◇◆ 会計事務所M&Aの疑問(譲渡/入門編)◇◆

 

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個別勉強会・相談会の参加者から寄せられた質問の一部をご紹介いたします。

 


 地方都市にある会計事務所です。譲渡先は見つかりますでしょうか?

 

 実際の成約実績でお伝えすると、県庁所在地ではない地方の会計事務所の譲渡案件をいくつも成約しています。そのため、譲渡先が見つかる可能性は十分にあります。

 

ただし、地方都市では、東京や大阪などの大都市に比べて、譲渡先の候補となる会計事務所が少ないため、譲渡先探索に時間を要することや、譲渡条件を譲歩しなければならないケースもあります。

 

最終的に、「譲渡先が見つからなかった」とならないように、以下の点に留意して進めてみてはいかがでしょうか。

 

① 余裕を持ったスケジュールで、譲渡先探索を始める
(譲渡予定の2~3年前より、譲渡先探索を始める ※大都市では1~2年前より始める)

② 譲渡先が引き継ぎやすい事務所にしておく
(職員の業務レベル向上、効率化した業務体制、売上や利益の維持など)

③ 譲渡条件を整理しておく
(譲歩できる条件と、譲歩できない条件を整理しておく)

 

地方の会計事務所で、数年後の譲渡をご検討されている場合は、お早めに税務研究会M&A事業部までご相談ください。先生のお気持ちやご要望を踏まえ、会計事務所の引継ぎをサポートいたします。

 

 

 

 


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税務研究会の「会計事務所M&Aサービス」

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創業75年を超え、長きにわたり税務会計業界・会計事務所と共に歩んできた税務研究会だからこそ、税理士先生の立場に寄り添った、安心感のある事業引継ぎのサポートを行うことができます。

 

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Q-6 M&Aで売りたい(譲渡したい)時はどんな準備が必要でしょうか?|3分でわかる!M&Aのこと【解説コラム】

 

 

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Q-6 M&Aで売りたい(譲渡したい)時はどんな準備が必要でしょうか?

A

M&Aにより会社を売りたいと思った時には事前の情報収集と整理が必要です。
それは、M&Aの売り手と買い手との間には経験の差が存在するためです。
一般的にM&Aによる売り手サイドは初めてのM&Aであることが多いのに対して、買い手サイドはこれまでに何度も企業を買収した経験があることも珍しくありません。
このように、経験に差がある中で、事前の準備ができていない場合には、安く買いたたかれたり、不利な条件による売却となってしまったりする可能性もあります。

 

そのため、具体的には以下のような情報を事前に整理し、集めておくことが重要です。

 

・会社を売りたい目的

まず、会社を売りたい目的を整理することが必要です。目的を整理していく中で、これだけは譲れない、などの諸条件を明確にすることで、そもそもM&Aが最善の方法なのかを再確認するとともに、M&Aによる売却を行う場合でもその後にしっかりとした交渉ができることにつながり、結果としてM&Aの成功につながることになります。

 

・M&Aについて相談する窓口

M&Aは会社の売却であり、会社にとってもオーナーにとっても大変重要なイベントです。そのため、事前に相談する窓口は信頼がおける相手であることが非常に重要になってきます。一般的には、M&A仲介会社や、公認会計士・税理士・弁護士といった専門家、さらに銀行等の金融機関、そして商工会議所、事業承継・引継ぎ支援センターなどの地域の自治体と密接な機関等が相談窓口として挙げられます。選択肢として複数あることを認識した上で、信頼のおける専門機関等と一体となって進めていくことが重要です。

 

・会社の数値に現れない価値

Q-3のコラムでも記載しているように、売り手サイドとしては、今まで築き上げた顧客基盤・ノウハウ・社員教育・ブランド価値を適正に評価してもらいたいと考えますが、これらは決算書などの財務諸表数値には反映されていないことが通常です。

これらの会社の強みとなるような企業価値をM&Aを検討する前から事前に時間をかけて整理しておくことで、M&Aの取引価額を適正に評価することが可能となり、最終的にM&Aの成功へとつながると考えます。

なお、このような情報は会社の代表者だけでは客観的な評価が難しいこともあるので、税務顧問先やM&A仲介の担当者等に事前に相談しておくことがとても重要です。

 

 

(執筆:税理士・公認会計士 風間啓哉)

 

 

 

 

 


 

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(注意)回答・解説は原則このコラム内で行い、個別の回答はできません。個別事例についてのご相談には対応できませんのであらかじめご承知おきください。

 

 

 

風間啓哉(かざま けいや) 

税理士・公認会計士(風間会計事務所 代表)

2005年公認会計士登録、2010年税理士登録。

監査法人にて監査業務を経験後、上場会社オーナー及び富裕層向けの各種税務会計コンサル業務及びM&Aアドバイザリー業務等に従事。その後、事業会社㈱デジタルハーツ(現 ㈱デジタルハーツホールディングス:東証プライム)へ参画し、同社取締役CFOを経て、同社非常勤監査役(現任)を経験。2018年から会計事務所を本格的に立ち上げ、現在に至る。

(著書等)『PB・FPのための上場会社オーナーの資産管理実務(三訂版)』『資産家・事業家 税務コンサルティングマニュアル』(共著、税務研究会)、『ケーススタディ M&A会計・税務戦略』(共著、金融財政事情研究会)

 

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Q-5 M&Aは誰に相談すればよいですか?|3分でわかる!M&Aのこと【解説コラム】

 

 

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Q-5 M&Aは誰に相談すればよいですか?

A

M&Aの相談相手を選定する場合の基本的なポイントは、(1)売り手(買い手)候補者(会社)の(2)専門的なM&Aスキルはあるか(3)信頼性です。

 

 

昨今、数多くのM&Aプレイヤー(M&A仲介会社など)が名乗りを上げていますが、この「(1)売り手(買い手)候補者(会社)の」に関して、疑問視されるプレイヤーがかなり多いのも事実です。「業界№1の実績」、「業界最大級の売り手候補会社数を誇る!」等々を謳っているM&A会社が散見されますが、新興のM&A会社は、得てして現在、この「売り手候補会社」を集めているフェーズの会社も多数あるようです。

 

 

また、「(2)専門的なM&Aスキルはあるか」という点については、当然にどこのM&A会社も一定の専門的M&Aスキルは最低限あるかと思いますが、専門的なM&Aスキルの中でも重要なのは、「机上の知識」ではなく、どちらかと言うと「経験則」といった部分であり、ここがポイントとなります。この「経験則」は、例えば、(イ)売り手・買い手の希望価格が乖離している場合のいわゆる「落としどころ」はどのあたり辺りであるとか、(ロ)(イ)の場合の代替案(例えば、退職金の支給・従業員の処遇・ブランドの維持条項・取引先への橋渡し、社長の一定期間継続による業務引継ぎ、一定条件が整うまでのデポジットの差入れ等々)の提案力、(ハ)クロージング力(瑕疵不動産の洗浄力、金融機関交渉力、登記簿の修正、主要取引先の応諾力等々)が求められます。

 

 

(3)の「信頼性」ですが、これは一概には言えません。上記の(1)(2)に裏付けられた担当者の能力や明確な料金体系などが含まれます。得てして、(1)(2)が十分でないM&A会社ほど、返還不能な着手金を求めてくる場合があるので、これは要注意です。

 

 

最後に、主なプレイヤーとしては次のようなものが挙げられます。

 

(イ) 公的機関として、日本税理士連合会・商工会議所など
(ロ) 金融・証券関係

金融・証券関係のプレイヤーについては、借入金等の返済危険値が上がると、金融機関が自ら、より経営能力の高い買い手探しに動くことに端を発していることが多いです。

(ハ) 民間仲介会社

新興・老舗等々まさに今はM&A最盛期の様相を呈していますが、相当程度の実力と実績のある会社も複数存在します。

 

 

小職の私見ですが、一般的な相談相手としては、(ハ)のうち実績のある会社をお勧めしています。

 

 

 

(執筆:税理士 高井 寿)

 

 

 

 

 


 

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高井 寿(たかい ひさし) 

高井国際税務会計事務所 代表税理士 東京税理士会世田谷支部副支部長

2002年税理士登録、経営品質協議会認定アセッサー、CFPファイナンシャルプランナー、経営計画策定、国内及び国際タックスマネジメント、事業・資産承継、組織再編・連結納税、MAが専門。財団法人日本民事信託協会代表理事。

(著書等)「連結納税マニュアル(税務研究会)」「営業権の実務」(税務通信(税務研究会))、「経理システムと税務」「寄付金課税の問題点」(ともに税務弘報(中央経済社))、「資産家・事業家税務コンサルティングマニュアル」(税務研究会)

 

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 会計事務所の譲渡を検討しております。 従業員にはどのタイミングで伝えるべきでしょうか?

 

 「早く伝えておかないと何か問題が起こるのではないか」「従業員に申し訳ないので早く伝えたい」などと考えがちですが、トラブルなく進めていくためには、検討中や交渉中の段階ではなく、最終契約を締結した後に、従業員に伝えるのがよいでしょう。

 

例えば、譲渡先が確定していない段階で、従業員に伝えた場合、「雇用が継続されるのか」「待遇面はどうなるか」「勤務地はどこになるのか」など、従業員にとっては不安だけが募ります。売手先生としても、譲渡先が決まっていない段階では、何も説明することができません。

 

また、従業員に伝えた後にすぐに、譲渡契約が締結できればよいのですが、数年間もかかることもあります。その間に、従業員が顧問先などに事務所の譲渡について話してしまうリスクもあります。

 

一方で、買手と最終契約を締結した後に、従業員へ説明する場合は、買手との取り決めをもとに、譲渡後の働き方や雇用条件について、しっかりと説明することができ、従業員を安心させることができます。

 


会計事務所M&Aでは、従業員にはできるだけ不安を感じさせず進めることが重要です。

 

 

 

 

 


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Q-4 M&Aの主なメリット、デメリットを教えてください。|3分でわかる!M&Aのこと【解説コラム】

 

 

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Q-4 M&Aの主なメリット、デメリットを教えてください。

A

M&Aと聞くと、「会社が乗っ取られるイメージ」や「お金がかかりそうなイメージ」などの印象をもっていたり、「失敗すると財産を減らしてしまいそう」などの漠然とした不安を感じたりする方々がいらっしゃることも事実です。もちろん、M&Aは常に成功するわけではありません。それでもM&Aを行うことには、どのようなメリットがあるのか、またデメリットは何かを、買い手と売り手それぞれについて解説していきます。

 

 

メリット 

買い手のメリット

 

・短期間での事業成長手段

事業を立ち上げるにあたり、一からコツコツ積み上げていくことも考えられますが、時間がかかってしまうことがネックになります。そこで、M&Aにより既存のビジネスを展開している企業ごと取得することで、スピーディに事業を立ち上げることが可能となります。

また、既存の事業規模を短期間で拡大するうえでも、M&Aは有効です。M&Aにより事業規模のみならず、商圏の獲得も短期間で実施することが可能となります。

 

・シナジー効果

M&Aにより、異なるカルチャーの企業同士が統合することで思いがけない相乗効果が得られることがあります。営業が強い会社と企画開発力がある会社がM&Aによって統合されることにより、弱点が補完され、強みにさらに磨きがかかるなどの効果が得られる可能性があります。

 

 

売り手のメリット

 

・事業承継問題の解決

後継者不在により事業の継続が困難な状況に直面した場合には、第三者に事業を譲渡・売却することで、事業を継続させることが可能となります。

 

・雇用の維持

M&Aにより新たな経営者にバトンタッチすることで、従業員の雇用の継続を図ることが可能となります。

 

・売却による金銭的収入

M&Aにより法人等を売却することで、対価としての金銭を得ることができます。それにより、借入金の返済や引退後の生活資金等に充てることができ、いわゆるハッピーリタイアを実現することも可能となります。

 

・事業の成長

M&Aにより自社よりも規模の大きな企業グループの傘下に入るなどにより、自社の既存の成長力よりもはるかに大きな成長を遂げることが可能となります。

 

 

デメリット

買い手のデメリット

 

・当初期待を下回る可能性

当初M&Aによって得られると期待していた効果が得られない可能性があります。取引先が離れてしまう、従業員の退職が相次ぐなど、当初の想定と違うことは常に起こりえますが、時間との勝負でもあるため、ある程度はリスクとして許容することになります。

このような事態をできるだけ回避するためには、売り主との契約に「アーンアウト(注1)」を取り入れる、「表明保証(注2)」を明記するなどのリスク回避が重要です。

 

(注1)アーンアウト:買収対価の一部を買収後の目標達成と連動させて支払うことで、売り手と買い手の目線合わせを行う方法

(注2)表明保証:契約当事者及び対象会社が譲渡日等において、財務、法務、税務、業務内容等の一定の事項が真実かつ正確であることを表明し保証すること。

*表明保証についてはQ3でも触れています。

 

・簿外債務等を引き継ぐリスク

帳簿に記載されている負債以外にも、訴訟リスクや債務保証、そして従業員に対する未払残業等などがある場合で、M&A実施前に把握できていないケースでは、思いがけない損失や金銭的負担を強いられる可能性があります。

それらを事前に回避するためにも、最終合意契約に締結する前までに、「デューディリジェンス(注3)」をしっかり行うことや「表明保証」を明記することがとても重要となります。

 

(注3) デューディリジェンス:M&Aの実行前に対象会社についておこなわれる財務や法務などの調査のこと。

 

 

売り手のデメリット

 

・取引価額のミスマッチ

M&Aにより得られる金銭的収入をあてにしていたが、条件交渉の過程で期待通りの金額にはならない可能性があります。

 

 

 

(執筆:税理士・公認会計士 風間啓哉)

 

 

 

 

 


 

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風間啓哉(かざま けいや) 

税理士・公認会計士(風間会計事務所 代表)

2005年公認会計士登録、2010年税理士登録。

監査法人にて監査業務を経験後、上場会社オーナー及び富裕層向けの各種税務会計コンサル業務及びM&Aアドバイザリー業務等に従事。その後、事業会社㈱デジタルハーツ(現 ㈱デジタルハーツホールディングス:東証プライム)へ参画し、同社取締役CFOを経て、同社非常勤監査役(現任)を経験。2018年から会計事務所を本格的に立ち上げ、現在に至る。

(著書等)『PB・FPのための上場会社オーナーの資産管理実務(三訂版)』『資産家・事業家 税務コンサルティングマニュアル』(共著、税務研究会)、『ケーススタディ M&A会計・税務戦略』(共著、金融財政事情研究会)

 

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 62歳の税理士です。万が一のことを考え、少し早めですが、事務所の譲渡を検討中です。ただ、体力気力とも問題ないので、譲渡後も、しばらくは税理士として働きたいと思っています。そのようなことは可能でしょうか?

 

 会計事務所を譲渡後に、売手先生が税理士として働き続けることは可能です。

 

譲渡先の社員税理士として、譲渡した事務所拠点のままで支店長的なポストで働くケースや、譲渡先の所属税理士として、これまで担当していた顧問先を引き続き担当するケースなどがあります。

 

当然、譲渡先によっては、売手先生の継続勤務を希望しない場合もありますので、譲渡後の継続勤務を希望する場合は、事前にアドバイザーに伝えた上で、譲渡先との条件交渉の際にも、その内容を提示しておく必要があります。

 

近年は、会計事務所の「人材不足」が深刻で、譲渡先より、売手先生の継続勤務を希望するケースが多いです。特に、実務能力が高く、顧問先との関係性維持に協力的な売手先生は、譲渡先にとって、とても有難い存在のようです。

 

ちなみに、給与は、開業税理士の立場とは違い、雇用される形となるので、一般的には他の職員の給与を参考に決められることが多いです。

 

なお、譲渡先ではなく、開業税理士としての働き方を希望する場合は、一般的に、譲渡契約書に競業避止義務が含まれるため注意が必要です。

 

 

 

 


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Q-3 M&Aにおける基本的な注意点はなんですか?|3分でわかる!M&Aのこと【解説コラム】

 

 

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Q-3 M&Aにおける基本的な注意点はなんですか?

A

M&Aでは、企業の合併であれ、企業の買収であれ、経営権や事業を差し出す立場(=売り手)と経営権や事業を買い取る立場(=買い手)の関係は、基本、対立する立場となります。当然に売り手はなるべく高く売りたい、買い手はなるべく安く買いたいというのが本音です。

 

中でもM&Aにおいては、企業・事業は“生き物”(=そこには、生ものである顧客の存在があり、顧客からの売上が上がり、原価や外注費など取引先に支払った残額の粗利益があり、そのためには今企業に勤めている従業員が一生懸命働いて…)ですので、これを適切に評価するのは容易ではありません。

 

買い手サイドとしては、合併・買収後のリスクを予め織り込んでおきたい、売り手サイドとしては、今まで築き上げた顧客基盤・ノウハウ・社員教育・ブランド価値を正しく評価してもらいたいというところです。

そのためにM&Aにおいては、

 

a 将来獲得する収益の総和はいくらか?(事業価値)

b 負債やリスクを勘案するといくらか?(負債評価)

c  a-b=企業価値

 

という方程式を基本として価値算定をしますので、売り手としては、aをなるべく大きく(bをなるべく少なく)、買い手としては、bをなるべく大きく(aをなるべく少なく)評価したくなるのも必定です。そして、M&Aにおいては、このaとbについて、それぞれが合理的にその評価を納得しあえるよう、「表明保証(representations & warranties)」という制度、例えば、売上であれば、「提示された顧客名簿は○月×日時点でアクティブである」とか「この債権の回収可能性は○%以上である」、などを取り決めていくのです。

M&Aにおける基本的注意事項は、a(事業価値)とb(負債評価)を適切に、そして、aとbについて双方が納得のいく「表明保証(注)」を行っていく、ということです。

 

 

(注)表明保証(representations & warranties)…表明保証とは、契約の一方当事者が、契約の前提となる事実の存在を相手方に表明し、保証することです。表明保証は、M&Aなどの契約書に表明保証条項として記載されます1。表明保証に違反した場合は、損害賠償請求が可能になります。

 

M&Aにおける企業価値計算の基本ロジック

 

(執筆:税理士 高井 寿)

 

 

 

 

 


 

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高井 寿(たかい ひさし) 

高井国際税務会計事務所 代表税理士 東京税理士会世田谷支部副支部長

2002年税理士登録、経営品質協議会認定アセッサー、CFPファイナンシャルプランナー、経営計画策定、国内及び国際タックスマネジメント、事業・資産承継、組織再編・連結納税、MAが専門。財団法人日本民事信託協会代表理事。

(著書等)「連結納税マニュアル(税務研究会)」「営業権の実務」(税務通信(税務研究会))、「経理システムと税務」「寄付金課税の問題点」(ともに税務弘報(中央経済社))、「資産家・事業家税務コンサルティングマニュアル」(税務研究会)

 

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 突然、従業員が退職することになりました。少人数の税理士事務所なので、1名でも抜けてしまうと業務が回りません。すぐに、事務所を売却したいのですが、対応してもらえますでしょうか?

 

 まずは、お早めにご連絡ください。可能な限り早めに対応いたします。

 

これまでも、同様のご相談も受けており、初期相談から、最終契約まで、2か月未満で成約した実績があります。

 

しかし、一般的に、7~8ヶ月程度の期間を要する作業を、2か月程度で完了させる必要がありますので、売手先生のご協力が不可欠です。売手先生にはできるだけ負担がなく進めては参りますが、資料の準備や、打合せ日の調整など、売手先生にもスピーディーな対応をお願いいたします。

 

短期間で実行する場合であっても、他のM&A案件と同様に、トラブルがないよう進めていくことが重要です。そのため、譲渡に関する要望や疑問点があれば、遠慮なくアドバイザーに伝えてください。

 

また、緊急案件であっても、「初期相談 → 仲介契約(秘密保持契約を含む)→ 条件ヒアリング → 事務所説明書の作成 → 買手探索 → トップ面談 → DD対応 → 最終契約」という、しっかりとしたステップを踏んで進めて参りますので、ご安心ください。

 

 

 

 


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 63歳の税理士です。後継者となる者はいません。顧問先や従業員のためにも、「相手先が見つからない」という事態だけは避けたいです。相手先が見つからない、ということはありますでしょうか?

 

 現状、税務研究会にご依頼いただいた案件のほぼすべてにおいて、相手先の紹介ができております。しかし、今後も「すべての案件で相手先が見つかる」と軽々に断言することはできません。特に、「高齢職員の割合が高い事務所」を譲渡する場合は、他の案件に比べ、買手探索に難航するケースが多いように思います。

 

これは、近年の会計事務所の人材不足の影響で、買手側が譲受目的に「従業員の獲得」をあげる割合が高まっているからです。 特に、「中長期的に勤務できる(年齢層の)従業員が在籍しているのか」を重視する傾向があります。

 

したがって、先延ばしをせずに1年でも早く、引継ぎ相手を探し始めることが、「相手先が見つからない」というリスクを防ぐ重要なポイントになります。

 

後継者不在で、「顧問先や従業員に迷惑を掛けずに、安心できる相手先を確実に見つけたい」とお考えの先生は、お早めに、税務研究会M&A事業部までご相談ください。

 

 

 

 


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Q-2 M&Aは日本でどのくらい利用されているのでしょうか?|3分でわかる!M&Aのこと【解説コラム】

 

 

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Q-2 M&Aは日本でどのくらい利用されているのでしょうか?

A

M&Aの件数は年々増加する傾向となっており、2019年には4,000件を超えています(参照:2021年版『中小企業白書』「M&A件数の推移」)

 

直近は新型コロナの影響を受けてやや減少傾向がみられたものの、中長期的には増加していく傾向は変わらないものと考えます。

このようにM&Aが増加している背景には次のような要因が挙げられます。

 

 

業界再編の活性化

成熟した業界内では自然と企業淘汰が進むことが多く、そのような業界再編が行われる手法としてM&Aが利用されることがあります。日本国内では、IT業界、建設業界、ドラッグストアなど競合ひしめく業界においては、大手企業グループなどによる資金力を武器に、事業規模並びにマーケットシェア拡大等を目的とするM&Aが多く利用されるようになっています。

 

 

中小企業の事業承継ニーズの高まり

少子高齢化が進む日本国内では中小企業の後継者不在の課題が年々高まりを見せています。また、近年の新型コロナウイルス蔓延に伴う事業環境の変化から、経営にはこれまでとは違うかじ取りを必要とする状況となってきました。そのような中、親族を中心に代々後継者を選出することが多かった中小企業においては、後継者が思うように見つけられない、いわゆる後継者不在の課題が重くのしかかっています。そのため、企業の存続をかけ、M&Aを利用して第三者へ事業承継を行う手法が増加傾向にあるといえます。

 

 

スタートアップ企業の経営資源の獲得目的

消費者の多様性に対応するため、大手企業を中心として、最新のIT等のテクノロジー技術を利用した商品開発やサービス展開にニーズが年々高まりを見せています。M&Aを活用することにより、最先端のテクノロジーを保有するスタートアップ企業をグループに取り込むことでその開発期間の短縮を狙う傾向が高まっています。

 

 

 

また、買い手側と売り手側のそれぞれのM&Aニーズとしては次のようなことが挙げられます。

 

買い手が増加している理由

 

「企業成長や事業規模拡大の効率性が高い」

 

かつてはネガティブな印象を持たれることが多かったM&Aですが、加速的な企業成長や事業規模拡大を求める企業においてはM&Aは重要な経営戦略の一つとなっています。一から成長させていくよりも、ある適度の規模の企業をM&Aにより取得する方が資金的にも時間的にも効率が良いと判断される状況があるといえます。

 

 

 

「多角化やシナジー効果の期待」

 

上記とも関連しますが、これまでの事業展開にはなかった新しい領域の業界などに進出する際には、M&Aによりそのノウハウも含めて取得することにより多角的経営にスムーズに乗り出すことが可能となります。また、M&Aにより得られた人材等の経営資源と、これまでの既存事業の経営資源とが融合されることにより、M&Aを行う前に比べて高い成果や効果が得られることも期待されることが挙げられます。

 

 

 

売り手が増加している理由

 

「経営者の高齢化に伴う後継者不足」

 

要因別の増加理由でも触れましたが、少子高齢化が進む日本国内の中小企業においては後継者不在の課題に直面しています。本来は親族内から後継者を選出して事業承継を行っていた企業も、親族内から適切な経営者が選出できない状況では第三者に経営者候補を求めざるをえません。そのような背景からM&Aを通じて企業を売却している傾向が見て取れます。

 

 

 

「資金需要」

 

M&Aにより、対価として得られる資金を借入金の返済や他の事業投資資金あるいは、経営者のハッピーリタイアに利用したい、というニーズがあります。

 

このように、様々な理由から増加傾向にあるM&Aですが、今後のコラムでもいろいろな角度から、できるだけわかりやすく取り上げていきたいと思います。

 

 

(執筆:税理士・公認会計士 風間啓哉)

 

 

 

 

 


 

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(注意)回答・解説は原則このコラム内で行い、個別の回答はできません。個別事例についてのご相談には対応できませんのであらかじめご承知おきください。

 

 

 

風間啓哉(かざま けいや)

税理士・公認会計士(風間会計事務所 代表)

2005年公認会計士登録、2010年税理士登録。

監査法人にて監査業務を経験後、上場会社オーナー及び富裕層向けの各種税務会計コンサル業務及びM&Aアドバイザリー業務等に従事。その後、事業会社㈱デジタルハーツ(現 ㈱デジタルハーツホールディングス:東証プライム)へ参画し、同社取締役CFOを経て、同社非常勤監査役(現任)を経験。2018年から会計事務所を本格的に立ち上げ、現在に至る。

(著書等)『PB・FPのための上場会社オーナーの資産管理実務(三訂版)』『資産家・事業家 税務コンサルティングマニュアル』(共著、税務研究会)、『ケーススタディ M&A会計・税務戦略』(共著、金融財政事情研究会)

 

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 会計事務所をM&Aで譲渡しようと思っています。会計事務所M&Aの一般的な流れを教えてください。

 

 一般的に、次のような流れで進みます。

 

 ①仲介契約の締結
 ②買手探索
 ③トップ面談の実施
 ④基本合意書の締結
 ⑤デューデリジェンス対応
 ⑥譲渡契約の締結・譲渡実行
 ⑦引継ぎ

上記①の仲介契約

の締結より、⑥の譲渡契約の締結までは、平均で7~8ヶ月程度の期間を要します。⑦の引継ぎは、3~6ヶ月間で完了させる場合もありますが、多くは1年程度です。

 

譲渡条件によっては、買手探索や条件交渉に想定よりも時間を要する場合がありますので、⑥の譲渡契約の締結(予定日)の1年半ほど前より、①の仲介契約を締結できるように余裕を持った計画を立てることをお勧めします。

 

なお、顧問先の離脱や従業員の退職を防ぐために、売手と買手が双方合意のもと、売手先生が譲渡先事務所に顧問として残り、数年間にわたり徐々に引継ぎを進めていくこともあります。その場合は、最終的な「引退」は、⑥の譲渡契約の締結後、さらに数年後ということになります。

 

 

 


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 税理士事務所M&Aの譲渡対価の相場を教えてください。

 

 税理士事務所M&Aの譲渡対価の相場は、事務所の年間売上高をベースに算定される場合が多く、「年間売上高(相続等のスポットの売上を除く)の8~9掛け(×0.8~0.9)」が平均的な値となります。また、「営業利益の3年分」も一つの目安として考えられます。

 

ただし、同じ売上高、営業利益であっても、人気エリアなのか、どのような顧問先があるのか、従業員は継続勤務できるのか、業務は効率化できているのか、引き継ぎには協力的なのか、など、その他の条件により、相場よりも高くなる場合も、低くなる場合もあります。

 

特に、都市部で、収益率が高く、職員が働き盛りの年齢で、買手が手を加えなくとも業務が回る事務所には、買手が付きやすく、譲渡対価も上がる傾向があります。

 

上記のように、一般的な取引相場はあるものの売手事務所の状況により、個別に譲渡対価は決定されます。

 

ご自身の税理士事務所の譲渡対価(目安)や、譲渡対価から考える譲渡のタイミングや留意点を知りたい方は、ぜひ、税務研究会M&A事業部までご相談ください。

 

 

 

 

 

 


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Q-1 M&Aってそもそもなんですか?|3分でわかる!M&Aのこと【解説コラム】

 

 

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□■―――――――――

今や事業承継対策の選択肢の一つとして外せないものになりつつあるM&A。
もちろん、すべてがうまくいくわけではありませんが、廃業するしかないと思っていた事業がM&Aによって再生した、というケースも珍しくありません。
その一方で、いまだに「難しくてわからない」「なんとなく胡散臭い感じがする」「騙されているのでは?」として、敬遠されてしまうこともよくあります。
そこで、今後、ますます活用が進んでいくであろうM&Aについて、時には日本における導入の経緯などにも触れながら、できるだけわかりやすくQ&A形式で解説するコラムを掲載することにしました。
M&Aに少しでも興味のある方はぜひご一読ください!

―――――――――■□

 

Q-1 M&Aってそもそもなんですか?

A

M&A(エムアンドエー)とは、英語の「Mergers and Acquisitions」(合併と買収)の頭文字を取った略語で、「企業の合併・買収」を指します。

 

企業の合併とは、複数の企業を一つに統合することを言い、企業の買収とは、一定以上の株式を買い取り、経営権を取得することを言います。

 

日本では、このM&Aという言葉の響きに、「怖い」「騙される」「M&Aをされた~=かわいそう…」「M&A業者だけが儲かっている!」といったネガティブ・イメージを持たれることが多いのも事実です。それは、資本と経営が渾然一体(株主=社長)となって行われている日本の中小企業にとってはなおさらかもしれません。

 

本来のM&Aの目的は買い手・売り手が共に(平等に)メリットを享受することであるはずです(下図参照)。

 

にもかかわらず、この平等原理が大きく歪められてきた歴史・経緯等があり、M&Aに対するネガティブな印象につながってしまっていると考えられます。その詳細については、後日、各テーマごとに触れていきたいと思います。

 

 

 

(執筆:税理士 高井 寿)

 

 

 

 

 


 

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高井 寿(たかい ひさし) 

高井国際税務会計事務所 代表税理士 東京税理士会世田谷支部副支部長

2002年税理士登録、経営品質協議会認定アセッサー、CFPファイナンシャルプランナー、経営計画策定、国内及び国際タックスマネジメント、事業・資産承継、組織再編・連結納税、MAが専門。財団法人日本民事信託協会代表理事。

(著書等)「連結納税マニュアル(税務研究会)」「営業権の実務」(税務通信(税務研究会))、「経理システムと税務」「寄付金課税の問題点」(ともに税務弘報(中央経済社))、「資産家・事業家税務コンサルティングマニュアル」(税務研究会)

 

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 65歳になり、後継者もいないので、数年のうちに第三者へ譲渡したいと思っています。何から手を付ければいいですか?

 

 以下のような事前準備を進めてはいかがでしょうか。

 

(1)譲渡に関する先生の考えをまとめる(譲渡理由・譲渡時期・譲渡後の働き方・譲渡対価・譲渡先に求める条件など)

 

(2)顧問先一覧表を作成する(決算月・業種・所在地・社長の年齢(後継者の有無)・契約内容や対応状況(記帳代行や給与計算を含むのか、訪問頻度)・顧問料など)

 

(3)従業員一覧表を作成する(住所・年齢・役職・勤続年数・資格・年収・勤務スタイル(内勤外勤、テレワーク)・通勤形態・担当件数・特記事項など)

 

(4)所長や所長家族従事者の業務内容一覧表を作成する

 

(5)譲渡対象資産負債一覧表を作成する

 

特に、(1)の譲渡に関する先生の考えをまとめることは、今後の引継ぎ方針を決めるうえでとても重要です。(2)~(5)は、実際に譲渡を進める際に必要な資料です。

 

会計事務所M&Aでは、最終契約までに少なくとも6~7か月程度の期間がかかります。また、確定申告時期などの繁忙期には交渉がしづらいため、余裕をもって進めるべきです。数年以内の譲渡を検討しているようであれば、今すぐにでも、上記の事前準備を進め、信頼できる専門家に相談してみてはいかがでしょうか。

 

 

 


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 後継者がいないので税理士事務所の引継ぎに悩んでいます。「後継者候補である税理士の採用」と、「M&Aによる第三者への譲渡」ではどちらがいいですか?

 

 「税理士を採用し、後継者として相応しいかを判断したうえで譲渡する」というのは、売手先生からすると理想的です。

しかし、現在、税理士の採用は容易ではなく、仮に採用できたとしても、後継者として育成していくためには少なくとも2~3年の期間がかかります。また、後継者候補の考えが変わり、突然退職(独立開業など)ということもよくあります。その場合は、また一からの出直しとなるので、引き継ぎ計画が大幅に狂うことになります。


「M&A による第三者への譲渡」は、数年間かけて譲渡先を見極めたいという方には、向いていないようにも思えます。


しかし、複数の譲渡候補先と面談し意見交換を重ねることで、比較検討しながら譲渡先として相応しい相手かどうかを判断することができます。また、相当の譲渡対価を支払ってまで、引き継ぐ意思のある譲渡候補先ですので、譲受後に引継ぎを投げ出す可能性は低いです。


そのため、特に高齢で「顧問先や従業員に迷惑を掛けずに、計画通りに安心できる環境を整えたい」 とお考えの先生には、M&Aによる第三者承継の方がお勧めです。

 

 

 


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 職員数名の小規模の会計事務所ですが、譲渡先の会計事務所は見つかりますか?

 

 実際の成約実績でお伝えすると「年商800万円で従業員1人」の会計事務所の譲渡が成立しています。ボリュームゾーンは「年商2,000万円から1.5億円程」ですが、規模の大小に関わらず譲渡先が現れているのが、会計事務所M&Aの実情です。


ご質問の「小規模事務所でも譲渡先が見つかりますか?」ですが、この実績からわかるように、譲渡先が見つかる可能性は十分にあるといえます。


なお、税務研究会には、職員数が10名以上の中規模事務所や税理士法人だけではなく、小規模事務所の譲受を希望する比較的規模の小さい事務所も数多く譲渡先候補として登録しています。そのため、小規模事務所であっても、幅広く譲渡先候補を紹介することができます。


譲渡先が見つかりづらいケースとしては「規模の大小」ではなく「譲渡対価が相場よりも高すぎる場合」や「譲渡先を探し始める段階から条件を絞り込み過ぎている場合」など、譲渡条件が取引実態から大きくかけ離れている場合などが挙げられます。


小規模事務所の譲渡をスムーズに進めていくためには、会計事務所M&Aの実情に詳しい専門家のアドバイスを参考に譲渡条件を定め、譲渡先候補とのネットワークのある専門会社とともに少しでも早めに譲渡先を探し始めることをお勧めします。

 

 

 


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[税理士事務所の事業引継ぎ(M&A)や後継者不足に悩んだら]

 

会計事務所の事業引継ぎの一つの手段として、M&Aをご検討される税理士が増えてきました。税理士の皆さまより寄せられたよくある質問を、Q&A形式にてわかりやすく解説しました。

 


Q、どのような会計事務所が買手となるのでしょうか?

 

 

これまでもいくつか事務所を買収した経験のある「 大規模事務所や中規模事務所 」、これから、事務所を拡大したいと考えている「 小規模事務所 」など、買手事務所の規模は様々です。また、首都圏から地方都市まで、全国各地の会計事務所が買手として希望しています。

 

買手の目的は、事務所の基盤強化のために、買手事務所近くの事務所を希望する場合もありますし、エリア拡大のため、他の地域の事務所を希望することもあります。

 

 ケース① 東北の事務所が、東京都内の事務所の譲受を希望 [首都圏へのエリア拡大(進出)のため]

 ケース② 名古屋の事務所が、愛知県内の事務所の譲受を希望 [同一エリアでの基盤強化のため]

 

 

売手の要望も様々です。多くは、「 従業員の雇用 」「 適正な譲渡対価 」を、譲渡条件に挙げるケースが多いように思えます。また、従業員や関与先のために、「 引継ぎ先の所長の人柄 」を挙げる方もいます。

 

 

直接、買手に要望を伝えるのは難しいものです。また、ミスマッチを防ぐためにも、買手を選定する前に、売手の考えや要望をしっかりとアドバイザーに伝えておくことが大切です。

 

 

 

 

[税理士事務所の事業引継ぎ(M&A)や後継者不足に悩んだら]

 

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Q、会計事務所を譲渡した後に、 税理士として働き続けることはできますか?

 

 

税理士として働き続けることは 可能 です。

 

一般的には、事務所の譲渡後、少なくとも「 数か月~1年程度 」は、買手事務所にて、業務や顧問先の「 引継ぎ業務 」をすることになります。 また、希望であれば、引継ぎが完了した後も、買手事務所にて、税理士業務を続けることもできます。

 

譲渡後の買手事務所での働き方は、先生の要望をもとに買手事務所と交渉のうえ、決定します。多くの場合、少なくとも「 一定期間は税理士として働くこと 」を求められます。

 

これは、先生が継続的に顔を出した方が、顧問先にも職員にも安心感を与え、顧問先の継続や、従業員の離脱防止につながると考えるからです。

 

勤務はするが、業務量や勤務日数を減らして、「 ゆとりのある勤務 」で継続する場合もあります。なかには、引継ぎが完了したら、買手事務所と距離を置きたいと考える税理士もいます。その場合は、開業登録をすることになりますが、譲渡契約の競合避止義務により、譲渡した顧客に対して営業するなど、買手事務所とバッティングするような行為は禁止されますので、注意が必要です。

 

 

 

 

 

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Q、事務所の売却後、職員は継続雇用されるのでしょうか? 職員の待遇が悪くなることはありますか?

 

 

ほとんどのケースで、職員は 継続雇用 されます。

 

買手事務所も採用に苦労しているため、「 職員には継続して勤務してもらいたい 」と、多くの買手が考えています。

 

買手より、職員の継続勤務が、条件に挙げられることもよくあります。これは、職員が退職してしまうと、業務が回らないだけではなく、職員が退職すると、その職員が担当していた顧問先も離れてしまう可能性があるからです。

 

また、「 職員の待遇が悪くなるのでは? 」と懸念される先生もいますが、職員の待遇を悪くすると、退職してしまう可能性が高まるため、会計事務所M&Aでは、職員の待遇が悪くなる、ということはほとんどありません。

 

もちろん、明らかに給与額が高い職員(例えば代表の親族)については、ある程度、適正な金額に調整される可能性があります。また、「職員は継続雇用されます」と書きましたが、未来永劫雇用が保障されるわけではありませんので、その点はご留意ください。

 

 

 

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Q、職員数名の小規模の会計事務所ですが、買手の会計事務所は見つかりますか?

 

 

小規模の事務所であっても、譲渡できる可能性はあります。

 

 

「 5名以下の小規模事務所 」を希望する買手事務所からの問い合わせは多いです。これから事業を拡大したいと考えている税理士事務所からのニーズがあります。もちろん、「 10名~20名規模の中規模事務所 」の譲受を希望している事務所も多いです。

 

 

「必ず買手が見つかります」とは断言はできませんが、「小規模の事務所だから買手は見つからない」と決め切らずに、譲渡先を探してみてはいかがでしょうか。

 

 

税務研究会では、全国の会計事務所より、譲渡を希望する税理士事務所を譲り受けたいという希望の連絡を多数受け付けています。譲渡をご検討の場合は、お気軽にご相談ください。