家物語」「手作り居酒屋かっぽうぎ」「つるまる」などのブランドによる飲食事業を展開。また、M&Aを通じて、はらドーナッツ(ドーナツ、東京都中央区)、どん(居酒屋、大阪市)、サバ 6 製麺所(ラーメン、大阪市)、グレートイースタン(ステーキ、沖縄県沖縄市)などをグループに迎えている。そば業態を取り込むのは初めてとなる。

取得価額、取得日は非公表。

 

 

 

エイベックス<7860>、ゲーム企画・開発のfuzzを子会社化

◆エイベックスは、ゲームの企画・開発を手がけるfuzz(東京都品川区)の株式の過半を取得し子会社化した。Fuzzは2010年に設立し、独自のゲームエンジンを使った受託開発や自社コンテンツによる開発で実績を持つ。取得割合、取得価額、取得日などは非公表。

 

 

 

エイベックス<7860>、「ライバー」など個人クリエーターが所属するLIVESTARを子会社化

エイベックスは、ライブ配信を行う「ライバー」などの個人クリーターが所属するLIVESTAR(東京都渋谷区)が実施する第三者割当増資を引き受け、子会社化することを決議した。近年、マスメディアを介さずに直接的にファンを獲得する「個人のメディア化」の動きが広がっているのに対応し、こうしたノウハウ・人材を抱えるLIVESTARをグループに取り込む。取得価額、取得予定日はいずれも非公表。

 

 

 

ホシザキ<6465>、トルコの業務用厨房機器メーカーÖztiを子会社化

ホシザキは7日、トルコの業務用厨房機器メーカーÖztiryakiler Madeni Eşya Sanayi ve Ticaret Anonim Şirketi(Özti、イスタンブール。売上高97億5000万円、営業利益20億9000万円)を子会社化すると発表した。Öztiの増資引き受けと既存株主からの株式取得を通じて28.6%を取得し、持ち分法適用関連会社とする。そのうえで段階的に追加取得し、今後3年間で51%に持ち株比率を高め、子会社化する予定。

Öztiは1958年設立し、中東、欧州、アフリカに営業基盤を築いている。ホシザキは同社を傘下に取り込み、欧州での販売シェア拡大などに取り組む。

取得価額は非公表。取得日は2019年12月中旬。追加取得は2021年2月と2023年2月に予定している。

 

 

三井不動産<8801>、東伊豆エリアの別荘地管理事業をひまわりに譲渡

三井不動産は、静岡県内の伊豆山別荘地と伊豆熱川別荘地に関する別荘地管理事業を、不動産業のひまわり(新潟県湯沢町)に譲渡することを決議した。譲渡対象は温泉供給や簡易水道事業など。ひまわりが受け皿会社として設立したエンゼルフォレストリゾートドゥーエ(静岡県熱海市)が事業を継承する。

三井不動産は伊豆山別荘地と伊豆熱川別荘地を昭和40年代初めに分譲し、50年以上の歴史を持つが、この間、東伊豆エリアでの新たな別荘地分譲は手がけていない。譲渡対象事業の直近売上高は8100万円。譲渡予定日は2020年3月31日。

一方、ひまわりはリゾートホテル・別荘地の分譲、管理を専業とし、東伊豆エリアでも別荘地事業を積極的に展開している。

 

 

 

UTグループ<2146>、バックオフィス業務を手がける東芝グループ3社を子会社化

◆UTグループは、東芝グループのバックオフィス業務を手がけるTBLSサービス(川崎市。売上高4億6400万円、営業利益2700万円、純資産8900万円)など3社を子会社化することを決議した。

子会社化するのは人材サービスのTBLSサービスのほか、購買代行サービスの東芝情報システムプロダクツ(川崎市。売上高69億2000万円、営業利益5800万円、純資産1億2300万円)、プリンティング・情報処理サービスの東芝オフィスメイト(川崎市。売上高21億9000万円、営業利益1100万円、純資産1億3000万円)。東芝オフィスメイトは株式の80%、残る2社は全株式を取得する。

取得価額は3社合計で8億5000万円。取得予定日は2020年4月1日。

UTサービスは大企業向けに人材派遣だけでなく、業務請負、人材育成などを含めた総合的な人材活用ソリューションを提供している。東芝グループ社員の定年後雇用先としての機能も充実させるとしている。

 

 

 

大興電子通信<8023>、電気工事の大協電子通信を子会社化

◆大興電子通信は、電気通信工事の大協電子通信(大阪市。売上高2億2100万円、営業利益1500万円、純資産2億6800万円)の全株式を取得し子会社化することを決議した。

大協電子は1981年設立で、電話交換機の販売、設計施工、保守などの電気通信工業を主力とし、大興電子のパートナー企業の一つ。

取得価額は非公表。取得予定日は2019年11月11日。

 

 

 

M&A仲介会社経営の畑野幸治氏、RIZAP傘下のぱど<4833>をTOBで子会社化へ

◆ぱどは6日、M&A仲介会社FUNDBOOK(東京都港区)を経営する畑野幸治氏による子会社化を目的としたTOB(株式公開買い付け)に賛同すると発表した。TOBは株式67.56%を所有するRIZAPグループと、5%を所有する第3位株主のサンケイリビング新聞社からの全株式取得(所有割合72.56%)を目的として行われる。ジャスダック上場は維持する予定。ぱどはフリーペーパー最大手で、2017年にRIZAPの傘下に入ったが、経営再建中のRIZAPは事業構造改革の一環として売却を進める。

ぱど株式の買付価格は1株につき170円。RIZAPとサンケイリビングの両社の応募を前提としているため、TOB公表前日の終値213円に対して約20%のディスカウントとした。買付予定数の下限は両社の所有分である1451万3515株。買付代金は24億6700万円。両社はTOBに応募する予定。

買付期間は11月7日~12月4日。決済開始日は12月11日。買付代理人は東海東京証券。

 

 

情報提供:株式会社ストライク

[M&Aニュース](2019年10月21日〜11月1日)

◇アイスタディ<2345>、カイカ傘下でソフト開発を手がける東京テックを子会社化、◇フジコー<2405>、経営陣によるTOBで非公開化へ、◇アイカ工業<4206>、メラミン化粧板大手の米ウィルソナート傘下のアジア子会社4社を買収、◇アイシン精機<7259>、変速機子会社のアイシンAWを2021年4月に統合へ、◇アシックス<7936>、カナダFNCからレース登録サイト「Race Roster(レースロースター)」を取得、◇三光産業<7922>、GCネクストからノベルティ部門を取得、◇アインホールディングス<9627>、エステティクスのメイクアップコスメブランド「DAZZSHOP」を取得、◇NSD<9759>、日系企業向けのITシステム開発を手がける米Japan Techを子会社化、◇アエリア<3758>、不動産投資コンサルティングを手がけるインベストオンラインを子会社化 ほか

 

 

 

 

アイスタディ<2345>、カイカ傘下でソフト開発を手がける東京テックを子会社化

◆アイスタディは、カイカ傘下のソフト開発会社である東京テック(東京都目黒区。売上高2億6800万円、営業利益2800万円、純資産4800万円)の全株式を取得し子会社化することを決議した。

アイスタディは新規分野として2018年5月に、AI(人工知能)やビッグデータ、IoT(モノのインターネット)などに関連する高度ITスキルを習得するための学習コースと、そのスキルを生かした転職支援を組み合わせた総合サービス「iStudy ACADEMY」の提供を始めた。「iStudy ACADEMY」との連携で、東京テックで実務経験を積んだIT技術者を再育成し、高度IT人材の紹介事業として展開する。

取得価額は6300万円。取得日は2019年11月1日。

 

 

 

フジコー<2405>、経営陣によるTOBで非公開化へ

◆東証2部上場で建設廃棄物の中間処理を主力とするフジコーは1日、MBO(経営陣による買収)を受け入れ、株式を非公開化すると発表した。小林直人社長が設立したHOP(千葉県白井市)がTOB(株式公開買い付け)を実施し、全株式(小林社長ら経営陣と親族らが所有する不応募株式22.84%を除く)の取得を目指す。

フジコーは1972年にキクイムシ、ダニ、ゴキブリなど家屋害虫の駆除工事を目的にスタートした。その後、家屋の解体工事から発生する建設系廃棄物処理に進出し、主力事業に育てた。食品系廃棄物処理のほか、製材くずなどを利用した森林発電事業も手がける。短期的な業績変動にとらわれず、中長期的に新規事業や新規設備への投資を進めるには株式の非公開化が望ましいと判断したという。

買付価格は1株600円で、TOB公表前日の終値550円に9.09%のプレミアムを加えた。買付予定数は333万9077株で、買付金額は最大20億円強。買付予定数の下限は所有割合43.83%。買付期間は11月5日~12月16日。決済開始日は12月23日。買付代理人はみずほ証券。

 

 

 

アイカ工業<4206>、メラミン化粧板大手の米ウィルソナート傘下のアジア子会社4社を買収

◆アイカ工業は1日、日本政策投資銀行と共同で、メラミン化粧板メーカー大手の米ウィルソナート傘下でタイ、豪州、中国、香港のアジア4カ所にある現地事業会社の全株式を取得し、子会社化すると発表した。アジア・オセアニア地域で新たな生産拠点や販売網を獲得し、海外における建装事業の拡大を目指す。

ウィルソナートから取得するタイ、中国(上海)、豪州の3社は化粧板を製造・販売し、香港は販売会社。これら4社合計の事業規模は売上高約92億2000万円、経常利益約10億円、純資産約45億円。従業員数は約510人。アイカ工業はタイ、中国、香港の3社の株式51%を取得し、残りを政投銀が取得する予定。豪州の会社についてはアイカ工業が完全子会社化する。

取得価額は4社合計で約162億円。取得予定日は2019年12月中。

ウィルソナートは1956年に米テキサス州で設立。メラミン化粧板で米でトップシェアを持ち、アジア・オセアニア地域には1998年に進出した。メラミン化粧板の高級ブランドとして建築・設計業界で受け入れられている。

 

 

 

アイシン精機<7259>、変速機子会社のアイシンAWを2021年4月に統合へ

◆アイシン精機は31日、変速機の製造を主力とする子会社のアイシン・エィ・ダブリュ(AW、愛知県安城市)と経営統合することで基本合意したと発表した。グループの中核2社が結集し、自動運転や電気自動車などに代表される「CASE」分野での競争力強化を目指す。アイシンAWはトヨタ自動車が保有する自社株式のすべてを2020年4月に自己取得する。そのうえで1年後の2021年4月にアイシン精機が同社を吸収合併する予定。

アイシンAWの株式はアイシン精機などグループが約6割、トヨタが約4割を保有する。トヨタは今回の両社の経営統合に賛同し、アイシンAWの株式譲渡で合意している。アイシンAWの2019年3月期の売上高は1兆6758億円。

一方、前日の30日には、日立製作所とホンダがそれぞれの傘下の自動車部品メーカー4社を合併させると発表した。合併するのは日立の完全子会社の日立オートモティブシステムズ、ホンダが筆頭株主となっているケーヒン、ショーワ、日信工業の3社。合併時期は未定だが、合併後の統合会社の売上規模は約1兆8000億円となり、トヨタ自動車系のデンソー、アイシン精機に次ぐ国内第3位の自動車部品メーカーに浮上する。

次世代技術「CASE」分野での開発競争の激化が統合・再編に向けた自動車部品各社の背中を押す格好となっている。

 

 

 

アシックス<7936>、カナダFNCからレース登録サイト「Race Roster(レースロースター)」を取得

◆アシックスは、カナダFast North Corporation(FNC、オンタリオ州)が運営するレース登録サイト「Race Roster(レースロースター)」事業を取得することを決めた。取得価額は約30億円。取得予定日は2019年11月中。

レースロースターはランナーがレースに申し込みをする際のプラットフォームで、登録規模で北米3位。登録ランナーの多くは10キロメートル以下のレースへの参加者が占め、女性や若いランナー層が主体という。アシックスは今回の事業取得で、これらランナー層とシューズのアシックスブランドが接する機会を拡大する。当該事業の直近売上高は約6億円。

 

 

 

三光産業<7922>、GCネクストからノベルティ部門を取得

◆三光産業は、物流業務や販促品の企画・デザインなどを手がけるGCネクスト(東京都新宿区。売上高15億3000万円、営業利益1450万円、純資産△2690万円)からノベルティ部門を取得することで基本合意した。GCネクストがノベルティ部門を分社して設立する新会社の株式を取得して子会社化する形とする。

三光産業としてノベルティ部門を新事業として育成するとともに、既存事業のシール・ラベル印刷事業とのシナジー(相乗効果)も見込めると判断した。

取得価額は未定。取得予定日は2019年11月30日。

 

 

 

アインホールディングス<9627>、エステティクスのメイクアップコスメブランド「DAZZSHOP」を取得

◆アインホールディングスは、エステティクス(東京都港区)が運営するメイクアップコスメブランド「DAZZSHOP(ダズショップ)」事業を2019年11月1日付で取得する。取得価額は非公表。

DAZZSHOPはカラーコンタクトレンズをメイクアップの一つととらえ、アイメイク中心のメイクアップ商品を展開。百貨店、セミセルフ型コスメショップ、EC(電子商取引)など多様な販売チャンネルを持ち、国内で東京、大阪、名古屋、横浜、札幌、海外では台湾、香港、上海に出店している。

アインホールディングスは子会社を通じて、コスメを中心としたドラッグストア「アインズ&コスメ」を大都市圏で展開している。DAZZSHOPを取り込むことで、オリジナル商品の強化や海外を含めた販路拡大につなげる。

 

 

 

NSD<9759>、日系企業向けのITシステム開発を手がける米Japan Techを子会社化

◆NSDは、米国の日系企業向けを中心にITシステムの開発・コンサルティングを手がける現地Japan Tech(ニュージャージー州)の全株式を取得し、子会社化した。米での事業成長を加速するのが狙い。Japan Techは1995年に設立。取得価額、取得日は非公表。

 

 

 

アエリア<3758>、不動産投資コンサルティングを手がけるインベストオンラインを子会社化

◆アエリアは、不動産投資コンサルティング・マッチング事業のインベストオンライン(東京都新宿区。売上高12億3000万円、営業利益△2100万円、純資産7億500万円)の株式80%を取得し子会社化することを決議した。

アエリアは経営多角化の一環として2017年に、不動産や賃貸管理、宿泊施設の企画・運営などのアセットマネジメント事業に進出した。インベストオンラインは「新築一棟投資法」「賃貸併用住宅のススメ」「INVEST ONLINE」などの不動産投資家向け情報サイトを運営している。アエリアは同社を傘下に取り込むことで、不動産関連事業の拡大につなげる。

取得価額は6億円。取得予定日は2019年11月1日。

 

 

 

イチネンホールディングス<9619>、浅間製作所の遊戯機器部品事業を取得

◆イチネンホールディングスは、浅間製作所(名古屋市。売上高99億3000万円、営業利益△7億600万円、純資産54億6000万円)が営む遊戯機器用部品の製造・販売事業を取得することを決めた。受け皿会社を設立して事業を継承する。イチネンは遊技機部品の製造を手がける子会社イチネンジコー(東京都港区)を持ち、シナジー(相乗効果)を見込んでいる。取得価額は未定。

イチネンは10月31日に全額出資で浅間製作所分割準備を設立。浅間製作所を分割会社、浅間製作所準備を承継会社とする吸収分割で、承継完了は2020年3月2日。

 

 

 

アイリックコーポレーション<7325>、新光FPサービスから「保険ラウンジ」2店舗を取得

◆アイリックコーポレーションは、新光FPサービス(横浜市)が運営する来店型保険ショップ「保険ラウンジ」2店舗を取得することを決議した。対象店舗はいずれも横浜市内。アイリックは来店型保険ショップ「保険クリニック」を全国203店舗展開している。取得後は「保険クリニック」の直営店として運営する予定。

 

 

 

グローバルキッズCOMPANY<6189>、保育園入所を支援する「えんマッチ」事業を日本生命傘下のライフケアパートナーズに譲渡

◆グローバルキッズCOMPANYは、子会社を通じて展開する子育て世代の従業員と保育園とのマッチングサービス「えんマッチ」事業を日本生命保険傘下のライフケアパートナーズ(東京都文京区)に譲渡することを決めた。

「えんマッチ」は全国にある企業主導型の保育園の定員数に対する空き枠をシェアし、利用したい企業の従業員と保育園をつなぐサービスで、グローバルキッズCOMPANYの子会社であるグローバルキッズ(東京都千代田区)が手がけている。事業譲渡後、ライフケアパートナーズに一部出資し、引き続き、事業に関わるという。

譲渡価額は非公表。譲渡予定日は2020年1月1日。

 

 

 

ぐるなび<2440>、法人向けフードデリバリー事業をOMOTENASHIに譲渡

◆ぐるなびは法人向けフードデリバリー事業を、インターネット関連のOMOTENASHI(東京都渋谷区)に会社分割により譲渡することを決議した。中核である飲食店販促支援事業に経営資源を集中するため、周辺事業・サービスについて整理を検討してきた。譲渡価額は5億5000万円。譲渡予定日は2020年1月1日。

譲渡するのは法人顧客に対して会議用弁当の注文などを手配する事業。OMOTENASHIは宅配弁当・ケータリングサイト「ごちクル」などを運営するスターフェスティバル(東京都渋谷区)の全額出資子会社。

 

 

 

塩野義製薬<4507>、バイオ医薬品メーカーのUMNファーマをTOBで子会社化

◆塩野義製薬は30日、バイオ医薬品メーカーのUMNファーマ(マザーズ上場)に対して完全子会社化を目的にTOB(株式公開買い付け)を実施すると発表した。塩野義は2017年10月にヒト用感染症予防ワクチンなどの共同開発に向けて、UMNファーマと資本・業務提携し、現在31.08%の株式を所有する。従来の関係をさらに発展させ、同社を傘下に取り込み、ワクチン事業参入に必要な創薬基盤の獲得を目指す。

買付価格は1株あたり540円。TOB公表前日の終値368円に46.74%のプレミアムを加えた。買付期間は10月31日~12月12日。買付代金は最大66億5325万円。買付予定数の下限は所有割合で35.72%。決済開始日は12月19日。買付代理人は野村証券。

 

 

 

日立とホンダ、傘下の日立オートモティブ・ケーヒン・ショーワ・日信工業の車部品4社合併へ

◆日立製作所とホンダは30日、それぞれの傘下の自動車部品メーカー4社を合併させると発表した。ホンダが筆頭株主となっているケーヒン、ショーワ、日信工業の3社に対してTOB(株式公開買い付け)を実施して完全子会社化する。そのうえで、日立の全額出資子会社である日立オートモティブシステムズ(茨城県ひたちなか市)が3社を吸収合併する。4社統合により、自動運転や電気自動車など次世代技術「CASE」分野での国際的な競争強化を目指す。

合併後の統合会社への出資比率は日立66.6%、ホンダ33.4%となる。統合会社の売上規模は約1兆8000億円となり、トヨタ自動車系のデンソー、アイシン精機に次ぐ国内第3位の自動車部品メーカーに躍進する。合併時期は現時点で未定。

合併に先立つ、ホンダによる系列3社に対するTOB内容は次の通り。▽ケーヒン=買付価格2600円(TOB公表前日の終値1898円に36.99%のプレミアム)、買付代金1127億7967万円)▽ショーワ=買付価格2300円(同1806円に27.35%のプレミアム)、買付代金1161億9083万円▽日信工業=買付価格2250円(同1793円に25.49%のプレミアム)、買付代金953億円5342万円。

TOBの開始日や買付期間は未定。いずれも買付代理人は野村証券。

 

 

 

日信工業<7230>、日本と中国におけるスウェーデンVEONEERとの合弁2社を子会社化

◆日信工業は、持ち分法適用関連会社で自動車部品の開発・製造を手がけるヴィオニア日信ブレーキシステムジャパン(横浜市。売上高309億円)、中国VEONEER NISSIN BRAKE SYSTEMS(中山市。売上高138億円)を子会社化することを決議した。スウェーデンの自動車部品メーカーVeoneer(ストックホルム)との合弁を解消し、2社の持ち株比率をいずれも現在の49%から74%に高める。取得価額は両社合計で94億円。

対象2社の残る26%の株式についてはホンダが取得する。2社はホンダに主力製品の回生ブレーキを供給している。

日本と中国にある合弁会社は2015年に設立。回生ブレーキは制動を行う際に発電機を回し、運動エネルギーを電気エネルギーに変換し、バッテリーに蓄電するもので、電気自動車やハイブリッド車に採用が進んでいる。

 

 

 

SCSK<9719>、ソフト開発のMinoriソリューションズをTOBで子会社化

◆SCSKは30日、ソフト開発やシステム運用管理を主力とするMinoriソリューションズ(東証1部)に対してTOB(株式公開買い付け)を行うと発表した。現在10.45%の持ち株比率を100%に引き上げ、完全子会社化を目指す。SCSKはMinoriへの出資を機に同社と10年来のパートナー関係にある。子会社化による一体的な運営を実現し、次世代のIT利用環境とされるDX(デジタルトランスフォーメーション)分野での事業基盤を拡充する。

SCSKは住商情報システムとCSKの上場情報処理会社2社が合併して2011年に発足した。一方、Minoriは1980年に日本システムクリエートとして設立され、2004年に現社名に変更。新興市場を経て2015年に東証1部に上場した。今年3月下旬、Minoriから関係強化に向けた協議の打診があったという。

買付価格は1株あたり2700円で、TOB公表前日の終値2100円に28.57%のプレミアムを加えた。買付期間は10月31日~12月12日。買付代金は最大208億1473万円。買付予定数の下限は所有割合で56.21%。決済開始日は12月19日。買付代理人は大和証券。

 

 

 

アサヒホールディングス<5857>、マッサージチェア最大手の子会社・フジ医療器を台湾ジョンソンヘルステックに譲渡

◆アサヒホールディングス(HD)は29日、マッサージチェア最大手で全額出資子会社のフジ医療器(大阪市。売上高182億円、営業利益10億7000万円、純資産41億7000万円)の株式60%を、台湾のフィットネス機器メーカーであるジョンソンヘルステック(台中市)に譲渡することで基本合意したと発表した。ジョンソンはフジ医療器製マッサージチェアの海外販売代理店で、全世界に30の販売子会社、300強の直営店を持つ。フジ医療器を両社の合弁会社とすることで、海外事業の拡大を目指す。譲渡価額は67億円。譲渡予定日は2020年2月上旬。

アサヒHDは成長分野の健康機器事業を取り込むため、2014年にフジ医療器を傘下に収めた。マッサージチェアを中心とする健康機器事業をさらに拡大させるためには国内シェア向上に加えて、米国や中国など海外市場開拓が不可欠として、グローバルな販売網を展開するジョンソンと協議を重ねてきたという。

 

 

 

カルビー<2229>、スナック菓子メーカーの米ウォーナック・フード・プロダクツを子会社化

◆カルビーは29日、米国のスナック菓子メーカー、ウォーナック・フード・プロダクツ(カリフォルニア州。売上高45億円)の株式80%を取得し子会社化したと発表した。世界最大のスナック菓子市場である米国での事業を拡大する。取得日は25日付。取得金額は非公表。

ウォーナックは1986年に創業し、ポテトチップス、トルティーヤ、パフスナックなど各種スナック菓子の受託製造を手がける。カルビーは米国で2006年から現地子会社を通じて豆系スナック「Harvest Snaps」を中心にスナック菓子を製造・販売している。ウォーナックを傘下に取り込み、商品群を充実させる。

 

 

 

スタンレー電気<6923>、二輪車用ランプメーカーのフィリピンHella―Philを子会社化

◆スタンレー電気は、フィリピンで二輪車用ランプを製造するHella―Phil.,Inc.の株式90%を取得し子会社化した。ASEAN(東南アジア諸国)で第二位の人口を擁し、二輪車・自動車ともに安定成長が期待されているフィリンピン市場へ参入する狙い。取得価額は非公表。取得日は2019年10月22日。

協業関係にある同業のドイツHellaと協議した結果、同社傘下の現地Hella―Philの全持分を譲り受けた。

 

 

 

ワールド<3612>、高級バッグのシェアリングサービスを展開するラクサス・テクノロジーズを子会社化

◆ワールドは、高級バッグのシェアリングサービス事業を展開するラクサス・テクノロジーズ(広島市。売上高13億7000万円、営業利益500万円、純資産8億200万円)の株式62.5%を取得し子会社化することを決議した。

ラクサスはブランドバッグに特化したサブスクリプション(定額課金)型レンタルサービスを主力とする。ワールドはアパレルブランドを中心に約600万人の稼働会員数を持つほか、リユース事業でも一定の顧客基盤を築いている。ラクサスのレンタル・調達両面で顧客基盤の相互補完効果などを期待している。

また、ワールドは100億円規模の成長資金の支援を通じて、ラクサスの潜在力を最大限引き出すとともに、将来的なIPO(株式公開)に向けた事業基盤の確立を後押しする方針。

取得価額は43億4200万円。取得予定日は2019年11月6日。

 

 

 

コメ兵<2780>、中古ブランド品買取販売「ブランドオフ」の全事業を取得

◆コメ兵は、「BRAND OFF」の店名で中古ブランド品の買取販売を手がけるブランドオフ(金沢市。売上高144億円、営業利益△1億4500万円、純資産△29億9000万円)との間でスポンサー支援に関する最終契約を締結した。コメ兵が全額出資で設立した新会社K-ブランドオフ(金沢市)がブランドオフの全事業を12月3日付で継承する。取得価額は非公表。

コメ兵とブランドオフの両社が持つブランド・リユース業界におけるノウハウやネットワーク、顧客基盤、人材などを一体化することで、成長の加速化を見込んでいる。

 

 

 

シャープ<6753>、携帯電話販売の台湾「震旦電信」を子会社化

◆シャープは、携帯電話販売事業を展開する台湾の震旦電信股份有限公司(Aurora Telecom、台北市。売上高57億7000万円、営業利益△8600万円、純資産13億円)の株式を追加取得し、現在33%の持ち株比率を40.09%に引き上げ、子会社化することを決めた。筆頭株主となり、Aurora Telecom取締役の過半数を指名する権利を得る。取得価額は3億3000万円。取得予定日は2019年12月。

Aurora Telecomは台湾全土に119店舗の携帯電話販売店舗を持つ。シャープは現地子会社の台湾夏普股份有限公司(STE、新北市)を通じて、すでにAurora Telecomに33%を出資。さらに新株発行を引き受けて子会社化し、台湾市場での販売拡大につなげる。

 

ワキタ<8125>、工事測量のCSS技術開発を子会社化

◆ワキタは、工事測量や測量機器の販売・賃貸を手がけるCSS技術開発(東京都多摩市。売上高5億1200万円、営業利益5500万円、純資産10億1000万円)の全株式を取得し子会社化することを決議した。

CSSはi-Constructionと呼ばれる建設工事のIT化に対応したドローン、3次元レーザースキャナー、MMS(モバイルマッピングシステム)などによる最新の測量技術とこれに関連する解析技術を持つ。ワキタは同社を傘下に取り込むことで、建機事業の業容拡大につなげる。

取得価額は非公表。取得予定日は2019年11月14日。

 

 

 

ポエック<9264>、電気機械機器製作・修理の協立電機工業を子会社化

◆ポエックは、電気機械機器製作・修理を手がける協立電機工業(神奈川県茅ケ崎市。売上高2億6100万円、営業利益6900万円、純資産2億1300万円)の全株式を取得し子会社化することを決議した。

協立電機は1936年に創業(1952年に法人改組)し、80年を超える業歴を持つ。とくにモーターコイル、陸上ポンプ、水中ポンプなどの機器メンテナンス・修理に強みがあり、約200社の安定的な取引先を持つ。ポエックは同社を傘下に取り込み、関東地区での機器メンテナンス・修理案件の受注拡大などを期待している。

取得価額は2億7075万円。取得予定日は2019年12月3日。

 

 

 

メディアドゥホールディングス<3678>、データ入力子会社の徳島データサービスをテック情報に譲渡

◆メディアドゥホールディングスは、書誌データなどの入力作業を手がける子会社の徳島データサービス(徳島市)の全株式を、持ち分法適用関連会社でソフト開発のテック情報(徳島県板野町)に譲渡することを決めた。メディアドゥは今年1月に株式交換で徳島データサービスを傘下に収めたばかりだが、グループの成長戦略を見直すことにした。譲渡価額は非公表。譲渡予定日は2019年10月31日。

 

 

 

マイネット<3928>、ネクソン傘下企業から「大戦乱!!三国志バトル」などのブラウザゲーム事業を取得

◆マイネットは、オンラインゲーム大手のネクソン傘下のgloops(東京都港区)からブラウザゲーム事業を買収することを決めた。gloopsの子会社で同事業を継承するMYLOOPS(東京都港区)の全株式を取得して子会社化する形となる。取得価額は5億円。取得予定日は2019年12月1日。

マイネットは今回の買収により、「大戦乱!!三国志バトル」「SKYLOCK(スカイロック)」など複数のブラウザゲームタイトルを獲得する。当該事業の業績は売上高30億5000万円、営業利益7億1500万円。「大戦乱!!三国志バトル」は2012年5月にリリースされ、累計会員200万人を超えるリアルタイムバトルゲーム。マイネットは有力タイトルを取り込み、オンラインゲーム事業の拡大につなげる。

 

 

 

ナ・デックス<7435>、レーザー・FA関連機器のタマリ工業グループを子会社化

◆ナ・デックスは、各種レーザー・機械の設計、製作を主力とするタマリ工業(愛知県西尾市。売上高15億8000万円、営業利益1億500万円、純資産5億6200万円)の全株式を取得し子会社化することを決議した。取得価額は32億6700万円。取得予定日は2019年11月1日。

タマリ工業は傘下にFA関連機器を手がけるシンテック(新潟市。売上高13億2000万円、営業利益1億400万円、純資産2億9300万円)、テクノシステム(浜松市。売上高4億7100万円、営業利益5300万円、純資産2億5300万円)を持ち、これら3社でタマリ工業グループを形成している。

 

 

ビート・ホールディングス・リミテッド<9399>、レンCEOに子会社の新華ファイナンシャル・ネットワークを譲渡

◆ビート・ホールディングス・リミテッドは、香港にある100%子会社で金融情報商品を提供(現在は事業休止)する新華ファイナンシャル・ネットワーク・リミテッド(XFNHK、売上高800万円、営業利益△7700万円、純資産△2億6200万円)の全株式を、ビート・ホールディングスCEO(最高経営責任者)のレン・イー・ハン氏に譲渡することを決議した。譲渡価額は1米ドル(約108円)。譲渡予定日は2019年12月31日。

 

 

情報提供:株式会社ストライク

[初級者のための入門解説]

M&Aにおけるタックスプランニング  ~ゼロから学ぶ「M&A超入門」⑦~

 

M&A実務の基礎ポイントを、わかりやすく解説する「ゼロから学ぶ『M&A超入門』」シリーズ

今回は、「M&Aにおけるタックスプランニング」について解説いたします。

 

〈解説〉

公認会計士・税理士  植木康彦(Ginza会計事務所)

 

 

 

M&Aにおいてタックスプランニングは重要です。というのも、キャッシュアウトに占める税金の負担が大きいためです。今回は、売り手と買い手、それぞれの事例を見ていきたいと思います。

 

売り手側


売り手側で残したい事業や資産がある場合、あるいは、会社全体では黒字事業と赤字事業があって、赤字事業は買いたくないという買い手側の希望がある場合など、実務ではいろんなケースがあります。

 

以上のようなケース、すなわち会社丸ごとでないM&Aの手続選択肢としては「対象事業そのものを譲渡する方法」「会社分割して分割した会社の株式を譲渡する方法」があります。買い手の希望があるので、売り手側の意向だけで決められるものではありませんが、節税の意識を持って対応することも重要です。

 

 

(1)事業譲渡で含み益事業を譲渡するケース

会社で営んでいる含み益事業をM&Aで譲渡する場合、含み益が実現した事業譲渡益に対して法人税が課税されます。もちろん、法人税の計算上は他の営業損益があれば合算されますし、青色欠損金があれば控除できます。

 

 

 

この場合のタックスプランニングとしては、経営陣(オーナー)や従業員の今までの功労に報いるために、事業譲渡益を財源として「退職金を支給する方法」が考えられます。

 

従業員は譲渡先との間で再雇用される機会があったとしても、経営陣は事業譲渡によって退職し将来の生活の糧を失うことが多いため、特に経営陣に対して退職金を支給し譲渡益課税される所得を圧縮した方がメリットになります。

 

また、もう一つのメリットとして、事業譲渡代金は会社に帰属するため譲渡代金を株主個人に帰属させるには法人税課税後に、配当所得課税され、都合2回の課税(法人と個人)によって個人株主が受取る対価が大きく目減りするのに対し、退職金の場合は退職所得として優遇税制が利用できるので、個人が受け取る対価は増加します。

 

 

 

(2)事業を分割し、分割会社の株式を譲渡するケース

一部の事業を譲渡し、一部の事業(資産)を残したい場合、譲渡対象外の事業を会社分割により簿価で切り出してから譲渡する方法が、平成29年度税制改正で可能となりました。

 

すなわち、平成29年度税制改正により、会社分割を行った場合の支配関係継続要件が、改正前の「支配株主と分割法人及び分割承継法人との間の関係継続」から「支配株主と分割承継法人との関係継続」のみに改正され「支配株主と分割法人との関係継続」が不要となったものです。

 

その結果、以下の例のように、含み益を有するB事業(残したい事業)を会社分割によってB社(分割承継会社)として切り離し、M&A対象のA事業を持つA社(分割会社)株式を譲渡するスキームが可能となりました。

 

改正前はB社分割時に税制非適格となりB社事業の時価譲渡となったものが、改正後は税制適格となり簿価譲渡(含み益は未実現のまま)が認められることになったものです。

 

譲渡しない事業や譲渡対象外の資産に含み益がある場合には、簿価のままの分割が可能になったので、例えば、不動産賃貸業は残したい(不動産に含み益有り)という希望がある場合には、検討すべきスキームです。

 

 

 

買い手側


事業の買い方としては、株式売買または事業譲渡の方法がありますが、それぞれの会計処理は相違します。

 

株式売買の場合は、投資有価証券となり、投資有価証券の取得価額は、購入対価に加えて購入手数料や購入に要した費用を加算した額とされているので、少額費用を除き取得価額になります。

 

他方の事業譲渡の場合は、取得した事業を土地、建物、たな卸資産など資産の区分ごとに細分化した上で簿価でなく時価額をもって受入の会計処理を行い、時価純資産額を超える購入価額の部分(下記図の15)は資産調整勘定(のれん)とし、5年間で損金に算入します。

 

 

株式売買の場合には、支出した対価が取得時に損金になることはありませんが、事業譲渡の場合は時価純資産額を超える部分は資産調整勘定(のれん)として5年間の損金になるので、損金の額を得たい場合には事業譲渡の方にメリットがあります。

[M&Aニュース](2019年10月7日〜10月18日)

◇ケアサービス<2425>、サービス付き高齢者向け住宅事業を関東サンガに譲渡、◇岡三証券グループ<8609>、傘下証券を通じて田原証券の事業を取得、◇キャリアインデックス<6538>、リブセンスから成功報酬型賃貸情報サイト「DOOR賃貸」事業を取得、◇エードット<7063>、広告宣伝のBIRDMANを子会社化、◇ZUU<4387>、貸金業のCOOL SERVICESを子会社化、◇ブシロード<7803>、女子プロレスの「スターダム」を買収、◇フリービット<3843>、CCC傘下でインターネット通信事業のトーンモバイルから全事業を取得、◇クロップス<9428>、労働ビザ申請や給与計算などの受託を手がけるシンガポールINNOVARE HOLDINGSを子会社化 など

ケアサービス<2425>、サービス付き高齢者向け住宅事業を関東サンガに譲渡

◆ケアサービスは、埼玉県内4カ所で展開するサービス付き高齢者向け住宅事業を、介護支援事業の関東サンガ(さいたま市)に譲渡することを決議した。ケアサービスは東京23区を中心とした在宅介護事業に経営資源を集中する。譲渡価額は3億4000万円。譲渡予定日は2019年12月1日。

関東サンガは埼玉県内13カ所で介護施設を運営する。

 

岡三証券グループ<8609>、傘下証券を通じて田原証券の事業を取得

◆岡三証券グループは子会社の三縁証券(名古屋市)を通じて、田原証券(愛知県田原市)が手がけるすべての金融商品取引業(レセプト債関連事業を除く)を取得することを決めた。取得価額は非公表。取得予定日は2020年3月下旬。

田原証券は1929年設立で、愛知県東三河地域を地盤とする。株式営業に強みを持つとされ、預かり資産は355億円(3月末)。

 

キャリアインデックス<6538>、リブセンスから成功報酬型賃貸情報サイト「DOOR賃貸」事業を取得

◆キャリアインデックスは、リブセンスの成功報酬型賃貸情報サイト「DOOR賃貸」事業を取得することを決議した。

「DOOR賃貸」はリブセンスが2010年に運営を開始。複数の不動産会社・不動産ポータルサイトから提供された賃貸物件情報をユーザーの希望とマッチングし、送客するサービスを行っている。当該事業の業績は売上高7億6600万円、経常利益3億5100万円。

キャリアインデックスは人材関連(転職、アルバイト・派遣情報)、スクール関連のサイトを運営し、ユーザー情報をパートナー各社に移送することで、移送数に応じた成果報酬型の集客代行料金を得る事業を主力とする。人材関連サイトで培ってきた集客ノウハウを応用できる新たな事業分野を模索していた。

取得価額は17億5000万円。取得予定日は2019年12月1日。

 

エードット<7063>、広告宣伝のBIRDMANを子会社化

◆エードットは、広告宣伝会社のBIRDMAN(東京都渋谷区。売上高4億9200万円、営業利益3630万円、純資産1億1100万円)の株式71%を取得し子会社化することを決議した。

エードットは一般消費者へのイメージアップや認知度・購買意欲の向上などに向けたソリューションを提供するブランディング事業を主力とする。BIRDMANの広告宣伝やセールスプロモーションに関するクリエイティブ力・開発能力を取り込む狙い。BIRDMANの設立は2004年。

取得価額は2億9200万円。取得予定日は2019年10月31日。

 

ZUU<4387>、貸金業のCOOL SERVICESを子会社化

◆ZUUは、貸金業のCOOL SERVICES(東京都中央区。売上高43万2000円、営業利益△259万円、純資産5200万円)の株式80%を取得し子会社化することを決議した。金融サービスの直接展開が狙い。COOL SERVICESは貸金業の登録を、その子会社のCOOL(東京都中央区)は第二種金融商品取引業と投資助言・代理業の登録を持つ。取得価額は1億1850万円。取得予定日は2019年11月15日。

 

ブシロード<7803>、女子プロレスの「スターダム」を買収

◆ブシロードは17日、女子プロレス団体のスターダム(東京都江東区)から女子プロレス事業を12月1日付で買収すると発表した。ブシロードは国内最大の男子プロレス団体「新日本プロレス」を傘下に持つが、女子プロレスの有力団体を取り込むことで、スポーツ事業の拡大を目指す。買収金額は非公表。

スターダムはロッシー小川(小川宏)氏が2010年に創設した。星輝ありさ、岩谷麻優、鹿島沙希、中野たむ、スターライト・キッド、林下詩美らの人気レスラーを多数抱える。

ブシロードは子会社のキックスロード(東京都中野区)を通じて、スターダムの女子プロレス事業(「スターダム」の運営)を買収する。当該事業の業績については明らかにしていない。女子プロレスや女子格闘技の人気が高まる中、既存のスポーツ事業との相乗効果が期待できると判断した。

キックスロードは2016年8月に、キックボクシング興行を目的に設立した。今回のスターダム買収に伴い、キックスロードはブシロードファイトに社名を変更する予定。

ブシロードは2012年に新日本プロレスリング(東京都品川区)を子会社化した。新日本プロレスはアントニオ猪木さんらが1972年に旗揚げ。現在、内藤哲也、棚橋弘至、オカダ・カズチカ選手ら70人以上のレスラーが所属し、年間に約160試合を開催する。年間延べ40万人の動員を誇る。

 

フリービット<3843>、CCC傘下でインターネット通信事業のトーンモバイルから全事業を取得

◆フリービットは子会社を通じて、カルチュア・コンビニエンス・クラブ(CCC、大阪市)傘下でインターネット通信事業を手がけるトーンモバイル(東京都渋谷区。売上高32億9000万円、営業利益△2億5800万円、純資産1900万円)の全事業を会社分割により取得することを決議した。取得価額は8億8000万円。取得予定日は2019年12月1日。

トーンモバイルはMVNO(仮想移動体通信事業者)サービスの利用者獲得を目的にCCCが60%、フリービットが40%を出資して2015年に設立。CCCグループのTSUTAYAやカメラのキタムラなどの店舗網を利用した対面販売・サポートを組み合わせた独自体制により、他の“格安スマホ”と一線を画すスマホブランドとして「TONE MOBILE」を確立し、子供やシニア、家族向けに支持を広げてきた。

取得するのはトーンモバイルが営む「トーンモバイル事業」「通信プラットフォーム事業」など。今回の全事業取得に伴い、フリービットはCCCとの業務提携を解消するが、CCCグループの店舗でのサービス提供は当面継続する。

フリービットは今年6月に、アルプスアルパインと資本・業務提携し、CaaS(サービスとしての自動車)領域での事業展開にも乗り出している。

 

ユニゾ、ブラックストーンのTOB表明で特別委に諮問へ

◆ユニゾホールディングスは16日、米投資会社ブラックストーンが前日(15日)に1株5000円でユニゾに対して完全子会社化を目的にTOB(株式公開買い付け)を行う意向を表明したことに関し、社外取締役で構成する特別委員会に諮問すると発表した。ユニゾはすでに、ブラックストーンからの買収提案について、応諾しないことを決議し、同社に通知している。今回の提案は今月23日までにユニゾの同意を得られることを前提としたもので、ユニゾは特別委の答申を踏まえて意思決定する予定。ユニゾが同意しなければ、敵対的TOBに発展する可能性もある。

ユニゾを巡っては、米投資会社フォートレス・インベストメント・グループによるTOBが17日を期限として行われている。全株式の3分の2超の応募がないと不成立となる。

旅行大手エイチ・アイ・エス(HIS)の敵対的TOBに対抗し、フォートレスはユニゾ経営陣の賛同を得たホワイトナイト(白馬の騎士)として8月中旬にTOBに参戦した。しかし、9月末に一転、ユニゾがフォートレスのTOBへの賛同を撤回し、異例の展開になっている。

フォートレスによるTOB進行中にユニゾ買収に名乗りを上げたのがブラックストーン。TOB価格の5000円はフォートレスが提示した4000円を25%上回る。HISが提示したTOB価格は3100円だった。

ユニゾ株価の前日の終値は4700円。16日は200円以上値を上げ、5000円に迫っている。

 

クロップス<9428>、労働ビザ申請や給与計算などの受託を手がけるシンガポールINNOVARE HOLDINGSを子会社化

◆クロップスは、労働ビザ申請や給与計算、税金・社会保険計算などの受託を手がけるシンガポールINNOVARE HOLDINGS (売上高3億5200万円、営業利益9100万円、純資産1億3200万円)の株式75%を取得し子会社化することを決議した。INNOVARE HOLDINGSは傘下に14の事業会社を置く持ち株会社で、各社事業会社はいずれも15年以上の業歴を持つという。取得価額は非公表。取得予定日は2019年10月31日。

 

SBIホールディングス<8473>、カンボジアの小口金融会社LHMFIを子会社化

◆SBIホールディングスは16日、カンボジアでマイクロファイナンス(小口金融)事業を展開するLy Hour Microfinance Institution PLC.(LHMFI、売上高11億円、経常利益1億5000万円、純資産23億円)の株式70%を11月25日付で取得し、子会社化すると発表した。取得価額は約48億円。SBI LYHOUR BANK PLC.に社名変更したうえで、銀行事業に参入する。

LHMFIはカンボジアで両替、住宅用不動産開発、損害保険事業などを手がける金融複合企業Ly Hourグループの中核会社の一つで、2018年末のマイクロファイナンス総資産規模で8位。近く銀行免許を取得する見込み。SBIは子会社化後に40億円規模の増資を引き受ける。

SBIはカンボジアで2010年から日系唯一の証券会社SBIロイヤル証券を営業し、プノンペン経済特区社やシアヌーク港湾公社のカンボジア証券取引所への上場に際して主幹事を務めるなど事業基盤を確立してきた。

 

フェイスネットワーク<3489>、建築設計のザ・スタイルワークスを子会社化

◆フェイスネットワークは、建築設計やコンサルティング業務を手がけるザ・スタイルワークス(東京都渋谷区)の全株式を取得し子会社化することを決めた。デザイン性の高い設計や企画ノウハウを持つデザイン事務所を取り込み、新たな顧客層の拡大につなげる。ザ・スタイルワークスの設立は2019年4月。取得価額は非公表。取得予定日は2019年11月1日。

 

ココカラファイン<3098>、北海道で調剤薬局5店舗運営のフライトを子会社化

◆ココカラファインは、調剤薬局5店舗を運営するフライト(札幌市。売上高7億1000万円)の全株式を取得し子会社化した。11日付。北海道におけるドミナント戦略の一環。取得価額は非公表。

 

東宝<9602>、催事企画・運営の日本創造企画を子会社化して東宝舞台と合併へ

◆東宝は、催事企画・運営の日本創造企画(東京都港区。売上高3億7400万円、営業利益356万円、純資産1億100万円)を買収することを決めた。株式を追加取得し、現在50%の持ち株比率を100%に引き上げたうえで、子会社の東宝舞台(東京都千代田区)と12月1日付で合併させる。

日本創造企画は1971年設立で、博覧会やイベント、展示会などの企画、制作、運営を手がけ、東宝は50%を出資している。一方、東宝全額出資子会社の東宝舞台は1951年設立で、演劇・テレビ・イベントなどの美術制作を主力とする。両社のスキルやノウハウを統合し、グループ事業の発展を目指す。

株式の取得価額は非公表。合併に先立つ株式の取得予定日は2019年11月1日。

 

プリントネット<7805>、新晃社の印刷通販サイト「ネットDEコム/ネットデコム」事業を取得

◆プリントネットは、新晃社(東京都北区)から印刷通販サイト「ネットDEコム/ネットデコム」事業を取得することを決めた。ネットDEコムの会員数は法人・個人を合わせて約2万5000人。ネットによる印刷物の通販事業を主力とするプリントネットは同業を傘下に取り込み、事業拡大につなげる。取得価額は1億2000万円。取得予定日は2019年11月1日。

 

米リーバイス、日本法人のリーバイ・ストラウスジャパン<9836>をTOBにより完全子会社化

◆リーバイ・ストラウスジャパンは、米国の親会社であるリーバイ・ストラウス・アンド・カンパニー(カリフォルニア州サンフランシスコ)がTOB(株式公開買い付け)を実施し同社を完全子会社化すると発表した。リーバイ・ストラウス・アンド・カンパニーは現在、同日本法人の株式83.67%を保有する筆頭株主。TOBが成立すればリーバイ・ストラウスジャパンは上場廃止となる。

リーバイ・ストラウス・アンド・カンパニーは2019年3月にニューヨーク証券取引所に再上場を果たしている。TOBにより日本法人の上場を廃止することで、管理コストの削減や経営資源の効率的な活用を進める。

TOBの買付価格は1株あたり1570円。TOB公表前営業日の対象株式の終値1094円に対して 43.51%のプレミアムを加えた。

買付予定数は94万4833株で、上限・下限は設定していない。買付代金は最大で14億8000万円。

公開買付期間は2019年10月15日から2019年12月3日までを予定している。決済の開始日は2019年12月10日。買付代理人は野村証券。

 

サンヨーハウジング名古屋<8904>、住宅リフォーム・不動産仲介のプラスワンを子会社化

◆サンヨーハウジング名古屋は、住宅のリフォームや増改築を手がけるプラスワン(津市。売上高10億円、営業利益2530万円、純資産6810万円)の全株式を取得し子会社化することを決議した。

プラスワンは創業40年を超え、リフォーム工事や不動産仲介・売買などを主力とする。昨年2月には四日市市に店舗を新設し、地盤の津市だけでなく、北勢地域に商圏を広げている。サンヨーハウジング名古屋は同社を傘下に取り込み、三重県中勢・北勢地域での営業基盤を拡充する。

取得価額は非公表。取得予定日は2019年10月29日。

 

高島屋<8233>、米子高島屋をジョイアーバンに譲渡

◆高島屋は、100%出資子会社の米子高島屋(鳥取県米子市。売上高48億9000万円、営業利益200万円、純資産27億7000万円)の全株式を、ジョイアーバン(鳥取県米子市)に2020年3月1日付で譲渡することで基本合意した。現在使用している商標を継続して使用する。屋号は「JU米子高島屋」(仮称)に変更する予定。

ジョイアーバンは地元で市街地活性化事業などを手がけ、2018年3月には米子高島屋東館を取得し、駐車場施設を含めた一体的な再開発に取り組んできた。今回、米子高島屋の経営についても引き継ぐことになった。

米子高島屋は2003年に設立し、従業員数は約110人。近年は業績が低迷していた。

 

こころネット<6060>、ベトナムの墓石加工販売会社KANNO を子会社化

◆こころネットは、ベトナムの墓石加工販売会社KANNO VIET NAM TRADING COMPANY LIMITED(ホーチミン市)の持分80%を取得し、子会社化することを決議した。ベトナムでは大都市郊外に大規模霊園が建設され、墓石需要が膨らんでいるという。別途、現地の霊園管理会社に資本参加も決めており、安定的な墓石の受注が見込めると判断した。取得価額は約4000万円。取得予定日は2020年1月。

 

アルファグループ<3322>、スマホアクセサリー販売子会社化のインチャージを東群ホールディングスに譲渡

◆アルファグループは、スマートフォン用アクセサリー販売子会社のインチャージ(東京都渋谷区。売上高9億8300万円、営業利益2100万円、純資産1億1300万円)の全株式を、物流・運輸業の東群ホールディングス(群馬県伊勢崎市)に譲渡することを決議した。

アルファグループの主力事業の一つであるモバイル事業について、従来の携帯電話販売に加え、新たにスマホ用アクセサリーの販売に乗り出した。アクセサリー販売の展開に際しては出店費用がかさむことなどから、今回、経営資源の選択と集中の一環として、事業を見直することにした。

譲渡価額は3億3000万円。譲渡予定日は2019年11月1日。

 

日本製紙<3863>、豪州の包装資材大手オローラから段ボール事業を1243億円で買収

◆日本製紙は10日、豪州の包装資材メーカー大手、オローラ(ビクトリア州)から豪とニュージーランドにおける板紙パッケージ(段ボール)部門を買収することで合意したと発表した。買収金額は17億2000万豪ドル(約1243億円)。成長が見込まれるオセアニア地域で、段ボール古紙の回収から、段ボール原紙、段ボール箱、関連包装資材の製造まで一貫体制による段ボール事業に進出する。

オローラは紙やアルミニウムなどのパッケージを製造・販売を主力とする。日本製紙は2009年に子会社化した豪製紙大手のオーストラリアン・ペーパー(AP)を通じて、オローラの板紙パッケージ部門を買収する。2020年1月31日付で買収完了を予定している。当該部門の2019年6月期業績は売上高約1031億円、営業利益約66億円。

取得予定日は2020年1月31日。

 

タナベ経営<9644>、KPO業務のリーディング・ソリューションを子会社化

◆タナベ経営は、デジタルマーケティング支援サービスを手がけるリーディング・ソリューション(東京都中央区。売上高4億300万円、営業利益4500万円、純資産1億1100万円)の株式60%を取得し子会社化することを決議した。

リーディング・ソリューションは2004年に設立。デジタルマーケティングの戦略策定から施策の企画・実施・PDCA(継続的改善手法)までを一括代行するKPO(知的生産活動のアウトソーシング)業務で実績を積んでいる。

取得価額は非公表。取得予定日は2019年10月31日。

 

エボラブルアジア<6191>、バンクからオンライントラベルサービスアプリ「TRAVEL Now」事業を取得

◆エボラブルアジアは、インターネットサービス企画・運営のバンク(東京都渋谷区)から後払い専用オンライントラベルサービスアプリ「TRAVEL Now」事業を取得した。取得価額は非公表。取得日は2019年10月8日。

「TRAVEL Now」は2018年6月にサービスを開始し、当初からエボラブルアジアが旅行商材を提供してきた。

 

ウエルシアホールディングス<3141>、高知県でドラッグストア24店経営のよどやを子会社化

◆ウエルシアホールディングスは、高知県内でドラッグストア24店を経営するよどや(高知市。売上高102億円、営業利益△6100万円、純資産7億8700万円)の株式50.1%を取得し子会社化することを決議した。四国出店の足掛かりとする狙い。

よどやは1815年に創業し、業歴は200年を超えるが、近年は業績が低迷し赤字が続いていた。ウエルシアは共同仕入れによるスケールメリットを生かしたコスト低減や、よどやへの調剤事業の導入などを通じた相乗効果を期待している。

取得価額は非公表。取得予定日は2020年3月2日。

 

バンダイナムコホールディングス<7832>、「ガンダム」版権管理などの創通をTOBで子会社化

◆バンダイナムコホールディングスは9日、アニメ番組の企画・制作や版権管理を手がける創通(ジャスダック上場)に対してTOB(株式公開買い付け)を実施すると発表した。完全子会社化(現在は22.79%所有)を目指しており、買付金額は最大350億円。バンダイが展開する「機動戦士ガンダム」シリーズで創通が版権管理を受け持つなど両社はかねて緊密な関係にある。顧客ニーズの多様化や世界規模の競争激化などエンターテイメント市場を取り巻く環境変化に的確に対応するため、子会社化に踏み切る。

創通株の買付価格は1株につき3100円。TOB公表前日の終値1865円に66.22%のプレミアムを上乗せした。創通はTOBに賛同を表明している。また、創業者で筆頭株主の那須雄治氏(所有割合29.27%)、第3位株主で同氏の資産管理会社(同19.93%)はTOBに応募する契約を結んだ。買付予定数の下限は49.2%。

買付期間は10月10日~11月25日。買い付け代理人は野村証券。決済日は12月2日。

創通は1962年に東洋エージェンシーとして設立。プロ野球・読売巨人軍から専属代理店に指定され、球団グッズの企画・販売や版権管理などを手がけた。1977年に創通エージェンシーに社名変更し、アニメ分野に事業を拡大した。2007年に現社名の創通となった。

バンダイは2000年に、「ガンダム」シリーズにおける事業連携の強化を目的に創通株式の21.7%を取得。その後、バンダイとナムコの経営統合を経て、現在も20%超を保有し、持ち分法適用関連会社としている。

 

ハピネット<7552>、プラモデルなど模型玩具卸のイリサワを子会社化

◆ハピネットは、模型玩具の総合卸売を手がけるイリサワ(東京都台東区。売上高54億3000万円、営業利益3800万円、純資産10億2000万円)の全株式を取得し子会社化することを決議した。イリサワは1952年に設立し、従業員は54人。プラモデルやモデルガン、フィギュアなどの各種ホビー商材を幅広く取り扱う。取得価額は非公表。取得予定日は2019年11月1日。

 

TOKAIホールディングス<3167>、建設業の日産工業を子会社化

◆TOKAIホールディングスは傘下のTOKAI(静岡市)を通じて、建設業の日産工業(岐阜県下呂市。売上高20億4000万円、営業利益1億9700万円、純資産17億6000万円)の全株式を取得し子会社化した。

日産工業は1970年設立で、岐阜県内を地盤とし、とくに公共土木工事に強みを持つ。TOKAIは日産工業の技術力・ノウハウを吸収し、中京圏のほか、静岡、関東圏で土木・建築・設備工事を総合的に展開する。2016年に進出した中京圏ではLPガス事業でも連携を図る。一方、日産建設は公共土木工事に加え、民間建築案件の受注拡大を目指す。

取得価額は非公表。取得日は2019年9月5日。

 

資生堂<4911>、人気スキンケアブランドの米ドランク・エレファントを約910億円で買収

◆資生堂は8日、米子会社を通じて、米国で人気のスキンケアブランドを持つドランク・エレファント・ホールディングス(デラウェア州。2019年12月期見込みの売上高135億円)を買収すると発表した。12月までに全株式を取得する。買収金額は8億4500万ドル(約910億円)。

ドランク・エレファントはティファニー・マスターソン氏が2012年2月に創業。「DRUNK ELEPHANT」ブランドのスキンケア商品を展開する。同ブランドはマスターソン氏が独学で成分や処方を学び、肌に悪影響をもたらす可能性のある原料を排除するなどの独自の商品性で米国の若年層を中心に支持を得ている。2019年12月期は初めて売上高100億円を突破する見込み。

資生堂は今後の成長が期待される米国発ブランドを取り込み、主力のスキンケア事業を世界規模で拡大する。

 

ブルドックソース<2804>、お好み焼きソースメーカーのサンフーズを子会社化

◆ブルドックソースは、お好み焼きソースなどの液体調味料メーカー、サンフーズ(広島市)の全株式を取得し子会社化した。

サンフーズは1916(大正5)年に創業し、ソース類、食酢を中心とした液体調味料の製造を主力とする。全国的な人気を持つ広島風お好み焼き用ソースの「ミツワソース」「ヒガシマルソース」でも知られる。ブルドックソースは同社をグループに迎え入れることで、「ブルドックソース」「イカリソース」に続く新たなブランドを獲得する。相互の人材・技術交流を通じて競争力向上につなげる。

取得価額は非公表。取得日は2019年10月7日。

 

トーカイ<9729>、寝具の山田屋の福祉用具貸与事業などを取得

◆トーカイは、寝具の山田屋(愛知県大府市)の福祉用具貸与・販売事業、住宅改修事業、居室介護支援事業を取得することを決議した。寝具の山田屋を分割会社とし、トーカイを承継会社とする吸収分割。当該事業の売上高は1億3200万円。取得価額は8000万円。取得予定日は2019年12月1日。

 

ビジョナリーホールディングス<9263>、滋賀県草津市の大塚メガネを子会社化

◆ビジョナリーホールディングスは、大塚メガネ(滋賀県草津市。売上高2億4600万円、営業利益△1209万円、純資産2億5100万円)の全株式を取得し子会社化することを決めた。大塚メガネは1935年創業で、草津地域に5店舗を経営する。取得価額は非公表。取得予定日は2019年10月31日。

 

 

情報提供:株式会社ストライク

[事業承継の専門家によるコラム]

税制改正と補助金の動向(M&A・事業承継の加速)~事業承継に活用したい手法

 

〈解説〉

ビジネス・ブレイン税理士事務所(畑中孝介/税理士)

 


ここ数年M&Aが一気に進み、当事務所のお客さんや知り合いなど事業承継とM&Aがかなり進んできました。

 

当事務所でも昨年、事業承継のプランニングを5社、M&Aのデューデリジェンスを5社(うち4社買収)、従業員へのM&Aを1社 今年に入っても事業承継プランの作成や、M&Aのスポットのアドバイザー業務を2件、デューデリも打診がかなり来ています。

 

 

今年の税制改正では、さらに第3者承継のM&Aに関する税制措置が置かれます。

 

・後継者難での廃業・解散が増加傾向
・そのうちの半数が黒字
・このままでは日本の産業基盤の衰退になる

 

ということで第3者承継M&Aへの減税措置が検討されています。

 

また、試験研究費減税でのオープンイノベーション型の拡充やエンジェル税制の拡充など
ベンチャーや新規事業開発への大幅な減税措置が検討されています。

 

 

それ以外には連結納税制度の簡素化が議論されていますが、こちらはまだ紆余曲折がありそうで令和2年に間に合うかどうかでしょうか?

 

 

補助金等の動向については ベンチャー・事業承継・IT導入補助金・AI/IT支援などが置かれています。

 

 

・新たな価値を生むプレーヤー・市場の創出【120億(75億)】
J-Startup企業を中心としたスタートアップへの支援、リスクマネー供給や後進の育成

 

・第四次産業革命を進める人材育成【48億(11億)】
STEAM学習コンテンツの開発やEdTech推進を通じ、新しい学びの環境づくりを推進。
企業へのAI/IT導入を進められる人材を育成。

 

・個社の成長の徹底支援【531億(325億)+JETRO交付金271億(250億)の内数】
第三者承継、第二創業・ベンチャー型事業承継、経営資源引継ぎ型の創業への支援重点化 、事業承継時の経営者保証解除に向けた支援を強化。

 

・ 「もの補助」「自治体型持続化補助金」「IT導入補助金」による中小企業の生産性向上。

 

・クラウドファンディングなどの民間の新たな販路の活用も推進。
よろず支援拠点や商工会等による経営相談の実施や、専門家派遣知財戦略構築を支援。

 

・地域の稼ぐ力強化【235億(192億)】
地域中核企業と地域未来牽引企業等への研究開発や販路開拓の支援を充実。

 

 

 

「ビジネスブレイン月間メルマガ(2019/10/15号)」より一部修正のうえ掲載

[事業承継の専門家によるコラム]

株式譲渡と営業譲渡 ~事業承継に活用したい手法~

 

〈解説〉

ビジネス・ブレイン税理士事務所(畑中孝介/税理士)

 


ここ数年M&Aが一気に進み、当社のお客さんや知り合いなど
事業承継とM&Aがかなり進んできました。

 

当社でも昨年、事業承継のプランニングを5社、M&Aのデューデリジェンスを
5社(うち4社買収)、従業員へのM&Aを1社 今年に入っても
事業承継プランの作成や、M&Aのスポットのアドバイザー業務を2件、
デューデリも以前打診がかなり来ています。

 

その中で小規模案件も増加しつつあり、株式譲渡が必ずしも
しっくりこない案件も見受けられるようになっています。

 

そこで、今回は、事業譲渡手法のメリットとデメリット」
お伝えしようと思います。

 

 

[メリット]
・一部の事業や資産のみを切り出しやすい。
・株式譲渡と異なり包括的な権利義務の移転ではないので簿外債務・訴訟リスクなどを引き継ぐリスクが低い。
・資産負債の差額はのれんとして5年償却可能。

 

[デメリット]
・個別に資産負債を移動するため、許認可などは取り直しになるケースが多い。
・資産の移転(売却)を伴うため不動産取得税・登録免許税・消費税など移転コストが高い。
・譲渡益は法人税・所得税の課税となり 株式譲渡より高くなる。

 

 

特に中小企業の場合には、「簿外債務」訴訟リスク」など見えない債務を
引き継がなくていい点が大きな魅力です。

 

 

「ビジネスブレイン月間メルマガ(2019/08/14号)」より一部修正のうえ掲載