[M&Aニュース](2021年1月12日〜2021年1月22日)

◇IMAGICA GROUP、グループで100人程度の希望退職を募集、◇常磐開発へのMBO、買付価格を1200円引き上げ9000円に、◇歯愛メディカル<3540>、電力小売り子会社のワンレクトホールディングスを経営陣に譲渡、◇サニーサイドアップグループ<2180>、コミュニケーション支援子会社のENGAWAをAnyMind Groupに譲渡、◇三陽商会、150人程度の希望退職を募集|セカンドキャリア支援制度から切り替え、◇三井松島ホールディングス<1518>、住宅部材製造のシステックキョーワを子会社化、◇ユーグレナ<2931>、スキンケアブランド「あきゅらいず」展開のLIGUNAを子会社化、◇LINE、Z ホールディングス<4689>へのTOBを開始、◇クレアホールディングス<1757>、感染症検査装置の販売取り扱いのオンサイトスクリーンを子会社化、◇トーカイ<9729>、中日本信和から福祉用具貸与・販売事業などを取得 ほか

 

IMAGICA GROUP、グループで100人程度の希望退職を募集

IMAGICA GROUPは22日、本体と映像制作サービス事業を手がける中核子会社のIMAGICA Lab(東京都品川区)で希望退職者を募ると発表した。新型コロナウイルス感染拡大で国内映像市場が厳しさを増す中、グループ事業再編など抜本的な構造改革の一環として打ち出した。本体で10人程度、IMAGICA Labで90人程度の合計100人程度を募集する。退職日は3月31日付とする。割増退職金を支給し、再就職を支援する。

IMAGICA Labは4月1日付でエンターテインメント、テレビ番組・CM、ゲーム・グラフィック関連など分野別に5つの子会社に分割・再編される予定。

常磐開発へのMBO、買付価格を1200円引き上げ9000円に

常磐開発に対してTOB(株式公開買い付け)を実施中のエタニティ(福島県いわき市)は22日、買付価格を1200円引き上げて9000円にすると発表した。このTOBはMBO(経営陣による買収)の一環として11月中旬から行われているが、常磐開発株の市場価格が買付価格の7800円を上回る高値圏が続き、成立が見込めない状況にあった。買付価格の引き上げは今回が初めて。併せて1月25日までとしていた買付期間を2月9日まで11営業日延長した(延長は2度目)。

買付主体のエタニティは常磐開発会長の佐川藤介氏が設立し、TOBを通じてジャスダックに株式を上場する常磐開発の非公開化を目指している。常磐開発は1960年に常磐興産の前身である常磐炭礦の磐城砿業所から土建、開削、ボーリング部門などが分離・独立して発足した。筆頭株主は株式12.76%を保有する常磐興産(東証1部)。

歯愛メディカル<3540>、電力小売り子会社のワンレクトホールディングスを経営陣に譲渡

歯愛メディカルは、電力小売り事業子会社のワンレクトホールディングス(金沢市。売上高900万円、営業利益△300万円、純資産△1200万円)の全保有株式(所有割合60%)を、ワンレクトHDの小田柿陽介社長ら2氏に22日付で譲渡した。譲渡価額は非公表。

歯愛メディカルは昨年7月に新電力の石川電力(金沢市)と福井電力(福井市)を傘下に持つワンレクトHDを買収したが、2021年に入り、寒波や発電燃料不足を受けた卸電力価格の急騰で新電力事業を取り巻く環境が不透明となる中、経営資源の配分を見直すことにしたという。

歯愛メディカルは歯科診療用品の通販大手。経営多角化の一環として2016年に新電力事業に参入し、歯科医院、クリニックを中心に全国1万3000件を超える契約先に電力を販売している。新電力事業の拡充に向けて昨夏、グループに迎えたのがワンレクトHDだった。

サニーサイドアップグループ<2180>、コミュニケーション支援子会社のENGAWAをAnyMind Groupに譲渡

サニーサイドアップグループは、外国人観光客向けコミュニケーション支援や外国語メディア運営を手がける子会社のENGAWA(東京都新宿区。売上高5億9500万円、営業利益△1億6200万円、純資産534万円)の全保有株(所有割合53.12%)を、D2C(ECサイトを通じた直販)プラットフォーム事業のAnyMind Group(東京都港区)に譲渡することを決めた。譲渡価額は約8100万円(ほかにAnyMind Group株式245株)。譲渡予定日は2021年1月29日。

サニーサイドはENGAWAの株式30%余りを保有し、持ち分法適用関連会社としてきたが、譲渡交渉を円滑に進めるため、昨年12月に持ち株比率を50%超に高め。一時的に子会社化した経緯がある。譲渡先のAnyMind Groupはアジア圏や中東、インド地域の17拠点でD2Cプラットフォーム事業を展開する。

IMAGICA GROUP<6879>、字幕・吹替の米国子会社SDIをスウェーデンIYUNOに譲渡

IMAGICA GROUPは、米国子会社のSDI Media Group,Inc.(SDI、ロサンゼルス。売上高226億円、純資産29億円)の全株式を、ローカライズ(字幕・吹替)事業大手のスウェーデンIYUNO Media Group(IYUNO、ストックホルム)に譲渡することを決めた。映像制作サービス事業の構造改革の一環。譲渡価額、譲渡予定日は未確定。

SDIは2004年設立で、映像コンテンツを中心とした吹き替えや字幕付けなどのメディア・ローカライズ事業を手がけるが、近年、動画配信プラットフォームの躍進で競争激化が続いている。譲渡先のIYUNOは世界30カ国に35拠点を展開するローカライズ業界の大手企業。

三陽商会、150人程度の希望退職を募集|セカンドキャリア支援制度から切り替え

三陽商会は21日、150人程度の希望退職を募集すると発表した。全従業員を対象とし、年齢や勤続年数はとくに定めていない。昨年12月後半から40歳以上の正社員(販売職を除く)を対象に退職者を募る「セカンドキャリア支援制度」(人数は定めず)を実施中だが、今回の希望退職制度に移行する。新型コロナウイルス感染拡大に伴い、2度目の緊急事態宣言が出されるなど、アパレル事業を取り巻く経営環境が一段と悪化しているのを受けた。

募集期間は2月15日~3月5日(退職日は3月31日)。所定の退職金に特別退職金を上乗せ支給し、再就職を支援する。

三陽商会は2015年に経営の屋台骨だった英「バーバリー」とのライセンス契約終了後、業績が低迷し、赤字が常態化している。最終赤字は2021年2月期見込みを含めて5期連続で、とりわけ足元は新型コロナ感染拡大で状況が厳しさを増している。希望退職の募集は2018年(250人募集)以来。

日本製鉄<5401>、東京製綱<5981>にTOB

日本製鉄は、東京製綱に対してTOB(株式公開買い付け)を始めると発表した。持ち株比率を現在の9.91%から19.91%に引き上げるのが狙い。日本製鉄は同TOBで東京製鋼を持分法適用会社化するかどうかは未定という。

東京製綱は同TOBの公表が一方的かつ突然に行われたとして、内容を精査し速やかに見解を公表するとしている。

買付価格は1500円で、前営業日の終値1099円に対して36.49%のプレミアムを上乗せした。買付予定数は162万5500株で、これを超える部分の全部または一部の買い付けをしない。一方、下限は設けない。

買付期間は1月22日から3月8日までの30営業日。買付代金は約24億3800万円。公開買付代理人は大和証券。決済開始日は3月15日。

三井松島ホールディングス<1518>、住宅部材製造のシステックキョーワを子会社化

三井松島ホールディングスは、住宅部材製造のシステックキョーワ(大阪市。売上14億8000万円、営業利益1億8100万円、純資産25億7000万円)の全株式を取得し子会社化することを決めた。非石炭生産事業への積極投資の一環。取得価額は非公表。取得予定日は2021年2月1日。

システックキョーワは1987年設立で、新築住宅やリフォームの際に使われる巾木用コーナーキャップ、ドアストッパーなどの住宅部材を主力製品とする。企画から金型、成形、組み立てまでグループ内での一貫生産を実現し、タイに自社工場を展開する。また、商社を介さず、大手住宅・建材メーカーに対する直販体制を築いている。

ユーグレナ<2931>、スキンケアブランド「あきゅらいず」展開のLIGUNAを子会社化

ユーグレナは、スキンケア(基礎化粧品)ブランドの「あきゅらいず」などを展開するLIGUNA(東京都小金井市。売上高18億3000万円、営業利益1億900万円、純資産6億7600万円)を株式交換を通じて完全子会社化することを決めた。ユーグレナは微細藻ミドリムシを使った機能性食品や化粧品を主力とする。LIGUNAとの協業を進め、ヘルスケア事業の拡充につなげる。株式交換予定日は2021年3月1日。

LIGUNAは2003年に設立し、スキンケアのほか、雑貨、食品の企画開発、通信販売を手がける。主力の「あきゅらいず」は素肌で暮らす心地よさを商品コンセプトとし、化粧品やファンデーションに頼らないシンプルケアが売り物。

変動性株式交換方式を採用し、LIGUNA1株に対して交付するユーグレナ株の割当数は2月12日~18日の5営業日におけるユーグレナ株価をもとに決定する。

LINE、Z ホールディングス<4689>へのTOBを開始

LINEは、ZホールディングスへのTOB(株式公開買い付け)を始めると発表した。2019年12月23日に発表した両社の経営統合の一環で、これに先立つ2020年12月29日にLINEは上場を廃止している。TOBが成立した場合のLINEによるZホールディングス株式の保有比率は44.62%。TOB成立後もZホールディングスの上場は維持する。

Zホールディングスは、同TOBについて賛成意見を表明し、株主が応募するか否かについては中立としている。

買付価格は348円で、前営業日の終値703.8円に対して50.55%のディスカウントをした。買付予定数は21億2536万6950株で、これに満たない場合は応募株式全ての買い付けをしない。

買付期間は1月21日から2月18日までの20営業日。買付代金は約7396億円。公開買付代理人はSMBC日興証券。決済開始日は2月26日。

ケーズホールディングス<8282>、携帯販売子会社ケーズソリューションシステムズのドコモショップ事業をコネクシオに譲渡

ケーズホールディングスは、子会社で携帯電話小売り・取り次ぎのケーズソリューションシステムズ(水戸市)が手がけるドコモショップ事業を、携帯電話販売のコネクシオ(東京都新宿区)に譲渡することを決めた。家電専門店としての経営資源を集中し、グループ経営の効率化と合理化を進める狙い。譲渡価額は非公表。譲渡予定日は2021年4月1日。

アウトソーシング<2427>、製造業向け人材サービスのエス・エス産業を子会社化

アウトソーシングは、製造業向けに人材派遣や業務請負を手がけるエス・エス産業(愛知県小牧市)の全株式を取得し子会社化することを決めた。愛知県や九州でのサービス強化につなげるほか、外国人労働者や習熟作業者の活躍領域の拡大を期待している。エス・エス産業は1994年設立で、鹿児島県にも営業拠点を置く。取得価額は非公表。取得予定日は2021年2月1日。

ジャパンエレベーターサービスホールディングス<6544>、首都圏で450台以上を保守管理する東京エレベーターを子会社化

ジャパンエレベーターサービスホールディングスは、エレベーターの保守管理を手がける東京エレベーター(東京都中央区。売上高2億1600万円、営業利益△1100万円、純資産6660万円)の株式90%を取得し、19日付で子会社化した。首都圏での事業基盤強化が狙い。東京エレベーターは1997年設立で、保守契約台数は東京都を中心に1都3県で450台以上という。取得価額は非公表。

わらべや日洋ホールディングス<2918>、人材サービス子会社のソシアリンクの一部事業をヒューマンアイに譲渡

わらべや日洋ホールディングスは人材サービス事業子会社のソシアリンク(東京都新宿区)の事業の一部を、人材サービス事業者のヒューマンアイ(東京都八王子市)に譲渡することを決めた。ソシアリンクは在留資格のない外国人技能実習生らを違法に派遣したとして2020年12月末に、出入国管理・難民認定法(入管法)違反容疑で千葉地検に起訴されたのを受け、人材サービス事業から撤退する。譲渡は無償。譲渡予定日は2021日3月1日。

わらべや日洋はセブンイレブン向け弁当、サンドイッチ、総菜などの供給を主力事業とする。子会社のソシアリンクはわらべや日洋グループのほか、他の食品メーカー向けに人材派遣や業務請負を手がけてきた。今回譲渡するのはグループ会社以外に対する事業。当該事業の直近業績(2020年3月〜11月)は売上高33億円、経常赤字4500万円。

トーカイ<9729>、中日本信和から福祉用具貸与・販売事業などを取得

トーカイは、足場レンタルの中日本信和(新潟県上越市)から会社分割により福祉用具貸与・販売事業と住宅改修事業を取得することを決めた。中部地方におけるシルバー事業の顧客基盤を拡大するのが狙い。当該事業の直近売上高は1億1500万円。取得価額は2200万円。取得予定日は2021年3月1日。

レオパレス21<8848>、ベトナムの不動産子会社を中和石油に譲渡

レオパレス21は、不動産事業のベトナム子会社LEOPALACE21 VIETNAM CO.,LTD.(ホーチミン)の全出資持ち分を、ガソリンスタンド事業やレンタカー事業を手がける中和石油(札幌市)に譲渡することを決めた。賃貸アパート事業の施工不良問題による業績悪化に伴う構造改革の一環で、非中核・不採算事業からの撤退方針に基づき、国内外で売却先を探していた。譲渡価額は非公表。譲渡予定日は2021年4月1日。

スカパーJSATホールディングス<9412>、農業・産業用ドローン事業子会社のエンルートの一部事業をNTT e-Droneに譲渡

スカパーJSATホールディングスは子会社で農業・産業用ドローン事業を手がけるエンルート(埼玉県朝霞市)の一部事業を、NTT東日本傘下のNTT e-Drone Technology(埼玉県朝霞市)に譲渡することを決めた。NTTグループとの連携を通じて、山間・島しょ部などの通信不感帯や見通し外飛行における技術的課題の解決、画像解析などのサービス領域拡大に取り組む。譲渡価額は非公表。譲渡予定日は2021年1月31日。

ウィル<3241>、リフォーム工事設計・施工管理子会社の遊をアートリフォームに譲渡

ウィルは、リフォーム工事の設計・施工管理を手がける全額出資子会社の遊(神戸市。売上高2億9700万円、営業利益△200万円、純資産5500万円)の全株式を、住宅・店舗内装工事のアートリフォーム(大阪府吹田市)に18日付で譲渡した。遊は2013年設立で、富裕層向け高価格帯リフォームを主体とする。譲渡価額は1億5000万円。

全国保証<7164>、摂津水都綜合信用から住宅ローン保証事業の一部を取得

全国保証は、摂津水都綜合信用(大阪府茨木市)から住宅ローン保証事業の一部(約58億円分の保証債務)を会社分割により取得することを決めた。保証事業の基盤拡充の一環。取得価額は1円。取得予定日は2021年3月25日。

セガサミーホールディングス、希望退職に729人応募

セガサミーホールディングスは15日、希望退職に729人の応募があったと発表した。650人としていた募集人員を大幅に上回った。新型コロナウイルス感染の影響拡大による業績悪化を受けた構造造改革の一環として、グループ正社員・契約社員(約9000人)を対象に2020年11月16日~12月25日に募った。退職日は2021年2月28日。2021年3月期決算に特別退職加算金などに関連費用約95億円を特別損失として計上する。

コロナ禍に伴う巣ごもり需要でゲームソフト関連が伸びたものの、パチンコ・パチスロの遊技機関連やアミューズメント機器・施設関連などが落ち込んでいる。2021年3月期は200億円を超える最終赤字(前期は137億円の黒字)に転落する見通し。

土木管理総合試験所<6171>、熱流体解析ソフト開発のアドバンスドナレッジ研究所を子会社化

土木管理総合試験所は、熱流体解析ソフトウエア開発のアドバンスドナレッジ研究所(東京都新宿区。売上高3億7200万円、営業利益1億2200万円、純資産3億4000万円)の全株式を取得し子会社化することを決めた。主力である建設コンサルタント事業のサービスメニュー拡充につなげる。建設業界では省エネや快適性の観点から、設計の初期段階から熱流体シミュレーションを活用した建物環境の検討・考察が必須となりつつある。

取得価額は9億3700万円。取得予定日は2021年1月18日。

AGCとセントラル硝子、国内建築用ガラスの事業統合を中止

AGCとセントラル硝子は14日、国内建築用ガラスの事業統合に関する協議を中止したと発表した。両社は2019年12月に基本合意書を締結し、2020年12月末の事業統合完了を目指していた。しかし、条件面で両社の見解が異なり、合意が困難との認識にいたったとしている。

建築用ガラスの国内市場は新設住宅着工の減少や複層ガラスの普及に伴う需要構造の変化などを受け、厳しい環境が続いている。こうした中、両社は事業統合をテコに経営の効率化や収益性の向上を実現する狙いだった。

AGCは国内ガラス業界首位で、セントラル硝子は同3位。両社とも経営の主軸を自動車用ガラスなどに置いており、とりわけ国内市場が縮小する建築用ガラスについてはかねて抜本的な構造改革が課題となっていた。

居酒屋のかんなん丸、27店舗の閉店と80人程度の希望退職を実施

居酒屋を運営するかんなん丸は14日、27店舗の閉店と80人規模の希望退職募集を実施すると発表した。総合居酒屋に対する消費者離れに加え、コロナ禍による来店客激減で深刻な業績悪化に直面している。

かんなん丸は居酒屋チェーン大手、大庄のフランチャイズ加盟店で、埼玉県を地盤とする。6月末までに閉店する27店舗は「庄や」11店舗、「日本海庄や」11店舗、「やるき茶屋」3店舗のほか、カラオケルーム「うたうんだ村」2店舗で、全61店舗(2020年9月末)の半数近くにあたる。また、80人程度を予定する希望退職は正社員(子会社を含む)を対象とし、3月1日~10日に募集する。退職日は4月1日付。特別退職金を支給し、再就職を支援する。

かんなん丸の2020年6月期業績は売上高23億1600万円、営業赤字3億2600万円、最終赤字6億2800万円。2017年6月期から4期連続の最終赤字(営業赤字は3期連続)に陥り、この間、売上高は半減している。

一連の施策を通じて、事業規模に見合った人員体制の構築と企業体質の強化を目指す。

クレアホールディングス<1757>、感染症検査装置の販売取り扱いのオンサイトスクリーンを子会社化

クレアホールディングスは、感染症検査装置の販売を取り扱うオンサイトスクリーン(東京都港区。売上高0円、営業利益0円、純資産△200万円)を株式交換で子会社化することを決めた。オンサイトスクリーンはメタボスクリーン(横浜市)が事業化した感染症検査装置の国内総代理店。中核の建設事業の再構築と事業多角化を推進する一環。株式交換比率はクレア1:オンサイトスクリーン81万9225。株式交換予定日は2021年2月4日 。

JKホールディングス<9896>、建築資材販売の土井住宅産業から問屋・スーパー事業などを取得

JKホールディングスは子会社を通じて、建設資材販売の土井住宅産業(大阪府高槻市)から問屋事業やスーパーマーケット事業などを取得することを決めた。京阪地域での経営基盤強化が狙い。対象事業の直近売上高は11億8000万円。取得価額は非公表。取得予定日は2021年3月1日。

取得するのは木材・建材・住器問屋、スーパーマーケット「北摂高槻店」(大阪府高槻市)と「北摂伏見店」(京都市)、本社営業部の各事業。土井住宅産業の設立は1952年。

きずなホールディングス<7086>、葬儀葬祭業の備前屋を子会社化

きずなホールディングスは葬儀葬祭業の備前屋(岡山県瀬戸内市。売上高2億9900万円、営業利益5300万円、純資産2億8800万円)の全株式を取得し、子会社化することを決めた。同社として初の中国エリアへの進出となる。取得価額は3億2000万円。取得予定日は2021年1月27日。

備前屋は1970年に設立。瀬戸内市内を中心に家族葬・一般葬を手がけ、3店(瀬戸内市2店、岡山市1店)の直営ホールを展開する。近年は岡山市内での事業拡大に力を注いでいる。

マクセルホールディングス、早期退職支援制度に309人応募

マクセルホールディングスは13日、40歳以上の国内グループ社員を対象に実施した早期退職支援制度に309人の応募があったと発表した。事業構造改革の一環として、人数を定めず、2020年11月16日~12月25日に募った(退職日は2021年2月28日)。自動車、半導体関連の部品や一般消費者向け健康・理美容機器などを主力製品とするが、足元では新型コロナウイルスの影響拡大で自動車関連を中心に業績が悪化している。

退職者には規定の退職金に退職金に加え、退職一時金を上乗せして支給し、再就職を支援する。

文教堂グループホールディングス、希望退職に25人応募

書店大手の文教堂グループホールディングスは13日、希望退職に25人の応募があったと発表した。事業再生計画に基づく構造改革の一環で、45歳以上64歳未満の正社員を対象とし、25人程度を目安に2020年11月9日~30日に募った(退職日は12月31日)。募集人員はグループの正社員の1割強にあたる。所定の退職金に割増加算金を上乗せ支給し、再就職支援サービスを提供する。

同社は2019年9月に事業再生ADR(裁判外紛争処理解決手続き)に基づく事業再生計画を策定。取引金融機関の支援による債務超過解消、不採算店舗の閉鎖などを進めてきた。

再建初年度の2020年8月期は売上高12.6%減の213億円、営業利益4億1400万円(前期は4億9700万円の赤字)、最終利益2億8800万円(同39億8100万円の赤字)となり、5年連続の減収ながら、3年ぶりに黒字転換した。2021年8月期の売上高は13.5%減の184億円を見込む。

シャルレ、早期退職を募るセカンドキャリア選択支援制度を実施

女性下着や化粧品などの訪問販売を手がけるシャルレは13日、セカンドキャリア選択支援制度を導入すると発表した。対象は50歳以上の社員と再雇用嘱託社員で、人数を定めず、1月13日~29日を期間に早期退職者を募る。退職日は3月31日。働き方改革の推進に加え、中長期的な人員構成の適正化を促す狙いがある。所定の退職金に加えてセカンドキャリア選択支援金を上乗せ支給し、再就職支援サービスを提供する。

2021年3月期業績予想は売上高137億円、営業赤字12億5500万円、最終赤字18億4000万円。

山陽電鉄<9052>、山陽百貨店<8257>をTOBで非公開化

山陽電気鉄道は子会社の山陽百貨店に対するTOB(株式公開買い付け)を実施すると発表した。山陽百貨店は山陽電鉄グループが53.03%の株式を保有する連結子会社。山陽百貨店の完全子会社が目的で、TOBが成立すれば上場廃止となる見通し。山陽百貨店は賛同の意見表明と株主へ応募を推奨している。

百貨店業界は全国で閉店が相次ぐなど競争が激しい。山陽電鉄は山陽百貨店の完全子会社化により中長期的な視点から迅速かつ機動的な経営体制を構築し、同社の競争力の強化を図る。

買付予定数は38万4746株で、1株当たり2630円で買い取る。公表前営業日の終値1660円に対して58.43%のプレミアムをつけた。応募が下限の11万7384株に満たない場合は、応募株式全ての買い付けをしない。

買付期間は1月14日から3月1日まで。買付代金は約10億1000万円。公開買付代理人はSMBC日興証券。決済開始日は3月5日。

データセクション<3905>、店舗内カメラの画像解析サービスを手がけるチリINTELIGENXIAを子会社化

データセクションは12日、チリ現地法人を通じて、小売店向け店舗内カメラの画像解析サービスを手がける同国INTELIGENXIA S.A.(サンティアゴ)の子会社化に関する基本合意書を締結したと発表した。取得価額、取得予定日はいずれも未確定。

データセクションは小売店に設置したAI(人工知能)カメラで取得する画像・動画データとPOS(販売時点情報管理システム)データを組み合わせ分析することで店舗の業績向上を支援するサービス「FollowUP」を世界20カ国で手がけ、チリもその一つ。チリには現地法人Jach technology SpA(サンティアゴ)を置くが、今回子会社化するINTELIGENXIAは現地での競合関係にあるという。

 

 

 

 

情報提供:株式会社ストライク

[解説ニュース]

自宅家屋を取壊して敷地を譲渡した場合の譲渡所得の3,000万円控除の取扱い①

 

〈解説〉

税理士法人タクトコンサルティング(山崎 信義/税理士)

 

 

[関連解説]

■自宅家屋を取壊して敷地を譲渡した場合の譲渡所得の3,000万円控除の取扱い①

■譲渡所得税の最近のトラブル事例集

 

1.3,000万円控除の概要


個人が自己の居住用の不動産を譲渡した場合は、譲渡所得の金額の計算上、最高3,000万円が控除できる特例が設けられています。これが「居住用財産の譲渡に係る3,000万円特別控除(以下「3,000万円控除」といいます。)」です。

 

3,000万円控除の対象不動産には、次のようなものがあります(租税特別措置法第35条第2項)。

 

①現に自己が居住している家屋
②居住用に供されなくなった日から同日以後3年を経過する日の属する年の12月31日までの間に譲渡した家屋
③①又は②の家屋とともに譲渡したその敷地
④①の家屋が災害により滅失した場合において、その家屋に住まなくなった日から3年目の年の12月31日までの間(原則)に譲渡したその敷地

 

2.自宅家屋を取壊し後に敷地の譲渡契約を締結した場合の3,000万円控除の取扱い


上記1より、3,000万円控除は災害により自宅家屋が滅失した場合を除き、個人が自宅使用の家屋を譲渡することを前提としている特例です。

 

しかし、この前提を厳しく当てはめようとすると、例えば自宅家屋とその敷地を一体で(同時に)譲渡しようとしたが、買主から家屋を除去したうえで土地のみを譲渡してほしいといわれたため、売主がその家屋を取壊して土地だけを譲渡したような場合には、自宅家屋の譲渡を伴わないので、その土地の譲渡については3,000万円控除に係る上記の適用要件を満たさないことになります。不動産取引においては、土地の譲渡を進めるために譲渡前にその土地上の家屋を取壊すことが珍しくなく、家屋の取壊しにより3,000万円控除の適用が受けられないとすると、不動産取引の実態に税制がマッチしていないことになります。

 

このため国税庁では、租税特別措置法通達35-2 により、所有者が居住の用に供している家屋(または居住の用に供されなくなった家屋)を取壊し、その敷地の用に供されていた土地等を譲渡した場合であっても、その譲渡が次の要件をすべて満たしているときは、3,000万円控除の適用を認めています。

 

 

①その土地等の譲渡契約が、その家屋を取壊した日から1年以内に締結され、かつ、その家屋を居住用に使用しなくなった日以後3年を経過する日の属する年の12月31日までに譲渡したものであること。
②その家屋の取壊し後、譲渡契約の締結日まで貸付けその他の用に使用していない土地等の譲渡であること。

 

 

上記①については、土地等の譲渡の期限について、譲渡契約を締結する日が「その家屋を取壊した日から1年以内」という要件を定めています。この要件を設けた理由について、「令和2年1月改訂版 租税特別措置法通達逐条解説(譲渡所得関係)」(大蔵財務協会)では、土地等を譲渡するためにその土地等上の家屋を取壊すという関係からして、このような期限を定めることは合理的であり、かつ、土地等を譲渡するために家屋を取壊す場合、その取壊し後1年間という猶予期間があれば、その間に土地等の譲渡契約をすることが十分可能である旨を説明しています(同逐条解説470頁)。

 

また②については、家屋の取壊し後、土地等の譲渡契約の締結日までの期間は跡地の利用を制限していますが、土地等の譲渡契約の締結後、土地等の所有権移転(引渡し)までの期間については、跡地の利用につき特に制限を設けていません。

 

例えば”等価交換方式”によるマンション建設のため、譲渡契約締結後に土地の譲受者がその土地上に建物を建設し、建物完成時にその建物と土地とを交換する場合には、他の要件を満たしているのであれば、3,000万円控除の適用が認められます。

 

 

 

税理士法人タクトコンサルティング 「TACTニュース」(2021/1/13)より転載

[M&Aニュース](2020年12月28日〜2021年1月8日)

◇放電精密加工研究所、希望退職に30人応募|予定数の半数にとどまる、◇ムーンバット、希望退職に43人応募、◇マルハニチロ<1333>、水産加工のベトナム「サイゴンフード」を子会社化、◇ケイアイスター不動産<3465>、埼玉県で戸建注文住宅を手がけるプレスト・ホームを子会社化、◇日本創発グループ<7814>、広告子会社のダンサイエンスを経営陣に譲渡、◇J.フロント リテイリング<3086>、大丸・松坂屋で飲食店を運営する子会社のJ.フロントフーズをダンシンダイナーに譲渡、◇ブリヂストン<5108>、屋根材製造の米国子会社ファイアストン・ビルディング・プロダクツをスイス企業に売却、◇ビーネックスグループ<2154>、システム開発のアロートラストシステムズを傘下に持つレフトキャピタルを子会社化、◇ニトリホールディングス、「島忠」へのTOBが成立し1月6日に子会社化、◇壱番屋<7630>、北海道旭川市でジンギスカン料理店経営の大黒商事を子会社化 ほか

 

 

放電精密加工研究所、希望退職に30人応募|予定数の半数にとどまる

放電精密加工研究所は7日、希望退職に30人の応募があったと発表した。60人程度を予定していたが、応募は半数にとどまった。40歳以上の正社員を対象に2020年11月23日~12月11日に募った(退職日は2021年1月31日)。主力の放電加工・表面処理事業が新型コロナウイルス感染拡大の影響で大幅な需要減に見舞われ、業績が悪化している。

ムーンバット、希望退職に43人応募

ムーンバットは8日、希望退職に43人の応募があったと発表した。国内子会社を含む45歳以上の社員・嘱託社員(販売職を除く)を対象とし、40人程度を予定して2020年12月14日~25日に募った。新型コロナの影響拡大で身回り品の販売が落ち込み、2021年3月期は2年連続の最終赤字を見込む。収益改善に向けて営業拠点の集約と合わせ、人員体制の再構築に取り組んでいる。

退職日は年3月10日付。所定の退職金に加え、特別割増退職金を支給し、再就職支援サービスを提供する。

マルハニチロ<1333>、水産加工のベトナム「サイゴンフード」を子会社化

マルハニチロはベトナムの水産・食品加工メーカー、サイゴンフード(ホーチミン)の株式57.93%を取得し子会社化することを決めた。日本向け水産加工品の製造委託先として2017年から取引関係にあった。取得価額は非公表。取得予定日は2021年1月末。

サイゴンフードは2003年に創業し、「SG FOOD」ブランドで冷凍食品やレトルト食品を展開する。ベトナムの朝食として一般的なお粥、食卓を囲む鍋セットなどのほか、近年はベビーフードも手がける。

ケイアイスター不動産<3465>、埼玉県で戸建注文住宅を手がけるプレスト・ホームを子会社化

ケイアイスター不動産は、戸建注文住宅のプレスト・ホーム(埼玉県蓮田市。売上高10億4000万円、営業利益△3910万円、純資産1億7600万円)の全株式を取得し、8日付で子会社化した。プレストホームは2005年設立し、埼玉県中央部、東部、西部エリアを地盤とする。ケイアイスターはコンパクト戸建分譲開発事業の経営ノウハウを移転し、グループとして成長加速につなげる。取得価額は非公表。

日本創発グループ<7814>、広告子会社のダンサイエンスを経営陣に譲渡

日本創発グループは、全額出資する広告子会社のダンサイエンス(東京都中央区。売上高8億2500万円、営業利益500万円、純資産3億1800万円)の株式85.02%を、8日付で経営陣に譲渡した。ダンサイエンスは2017年に日本創発グループの傘下に入ったが、ダンサイエンスの西尾考弘社長から独自の成長戦略を推し進めたいとの申し出があったという。譲渡価額は1億9500万円。

ダンサイエンスの譲渡先は西尾社長が設立した新会社のRIM(千葉県印西市)。ダンサイエンスは1977年に設立し、40年を超える業歴を持つ。

J.フロント リテイリング<3086>、大丸・松坂屋で飲食店を運営する子会社のJ.フロントフーズをダンシンダイナーに譲渡

J.フロント リテイリングは、全額出資子会社で大丸・松坂屋店舗やショッピングセンターなどに飲食店を出店するJ.フロントフーズ(大阪市。売上高23億7000万円、営業利益△1300万円、純資産5億8300万円)の全株式を、飲食店経営のダンシンダイナー(大阪市)に譲渡することを決めた。外食産業を取り巻く事業環境が厳しさを増す中、新型コロナの影響が重なり、業績が低迷したうえ、近年、百貨店事業との相乗効果が低減している状況にあったという。譲渡価額は1億7000万円。譲渡予定日は2021年2月26日。

ブリヂストン<5108>、屋根材製造の米国子会社ファイアストン・ビルディング・プロダクツをスイス企業に売却

ブリヂストンは7日、屋根材など建築資材を製造・販売する米国子会社のファイアストン・ビルディング・プロダクツ・カンパニー(テネシー州。売上高1780億円、営業利益129億円、純資産695億円)を、スイスの建材メーカーLafargeHolcim Ltdに売却することで合意したと発表した。 売却価額は企業価値34億ドル(約3520億円)に運転資本などにかかる調整を行い、確定する。売却完了は2021年上期中を見込む。2021年12月期決算に売却益約2000億円を計上する。

ブリヂストンはファイアストン・ビルディング・プロダクツ・カンパニーの売却により、タイヤ・ゴム事業の収益力の再構築や新たな事業領域への戦略的成長投資が可能になるとしている。

SHIFT<3697>、クラウドサービス提供のVISHを子会社化

SHIFTは、クラウドサービスの提供やシステム開発を手がけるVISH(名古屋市。売上高6億2400万円、営業利益1億6900万円、純資産3億3000万円)の全株式を取得し、7日付で子会社化した。VISHは幼稚園・保育園、スイミングスクール、教習所などを主要顧客とするが、こうした分野はIT化が遅れているとされ、市場開拓余地が大きいと判断。両社一体でサービス向上や事業拡大を目指す。取得価額は非公表。

ビーネックスグループ<2154>、システム開発のアロートラストシステムズを傘下に持つレフトキャピタルを子会社化

ビーネックスグループは、システム開発のアロートラストシステムズ(大阪市)を傘下に持つレフトキャピタル(東京都中央区。売上高27億円、営業利益1億900万円、純資産5100万円)の全株式を取得し、6日付で子会社化した。IT領域で新たな顧客基盤の開拓につなげる。ビーネックスは製造系、開発系の技術者派遣を主力としている。取得価額は13億7500万円。

アロートラストシステムズは2007年設立で、通信や金融、流通、製造、旅行、自治体など幅広い業界を顧客とし、各種システムの受託開発で実績を積んできた。

任天堂<7974>、ゲームソフト開発のカナダNext Level Gamesを子会社化

任天堂は、ゲーム用ソフトウエア開発のカナダNext Level Games Inc.(バンクーバー)の全株式を取得し、子会社化することを決めた。Next Levelは2002年に設立以来、「ルイージマンション」シリーズをはじめNintendo Switchやニンテンドー3DS向けにソフトウエア・タイトルの開発に携わっている。同社を傘下に取り込むことで、ソフト開発のスピードや質的向上を期待している。取得価額は非公表。取得予定日は2021年3月1日。

JFLAホールディングス<3069>、ドームから身体機能・身体能力向上に関するDAH事業を取得

JFLAホールディングスは、世界的スポーツブランド「アンダーアーマー」など各種スポーツ用品製造・販売のドーム(東京都江東区)から、身体機能・身体能力向上に関するドリームアスリートハウス(DAH)事業を買収した。JFLAホールディングスはグループ企業を通じてアスリート用食事・飲料を提供している。DAH事業を取り込むことで、トレーニングと食事、食材を結び付け、トップアスリートからスポーツ愛好家まで幅広い層を対象に健康食品などの商品化を推し進める。

JFLAホールディングスはドームが会社分割で設立した新会社DAH(東京都江東区)の株式86%を取得した。取得価額、取得日は非公表。

ドームは「アンダーアーマー」などのスポーツ用品の製造・販売のほか、専門的・科学的な知見をもとにアスリート専用にシステマティックなトレーニングを提供する事業(DAH)を展開している。

クオールホールディングス<3034>、調剤薬局11店を経営する勝原薬局を子会社化

クオールホールディングスは、調剤薬局11店を経営する勝原薬局(兵庫県姫路市)の全株式を取得し、5日付で子会社化した。勝原薬局は1915年に創業し、屋号は「かつはら薬局」。取得金額は非公表。

ニトリホールディングス、「島忠」へのTOBが成立し1月6日に子会社化

ニトリホールディングスは29日、ホールセンター中堅の島忠に対するTOB(株式公開買い付け)が成立したと発表した。島忠株式の77.04%を買い付けた。2021年1月6日に子会社化する運び。今後、残る株式の取得手続きを進め、完全子会社化する。買収総額は約2142億円(うちTOBでの取得分は1650億円)。

島忠を巡ってはホームセンタ―大手のDCMホールディングスが10月初めにTOBを開始したが、これにニトリが割って入り、島忠争奪戦に発展していた。ニトリはDCMを1300円上回る5500円の買付価格を提示し、11月16日(~12月28日)にTOBを始めた。島忠はDCMによるTOBへの賛同を撤回し、ニトリのTOBを支持した。TOBで先行したDCMの対抗策が注目されたが、買付価格の引き上げは行われず、12月初めにTOBは不成立に終わった。

日本板硝子、国内400人削減の一環として早期退職を実施

日本板硝子は、早期退職者を募集すると発表した。新型コロナウイルス感染拡大による業績悪化に対応して11月に国内外で2000人規模の人員削減を盛り込んだ事業構造改革を打ち出した。国内では約400人の削減を予定しており、早期退職の実施はその一環。日本板硝子単体の40歳以上の社員が対象で、募集期間は2021年1月18日~2月12日(退職日は3月31日)。募集人数は未定。所定の退職金に加え割増退職金を支給し、再就職を支援する。

2021年3月期業績(通期)予想は売上高13.7%減の4800億円、営業利益57.5%減の90億円。

メディパルホールディングス、希望退職に560人応募

メディパルホールディングスは28日、希望退職者募集に560人の応募があったと発表した。医薬品や医療機器・材料卸売を手がけるメディセオ(東京都中央区)、エバルス(広島市)、アトル(福岡市)の3子会社で、45歳以上勤続10年以上の社員を対象に、12月14日~25日に募った。持続的成長に向けた構造改革の一環として人員の適正化を進めるのが目的。募集人数は特に定めていなかった。

退職日は2021年2月28日。所定の退職金に特別割増退職金を支給し、再就職を支援する。

2021年3月期業績予想は売上高1.4%減の3兆2070億円、営業利益39.7%減の320億円、最終利益40%減の228億円。特別割増退職金など関連費用約101億円を特別損失として計上する。

壱番屋<7630>、北海道旭川市でジンギスカン料理店経営の大黒商事を子会社化

壱番屋は、北海道旭川市でジンギスカン料理店「成吉思汗大黒屋」(1店舗)を経営する大黒商事(北海道旭川市)の全株式を取得し、29日付で子会社化した。大黒屋の創業は2006年。創業者の織田賢児氏から多店舗の実現を託されたとしている。壱番屋は大黒屋の商品力や成長性を高く評価し、グループに迎えることにした。取得価額は非公表。

壱番屋は主力の「カレーハウスCoCo壱番屋」を中心に、鉄板ハンバーグ、カレーラーメン、あんかけスパゲティの専門店を含めて国内外で1480店舗(11月末時点)を展開する。

ヒマラヤ<7514>、創業家がTOBを実施

匕マラヤは創業家の資産管理会社であるコモリ・コーポレーション(岐阜市)が同社株のTOB(公開買い付け)を実施すると発表した。ヒマラヤは三菱商事と2011年10月に資本業務提携を結び、プライベートブランド商品開発や物流効率化などに共同で取り組んできたが、同社との提携解消を受けて今回のTOBを実施することになった。三菱商事は総発行株数の7.84%を保有するヒマラヤ株を全て売却する。

ヒマラヤの創業者である小森裕作代表取締役会長の長男である小森一輝専務が、今回のTOBを実施するコモリ・コーポレーションの全株を保有している。

三菱商事の保有株式を含めて総発行株数の8.08%に当たる99万5300株を上限に、1株当たり805円で買い取る。公表前営業日での終値1004円に対して-19.82%のディスカウントプレミアムとなる。応募が96万6300株を下回る場合は応募株式全ての買い付けをしない。

買付期間は2021年1月4日から2月1日まで。買付代金は約8億円。公開買付代理人は東海東京証券。決済開始日は2月8日。

ジーエヌアイグループ<2160>、米Berkeley Advanced Biomaterialsを子会社化

ジーエヌアイグループは米国子会社を通じて、現地Berkeley Advanced Biomaterials Inc.(BABI、カリフォルニア州。売上高2億8900万円、営業利益2億7900万円、純資産4億7900万円)を買収することを決めた。ジーエヌアイグループは2017年にBABI傘下で生体材料(代替骨)の開発・製造を手がけるBerkeley Advanced Biomaterials LLC(BABL、同)の株式70%を取得して子会社化したが、BABIは引き続き株式30%を保有する大株主の立場にあった。業績面で初期の目標通りに成果が上がりつつあるBABLの経営権を100%掌握し、同社を北米戦略の中核と明確に位置づけるのが狙い。

ジーエヌアイグループの米国子会社GNI USA, Inc.(デラウェア州)がBABIの全株式を取得する。取得価額は約39億円で、ジーエヌアイグループの普通株式を対価とする。取得予定日は2021年1月21日。

RIZAPグループ<2928>、エス・ワイ・エスなど印刷子会社2社をシスコに譲渡

RIZAPグループは事業構造改革の一環として、エス・ワイ・エス(東京都台東区。売上高37億6000万円、営業利益△1億900万円、純資産△3億100万円)と北斗印刷(福島県会津若松市。売上高18億1000万円、営業利益6000万円、純資産4億9200万円)の印刷子会社2社の全株式を、飲食店経営のシスコ(東京都台東区)に譲渡することを決めた。譲渡先のシスコは譲渡対象2社の社長である清水郁男氏が100%出資する企業で、シスコから株式取得の提案があったという。譲渡価額は13億7700万円。譲渡予定日は2020年12月29日。

エス・ワイ・エス(2002年設立)はトレーディングカード印刷を主力とし、RIZAPグループが2017年に子会社化した。一方の北斗印刷(1988年設立)は企業の販促ツール、ノベルティ、会社案内などの冊子類の制作、印刷を手がけ、2015年にRIZAPグループの傘下に入った。当初想定していた事業を達成できていなかったことに加え、RIZAPグループが今後経営資源を集中する美容・ヘルスケア分野との相乗効果が必ずしも高いとはいえなかったことから、事業の整理・売却に動いた。

 

 

 

情報提供:株式会社ストライク

後継者問題に関する実態調査(2020年12月公開分)

 

 

 

◇長崎県「後継者問題に関する実態調査」(2020年12月公開分)

長崎県企業の63.4%が「後継者不在」
~後継者不在率は高水準で推移~

※詳細はこちら

 

◇熊本県「後継者問題に関する実態調査」(2020年12月公開分)

熊本企業の50.3%が「後継者不在」
~ 後継者不在率は、九州内では最も低いものの、50%を上回り過去最高 ~

※詳細はこちら

 

◇四国地方「後継者問題に関する実態調査」(2020年12月公開分)

後継者不在率、2011年以降で最高を更新
~全国9地域別、「四国」が最も低い~

※詳細はこちら

 

◇茨城県「後継者問題に関する実態調査」(2020年12月公開分)

茨城県内企業の「後継者不在率」は47.9% 3年連続で低下し最低を更新
~「建設業」「不動産業」「サービス業」は5割超と引き続き高い傾向~

※詳細はこちら

 

◇山梨県「後継者問題に関する実態調査」(2020年12月公開分)

後継者不在率は65.8%、前年より0.6ポイント低下
~ 80代以上の不在率、3割超に上昇 ~

※詳細はこちら

 

◇佐賀県「後継者問題に関する実態調査」(2020年12月公開分)

佐賀県企業の後継者不在率は53.7%
~ 後継者不在率は5年連続で上昇 ~

※詳細はこちら

 

◇埼玉県「後継者問題に関する実態調査」(2020年12月公開分)

後継者不在率66.0%、2017年以降4年連続低下
~ 2020年の事業承継、「同族承継」が4割超を占めるも低下傾向に ~

※詳細はこちら

 

◇山口県「後継者問題に関する実態調査」(2020年12月公開分)

後継者不在率75.3%、全国で3番目に高く
~ 社長年齢が60歳以上の企業では5割強を占める ~

※詳細はこちら

 

◇島根県「後継者問題に関する実態調査」(2020年12月公開分)

後継者不在率73.5%、全国で4番目に高く
~ 社長年齢が60歳以上の企業でも5割を超える ~

※詳細はこちら

 

◇鳥取県「後継者問題に関する実態調査」(2020年12月公開分)

後継者不在率77.9%、全国で2番目に高く
~ 社長年齢が60歳以上でも約6割を占める ~

※詳細はこちら

 

◇岡山県「後継者問題に関する実態調査」(2020年12月公開分)

後継者不在率64.1%、全国平均を下回る
~ 社長年齢が60歳以上の企業では4割を占める ~

※詳細はこちら

 

◇中国地方「後継者問題に関する実態調査」(2020年12月公開分)

後継者不在率70.8%、全国9エリアで2番目に高く
~ 都道府県別、鳥取が2位、山口が3位、島根が4位、広島が8位に ~

※詳細はこちら

 

◇広島県「後継者問題に関する実態調査」(2020年12月公開分)

後継者不在率71.3%、じわり改善続く
~都道府県別の順位、初回の2位から8位に低下~
~社長年齢が60歳以上の企業でも半数近くを占める~

※詳細はこちら

 

◇大分県「後継者問題に関する実態調査」(2020年12月公開分)

後継者不在率は66.9%、前年より1.9pt低下
~ 事業承継は「同族承継」による引き継ぎがトップ ~

※詳細はこちら

 

◇山形県「後継者問題に関する実態調査」(2020年12月公開分)

山形県の後継者不在率62.2% 前年比横ばいだが、楽観視できない状況が続く
~ 「内部昇格」型の事業承継が増加し、同族間の承継は低下 ~

※詳細はこちら

 

◇青森県「後継者問題に関する実態調査」(2020年12月公開分)

青森県の後継者不在率、2011年以降で最高を更新
~ 青森県は60.9%、4年連続で上昇 ~

※詳細はこちら

 

◇沖縄県「後継者問題に関する実態調査」(2020年12月公開分)

沖縄県企業の後継者不在率、全体の81.2%
~ 後継者不在率は調査開始以来4年連続、全国で1位 ~

※詳細はこちら

 

◇九州地方「後継者問題に関する実態調査」(2020年12月公開分)

九州企業の62.7%が「後継者不在」
~ 後継者不在率は4年連続で上昇、過去最高に ~

※詳細はこちら

 

◇静岡県「後継者問題に関する実態調査」(2020年12月公開分)

企業の後継者不在率は60.7%
~「建設業」の後継者不在率が70.4%で最多 ~

※詳細はこちら

 

 

 

 

 

情報提供元(出所):株式会社帝国データバンク

[M&Aニュース](2020年12月14日〜12月25日)

◇河西工業、早期退職制度に175人応募 予定数を100人以上下回る、◇ロイヤルホールディングス、早期退職に予定数を5割上回る315人が応募、◇テラ<2191>、新型コロナ治療薬開発のメキシコPrometheus. BiotechをCENEGENICS JAPANに譲渡、◇スターティアホールディングス<3393>、Brocanteのチャットポッド事業を取得、◇イグニス<3689>、子会社パルスの医療用VRシステム「うららかVR」事業をParafeedに譲渡、◇OSJBホールディングス<5912>、港湾関連工事業の山木工業ホールディングスを子会社化、◇「株式新聞」が紙媒体を廃止し、デジタル版に完全移行、◇りらいあコミュニケーションズ<4708>、対面・訪問事業子会社のアイヴィジットを博報堂DY<2433>傘下のバックスグループに譲渡 ほか

 

 

河西工業、早期退職制度に175人応募 予定数を100人以上下回る 

河西工業は25日、特別早期退職優遇制度に175人の応募があったと発表した。予定していた300人程度を大幅に下回った。正規社員と契約社員を対象に9月と11月(追加分)に募った。新型コロナウイルス感染拡大で自動車用内装インテリア部品など主力製品の需要が大幅に減ったのを受け、人員適正化を含む構造改革を進めている。

早期退職優遇制度への応募数は予定数を100人以上下回ったものの、自己都合退職者などを加えた退職者の合計は232人という。グループ会社でも構造改革施策を実施し、別途205人を削減しており、人員適正化は達成する見込みとしている。

2021年3月期業績予想は売上高28%減の1470億円、営業赤字135億円(前期は40億円の黒字)、最終赤字135億円(同20億円の赤字)。

ロイヤルホールディングス、早期退職に予定数を5割上回る315人が応募

外食大手のロイヤルホールディングス(HD)は25日、早期退職に315人の応募があったと発表した。グループ会社を含む50歳以上64歳以下の社員を対象に12月1日~18日に募ったが、応募者は200人程度としていた予定人員を5割強上回った。退職日は2021年1月31日。新型コロナウイルス感染拡大の影響で業績が急速に悪化し、不採算店舗閉鎖や本部組織のスリム化などの事業構造改革を進めている。

2020年12月期業績予想は売上高39%減の850億円、営業赤字190億円(前期は46億円の黒字)、最終赤字280億円(同19億円の黒字)。

テラ<2191>、新型コロナ治療薬開発のメキシコPrometheus. BiotechをCENEGENICS JAPANに譲渡

テラは、新型コロナウイルス感染症治療薬の開発に取り組むメキシコ子会社のPrometheus. Biotech Corporation.の全保有株式(所有割合51%)を、共同出資パートナーで先端医療支援事業を手がけるCENEGENICS JAPAN(東京都中央区)に譲渡することを決めた。テラはPrometheus. Biotechを8月末に子会社化したが、その際、2020年12月末までにメキシコで薬事承認が得られない場合には取得価額の1億5300万円でCENEGENICS JAPANに買い戻しを要請できる取り決めだった。譲渡価額は1億5300万円。譲渡予定日は2020年12月28日。

テラは今年4月、CENEGENICS JAPANと新型コロナ感染症に対する間葉系幹細胞を用いた治療法の開発に関する共同研究契約を締結し、メキシコに共同運営する新会社で治療薬の臨床試験を進めてきた。9月に現地イダルゴ州から薬事承認を取得したものの、同州以外では年内に薬事承認が得られない状況だったという。

スターティアホールディングス<3393>、Brocanteのチャットポッド事業を取得

スターティアホールディングスはWebアプリケーション企画・開発子会社のスターティアラボ(東京都新宿区)を通じて、Brocante(東京都渋谷区)のチャットポッド事業「LAMPCHAT」を取得することを決めた。デジタルマーケティング事業の強化が狙い。スターティアラボが情報発信や集客、見込み客育成・顧客化などを目的に展開するSaaS(サービスとしてのソフトウエア)群「Cloud CIRCUS」と統合し、サービス充実につなげる。取得価額は非公表。取得予定日は2021年1月4日。

イグニス<3689>、子会社パルスの医療用VRシステム「うららかVR」事業をParafeedに譲渡

イグニスは、子会社のパルス(東京都渋谷区)が手がける医療用VR(仮想現実)システム「うららかVR」事業を、コンサルティング事業のParafeed(東京都千代田区)に25日付で譲渡した。「うららかVR」は研究開発段階にあり、商業化するまでに一定の期間を要することから事業を切り離し、最重点と位置づけるVR活用のエンターテインメント事業に経営資源を集中する。譲渡価額は1500万円。

OSJBホールディングス<5912>、港湾関連工事業の山木工業ホールディングスを子会社化

OSJBホールディングスは傘下企業のオリエンタル白石(東京都江東区)を通じて、福島県小名浜港での港湾関連工事を主力とする山木工業ホールディングス(福島県いわき市)の株式99.9%を取得し、子会社化することを決めた。山木工業ホールディングスは持ち株会社で、その子会社の山木工業(同。売上高55億3000万円、営業利益5億6800万円、純資産21億8000万円=持ち株会社との単純合計)が中核会社。取得価額は38億2000万円。取得予定日は2021年2月19日。

OSJBホールディングスはオリエンタル白石における橋梁工事の受注機会の拡大などを期待している。

りらいあコミュニケーションズ<4708>、対面・訪問事業子会社のアイヴィジットを博報堂DY<2433>傘下のバックスグループに譲渡

りらいあコミュニケーションズは、フィールドオペレーション(対面・訪問)事業子会社のアイヴィジット(東京都渋谷区。売上高51億3000万円、営業利益2億2700万円、純資産12億6000万円)の全株式を、バックスグループ(東京都渋谷区)に譲渡することを決めた。譲渡先のバックスグループは博報堂DYホールディングスの傘下企業。譲渡価額は16億円。譲渡予定日は2021年2月26日。

「株式新聞」が紙媒体を廃止し、デジタル版に完全移行

SBIホールディングス傘下のモーニングスターは24日、発行する日刊「株式新聞」について2021年3月31日をもって紙媒体を休刊し、デジタル版に完全移行すると発表した。新型コロナウイルス感染拡大に伴い、DX(デジタルトランスフォーメーション)化の流れが進展する中、新聞事業を取り巻く環境が一段と悪化し、紙媒体の発行を取りやめることで印刷費や輸送費などのコストをなくし、デジタル媒体に経営資源を集中する。

株式新聞は1949年に発足した証券専門紙。インターネットの普及に伴い、読者離れが進み、業績が悪化し、2008年にモーニングスターに買収された。現在、日本証券新聞と業界を2分するが、かつて証券専門3大紙を形成した株式市場新聞は2009年に廃刊した。

エイベックス、希望退職に103人が応募

エイベックスは24日、希望退職者募集に103人の応募があったと発表した。音楽事業の一部と全社間接部門に在籍する40歳以上の社員(該当者443人)を対象に100人程度を募集人員とし、12月10日~21日に募った。音楽ソフト市場が縮小する中、新型コロナウイルス感染症の影響拡大が重なり、ライブ・イベントの開催自粛を余儀なくされるなど業績が急速に悪化していた。退職日は2021年3月31日付。特別退職加算金を支給するほか、再就職支援サービスを提供する。

投資会社のロングリーチグループ、ITサービスのジャパンシステム<9758>をTOBで子会社化

ジャパンシステムは24日、独立系投資会社のロングリーチグループ傘下のJSLホールディングス合同会社(東京都千代田区)が同社に対して完全子会社化を目的にTOB(株式公開買い付け)を実施すると発表した。ジャパンシステムはTOBに賛同を表明した。TOBが成立すれば、ジャパンシステムはジャスダック上場が廃止となる。

ジャパンシステムは米ITサービス企業DXCの子会社で、システム構築・運用を主力とする。現在、DXCのグループ企業(DXC US)がジャパンシステムの株式53.67%を保有する。ロングリーチグループはTOBを通じて、DXC US以外の株主が保有する46.33%を買い付ける。そのうえで、ジャパンシステムがDXC USの全保有株式について自己株取得を実施する。

ジャパンシステム株の買付価格は1株につき590円で、TOB公表前日の終値409円に44.25%のプレミアムを加えた。買付予定数は1206万3005株で、下限は所有割合13%にあたる338万4400株。買付代金は最大71億1717万円。買付期間は12月25日~2021年2月15日。決済の開始日は2021年2月22日。公開買付代理人は野村証券。

ジャパンシステムは1969年に東京ソフトウェアサービスとして設立。ソフト受託開発で実績を積み、1988年に店頭市場(現ジャスダック)に上場した。経営危機をきっかけに1990年代から一貫して米企業の傘下にあり、2017年からはDXCが最終親会社。

ドラフト<5070>、ブランドコンサルティング事業のサティスワンを子会社化

ドラフトは、ブランドコンサルティングや広告宣伝の企画を主力するサティスワン(東京都渋谷区。売上高1億7900万円、営業利益181万円、純資産5340万円)の全株式を取得し子会社化することを決めた。ドラフトはグループで手がける都市開発、大型案件の空間デザイン業務でブランディングやプロモーション施策と一体化した総合的なサービス体制の強化を目指す。取得価額は未確定。2021年3月中に取得する予定。

SBSホールディングス<2384>、SMC<6273>傘下の東洋運輸倉庫を子会社化

SBSホールディングスは、SMC傘下で倉庫・通関、運送事業を手がける東洋運輸倉庫(東京都港区。売上高24億3000万円、営業利益2億2000万円、純資産59億5000万円)の全株式を取得し、子会社化することを決めた。人口集中や電子商取引の進展に伴い、首都圏で倉庫需要が拡大しているのに対応する。東洋運輸倉庫は東京臨海部の東扇島(川崎市)、若洲(東京都江東区)に大型倉庫を持つ。

取得価額は72億円。取得予定日は2021年1月29日。

クロス・マーケティンググループ<3675>、マーケティングサービス事業のドゥ・ハウスを子会社化

クロス・マーケティンググループは、首都圏を中心にマーケティングサービス事業を展開するドゥ・ハウス(東京都港区。売上高33億3000万円、営業利益990万円、純資産7億300万円)を子会社化することを決めた。デジタルマーケティング領域での事業展開を拡大する。株式と新株引受権の取得により、所有割合53.26%を予定する。取得価額は約5億6900万円(うち新株引受権は約8700万円)。株式取得・新株引受権行使日は2021年1月12日。

ドゥ・ハウスはネット上でのサンプリングを通じて商品の魅力をオンライン上で口コミで伝えるサービス「モラタメ」などを展開する。

コムチュア<3844>、キヤノンマーケティングジャパン<8060>傘下で人材教育事業のエディフィストラーニングを子会社化

コムチュアは、キヤノンマーケティングジャパン傘下で企業向け人材教育・研修事業を手がけるエディフィストラーニング(東京都中央区。売上高13億2000万円、営業利益1億2600万円、純資産4億4300万円)の全株式を取得し子会社化することを決めた。DX(デジタルトランスフォーメーション)化の進展とともに、企業内でクラウドサービスやデジタル技術を活用できるIT人材の育成が欠かせなくなる中、教育需要が一層高まると判断した。取得価額は13億5430万円。取得予定日は2021年3月1日。

幸和製作所<7807>、福祉用具製造販売子会社の幸和ライフゼーションが手がけるデイサービス事業をポラリスに譲渡

幸和製作所は、車いすや歩行器など福祉用具製造・販売子会社の幸和ライフゼーション(東京都江戸川区)が手がけるデイサービス事業を、通所・居室介護事業のポラリス(兵庫県宝塚市)に2021年1月1日付で譲渡することを決めた。主要事業の集約が目的としている。譲渡価額は2140万円。

カシオ計算機、2019年に続き早期退職者を募集

カシオ計算機は23日、早期退職優遇制度を実施すると発表した。営業部門またはスタッフ部門に在籍する勤続10年以上の社員のうち、45歳以上の一般社員と50歳以上の管理職社員が対象で、募集人数は定めず、2021年1月18日から2月1日まで募る。2019年2月にも同様の内容で早期退職を募っており、156人が応募した。

コンパクトデジタルカメラ事業からの撤退などに伴い新規事業創出などに向けて構造改革を推進中。足元では新型コロナの影響拡大が重なり、業績は黒字圏ながら厳しさを増している。通常の退職金に特別退職金を上乗せして支給し、再就職を支援する。

カシオ計算機の2021年3月期業績予想は売上高21.6%減の2200億円、営業利益65.6%減の100億円、最終利益63%減の65億円。

サッポロホールディングス、早期退職優遇制度の第二次申請に51人

サッポロホールディングスは23日、中核子会社のサッポロビールで実施した早期退職優遇制度の2次申請分について59人の応募があったと発表した。勤続10年以上45歳以上の社員を対象に人数を定めず、10月1日から12月10日に募った。退職日は2021年5月20日。今年5月に実施した第1次分では51人が応募しており、同制度への応募者数は合計110人。通常の退職金に加えセカンドキャリア支援金を支給し、再就職を支援する。

NFS、日本フォームサービス<7869>をTOBで非公開化

NFS(東京都江東区)は日本フォームサービスにTOB(株式公開買い付け)を実施し、同社を非公開化する。日本フォームは賛同の意見を表明し、株主に応募を推奨すると発表した。NFSは日本フォーム株を保有していないが、山下岳英元日本フォーム社長の子息である山下宗吾氏が代表取締役を務めており、個人として同社株の66.80%を所有する。同氏は本TOBに応募しない。

日本フォームは情報通信ラックや太陽光発電システムなどの製造・販売を手がける東証JASDAQ(スタンダード)上場企業。取締役会や監査役会の虚偽開催や会計操作などが発覚し、東証は同社を2019年8月に特設注意市場銘柄に指定し、2021年2月の判定で内部管理体制などに改善が認められない場合には上場廃止となる見込みだった。

事実上の支配株主である山下岳英元社長の影響力を排除することが改善の条件で、日本フォームの同族支配を維持するために一族が経営するNFSによるTOBで自ら「幕引き」を図ったとみられる。

買付価格は1株につき3100円。TOB公表前日の終値2010円に54.23%のプレミアムを加えた。買付予定数は13万2205株で、下限は設けないが本TOB成立後にスクイーズアウトを実施する。買付代金は約4億1000万円。買付期間は2020年12月24日から 2021年2月10日までの30営業日。公開買付代理人は三田証券。決済開始日は2021年2月15日。

トーモク<3946>、愛知県地盤のタマゼンから戸建住宅分譲事業を取得

トーモクは、戸建住宅分譲事業を手がける玉善(名古屋市)の事業を取得することを決めた。玉善が戸建住宅分譲事業を会社分割して設立するタマゼン(名古屋市)を子会社化する形をとる。2021年3月1日付で全株式を取得後、タマゼンの社名を元の玉善(新玉善)に変更する。旧玉善はKTキャピタルに社名変更する予定。取得価額は非公表。

トーモクは段ボール・紙器事業を中心に住宅、運輸倉庫事業を展開する。住宅事業では輸入住宅「スウェーデンハウス」で知られる。玉善は1988年創業で、愛知県内で戸建住宅分譲事業のほか、商業施設、マンションの開発などを手がける。

燦キャピタルマネージメント<2134>、山林売買・管理の早稲田不動産管理を子会社化

燦キャピタルマネージメントは、山林の売買・管理を専門とする早稲田不動産管理(東京都中央区。売上高2060万円、営業利益26万6000円、純資産1040万円)の株式51%を取得し、23日付で子会社化した。早稲田不動産管理が所有地の山林(新潟県十日町市、約4万4000平方メートル)で企画する地熱発電やバイオマス発電、マイクロ水力発電の開発事業に参画するのが目的。取得価額は510万円。

燦キャピタルは投資事業の一環としてクリーンエネルギー分野での案件の発掘と機会をうかがっていた。

ハウスコム<3275>、不動産賃貸仲介の宅都を子会社化

ハウスコムは不動産賃貸仲介の宅都(大阪市)の全株式を取得し子会社化することを決めた。宅都は不動産賃貸仲介のほか、不動産売買・売買仲介、不動産賃貸、ホテルの各事業を手がけるが、ハウスコムによる子会社化に先立ち、不動産賃貸仲介を除く事業は会社分割で切り離される。関西圏での不動産賃貸仲介事業を強化するのが目的。取得価額は10億4300万円。取得予定日は2021年3月1日。

宅都は大阪市内中心部・北摂エリアを中心に不動産賃貸仲介店舗を23店舗、東京駅・新大阪駅周辺に法人営業拠点2カ所を持ち、年間仲介件数は1万件を超える。ハウスコムは不動産賃貸仲介店舗を188店舗を持つが、関西圏では6店舗(大阪府4、京都府2)にとどまっていた。

ひろぎんホールディングス<7337>、ひろぎんリースを子会社化

ひろぎんホールディングスは、持ち分法適用関連会社のひろぎんリース(広島市。売上高206億円、営業利益11億1000万円、純資産149億円)を2021年3月1日付で完全子会社化することを決めた。ひろぎんリースの出資構成はひろぎんHD20%、三菱UFJリース80%となっているが、ひろぎんリースが三菱UFJリース保有分を自己株取得することにより、ひろぎんHDの完全子会社となる。資本構成の是正と資本効率の改善が目的。

ワットマン<9927>、シナノ・グループから神奈川県内のゲームステーション事業を取得

ワットマンは、書籍販売やフィットネス事業などを手がけるシナノ・グループ(長野市)からゲームステーション事業を取得することを決めた。リユース(中古品)事業の強化が狙い。取得対象はシナノ・グループが「ゲームステーション」の名称で神奈川県内で展開するゲームやDVD、CD、ホビー製品などの買取ショップ2店舗(本厚木店、上大岡店)。当該事業の直近業績は売上高3億6900万円、経常利益1100万円。取得予定日は2021年2月1日。

岡藤日産証券ホールディングス<8705>、商品取引業のフジフューチャーズから事業を取得

岡藤日産証券ホールディングスは傘下の日産証券を通じて、フジフューチャーズ(東京都中央区)が営む金融商品取引業と商品先物取引業の一部を取得することを決めた。日産証券の顧客基盤の拡充と収益力の強化につなげる。対象事業の売上高は2億9400万円。取得価額は非公表。取得予定日は2021年3月22日。

RVH<6786>、Webサイトアプリ制作子会社のスカイリンクを経営陣に譲渡

RVHはWebサイト・アプリやゲームアプリの制作子会社のスカイリンク(東京都港区。売上高21億2000万円、営業利益△1170万円、純資産△7780万円)の全株式を、スカイリンク経営陣に22日付で譲渡した。2015年に子会社化したが、業績が当初計画を大きく下回っていたうえ、新型コロナの影響拡大も加わり、収益確保の見通しが立たない状況にあった。譲渡価額は1000万円。

リゾートトラスト<4681>、遠隔画像診断支援サービスのダイヤメディカルネットを子会社化

リゾートトラストは傘下企業を通じて、遠隔画像診断支援サービスを手がけるダイヤメディカルネット(東京都板橋区)の全株式を取得し子会社化することを決めた。グループで手がけるメディカル事業への相乗効果を期待している。取得価額は非公表。取得予定日は2021年3月1日。

ダイヤメディカルネットが提供する遠隔画像診断支援サービスは医療機関や健康施設で撮影されて画像データについて、専門医による読影診断結果を迅速に届ける内容。リゾートトラストは子会社のiMedical(東京都港区)を通じて同様の事業を展開しているが、ダイヤメディカルネットを傘下に取り込むことで、遠隔画像診断市場で業界2位の地歩を確保することになる。

ダイヤメディカルネットは2001年に設立し、国内で100人以上の放射線科医が登録し、100以上の医療機関にサービスを展開している。

マクアケ<4479>、ソフト開発などのジシバリを子会社化

マクアケはソフトウエアやWebサイト・アプリケーションの開発を手がけるジシバリ(東京都渋谷区。売上高6670万円、営業利益△67万2000円、純資産815万円)の全株式を取得し子会社化することを決めた。システム開発力の強化につなげる。マクアケは新商品・サービスのテスト販売に特化したEC(電子商取引)サイトの運営を主力とする。取得価額は非公表。取得予定日は2021年1月29日。子会社化後、2021年2月1日付で吸収合併する。

長谷川香料<4958>、米国の食品香料メーカーMISSIONを子会社化

長谷川香料は米国の食品香料メーカー、MISSION FLAVORS & FRAGRANCES, INC.(カリフォルニア州。売上高25億2000万円、営業利益△1400万円、純資産8500万円)を買収することを決めた。米国での事業展開を加速するのが狙い。米子会社を通じて全株式を約133億円で29日付で取得する。MISSIONは天然嗜好や低糖質・低脂質などに対応した食品香料に強みを持つ。

長谷川香料は米国でスナック菓子やドレッシング、調味料などに使われる食品を現地生産し、同国で40年を超える実績を持つ。2017年には同業の米FLAVOR INGREDIENT HOLDINGS, LLC(カリフォルニア州)を買収し、健康分野や飲料分野に参入した。今回傘下に収めるMISSIONは1987年に設立。顧客網が重複せず、相互補完性が高く、製造・販売の両面で相乗効果が期待できると判断した。

ポールトゥウィン・ピットクルーホールディングス<3657>、ゲームメーカー向け2次元・3次元アートなど提供の米5518 Studiosを子会社化

ポールトゥウィン・ピットクルーホールディングスは米子会社を通じて、ゲームソフト企業向けに2次元・3次元アートやアニメーション関連のサービスを展開する現地5518 Studios, Inc.(カリフォルニア州)の全事業を取得することを決めた。ポールトゥウィンはゲームソフトの不具合検出サービスや取扱説明書・攻略本制作などを主力とする。両社はいずれもゲームソフトメーカーを主要顧客とし、相互送客による受注拡大など相乗効果が見込めると判断した。対象事業の直近業績は売上高4億1600万円、営業利益6900万円。取得価額は約6億2000万円。取得予定日は2021年1月17日。

川辺、希望退職に41人が応募

川辺は21日、希望退職者募集に41人の応募があったと発表した。正社員(18~59歳)を対象に50人程度を予定人数とし、11月30日~12月14日に募った。退職日は2021年3月15日。川辺はハンカチ、タオルなど身の回り品の卸売を主力とする専門商社。新型コロナの影響拡大で販売が大幅に落ち込んだのを受け、人員の適正化を含む構造改革に取り組んでいる。

三陽商会、早期退職を募るセカンドキャリア支援制度を実施

三陽商会は21日、40歳以上の正社員(販売職を除く)を対象にセカンドキャリア支援制度を実施すると発表した。募集人数は定めず、2020年12月21日から2021年1月29日まで募る。退職日は2021年3月31日付。同様の早期退職の実施は2018年(250人募集)以来。足元の2021年2月期を含めて5期連続で最終赤字が見込まれており、経営再建に向けた「再生プラン」達成の一環として人員構成の最適化を進める。

所定の退職金に加えてセカンドキャリア支援金を支給し、再就職を支援する。

松屋、子会社4社で30人程度の希望退職を募集

松屋は21日、婚礼宴会事業などを手がける子会社4社で30人程度の希望退職者を募ると発表した。募集期間は2021年2月10日~26日(退職日は3月31日)。新型コロナウイルス感染拡大の影響で婚礼宴会のキャンセルが相次ぎ、業績が急激に悪化。不採算店舗の撤退など構造改革を進めており、その一環として人員体制を再構築する。

対象はアターブル松屋ホールディングス(東京都中央区。持ち株会社)、アターブル松屋(同。婚礼・宴会事業)、アターブル松屋フードサービス(同。給食事業)、アターブルイーピーエヌ(同。イタリアンレストラン事業)。4社は2021年4月1日に合併を予定している。

キーコーヒー、100人程度の希望退職を実施

キーコーヒーは21日、100人程度の希望退職者を募ると発表した。51歳以上の社員、64歳未満の定年再雇用嘱託社員、一般嘱託社員を対象とし、募集期間は2021年1月25日~2月12日(退職日は3月31日)。新型コロナウイルスの感染拡大で主力の業務用コーヒー事業は飲食店の休業や営業時間短縮などで業績が急速に悪化。今後の事業展開を踏まえ、現在の営業網を維持しながら、合理的かつ効率的な組織体制を再構築するため、人員圧縮に踏み切る。

2021年3月期業績予想は売上高14.6%減の535億円、営業赤字29億円(前期は5億3100万円の黒字)、最終赤字35億円(同7億2500万円の黒字)。

シモジマ<7482>、紙袋製造子会社のヘイコーパックを売却

シモジマは21日、紙袋製造子会社のヘイコーパック(栃木県芳賀町。売上高22億9000万円、営業利益300万円、純資産1億9000万円)の全保有株式(所有割合25%)を、ヘイコーパックの大株主の鈴木裕二氏に21日付で譲渡した。これにより実質的な支配関係を解消した。新型コロナウイルス感染拡大による経済活動の低迷で紙袋など紙製品の需要が縮小していた。

アサヒグループホールディングス<2502>、傘下の豪ビール大手CUBの一部ブランドをハイネケンに売却

アサヒグループホールディングスは21日、6月に買収完了した豪ビール大手のカールトン&ユナイテッド・ブリュアリーズ(CUB)のビール、サイダーの一部ブランドについて、オランダのハイネケンに売却すると発表した。アサヒは約1兆1400億円でCUBを買収したが、市場に寡占化が進むとして豪競争法当局から一部事業の売却を求められていた。

売却するブランドはビールが「Stella Artois」「Beck’s」、サイダーが「Strongbow」「Little Green」「Bonamy’s」。売却価額は非公表。売却予定日は2021年1月5日。

荏原<6361>、トルコのポンプメーカー「バルサン」を買収

荏原は21日、トルコのポンプメーカー、バルサン(イズミル市。売上高67億円)を買収すると発表した。欧州、中央アジア、中東、アフリカ市場へのアクセスを強化するのが狙い。バルサングループを構成する3社の全株式を約113億円で取得する。2021年3月末までに買収完了を見込む。バルサンは深井戸モーターポンプ、縦型ポンプを主力製造品とする。

サムティ<3244>、ベトナムの住宅分譲事業会社S-VINを子会社化

サムティはベトナム子会社を通じて、住宅分譲事業を手がける現地S-VIN VIETNAM REAL ESTATE TRADING(S-VIN、ハノイ)の株式90%を取得し、子会社化することを決めた。S-VINはベトナム最大の不動産開発会社VINHOMES(ハノイ)の傘下企業で、ハノイで計画されている大規模複合開発プロジェクト「ビンホームズ・スマートシティ」で分譲住宅4棟の開発許可を取得済み。取得価額は約147億円。取得予定日は2020年12月24日。

「ビンホームズ・スマートシティ」はハノイ市内の住宅、学校、病院、スーパーマーケット、ショッピングセンター、事務所ビルなど58棟からなる大規模開発プロジェクト。サムティはベトナム国内で不動産開発事業に進出を計画してきたが、新たに土地の選定、開発申請を行うより、同プロジェクトですでに開発許可を持つS-VINを買収する方がベトナム事業の早期立ち上げにつながると判断した。

「今治タオル」大手の一広、繊維製品商社の川辺<8123>をTOBで子会社化

川辺は21日、タオルメーカー大手の一広(愛媛県今治市)が同社に対してTOB(株式公開買い付け)を実施すると発表した。一広は川辺株式の26.6%を保有する筆頭株主。TOBを通じて株式を追加取得し、持ち株比率を最大55%に引き上げて子会社化する。川辺はTOBに賛同している。川辺のジャスダック上場は維持される。

一広による川辺株式の買付価格は1株につき1300円。TOB公表前営業日の終値925円に40.5%のプレミアムを加えた水準。買付予定数の下限は所有割合23.5%にあたる42万9080株とし、川辺の第2位の大株主である伊藤忠商事が相当分についてTOBに応募する。買付予定数の上限は51万8500株(所有割合28.4%)で、伊藤忠以外の一般株主からも買い付ける。買付代金は6億7405万円。

買付期間は2020年12月22日~2021年1月25日。決済の開始日は2021年1月29日。公開買付代理人はみずほ証券。

川辺はハンカチ、スカーフなどを中心とする繊維製品の専門商社。1979年に店頭登録(現ジャスダック)した。一広は「今治タオル」の大手。川辺は1980年代前半にタオル製品の販売で一広と取引が始まり、その後、資本関係に発展した。一広は川辺を傘下に取り込み、海外工場(中国、ベトナム)の活用強化や販売チャネルの共有などを通じて事業拡大につなげる。

オリンパス、950人程度の早期退職を募る社外転進支援制度を実施

オリンパスは18日、950人程度の早期退職者を募る社外転進支援制度を実施すると発表した。国内グループ会社を含めて40歳以上勤続3年以上の正社員、定年後再雇用者、無期契約社員を対象とし、募集期間は2021年2月1日~19日。退職日は3月31日。通常の退職金に加え、特別支援金を上乗せ支給し、再就職支援サービスを提供する。

新型コロナウイルスの影響拡大で業績が後退しているほか、ミラーレス一眼を中心とするデジタルカメラや交換レンズ、ICレコーダーなどの映像事業を売却するなどの事業構造改革を進め、2021年3月期は55億円の最終赤字(前期は516億円の黒字)を見込む。

アジャイルメディア・ネットワーク<6573>、美容師・美容室向け動画教育サービスのakubiを子会社化

アジャイルメディア・ネットワークは、美容師・美容室向けSaaS(サービスとしてのソフトウエア)型オンライン動画教育プラットフォーム「ヘアスタディ」を運営するakubi(東京都港区。売上高1810万円、営業利益17万1000円、純資産204万円)の全株式を取得し、18日付で子会社化した。中小企業や個人事業主に対するビジネス支援事業を強化するのが狙い。取得価額は非公表。

アジャイルメディアはデジタル活用による中小企業や個人事業主への経営支援サービスを主力とする。

厚生労働省によると、美容室は25万店(2018年時点)を超え、53万人の美容師が就業する。近年はSNS活用や、フリーランスの美容師が増加するなど、美容業界のマーケティングや美容師の働き方、独立の形態も多様化しているという。アジャイルメディアは自社サービスとakubiの「ヘアスタディ」との連携を通じて、相乗効果を引き出す。akubiは2011年に設立。

ガイアックス<3775>、コンテンツサービス子会社のGT-AgencyをAppBank<6177>に譲渡

ガイアックスは、スマートフォン・パソコン向けに占いやゲームなどのコンテンツサービスを提供する子会社の社GT-Agency(東京都千代田区。売上高1490万円、営業利益△318万円、純資産△444万円)の全株式を、AppBankに譲渡することを決めた。コンテンツのオリジナルでの新規制作やパッケージ提供を手がけてきたが、業績低迷が続いていた。譲渡価額は255万円。譲渡予定日は2021年1月1日。

RIZAPグループ傘下のワンダーコーポレーション、HaPiNS、ジーンズメイトの上場3社が経営統合で合意

RIZAPグループ傘下で映像・音楽ソフト販売のワンダーコーポレーション、インテリア・生活雑貨メーカーのHaPiNS、衣料品販売のジーンズメイトの上場3社は18日、経営統合することで合意したと発表した。2021年4月1日に共同持ち株会社「REXT(レクスト)」を設立し、3社がぶらさがる形となる。3社は上場廃止となるが、共同持ち株会社のREXTがジャスダックに上場する。経営再建途上にある親会社のRIZAPグループが進める事業構造改革の一環をなす。

経営統合する3社はRIZAPグループの「ライフスタイル」部門に属する。国内小売り市場は新型コロナウイルス感染拡大の影響が加わり、事業環境が一段と厳しさを増している。こうした中、3社の経営資源を集中し、プライベート商品(自社企画商品)の拡充、デジタル化対応による非対面事業への移行などを推し進め、ビジネスモデルの転換やコスト競争力の強化につなげる。

直近売上高はワンダーコーポレーションが612億円、HaPiNSが83億円、ジーンズメイトが77億円。ワンダーコーポレーションは映像・音楽ソフトやゲームソフトの専門店「新星堂」で知られる。

LITALICO<6187>、障害福祉施設向け請求支援ソフト提供の福祉ソフトを子会社化

LITALICOは、障害福祉施設向けソフトウエアを提供する福祉ソフト(長崎県佐世保市。売上高1億3900万円、営業利益556万円、純資産2690万円)の全株式を取得し子会社化することを決めた。取得価額は10億5000万円。取得予定日は2021年1月31日。

福祉ソフトは障害福祉施設で導入数トップを誇る公費請求支援ソフト「かんたん請求ソフト」のほか、介護福祉施設向けにも同種の「かんたん介護ソフト」を持ち、いずれもSaaS(サービスとしてのソフトウエア)として展開している。LITALICOは福祉領域向け就労支援サービスを主力とする。福祉ソフトを傘下に取り込み、福祉関連の経営支援サービスを強化する。

竹田印刷、100人程度の希望退職を実施

竹田印刷は17日、100人程度の希望退職者を募ると発表した。募集人数は単体従業員の約17%にあたる。①勤続5年以上で40歳以上の正社員②定年後再雇用社員で65歳未満の社員を対象とし、募集期間は2021年1月6日~29日(退職日は3月31日)。デジタル化の進展による国内印刷市場の縮小に新型コロナウイルス感染の影響が重なり、業績が急激に悪化。従来から推し進めていた事業構造改革に加え、人員合理化で業績の早期改善を目指す。特別退職金を加算し、再就職を支援する。

竹田印刷の2021年3月期業績予想は売上高13%減の310億円、営業赤字5000万円(前期は5億円の黒字)、最終赤字1億3000万円(同3億8100万円の黒字)。

ローランド ディー.ジー.150人程度の早期退職者を募集

ローランド ディー.ジー.は17日、150人程度の早期退職者を募集すると発表した。すべての製造専任職と35歳以上の管理職、一般社員、嘱託社員が対象で、募集期間は2021年2月1日~26日。広告・看板などサイン分野の市場成熟化や競争激化に直面していたところに新型コロナウイルス感染拡大が重なり、収益低下が大きく低下。コスト構造の抜本的見直しとサイン市場に依存する事業構造からの脱却を進めるのに合わせ、人員構成をスリム化し固定費を削減する。

募集人員は連結従業員の約12%にあたる。退職日は2021年3月31日(製造専任職は同12月31日)。通常の退職金に割増退職金を加算して支給し、再就職を支援する。

ローランドの2020年12月期業績予想は売上高15.9%減の343億円、営業利益89.3%減の3億円、最終赤字3億6000万円(前期は19億4400万円の黒字)。

メドレー<4480>、中小病院向け電子カルテシステム開発のパシフィックシステムを子会社化

メドレーは、電子カルテシステム開発のパシフィックシステム(高知県宿毛市。売上高6億1500万円、営業利益1000万円、純資産1億1200万円)の株式80%を取得し子会社化することを決めた。病院向け電子カルテ市場への参入が狙い。パシフィックシステムが強みとする中小病院向け電子カルテは普及が進みつつあるものの、紙カルテが依然主流で、今後の有望分野とみている。取得価額は8億2300万円。取得予定日は2021年1月4日。

パシフィックシステムは1997年設立。主力商品である中小病院向け電子カルテの利用継続率は過去17年間で98%という。

メドレーは医療ヘルスケア分野の人材不足や地域偏在の改善、医療機関の業務効率向上などを目指す各種のプラットフォーム事業を展開している。パシフィックシステムを傘下に取り込み、医療ヘルスケア分野でのデジタル活用を加速する。

日本山村硝子<5210>、中山運送とマルイシ運輸の運送2社を子会社化

日本山村硝子は傘下企業を通じて、中山運送(大阪府茨木市。売上高28億5000万円、純資産1億600万円)、マルイシ運輸(同。売上高17億5000万円、純資産8700万円)の運送2社の全株式を取得し、子会社化することを決めた。関西での運送事業の拡充が狙い。対象2社の全株式は齊藤正治中山運送社長が保有し、両社は兄弟関係にある。取得価額は非公表。取得は2021年9月を予定。

2社を子会社化するのは日本山村硝子が全額出資する山村ロジスティクス(兵庫県尼崎市)。山村ロジスティクスは兵庫県に本社を置くものの、運送事業の中心は関東で、関西での事業が手薄だった。

サニーサイドアップグループ<2180>、コミュニケーション支援のENGAWAを一時的に子会社化

サニーサイドアップグループは、外国人観光客向けコミュニケーション支援や外国語メディア運営を手がける持ち分法適用関連会社のENGAWA(東京都新宿区。売上高5億9500万円、営業利益△1億6200万円、純資産534万円)の株式を追加取得し、子会社化することを決めた。現在31.25%の持ち株比率を55.4%に引き上げる。子会社化後の当該株式はその後、第三者に譲渡する予定で、譲渡交渉を円滑に進めるために一時的に子会社化したとしている。取得価額は約7500万円。取得は2021年1月15日までに完了させる予定。

メニコン<7780>、医療用機械器具販売の板橋貿易を子会社化

メニコンは、医療用機械器具の販売・輸出入を手がける板橋貿易(東京都中央区。売上高83億9000万円、営業利益9億3900万円、純資産19億3000万円)を子会社化することを決めた。成長著しい中国市場に本格進出し、コンタクトレンズ事業の拡大を目指す。板橋貿易は医療機器販売の中国子会社(大連)を持つ。メニコンは現在、板橋貿易株の14%を保有するが、残る86%をすべて追加取得する。取得価額は35億6000万円。取得予定日は2021年1月8日。

メニコンは中国でオルソケラトロジーレンズやケア製品を販売している。このうちオルソケラトロジーレンズは内側に特殊なデザインが施されたハードコンタクトレンズで、寝ている間に角膜形状を矯正し、近視視力の改善に役立つとされる。

タムロン、青森県内の主力2工場で募った希望退職に204人が応募

タムロンは16日、青森県内の弘前工場(弘前市)と浪岡工場(青森市)の主力2工場を対象とした希望退職に204人の応募があったと発表した。単体従業員の約2割にあたる200人程度を予定人数とし、11月10日~20日に募った。両工場は一眼レフ用交換レンズの組み立てや加工を手がけるが、スマートフォンの普及でデジタルカメラ市場が縮小していたところに新型コロナウイルスの影響が重なった。現行の生産体制では収益構造がさらに悪化するとして、人員合理化に踏み切った。

募ったのは弘前、浪岡の両工場の正社員(45歳以上)と準社員ら。退職日は12月31日付。所定の退職金に特別加算金を上乗せ支給し、再就職を支援する。

同日発表した2020年12月期業績予想は売上高23%減の485億円、営業利益52%減の33億円、最終利益68%減の17億1000万円。

TCSホールディングス、子会社のアンドール<4640>をTOBで非公開化

TCSホールディングス(東京都中央区)は子会社を通じて、同じく子会社でJASDAQスタンダード市場に上場するアンドールにTOB(株式公開買い付け)を実施すると発表した。これによりグループの持ち株比率を現在の54.27%から100%に引き上げて完全子会社化する。

株式の非公開化が狙いで、TOB成立後は上場を廃止する。アンドールは賛成の意見表明をしている。

買付価格は1株当たり625円。TOB公表前営業日の終値440円に対して42.04%のプレミアムを加えた。買付予定数は517万7851株(下限は345万1900株)で、買付予定額は約32億3600万円。買付期間は2020年12月17日から2021年2月8日までの33営業日。決済の開始日は2021年2月16日。買付代理人はみずほ証券。

TCSホールディングス、子会社のアイレックス<6944>をTOBで非公開化

TCSホールディングス(東京都中央区)は子会社を通じて、同じく子会社でJASDAQスタンダード市場に上場するアイレックスにTOB(株式公開買い付け)を実施すると発表した。これによりグループの持ち株比率(優先株を含む)を現在の79.19%から100%に引き上げて完全子会社化する。

株式の非公開化が狙いで、TOB成立後は上場を廃止する。アイレックスは賛同の意見表明をしている。

買付価格は1株当たり2100円。TOB公表前営業日の終値1554円に対して35.13%のプレミアムを加えた。買付予定数は294万642株(下限は196万400株)で、買付予定額は約61億7500万円。買付期間は2020年12月17日から2021年2月8日までの33営業日。決済の開始日は2021年2月16日。買付代理人はみずほ証券。

システム・ロケーション<2480>、自動車関連コンテンツ開発の韓国バリューアブルを子会社化

システム・ロケーションは、自動車関連コンテンツの開発などを手がける韓国バリューアブル(ソウル)が実施する第三者割当増資を引き受け、子会社化(所有割合70%)することを決めた。バリューアブルは自動車の現在価値や将来価値などの分析データをビジュアル化する独自システム「CAR STAT」を展開し、自動車金融や自動車輸入などを中心に顧客を広げている。取得価額は3330万円。取得予定日は2020年12月25日。

システム・ロケーションは自動車金融・販売の支援システムを主力事業とする。バリューアブルを傘下に取り込み、データ分析・商品開発、マーケティング、顧客基盤の相互活用などを通じて、海外事業展開を強化する。

シーズメン<3083>、TSIホールディングス<3608>傘下でメンズ衣料のスピックインターナショナルを子会社化

シーズメンは、TSIホールディングス傘下でメンズ衣料品製造・販売のスピックインターナショナル(東京都目黒区。売上高29億2000万円、営業利益△2億1600万円、純資産7億7400万円)の全株式を取得し、子会社化することを決めた。シーズメンは郊外型ショッピングセンターで中価格帯のメンズ衣料を主体とする店舗を展開しているが、新たに都市部ファンションビル中心の販売チャネルを取り込み、成長につなげる。

スピックインターナショナルはTSIホールディングスの全額出資子会社で、「トルネードマート」「ハイストリート」などのメンズブランドを展開する。TSIホールディングスは経営立て直しの一環として子会社の整理・統合を進めている。

取得価額は非公表。取得予定日は2021年3月1日。

ワタベウェディング、希望退職に126人応募

ワタベウェディングは15日、希望退職者募集に126人の応募があったと発表した。新型コロナウイルスの感染拡大で国内外で展開する挙式事業の実施が困難になるなど急激な業績悪化を受け、店舗閉鎖と人員合理化策を打ち出していた。募集人員は120人程度とし、10月26日~11月15日に募った。退職日は12月31日付。特別退職金を支給し、再就職支援サービスを提供する。

オーウイル<3143>、メビウスから電気工事業を取得

オーウイルは子会社を通じて、メビウス(東京都狛江市)が手がける電気工事業を15日付で取得した。業務用大型シーリングファンの販売拡大を図るうえで設置作業機能の内製化が不可欠と判断した。対象事業の直近売上高は1億4400万円。取得価額は非公表。

カクヤスグループ<7686>、日本創発グループ<7814>傘下で乳製品宅配の明和物産を子会社化

カクヤスグループは、日本創発グループ傘下で乳製品の宅配業務を手がける明和物産(東京都中央区。売上高9億2800万円、営業利益2170万円、純資産1億4900万円)の全株式を取得し、子会社化することを決めた。酒類・飲料以外の配達商材を取り込むのが狙い。取得価額は1億9800万円。取得予定日は2021年2月1日。

明和物産は1983年設立で、乳業大手の明治の特約代理店として、明治乳製品の配達を都内や千葉県、神奈川県で展開する。

ブイ・テクノロジー<7717>、微細加工プロセスのリソテックジャパンを子会社化

ブイ・テクノロジーは、微細加工プロセス用評価・製造装置の開発を手がけるリソテックジャパン(埼玉県川口市)の全株式を取得し子会社化することを決めた。半導体関連事業の拡大につなげる狙い。リソテックジャパンは1993年設立。取得価額は非公表。取得予定日は2021年1月6日。

出光興産<5019>、子会社の東亜石油<5008>をTOBで完全子会社化

出光興産は子会社の東亜石油にTOB(株式公開買い付け)を実施すると発表した。これにより持ち株比率を現在の50.12%から100%に引き上げて完全子会社化する。石油消費の減少に対応し、経営効率化や意思決定のスピードアップを狙う。東亜石油は賛同の意見表明をしている。

買付価格は1株当たり2450円。TOB公表前営業日の終値1991円に対して23.05%のプレミアムを加えた。買付予定数は620万5484株(下限は205万8875株)で、買付予定額は約152億円。買付期間は2020年12月16日から2021年2月2日まで。決済の開始日は2021年2月9日。買付代理人は大和証券。

国内石油製品需要は1999年をピークに人口減少やエコカーの普及により漸減傾向にある。今後はその傾向が加速し、気候変動に対応した脱炭素社会への動きや自動車の所有から共同利用への変化などにより、国際エネルギー機関は2030年には、現状の2割から3割程度減少すると予想。新型コロナウイルス感染症の感染拡大に伴う原油価格の下落や自動車、航空機向けを中心とした石油製品需要の減少もあり、事業環境はさらに厳しさを増している。

帝人<3401>、ガラス繊維強化複合材料製造の中国合弁CSP-Victallを子会社化

帝人は、中国でガラス繊維強化複合材料の原材料や完成品を製造する持ち分法適用関連会社の賽史品威奥(唐山)結構複合材料有限公司(CSP-Victall、河北省。売上高9億3500万円、営業利益△4億7500万円、純資産63億5000万円)を子会社化することを決めた。合弁相手の青島威奥軌道股份有限公司(山東省)から50.6%の株式を取得し、持ち株比率を100%とする。経営権を掌握し、効率的な事業運営を行うとともに、需要増が期待されるEV(電気自動車)バッテリーボックス用途の供給拡大などを推し進める。

取得価額は48億9000万円。取得予定日は2020年12月31日。

中国では帝人が2017年に買収した複合材料製品メーカーの米CSPを通じて、鉄道向け部品などを製造する現地企業の青島威奥軌道と合弁事業を展開してきた。ただし、青島威奥軌道が保有する50.6%の株式については今回、帝人の中国子会社である帝人(中国)投資有限公司が取得する。

イートアンドホールディングス<2882>、タンメン発祥の中華レストラン「横濱一品香」を子会社化

イートアンドホールディングスは、「横濱一品香」で知られる中華レストランを経営する一品香(横浜市。売上高8億1900万円、営業利益1000万円、純資産2億4800万円)の全株式を取得し子会社化することを決めた。一品香は1955年に創業し、国内におけるタンメン発祥の店とされる。横浜市内を中心に11店舗を展開する。取得価額は非公表。取得予定日は2020年12月30日。

イートアンドホールディングスは餃子専門店「大阪王将」を中心に、ラーメン、ベーカリー、カフェなど多様な業態で全国に480店舗あまりを展開する。「横濱一品香」の伝統と老舗の味を取り込むことで、既存事業とのシナジー(相乗効果)創出を期待している。

アウトソーシング<2427>、兵庫県で人材サービス業を展開するマークスファクトリーを子会社化

アウトソーシングは、人材サービス業のマークスファクトリー(兵庫県西脇市)の全株式を取得し子会社化することを決めた。兵庫県エリアや非製造系における顧客拡充の一助とする。マークスファクトリーは2004年設立で、製造派遣のほか、物流系や医療・看護系など幅広い業種に対して人材派遣や職業紹介を手がける。取得価額は非公表。取得予定日は2020年12月16日。

アイフリークモバイル<3845>、情報システム開発子会社のファンレボを経営陣に譲渡

アイフリークモバイルは、情報システム開発子会社のファンレボ(東京都新宿区。売上高732万円、営業利益△2490万円、純資産△3290万円)の全株式を、ファンレボ代表取締役の菅井朝日氏に譲渡することを決めた。コンテンツ事業強化の一環として2020年1月にファンレボを傘下に収めたが、コロナ禍で事業環境が悪化していた。譲渡価額は1円。譲渡予定日は2021年1月1日。

PCIホールディングス<3918>、組み込みパソコン・周辺機器開発のソードを子会社化

PCIホールディングスは、組み込みパソコンや周辺機器の開発・製造や保守サービスを手がけるソード(千葉市。売上高106億円、営業利益4億3700万円、純資産25億1000万円)を子会社化することを決めた。投資会社のアスパラントグループ(東京都港区)から全株式を取得する。取得価額は42億800万円。取得予定日は2021年1月15日。

ソードは1970年に創業。コンピューター関連の製品開発から設計、調達、製造、品質保証、保守修理までの各機能を社内に備える。PCIホールディングスは同社を傘下に取り込み、組み込みソフトウエア開発や半導体設計・テスト事業などに関する顧客提案力を高める。

Cominix<3173>、切削工具製造・販売の川野辺製作所を子会社化

Cominixは、切削工具製造・販売の川野辺製作所(東京都大田区。売上高7億8200万円、営業利益2700万円、純資産5億2500万円)の株式85.8%を取得し、15日付で子会社化した。川野辺製作所は米国子会社(オハイオ州)でも切削工具を現地生産し、日本や北米で自動車メーカーを中心に顧客基盤を持つ。Cominixは製造機能を取り込み、切削工具の取り扱い拡大につなげる。取得価額は非公表。

川野辺製作所は1957年設立で、国内では茨城県常陸大宮市に生産拠点を持つ。

新電元工業、140人程度の希望退職を実施

新電元工業は14日、140人程度の希望退職を実施すると発表した。同社と国内グループ会社の35歳以上勤続10年以上の正社員を対象とし、募集期間は2021年1月18日~2月19日(退職日は3月20日付)。米中貿易摩擦の長期化で車載・産業用パワー半導体など主力のデバイス事業を取り巻く環境が厳しさを増していたところに、新型コロナ感染の影響拡大が重なり、早期の収益回復が見通せないと判断し、人員合理化による固定費圧縮を進める。

同社は11月中旬に事業構造改革を発表し、この中で2021年3月期中に国内人員の10%程度を減らす方針を打ち出していた。希望者には所定の退職金に特別加算金を上乗せ支給し、再就職を支援する。

クミアイ化学工業<4996>、シンガポールの農薬メーカーAsiatic Agricultural Industriesを子会社化

クミアイ化学工業は、シンガポールの農薬メーカー、Asiatic Agricultural Industries(AAI)の株式60%を取得し、子会社化することを決めた。アジア・アフリカ地域ですでに構築している販売網の強化・補完を目指す。AAIは1972年設立で、シンガポールに製剤工場を持ち、アジア・アフリカの計16カ国で農薬、公衆衛生向け害虫駆除剤などを販売している。取得価額は非公表。取得予定日は2021年2月1日。

タスキ<2987>、給与の日払い・週払いプラットフォーム「タスキDayPay」事業を譲渡

タスキは、給与の日払い・週払いプラットフォームを提供する「タスキDayPay」事業を第三者に譲渡することを決めた。DayPay事業は2019年10月にスタートしたが、業績は当初計画を下回り、主力の不動産販売・コンサルティング事業とのシナジー(相乗効果)も期待しにくい状況にあった。当該事業の直近業績は売上高183万円、営業赤字5910万円。譲渡先、譲渡価額は非公表。譲渡予定日は2021年1月4日。

藤井産業<9906>、太陽光発電の帯広ソーラーパークを子会社化

藤井産業は、太陽光発電事業の合同会社帯広ソーラーパーク(東京都千代田区。売上高2億1900万円、営業利益4700万円、純資産△100万円)の全持ち分を取得し子会社化することを決めた。帯広ソーラーパークは北海道帯広市に2018年3月に運転開始した太陽光発電設備(出力4000万キロワット)を持つ。藤井産業は電設資材商社だが、新規事業の一環として再生可能エネルギー発電事業に取り組んでいる。取得価額は10万円。取得予定日は2020年12月24日。

藤井産業は併せて、匿名組合・JAICソーラー投資事業有限責任組合(東京都千代田区)の出資持ち分のすべてを12月24日に取得する。これに関する取得金額は非公表。

 

 

 

 

情報提供:株式会社ストライク

[解説ニュース]

令和3年度税制改正:住宅ローン控除の拡充

 

〈解説〉

税理士法人タクトコンサルティング(遠藤 純一)

 

 

[関連解説]

■ 速報!令和3年度税制改正案

■【Q&A】居住用財産の譲渡に係る3,000万円控除から住宅ローン特別控除への特例選択の変更の可否適用を受けることの可否

 

1.はじめに


令和3年度税制改正大綱では、住宅借入金等特別控除(以下、住宅ローン控除という)の拡充(2022年12月末までの入居分)が盛り込まれました。これはコロナ禍の影響による先行き不透明さなどを背景に内需の柱となる住宅投資を刺激するためです。改正の主な項目は、①13年控除の適用期限の延長、②床面積要件の40㎡への緩和です。以下、これらについて解説します。

 

2.13年控除の概要


ノーマルな住宅ローン控除は年末の住宅ローン残高の1%相当額を限度として、居住した年から10年にわたって所得税と住民税から税額控除する制度です(租法41①)。

 

拡充された住宅ローン控除(租法41⑬以下、13年控除という)は平成31年度税制改正で創設された制度で、家屋に係る消費税等の税率が10%であることを前提にノーマルな制度とは次の点で異なりました。

 

表1

 

 

なお、認定長期優良住宅・認定低炭素住宅の場合には控除限度額の計算上住宅ローン年末残高の上限は5,000万円となるほか、建物価額の上限も5,000万円となります。

3.コロナ対策による入居期限等の延長


令和2年4月30日に施行された 「新型コロナウイルス感染症緊急経済対策」の税制上の措置では、入居期限である令和2年12月31日までに入居できなかった場合でも、取得・新築または増改築の日から6か月以内に居住する等、所定の要件を充たしている場合、入居期限が1年延長されることとされました。所定の要件とは次の通りです。

 

⑴一定の期日までに契約が行われていること。
イ-1注文住宅を新築する場合=令和2年9月末
ロ-1分譲住宅・既存住宅を取得する場合、増改築等をする場合=令和2年11 月末

 

⑵新型コロナウイルス感染症の影響によって、注文住宅、分譲住宅、既存住宅又は増改築等を行った住宅への入居が遅れたこと。
確定申告では、契約日がわかる契約書等のほか、コロナ禍の影響により引き渡しが遅れたこと等を証する書類を用意する必要がありました。

 

4.①13年控除の適用期限の延長


大綱によれば、上記⑴の契約期間が延長され、次の期間中に契約した場合には、さらに入居期限が1年延長され令和4年12月31日とされる見通しです。

 

イ-2居住用家屋の新築 令和2年10月1日から令和3年9月30日までの期間
ロ-2居住用家屋で建築後使用されたことのないもの若しくは既存住宅の取得又はその者の居住の用に供する家屋の増改築等 令和2年 12 月1日から令和3年 11 月30日までの期間

 

これに伴い、国土交通省によると、この期間の契約で延長される改正後の13年控除では、確定申告でコロナ禍の影響を証する書類等の添付が不必要になります。
なお、延長前の契約期間に住宅購入契約等をして従前の期限までに入居する場合には、コロナ禍の影響により引渡し等が遅れたことを証する書面の添付が必要なことに変わりがありません。

 

5.②床面積要件の緩和


上記の①の13年控除の適用を前提に、取得する家屋の床面積については、50㎡以上から40㎡以上へと引下げられます。ただし、住宅ロ―ン控除を適用する個人のその年分の所得税に係る合計所得金額が 1,000 万円を超える年については、住宅ローン控除が適用されません。

 

床面積要件の緩和は、住宅取得等資金の贈与税の非課税特例(租法70条の2)、同相続時精算課税制度の特例(租法70条の3)でも行われる予定です(令和3年度税制改正大綱)。

 

なお、住宅税制のうち登録免許税の軽減税率(租法72条の2~75)、不動産取得税1200万円控除ほか(地法73条の14ほか)固定資産税の税額軽減(地法附則15条の6ほか)にも、50㎡を下限とする床面積要件がありますが、これらは、令和3年度税制改正大綱で改正項目に挙がっていませんので、適用にはご注意ください。

 

 

 

 

税理士法人タクトコンサルティング 「TACTニュース」(2020/12/23)より転載

[解説ニュース]

速報!令和3年度税制改正案

 

〈解説〉

税理士法人タクトコンサルティング(山崎 信義/税理士)

 

 

 

 

~与党税制改正大綱に盛り込まれた資産課税を中心とする改正案の主な内容は以下のとおり~

 

 

■【相続税・贈与税】《「令和3年度税制改正大綱」P45、41~42、42~43、43~44》

1.事業承継税制(非上場株式等に係る相続税の納税猶予の特例措置)【拡充】

非上場株式等に係る相続税の納税猶予の特例措置につき、次に掲げる場合には、後継者が被相続人の相続開始の直前において特例認定承継会社の役員でないときであっても、本特例措置の適用を受けることができる(①は、一般制措置についても同様とされる)。

 

①被相続人が、70歳未満(現行:60歳未満)で死亡した場合
②後継者が、経営承継円滑化法施行規則の規定により都道府県知事の確認を受けた特例承継計画において、特例後継者として記載されている者である場合

 

 

2.直系尊属から住宅取得等資金の贈与を受けた場合の贈与税の非課税措置等【拡充】

(1)令和3年4月1日から同年12月31日までの間に、耐震、省エネ又はバリアフリーの住宅用家屋の新築等に係る契約を締結した場合における非課税限度額が、次のとおり、令和2年4月1日から令和3年3月31日までの間の非課税限度額と同額まで引き上げられる。

855-1.png

(注)一般の住宅用家屋に係る非課税限度額は、上記の非課税限度額からそれぞれ500万円を減じた額とされる。

 

(2)受贈者が贈与を受けた年分の所得税に係る合計所得金額が 1,000万円以下である場合に限り、床面積要件の下限が40㎡以上(現行:50 ㎡以上)に引き下げられる。
(注)上記の改正は、令和3年1月1日以後に贈与により取得する住宅取得等資金に係る贈与税について適用される。

 

(3)特定の贈与者から住宅取得等資金の贈与を受けた場合の相続時精算課税制度の特例につき、床面積要件の下限が40㎡以上(現行:50㎡以上)に引き下げられる。
(注)上記の改正は、令和3年1月1日以後に贈与により取得される住宅取得等資金に係る贈与税につき適用される。

 

(4)税務署長が、納税者から提供された既存住宅用家屋等に係る不動産識別事項等を使用して入手等をした当該既存住宅用家屋等の登記事項により床面積要件等を満たすことの確認ができた住宅が、本措置の対象となる既存住宅用家屋等に含めることとされる。
(注)上記の改正は、令和4年1月1日以後に贈与税の申告書を提出する場合について適用される。

 

3.直系尊属から教育資金の一括贈与を受けた場合の贈与税の非課税措置【適用期限の延長・見直し】

次の措置を講じた上、その適用期限が令和5年3月31日まで2年延長される。

 

(1)信託等があった日から教育資金管理契約の終了の日までの間に贈与者が死亡した場合(その死亡の日において受贈者が①23歳未満である場合、②学校等に在学している場合、③教育訓練給付金の支給対象となる教育訓練を受講している場合の、いずれかに該当する場合を除く。)には、その死亡の日までの年数にかかわらず、同日における管理残額(=非課税拠出額-教育資金支出額)を、受贈者が当該贈与者から相続等により取得したものとみなされる。

 

(2)上記(1)により相続等により取得したものとみなされる管理残額につき、贈与者の子以外の直系卑属に相続税が課される場合には、当該管理残額に対応する相続税額が、相続税額の2割加算の対象とされる。
(注)上記(1)と(2)の改正は、令和3年4月1日以後の信託等により取得する信託受益権等について適用される。

 

4.直系尊属から結婚・子育て資金の一括贈与を受けた場合の贈与税の非課税措置【適用期限の延長・見直し】

次の措置を講じた上、その適用期限が令和5年3月31日まで2年延長される。

 

(1)贈与者から相続等により取得したものとみなされる管理残額(=非課税拠出額-結婚・子育て資金支出額)につき、当該贈与者の子以外の直系卑属に相続税が課される場合には、当該管理残額に対応する相続税額が、相続税額の2割加算の対象とされる。
(注)上記の改正は、令和3年4月1日以後の信託等により取得する信託受益権等について適用される。

 

(2)民法の成年年齢の引き下げに伴い、受贈者の年齢要件の下限を18歳以上(現行:20 歳以上)に引き下げる。
(注)上記の改正は、令和4年4月1日以後の信託等により取得する信託受益権等について適用される。

 

 

 

 

■【住宅・土地税制】《令和3年度税制改正大綱」P23~24、44、45、52》

1.住宅借入金等を有する場合の所得税額の特別控除【拡充】

(1)住宅の取得等で特別特例取得に該当するものをした個人が、その特別特例取得をした家屋を令和3年1月1日から令和4年12月31日までの間にその者の居住の用に供した場合には、住宅借入金等を有する場合の所得税額の特別控除及び当該控除の控除期間の3年間延長の特例を適用することができる。
(注)上記の「特別特例取得」とは、その対価の額又は費用の額に含まれる消費税等の税率が10%である場合の住宅の取得等で、次に掲げる区分に応じ、それぞれ次に定める期間内にその契約が締結されているものをいう。
①居住用家屋の新築 …令和2年10月1日から令和3年9月30日までの期間
②居住用家屋で建築後使用されたことのないもの若しくは既存住宅の取得又はその者の居住の用に供する家屋の増改築等…令和2年12月1日から令和3年11月30日までの期間

 

(2) 上記(1)の住宅借入金等を有する場合の所得税額の特別控除の特例は、個人が取得等をした床面積が40㎡以上50㎡未満である住宅の用に供する家屋についても適用される。ただし、床面積が40㎡以上50㎡未満である住宅の用に供する家屋に係る上記(1)の住宅借入金等を有する場合の所得税額の特別控除の特例は、その者の13年間の控除期間のうち、その年分の所得税に係る合計所得金額が1,000万円を超える年については適用されない。
(注)上記(1)と(2)について、その他の要件等は、現行の住宅借入金等を有する場合の所得税額の特別控除と同様とされる。

 

(3)税務署長が納税者から提供された既存住宅等に係る不動産識別事項等を使用して、入手等をした当該既存住宅等の登記事項により床面積要件等を満たすことの確認ができた住宅を、住宅借入金等を有する場合の所得税額の特別控除の対象となる既存住宅等に含めることとされる。
(注)上記の改正は、令和4年1月1日以後に確定申告書を提出する場合について適用される。

 

2.宅地等に係る固定資産税等の負担調整措置【拡充】

(1)宅地等に係る固定資産税の負担調整措置は、令和3年度から令和5年度までの間、据置年度に価格の下落修正を行う措置並びに商業地等に係る条例減額制度及び税負担急増土地に係る条例減額制度を含め、現行の仕組みが継続される。

 

(2)(1)に加えて、令和3年度限りの措置として、次の措置が講じられる。
①宅地等(商業地等は負担水準が 60%未満の土地に限り、商業地等以外の宅地等は負担水準が100%未満の土地に限る。)について、令和3年度の課税標準額は令和2年度の課税標準額と同額とされる。
②令和2年度において条例減額制度の適用を受けた土地については、所要の措置が講じられる。

 

(3)宅地等に係る都市計画税の負担調整措置についても、 (1)と(2)の固定資産税の改正に伴う所要の改正が行われる。

 

3.その他【適用期限の延長】

(1)土地の売買による所有権の移転登記等に対する登録免許税の税率の軽減措置の適用期限が、令和5年3月31日まで2年延長される。

 

(2)①宅地評価土地の取得に係る不動産取得税の課税標準を価格の2分の1とする特例措置並びに、②住宅及び土地の取得に係る不動産取得税の標準税率(本則4%)を3%とする特例措置の適用期限が、令和6年3月31日まで3年延長される。

 

 

 

 

■【中小企業税制(法人税)】《「令和3年度税制改正大綱」P68、72~73》

1.中小企業者等の法人税の軽減税率の特例(税率を15%とする特例)【適用期限の延長】

適用期限が2年延長され、令和5年3月31日までに開始する事業年度について適用される。

 

2.中小企業(法人)の経営資源の集約化に資する税制【創設】

(1)青色申告書を提出する中小企業者(適用除外事業者に該当するものを除く。)のうち、令和6年3月31日までの間に、中小企業等経営強化法の経営力向上計画(経営資源集約化措置(仮称)が記載されたものに限る。)の認定を受けたものが、その認定に係る経営力向上計画に従って他の法人の株式等の取得(購入による取得に限る。)をし、かつ、これをその取得の日を含む事業年度終了の日まで引き続き有している場合(その株式等の取得価額が10億円を超える場合を除く。)において、その株式等の価格の低落による損失に備えるため、その株式等の取得価額の70%以下の金額を中小企業事業再編投資損失準備金として積み立てたときは、その積み立てた金額は、その事業年度の法人税の計算上、損金に算入することができる。

 

(2)(1)の準備金は、[1]①その株式等の全部又は一部を有しなくなった場合、②その株式等の帳簿価額を減額した場合等においては取り崩して、その事業年度の法人税の計算上、益金に算入する。さらに、[2]その積み立てた事業年度終了の日の翌日から5年を経過した日を含む事業年度から5年間で、その経過した準備金残高の均等額を取り崩し、各事業年度の法人税の計算上、益金に算入する。
(注)上記の「中小企業者」とは、中小企業等経営強化法の中小企業者等であって、租税特別措置法の中小企業者に該当するものをいう。

 

 

 

税理士法人タクトコンサルティング 「TACTニュース」(2020/12/14)より転載

[M&Aニュース](2020年11月30日〜12月11日)

◇タナベ経営<9644>、経営コンサルティングのグローウィン・パートナーズを子会社化、ソフトバンクグループ<9984>、傘下の米ロボット企業ボストン・ダイナミクスを韓国の現代自動車に売却、◇オンワードホールディングス<8016>、高級ブランド衣料品・シューズのイタリア子会社を譲渡、◇サイバーセキュリティクラウド<4493>、ソフト開発のソフテックを子会社化、◇オプテックスグループ<6914>、産業用コンピューターシステム開発のサンリツオートメイションを子会社化、◇ソニー<6758>、AT&T傘下で米アニメ配信大手「クランチロール」の運営会社イレーションを1222億円で買収、◇こころネット<6060>、サ高住運営などの介護事業子会社「こころガーデン」の全事業を譲渡、◇小津産業<7487>、家庭紙・日用雑貨卸売子会社のアズフィットをセンコーグループホールディングス<9069>に譲渡 ほか

 

 

 

ソフトバンクグループ<9984>、傘下の米ロボット企業ボストン・ダイナミクスを韓国の現代自動車に売却

2020-12-11

ソフトバンクグループ(SBG)は11日、傘下の米国ロボットメーカー、ボストン・ダイナミクス(売上高2億800万円、純資産283億円)を韓国の現代自動車に売却することで合意したと発表した。現代自動車が約80%の株式を取得し、SBGは子会社を通じて約20%を継続保有することでボストン・ダイナミクスの経営に一定に関与する。売却価額は非公表だが、同社の株式価値は総額11億円(約1144億円)としている。2021年6月までに売却完了を見込む。

ボストンは1992年、米マサチューセッツ工科大学(MIT)発の大学ベンチャーとして設立。2013年に米グーグルが買収した。その後、SBGは2018年にグーグルの親会社アルファベットから同社を買収し、全株式を保有する。

オンワードホールディングス<8016>、高級ブランド衣料品・シューズのイタリア子会社を譲渡

2020-12-11

オンワードホールディングスは、高級ブランドの衣料品・シューズを製造販売するイタリア子会社のオンワードラグジュアリーグループ(OLG、フィレンツェ。売上高157億円、営業利益△18億6000万円)の全株式を、同社経営陣を中心とする現地投資会社に譲渡した。11日付。新型コロナの感染拡大で欧州を中心とした海外事業の経営環境が悪化する中、グローバル事業構造改革の一環として不採算事業を切り離した。譲渡価額は非公表。

サイバーセキュリティクラウド<4493>、ソフト開発のソフテックを子会社化

2020-12-11

サイバーセキュリティクラウドは、ソフト開発のソフテック(東京都足立区。売上高2億8900万円、営業利益8600万円、純資産3億4700万円)の全株式を取得し子会社化することを決めた。Webサイト・サーバーの脆弱性管理に強みを持つソフテックを傘下に取り込み、Webセキュリティー分野の技術・サービス向上につなげる。取得価額は4億3200万円。取得予定日は2020年12月18日。

ソフテックは1991年に設立。脆弱性情報サービス「SIDfm」事業とWebセキュリティー診断事業を手がけている。

オプテックスグループ<6914>、産業用コンピューターシステム開発のサンリツオートメイションを子会社化

2020-12-11

オプテックスグループは、産業用コンピューターシステムの開発・製造を手がけるサンリツオートメイション(東京都町田市。売上高37億9000万円、営業利益3億5100万円、純資産24億6000万円)の全株式を取得し子会社化することを決めた。両社の技術力や顧客基盤を融合し、交通制御・駐車場管理、空港・鉄道などの安全管理や、IoT(モノのインターネット)関連分野で事業開拓を推し進める。取得価額は非公表。取得予定日は2020年12月18日。

サンリツは1971年に設立で、現在、筆頭株主のトヨタ自動車が40.1%を出資する。産業分野用に組み込みボード製品をはじめ、CPUボード、I/Oボード、コントローラーなど組込用コンピューターに必要な製品を提供している。

ソニー<6758>、AT&T傘下で米アニメ配信大手「クランチロール」の運営会社イレーションを1222億円で買収

2020-12-10

ソニーは10日、米通信大手AT&Tの子会社でアニメ配信事業「クランチロール」を運営する米イレーション・ホールディングスを買収することで合意したと発表した。全株式を約1222億円(11億7500万ドル)で取得する。クランチロールは200以上の国・地域で300万人の有料会員と9000万人の無料会員を持ち、アニメ、ドラマ、マンガなどの映像コンテンツやモバイルゲームを配信している。ソニーは同社を傘下に取り込み、エンターテイメント事業の成長を加速させる。買収完了は関係当局の承認などを条件としており、現時点で未確定。

こころネット<6060>、サ高住運営などの介護事業子会社「こころガーデン」の全事業を譲渡

2020-12-10

こころネットは介護事業を手がける全額出資子会社、こころガーデン(福島市)の全事業を譲渡することを決めた。譲渡先と譲渡価額は最終契約後に開示する予定。こころガーデンは2013年設立で、福島市内でサービス付き高齢者向け住宅「こころガーデン八島田」を運営するほか、訪問介護、通所介護、居宅介護支援などを展開する。譲渡対象事業の直近業績は売上高8300万円、営業赤字800万円。譲渡予定日は2021年1月31日。

北日本紡績<3409>、ヘルスケア製品販売の中部薬品工業を子会社化

2020-12-10

北日本紡績は、ヘルスケア製品販売の中部薬品工業(愛知県北名古屋市。売上高1億3000万円、営業利益0円、純資産1200万円)を株式交換で子会社化することを決めた。マスク製造を第一弾として新規参入したヘルスケア事業の成長を促進するのが狙い。

傘下に収める中部薬品工業は歯磨きパウダー、健康茶、のど飴、肝油ドロップなどのヘルスケア商材を国内の大手ドラックストア、国内外のEC(電子商取引)サイトなどに販売している。北日本紡績は高齢化や平均寿命の延伸などで今後成長が期待されるとして、ヘルスケア事業に今年参入したばかり。

株式交換比率は北日本紡績1:中部薬品工業50.77で、中部薬品1株に対し北日本紡績株の50.77株を割り当てる。株式交換予定日は2021年1月12日。

小津産業<7487>、家庭紙・日用雑貨卸売子会社のアズフィットをセンコーグループホールディングス<9069>に譲渡

2020-12-10

小津産業は、全額出資子会社で家庭紙・日用雑貨卸売のアズフィット(東京都中央区。売上高273億円、営業利益4900万円、純資産31億円)の株式80%を、センコーグループホールディングスに譲渡することを決めた。譲渡価額は非公表。譲渡予定日は2021年1月。

アズフィットは首都圏を中心にドラックストア、スーパーマーケット、ホームセンターなどに家庭紙や日用雑貨を販売している。譲渡先のセンコーも同じく家庭紙卸売業の子会社を持つ。家庭紙卸売をめぐっては物流環境や小売市場の変化などで、卸売業に求められる要求レベルが高まっており、総合物流企業のセンコーの傘下で強固な事業基盤を目指すことにした。小津産業はアズフィット株の20%を引き続き保有し、同社を持ち分法関連会社とする。

日本精工<6471>、英スペクトリスから設備・製造ラインの状態監視システム事業を211億円で取得

2020-12-10

日本精工は英国の精密機器メーカー、スペクトリスから各種設備・製造ラインの状態を監視するコンディショニング・モニタリング・システム(CMS)事業を取得することを決めた。CMS事業は事後保全・予防保全に続く次世代の保全手法とされる予知保全の分野で成長が期待されている。取得価額は約211億円(約1億6900万ユーロ)。2021年3月末に取得する予定。

スペクトリスが手がけるCMS事業は北海油田リグ(掘削機)の常時監視を祖業とし、1942年にデンマークで始まった。現在では、石油化学コンビナートや発電プラント、風力発電などで使われるポンプ、タービン、コンプレッサー、発電機といった回転機械向けの設備保全や状態監視の世界的大手に数えられる。スペクトリスはロンドン証券取引所の上場企業。

日本精工は軸受(ベアリング)の国内最大手。同社が今後の重点分野の一つに掲げる予知保全は設備や製造ラインの異常や故障の兆候を早期に発見してトラブルを未然に防ぐ手法で、保全にとどまらず、生産性向上や品質改善への貢献が期待されている。

ジェクシード<3719>、教育事業のXYEEDを子会社化

2020-12-09

ジェクシードは、教育事業のXYEED(東京都千代田区)を第三者割当増資の引き受けなどを通じて全株式を取得し、子会社化することを決めた。ジェクシードはITシステム構築を主力事業とする。XYEEDを傘下に取り込み、教育関連のプラットフォーム事業を推進する。XYEEDの設立は2020年10月。取得価額は1000万円(うち株式譲渡50万円)。取得予定日は2020年12月23日。

ドリームインキュベータ<4310>、アウトドア・スポーツ・料理関連など中堅出版社「枻出版社」の一部事業など取得

2020-12-09

ドリームインキュベータは新設子会社を通じて、アウトドア・スポーツ・料理などに関する中堅出版社の枻出版社(東京都世田谷区)の一部事業と同社子会社で映像・Webコンテンツ企画制作のピークス(同)の全事業を取得することを決めた。取得価額は非公表。取得予定日は2021年2月1日。

ドリームインキュベータは今回の事業取得に合わせて受け皿会社として、対象企業と同名の新会社「ピークス」(東京都千代田区)を設立した。

タナベ経営<9644>、経営コンサルティングのグローウィン・パートナーズを子会社化

2020-12-09

タナベ経営は、経営コンサルティング会社のグローウィン・パートナーズ(東京都千代田区。売上高10億7000万円、営業利益9900万円、純資産2億4100万円)を子会社化することを決めた。株式譲受と第三者割当増資引き受けにより、50.1%の株式を取得する。取得価額は総額8億200万円。取得予定日は2021年1月29日。

グローウィン・パートナーズは2004年に設立。M&A全般の支援や生産性向上に向けたDX(デジタルトランスフォーメーション)戦略立案などで実績を積んできた。タナベはグローウィンと連携し、事業承継や業態転換などに伴うM&Aニーズや、経理・財務部門などバックオフィス業務のデジタル化支援への対応力向上を目指す。

三洋貿易<3176>、研究機器向け試験片・部品を製造販売するテストマテリアルズを子会社化

2020-12-09

三洋貿易は傘下企業を通じて、研究機器向け試験片・部品の製造販売を手がけるテストマテリアルズ(東京都千代田区。売上高8100万円、純資産1600万円)の全株式を取得し子会社化することを決めた。三洋貿易グループの理化学研究機器事業との相乗効果を期待している。テストマテリアルズは1987年に設立。取得価額は非公表。取得予定日は2020年12月18日。

新都ホールディングス<2776>、再生プラスチックリサイクル事業の大都商会を子会社化

2020-12-08

新都ホールディングスは、再生プラスチックリサイクル事業を手がける大都商会(東京都豊島区。売上高3億4300万円、営業利益△660万円、純資産2億600万円)を株式交換により完全子会社化することを決めた。主力である貿易事業の拡大が狙いで、プラスチック再生製品の中国向け輸出を推し進める。新都HDの鄧明輝社長は現在、大都商会の代表取締役を兼務している。

株式交換比率は新都HD1:大都商会3409.10。株式交換予定日は2020年12月30日。

三菱自動車、希望退職に予定を約2割上回る654人が応募

2020-12-07

三菱自動車は7日、間接部門を対象に実施した希望退職に654人の応募があったと発表した。募集期間は11月16日~30日。550人を予定していた募集人員を応募が約2割上回った。退職日は2021年1月31日付。三菱自動車は今年7月に2021年3月期の最終損益が2年連続で赤字となる見通しを受けて構造改革を発表し、この中で間接部門について人件費圧縮のため、新規採用抑制や希望退職制度の実施などを盛り込んでいた。

希望退職の対象は45歳以上60歳未満で勤続1年以上の管理職社員と一般社員(純間接員に限る。医務系列社員は除く)、60歳以上65歳未満の定年後再雇用者(同)。過去の拡大路線により人員と労務費が大幅に増加し、年齢構成の高齢化や管理職比率の高さが課題となっていたとしている。

割増退職金を支給し、再就職支援サービスを提供する。割増退職金など関連費用約72億円を2021年3月期に特別損失として計上する。

デンソー<6902>、持ち分法適用関連会社で自動車時計製造のジェコー<7768>を株式交換で完全子会社化

2020-12-07

デンソーは、持ち分法適用関連会社で自動車時計の製造を主力とするジェコーを株式交換で完全子会社化することを決めた。デンソーは株式41.89%を持つ筆頭株主で、ジェコーの売上高の約77%はデンソー向けという関係にある。需要家の自動車業界で電動化、自動運転など「CASE」と呼ばれる変革の動きが加速する中、経営を一体化させることでデンソーグループとしての競争力強化につなげる。

株式交換比率はデンソー1:ジェコー0.55で、ジェコー1株にデンソー株の0.55株を割り当てる。株式交換予定日は2021年4月1日。ジェコーの東証2部上場は廃止となる。

ジェコーは1952年にラジオコントロール付き真空時計の生産を目的に、日本真空時計として設立。現在は自動車時計、エアコンパネル、コンビネーションメーターなど表示装置を中心に、電流センサー、安全運転支援部品などを手がける。トヨタ自動車系の自動車部品メーカーで、2002年からデンソーが筆頭株主。

藤田観光、早期希望退職者を募集 創業来最大の危機に対処へ

2020-12-04

藤田観光は4日、早期希望退職者を募集すると発表した。新型コロナの影響拡大による経営危機の克服に向けた事業構造改革の一環。本体の正社員・契約社員とグループ会社社員のうち、40歳以上で勤続年数が社員は10年以上、契約社員は5年以上を対象とし、募集期間は2021年2月5日~15日(退職日は3月31日)。募集人数は未定としている。所定の退職金に加え、転進援助金を上乗せ支給し、再就職を支援する。

藤田観光は椿山荘(東京)、太閤園(大阪)に代表される宴会施設や、ワシントンホテルの展開を主力とする。しかし、コロナ禍で需要が急減し、厳しい業績を余儀なくされている。同社は創業以来最大の危機だとして、7月に緊急対策本部を設置。不採算事業所の撤退・縮小、新規出店計画の中止、賃料減額、賞与ゼロと給与・諸手当の減額を通じた賃金カット、退職不補充などのコスト縮減策を推し進めている。

11月に発表した2020年1~9月期業績は売上高が前年同期比64%減の176億円、営業赤字167億円(前年同期は7億2000万円の赤字)、最終赤字171億円(同4億2100万円の赤字)だった。

投資会社のライジング・ジャパン・エクイティ、尾張精機<7249>をTOBで子会社化

2020-12-04

尾張精機は4日、投資会社のライジング・ジャパン・エクイティ(RJE、東京都千代田区)が同社に対してTOB(株式公開買い付け)を実施すると発表した。RJEは尾張精機の完全子会社化を目指しており、尾張精機の筆頭株主の日立金属、2位株主のトヨタ自動車などはTOBに応募を決めている。買付代金は最大約39億2900万円。尾張精機はTOBに賛同している。尾張精機の名証2部上場は廃止となる見通し。

TOB主体はRJEが組成したファンドが設立した会社のプレサイス・プロダクツ・ホールディングス。尾張精機株の買付価格は1株3370円。買付予定数は116万5914株。買付予定数の下限は所有割合66.67%にあたる77万7300株とした。

買付期間は12月7日~2021年1月22日。決済の開始日は2021年1月29日。公開買付代理人はSMBC日興証券。

尾張精機は鍛造品やネジ類の製造を主力とし、売上高の約98%を自動車業界向けで占める。自動車業界は100年に1度の変革期とされ、生き残りに向けて部品メーカーは環境変化への的確な対応が求められている。ファンドの支援を得て成長戦略を実行する。

RJEは三井住友銀行、住友商事、三井住友信託銀行を主要スポンサーとする。

LIXIL<5938>、地盤・建物調査子会社のジャパンホームシールドをみずほキャピタルパートナーズに譲渡

2020-12-04

LIXIL(12月1日にLIXILグループから社名変更)は、地盤調査・建物調査を手がける100%子会社のジャパンホームシールド(東京都墨田区。売上高120億円、営業利益8億円、純資産40億4000万円)の全株式を、投資会社のみずほキャピタルパートナーズ(東京都千代田区)に譲渡することを決めた。譲渡価額は非公表。2021年2月に譲渡予定。

ジャパンホームシールドは1990年に設立し、累計で地盤調査180万棟、建物検査20万戸を超える実績を持つ。LIXILは経営効率を高めるため、基幹事業の建材・住設機器分野に経営資源を集中させており、今回のジャパンホームシールド切り離しもその一環。

オリンパス<7733>、呼吸器関連医療機器メーカーの米Veran Medicalを子会社化

2020-12-04

オリンパスは4日、呼吸器関連医療機器メーカーの米Veran Medical Technologies(VMT、ミズーリ州セントルイス。売上高30億2000万円、営業利益△12億1000万円)の全株式を取得し、子会社化すると発表した。取得金額は約3億ドル(約312億円)。取得予定日は2020年12月31日。

Veranは2003年に設立。気管支内視鏡を用いた治療・診断を専門分野とし、気管支の末梢部分へのスムーズな到達をサポートする電磁ナビゲーションシステムなどに強みを持つ。オリンパスは同社を傘下に取り込み、呼吸器科分野の製品構成を拡充し、事業拡大につなげる。

オリンパスは治療機器事業に関し、消化器科、泌尿器科を並ぶ重点分野に呼吸器科を位置づけ、業界トップクラスのポジション確保を目指している。今回の買収は、オリンパスの米子会社が設立した特定目的会社(SPC)とVMTとの合併契約に基づき、VMTの全株式を取得する。

ホッカンホールディングス<5902>、スープ・タレ製造の真喜食品を子会社化

2020-12-03

ホッカンホールディングスは、スープ・タレ製造の真喜食品(新潟市。売上高9億1700万円、純資産6億8300万円)の全株式を取得し子会社化することを決めた。ホッカン子会社で清涼飲料受託充填事業を手がける日本キャンパック(東京都千代田区)が計画している食品分野進出の一環。取得価額は非公表。取得予定日は2021年2月1日。

真喜食品は1977年設立で、鍋やおでんなどのスープ・タレのほか、近年は健康食品分野への展開に力を入れている。

三井E&Sホールディングス<7003>、傘下の三井E&S環境エンジニアリングをJFEエンジニアリングに譲渡

2020-12-03

三井E&Sホールディングスは傘下の三井E&S環境エンジニアリング(MKE、千葉市。売上高181億円、営業利益9億8800万円、純資産31億円)の全株式を、JFEエンジニアリング(東京都千代田区)に譲渡することを決めた。この前提として、子会社を通じて保有する別海バイオガス発電(北海道別海町)、西胆振環境(北海道室蘭市)の全保有株をMKEが承継する。

三井E&Sは経営再建の一環として、環境リサイクル・バイオガス関連の事業をMKEに集約したうえで、グループ外企業への譲渡を含めて検討を進めていた。MKE株式の譲渡価額は非公表。譲渡予定日は2021年4月1日。

曙ブレーキ工業、国内生産拠点で180人程度の早期退職を実施

2020-12-01

経営再建中の曙ブレーキ工業は1日、国内生産拠点で180人程度の早期退職措置を実施すると発表した。募集期間は12月21日~2021年2月12日(退職日は2021年3月31日付)。国内生産再編に伴う人員適正化が目的。同社は今年2~3月に本社間接系社員を対象に200人規模の早期退職を実施(154人応募)しており、これに続く第二弾となる。

今回の早期退職措置は曙ブレーキ山形製造(山形県寒河江市)、曙ブレーキ福島製造(福島県桑折町)、曙ブレーキ岩槻製造(さいたま市)、曙ブレーキ山陽製造(岡山県総社市)のグループ4工場のほか、運送・梱包のアロックス(さいたま市)、曙ブレーキ工業本体(生産部門、工場再編推進室、生産技術部など)。このうち、岩槻製造、福島製造については生産状況により一部は9月30日退職とする。

所定の退職金に加えて特別加算金を支給し、再就職支援サービスを提供する。

曙ブレーキは業績悪化に伴い私的整理の一種である事業再生ADR(裁判外紛争解決手続き)を申請し、昨年9月に再生計画が承認された。再生計画では国内4工場の縮小などが盛り込まれている。

ツルハホールディングス<3391>、鳥取県で調剤薬局経営の「たかきファーマシー」から1店舗を取得

2020-12-01

ツルハホールディングスは傘下企業を通じて、調剤薬局経営のたかきファーマシー(鳥取県米子市)から1店舗を取得することを決めた。ツルハは中国・九州地区でドラッグストアを中心に285店舗(うち調剤併設79店舗、調剤専門薬局20店舗)を展開する。取得価額は非公表。取得予定日は2021年2月1日。

ココカラファイン<3098>、ルーカスから兵庫県内の調剤薬局2店舗を取得

2020-12-01

ココカラファインは傘下企業を通じて、調剤薬局経営のルーカス(神戸市)から2店舗を1日付で取得した。兵庫県内でのドミナント戦略の一環。取得価額は非公表。

ココカラファイン<3098>、日本メディケアから調剤薬局1店舗を取得

2020-12-01

ココカラファインは傘下企業を通じて、調剤薬局経営の日本メディケア(東京都港区)から1店舗を1日付で取得した。ドミナント(地域集中出店)の一助。取得価額は非公表。

トナミホールディングス<9070>、倉庫・運輸業の御幸倉庫を子会社化

2020-12-01

トナミホールディングスは、倉庫・運輸業の御幸倉庫(愛知県春日井市。売上高8億5000万円)の全株式を取得し子会社化することを決めた。御幸倉庫は中部地区を地盤とし、メーカー物流に強みを持つ。取得価額は非公表。取得予定日は2020年12月21日。

ユアサ商事<8074>、切削工具商社の中川金属を子会社化

2020-12-01

ユアサ商事は、切削工具商社の中川金属(東京都千代田区。売上高47億円)の全株式を取得し、1日付で子会社化した。ユアサは産業機器部門の中核事業である切削工具販売事業の強化につなげる。中川金属は創業84年で、全国に11営業拠点を持つ。取得価額は非公表。

エルテス<3967>、警備業のアサヒ安全業務社を子会社化

2020-11-30

エルテスは傘下企業を通じて、警備業のアサヒ安全業務社(横浜市。売上高8億1000万円、営業利益7510万円、純資産4億6000万円)の全株式を取得し子会社化することを決めた。エルテスはソーシャルリスク、情報漏洩、内部不正といった内部脅威リスクの予兆検知や鎮静化対応サービスを主力とする。デジタル新時代の新たな警備業を創出するためには自社で警備業を手がけ、各種検証などを行う必要があると判断した。

取得価額は6億5000万円。取得予定日は2020年12月25日。

エルテスは2017年に、伝統的な警備業とデジタル技術の融合を目的とする子会社のエルテスセキュリティインテリジェンス(東京都千代田区)を設立。セキュリティー事業のDX(デジタルトランスフォーメーション)をめぐる取り組みに着手した。

今回子会社化するアサヒ安全業務社は1973年に設立。鉄道関連工事での列車監視業務を中心に雑踏、交通誘導、常駐保安警備などを提供している。

THEグローバル社<3271>、宿泊施設経営・運営受託子会社のグローバル・ホテルマネジメントをRマネジメントに譲渡

2020-11-30

THEグローバル社は、宿泊施設の経営・運営受託子会社のグローバル・ホテルマネジメント(東京都新宿区。売上高8億9800万円、営業利益△18億8000万円、純資産△13億2000万円)の全株式を、Rマネジメント合同会社(東京都新宿区)に譲渡した。30日付。新型コロナウイルス感染症拡大の影響で先行き不透明な状態が続く中、グループの経営再建を促進するのが狙い。譲渡価額は非公表。

極東貿易<8093>、ミツトヨから地震計関連事業を取得

2020-11-30

極東貿易は子会社を通じて、計測器大手メーカーのミツトヨ(川崎市)から地震計関連事業を取得することを決めた。電力設備など重要インフラに対する機器の販売や保守・サービス業務の充実につなげる。地震計関連の事業開始は2022年4月を予定する。取得価額、取得日は非公表。

台湾Walsin傘下の釜屋電機、電子部品メーカーの双信電機<6938>をTOBで子会社化

2020-11-30

釜屋電機(神奈川県大和市)は30日、電子部品メーカー中堅の双信電機に対して子会社化を目的にTOB(株式公開買い付け)を実施すると発表した。過半の株式取得を目指しており、買付代金は最大35億9500万円。双信電機はTOBに賛同している。公開買付者の釜屋電機は台湾の電子部品メーカー、華新科技股份有限公司(Walsin)の傘下企業。双信電機の東証1部上場は維持される見通し。

双信電機株の約40%を保有する筆頭株主の日本ガイシは35%程度についてTOBに応じ、約5%を継続所有する。釜屋電機による買付価格は1株460円で、TOB公表前営業日の終値と同額。買付予定数は781万5600株。予定通りに買い付けができれば、所有割合は50.1%となる。買付予定数の下限は所有割合35.64%にあたる556万株に設定した。

買付期間は12月1日~2021年1月4日までの21営業日。決済の開始日は2021年1月12日。公開買付代理人は野村証券。

双信電機は1938年に天然鉱物の雲母を原料とした無線機に使われるマイカコンデンサーの専業メーカーとして発足した。

SHIFT<3697>、ITインフラ設計・構築のサーベイジシステムを子会社化

2020-11-30

SHIFTは傘下企業を通じて、ITインフラ設計・構築のサーベイジシステム(東京都千代田区。売上高1億9200万円、営業利益△380万円、純資産2830万円)の全株式を取得し子会社化することを決めた。通信ネットワーク・インテグレーション領域でのサービス強化が狙い。取得価額は非公表。取得日は2020年11月30日。

 

 

 

 

情報提供:株式会社ストライク

[M&Aニュース](2020年11月16日〜11月27日)

◇DCMホールディングス、島忠へのTOB期間を8営業日延長、◇住友商事<8053>、豪穀物子会社のEmerald Grainを私募ファンドに譲渡、◇三井不動産<8801>、東京ドーム<9681>をTOBで子会社化へ、◇レオパレス21<8848>、リロケーション事業子会社のエンプラスをリコーリース<8566>に譲渡、◇カヤック<3904>、広告事業などのSANKOを子会社化、◇ピー・シー・エー<9629>、ITサービス子会社のKeepdataをビーエスピーアセットに譲渡、◇スタンレー電気、300人程度の早期退職を募る特別転進支援制度を実施、定年延長も、◇双日<2768>、子会社を通じてプラマテルズ<2714>をTOBで完全子会社化、◇エン・ジャパン<4849>、M&Aマッチングサイト「MAfolova」事業をピナクルに譲渡 ほか

 

 

 

 

DCMホールディングス、島忠へのTOB期間を8営業日延長

DCMホールディングスは27日、ホームセンターの島忠に対して10月5日から実施中のTOB(株式公開買い付け)について、12月1日までとしていた買付期間を同11日まで8営業日延長すると発表した。2度目の延長で、買付期間は48営業日となる。1株4200円の買付価格は変更していない。

島忠を巡ってはニトリホールディングスがDCMを上回る買付価格5500円を提示して12月28日を期間として対抗TOBを行っている。

住友商事<8053>、豪穀物子会社のEmerald Grainを私募ファンドに譲渡

住友商事は、穀物買い付けや集荷を手がける豪子会社Emerald Grain Pty Ltd(売上高336億円、営業利益△17億円、純資産34億6000万円)の全株式を、私募ファンドの豪Longriver Farms Pty Limitedに譲渡することを決めた。譲渡価額は非公表。譲渡予定日は2020年12月2日。

三井不動産<8801>、東京ドーム<9681>をTOBで子会社化へ

三井不動産は27日、東京ドームの完全子会社化を目的にTOB(株式公開買い付け)を実施すると発表した。買付代金は最大1205億円。東京ドームは東京都心でプロ野球読売巨人軍が本拠地とする球場、遊園地、ホテルなどを運営する。三井不動産はスポーツ・エンターテイメントを軸とする街づくりや、新規領域のスタジアム・アリーナ事業への本格展開につなげる。

東京ドームはTOBに賛同している。三井不動産による東京ドームの完全子会社化後、巨人を傘下に持つ読売新聞グループ本社が三井不動産から東京ドーム株の20%を取得することで合意した。

買付価格は1株につき1300円で、TOB公表前日の終値897円に44.93%のプレミアムを加えた。買付予定数は9270万7684株。買付予定数の下限は所有割合66.67%にあたる6180万5100株。

買付期間は11月30日~2021年1月18日。決済の開始日は2021年1月25日。公開買付代理人は野村証券。

東京ドームは1936年に設立。翌年9月にプロ野球専用球場として「後楽園スタヂジアム」を東京・水道橋に完成した。1949年に東証1部に上場。1955年に「後楽園ゆうえんち」を開業した。また、1988年には国内初の全天候型多目的スタジアム「東京ドーム」をオープンし、野球場にとどまらず、国内外のアーチストによるコンサート会場などとして人気を集めている。

レオパレス21<8848>、リロケーション事業子会社のエンプラスをリコーリース<8566>に譲渡

レオパレス21は、リロケーション(転勤者の留守宅賃貸)管理事業などを手がける子会社のエンプラス(東京都千代田区)の全保有株式(所有割合98.3%)を、リコーリースに譲渡することを決めた。レオパレスは経営再建に向けた事業構造改革の一環。譲渡価額は非公表。譲渡予定日は2020年11月30日。

エンプラスは2004年に設立し、海外赴任者向けに留守宅の賃貸サービスや赴任先での住居仲介、外国人向け賃貸・売買仲介などを展開。レオパレスは国際事業から撤退に伴い、関連事業の見直しに動いている。

カヤック<3904>、広告事業などのSANKOを子会社化

カヤックは、広告事業などのSANKO(東京都千代田区。売上高7億4300万円、営業利益2710万円、純資産4億6100万円)の株式75%を取得し子会社化することを決めた。取得価額は4億945万円。取得予定日は2020年11月30日。

SANKOは1965年に設立。広告事業を主力とし、傘下にeスポーツ事業のRIZeST(東京都千代田区)、漫画デザインのマンガデザイナーズラボ(東京都渋谷区)の2子会社を持つ。カヤックは急拡大を続けるeスポーツ市場での事業拡大などを期待している。

ピー・シー・エー<9629>、ITサービス子会社のKeepdataをビーエスピーアセットに譲渡

ピー・シー・エーは、IT関連サービス子会社のKeepdata(東京都中央区。売上高8570万円、営業利益△2590万円、純資産△2億3100万円)の全株式を、投資会社のビーエスピーアセット(東京都中央区)に譲渡することを決めた。昨年3月にKeepdataを子会社化したが、当初想定していたシステム連携や営業面でのシナジー(相乗効果)が得ることが難しいと判断した。譲渡価額は非公表。譲渡予定日は2020年12月7日。

ピー・シー・エーは中堅・中小企業向け基幹業務パッケージソフト「PCA会計シリーズ」「給与シリーズ」「商魂・商管シリーズ」などを展開する。Keepdataを傘下に取り込み、基幹業務ソフトの周辺サービスの拡充を期待していた。

スタンレー電気、300人程度の早期退職を募る特別転進支援制度を実施、定年延長も

スタンレー電気は26日、300人程度の早期退職者を募る特別転進支援制度を実施すると発表した。49歳以上60歳未満で勤続10年以上の基幹社員を対象とし、募集期間は2021年1月7日~13日(退職日は2月28日付)。特別退職金を支給し、再就職支援サービスを提供する。併せて同社は、現在60歳の定年年齢を65歳に引き上げる定年延長制度の導入を決めた。

スタンレー電気は主力の自動車ランプが売上高の約8割を占める。足元では新型コロナウイルス感染症の影響で得意先の自動車業界で生産停止や減産が広がったことなどから、業績が落ち込んでいる。2020年4~9月の半期業績は前年同期に比べ売上高が24%減の1558億円、営業利益が60%減の86億円、最終利益が76%減の37億円。

定年延長制度の内容は60歳到達後も昇格・職位就任を可能するスキルアップ型、生活スタイルを重視し育児や介護以外の理由でも時間短縮勤務が可能なライフバランス型の2コースを用意した。

双日<2768>、子会社を通じてプラマテルズ<2714>をTOBで完全子会社化

双日<2768>は26日、子会社の双日プラネットを通じてプラマテルズ<2714>に対してTOB(株式公開買い付け)を実施し、完全子会社化すると発表した。

買付期間は2020年11月27日から 2021年1月14日までの30営業日。買付価格は1株につき770円で、TOB公表前日の終値(555円)に38.74%のプレミアムを加えた。買付予定数は約456万株。買付代金は約35億1700万円。

予定通りに買い付けられれば、現在46.56%の持株比率が100%となる。プラマテルズの上場は廃止する。

買付代理人は三菱UFJモルガン・スタンレー証券とauカブコム証券。

エン・ジャパン<4849>、M&Aマッチングサイト「MAfolova」事業をピナクルに譲渡

エン・ジャパンは、「MAfolova」の名称で展開するM&Aマッチングサイト事業を、経営コンサルティング業のピナクル(東京都港区)に譲渡することを決めた。新型コロナウイルスの感染拡大でM&A案件の中止や先送りの影響を受けていた。事業切り離しにあたっては、MAfolova事業を分割して設立する新会社「マフォロバ」(東京都新宿区)の全株式を譲り渡す。譲渡価額は非公表。譲渡予定日は2020年12月10日。

MAfolovaは2018年にマッチングサービスを開始し、登録企業数は4700社、案件紹介数は1万3000件を超えるという。直近売上高は900万円。

ノジマ<7419>、フジ・メディア・HD傘下の通販大手ディノス・セシールから「セシール」事業を取得

ノジマは、Web事業子会社のニフティ(東京都新宿区)を通じて、フジ・メディア・ホールディングス傘下のディノス・セシール(東京都中野区)が展開する「セシール」ブランドの通販事業を取得することを決めた。セシールはシニア女性層を中心にインナー(下着、肌着などの内衣)などの生活用品で知られる老舗通販ブランド。ニフティとの連携によってEC(電子商取引)領域の事業拡大につなげる。

ノジマは、ディノス・セシールが当該事業を分割して設立される新会社の全株式を取得する。取得価額は非公表。取得予定日は2021年3月1日。

ディノス・セシールは2013年、セシール、ディノス、フジ・ダイレクト・マーケティングの通販3社が合併して誕生した。

守谷商会<1798>、子会社のゴルフ事業をノザワワールドに譲渡

守谷商会は、菅平峰の原グリーン開発(長野県須坂市。売上高1億3700万円、営業利益△7830万円、純資産△2億6600万円)が手がけるゴルフ事業を、ノザワワールド(茨城県ひたちなか市)に譲渡することを決めた。非中核事業を切り離し、経営の効率化を進める狙い。

ゴルフ事業を分社して設立する新会社(菅平グリーンゴルフ)の全株式を譲渡する形。譲渡価額は非公表。譲渡予定日は2021年4月2日。

菅平峰の原グリーン開発は1973年設立で、菅平グリーンゴルフを運営する。しかし、ゴルフ人口の減少や高齢化、競争激化などで業績が低迷していた。同社は今後、特別清算手続きに入る予定。

譲渡先のノザワワールドはゴルフ場・ゴルフ練習場、ホテル、倉庫などを中心に不動産事業を展開する。

キリンホールディングス<2503>、豪州の飲料事業を乳製品大手の現地ベガ・チーズに譲渡

キリンホールディングスは、豪州での飲料事業を現地の乳製品大手ベガ・チーズに譲渡すると発表した。譲渡金額は約409億円(約5億6000万豪ドル)。豪州の飲料事業をめぐっては当初、中国の中国蒙牛乳業に譲渡する予定だったが、豪中関係悪化などを背景に豪当局が認めなかったことから契約を解除し、新たな譲渡先を探していた。譲渡は2021年1~3月に完了する見通し。

譲渡するのは豪子会社ライオン・デアリー・アンド・ドリンクスの全株式。ライオンの飲料事業はキリンが2007年に約2900億円で買収した豪ナショナルフーズを母体とする。近年は業績低迷が続き、昨年10月にチーズ事業をカナダ企業に約224億円で譲渡。残る牛乳、乳飲料、ヨーグルト、果汁飲料などの事業については中国蒙牛乳業に約450億円で譲渡することがいったん決まったものの、豪外国投資審査委員会が承認せず、振り出しに戻っていた。

キリンは今後、オセアニア地域において酒類を主軸に事業展開し、海外クラフトビールや大人向けプレミアム飲料といった成長分野での取り組みを強化する。

デサント、約110人の希望退職を実施へ

デサントは25日、約110人の希望退職者を募集すると発表した。国内事業の構造改革の一環で、正社員・契約社員(ただし、正社員は40歳以上、販売職正社員は含まない)を対象とする。募集期間は2021年1月18日~2月1日。退職日は2021年3月31日。所定の退職金に特別加算金を上乗せ支給し、再就職支援サービスを提供する。

同社は欧米での事業を休止し、日本・韓国・中国の3市場での集中展開を重点戦略とする。売上構成は日本45%、韓国50%で、中国が5%程度。しかし、新型コロナウイルスの影響で各種スポーツイベント、競技会の中止や規模縮小などでスポーツ用品の消費が低迷。巣ごもり需要でネット販売が伸びたものの、実店舗の販売が大きく落ち込んでいる。

2020年4~9月期の半期業績は売上高が前年同期比35%減の428億円、営業赤字24億円(前年同期は26億円の黒字)、最終赤字12億円(同22億円の黒字)。

VTホールディングス<7593>、ホンダ車ディーラーのホンダ四輪販売丸順を子会社化

VTホールディングスは、ホンダ車販売ディーラーのホンダ四輪販売丸順(岐阜県大垣市。売上高36億円、営業利益1億1400万円、純資産5億4400万円)の株式を追加取得し、子会社化することを決めた。現在34%の持ち株比率を66%に引き上げる。岐阜県内での事業強化が狙い。取得価額は非公表。取得予定日は2021年1月4日。

ホンダ四輪販売丸順は大垣市内で新車3店舗、中古車1店舗を運営する。VTホールディングスは2018年3月、子会社のホンダカーズ東海(名古屋市)を通じて、同社株式の34%を取得し、持ち分法適用関連会社とした。岐阜県内ではPDIセンター(新車納整工場)を共同運営するなどホンダ車販売の強化に向けて協力関係を築いてきた。

アルコニックス<3036>、空調機器向け配管部品メーカーの富士根産業を子会社化

アルコニックスは、空調機器向け配管部品メーカーの富士根産業(静岡県沼津市。売上高27億7000万円、経常利益△2700万円、純資産6億9900万円)を子会社化することを決めた。現在保有する3%を含めて同社株の95%を取得する。残る同社株5%については富士根産業と同業の千代田区空調機器(堺市)に資本参加を求める予定。アルコ二ックスはグループ内で金属加工に関する製販一体の事業体制を整え、グルーバル展開も視野に入れる。

取得価額は3億8600万円。取得予定日は2020年12月3日。

レカム<3323>、回線取次事業などのG・Sコミュニケーションズをライト通信グループに譲渡

レカムは、全額出資子会社のG・Sコミュニケーションズ(東京都渋谷区。売上高5億500万円、営業利益2000万円、純資産8000万円)のNTT回線取次事業を、通信サービス事業を手がけるライト通信(大阪市)に譲渡することを決めた。また事業譲渡後、G・Sコミュニケーションズの全株式をライト通信傘下のアクセスオンライン(東京都豊島区)に売却する。事業の選択と集中の一環。

G・SコミュニケーションはNTT回線取次のほか、プロバイダー事業などを行う。NTT回線取次事業および同社株式の譲渡価額は非公表。株式の譲渡予定日は2020年11月30日。

ゼット<8135>、デサント<8114>傘下のベンゼネラルからスポーツ用品卸販売事業を取得

ゼットは、デサント傘下のベンゼネラル(大阪市)からスポーツ用品卸販売事業を取得することを決めた。仕入れの共通化や営業基盤の強化を通じた事業シナジー(相乗効果)を見込む。対象事業の直近業績は売上高68億1000万円、経常利益100万円。取得価額は未確定。取得予定日は2021年4月1日。

ベンゼネラルは1950年に設立。デサントは同社のスポーツ用品卸売販売事業を切り離し、直営店とEC(電子商取引)ビジネスに経営資源を集中する。

C Channel<7691>、アパレル販売子会社マキシムのベルーナ<9997>への売却を中止

C Channelは24日、アパレル販売子会社(神戸市。売上高56億7000万円、営業利益1億2000万円、純資産3億6100万円)のベルーナへの売却を中止すると発表した。同日付で全株式を16億5000万円で譲渡する予定だったが、最終的なクロージング(取引実行)条件が整わず、契約を解除したという。

KLab<3656>、VCファンド運営子会社のKVPを経営陣に譲渡

KLabは、ベンチャーキャピタル(VC)ファンド運営の100%子会社であるKVP(東京都渋谷区。売上高1億400万円、営業利益3700万円、純資産6100万円)の株式70%を、KVP社長の長野泰和氏に譲渡することを決めた。ゲーム事業とゲーム周辺事業に経営資源を集中する一環。譲渡価額は非公表。譲渡予定日は2020年12月1日。

KVPは2015年に設立し、インターネット領域でのベンチャー企業を資金面から支援してきた。現在、「KVPシード・イノベーション1号投資事業有限責任組合」など2つの運用ファンドを持つ。

LIXILグループ<5938>、川島織物セルコンを自己株式買い付けに応じて譲渡

LIXILグループは、100%子会社でインテリア・室内装飾織物大手の川島織物セルコン(京都市。売上高296億円、営業利益4億100万円、純資産159億円)の全株式について、川島織物セルコンの自己株式買い取りに応じて譲渡することを決めた。LIXILグループは建材・住設機器の基幹事業への経営資源の集中を進めている。一連の事業構成見直しの一環として、現経営陣によるMBO(経営陣による買収)の申し出を受け入れることにした。譲渡価額は非公表。譲渡予定日は2021年1月6日。

LIXILグループは2010年に川島織物セルコンの株式34%を第三者割当増資の引き受けで、残る66%を2011年に株式交換で取得し、完全子会社化した。川島織物セルコンは京都銀行による貸し付けと京都企業成長支援ファンドによる社債の引き受けにより調達した資金を原資として自己株式を買い付ける。

三井住友ファイナンス&リース、不動産投資信託運営のケネディクス<4321>をTOBで子会社化

三井住友ファイナンス&リース(SMFL)は20日、不動産投資信託(J-REIT)運営のケネディクスに対して子会社化を目的にTOB(株式公開買い付け)を実施すると発表した。ケネディクス株式は筆頭株主のシンガポール投資会社が20%強を保有する。SMFLは残る80%の株式をTOBで取得する。買付代金は1319億円。ケネディクスはTOBに賛同している。東証1部は廃止となる見通し。

TOB主体はSMFLが設立したSMFLみらいパートナーズインベストメント2号(東京都千代田区)。ケネディクス株の買付価格は 1株750円で、TOB公表前日の終値593円に26.48%のプレミアムを加えた。買付予定数の下限は所有割合46.4%で、筆頭株主のシンガポール投資会社の保有分と合わせて所有割合が3分の2超となる。

この投資会社はARA REAL ESTATE INVESTORS XVIII(エーアールエー・リアル・エステート・インベスターズ・エイティーン)。SMFLはARAとの間で、ケネディクス株式の約80%を取得したうえで、最終的に両社の所有割合がSMFLが70%、ARA30%となるよう調整することで合意している。

買付期間は11月24日~2021年1月8日(30営業日)。決済の開始日は2021年1月15日。公開買付代理人はSMBC日興証券。

Jトラスト<8508>、グローム・ホールディングス<8938>傘下クラウドファンディング事業のLCレンディングを子会社化

Jトラストは、グローム・ホールディングス傘下でクラウドファンディング事業を手がけるLCレンディング(東京都港区。売上高4億600万円、営業利益2億3400万円、純資産△18億6000万円)の全株式を取得し、子会社化することを決めた。取得価額は1万円。取得予定日2020年12月1日。

Jトラストは投資子会社のプロスペクト・エナジー・マネジメント(東京都渋谷区)を通じて、LCレンディングを買収する。LCレンディングは現在、クラウドファンディング事業を停止し、匿名組合出資預かり金はゼロの状況にあるが、投資家への償還を無事に完了しているという。

LCレンディングの子会社化に伴いプロスペクト・エナジー・マネジメントは12月1日に日本ファンディングに社名変更を予定している。

日清食品ホールディングス<2897>、スナック菓子の湖池屋<2226>を子会社化

日清食品ホールディングスは、スナック菓子中堅メーカーで持ち分法適用関連会社の湖池屋(ジャスダック上場)について、株式を追加取得して連結子会社化することを決めた。現在34.54%の持ち株比率を45.12%に引き上げる。菓子事業の強化が狙い。取得価額は22億5500万円。取得予定日は2020年11月27日。

日清食品は2011年5月に湖池屋と業務・資本提携し、商品開発・マーケティング、営業・物流などの分野で協業を進め、社長も派遣する関係にある。連結子会社化によって協業の取り組みをさらに強化する。

じげん<3679>、ベーシックから比較サイト事業を取得

じげんは、メディア事業のベーシック(東京都千代田区)から比較サイト事業を取得することを決めた。じげんは求人・住まい・車などを中心にメディア事業を展開するが、新たに比較サイト領域を取り込む。取得価額は12億5000万円。取得予定日は2020年12月15日。

取得するのは「フランチャイズ比較.net」の名称で展開するフランチャイズ比較サイトのほか、結婚相談所、家庭教師、留学エージェントに関する各比較サイト。対象事業の直近売上高は約10億円。

京阪神ビルディング、ストラテジックのTOBに「反対」表明 

京阪神ビルディングは19日、投資ファンドのストラテジックキャピタル(東京都渋谷区)が同社に対して実施中のTOB(株式公開買い付け)について、反対意見を表明した。これにより、敵対的TOBに発展した。ストラテジックは現在約9%の持ち株比率を約29%に引き上げて発言力を高めることを目的しているが、京阪神ビルは「短期的な利益のみ追求し、中長期的な企業価値向上に資するかどうかは疑問だ」として、株主にTOBに応じないよう要請した。

ストラテジックは1株1900円を提示し、11月5日にTOBを開始した(買付期間は12月17日まで)。これまで京阪神ビルは意見を留保していたが、今回のTOBについて事前通知や連絡がなく一方的なものだとのコメントを発表していた。京阪神ビルは住友系の不動産会社で、関西を中心に事務所ビルや場外馬券場「ウインズ」(5カ所)、データセンター、商業施設などの賃貸事業を展開している。

ストラテジックは今年6月に開かれた京阪神ビルの株主総会に取締役1名の選任や賃貸用不動産の売却などを求める株主提案を行ったが、否決された。ストラテジックは旧村上ファンド出身者が代表を務める。

イワキ、20人の早期退職を募る「セカンドキャリア・セカンドライフ支援制度」実施

イワキは19日、20人の早期退職者を募る「セカンドキャリア・セカンドライフ支援制度」を実施すると発表した。2021年6月に予定する持ち株会社制への移行に向け、人的資源の適正配置を進める一環。募集期間は11月19日~2021年1月31日。退職日は2021年5月31日。特別加算金を支給するほか、必要に応じて再就職支援サービスを提供する。

シチズン時計、子会社で実施した希望退職で予定超える632人応募

シチズン時計は19日、連結子会社のシチズン時計マニュファクチャリング(埼玉県所沢市)で実施した希望退職募集に632人の応募があったと発表した。募集人員は全従業員の約2割にあたる550人としていたが、予定数を大きく上回った。アナログクオーツウオッチ市場の縮小に伴う業績悪化に対応し、人員体制の再構築を目的に10月14日~11月18日に募った。退職日は12月31日付。通常の退職金に加え、転進支援金を上乗せ支給する。

シチズン時計マニュファクチャリングは時計事業の中核子会社。2013年に国内時計生産の事業再編に伴いグループ内の5子会社と関連部門を統合して発足した。近年は手首に装着するウエラブル端末(スマートウオッチ)市場の拡大などを受け、普及価格帯のアナログクオーツウオッチ市場が縮小し、外販用のムーブメント(動作機構)需要も減少が続いている。

クレアホールディングス<1757>、飲食・美容機器事業子会社のアルトルイズムを経営陣に譲渡

クレアホールディングスは、飲食や美容機器事業を手がける100%子会社のアルトルイズム(福島県郡山市。売上高10億6000万円、営業利益1億4900万円、純資産1億3900万円)の全株式を、同社社長の橋本弘氏に譲渡した。19日付。譲渡価額は1億4700万円。

クレアHDは事業多角化の一環として2017年にアルトルイズムを傘下に収めた。しかし、美容機器販売・保守事業は主力取引先との契約解除で業績が伸び悩んだほか、東北地区を中心にラーメン店を展開する飲食事業も新型コロナウイルス感染症の影響で苦戦を強いられていた。

イワキ<8095>、マジェスティゴルフ傘下で健康食品事業のマルマンH&Bを子会社化

イワキは、健康食品事業のマルマンH&B(東京都千代田区。売上高20億4000万円、営業利益8340万円、純資産5億5500万円)の全株式を取得し子会社化することを決めた。健康・美容、食品関連分野におけるダイレクトマーケティング事業拡大などにつなげる。取得価額は10億円。取得予定日は2020年12月中。

マルマンH&Bはゴルフ用品販売大手のマジェスティゴルフ(東京都千代田区)の全額出資子会社。各種サプリメントなど健康食品のほか、禁煙関連商品で知られ、ドラッグストアやコンビニ、ディスカウントストアなどに幅広い販路を持つ。

朝日放送グループホールディングス<9405>、ベストセラーズから月刊誌「歴史人」事業を取得

朝日放送グループホールディングスは、中堅出版社のベストセラーズ(東京都文京区)から月刊誌「歴史人」と付帯事業を取得することを決めた。歴史分野でのブランド力や専門家との強固なネットワークを持つ「歴史人」を、地域活性化に向けた新規事業展開の中核として位置づける。取得価額は非公表。取得予定日は2020年12月1日。

今回、「歴史人」事業を取得するのは朝日放送グループHDが10月末に設立した新会社のABCアーク(東京都港区)。同社は「地域の魅力」をコンテンツ化し、出版やメディア運営、コンサルティングなどを通じて発信することを目的としている。

東京センチュリー<8439>、オートリース事業のフィリピン合弁BPICTを子会社化

東京センチュリーは、フィリピンの合弁リース・ファイナンス会社BPI Century Tokyo Lease & Finance Corporation(BPICT、マニラ)の株式を合弁相手のフィリピン・アイランズ銀行(BPI)から追加取得し、子会社化することを決めた。現在49%の持ち株比率を51%に高める。東京センチュリーは2014年末にBPICTに出資したが、オートリース事業を中心とする協業が着実に進んでおり、経営権の掌握により、事業拡大を加速させる。取得価額、取得日は非公表。

丸文、100人程度の希望退職を実施へ

丸文は17日、100人程度の希望退職者を募ると発表した。単体従業員の約13%にあたる。募集期間は12月23日~2021年1月29日。主要取引先の半導体メーカーによる世界規模の業界再編とともに、エレクトロニクス専門商社に求められる機能・役割が大きく変化する中、人員体制の再構築を通じて早期の業績回復と持続的な成長の実現を期す。

退職日は2021年2月28日付とする。所定の退職金に特別加算金を上乗せ支給し、再就職支援サービスを提供する。

2021年3月期業績予想は売上高6.1%減の2700億円、営業利益45.7%減の12億5000万円、最終利益9億円(前年度は7500万円の赤字)で、売上高は3年連続減少を見込む。営業・最終損益は4~9月期(中間)段階で2年連続の赤字となっているが、通期で黒字浮上を目指している。

アークス<9948>、栃木県を中心に31店舗を展開する地域スーパーのオータニと経営統合へ

アークスは17日、栃木県を中心にスーパーマーケット31店舗を展開するオータニ(宇都宮市)と2021年3月1日に経営統合することで基本合意したと発表した。アークスはグループで北海道・東北を地盤に343店舗を運営する。新型コロナウイルス感染症の拡大で先行きの経営環境が不透明感を増す中、地域スーパーが連携して北海道から北関東地方に続く東日本エリアにおける食品流通企業グループを形成し、大手勢に対応する。

アークスを親会社、オータニを子会社とする予定。ただ、その経営統合の具体的な方法(株式取得、株式交換など)は今後両社で協議する。

アークスは1961年に設立。2020年2月期の業績は売上高5190億円、営業利益121億円、純資産1440億円。一方のオータニは1982年設立で、売上高294億円、営業利益3億2400万円、純資産49億4000万円。

DCMホールディングス、島忠へのTOB期間を10営業日延長

DCMホールディングスは16日、ホームセンター中堅の島忠に対して完全子会社化を目的に10月5日から実施中のTOB(株式公開買い付け)について、同日までとしていた買付期間(30営業日)を12月1日まで10営業日延長すると発表した。島忠がDCMのTOBへの賛成を撤回し、代わってニトリホールディングスの買収提案を受け入れる意向を表明したのを受け、島忠株主にTOB応募への是非を判断する時間を提供する。1株4200円とする買付価格は変更していない。

島忠をめぐっては家具・日用品最大手のニトリホールディングスがDCMを約3割上回る1株5500円の買付価格で16日からTOBを開始した。

プラザクリエイト本社<7502>、子会社で手がける自動証明写真機事業を日本オート・フォートに譲渡

プラザクリエイト本社は、傘下のプラザクリエイト(東京都中央区)が手がける自動証明写真機事業を、同業の日本オート・フォート(東京都港区)に譲渡することを決めた。対象事業(直近売上高6億4300万円)を会社分割して設立する新会社、フォトプラザ(東京都中央区)の全株式を譲渡する形。譲渡価額は9億5000万円。譲渡予定日は2021年2月1日。

譲渡先の日本オート・フォートは英フォトインターナショナルの100%出資子会社で、1963年に設立。日本における自動証明写真機のパイオニアとされる。

セントラルフォレストグループ<7675>、国分フードクリエイトから中部地区の低温食品卸売事業を取得

セントラルフォレストグループは子会社の国分中部(名古屋市)を通じて、酒類・食品卸売りの国分フードクリエイト(東京都中央区)から中部地区における低温食品卸売事業を取得することを決めた。常温・チルド・冷凍一体の体制を整え、3温度帯フルライン機能が備わることで、取引先へのサービスレベル向上を見込む。対象事業の売上高規模は84億円。取得価額は非公表。取得予定日は2021年7月1日。

セントラルフォレストグループは2019年4月、国分中部とトーカンが経営統合して発足した。現在、傘下に事業子会社として国分中部とトーカンを置く。

IMAGICA GROUP<6879>、東北大発ベンチャーのフォトニックラティスを子会社化

IMAGICA GROUPは、東北大学発のベンチャー企業であるフォトニックラティス(仙台市)の全株式を取得し、子会社化することを決めた。10年以上の共同開発関係にあり、偏光高速カメラ、複屈折マッピング計測装置の製品化を進めてきたが、センシング領域での今後の事業拡大に向けて傘下に取り込むことにした。取得価額、取得日は非公表。

フォトニックラティスは2002年に設立。フォトニック結晶の微細な積層パターンを自在に設計・成膜する技術を持つ。フォトニック結晶は光回路、非可視領域への利用拡大や、計測素子などへの応用が期待されている。

 

 

 

情報提供:株式会社ストライク

[解説ニュース]

事業承継税制:三代にわたって贈与税の特例措置の適用を受けた場合

 

〈解説〉

税理士法人タクトコンサルティング(山崎 信義/税理士)

 

 

[関連解説]

■事業承継税制:「みなし相続の特例措置」の概要と留意点

■事業承継税制を複数の後継者に適用する場合の留意点

 

 

1.贈与税の特例措置の概要


中小企業における経営の承継の円滑化に関する法律に規定する「中小企業者」に該当し、かつ、都道府県知事の認定を受けた会社の株式を、令和9年12月31日までに、その会社の代表権を有していた贈与者(先代経営者)から贈与により取得した個人が、その先代経営者の後継者として一定の要件を満たす者(以下「特例経営承継受贈者」)である場合、その者が納付すべき当該株式(一定の部分に限る。以下「特例対象受贈非上場株式等」)に対応する贈与税額の納税が、贈与者の死亡の日まで猶予されます(措法70条の7の5第1項)。これを「贈与税の特例措置」といいます。
贈与税の特例措置の適用を受けることにより納税が猶予された贈与税額は、贈与者の死亡や、特例経営承継受贈者による下記2の「免除対象贈与」等の事由が生じた場合、特例経営承継受贈者が一定の手続をすることにより、その全部又は一部が免除されます(措法70条の7の5同第11項、70条の7第15項)。

 

 

2.特例経営承継受贈者(2代目経営者)が免除対象贈与をした場合の、納税猶予分の贈与税額の免除


上記1の特例経営承継受贈者が、特例経営贈与承継期間*の末日の翌日(原則)以後に、その特例受贈非上場株式等の全部又は一部をその後継者に贈与し、その後継者が贈与を受けたその特例受贈非上場株式等について、贈与税の特例措置の適用を受ける場合は、その特例経営承継受贈者が一定の届出をすることにより、特例経営承継受贈者の納税猶予分の贈与税額(納税猶予期限が一部確定した税額を除く。)のうち、後継者に係る贈与税の納税猶予の適用に係るものに対応する部分の金額に相当する額が免除されます(措法70条の7の5第11項、70条の7第15項3号)。この場合の特例経営承継受贈者による特例対象受贈非上場株式等の贈与を、「免除対象贈与」といいます。

 

*原則、非上場株式の贈与に係る贈与税の申告書の提出期限の翌日から同日以後5年を経過する日までの期間をいいます(措法70条の7の5第2項7号)。

 

 

例えば、1代目経営者から株式を贈与により取得して贈与税の特例措置の適用を受けた2代目経営者(=特例経営承継受贈者)が、特例経営贈与承継期間経過後に、その株式の全部を3代目経営者に贈与し、3代目経営者がその贈与により取得した株式に係る贈与税について贈与税の特例措置の適用を受ける場合、2代目経営者から3代目経営者への株式の贈与は「免除対象贈与」に該当し、2代目経営者が一定の届出をすることにより、納税猶予分の贈与税額が免除されます。

 

 

3.免除対象贈与の後、その贈与者に係る”前の贈与者”が死亡した場合


贈与税の特例措置の適用を受ける特例経営承継受贈者に係る贈与者の贈与が、「免除対象贈与」である場合に、特例経営承継受贈者の死亡の日以前にその贈与者の”前の贈与者”が死亡したときは、特例経営承継受贈者は前の贈与者から特例対象受贈非上場株式等を相続又は遺贈により取得したものとみなされ、贈与者が前の贈与者から贈与を受けた時の価額を基に、相続税が課税されます(措法70条の7の7第2項)。

 

この場合において、贈与税の特例措置の適用を受けた特例対象受贈非上場株式等を、相続又は遺贈により取得をしたものとみなされた特例経営承継受贈者は、一定の要件を満たすことにより、その贈与者の死亡に係る相続税額のうち、その株式等に係る納税猶予分の相続税額について、その特例経営承継受贈者の死亡の日まで納税が猶予されます(措法70条の7の8第1項)。これを「みなし相続の特例措置」といいます。

 

例えば、1代目経営者から贈与により株式を取得して贈与税の特例措置の適用を受けた2代目経営者が、特例経営贈与承継期間経過後に、その株式の全部を後継者である3代目経営者に贈与し、3代目経営者が特例経営承継受贈者としてその贈与により取得した株式に係る贈与税につき贈与税の特例措置の適用を受けた場合、2代目経営者から3代目経営者への株式の贈与は「免除対象贈与」に該当します。この場合の「前の贈与者」とは、特例対象受贈非上場株式等の免除対象贈与をした者(2代目経営者)に対し、その贈与の前にその株式の贈与をした者、すなわち1代目経営者が該当します(措法70条の7の7第2項、第1項、同政令40条の8の5第4項、40条の8第5項2号)。

 

したがって、1代目経営者(=前の贈与者)の死亡により、3代目経営者(=特例経営承継受贈者)は、特例対象受贈非上場株式等を、1代目経営者から相続又は遺贈により取得したものとみなされ(措法70条の7の7第2項)、3代目経営者に対し1代目経営者に係る相続税が課税されます。この場合、1代目経営者から3代目経営者が取得したものとみなされた特例対象受贈非上場株式等に係る相続税の額について、一定の要件を満たすことにより、「みなし相続の特例措置」の適用を受けることができます。

 

 

税理士法人タクトコンサルティング 「TACTニュース」(2020/11/25)より転載

[ネットM&Aに対する意識調査]

急速に市場が拡がるネットM&A 「手軽」で「スピーディ」な一方で、肌で感じられない取引相手や、財務情報に不安の声79.0%

〜求められる「中小M&A向けデューデリジェンス」と「買収後のリスクヘッジ」〜

 

 

株式会社バトンズ(本社: 東京都千代田、代表取締役 兼 CEO:大山敬義)は、インターネット完結型M&Aサービスを利用したことがある人105名を対象に、ネットM&Aに対する意識調査を実施しましたのでお知らせいたします。

 

■調査概要

調査概要:ネットM&Aに対する意識調査

調査方法:インターネット調査

調査期間:2020年11月06日~2020年11月09日

有効回答:インターネット完結型M&Aサービスを利用したことがある人105名

 

 

Web以外の方法として「M&A支援専門家に依頼した」が45.7%、「士業事務所に依頼した」が36.2%

「Q1.Webで完結するM&Aマッチングサービス以外に、今までにM&Aを実施・検討した上で利用したサービスをすべて教えてください。(複数回答)」(n=105)と質問したところ、「M&A支援専門家に依頼した」が45.7%、「士業事務所に依頼した」が36.2%という回答となりました。

 

 

・M&A支援専門家に依頼した:45.7%

・士業事務所に依頼した:36.2%

・特にサービスは利用していない:35.2%

・その他:6.7%

 

 

Webで完結するM&Aマッチングサービスに、57.3%が「メリットを感じた」と回答

「Q2.Web上で完結するM&Aマッチングサービスを利用・検討した際に、メリットを感じましたか。」(n=105)と質問したところ、「かなり感じた」が23.0%、「感じた」が34.3%という回答となりました。

 

 

・かなり感じた:23.0%

・感じた:34.3%

・あまり感じなかった:35.2%

・全く感じなかった:7.5%

 

 

メリットを感じた点として「豊富な案件に接触できる」が75.0%、「スピーディさ」が56.7%

Q2で「かなり感じた」「感じた」と回答した方に、「Q3.メリットに感じたことを教えてください(複数回答)。」(n=60)と質問したところ、「豊富な案件に接触できる」が75.0%、「スピーディさ」が56.7%、「手軽さ」が51.7%という回答となりました。

 

 

・豊富な案件に接触できる:75.0%

・スピーディさ:56.7%

・手軽さ:51.7%

・好きなタイミングで進捗させられる:40.0%

・コストの安さ:38.3%

・その他:6.7%

 

 

「海外企業までも範囲が拡がり様々な選択肢が可能になったから。」や「空き時間に情報を収集出来る。」などの声

「Q3で「かなり感じた」「感じた」と回答した方に、「 Q4.Q3以外にメリットに感じたことを教えてください。」(n=71)と質問したところ、「国内だけではなく海外企業までもその範囲が拡がり様々な選択肢が可能になったから。」や「空き時間に情報を収集出来る。」など71の回答を得ることができました。

 

<自由回答・一部抜粋>

・60歳:国内だけではなく海外企業までもその範囲が拡がり様々な選択肢が可能になったから。

・52歳:気軽に相談できた。

・32歳:スピード感がある。

・53歳:24時間できる。

・50歳:空き時間に情報を収集できる。

 

 

ネットのみでM&Aを進めて行く上で「不安なことがある」と回答した人79.0%

「Q5.ネット上のみでM&Aを進めていく上で不安なことはありますか。」(n=105)と質問したところ、「かなりある」が41.9%、「ある」が37.1%という回答となりました。

 

 

・かなりある:41.9%

・ある:37.1%

・あまりない:16.2%

・全くない:4.8%

 

 

不安な点として「取引相手の信頼性」が83.1%、「M&A引継ぎ後のトラブル」が68.7%

Q5で「かなりある」「ある」と回答した方に、「Q6.不安なことを教えてください。(複数回答)」(n=83)と質問したところ、「取引相手の信頼性」が83.1%、「M&A引継ぎ後のトラブル」が68.7%、「財務情報の信頼性」が66.3%という回答となりました。

 

 

・取引相手の信頼性:83.1%

・M&A引継ぎ後のトラブル:68.7%

・財務情報の信頼性:66.3%

・サイトの信頼性:56.6%

・自身での専門的な対応:54.2%

・その他:9.6%

 

 

「こちらの真意が伝わらない。」や「買収する企業が持つ文化を肌で感じられない。」などの声

Q5で「かなりある」「ある」と回答した方に、「Q7.Q6以外で不安なことを教えてください(自由回答)」(n=71)と質問したところ、「こちらの真意が伝わらない。」や「買収する企業が持つ文化を肌で感じられない。」など71の回答を得ることができました。

 

<自由回答・一部抜粋>

・58歳:こちらの真意が伝わらない。

・60歳:海外企業との言語や慣習、規制、法体系まで配慮しなければならない事。

・52歳:責任の所在。

・44歳:買収する企業が持つ文化を肌で感じられない。

・42歳:操作や手続きが難しそう。

・77歳:相手との相性やスピード感が合うか心配だった。

・71歳:実際の状況確認が必要と考える。

・71歳:相手の信用情報と近隣の環境。

 

 

デューデリジェンスを行ったことがある人、わずか36.1%

「Q8.M&Aを実施した際にデューデリジェンスを行ったことがありますか」(n=105)と質問したところ、「行った」が36.1%、という回答となりました。

 

 

・行った:36.1%

・行っていない:41.0%

・M&Aを実施していない:22.9%

 

 

小規模M&A向けのデューデリジェンスを安価に行えるM&Aネットマッチングサービス「利用したい」の声70.5%

「Q9.小規模M&A向けのデューデリジェンスを安価に行えるM&Aネットマッチングサービスがあったら利用したいと思いますか。」(n=105)と質問したところ、「とても利用したい」が26.7%、「利用したい」が43.8%という回答となりました。

 

 

・とても利用したい:26.7%

・利用したい:43.8%

・あまり利用したくない:23.8%

・全く利用したくない:5.7%

 

 

小規模M&A向けの保険商品、「利用したい」が84.8%

「Q10.小規模M&A向けの保険商品(買収後に発覚したリスクを補償する保険)があったら利用したいと思いますか。」(n=105)と質問したところ、「とても利用したい」が33.4%、「利用したい」が51.4%という回答となりました。

 

 

・とても利用したい:33.4%

・利用したい:51.4%

・あまり利用したくない:11.4%

・全く利用したくない:3.8%

 

 

まとめ

本調査では、インターネット完結型M&Aサービスを利用したことがある人・検討したことがある人を対象に、ネットM&Aに対する意識調査を実施しました。

 

結果として、ネットのみで完結するM&Aに魅力は感じるが、ネットのみでM&Aを完結させるにはまだまだ不安があるという意見が大多数であることが明らかになりました。

 

まず、Webで完結するM&Aマッチングサービスに、「メリットを感じた」人は57.3%いることがわかり、メリットを感じた点としては「豊富な案件に接触できる」が75.0%、「スピーディさ」が56.7%という回答を得ることができました。その他にも「24時間できる」や「海外企業までも範囲が拡がり様々な選択肢が可能になったから。」「空き時間に情報を収集出来る。」など、ネットサービスならではのメリットが多く集まりました。

 

また、小規模M&A向けのデューデリジェンスを安価に行えるM&Aネットマッチングサービスを「利用したい」と答える人が70.5%いることや、小規模M&A向けの保険商品を「利用したい」と答える人が84.8%いることからわかるように、安全性を担保できるようなサービスを求めていることが明らかになりました。

 

ネットで完結することに対する不安要素として「取引相手の信頼性」や「M&A引継ぎ後のトラブル」が挙がったように、インターネット上でのM&Aには、まだまだ課題が残っています。特に、M&Aは取引金額も大きく、売り手企業の従業員や取引先など多くの人の人生に関わる領域になるので、前述の不安要素を解消することが、ネットM&A市場をさらに広げていくカギとなるでしょう。

 

 

 

 

情報提供元:株式会社バトンズ

[M&Aニュース](2020年11月2日〜11月13日)

◇阿波銀行<8388>、証券口座に関する権利義務、◇ディア・ライフ<3245>、NFCホールディングス<7169>傘下で人材派遣の新会社を子会社化、◇常磐開発<1782>、MBOで株式を非公開化、◇オープンハウス<3288>、投資用マンション事業のプレサンスコーポレーション<3254>をTOBで子会社化、エル・ティー・エス<6560>、システム開発のソフテックを子会社化、◇スプリックス<7030>、大学受験指導の湘南ゼミナールを子会社化、◇うるる<3979>、出張撮影マッチングサービスのOur Photoを子会社化、◇日本フェンオール<6870>、消防・防災機器メーカーのシバウラ防災製作所を子会社化、◇システムソフト<7527>、APAMAN傘下でレンタルオフィス事業のfabbitを吸収合併、◇三光合成<7888>、ヤマト・インダストリー傘下のHMヤマトから射出成形・加工事業を取得 ほか

 

 

 

 

阿波銀行<8388>、証券口座に関する権利義務を野村証券に譲渡

阿波銀行は、登録金融機関業務にかかる顧客の証券口座に関する権利義務を会社分割により野村証券に譲渡することを決めた。顧客口座の管理全般や営業に関する後方支援などを野村証券が担当し、勧誘・販売・フォローなどを阿波銀行が担当することで、役割分担を明確化し、効率的な運営体制を整える。分割する対象事業の直近売上高は8億6300万円。譲渡予定日は2021年6月21日。譲渡に伴う対価の交付はない。

ディア・ライフ<3245>、NFCホールディングス<7169>傘下で人材派遣の新会社を子会社化

ディア・ライフは、ジャスダック上場で保険サービス事業などを手がけるNFCホールディングスが全額出資で設立予定の新会社DLXホールディングス(東京都新宿区)の株式51.22%を第三者割当増資の引き受けを通じて取得し、子会社化することを決めた。コールセンターによる保険契約の取次業務を担う人材派遣事業を取り込むのが狙い。取得価額は非公表。取得予定日は2021年1月8日。

NFCホールディングスは子会社のN-STAFF(東京都豊島区。売上高7億1400万円、営業利益2900万円)を通じてコールセンターに特化した保険契約取次の専門派遣を展開している。ディア・ライフが今回子会社化するDLXホールディングスはN-STAFFを傘下に置くための持ち株会社として設立される。

ディア・ライフは主力の不動産事業とともに不動産業界向け人材派遣を手がけている。

常磐開発<1782>、MBOで株式を非公開化

常磐開発は13日、MBO(経営陣による買収)で株式を非公開化すると発表した。同社会長の佐川藤介氏が設立したエタニティ(福島県いわき市)がMBOを目的とするTOB(株式公開買い付け)を実施し、全株式の取得を目指す。常磐開発はTOBに賛同している。主力の建設事業を取り巻く経営環境が厳しくなる中、環境関連をはじめ新規分野への展開など抜本的な構造改革を進めるためには短期的な業績や株価動向にとらわれない体制づくりが必要と判断した。

常磐開発はジャスダック上場。エタニティによる買付価格は1株につき7800円で、TOB公表前日の終値5900円に32.2%のプレミアムを加えた。買付予定数(78万3966株)の下限は所有割合66.67%にあたる52万2700株に設定した。買付代金は61億1493万円。常磐開発の筆頭株主で株式12.76%を保有する常磐興産(東証1部)はTOBに応募する契約を結んだ。

買付期間は11月16日~12月28日。公開買付代理人はみずほ証券。決済の開始日は2021年1月6日。

常磐開発は1960年に常磐興産の前身である常磐炭礦の磐城砿業所から土建、開削、ボーリング部門などが分離・独立して発足した。

オープンハウス<3288>、投資用マンション事業のプレサンスコーポレーション<3254>をTOBで子会社化

オープンハウスは13日、投資用マンション事業を手がけるプレサンスコーポレーションに対してTOB(株式公開買い付け)を実施すると発表した。オープンハウスはプレサンス株式を31.82%保有する筆頭株主。TOBを通じて株式を追加取得し、持ち株比率を最大62.49%に引き上げを目指す。プレサンスはTOBに賛同している。同社の東証1部上場は維持される見通し。

買付価格は1株につき1850円で、TOB公表前日の終値1583円に16.87%のプレミアムを加えた。買付予定数の上限(1988万1500株、所有割合30.68%)を超える応募株式は買い付けを行わない。買付代金は最大367億8077万円。買付期間は11月16日~2021年1月14日。公開買付代理人はSMBC日興証券。決済の開始日は2021年1月20日。

プレサンスは1997年に大阪市で設立。関西圏を地盤に投資用マンションの開発分譲を展開し、ファミリーマンションも手がける。2007年に東証2部に上場し、2013年に東証1部に昇格した。

しかし、2019年12月にプレサンスの創業者で前社長の山岸忍氏が業務上横領の容疑で逮捕される事態が起きたことから、早期の信用回復の一環として、2020年4月にオープンハウスと資本業務提携した経緯がある。これに伴い、オープンハウスはプレサンスを持ち分適用関連会社とした。

新型コロナウイルス感染症の拡大で経営環境が厳しさを増す中、資本関係をさらに強化する必要があるとして子会社化に踏み込む。

エル・ティー・エス<6560>、システム開発のソフテックを子会社化

エル・ティー・エスは、コンピューターシステム開発のソフテック(静岡県長泉町。売上高6億8400万円、営業利益4050万円、純資産8690万円)の全株式を取得し子会社化することを決めた。静岡・東海エリアでの事業拡大とともに、新型コロナによって進展するリモートワークなどに必要なシステム整備・運用支援ニーズへの対応を強化する。取得価額は1億6800万円。取得予定日は2020年12月3日。

スプリックス<7030>、大学受験指導の湘南ゼミナールを子会社化

スプリックスは、学習塾運営の湘南ゼミナール(横浜市。売上高143億円、営業利益7090万円、純資産15億3000万円)の全株式を取得し子会社化することを決めた。湘南ゼミナールが持つ大学受験指導ノウハウを取り込み、小学生から大学受験に向かう高校生まで幅広い年代層に対応したサービス展開につなげる。取得価額は45億4500万円。取得予定日は2020年12月25日。

湘南ゼミナールは1979年に創業。2007年からはスプリックスが展開する個別指導「森塾」などのフランチャイズ運営にも乗り出した。現在、神奈川県を中心に1都8県で266教室を運営する。

うるる<3979>、出張撮影マッチングサービスのOur Photoを子会社化

うるるは、出張撮影マッチングサービスを展開するOur Photo(東京都千代田区。売上高1億2300万円、営業利益△800万円、純資産400万円)の全株式を取得し子会社化することを決めた。うるるが手がける幼稚園・保育園向け写真販売システム「えんフォト」との連携を進め、事業拡大を目指す。取得価額は2億3000万円。取得予定日は2020年12月中。

Our Photoは、写真を撮ってもらいたい依頼者と登録写真家をマッチングすることで、依頼者はニューボーン(新生児)フォト、お宮参り、七五三、成人式といった特別な日などの写真を気軽に残すことができるサービスを手がける。

日本フェンオール<6870>、消防・防災機器メーカーのシバウラ防災製作所を子会社化

日本フェンオールは、消防・防災機器メーカーのシバウラ防災製作所(長野県松本市。売上高32億円、営業利益3億5100万円、純資産16億1000万円)の全株式を取得し子会社化することを決めた。日本フェンオールが主力とするガス消火装置など既存事業との親和性が高く、相乗効果が見込めると判断した。取得価額は非公表。取得予定日は2021年1月5日。

日本フェンオールの長野

システムソフト<7527>、APAMAN傘下でレンタルオフィス事業のfabbitを吸収合併

システムソフトは、APAMAN傘下でコワーキングスペース・レンタルオフィス運営を手がけるfabbit(東京都千代田区。売上高13億1000万円、営業利益△1億1300万円、純資産1億6200万円)を吸収合併することを決めた。fabbitはIT分野の技術・アイデアの事業化支援を目的に、国内外46カ所に施設(提携先を含む)を展開し、デジタル関連企業を含めて1万人を超える会員を持つ。システムソフトは自社のシステム開発領域との相乗効果が期待できると判断した。合併予定日は2021年1月1日。

合併比率はシステムソフト1393:fabbit1で、fabbit1株に対してシステムソフト株1393株を割り当てる。

三光合成<7888>、ヤマト・インダストリー傘下のHMヤマトから射出成形・加工事業を取得

三光合成は、ヤマト・インダストリー傘下のHMトヤマ(群馬県伊勢崎市)から射出成形・加工事業を取得することを決めた。群馬県内での生産拠点確保の一環で、新たな商圏開拓を目指す。当該事業の直近業績は売上高13億1000万円、営業赤字6700万円。取得価額は非公表。取得予定日は2021年3月31日。

藍沢証券<8708>、あけぼの投資顧問を子会社化

藍沢証券は、あけぼの投資顧問(東京都千代田区)の株式73.75%を取得し、12月8日付で子会社化することを決めた。そのうえで、藍沢証券子会社のあすかアセットマネジメント(東京都千代田区)が2021年2月1日付で、あけぼの投資顧問を吸収合併する。運用体制を強化し、国内外の機関投資家をはじめ様々な投資家ニーズに対応する。

株式の取得価額は非公表。あすかアセットマネジメントとあけぼの投資顧問の合併比率は1:13.453。

ムーンバット、40人程度の希望退職者を募集

ムーンバットは12日、40人程度の希望退職者を募ると発表した。国内子会社を含めて45歳以上の社員・嘱託社員(販売職を除く)を対象とし、募集期間は12月14日~25日。募集人員は全社員の約15%にあたる。

洋傘を主力にスカーフや毛皮、宝飾品など服飾雑貨を取り扱うが、新型コロナウイルス感染拡大に伴う外出の抑制に個人消費が急激に冷え込み、主力販路の百貨店や直販店舗での休業などで業績が悪化。抜本的な固定費削減による収益改善に向け、営業拠点の集約を合わせ、人員体制を見直す。

退職日は2021年3月10日。所定の退職金に加え、特別割増退職金を支給し、再就職支援サービスを提供する。

サイネックス<2376>、システム開発のベックを子会社化

サイネックスは、システム開発のベック(大阪市)の全株式を取得し子会社化した。12日付。システム開発を内製化し、eコマース系など各種ICT(情報通信)サービスの価格競争力向上につなげる。取得価額は非公表。

ベックは1997年に設立。WindowsやLinuxなどオープン系の開発のほか、米ヒューレット・パッカードの無停止型サーバーの開発・保守を手がけている。

カクヤスグループ<7686>、業務用酒類販売のダンガミを子会社化

カクヤスグループは、業務用酒類販売のダンガミ(福岡市。売上高78億8000万円、営業利益2億1500万円、純資産15億1000万円)の全株式を取得し、子会社化することを決めた。「カクヤスモデル」と呼ばれる酒類販売モデルの地方展開の第二弾。カクヤスは今年5月に同じく福岡市にある酒類販売のサンノーを傘下に収めており、これに次ぐ。取得価額は21億4600万円。取得予定日は2020年12月1日。

ダンガミは1967年に設立し、福岡、長崎の両県で業務用酒販店を展開し、小売り直営店舗も福岡市内を中心に10店舗を手がける。カクヤスはダンガミを足がかりに、他の九州地方への展開を視野に入れる。

近鉄グループホールディングス<9041>、製造業向け作業台、ツールワゴン販売のサカエを子会社化

近鉄グループホールディングスは傘下企業を通じて、製造現場で使われる作業台やツールワゴンなどの工業用金属製品を販売するサカエ(大阪市。売上高169億円、純資産124億円)の全株式を取得し子会社化することを決めた。モノづくり分野の販売チャンネルを取り込み、B2B(事業者間)取引の事業拡大を目指す。サカエは1961年に設立。取得価額は非公表。取得予定日は2021年4月1日。

テレビ朝日ホールディングス<9409>、テレビ通販強化へ商品企画・開発のイッティを子会社化

テレビ朝日ホールディングスは、商品企画・開発のイッティ(東京都渋谷区。純資産10億5000万円)の全株式を取得し子会社化することを決めた。テレビ放送と連携した通販事業の拡大の一環。取得価額は非公表。取得予定日は2020年11月中。

TOKAIホールディングス<3167>、ビルメンテナンス事業のイノウエテクニカを子会社化

TOKAIホールディングスは、静岡県東部でビルメンテナンス事業を展開するイノウエテクニカ(静岡県沼津市)の全株式を取得し子会社化した。同県内でのビルメン事業の拡大が狙い。取得価額は非公表。取得日は2020年11月6日。

TOKAIはLPガス・宅配水事業を中心に、建築、設備工事、不動産を展開し、静岡県では消防設備点検・機械設備点検、清掃業務などのビルメンテナンス事業を手がけている。

歯愛メディカル<3540>、電力小売りの新潟県民電力を子会社化

歯愛メディカルは、電力小売り事業の新潟県民電力(新潟市。売上高3億1600万円、営業利益2400万円、純資産△500万円)の株式60%を取得し子会社化した。12日付。新潟県民電力は2017年に県内第一号の新電力供給事業者として設立。取得価額は非公表。

歯愛メディカルは歯科診療用品の通販大手。多角化の一環として2016年に電力・エネルギー分野に進出し、これまで四つ葉電力(大阪市)、石川電力(金沢市)、福井電力(福井市)を傘下に収めている。新潟県民電力をグループに迎え、地域密着型の新電力ビジネスモデルに基づく事業を推し進める。

ジーンテクノサイエンス<4584>、再生医療事業子会社「セルテクノロジー」の譲渡先をリバースに変更

ジーンテクノサイエンスは、再生医療事業に取り組む子会社のセルテクノロジー(東京都中央区。売上高8320万円、営業利益△2億2600万円、純資産4370万円)の全株式を、化粧品開発のリバース(札幌市)に12日付で譲渡した。当初(7月時点)は医薬品・医療機器を製造販売する同仁グループ(熊本市)に譲渡する予定だったが、譲渡先が変更となった。譲渡価額は0円。

セルテクノロジーは2008年に設立。同仁グループに代わって譲渡先となったリバースの篠原奈美子代表取締役はセルテクノロジーの共同創業者。

くふうカンパニー<4399>、知育アプリ事業のキッズスターを子会社化

くふうカンパニーは、こども向け知育アプリ事業を手がけるキッズスター(東京都渋谷区。売上高2億5100万円、営業利益5100万円、純資産1億1500万円)の株式50%を取得し子会社化することを決めた。こども関連事業に本格的に進出する。取得価額は4億円。取得予定日は2020年12月中。

キッズスターは2014年設立。370万のファミリーが利用する仕事体験アプリ「ごっこランド」を軸に、「キョロちゃん海の大冒険」「お弁当を作ろう!」など様々な知育アプリで知られる。

ココカラファイン<3098>、関西で調剤薬局・ドラッグストアを70店舗展開のフタツカホールディングスを子会社化

ココカラファインは、兵庫県を中心に関西で調剤薬局・ドラッグストアを70店舗展開するフタツカホールディングス(神戸市。売上高119億円、営業利益8億7900万円、純資産19億3000万円)の全株式を取得し子会社化した。12日付。フタツカは1983年に創業。地域におけるドミナント(集中出店)の一環。取得価額は非公表。

KNT-CTホールディングス、傘下の近畿日本ツーリストで希望退職を募集

旅行大手のKNT-CTホールディングスは11日、希望退職者を募集すると発表した。新型コロナウイルス感染症の影響で国内外の旅行需要が激減し、業績が大きく落ち込んでいるのを受けた措置。傘下の近畿日本ツーリスト各社の35歳以上の従業員を主な対象とし、募集期間は2021年1月4日~22日。募集人数は定めていない。特別退職金加算金を支給し、再就職支援サービスを提供する。

KNT-CTは新型コロナ後を見据え、会員組織による個人旅行のクラブツーリズム事業、首都圏エリアでの法人旅行事業を中核に据えるとともに、個人旅行・団体旅行事業では注力分野を特定し集約・縮小するなどの事業構造改革を推し進めている。

今回の希望退職の実施では募集人員を定めていないが、元々、2024年度末までに現在約7000人の在籍人員を採用抑制や定年退職による自然減、出向などで約3分の2に縮小する計画だった。

三菱製鋼、100人程度の希望退職者を募集

三菱製鋼は11日、100人程度の希望退職者を募ると発表した。40歳以上勤続3年以上の社員・再雇用者(工場などの生産現場勤務者を除く)を対象とし、募集期間は2021年1月5日~22日。新型コロナウイルス感染拡大に伴う事業環境の悪化を受けた業績の早期改善につなげる。特別退職金を支給し、再就職支援サービスを提供する。

同社は特殊鋼事業、バネ事業、素形材事業などを主力とするが、新型コロナ禍で建設機械、産業機械、自動車などユーザー業界の減産で、業績が大幅に落ち込んでいる。

2021年3月期業績予想は売上高21.5%減の920億円、営業赤字69億円(前年度は4億3600万円の黒字)、最終赤字62億円(同140億円の赤字)。最終赤字は2年連続となる見通し。

リケン、約150人の希望退職者を募集

リケンは11日、約150人の希望退職を実施すると発表した。正社員を対象に、募集期間は2021年1月7日~29日。新型コロナウイルス感染拡大の影響で、自動車や産業機械に使われる主力製品のピストンリングの需要が大きく落ち込み、先行きの不透明感が増す中、事業構造の抜本的な見直しに向け、人員バランスの早期是正が不可欠と判断した。

退職日は2021年2月28日。所定の退職金に加え、退職加算金を上乗せ支給し、再就職支援サービスを提供する。

2021年3月期業績予想は売上高が前年度比20.7%減の670億円、営業利益が同98.1%減の1億円、最終赤字6億円(前年度は35億1700万円の黒字)。

ファルテック<7215>、自動車用品製造の中国子会社FCCを合弁相手に譲渡

ファルテックは、自動車用品製造の中国合弁子会社「広東発爾特克汽車用品有限公司」 (FCC、広東省。売上高3億円8200万円、経常利益△3280万円、純資産4億8400万円)の全持ち分(所有割合70%)を、合弁相手の広東時利和汽車事業集団有限公司(広東省)に譲渡することを決めた。ファルテックはFCC株式の譲渡に先立ち、FCCの事業をファルテック中国子会社の佛山発爾特克汽車零部件有限公司(広東省)に移管する。

譲渡価額は約4億1000万円。譲渡予定日は未確定。

三越伊勢丹ホールディングス<3099>、不動産賃貸子会社の三越伊勢丹不動産を米ブラックストーンに譲渡

三越伊勢丹ホールディングスは、傘下の三越伊勢丹を通じて保有する三越伊勢丹不動産(東京都新宿区。売上高30億2000万円、営業利益4億900万円、純資産134億円)の全株式を、米大手投資ファンドのブラックストーン・グループに譲渡することを決めた。百貨店を取り巻く経営環境が厳しさを増すのを受けた事業の選択と集中の一環。譲渡価額は非公表。譲渡予定日は2021年1月4日。

三越伊勢丹不動産はマンション・事務所ビルなどの不動産賃貸事業を主力とし、不動産オーナー向けにサブリース(転貸)、賃貸管理、管理組合事業なども手がける。

TSIホールディングス<3608>、レディース用セレクトショップ展開の子会社「アナディス」をヒロタに譲渡

TSIホールディングスは、「アンシェヌマン」などのレディース用セレクトショップを展開する子会社のアナディス(東京都渋谷区)の全株式を、婦人服製造などのヒロタ(岐阜市)に譲渡することを決めた。事業構造の抜本的な見直しに向けて、国内事業子会社を1社に集約・統合する方針を打ち出しており、この一環。譲渡価額は非公表。譲渡予定日は2021年3月1日。

グレイステクノロジー<6541>、マニュアル制作のHOTARUを子会社化

グレイステクノロジーは、マニュアル制作を主力とするHOTARU(大阪市。売上高13億7000万円、営業利益1億3300万円、純資産25億2000万円)の全株式を取得し、子会社化することを決めた。グレイスは産業機械用マニュアル作成などの大手。取得価額は14億3400万円。取得予定日は2020年11月13日。

傘下に収めるHOTARUは1959年に設立し、老舗マニュアル会社として知られる。このほかにウエブ制作、映像、印刷などの事業を手がける。

三井化学<4183>、本州化学工業<4115>をTOBで子会社化

三井化学と三井物産は11日、中堅化学メーカーの本州化学工業(東証2部)にTOB(株式公開買い付け)を実施すると発表した。三井化学と三井物産は本州化学の株式を各26.99%保有する。両社はTOBを通じて全株式を取得し、最終的に三井化学51%、三井物産49%の持ち株比率とする予定。買付開始は2021年5月ごろをめどとしている。買付代金は最大96億6394万円。

三井化学は本州化学をこれまで持ち分法適用関連会社としてきたが、連結子会社化として取り込むことで、研究開発や生産技術など経営資源を積極的に投入し、中長期的な成長を促す。本州化学はTOBに賛同を表明している。

買付価格は1株につき1830円で、TOB公表前日の終値1290円に41.86%のプレミアムを加えた。買付予定数は528万846株。買付予定数の下限は所有割合12.68%にあたる145万5200株で、三井化学、三井物産の両社の既保有分と合わせて所有割合が3分の2超となる水準。

本州化学は1949年に設立。液晶ポリマー、特殊ポリカーボネート樹脂、特殊エポキシ樹脂などの高機能樹脂の原料、電子材料、医薬品、農薬などの原料となる化学品を製造する。

青山商事、400人程度の希望退職を募集

青山商事は10日、400人程度の希望退職者を募ると発表した。40歳以上63歳未満で勤続5年以上(2021年3月末時点)の正社員・無期契約社員を対象とし、募集期間は12月14日~2021年2月19日。新型コロナウイルス感染拡大に伴う臨時休業の影響やスーツ需要の一段の落ち込みなどで業績が急速に悪化しており、人員の適正化と年齢構成の調整を目的とする。

退職日は2021年5月31日。割増退職金を支給し、再就職支援サービスを提供する。割増退職金などにかかる特別損失として40億円程度を2021年3月期決算に計上する予定。

希望退職者募集の実施を受け、経営責任を明確にするため、今年7月から実施している役員報酬の減額をさらに拡大する。

アークランドサカモト傘下のLIXILビバ、「ビバホーム」に社名変更

アークランドサカモトは10日、同業のホームセンターで1000億円以上を投じて買収したLIXILビバについて、同日付で「ビバホーム」に社名変更したと発表した。前日(9日)にLIXILビバの子会社化が完了したのに伴う。

ビバホームはLIXILビバの前身企業が1977年にトーヨーサッシ(現LIXILグループ、12月にLIXILに社名変更予定)の子会社として設立され、ホームセンター事業に乗り出した当時の社名。その後、社名はトステムビバなどを経て、2011年からLIXILビバとなっていた。

アークランドサカモトは新潟県を中心にホームセンターを展開しているが、首都圏での事業拡大を目的にLIXILビバをTOB(株式公開買い付け)などを通じて傘下に取り込んだ。一方、親会社だったLIXILグループは主力の建材・住宅設備機器事業に経営資源を集中するため、非中核のホームセンター事業を切り離した。

オリジン、希望退職に14人応募

オリジンは10日、希望退職者に14人の応募があったと発表した。45歳以上で勤続10年以上の社員・再雇用者を対象とし、人数を定めず、10月21日~30日に募集した(退職日は12月15日)。所定の退職金に加え、特別加算金を支給する。

オリジンは電源機器や半導体デバイス、精密機構部品などの製造を主力とする。しかし、新型コロナウイルス感染症の影響で、携帯端末向け無線基地局用電源が落ち込んだほか、自動車メーカーの減産などで関連部品の需要が減退し、業績が悪化している。

りそなHD<8308>、子会社の関西みらいFG<7321>をTOBで完全子会社化

りそなホールディングスは10日、51.15%の株式を保有する連結子会社の関西みらいフィナンシャルグループ(FG)に対して完全子会社を目的にTOB(株式公開買い付け)を実施すると発表した。銀行を取り巻く経営環境が厳しくなり、一体化による相乗効果で収益力を向上するのが狙い。少数株主へ流れていた配当を内部に取り込むことで資本の増強にもつなげる。

買付価格は1株につき500円で、TOB公表前日の終値405円に23.46%のプレミアムを加えた。買付予定数は1億3229万4503株。買付代金は約661億円。買付期間は11月11日から12月9日まで。買付代理人は大和証券が務める。

TOBに応じない株主には、株式交換でりそな株を割り当てる。関西みらいFG株式1株に対し、りそなの普通株式1.42株を交付。株式交換による1株利益の希薄化が生じた場合、りそなは2021年4月以降に自社株買いに乗り出す構えだ。

関西みらいFGは2018年4月に三井住友銀行傘下の関西アーバン銀行とみなと銀行、りそなの完全子会社だった近畿大阪銀行が経営統合して発足した。一方の大株主である三井住友フィナンシャルグループはTOBに応じる。

木曽路<8160>、焼肉店を首都圏で展開する大将軍を子会社

木曽路は、焼肉店を首都圏で展開する大将軍(千葉市。売上高47億4000万円、営業利益△1億6800万円、純資産7億3700万円)の全株式を取得し、子会社化することを決めた。木曽路はしゃぶしゃぶの最大手として知られるが、居酒屋や焼肉などの業態も手がけている。取得価額は非公表。取得予定日は2021年1月27日。

大将軍は1974年に創業。「特選和牛 大将軍」「国産牛焼肉 くいどん」ブランドの焼肉店を千葉県を中心に東京都、神奈川県で30数店舗展開している。

タムロン、200人の希望退職者を募集

タムロンは9日、200人の希望退職者を募ると発表した。弘前工場(青森県弘前市)、浪岡工場(青森市)の正社員(45歳以上)と準社員らを対象とし、募集期間は11月10日~20日。主力商品の一眼レフ用交換レンズ市場が縮小に向かう中、現行の生産能力を前提とした事業計画では収益構造がさらに悪化するとみられることを受け、主力工場の人員体制を再構築する。

退職日は12月31日付。所定の退職金に特別加算金を上乗せ支給し、再就職支援サービスを提供する。

東芝テック、早期退職に465人が応募

東芝テックは9日、早期退職優遇制度に465人の応募があったと発表した。事業構造改革の一環として子会社を含めて国内従業員を対象に7月1日から9月30日まで募集した。募集人数は未定としていた。

同社はPOS(販売時点情報管理)システムや複合機を主力とするが、新型コロナウイルス感染症の影響で大幅な需要減に直面。2020年4~9月期業績は売上高が前年同期比23%減の1917億円、営業赤字9億3000万円(前年同期は101億円の黒字)、最終赤字69億円(同78億円の黒字)と赤字に陥った。2021年3月期(通期)は黒字確保を目指している。

アンジェス<4563>、ゲノム編集技術ベンチャーの米エメンドバイオを子会社化

アンジェスは9日、先端的なゲノム編集技術を持つ米エメンドバイオ(ニューヨーク州。売上高―、営業利益△5億6700万円、純資産△6億5300万円)を2億5000万ドル(262億5000万円)で買収すると発表した。議決権ベースで現在40%の株式を保有しているが、追加取得して12月15日付で完全子会社化する。

買収にかかるエメンドバイオ株主に対する対価は主にアンジェスが発行する新株で充当される。エメンドバイオは2015年に設立されたゲノム編集技術のベンチャー企業で、主要な研究開発拠点をイスラエルに置く。アンジェスは段階的に出資し現在、同社を持ち分法適用関連会社としている。完全子会社化により経営権を掌握し、次世代ゲノム編集技術を活用した遺伝子治療用製品の開発を進展させたい考えだ。

ダイドーリミテッド<3205>、衣料品販売合弁のブルックスブラザーズジャパンを子会社化

ダイドーリミテッドは、持ち分法適用関連会社で米国発の著名衣料品ブランド「Brooks Brothers」を取り扱うブルックスブラザーズジャパン(東京都品川区。売上高106億円、営業利益△4100万円、純資産42億9000万円)を子会社化することを決めた。合弁相手の米ブルックスブラザーズ・グループが保有する株式を追加取得し、現在40%の持ち株比率を80.5%に高める。取得価額、取得日は未定。

米ブルックスブラザーズは7月に米連邦破産法11条(日本の民事再生法に相当)を適用申請し、行き詰まった。日本法人のブルックスブラザーズジャパンは1979年に設立し、米本社が60%、ダイドーリミテッドが40%を出資。ダイドーは持ち株比率を高め、日本法人の安定的運営や全体的なシナジー(相乗効果)創出につなげる。

テイ・エス テック<7313>、今仙電機製作所<7266>をTOBと第三者割当増資引受で持分法適用関連会社化

テイ・エス テックは9日、今仙電機製作所(東証1部・名証1部上場)に対してTOB(株式公開買い付け)を実施すると発表した。本TOBにより現在3.06%の所有割合を25.00%に引き上げて、持分法適用関連会社とする。併せて今仙電機が実施する第三者割当増資を引き受け、経営を実効支配できる34.00%へ引き上げる方針だ。

買付価格は1株当たり930円で、TOB公表前日の東証1部における終値634円に46.68%のプレミアムを加えた。買付予定数の上限は520万9500株と設定。今仙電機の上場は維持する予定。買付代金は約48億4483万円。買付期間は11月10日から12月8日まで。買付代理人は野村證券が務める。

公開買付期間の終了後の 12月16日から 2021年1月29日までを払込期間とする第三者割当増資に応じる。TOB買付価格と同じ930円で、普通株式520万7300株を引き受ける。取得価格は総額で約48億4300万円。

テイ・エス テックはホンダ系自動車シートメーカーで、今仙電機はシートアジャスター(調整機構)を主力製品とする独立系自動車部品メーカー。資本関係を強化することで日本国内だけでなく世界中の両社の拠点でのシート事業の強化を図り、両社の売上拡大や付加価値の高いサービスの提供を狙う。

麻生グループ、東都水産<8038>にTOB、3分の1超の取得を目指すが連結子会社化も想定

東都水産は9日、九州を本拠にセメントや建築・土木、医療関連など広範な事業を手がける麻生(福岡県飯塚市)が同社に対してTOB(株式公開買い付け)を実施すると発表した。麻生は3分の1超の株式取得を目指す。買付予定数の上限は設けておらず、50%超を取得し、連結子会社化することも想定している。ただ、東都水産の東証1部上場は維持される見通し。麻生グループは「食」という新たな事業領域への展開に弾みをつける。

東都水産は1935年の築地市場開設とともに創設された東京魚市場を前身とする。現在、豊洲市場における水産物取扱高で19%のシェアを持ち、同市場内卸売業者7社中2位の大手。主力の水産物卸売をはじめ、冷蔵倉庫、不動産を経営の3本柱とする。今回のTOBには賛同している。

買付主体は麻生が全額出資で設立したASTSホールディングス(東京都千代田区)。東都水産株の買付価格は1株4550円で、TOB公表の前営業日の終値4045円に12.48%のプレミアムを加えた。買付予定数は397万9580株で、下限は所有割合33.4%にあたる132万9180株。買付代金は最大約181億円。

買付期間は11月10日~12月22日。決済の開始日は12月29日。公開買付代理人は三菱UFJモルガン・スタンレー証券とauカブコム証券。

TOBへの結果次第では上場廃止基準に抵触する可能性があるが、この場合は上場廃止までの猶予期間として定められている1年以内に立会外分売や売り出しなどの上場維持の方策を両社で検討するとしている。

ユーザベース<3966>、米国でのオンライン経済メディア「Quartz」事業を譲渡

ユーザベースは9日、米国で展開するオンライン経済情報メディア「Quartz」事業から撤退すると発表した。現地持ち株会社Quartz Intermediate Holdings(デラウエア州。売上高5億4400万円、営業利益△16億2000万円、純資産92億5000万円)の全株式を、中核事業子会社のQuartz Media(ニューヨーク市)のザッカリー・スワードCEO(最高経営責任者)が設立した新会社に9日付で譲渡した。

ユーザベースは2018年7月にメディア事業のグローバル展開を目的に約83億円を投じてQuartzを傘下に収めた。Quartzは2012年に設立され、北米を中心に読者を持つ。足元では年初来、新型コロナウイルス感染症の影響で米国を中心に広告出稿が減退するなど苦戦。買収当初の掲げた3年間で黒字化という目標の達成が困難になったことから、事業撤退を決断した。

譲渡価額は非公表。ユーザベースは2020年12月期決算に事業撤退による特別損失88億5000万円を計上する。

ユーザベースは経営の両輪である企業・業界情報プラットフォーム「SPEEDA」、経済メディア「NewsPicks」に経営資源を集中する。

IDホールディングス<4709>、ソフト開発のウィズ・ホールディングスを子会社化

IDホールディングスは、ソフト開発を手がけるウィズ・ホールディングス(東京都江東区。売上高27億9000万円、営業利益1億7600万円、純資産7億700万円)を子会社化することを決めた。ウィズ・ホールディングスは持ち株会社で、1981年に設立したシステムデザイン(茨城県日立市)を中核子会社として交通、製造、医薬、公共、エネルギーなど幅広い分野でソフト開発の実績を積んできた。顧客基盤や技術力の強化が狙い。株式78.4%を10億9800万円で取得したうえで、その後に株式交換により完全子会社化する。

株式の取得予定日は2021年1月4日。株式交換日は2021年1月27日。

サノヤスホールディングス<7022>、造船事業を新来島どっくに譲渡

サノヤスホールディングスは9日、造船事業から撤退すると発表した。100%子会社のサノヤス造船(大阪市。売上高283億円、営業利益△29億3000万円、純資産80億9000万円)の全株式を、新来島どっく(東京都千代田区)に譲渡する。譲渡予定日は2021年2月28日。世界的に新造船需要の縮小と設備過剰が続く中、単独での生き残りは困難と判断した。赤字事業を切り離し、産業用・建設用機械装置の製造や遊園地施設の建設などに経営資源を集中する。

サノヤスは1911(明治44)年、佐野安造船所として大阪で創業。戦後開設した水島製造所(岡山県倉敷市)を造船事業の拠点とし、主力のばら積み船とともに、作業船やフェリーなどの建造、舶用ガスタンク製造、船舶修繕にも力を注いできた。しかし、水島製造所の操業確保のため製造原価を下回る船価での新造船受注が続き、ここ数年、大幅な赤字決算を余儀なくされていた。

譲渡先の新来島どっくは1980年代の造船不況で行き詰った旧・来島どっくを母体に1987年に再出発した造船メーカー。自動車運搬船やケミカルタンカーなどを手がけ、愛媛県今治市を本拠とする。

セガサミーホールディングス、650人の希望退職者を募集

セガサミーホールディングスは6日、グループの正社員、契約社員を対象に650人の希望退職者を募ると発表した。約9000人のグループ従業員の7%強にあたり、募集期間は11月16日~12月25日(退職日は2021年2月28日)。新型コロナウイルス感染症の影響で、業績が急速に悪化したのを受け、構造改革の一環として取り組む。特別退職加算金を支給し、再就職支援サービスを提供する。

新型コロナを受けた巣ごもり需要でゲームソフト関連が伸びたものの、パチンコ・パチスロなどの遊技機関連が落ち込み、アミューズメント機器・施設関連も奮わない。6日発表した2021年3月期業績予想は売上高が前年度比22.8%%減の2830億円、営業赤字15億円(前期は276億円の黒字)、最終赤字245億円(同137億円の黒字)。希望退職者募集に伴い、約100億円の特別損失を計上する。

経営責任を明確にするため、セガサミーホールディングスとグループ各社の社長をはじめ取締役、執行役員の報酬を11月から2021年3月まで5カ月間減額する。

三洋貿易<3176>、健康食品原料・化粧品原料輸出販売のグローバル・トレーディングを子会社化

三洋貿易は、健康食料原料や化粧品原料、工業薬品の輸出販売を手がけるグローバル・トレーディング(東京都千代田区。売上高4億2600万円、純資産1億2000万円)の全株式を取得し子会社化することを決めた。ライフサイエンス分野の事業補完や海外拠点活用を通じた事業拡大を見込む。取得価額は非公表。取得予定日は2020年11月27日。

読売新聞グループ本社、よみうりランド<9671>をTOBで子会社化

読売新聞グループ本社は6日、よみうりランド(東証1部上場)に対して完全子会社化を目的にTOB(株式公開買い付け)を実施すると発表した。読売新聞グループはよみうりランドの株式16.27%を直接保有する筆頭株主。よみうりランドは遊園地「よみうりランド」や競馬場、ゴルフ場などを運営するが、新型コロナウイルス感染症の影響で足元の業績が悪化している。読売新聞グループの総合力を活用して事業基盤を強化する。

読売新聞グループは日本テレビホールディングスなど系列各社の保有分を加えると、よみうりランド株の約34%を保有する。買付価格は1株につき6050円。TOB公表前日の終値4910円に23.22%のプレミアムを加えた。買付予定数は643万5075株で、買付代金は最大約389億円。買付予定数の下限は所割合50.39%にあたる387万3097株で、既保有分と合わせて所有割合が3分の2超となる。

買付期間は11月9日~12月21日。決済の開始日は12月28日。公開買付代理人は野村証券。

コンドーテック<7438>、土木建築用足場など架払工事業のフコクを子会社化

コンドーテックは、土木建築用足場など架払工事業のフコク(仙台市。売上高12億8000万円、営業利益1700万円、純資産2億3200万円)の全株式を取得し、子会社化することを決めた。社会インフラの老朽化に伴う維持修繕分野の事業基盤強化につなげる。取得価額は非公表。取得予定日は2021年1月18日。

エイベックス、約100人の希望退職者を募集

エイベックスは5日、100人程度の希望退職者を募ると発表した。音楽事業の一部と全社の間接部門に在籍する40歳以上の社員を対象とし、募集期間は12月10日~21日。該当者は443人(10月末時点)で、全社員のおよそ3割にあたる。音楽ソフト市場が縮小する中、新型コロナウイルス感染症の影響が重なり、ライブ・イベントの開催自粛を余儀なくされるなど業績が急速に悪化しており、企業体質の強化と将来を見据えて人員体制を再構築する。

退職日は2021年3月31日付。特別退職加算金を支給するほか、再就職支援サービスを提供する。

エイベックスの2020年3月期業績は売上高15%減の1354億円、営業利益43%減の40億3300万円、最終赤字11億200万円(その前の期は23億5400万円の黒字)。足元の2020年4~9月期は売上高が前年同期比44%減の342億円、営業赤字22億2900万円(前年同期は6億8800万円の赤字)、最終赤字32億8900万円(同17億6200万円の赤字)だった。

放電精密加工研究所、約60人の希望退職者を募集

放電精密加工研究所は4日、約60人の希望退職者を募集すると発表した。40歳以上の正社員を対象とし、募集期間は11月23日~12月11日(退職日は2021年1月31日)。主力の放電加工・表面処理事業が新型コロナウイルスによる航空業界の低迷で大幅な需要減に見舞われるなど厳しい経営環境にあり、人員体制を再構築する。特別退職加算金を支給し、再就職支援サービスを提供する。

同社の2021年2月期業績予想は売上高が前年度比3.4%増の115億円、営業赤字7億4200万円(前期は1億9000万円の赤字)、最終赤字8億9400万円(同1億8900万円の赤字)。営業・最終赤字は2期連続を見込む。

日本郵政<6178>、豪物流子会社トールのエクスプレス事業を売却へ

日本郵政は5日、豪物流子会社トール・ホールディングスが豪、ニュージーランドで手がける宅配便などの荷物輸送(エクスプレス)事業について、売却を検討することを決定したと発表した。日本郵政は2015年に約6500億円を投じてトールを買収したが、業績が低迷している。世界を結ぶ国際物流事業は継続する。

2020年3月期のエクスプレス事業の業績は約75億円(1億豪ドル)の営業赤字を計上。2020年4~9月期も半期でほぼ同額の赤字に陥っている。日本郵政は事業売却のファイナンシャルアドバイザーとしてJPモルガン証券と野村証券の2社を選んだ。

投資ファンドのストラテジックキャピタル、京阪神ビルディング<8818>にTOB

投資ファンドのストラテジックキャピタル(東京都渋谷区)は、京阪神ビルディングに対してTOB(株式公開買い付け)を実施すると発表した。ストラテジックキャピタルは20年9月末時点で、共同保有者の分を含め9.7%の株式を保有している。今回、約20%の株式を追加取得し、経営に対する発言力を高めることが狙い。ストラテジックキャピタルは旧村上ファンド出身者が代表を務めている。

TOBは、投資会社で共同保有者のUGSアセットマネジメント(東京都港区)と組成したサンシャインH号投資事業組合が実施する。京阪神ビルディングはまだ意見を表明していないが、今回のTOBは事前通知や連絡が無く一方的なもの、とのコメントを出した。

買付価格は1株当たり1900円。TOB公表前営業日の終値1873円に対して1.44%のプレミアムを加えた。買付予定数は1020万6100株で、下限・上限も同じ。応募株式数が下限に満たない場合は買い付けを実施しない。上限を超えた場合は、その超えた部分の全部または一部の買い付けを行わない。

買付予定額は約193億円。買付期間は11月5日から12月17日まで。決済の開始日は12月24日。公開買付代理人は三田証券とマネックス証券。

日本アジアグループ<3751>、米カーライルと組んでMBOで非公開化

日本アジアグループは5日、MBO(経営陣による買収)を通じて株式を非公開化すると発表した。山下哲生会長兼社長の依頼に基づき、米投資ファンド、カーライル・グループがTOB(株式公開買い付け)を実施し、日本アジアグループを完全子会社する。買付代金は最大164億円。

買付主体はカーライル傘下のグリーンホールディングス(ケイマン諸島)。日本アジア株の買付価格は1株600円で、TOB公表前日の終値342円に75.44%のプレミアムを加えた。買付予定数は2745万4480株、下限は所有割合66.67%に相当する1830万3000株に設定。12.56%を所有する筆頭株主の藍沢証券はTOB応募する契約を交わした。買付期間は11月6日~12月21日。決済開始日は12月28日。公開買付代理人は野村証券。

カーライルはTOBが成立した場合、取得した日本アジア株のすべて(164億円相当)と現金205億円と引き換えに、日本アジア傘下で航空測量大手の国際航業(東京都千代田区)の株式80%、再生可能エネルギー事業を手がけるJAG国際エナジー(同)の株式70%をそれぞれ取得する予定。

日本アジアは現会長兼社長の山下氏など2者を引受先とする第三者割当増資を行うことで、山下氏など2者が日本アジアの全株式を所有する。

日本アジアの前身は1988年に不動産売買・仲介会社として設立した日星地所。2004年に東証マザーズに上場し、2015年には東証1部に上場した。2012年に国際航業ホールディングス(現国際航業)を子会社化した。

フロイント産業<6312>、イタリアの医薬品製造機械メーカーCos. Mecを子会社化

フロイント産業は、イタリアの医薬品製造機械メーカーCos. Mec S.r.l.(売上高12億2000万円、営業利益7700万円、純資産2億3600万円)の全株式を取得し、5日付で子会社化した。日本、米国、欧州の3極体制で、新興国を含む世界市場への展開を加速する。取得価額は約12億円。

Cos. Mecは1991年に設立し、中間原料の搬送・プロセス装置を得意とする。フロイント産業は造粒・コーティング装置に強みを持つ。両社の取り扱い製品に重複が少なく、相互補完が期待できるなどのメリットが大きいと判断した。

UTグループ<2146>、製造業向け人材派遣のシーケルホールディングスを子会社化

UTグループは、製造業を中心に人材派遣・請負事業を展開するシーケルホールディングス(水戸市)の全株式を取得し子会社化することを決めた。シーケルホールディングスは持ち株会社で、傘下に事業子会社のシーケル(同。売上高30億2000万円、営業利益1億4400万円、純資産4億6800万円)を持つ。日立製作所グループを中心に製造業が集積する茨城県での事業基盤を拡充する。取得価額は17億800万円。取得予定日は2020年11月30日。

シーケルは1991年設立。茨城県内を中心に6拠点を構え、住宅設備や半導体、家電・オフィス機器、自動車などの製造業向け人材サービスで実績を積んできた。

INCLUSIVE<7078>、カヤックから注文住宅マッチングサイト「SuMiKa」事業を取得

INCLUSIVEは、コンテンツ事業のカヤック(神奈川県鎌倉市)から注文住宅マッチングサイト「SuMiKa」事業を取得した。5日付。各種のサイト改善策を実施し、「SuMiKa」のプラットフォーム収益と広告収益を拡大させる。取得価額は非公表。

「SuMiKa」は建築家などの登録専門家数が約1770。新築や建て替え、リフォームや店舗増改築などを検討中の施工主に向けて、専門家とのマッチング機会を提供している。

アイ・ピー・エス<4390>、在留フィリピン人向け人材紹介・派遣事業をグローバルトラストネットワークスに譲渡

アイ・ピー・エスは、在留フィリピン人向け人材紹介・派遣事業を、外国人専門の賃貸住宅保証事業などを手がけるグローバルトラストネットワークス(東京都豊島区)に譲渡することを決めた。在留フィリピン人関連事業は2019年3月期以降、2期連続でセグメント営業損失に陥っているが、新型コロナウイルス感染症の影響が重なり、収益改善が困難となっていた。今後、アイ・ピー・エスは主力通信事業に経営資源を集中する。当該事業の直近業績は1億6400万円。

譲渡価額は非公表。譲渡予定日は2021年1月1日。

セガサミーホールディングス<6460>、アミューズメント施設運営子会社のセガエンタテインメントをGENDAに譲渡

セガサミーホールディングスは、アミューズメント施設企画・運営子会社のセガエンタテインメント(東京都大田区。売上高406億円、営業利益1億7800万円、純資産188億円)の株式85.1%を、遊戯機器レンタル事業のGENDA(東京都千代田区)に譲渡することを決めた。新型コロナウイルスの影響でアミューズメント施設分野では稼働率が大幅に低下するなど厳しい環境に置かれ、収益改善に向けて様々な選択肢を検討してきた。譲渡価額は非公表。譲渡予定日は2020年12月30日。

アウトソーシング<2427>、アイルランド最大の人材会社Cpl Resourcesを買収

アウトソーシングは4日、アイルランド最大の人材派遣・紹介会社Cpl Resources plc(ダブリン。売上高697億円、営業利益30億5000万円、純資産154億円)を買収すると発表した。約389億円(別にアドバイザリー費用7億6000万円)を投じて、全株式を取得する。Cplは1990年設立で、ユーロネクスト・グロース・ダブリンとロンドン証券取引所AIMに上場する。Cplの広範な顧客基盤を取り込み、欧州をはじめグローバル市場での事業拡大を目指す。買収完了は2021年1~3月を見込む。

Cplは世界45のオフィスに約1万3000人の従業員を抱え、技術、金融、法務、ヘルスケア、製薬、販売、エンジニアリング、オフィス管理などの分野で、それぞれ異なる専門ブランドを通じて事業を展開。正社員、契約社員、臨時社員の採用から、マネージド(業務の一括受託)サービスや人材戦略に関するアドバイザリーサービスまで幅広い人材サービスを手がけている。

綿半ホールディングス<3199>、長野県で調剤薬局3店経営のほしまんを子会社化

綿半ホールディングスは、調剤薬局経営のほしまん(長野県佐久市)の全株式を取得し子会社化した。2日付。ほしまんは1945(昭和20)年に創業し、長野県の佐久市に2店舗、小諸市に1店舗を経営する。綿半は同社を傘下に取り込み、仕入れ機能の共有化による取扱品の拡充や、スーパーセンター(食品スーパーとディスカウントショップの一体型店舗)への出店拡大につなげる。取得価額は非公表。

加賀電子<8154>、民事再生支援契約に基づき「旭東電気」を子会社化

加賀電子は、民事再生支援に関するスポンサー契約に基づき、11月2日付で新設分割された新「旭東電気」(大阪市。資本金9900万円)の全株式を取得し、子会社化した。旭東電気は安全ブレーカー、漏電遮断器製造や電子機器受託製造(EMS)事業などを手がけるが、2020年4月に大阪地裁に民事再生手続きを申し立て、事実上行き詰まり、同8月末に加賀電子がスポンサー契約を結んでいた。

マルハニチロ<1333>、米子会社のアラスカ産鮭鱒事業を現地社に譲渡

マルハニチロは、アラスカ産水産物の加工販売を手がける米子会社Peter Pan Seafoods Inc.(ワシントン州)の事業を、現地同業の米Northwest Fish Company LLC(同)に譲渡することを決めた。主力とするアラスカ産紅鮭・カラフト鱒事業は近年、新規生産者の参入に伴う原料魚価の高騰、集魚不足によるコスト高・生産減などで営業損失が続き、収支改善が見込めず、事業撤退することにした。譲渡価額は非公表。譲渡予定日は2020年12月31日。

リアルワールド<3691>、プルチーノから電子書籍紹介サイト「漫画大陸」を取得

リアルワールドは、Webメディア事業のプルチーノ(札幌市)から電子書籍紹介サイト「漫画大陸」を取得した。漫画・電子書籍などオンラインコンテンツ市場が急速に拡大する中、自社メディア事業とのシナジー(相乗効果)を見込む。対象事業の直近業績は売上高1億1500万円、営業利益1億300万円。取得価額は2億2000万円。取得日は2020年11月1日。

「漫画大陸」は読者に公式の漫画アプリ・電子書籍サイトを紹介(送客)するもので、月間約600万円ページビュー、毎月約240万人のアクセスを持つ。

 

 

 

情報提供:株式会社ストライク

[解説ニュース]

事業承継税制:「みなし相続の特例措置」の概要と留意点

 

〈解説〉

税理士法人タクトコンサルティング(山崎 信義/税理士)

 

 

[関連解説]

■事業承継税制を複数の後継者に適用する場合の留意点

■贈与税の納税猶予の適用を受ける贈与により非上場株式を取得した者のみなし配当課税の特例

 

 

1.贈与税の特例措置の概要


中小企業における経営の承継の円滑化に関する法律に規定する「中小企業者」に該当し、かつ、都道府県知事の認定を受けた会社の株式を、令和9年12月31日までに、その会社の代表権を有していた贈与者(先代経営者)から贈与により取得した個人が、その先代経営者の後継者(特例経営承継受贈者)として一定の要件を満たす者(以下「後継者」)に当たる場合、その者が納付すべき贈与税額の納税が、贈与者の死亡の日まで猶予されます(措法70条の7の5第1項)。これを「贈与税の特例措置」といいます。

 

納税猶予税額は、その贈与者の死亡等の事由が生じた場合には、後継者が一定の手続をすることによりその全部又は一部が免除されます(同第11項、措法70条の7第15項)。

 

贈与税の納税猶予税額が免除される時までに一定の事由が生じた場合は、原則、納税猶予が打切りとなり、後継者はその事由に応じた各期限までに、納税猶予税額の全部又は一部を利子税と併せて納付する必要があります(措法70条の7の5第3項等)。

 

 

2.贈与税の特例措置の贈与者が死亡した場合


後継者が上記の贈与税の特例措置の適用を受けていた場合に、その納税猶予の打切りの日またはその後継者の死亡の日以前にその贈与者が死亡したときは、上記1のとおり納税猶予とされていた贈与税が免除となります。その一方で、贈与税の特例措置の適用を受けたその株式は、後継者が贈与者から相続または遺贈により取得したものとみなされ(措法70条の7の7第1項)、相続税が課税されます。

 

ただし、この取扱いにより贈与税の特例措置の適用を受けた非上場株式につき、相続または遺贈により取得をしたものとみなされた後継者は、一定の要件を満たす場合、その贈与者の死亡に係る相続税の申告書の提出により納付すべき相続税の額のうち、その非上場株式に係る納税猶予分の相続税額に相当する相続税については、その後継者の死亡の日まで納税が猶予されます(措法70条の7の8第1項)。これを「みなし相続の特例措置」といいます。

 

みなし相続の特例措置の適用について定める法令等において、贈与税の特例措置に係る贈与者の死亡時期の制限規定はありません。したがって、後継者が贈与税の特例措置の適用を受けている場合、特例措置の贈与者の相続開始が(相続税の特例措置の期限切れの)令和10年1月1日以降であっても、みなし相続の特例措置の適用を受けることができます。

 

 

3.みなし相続の特例措置の適用時の留意点


みなし相続の特例措置の適用にあたっては、後継者に関する要件について注意する必要があります。

 

例えば、先代経営者から後継者(1人)が贈与により株式を取得する場合、その後継者がみなし相続の特例措置の適用の前提となる贈与税の特例措置の適用を受けるためには、贈与時に次の三要件を満たす必要があります(措法70条の7の5第2項6号)。

 

①個人が、その贈与の時において対象となる会社の代表者であること。
②その贈与の時において、その個人およびその者と一定の特別の関係のある個人や法人(以下「特別関係者」)の有する、その会社の株式の議決権の数の合計が、その会社の総議決権の数の50%超であること。
③その贈与が行われた時において、その個人が有する会社の株式に係る議決権の数が、その個人の特別関係者のいずれの者(その時点で、贈与税又は相続税の特例措置の適用を受ける個人がいる場合はその人を除く。) の有する議決権の数以上であること。

 

 

後継者は、特例経営贈与承継期間*中に、納税猶予 が打切りとならず継続されるためには、上記①~③の要件を満たす必要があります(措法70条の7の5第3項、70条の7第3項)。

 

*原則、その非上場株式の贈与に係る贈与税の申告書の提出期限の翌日から同日以後5年を経過する日までの期間をいいます(措法70条の7の5第2項7号)。

 

 

特例経営贈与承継期間の経過後は、上記①~③の要件は撤廃され、後継者がこの三要件を満たさない場合であっても、贈与税の納税猶予は継続します(措法70条の7の5第3項、70条の7第5項)。

 

ただし贈与税の特例措置に係る贈与者が死亡し、その贈与者に係る相続税について、みなし相続の特例措置の適用を受けるためには、贈与者の相続開始時点において、後継者は前述①~③の要件をすべて満たす必要があります(措法70条の7の8第2項1号)。つまり贈与税の特例措置の適用を受けるための後継者の要件は、特例経営贈与承継期間を経過後に緩和され、①~③の要件がなくなりますが、みなし相続の特例措置の適用を受けるためには、贈与者の相続開始の時(瞬間)において、この三要件を満たす必要があるので注意が必要です。

 

 

税理士法人タクトコンサルティング 「TACTニュース」(2020/11/09)より転載

事業承継に関する企業の意識調査(2020年10月公開分)

 

 

 

◇近畿地区「事業承継に関する企業の意識調査」(2020年10月公開分)

事業承継、企業の約7割が「経営上の問題」と認識
~約4割は事業承継の手法にM&Aの可能性ありと認識~

※詳細はこちら

 

◇新潟県「事業承継に関する企業の意識調査」(2020年10月公開分)

企業の68.4%が事業承継を経営上の問題と認識
~ 新型コロナを機に事業承継への関心が高まった企業は8.4%に ~

※詳細はこちら

 

◇長野県「事業承継に関する企業の意識調査」(2020年10月公開分)

7割以上の企業が事業承継を経営上の問題と認識
~ 「M&Aに関わる可能性がある」は4割を超える ~

※詳細はこちら

 

◇茨城県「事業承継に関する企業の意識調査」(2020年10月公開分)

県内企業の70.4%が事業承継を「経営上の問題」と認識
~ 4割の県内企業で事業承継の計画がありながらも、約半数は未着手 ~

※詳細はこちら

 

◇千葉県「事業承継に関する企業の意識調査」(2020年10月公開分)

企業の66.6%が事業承継を経営上の問題と認識
~ 新型コロナを機に事業承継への関心が高まった企業は7.9% ~

※詳細はこちら

 

◇九州地区「事業承継に関する企業の意識調査」(2020年10月公開分)

事業承継を経営上の問題と認識している企業は68.2%
~ 新型コロナを契機に事業承継に対する関心が高くなった企業は11.4% ~

※詳細はこちら

 

◇栃木県「事業承継に関する企業の意識調査」(2020年10月公開分)

事業承継、69.3%が「経営上の問題」と認識
~ 38.7%の企業がM&Aに関わる可能性を指摘 ~

※詳細はこちら

 

 

 

 

 

 

 

情報提供元(出所):株式会社帝国データバンク

[M&Aニュース](2020年10月19日〜10月30日)

◇アツギ、約130人の希望退職者を募集、◇LIXILグループ、1200人規模の希望退職を実施へ、◇三ツ知<3439>、精密機械金型の創世エンジニアリングを子会社化、◇平和<6412>、アコーディア傘下の4ゴルフ場を取得、◇ビューティガレージ<3180>、美容業務用品器具販売の和楽を子会社化、◇ピクスタ<3416>、デジタル素材販売サイト「PIXTA」運営の韓国子会社を譲渡、◇テノ.ホールディングス<7037>、名古屋市で保育園運営のオフィス・パレットを子会社化、◇オウケイウェイヴ<3808>、暗号資産交換業子会社のLastRootsをエクシアに譲渡、◇AKIBAホールディングス<6840>、基地局設計のトランテンエンジニアリングを子会社化、◇マクセルホールディングス、人数を定めず早期退職を実施 ほか

 

 

 

 

アツギ、約130人の希望退職者を募集

アツギは30日、約130人の希望退職者を募ると発表した。内訳は正社員・契約社員60人程度、パートタイマー70人程度で、正社員については40歳以上を対象とする。新型コロナウイルス感染拡大の影響で主力のストッキングの販売が低迷するなど業績が悪化しており、収益改善に向けて構造改革の取り組みと合わせ効率的な人員体制を目指す。募集期間は12月14日~24日。退職日は2021年3月20日。特別退職金を加算し、再就職支援サービスを提供する。

LIXILグループ、1200人規模の希望退職を実施へ

建材・住宅設備機器最大手のLIXILグループは30日、1200人を募集する希望退職プログラム「ニューライフ」を実施すると発表した。同社は今年2月にも希望退職者を募集(計画発表は2019年11月。人数を定めず、応募497人)しており、大がかりな人員削減が連続する。国内の新築住宅市場が急速に縮小する中、実力主義を徹底し、事業構造転換を加速させる。

対象は中核事業会社であるLIXIL(12月1日付でLIXILグループに吸収合併)に在籍する40歳以上勤続10年以上の正社員で、工場の人事総務・経理部門や物流センター、デジタル部門は除く。募集期間は2021年1月12日~22日。退職日は2021年3月25日。

通常の退職金に特別退職金を加算して支給するほか、再就職支援サービスを提供する。

三ツ知<3439>、精密機械金型の創世エンジニアリングを子会社化

三ツ知は、精密機械金型設計・製作の創世エンジニアリング(福岡県久留米市。売上高9億2800万円、営業利益1億2600万円、純資産4億1400万円)の全株式を取得し、子会社化することを決めた。創世エンジニアリングは1989年設立で、通信、医療、自動車道、半導体を主要ユーザーとする。同社の顧客基盤を取り込み、事業拡大につなげる。取得価額は非公表。取得予定日は2020年12月1日。

三ツ知は冷間鍛造技術を活用した自動車部品メーカー。

平和<6412>、アコーディア傘下の4ゴルフ場を取得

平和は、ゴルフ場運営大手のアコーディア・ゴルフ(東京都品川区)から同社傘下のゴルフ場4カ所を取得することを決めた。平和は子会社のパシフィックゴルフマネージメント(PGM、東京都台東区)を通じて、ゴルフ場の買収を積極的に進めており、その一環。

取得するのはアコーディアAH02(東京都品川区)が所有する石岡ゴルフ倶楽部(茨城県小美玉市、18ホール)、南市原ゴルフクラブ(千葉県市原市、18ホール)と、ネクスト・ゴルフ・マネジメント(東京都品川区)が所有する武蔵ゴルフクラブ(埼玉県鳩山町、18ホール)、きみさらずゴルフリンクス(千葉県木更津市、18ホール)。

これら4ゴルフ場の事業を会社分割して設立される新会社2社の全株式を、PGMが取得する形となる。取得価額は非公表。取得予定日は2020年12月1日。

ビューティガレージ<3180>、美容業務用品器具販売の和楽を子会社化

ビューティガレージは、美容業務用品器具販売の和楽(東京都東村山市。売上高8億1500万円、営業利益2000万円、純資産5800万円)の株式67.3%を取得し、子会社化することを決めた。和楽は1995年設立で、北関東を主力地盤とする中堅美容ディーラー。取得価額は非公表。取得日は2020年10月8日付。

ピクスタ<3416>、デジタル素材販売サイト「PIXTA」運営の韓国子会社を譲渡

ピクスタはデジタル素材販売サイト「PIXTA」韓国語版を運営する韓国子会社Topic Images Inc.(ソウル。売上高1億2200万円、営業利益△6900万円、純資産△2億200万円)の全保有株式(所有割合80%)を、Jinman Kim氏に譲渡することを決めた。投資効率の観点を踏まえ、日本国内からPIXTA韓国語版についての運営継続が可能と判断した。譲渡価額は0円。譲渡予定日は2020年11月30日。

テノ.ホールディングス<7037>、名古屋市で保育園運営のオフィス・パレットを子会社化

テノ.ホールディングスは、保育園運営やベビーシッター事業を展開するオフィス・パレット(名古屋市。売上高5億6600万円、営業利益6800万円、純資産3億3100万円)の全株式を取得することを決めた。テノは保育事業を主力の一つとする。名古屋市内で認可保育所3施設、小規模認可保育所5施設を持つオフィス・パレットを傘下に取り込み、中部エリアへの進出を本格化する。取得価額は8億500万円。取得予定日は2020年12月1日。

オウケイウェイヴ<3808>、暗号資産交換業子会社のLastRootsをエクシアに譲渡

オウケイウェイヴは、子会社で暗号資産交換業のLastRoots(東京都港区。売上高8420万円、経常利益△4億2300万円、純資産401万円)の全保有株式(所有割合91.46%)を、貸金業のエクシア合同会社(東京都千代田区)に譲渡することを決めた。暗号資産をめぐる市場環境が不透明感を増す中、LastRootsへの資金注入を続けるのは財務負担が大きいと判断した。譲渡価額は2億2600万円。譲渡予定日は2020年10月30日。

AKIBAホールディングス<6840>、基地局設計のトランテンエンジニアリングを子会社化

AKIBAホールディングスは、基地局の設計やコンサルティング業務を手がけるトランテンエンジニアリング(東京都渋谷区。売上高5140万円、営業利益△1790万円、純資産3150万円)の全株式を取得し子会社化することを決めた。成長が期待されるIoT(モノのインターネット)、5G(次世代通信規格)向け各種通信建設工事の事業拡大につなげるのが狙い。取得価額は非公表。取得は2020年10月30日。

AKIBAは子会社のバディネット(東京都中央区)を通じて通信建設工事を展開している。無線基地局の建設工事は折衝・コンサルティング、設計、施工、保守メンテナンスの4つの事業領域に大別されるが、トランテンエンジニアリングを傘下に取り込み、これまで自社で対応が困難だった設計領域を内製化する。

トランテンエンジニアリングは2006年に設立し、無線基地局工事で折衝・コンサルティングや図面設計、構造確認などを専門とする。

マクセルホールディングス、人数を定めず早期退職を実施

マクセルホールディングスは29日、40歳以上の国内グループ社員を対象に早期退職支援制度を実施すると発表した。低収益化した事業構造からの脱却を推し進めており、その一環。募集人数はとくに定めていない。募集期間は11月中旬~12月25日で、退職日は2021年2月28日付。規定の退職金に加え、退職加算一時金を支給する。

同社は自動車、半導体関連の部品や一般消費者向け健康・理美容機器などを手がけるが、足元では新型コロナウイルスの影響で自動車関連などが落ち込んでいる。

2021年3月期業績予想は売上高8.3%減の1330億円、営業利益15億円(前期は1億3700万円の赤字)、最終赤字34億円(同104億円の赤字)と、2年連続の減収・最終赤字を見込む。

ニトリホールディングス<9843>、島忠<8184>の子会社化へ対抗TOBを1株5500円で開始予定

家具・インテリア用品首位のニトリホールディングスは29日、ホームセンター中堅の島忠に対して完全子会社化を目的にTOB(株式公開買い付け)を11月中旬をめどに開始する予定だと発表した。島忠を巡ってはホームセンター最大手のDCMホールディングスによるTOBが進行中だが、買付価格としてDCMを1300円上回る5500円を提示した。買付代金は最大2142億円。ニトリが対抗TOBに名乗りを上げたことで、島忠の争奪戦に発展することが必至となった。

DCMは島忠の完全子会社を目指して10月5日~11月16日を期間としてTOBを実施中。ニトリはDCMによるTOBが成立する事態を回避するために、事前にTOBを開始予定であることを公表したとしている。

ニトリは2017年以降、M&Aを通じてホームセンター業界への新規参入を検討。家具・インテリア用品を主力とするニトリと、家具販売からホームセンター事業に進出した島忠との親和性は高いとの判断だ。

ニトリによる買付価格は1株5500円。前日28日の島忠株の終値4890円に12.47%のプレミアムを加えた。島忠株価は現在、DCMによる買付価格4200円を600円程度上回る水準にあるが、ニトリがDCMを大幅に上回る買付価格を提示したことで、島忠株価がさらに高値に向かうと見られ、その場合、DCMとしては不利な状態となる。

ニトリの買付予定数は3895万5187株で、下限は所有割合50%にあたる1947万7600株に設定。上限は設けていない。11月中旬にTOBを開始し、買付期間は30営業日を予定。公開買付代理人は大和証券。

マクセルホールディングス<6810>、健康家電事業の一部をフジ医療器に譲渡

マクセルホールディングスは健康家電事業の一部を会社分割により、マッサージチェア最大手のフジ医療器(大阪市)に譲渡することを決めた。収益改善に向けた事業構造改革の一環。具体的にはフジ医療器に供給しているマッサージチェア用ユニットやアルカリイオン整水器の製造販売事業が対象で、譲渡予定日は2021年2月1日。会社分割の対価は非公表。

アスコット<3264>、マンション分譲のTHEグローバル社<3271>を子会社化

アスコットは、東証1部上場で不動産事業のTHEグローバル社が実施する第三者割当増資を引き受け、子会社化(所有割合51.96%)することを決めた。分譲マンションの販売強化などが狙い。取得価額は30億円。取得予定日は2020年12月21日。

アスコットはマンション事業、ホテル事業、戸建て事業を3本柱とし、中国平安保険(集団)股份有限公司の傘下。

ロイヤルホールディングス、200人程度の早期退職者を募集へ

外食大手のロイヤルホールディングス(HD)は27日、200人程度の早期退職者を募ると発表した。同社と国内連結子会社に在籍する50歳以上64歳以下の社員が対象で、募集期間は12月1日~18日。新型コロナウイルス感染拡大の影響で業績が急速に悪化しており、一連の事業構造改革の追加施策として人員の適正化を図る。 退職日は2021年1月31日。特別退職金を支給し、再就職支援サービスを提供する。

ロイヤルHDはこれまで賃料削減による経費圧縮をはじめ、役員報酬の減額、不採算拠点の閉鎖、雇用調整助成金の活用、本部組織のスリムなどを進めてきた。外食需要減退の長期化に対応するため、もう一段踏み込んで早期退職者を募ることにした。

8月に発表した2020年12月期第2四半期累計(1~6月)の業績は売上高が前年同期比40%減の405億円、営業赤字116億円(前年同期は16億9200万円の黒字)、最終赤字131億円(同7億5400万円の黒字)だった。

JSR<4185>、医学生物学研究所<4557>をTOBで完全子会社化

JSRは、連結子会社の医学生物学研究所に対し、完全子会社化を目的にTOB(株式公開買い付け)を実施すると発表した。JSRは現在、医学生物学研究所の株式50.8%を所有しており、TOBを通じて残りの株式の取得を目指す。医学生物学研究所はTOBに賛同を表明している。TOB成立後、医学生物学研究所は上場廃止となる見通し。

JSRは2015年に医学生物学研究所を子会社化し、汎用診断薬分野などでの協業を進めてきた。今回の完全子会社化は、創薬支援分野や、医薬品の効果を投薬前に予測する「コンパニオン診断薬」開発での競争力強化に加え、グループとして経営効率の一層の向上を図ることが狙い。

買付価格は1株当たり4400円。TOB公表前営業日の対象株式の終値3440円に対して27.91%のプレミアムを加えた。買付予定数は254万2960株で、下限は81万9419株(所有割合15.9%)。買付予定額は最大111億8900万円。

買付期間は2020年10月28日から12月10日まで。決済の開始日は12月17日。公開買付代理人は野村証券。

インターライフホールディングス<1418>、広告代理業のアーク・フロントなど3子会社をピーアークホールディングスに譲渡

インターライフホールディングスは、広告代理業のアーク・フロント(東京都足立区。売上高6億1800万円、営業利益2500万円、純資産1億2600万円)など子会社3社の全株式を、パチンコ・スロット店を展開するピーアークホールディングス(東京都中央区)に譲渡することを決めた。

譲渡するのはアーク・フロントのほか、教育研修・人材派遣業のデライト・コミュニケーションズ(東京都北区。売上高1億4500万円、営業利益2300万円、純資産8200万円)、遊技機販売のベストアンサー(埼玉県川口市。売上高10億1000万円、営業利益2900万円、純資産1億1600万円)。

主要取引先であるピーアークホールディングスから内製化の一環として、対象3社が手がける広告代理業や店舗スタッフの研修、中古遊技機の販売について取り込みたいとの要請があったという。

譲渡価額はアーク・フロント1億2200万円、デライト・コミュニケーションズ8800万円、ベストアンサー1億4000万円で、合計3億5000万円。譲渡予定日は2020年11月30日。

古河電池<6937>、マクセルから積層ラミネート型リチウムイオン電池事業を取得

古河電池は、マクセルから積層ラミネート型リチウムイオン電池事業を会社分割により取得することを決めた。市場拡大が見込まれるリチウムイオン電池の技術展開・用途拡大を推し進めると同時に、両社の技術力の融合による競争力強化を目指す。取得する対象事業の直近売上高は1億3700万円。

取得価額は非公表。取得予定日は2021年4月1日。

出光興産<5019>、ENEOS知多製造所のパラキシレン製造設備を取得

出光興産は27日、ENEOSとの間で同社知多製造所(愛知県知多市)の石油化学製品(パラキシレン)製造設備を取得する方向で検討を進めることで合意したと発表した。ENEOSは2021年10月をめどに知多製造所の操業を停止することにしている。出光興産は対象製造設備を譲り受けることが新規設備を建設するよりも効率的だと判断した。

パラキシレンはポリエステル(繊維、PET樹脂)の中間原料であるテレフタル酸の原料として使われる。出光興産はパラキシレンについて、国内で年産47万9000トンの製造設備を持つ。ENEOSから取得する予定の製造設備は年産40万トンの規模。

穴吹興産<8928>、セコム傘下でマンション開発・分譲のセコムホームライフを子会社化

穴吹興産は、セコム傘下でマンション開発・分譲事業を手がけるセコムホームライフ(東京都渋谷区。売上高210億円、営業利益7億6800万円、純資産△9億円)の全株式を取得し子会社化することを決めた。重点戦略である首都圏を含む東日本地区での事業拡大の一環。取得価額は非公表。取得予定日は2020年12月22日。

セコムホームライフは1997年にセコムグループ入りし、セキュリティーマンション「グローリオシリーズ」の開発・分譲を主体に事業を展開してきた。穴吹興産の子会社化に伴い、「あなぶきホームライフ」に社名変更する予定。

大阪ガス<9532>、パプアニューギニアにおける石油・天然ガス開発子会社の豪Osaka Gas Niugini を現地社に譲渡

大阪ガスは、パプアニューギニアにおける石油・天然ガス開発子会社の豪Osaka Gas Niugini Pty Ltd(西オーストラリア州。売上高-、営業利益△52万円、純資産2億800万円)の全株式を、豪Arran Energy Investments Pty Ltd(サウスウェールズ州)に譲渡することを決めた。Osaka Gas Niugini(資本金158億円)は2013年設立で、大阪ガスが子会社を通じて全額出資する。譲渡価額は非公表。譲渡予定は2021年1月。

マーチャント・バンカーズ<3121>、フィンテック関連のバルティック・フィンテック・ホールディングスを子会社化

マーチャント・バンカーズは、フィンテック事業のバルティック・フィンテック・ホールディングス(BFH、東京都千代田区。売上高-、営業利益△0円、純資産9800万円)を子会社化することを決めた。35.1%の株式を追加取得し、持ち株比率を50%に引き上げる。これに伴い、マーチャント・バンカーズはエストニアで運営する暗号資産(仮想通貨)交換所「ANGOO Fintech」業務をBFHに移管し、BFHを同国での事業統括会社と位置づける。取得価額は3510万円。取得予定日は2020年10月31日。

マーチャント・バンカーズはエストニアで法定通貨(円、ドル、ユーロなど)から仮想通貨への交換、仮想通貨から法定通貨への交換、送金サービスなどを手がけている。BFH株の持ち株比率を50%を高めるのに合わせ、BFHに経営陣を派遣する。

ピー・シー・エー<9629>、メンタルヘルス関連のドリームホップを子会社化

ピー・シー・エーは、メンタルヘルス関連事業のドリームホップ(東京都新宿区。売上高1億2900万円、営業利益△3860万円、純資産△2040万円)の全株式を取得し、子会社化することを決めた。メンタルヘルス、健康経営を中心としたHR(人的資源)領域のサービス強化を目指す。取得価額は1億810万円。取得日は2020年10月26日。

ドリームホップは2005年に設立。50人以上の事業所で実施が義務化されているストレスチェックサービスを主力とする。

ジーニー<6562>、検索関連ソフト開発のビジネスサーチテクノロジを子会社化

ジーニーは、全文検索エンジンやクローラなどに関するソフトウエアの研究開発を主力とするビジネスサーチテクノロジ(東京都渋谷区。売上高4億5000万円、営業利益1億1800万円、純資産2億5700万円)の全株式を取得し、子会社化することを決めた。サイト内検索サービスとその周辺領域での事業展開に乗り出す。取得価額は11億2800万円。取得予定日は2020年11月30日。

ビジネスサーチテクノロジは2004年に設立し、検索エンジンサービス市場で15年を超える事業実績を持つ。企業のWebサイトやEC(電子商取引)サイト向けにSaaS(サービスとしてのソフトウェア)型でサービスを提供し、累計導入数は800社超という。ジーニーは同社を傘下に取り組むことで、国内外での顧客獲得など事業拡大につなげる。

ゴルフ・ドゥ<3032>、ゴルフ・ドゥ九州から6店舗を取得

ゴルフ・ドゥは、中古ゴルフクラブ買い取り・販売専門店「ゴルフ・ドゥ!」のフランチャイズ店を運営するゴルフ・ドゥ九州(熊本市)から6店舗を取得することを決めた。九州での直営事業強化につなげる。取得価額は1億6000万円。取得予定日は2020年11月1日。

取得する6店舗は福岡有田店(福岡市)、春日店(福岡県春日市)、佐賀北店(佐賀市)、熊本南店(熊本市)、菊陽バイパス店(熊本県菊陽町)、東大分店(大分市)で、いずれも黒字店舗という。対象6店舗の直近業績は売上高5億2800万円、経常利益2200万円。

タメニー<6181>、婚活サービスの運営受託事業をエン婚活エージェントに譲渡

タメニーは持ち分法適用関連会社のエン婚活エージェント(東京都渋谷区)に、婚活サービスの運営支援事業を譲渡することを決めた。

タメニーはエン婚活エージェントが婚活支援サービスを立ち上げる際に、システムを含めたソリューションを提供するとともに、サービス開始以降も運営の支援を行っていた。

エン婚活エージェントから、タメニーが手がける婚活サービスの運営支援事業を譲り受けたいとの申し出があり、事業の効率が上がると判断し事業譲受を決めた。

譲渡価格は1億円。譲渡日は2020年11月1日。

ケーヒン<7251>、自動車空調用熱交換器製品などを製造販売するケーヒン・サーマル・テクノロジーを売却

ケーヒンは自動車空調用熱交換器製品などを製造販売するケーヒン・サーマル・テクノロジー(栃木県小山市。売上高110億5000万円、営業損失2億9500万円、純資産87億7600万円)の全株式をドイツのMAHLE Behr GmbH & Co. KGの関連会社であるマーレベーアジャパン(東京都豊島区)に譲渡することを決めた。

ケーヒン、日立オートモティブシステムズ、ショーワ、日信工業の4社の経営統合に伴い、空調事業の競争力強化を目的に売却することにした。

譲渡価額は100円で、このほかにケーヒンはケーヒン・サーマル・テクノロジーの事業運営のための65億4000万円の出資と、事業再編費用約48億円の拠出を予定している。

譲渡日は2021年2月1日の予定。

テノックス<1905>、杭工事、地盤改良工事などの広島組などを子会社化

テノックスは杭工事、地盤改良工事、土留工事を手がける広島組(大阪府豊中市。売上高4億4178万円、純資産4億4818万円)と同社の子会社で土木建築用機械や工具の販売、修理、リースなどを手がける亀竹産業(大阪市。売上高6734万円、純資産3717万円)の全株式を取得し、子会社化することを決めた。

新規に杭抜工事事業に参入するとともに、今後インフラ整備などの需要増が見込まれる関西地区での施工体制、営業力の強化が狙い。

取得価額は非公表。取得予定日は10月30日。

テノックスは土木や建築構造物の基礎工事の分野で、技術の革新や工法の開発、普及に取り組んできた。

メディカルネット<3645>、タイの歯科医院運営事業者Pacific Dental Careを子会社化

メディカルネットはタイの子会社Medical Net Thailand(バンコク)を通じて、歯科医院運営事業を手がけるPacific Dental Care Co., Ltd.(バンコク。売上高5098万円、営業利益188万円、純資産354万円)の全株式を取得し、子会社化することを決議した。

Medical Net Thailandは2017年から、タイで歯科医院の運営を行っており、Pacific Dental Careの子会社化で新規の歯科事業を推進するのが狙い。

取得価額は5371万円。取得日は10月中の予定。

日本調剤<3341>、産業医業務提供事業のWORKERS DOCTORSを子会社化

日本調剤は子会社のメディカルリソース(東京都千代田区)を通じて、首都圏を中心に産業医業務提供事業を展開しているWORKERS DOCTORS(東京都杉並区。売上高2億100万円、営業利益900万円、純資産3100万円)の全株式を取得し、子会社化することを決議した。

メディカルリソースは薬剤師や医師、看護師などの医療従事者の紹介、派遣事業を手がけており、同社の医師紹介実績や全国規模の営業体制とWORKERS DOCTORSの産業医に関するノウハウやネットワークを活用することで、産業医業務提供事業の全国展開を目指す。

日本調剤グループは全国で666店舗(2020年10月1日現在)の調剤薬局を運営している。

取得価額は非公表。株式取得日は11月1日。

じげん<3679>、外壁塗装比較メディア事業を譲受

じげんはブランディングテクノロジー<7067>から、外壁塗装比較メディア「外壁塗装コンシェルジュ」を運営する外壁コンシェルジュ事業(事業規模などは非公表)を譲り受ける契約を結んだ。

じげんの外壁塗装比較メディア「プロヌリ」の顧客基盤に「外壁塗装コンシェルジュ」の顧客基盤を加えることで、外壁塗装領域でのシェアアップと事業展開の加速を目指す。

じげんは2006年6月設立で、2013年に東京証券取引所マザーズ市場に上場して以来、これまでに16件のM&Aを実施している。

譲受価額は1億円。事業譲受日は11月4日。

オートバックスセブン<9832>、タイ販売子会社を現地燃料販売会社へ譲渡

オートバックスセブンはタイの連結子会社である SIAM AUTOBACS CO.,LTD.(SAB社、バンコク。売上高・営業利益・純資産非公開)株の一部を、資本・業務提携しているという PTG Energy Public Company Limited(PTG社。同)へ20日に譲渡したと発表した。これによりオートバックスセブンによるSAB社の持株比率(議決権ベース)は52.44%から12.29%に下がり、連結対象から外れる。

オートバックスセブンが進めている「5カ年ローリングプラン」に基づき、不採算の海外小売事業を縮小して収益性の高い卸売事業を拡大する施策の一環。タイでのオートバックスブランドの店舗運営は PTG社主導で継続する。PTG社はタイ2位のガスステーションを展開し、SAB社の主要株主でもある。

譲渡価額は非公表。

ドリームインキュベータ<4310>、リクルートからペッツオーライ事業を譲受

ドリームインキュベータは子会社のアイペットホールディングス<7339>を通じて、リクルート(東京都中央区)から、ペットの健康相談やペット関連情報プラットフォームの企画・開発・運営を手がけるペッツオーライ事業(売上高3億6800万円)を譲受すると発表した。9月に新設した孫会社のペッツオーライ(東京都千代田区)で同事業を展開する。

アイペットはペットショップチャネルとインターネットによるダイレクトチャネルを軸に、2020年8月には保有契約件数が55万件を突破し、市場シェアは25%を超えているという。

リクルートから譲受するペッツオーライ事業は、オンラインでのペットの健康・しつけ相談プラットフォームを展開しており、コロナ時代にも対応したサービスで高い成長が見込まれるだけでなく、投資先であるアイペットとのシナジー(相乗効果)を見込めると期待している。

譲受価額は非公表。譲受予定日は12月1日。

プロスペクト<3528>、太陽光発電資産運用子会社をJトラスト<8508>へ譲渡

プロスペクトは連結子会社で太陽光発電アセットマネジメント(資産運用)を手がけるプロスペクト・エナジー・マネジメント(PEM、東京都渋谷区。売上高5529万4000円、営業利益5056万6000円、純資産8662万9000円)の全株式をJトラストへ譲渡すると発表した。

プロスペクトはグループのスリム化を進めており、その一環としてPEMの太陽光発電アセットマネジメント業務を子会社のプロスペクトバイオマスに事業集約する。これに伴いPEMで新たな投資家の募集を実施する予定がないため、Jトラストへ譲渡することにした。両社に資本関係や取引はないが、プロスペクトの藤澤信義会長はJトラスト会長を兼任している。

譲渡価額は1億2400万円。譲渡予定日は12月1日。

ベルーナ<9997>、アパレル通販のマキシムを完全子会社化

ベルーナはアパレル通販を手がけるマキシム(神戸市。売上高56億7041万円、営業利益1億2070万円、純資産3億6119万円)の全株式を取得し、子会社化すると発表した。ベルーナはSNSやインフルエンサーマーケティングの活用、若年層市場への取り組みを強化しており、マキシムとの商品開発やマーケティングのノウハウ共有、顧客基盤の相互活用など通じて自社ネット販売の強化を図る。

マキシムは自社ブランド「KOBE LETTUCE/神戸レタス」などのブランドを持ち、自社サイトやECモールで一般消費者向けの通信販売を展開している。主要ECモールで多数の受賞歴を持ち、口コミでも高評価を獲得するなど、若年女性からの認知度が高い。近年ではインフルエンサー戦略を活用した自社サイトへの集客にも注力しており、EC市場での存在感を高めている。

取得価額は16億5000万円。取得予定日は11月24日。

アレンザHD<3546>、グロップから岡山県内のペットショップ1店舗を譲受

アレンザホールディングスは子会社のアミーゴ(東京都千代田区)を通じてグロップ(岡山市中区)が岡山市内で展開するペットショップ1店舗を譲受すると発表した。店舗名はchouchou(売上高・営業利益・純資産非公表)で、動物の里親探しのノウハウを持つという。

アレンザHDは同店の買収によりグループの犬猫愛護の取り組みを強化する。取得価格は非公表。取得予定日は2020年11月19日。

大東建託<1878>、 資産運用型マンションのインヴァランスを子会社化

大東建託は東京23区内で資産運用型マンションを供給するインヴァランス(東京都渋谷区。売上高210億4500万円、営業利益15億6400万円、純資産54億500万円)の発行済株式の97.1%を取得し、連結子会社化すると発表した。区分所有型の資産運用型マンション市場へ進出するのが狙い。

インヴァランスは2004年に創業し、資産運用型マンション開発デベロッパーとして業容を拡大しており、直近の管理戸数は約4800戸、入居率は98%を超えるなど、安定した業績を確保している。大東建託は2019年に策定した新5ヵ年計画でコアビジネスの強化を目指しており、インヴァランスとの協業に高いシナジー(相乗)効果があると判断した。

取得価額は非公表。取得予定日は 2020年11月2日。

トレジャー・ファクトリー<3093>、リユースショップのピックアップジャパンを買収

トレジャー・ファクトリーは、リユースショップや質店などを展開するピックアップジャパン(静岡県磐田市。売上高19億55万円、営業利益207万7000円、純資産5億7942万1000円)を19日に完全子会社化したと発表した。

トレジャー・ファクトリーの主力であるリユース事業の成長を図る。静岡県内で12店舗の直営店を展開し、知名度が高い同業のピックアップジャパンを子会社化することで事業シナジー(相乗効果)を発揮できると判断した。

ピックアップジャパンの持つ強みを伸ばしながら、トレジャー・ファクトリーの経営ノウハウの提供や出張買取などの仕入チャネルでの連携、POS システムや EC といった IT面の支援などを進め、同社の経営基盤の強化を図り、静岡県下での事業拡大を目指す。

取引価額は非公表。

タカラトミー<7867>、現地子会社を通じて米玩具メーカーFat Brain Holdingsを買収

タカラトミーは同社子会社の米TOMY International, Inc.(トミー・インターナショナル。アイオワ州)を通じて、米Fat Brain Holdings, LLC(ファット・ブレイン、ネブラスカ州。連結売上高4100万ドル、連結営業利益△10万ドル、連結純資産1980万ドル)を16日に買収したと発表した。

ファット・ブレインが持つ玩具商品群と同社のD2C(Direct to Consumer=メーカーが自社で企画・生産した商品を自社ECサイトで直接消費者に販売する)プラットフォームを活用すると同時に、玩具市場規模が大きい北米でタカラトミーの存在感を引き上げるのが狙い。

ファット・ブレインは玩具・ゲーム小売業のFat Brain Toys, LLCと玩具製造・卸売業の Fat Brain Toy Co., LLCの2社を傘下に持つ持ち株会社。取得価額は4100万ドル(43億3700万円)。

 

 

 

 

情報提供:株式会社ストライク

[解説ニュース]

遺産分割による配偶者居住権の設定と相続税の小規模宅地等の特例の適用

 

〈解説〉

税理士法人タクトコンサルティング(山崎 信義/税理士)

 

 

[関連解説]

■配偶者居住権等と相続税の小規模宅地等の特例・物納の取扱い

■配偶者居住権等の評価

 

 

1.配偶者居住権の設定と相続税


被相続人の死亡時にその被相続人の財産であった建物に居住していた配偶者は、遺産分割又は遺言により、その建物(以下「居住建物」)の全部につき無償で居住・賃貸できる権利(「配偶者居住権」)を取得することができます(民法1028条第1項)。

 

配偶者居住権は遺産分割等により設定され、配偶者の具体的相続分を構成することから、相続財産として相続税の課税対象になります。

 

 

2.配偶者居住権等と小規模宅地等の特例の適用


配偶者居住権自体は建物に関する権利であるため、相続税の小規模宅地等の特例(租税特別措置法(措法)69条の4)の適用対象にはなりません。

 

配偶者が配偶者居住権を取得した場合における、居住建物の敷地の利用権(以下「敷地利用権」)は、土地の上に存する権利に該当するので、特定居住用宅地等として小規模宅地等の特例の適用対象となります。また、居住建物の敷地の所有権(以下「敷地所有権」)も、その取得者が居住建物に被相続人と同居等の要件を満たすことにより、特定居住用宅地等として小規模宅地等の特例の適用対象となりますます(措法69条の4第1項、第3項2号)。

 

小規模宅地等の特例の適用を受けることができる宅地等は、被相続人等の事業の用または居住の用に供されていた宅地等のうち一定の面積(限度面積)までの部分とされており、特定居住用宅地等に係る限度面積は330㎡とされています。特定居住用宅地等に係る小規模宅地等の特例の適用を選択しようとする宅地等が、配偶者居住権の目的となっている居住建物の敷地の用に供される宅地等または敷地利用権である場合には、その面積に、それぞれその敷地の用に供される宅地等の価額またはその権利の価額が、これらの価額の合計額のうちに占める割合を乗じて得た面積であるものとみなして、限度面積の要件を判定します(措法施行令40条の2第6項)。

 

3.事例に基づく、遺産分割により配偶者居住権が設定された場合の小規模宅地等の特例の適用の検討

【問】

被相続人甲(令和2年5月死亡)は、生前、所有する土地X(面積240㎡)上に建物Yを建築し、自宅として妻乙と長男Aの3人で同居していました。甲の相続人の乙、A及び次男B(甲の相続開始直前において、甲と別生計かつ自己所有の建物に居住)による遺産分割協議の結果、乙は配偶者居住権とその敷地利用権を、Aは建物Y及び土地Xの所有権の共有持分2分の1を、Bは土地Xの所有権の共有持分2分の1を取得しました。この場合に甲に係る相続税の計算上、小規模宅地等の特例の適用対象となるのはどの部分ですか。なお、甲の相続財産中に土地X以外に宅地等はなく、配偶者居住権が設定されてない場合の土地Xの自用地としての相続税評価額は7,200万円であり、敷地利用権の相続税評価額は2,400万円、敷地所有権の相続税評価額は4,800万円です。

 

【回答】

2の下線部の取扱いを踏まえ、さらに国税庁が令和2年7月に公表した「相続税及び贈与税等に関する質疑応答事例(民法(相続法)改正関係)について(情報)」の(事例1-1)で示した取扱いに基づき、甲に係る相続税の小規模宅地等の特例の適用について検討すると、次の通りになります。

 

(1)相続人が取得した宅地等の面積

①乙が取得した敷地利用権の面積:240㎡(土地Xの面積)×2,400万円(敷地利用権の相続税評価額)÷7,200万円(土地Xの自用地としての相続税評価額)=80㎡

 

②AとBが取得した敷地所有権の面積:240㎡×4,800万円(敷地所有権の相続税評価額)÷7,200万円(土地Xの相続税評価額)=160㎡

 

(2)相続人ごとの特例対象宅地等の区分

①乙が取得した敷地利用権(特定居住用宅地等)相続税評価額:2,400万円、面積:80㎡((1)①)

 

②Aが取得した敷地所有権(特定居住用宅地等)相続税評価額:4,800万円(敷地所有権全体の評価額)×1/2(Aの持分)=2,400万円、
面積:160㎡((1)②の面積)×1/2(Aの持分)=80㎡

 

③Bが取得した敷地所有権(注)の相続税評価額:4,800万円×1/2(Bの持分)=2,400万円

 

(注)Bは甲の相続開始直前に甲と別生計かつ自己所有の建物に居住しており、Bが取得した敷地所有権は特定居住用宅地等の要件を満たさないことから、特例の適用を受けることができません。

 

(3)限度面積要件の判定等

80㎡((2)①)+80㎡((2)②)=160㎡≦330㎡

 

よって乙は敷地利用権80㎡、Aは敷地所有権80㎡につき、他の要件を満たす限り小規模宅地等の特例の適用を受けることができます。

 

 

税理士法人タクトコンサルティング 「TACTニュース」(2020/10/26)より転載

[M&Aニュース](2020年10月5日〜10月16日)

◇ナルミヤ・インターナショナル<9275>、子供向け写真スタジオ運営のLOVSTを子会社化、◇岡藤日産証券ホールディングス<8705>、金融商品仲介子会社の岡藤日産証券プランニングを個人に譲渡、◇ダイドーグループホールディングス<2590>、マレーシア飲料子会社DDMを現地社に譲渡、◇中部日本放送<9402>、テレビ番組制作のケイマックスを子会社化、◇アステラス製薬<4503>、体内埋め込み型医療機器開発の米iota Biosciencesを買収、◇文教堂グループHD、25人程度の希望退職者を募集、◇フェローテックホールディングス<6890>、超小型サーモモジュール製造のロシアRMTを子会社化、◇大和自動車交通<9082>、ゴルフ場など施設メンテナンスのトータルメンテナンスジャパンを子会社化 ほか

 

 

ナルミヤ・インターナショナル<9275>、子供向け写真スタジオ運営のLOVSTを子会社化

ナルミヤ・インターナショナルは、子供向け写真スタジオを都内で2店舗運営するLOVST(東京都中央区)の全株式を取得し、子会社化することを決めた。ナルミヤが主力とする子供服事業とのシナジー(相乗効果)を引き出し、グループ事業の拡大につなげる。取得価額は非公表。取得予定日は2020年12月1日。

ナルミヤはモノ(子供服)にとどまらず、コト・サービスへの展開を進るため、2018年にLOVSTと業務提携し、子供向け写真スタジオ事業をスタート。両社共同で現在、横浜店(横浜市)、吉祥寺店(東京都武蔵野市)、経堂店(東京都世田谷区)の3店舗を運営する。事業展開のスピードアップを目的に今回、子会社化に踏み切る。

岡藤日産証券ホールディングス<8705>、金融商品仲介子会社の岡藤日産証券プランニングを個人に譲渡

岡藤日産証券ホールディングスは、株式や債券、投資信託などの金融商品の仲介子会社である岡藤日産証券プランニング(東京都中央区。売上高8800万円、営業利益△2000万円、純資産2700万円)の全保有株式(所有割合89.8%)を譲渡した。譲渡先(個人)は非公表。譲渡価額は2100万円。譲渡日は2020年10月15日。

岡藤日産証券プランニングの前身は2011年に設立し、元々は日産証券の関連会社。2018年8月に日産証券と岡藤ホールディングスの資本提携(2020年10月に経営統合)に伴い、社名を現社名に変更した。今年5月には収益状況の厳しい商品先物取引仲介業から撤退し、金融商品仲介業を専念する方針を打ち出していた。

ダイドーグループホールディングス<2590>、マレーシア飲料子会社DDMを現地社に譲渡

ダイドーグループホールディングスは、チルド飲料・清涼飲料販売のマレーシア子会社DyDo DRINCO Malaysia Sdn.Bhd.(DDM。売上高12億3000万円、営業利益△5億5300万円、純資産1億900万円)の全株式(所有割合100%)を、M&Aコンサルティング会社のシンガポールLingua Franca Holdings Pte.Ltd.に譲渡することを決めた。譲渡価額は約255円(10リンギット)。譲渡予定日は2020年10月20日。

ダイドーグループは2015年に現地大手製菓メーカーの飲料事業部門に出資し、マレーシア市場に参入。2019年10月には合弁を解消し、100%子会社に切り替え、自社ブランドの拡販に乗り出した。しかし、新型コロナウイルス感染拡大の影響で販売が低迷し、業績改善の見通しが立たない状況となっていた。

中部日本放送<9402>、テレビ番組制作のケイマックスを子会社化

中部日本放送は、番組・動画コンテンツ制作のケイマックス(東京都港区。売上高31億2000万円、営業利益2400万円、純資産4億3700万円)の株式80%を取得し子会社化することを決めた。多様化する視聴者・聴取者ニーズを踏まえ、コンテンツ制作の体制強化につなげる。取得価額は非公表。取得予定日は2021年4月1日。

ケイマックスは1991年に設立し、人気バラエティー番組に強みを持つ。各放送局からの番組制作受託を中心に、近年は動画配信会社からの制作も受託するなど事業を広げている。

アステラス製薬<4503>、体内埋め込み型医療機器開発の米iota Biosciencesを買収

アステラス製薬は15日、体内埋め込み型医療機器の開発に取り組む米iota Biosciences,Inc.(カリフォルニア州)を買収すると発表した。iotaは電力供給と無線通信に超音波を用いる独自技術でバッテリーやケーブルの搭載を不要とする数ミリ以下の極小サイズを実現。これにより、手術時や手術後の患者の身体的負担の軽減が期待されている。買収金額は約134億円(約1億2750万ドル)。買収後、一定の業績目標を達成した場合、最大で総額185億円を追加支払いする。買収完了は2020年10~12月中を見込む。

iotaは2017年に設立したスタートアップ企業。アステラスは2019年8月にiotaと共同研究開発契約を結び、体内埋め込み型医療機器の詳細な仕様を検討してきた。iotaを傘下に収め、先端的な技術・人材を取り込む。

従来の体内埋め込み型医療機器は電力を供給するバッテリーや情報通信用のケーブルなどを搭載するため、サイズの小型化が難しく、多くの場合、その埋め込みに侵襲性の高い手術を要するという課題があったという。

文教堂グループHD、25人程度の希望退職者を募集

書店大手の文教堂グループホールディングス(HD)は14日、25人程度の希望退職者を募ると発表した。12月31日時点で45歳以上64歳未満の正社員を対象とし、募集期間は11月9日~30日。退職日は12月31日付。事業再生計画に基づく構造改革の一環で、事業規模に見合った人員体制とする。募集人員はグループの正社員の1割強にあたる。所定の退職金に割増加算金を上乗せ支給し、再就職支援サービスを提供する。

同社は2019年9月に事業再生ADR(裁判外紛争処理解決手続き)に基づく事業再生計画を策定。取引金融機関の支援による債務超過解消、20店舗超える不採算店舗の閉鎖などに取り組んできた。

再生計画の初年度にあたる2020年8月期予想は売上高14.8%減の207億8000万円、営業利益9300万円(前期は4億2000万円の赤字)、最終利益1億1300万円(同39億8000万円)。5年連続減収ながら、3年ぶりに黒字転換を見込む。

フェローテックホールディングス<6890>、超小型サーモモジュール製造のロシアRMTを子会社化

フェローテックホールディングスはドイツ子会社を通じて、超小型サーモモジュール製品メーカーのロシアRMT ltd.,(ニジロ・ノヴゴロド州)の出資持ち分78.96%(議決権割合60%)を取得し子会社化した。5G(次世代通信規格)などの通信基地局、光ケーブル、EV(電気自動車)用各種センサーなどに需要が見込まれるサーモモジュール製品の品ぞろえを強化するのが狙い。取得価額は2580万円。取得日は2020年10月13日。

サーモモジュール製品は2種類の金属の接合部に電流を流すと、片方から片方に熱が移動するペルチェ効果を利用した板状の半導体冷熱素子。フェローテックは中国とロシアの子会社で製造している。RMTはサーモモジュールの超小型化や多段化に関する技術や2000種を超える少量多品種に対応した生産ノウハウなどに強みを持つ。

フェローテックは今後、RMTの残る21.04%の持ち分も取得し、完全子会社化する予定。

大和自動車交通<9082>、ゴルフ場など施設メンテナンスのトータルメンテナンスジャパンを子会社化

大和自動車交通は、ゴルフ場など施設メンテナンスを手がけるトータルメンテナンスジャパン(東京都渋谷区。売上高25億8000万円、営業利益4200万円、純資産2億8800万円)の全株式を取得し、子会社化することを決めた。新事業への進出と事業領域拡大の一環。取得価額は非公表。取得予定日は2020年10月28日。

トータルメンテナンスジャパンは2006年設立で、ゴルフ場のクラブハウス、事務所ビルの清掃・メンテナンスを主力とする。

ジャパンエレベーターサービス<6544>、エレベーター保守管理の長野エレベーターを子会社化

ジャパンエレベーターサービスは、エレベーター保守管理の長野エレベーター(長野県松本市。売上高1億300万円、営業利益625万円、純資産5100万円)の全株式を取得し子会社化することを決めた。未展開だった長野県でのサービス提供が目的。取得価額は非公表。取得予定日は2020年11月2日。

長野エレベーターは1974年に設立し、松本、長野の両市を中心に約300台のエレベーター保守管理を担う。

ジャパンエレベーターサービス<6544>、関西エレベーターを子会社化

ジャパンエレベーターサービスは、エレベーター保守管理の関西エレベーター(大阪市。売上高4億500万円、営業利益3420万円、純資産6320万円)の全株式を取得し子会社化することを決めた。関西圏での事業基盤を強化する一環。取得価額は5億9490万円。2020年11月中に取得する予定。

関西エレベーターは1999年設立で、大阪・兵庫エリアで約1400台のエレベーターの保守管理を手がける。

メディアドゥ<3678>、電子書籍関連の米ファイアーブランド・グループ2社を子会社化へ

メディアドゥは、電子書籍関連事業を手がける米国ファイア―ブランド・グループ2社の全株式を取得し子会社化することで基本合意した。北米出版業界のDX(デジタルトランスフォーメーション)成功事例を国内出版業界に導入するとともに、ファイアーブランド・グループの顧客基盤を活用して国際事業拡大につなげる。

ファイアーブランド・グループは代表者のフランシス・トゥーラン氏が1987年に設立した。書誌情報管理や電子書籍配信を主力とするクオリティ・ソリューションズ・インク(マサチューセッツ州)と、書籍のWebマーケティングツールを提供するネットギャリー・エルエルシー(同)の2社からなり、グループ合計の売上高は約11億4800万円。2社の全株式を約15億円で取得する方向で交渉を始めるとしている。

メディアドゥ<3678>、マンガアプリ事業のNagisaを子会社化

メディアドゥは、スマートフォンアプリ事業を手がけるNagisa(東京都目黒区。売上高5億1000万円、営業利益△1億8000万円、純資産△900万円)の株式68.8%を取得し子会社化することを決めた。デジタルコンテンツ流通における新たなプラットフォーム提供やビジネス開発につなげるのが狙い。取得価額は非公表。取得予定日は2020年10月30日。

Nagisaは2010年に設立し、フリーミアム型マンガアプリの開発から運用・保守、2.5次元/声優に特化した動画配信サービスの展開を主力とする。

西華産業<8061>、プリント基板製造のタイ子会社Seika YKCを譲渡

西華産業はプリント基板製造のタイ子会社Seika YKC Circuit(プラチンブリ県。売上高4億2800万円、営業利益△5億6700万円、純資産△19億円)の全保有株式(所有割合99.9%)を第三者に譲渡することを決めた。事業再建は困難と判断した。譲渡先、譲渡額は非公表。譲渡予定日は2021年1月6日。

川辺、50人程度の希望退職者を募集

川辺は12日、50人程度の希望退職者を募集すると発表した。正社員(18~59歳)を対象に、11月30日~12月14日募集する。退職日は2021年3月15日付。同社はハンカチ、タオル、雑貨など身の回り品の卸売を主力とする。新型コロナウイルスの影響で主要販路である百貨店の休業などで販売が大幅に落ち込んだのを受け、構造改革の一環として打ち出した。会社都合扱いの退職金と特別加算金を支給し、再就職支援サービスを提供する。

川辺の2021年3月期第1四半期(4~6月)業績は前年同期比38%減の売上高21億6900万円、営業赤字2億8100万円(前年同期は1億4300万円の赤字)、最終赤字1億200万円(同5600万円の赤字)だった。

日本スキー場開発<6040>、白馬八方尾根スキー場を共同運営する八方尾根開発と経営統合へ協議入り

日本スキー場開発は、子会社でスキー場運営の白馬観光開発(長野県白馬村。売上高22億2000万円、経常利益66万8000万円、純資産21億4000万円)が同業の八方尾根開発(同。業績は非開示)と経営統合の協議に入ることで合意したと発表した。両社は白馬八方尾根スキー場(白馬村)を共同で運営している。2021年3月末の最終契約を目指す。統合方式は今後詰める。

京進<4735>、ニチイ学館傘下で語学学校運営の豪SELC Australiaを子会社化

京進はニチイ学館傘下で留学生を対象に語学学校・専門学校を運営する豪SELC Australia Pty Ltd(シドニー。売上高7億1500万円、税引き前利益△1億1700万円、純資産△12億300万円)の全株式を取得し子会社化することを決めた。京進は子会社を通じてシドニーで留学生向けの語学学校を持っており、両校のノウハウ・リソースを共有して事業拡大につなげる。取得価額は1000万円。取得予定日は2020年10月30日。

SELC Australiaの設立は1985年。ニチイ学館が2012年に100%子会社化した。SELC Australiaは経営悪化に伴い、2020年8月に豪会社法に基づき、裁判所の介入を必要としない会社更生手続きが行われた。

イー・ガーディアン<6050>、セキュリティー製品開発のジェイピー・セキュアを子会社化

イー・ガーディアンは、セキュリティー製品開発のジェイピー・セキュア(川崎市。売上高3億100万円、営業利益8270万円、純資産1億8700万円)の全株式を取得し、子会社化した。サイバーセキュリティー分野の品ぞろえを拡充する。取得価額は9億4600万円。取得日は2020年10月12日。

ジェイピーは2008年設立。ソフトウエア型WAF(ウェブ・アプリケーション・ファイアウォール)「SiteGuardシリーズ」の開発、販売・サポートを手がける。

アウトソーシング<2427>、海外人材サービスのアバンセホールディングスを子会社化

アウトソーシングは、海外人材サービスを展開するアバンセホールディングス(愛知県一宮市)の株式を追加取得し、子会社化することを決めた。現在8%の持ち株比率を51%に高める。アバンセホールディングスは持ち株会社で、傘下に日系ブラジル人を中心に人材派遣や業務請負を手がけるアバンセコーポレーション(同。売上高137億円、営業利益3億3700万円、純資産28億1000万円)など3社を抱える。取得価額は45億6200万円。取得予定日は2020年11月2日。

アウトソーシングは外国人材採用ネットワークの拡充を目的に、2018年8月にアバンセホールディングスに出資した。提携関係強化の意向が寄せられたのを受け、子会社化に踏み切る。

足元はコロナ禍で出入国規制などの影響を受けているが、中長期的には日本国内での外国人材活用は拡大の一途をたどると見込んでいる。

ワールド、希望退職に予定を5割上回る294人が応募

ワールドは9日、希望退職者募集に294人の応募があったと発表した。約200人の募集人数を5割近く上回った。40歳以上の社員(定年再雇用者を含む。店舗従事者は除く)を対象に9月14日から9月末に募集した。応募者が予定数を大幅に上回ったが、業務の再整理や配置転換の実施、システム化の推進などで対応するとしている。

退職日は11月20日または2021年3月31日までの会社が指定する日。所定の退職金に加え、特別加算金を支給し、再就職支援サービスを提供する。

ワールドは新型コロナウイルス感染の影響を踏まえ、女性・キッズ向け衣料「ハッシュアッシュ」「サンカンシオン」など5ブランドの廃止に伴う214店舗を含む合計358店舗を2021年3月期中に閉鎖する計画。

アジアゲートホールディングス<1783>、ゴルフ場運営のA.Cインターナショナルをサモアの投資会社に譲渡

アジアゲートホールディングスは、ゴルフ・リゾート事業を運営する子会社のA.Cインターナショナル(東京都港区。売上高12億2000万円、営業利益3080万円、純資産△9億1900万円)の全株式を、サモアの投資会社True Harmonic Group Limitedに譲渡することを決めた。新型コロナウイルスの影響による来場者の減少などで事業環境が悪化し、累積損失の解消に見通しが立たない状況に陥っていた。譲渡価額は未定。譲渡予定は2021年1月上旬。

A.Cインターナショナルはシェイクスピアカントリークラブ(北海道石狩市)、米山水源カントリークラブ(新潟県上越市)、姫路相生カントリークラブ(兵庫県相生市)、広島紅葉カントリークラブ(広島県廿日市市)の4施設を持つ。

譲渡相手のTrue Harmonic Groupとは過去に取引実績があるという。

岡三証券グループ<8609>、傘下の岡三にいがた証券を通じて日産証券の新潟県内3支店を取得

岡三証券グループは、子会社の岡三にいがた証券(新潟県長岡市)を通じて、日産証券の新潟県内の3支店(新潟、長岡、高田)を取得することを決めた。新潟県での事業基盤強化が狙い。岡三にいがた証券は1944年に設立し、現在、新潟県内に13店舗を構える。取得価額は2億5000万円。取得予定日は2021年1月1日。

日産証券は岡藤日産証券ホールディングスの傘下で、今回譲渡する新潟県内の3店舗を含めて首都圏や近畿などに13店舗を持つ。新潟県内の3店舗は競合他社との競争が激しく、収益力が低下していた。

日本創発グループ<7814>、特殊印刷や応援グッズ制作のプロモを子会社化

日本創発グループは、特殊印刷の一つであるポッティング印刷やメガホンなど応援グッズ・ノベルティ制作のプロモ(東京都港区。売上高1億7200万円、営業利益200万円、純資産2000万円)の第三者割当増資を引き受け、株式90.91%を取得して子会社化することを決めた。印刷サービス拡充の一環。取得価額は8000万円。取得日は2020年10月8日。

ポールトゥウィン・ピットクルーホールディングス<3657>、グラフィック制作のカラフルを子会社化

ポールトゥウィン・ピットクルーホールディングスは、グラフィック制作やゲーム開発を手がけるカラフル(東京都品川区。売上高1億5800万円、営業利益△2360万円、純資産8250万円)の全株式を取得し子会社化することを決めた。従来のデバッグ・検証事業、ネットサポート事業に新たにグラフィック制作事業を加えることで、ゲーム、ネットビジネスのBPO(ビジネスプロセスアウトソーシング)事業者として受注拡大を目指す。

取得価額は非公表。取得日は2020年10月8日。

アウトソーシング<2427>、エコシティグループを子会社化

アウトソーシングは、経営コンサルティング業のエコシティグループ(横浜市)の全株式を取得し子会社化した。公共系アウトソーシング事業拡大につなげる狙い。エコシティグループは子会社を通じて自治体や公営企業から上下水道料金の検針業務、料金徴収事務業務、納税催告コールセンター運営業務などを受託し、2003年の創業以来連続増収を達成しているという。取得価額は非公表。取得日は2020年10月8日。

アウトソーシングは製造系アウトソーシング事業のほかに、景気変動の影響を受けにくい公共系アウトソーシング分野での業容拡大を通じて業績の平準化を進めている。近年は英国でも中央政府や地方自治体向けの債権回収代行業務などに乗り出している。

クスリのアオキホールディングス<3549>、京都北部で食品スーパー8店舗運営のフクヤを子会社化

クスリのアオキホールディングスは、食品スーパーを8店舗運営するフクヤ(京都府宮津市。売上高58億2000万円)の株式94.8%を取得し、子会社化することを決めた。京都北部地区でのドミナント(出店)を強化する狙い。フクヤは1953年設立で、京都府舞鶴市、宮津市を地盤とする。取得価額は非公表。取得予定日は2020年10月21日。

クスリのアオキは北陸・信越、東海・近畿、関東・東北の20府県にドラッグストア636店舗(調剤薬局併設329店舗)、専門調剤薬局6店舗の合計642店舗を展開する。食品の販売も強化しており、大型店では生鮮3品(魚・肉・野菜)を取り扱う。

クリーク・アンド・リバー社<4763>、新商品・サービス企画開発のきづきアーキテクトを子会社化

クリーク・アンド・リバー社は、新商品・サービスの企画、開発などを手がけるきづきアーキテクト(京都市)が実施する第三者割当増資を引き受け、子会社化することを決めた。きづきのノウハウを活用し、VR(仮想現実)・AR(拡張現実)、大容量映像伝送システム、自動運転関連などのイノベーション創出や新ビジネスの確立につなげる。取得価額は1億2000円。取得日は2020年10月30日。

クリーク・アンド・リバー社は映像、ゲーム、Web、広告・出版など17分野で専門的人材の派遣や請負を手がける。きづきは2020年7月、ローランド・ベルガーの前グローバル共同代表兼日本代表を務めた長島聡氏が設立した。

ランサーズ<4484>、メンターサービス「MENTA」を提供するイリテクを子会社化

ランサーズは、オンラインメンターサービス「MENTA」を提供するイリテク(福岡市。売上高4400万円、営業利益0、純資産1500万円)の全株式を取得し子会社化した。フリーランス・副業者に対するスキル支援に役立てる狙い。取得価額は2億2600万円。取得日は2020年10月8日。

イリテクは「教えたい人」と「学びたい人」をオンラインでマッチングするメンターサービス「MENTA」を手がけ、現在約1万9000人のメンティー(教えてもらう人)が利用する。登録するメンターは約1500人。

ランサーズはフリーランスと仕事をマッチングするサービス「Lancers」(累計115万人が登録)を展開。スキル不足によって仕事が思うように獲得できないといった課題があり、年間を通じてコンスタントに仕事が得られる人材は一部にとどまる。イリテクを傘下に取り込むことで、スキルアップの機会を幅広く提供する。

ウイルテック<7087>、パートナーのIT技術者派遣事業を取得

ウイルテックは、パートナー(東京都中央区。売上高29億2000万円)のIT技術者派遣事業を取得することを決めた。パートナーがIT技術者派遣事業を分社して設立する同名の新会社の全株式を取得する。パートナーは1996年に設立し、システム構築分野の技術者派遣で実績を積んできた。取得価額は非公表。取得予定日は2020年12月1日。

ウイルテックは製造請負やメーカー・建設業向け技術者派遣などを主力とする。パートナーのIT技術者派遣事業を取り込み、既存顧客や新規開拓先に対するシステム開発提案などを通じて営業機会の創出につなげる。

ビジョン<9416>、台湾HORIZON WiFiから Wi-Fiレンタル事業とプレペイドSIM販売事業を取得

ビジョンは、台湾子会社のビジョン台湾(無限全球通移動通信股份有限公司、台北市)を通じて、現地HORIZON WiFi(赫徠森國際企業有限公司、台北市)の Wi-Fi レンタル事業、プレペイド SIM販売事業を取得した。取得価額、取得日は非公表。

ビジョンは2012年にビジョン台湾を設立し、台湾から日本に渡航する旅行者向けにモバイルWi-Fiルーターのレンタルサービスを始めた。HORIZON WiFiは2013年設立で、日本、韓国、欧米、東南アジア諸国のWi-Fiルーターのレンタル、SIMカードの販売を手がけ、台湾では販売実績で上位を占めるブランドという。

夢展望、希望退職者に19人応募

夢展望は5日、希望退職者の募集に19人の応募があったと発表した。9月14日から10月2日まで正社員を対象に15人程度を募った。退職日は10月31日付。新型コロナウイルス感染拡大の影響で主力の女性向けアパレル販売が落ち込んだのに伴う事業構造改革の一環。特別退職金を支給し、再就職支援サービスを提供する。同社はRIZAPグループの上場子会社の一つ。

コカ・コーラ ボトラーズジャパンHD、900人規模の早期退職を実施へ

コカ・コーラ ボトラーズジャパンホールディングスは5日、900人程度の早期退職を実施すると発表した。対象はグループ会社に在籍する勤続1年以上の正社員で、事業構造改革に伴う組織変更などにより異動となる者。退職日は12月末日まで。通常の退職金に加え、特別退職加算金を支給し、再就職支援サービスを提供する。

同社は2020年を事業構造改革の初年度と位置づけているが、新型コロナウイルスの影響が重なり、飲料販売が想定以上に落ち込んでいる。営業部門の組織改変、自動販売機ビジネスの運用変革、間接部門の効率化などの施策を講じており、その一環として早期退職に取り組む。

同日発表した2020年12月期の通期業績予想は売上高10%減の8197億円、営業赤字97億円(前期は553億円の赤字)、最終赤字70億円(同579億円の赤字)。

Abalance<3856>、太陽光パネル製造のベトナムVietnam Sunergyを子会社化

Abalanceは傘下企業を通じて、太陽光パネルを製造するベトナムVietnam Sunergy Joint Stock Company(VSUN、売上高112億円、営業利益4億2100万円、純資産17億1000万円)を子会社化することを決めた。Abalanceは自社保有発電所の建設・運営、モジュール・関連製品の販売、太陽光発電の工事請負など手がけている。VSUNをグループに迎え、再生可能エネルギー分野でのサプライチェーン体制の確立につなげる。

VSUNは2015年設立で、モジュールメーカーとして太陽光パネルを製造している。Abalanceは海外投資事業の一環として、持ち分法適用関連会社のFUJI SOLAR(東京都品川区)を介してVSUNに出資していたが、今回、FUJI SOLARを連結子会社化したうえでVSUNの株式を追加取得し、所有割合を34%から65.5%に引き上げ、経営権を掌握する。

取得価額は4億5000万円。取得予定日は2020年11月16日。

NEC<6701>、スイスの大手金融ソフト企業アバロックを約2360億円で買収

NECは5日、スイスの大手金融ソフトウエア企業のアバロック(Avaloq)・グループを買収すると発表した。同社を傘下に置く持ち株会社(所在地オランダ。売上高700億円、営業利益9100万円、純資産△158億円)の全株式を20億5000万スイス・フラン(約2360億円)で取得する。2021年4月までの買収完了を予定する。世界規模で進展する金融DX(トランスフォーメーション)領域の事業強化につなげる。

アバロックは金融機関向けソフトウエア事業を展開し、世界30カ国150社で顧客を抱え、なかでも金融資産管理向けソフトウエアでは欧州・アジア太平洋地域でトップクラスのシェアを持つという。金融業界では従来型サービスの成長鈍化、「オープンバンキング化」と呼ばれる規制改革の進展を受け、デジタル技術を活用した新たな金融サービスの創出を競っている。

アバロックのソフトウエアと、NECが強みとする生体認証、AI(人工知能)技術、ブロックチェーン(分散型台帳)技術などを組み合わせ、新たな金融サービスの開発を目指す。

 

 

 

 

情報提供:株式会社ストライク

[解説ニュース]

小規模宅地等の評価減『特定事業用宅地等』

 

〈解説〉

税理士法人タクトコンサルティング(廣瀬 理佐/税理士)

 

 

[関連解説]

■小規模宅地等の特例における特定事業用宅地等の規制強化

■介護施設で亡くなった場合の相続税の小規模宅地等の特例

 

 

1.特定事業用宅地等


小規模宅地等の評価減の特例の対象となる宅地等のうち「特定事業用宅地等」とは、被相続人等の事業(不動産貸付業等を除く。以下同じ。)の用に供されていた宅地等で、相続又は遺贈によりその宅地等を取得した親族がその事業を引き継ぎ、申告期限まで引き続き保有し、事業を継続していた場合が該当します。
では、相続税の申告期限までの間に転業した場合はどうなるでしょうか。

 

2.被相続人の事業の用に供されていた宅地の場合


<ケース1>

被相続人甲が相続開始前の15年間にわたって飲食業を営んでいた宅地を相続人Aが相続し事業を引き継ぎましたが、相続税の申告期限前に飲食業を全部廃業して小売業に転業しました。

 

被相続人の事業の用に供されていた宅地等である場合の特定事業用宅地等の要件は、宅地等を相続又は遺贈で取得した親族が、①相続開始時から相続税の申告期限までの間にその宅地等の上で営まれていた「被相続人の事業」を引き継ぎ、かつ、相続税の申告期限まで引き続き「その事業」を営んでいること、②相続税の申告期限まで引き続きその宅地等を有していること、です。

 

<ケース1>では甲の営んでいた事業(飲食業)は継続されておらず①の要件を満たさないので、特定事業用宅地等には該当しません。

 

 

3.生計一親族の事業の用に供されていた宅地の場合


<ケース2>

被相続人甲の所有する宅地で、甲と生計を一にする相続人Bが相続開始前の15年間にわたって飲食業を営んでいました。この宅地をBが相続しましたが、相続税の申告期限前に飲食業を全部廃業して小売業に転業しました。

 

被相続人と生計を一にしていた親族の事業の用に供されていた宅地等である場合の特定事業用宅地等の要件は、宅地等を相続又は遺贈で取得したその親族が、①相続開始前から相続税の申告期限まで引き続きその宅地等を「自己の事業」の用に供していること、②相続税の申告期限まで引き続きその宅地等を有していること、です。

 

<ケース2>では生計一親族であるBは、甲の生前中から営んでいた事業(飲食業)は廃業しましたが、その後自己の新たな事業として小売業を営んでいます。「自己の事業」の用に供している、という上記①の要件(及び②の要件)は転業後も満たしているので特定事業用宅地等に該当します。

 

4.「事業継続要件」


<ケース1>のように被相続人が事業を営んでいた宅地等の場合は、被相続人の事業を全部廃業又は全部転業してしまうと「被相続人の事業」を引き続き営んでいないことから特定事業用宅地等に該当しないことになります。なお、被相続人が営んでいた複数の事業のうちの一部の事業を廃業した場合であれば、廃業しなかった事業に係る敷地部分については特定事業用宅地等に該当します。また、転業が事業の一部であり、被相続人の事業と転業後の事業の双方を相続税の申告期限まで営んでいる場合には転業部分に係る敷地を含めて全体を特定事業用宅地等と扱います。

 

一方、<ケース2>のように被相続人と生計を一にする親族が事業を営んでいた宅地等の場合は、申告期限まで引き続きその親族の「自己の事業」の用に供していればよく、相続開始前に行なっていた事業と同一の事業であることは要件とされていません。

 

5.不動産貸付業に転業した場合


ただし、転業後の「事業」に不動産貸付業等は含まれません。飲食業を営んでいた生計一親族が相続税の申告期限までの間に店をやめ、そこを貸店舗としてテナントに賃貸した場合は、その不動産貸付業に該当する部分については事業継続要件を満たさなくなり、特定事業用宅地等に該当しないことになります。

 

〇飲食業➡小売業 事業継続要件を満たす
×飲食業➡不動産貸付業 事業継続要件を満たさない

 

同様に、被相続人の事業の用に供されていた宅地等の場合における事業の一部転業が不動産貸付業への転業であった場合にはその部分については特定事業用宅地等に該当しません。

 

この不動産貸付業に係る部分については、被相続人が相続開始前に営んでいた不動産貸付業をその親族が引き継いだものではないので、貸付事業用宅地等として小規模宅地等の評価減の適用が受けられることになるわけでもありません。(租税特別措置法69条の4第3項1号、4号、租税特別措置法通達69の4-16)

 

 

 

 

 

 

 

税理士法人タクトコンサルティング 「TACTニュース」(2020/10/12)より転載

[M&Aニュース](2020年9月23日〜10月2日)

◇DCMホールディングス<3050>、ホームセンター中堅の島忠<8184>をTOBで子会社化へ、◇安江工務店<1439>、リフォーム・リノベーション工事のMIMAを子会社化、◇アウトソーシング<2427>、人材サービスのキャリアグループ4社を子会社化、◇ひろぎんホールディングス、マイティネットが新設するIT関連新会社を子会社化、◇東洋テック<9686>、消防用設備・監視カメラなど電気工事の明成を子会社化、◇ユアサ商事<8074>、建機修理・メンテナンスの丸建サービスを子会社化、◇クックビズ、希望退職者募集に63人応募、◇ミツバ、希望退職者に549人が応募、◇ギガプライズ<3830>、不動産仲介子会社のフォーメンバーズを経営陣に譲渡、◇東京建物<8804>、介護事業子会社の東京建物シニアライフサポートをSOMPOケアに譲渡 ほか

 

DCMホールディングス<3050>、ホームセンター中堅の島忠<8184>をTOBで子会社化へ

ホームセンター大手のDCMホールディングスは2日、同業で首都圏を地盤とする中堅の島忠に対して完全子会社化を目的にTOB(株式公開買い付け)を実施すると発表した。買付金額は最大1636億円。両社合計の売上高は約5700億円となり、カインズを引き離して業界トップに立つ。人口減少などでホームセンター市場が縮小に向かう中、経営基盤を強化して競争力を高める。両社は店舗の重複が少ないことなどから、相乗効果の早期実現を見込む。島忠はTOBに賛同している。

島忠株の買付価格は1株につき4200円で、TOB公表前日の終値3555円に18.14%のプレミアムを加えた。買付予定数は3895万5287株で、下限は所有割合50%にあたる1947万7700株。上限は設けていない。買付期間は10月5日~11月16日(30営業日)。公開買付代理人はSMBC日興証券。決済の開始日は11月20日。

DCMホールディングスはカーマ、ダイキ、ホーマックの3社が2006年に経営統合して発足し、37都道府県に677店舗を展開。東証1部上場で、2020年2月期の売上高は4373億円。一方、島忠は1969年、家具の島忠(1979年に島忠に社名変更)として設立し、その後、ホームセンター事業に進出した。埼玉県、東京都、神奈川県を中心に60店舗を構える。東証1部上場で、2019年8月期の売上高は1463億円。

ホームセンター業界では現在、DCMとカインズが売上高で並び、業界トップを争う。DCMは島忠を傘下に取り込むことで、首位の座を確固とする。

安江工務店<1439>、リフォーム・リノベーション工事のMIMAを子会社化

安江工務店は、リフォーム・リノベーション工事を主力とするMIMA(大阪府八尾市。売上高8億6200万円、営業利益6300万円、純資産9300万円)の全株式を取得し子会社化することを決めた。MIMAは1965年創業で、年間1600件以上のリフォーム工事を手がけるほか、不動産売買・仲介にも力を入れている。取得価額は2億6500万円。取得予定日は2020年10月14日。

安江工務店は大手住宅メーカーとの競争が激しさを増す中、地域密着で事業展開する各地の地場工務店などとの連携を進めており、今回もその一環。

アウトソーシング<2427>、人材サービスのキャリアグループ4社を子会社化

アウトソーシングは、人材サービスを展開するキャリアエージェント(埼玉県熊谷市)などキャリアグループ4社の全株式を取得し、1日付で子会社化した。対象4社は製薬業界や食品業界を中心に製造派遣を主に手がけ、地場の優良企業を多数顧客に持つ。

傘下に収めたのは、キャリアエージェントのほか、キャリアコントラクト(茨城県土浦市)、キャリアファイル(福岡県行橋市)、キャリアインキュベーター(埼玉県坂戸市)。取得価額は非公表。

ひろぎんホールディングス、マイティネットが新設するIT関連新会社を子会社化

ひろぎんホールディングスは、IT関連事業を手がけるマイティネット(広島市。売上高39億7000万円、純資産22億1000万円)が会社分割によって設立する新会社「ひろぎんITソリューションズ」(広島市。資本金1億円を予定)の株式80%を取得し子会社化することを決めた。デジタルトランスフォーメーション(DX)が急速に進展する中、IT関連分野の顧客ニーズへの対応力を高める。マイティネットは1975年に設立。

取得価額は8000万円。取得予定日は2021年1月4日。

東洋テック<9686>、消防用設備・監視カメラなど電気工事の明成を子会社化

東洋テックは、消防用設備や監視カメラなどの電気工事、清掃事業を手がける明成(奈良県大和高田市。売上高3億7800万円、営業利益2500万円、純資産1億1400万円)の全株式を取得し、1日付で子会社化した。警備事業やビル管理事業との一体運営や人的資源の相互活用などを通じてシナジー(相乗効果)創出を見込む。取得価額は非公表。

ユアサ商事<8074>、建機修理・メンテナンスの丸建サービスを子会社化

ユアサ商事は、建設機械の修理・メンテナンスを手がける丸建サービス(名古屋市。売上高2億4800万円)の株式93.4%を取得し、10月1日付で子会社化した。メンテナンス・レンタル機能を取り込み、建設機械販売にかかる事業領域の拡大を見込む。取得価額は非公表。

丸建サービスは1965年に設立。舗装用・基礎工事用建設機械の修理、メンテナンスを主力とする。国内だけでなく、海外建設機械の指定サービス工場にもなっている。丸建サービスは傘下の丸建商事(名古屋市。売上高20億2000万円)を通じて建設機械の販売・レンタルも展開している。湯浅商事は両社と建設機械の仕入れなどを通じて48年に及ぶ取引関係がある。

クックビズ、希望退職者募集に63人応募

クックビズは30日、50人程度を募集した希望退職に63人の応募があったと発表した。同社は飲食業界向け求人サービスを主力とするが、新型コロナ感染の影響で飲食店からの求人が激減し、業績立て直しに向けた事業構造改革の一環。8月17日から9月16日まで募集した(退職日は9月30日付)。

ミツバ、希望退職者に549人が応募

ミツバは30日、約500人を募集した希望退職者に549人の応募があったと発表した。40~60歳の正社員を中心に8月24日~9月11日に募集した(退職日は10月31日付)。自動車業界を主要顧客とするが、新型コロナ感染の影響で需要が急減し、海外工場の稼働休止などで業績が悪化。国内2工場の閉鎖などの構造改革の一環として人員を適正化する狙い。

併せて、 ミツバの上場子会社で自動車用部品を手がけるタツミも同日、希望退職者募集の結果を発表。40歳以上の正規社員を対象に30人程度を募ったところ、応募は19人にとどまった。

ギガプライズ<3830>、不動産仲介子会社のフォーメンバーズを経営陣に譲渡

ギガプライズは、不動産仲介子会社のフォーメンバーズ(東京都中央区。売上高8億6000万円、営業利益△3億6400万円、純資産△14億2000万円)を、フォーメンバーズ社長の矢野晃教氏に譲渡した。9月30日付。ギガプライズは51%の保有株式のうち47.99%を譲渡する。この結果、矢野氏の持ち株比率は87%となる。譲渡価額は2056円。

フォーメンバーズはイオンモールが運営する不動産仲介「イオンハウジング」の加盟店舗事業を手がけ、ギガプライズが2015年に持ち分法適用関連会社とした。その後、2017年に保有比率を51%とし、子会社化していた。しかし、急速な直営店舗増加などで初期投資がかさみ、赤字体質が続いていた。

東京建物<8804>、介護事業子会社の東京建物シニアライフサポートをSOMPOケアに譲渡

東京建物は、介護事業子会社の東京建物シニアライフサポート(東京都中央区。売上高50億2000万円、営業利益1900万円、純資産△18億8000万円)の全株式を、有料老人ホームなど各種介護施設を運営するSOMPOケア(東京都品川区)に譲渡することを決めた。中期経営計画に掲げた「事業ポートフォリオの最適化」の一環。

東京建物は2014年に東京シニアライフサポートを全額出資で設立し、介護サービスや高齢者向け住宅を運営してきたが、業績が低迷し、近年は債務超過状態に陥っていた。譲渡価額は非公表。譲渡予定日は2020年12月1日。

エアトリ<6191>、製茶子会社のひかわを三栄源エフ・エフ・アイに譲渡

エアトリは製茶業の子会社、ひかわ(島根県出雲市。売上高28億1000万円、営業利益1億1600万円、純資産17億4000万円)の全株式を、食品添加物メーカーの三栄源エフ・エフ・アイ(大阪府豊中市)に9月30日付で譲渡した。新型コロナウイルス感染の影響で主力の旅行需要が大幅に落ち込んだのに伴うグループ事業再構築の一環。エアトリは2019年12月に、ひかわを傘下に収めていた。譲渡価額は非公表。

川金ホールディングス<5614>、MBOで株式を非公開化

川金ホールディングス(HD)は30日、MBO(経営陣が参加する買収)によって株式を非公開化すると発表した。同社社長の鈴木信吉氏が設立したSSホールディングス(東京都中央区)が川金HDの完全子会社化を目的にTOB(株式公開買い付け)を実施する。買付代金は最大76億8700万円。素形材事業、土木建築機材事業、産業機械事業を3本柱とするが、グローバル展開などを通じた中長期的な成長を実現するためには短期的な利益確保にとらわれず、機動的かつ柔軟な意思決定を実現することが重要と判断した。川金HDはTOBに賛同している。

買付価格は1株につき388円で、TOB公表前日の終値301円に28.9%のプレミアムを加えた。買付予定数は1981万2809株で、下限は所有割合66.7%にあたる1320万8600株。第3位の大株主である鈴木信吉川金HD社長は保有する4.83%についてTOBへの応募契約を結んでいる。買付期間は10月1日~11月12日(30営業日)。決済の開始日は11月19日。公開買付代理人はみずほ証券。

川金HDは鋳造品の製造を目的に1948年、埼玉県川口市に川口金属工業として設立。1961年に東証2部に上場した。2008年に持ち株会社制に移行した。

祖業の素形材事業では産業機械用部品や自動車部品などを主軸とするが、中国や東南アジアとの競争が激化。また、土木建築機材事業では橋梁用免震支承でトップシェアを持つが、国内公共工事の縮減で海外需要の取り込みが不可欠になっている。

小林製薬<4967>、一般用医薬品メーカーの米Alvaを子会社化

小林製薬は30日、一般用医薬品の製造・販売する米Alva-Amco Pharmacal Companies, Inc.(イリノイ州)を子会社化することで合意したと発表した。Alvaは1904年に創業し、水虫薬、利尿薬、吐き気止め、酒さ(しゅさ)改善薬、内服消炎鎮痛剤などの一般用医薬品を全米のドラッグストア、スーパーマーケットなどで販売している。小林製薬は同社のブランド力を取り込み、北米での事業拡大を目指す。

取得価額、取得割合は非公表。2020年10月中に子会社化を完了する予定。

小林製薬は米国、英国、中国、アジアの各地域に現地法人を設け、海外事業を展開中。米ではカイロ、冷却シート、メガネクリーナーなどの日用品に加え、2016年から「Zim’s MAX (ジムズ マックス)」 ブランドの外用消炎鎮痛剤を販売している。

カナモト<9678>、測量機開発・レンタルなどのソーキホールディングスを子会社化

カナモトは、測量機や計測機器の開発・レンタルを手がけるソーキホールディングス(大阪市)の全株式を取得し、9月30日付で子会社化した。ソーキホールディングスは持ち株会社で、傘下に中核事業子会社のソーキ(同、売上高46億5000万円、営業利益6億100万円)を持つ。計測機器事業領域の強化につなげる。取得価額は非公表。

ソーキは1989年に設立。

メディカル一光グループ<3353>、愛知県で住宅型有料老人ホーム14施設運営のライフケアを子会社化

メディカル一光グループは、介護事業のライフケア(愛知県一宮市。売上高14億8000万円、営業利益5830万円、純資産1億5600万円)の全株式を取得し、子会社化することを決めた。ヘルスケア事業の規模拡大の一環。ライフケアは2003年に設立し、愛知県に住宅型有料老人ホーム14施設、居室介護支援3拠点などを運営する。取得価額は非公表。取得予定日は2020年11月1日。

Jストリーム<4308>、製薬関連コンテンツ制作などのアズーリを子会社化

Jストリームは、製薬関連のコンテンツやWebサイトの制作を手がけるアズーリ(東京都文京区。売上高5億8400万円、営業利益2億400万円、純資産4億4100万円)の全株式を取得し、子会社化することを決めた。製薬業界におけるデジタルマーケティング支援能力の向上などにつなげる。取得価額は7億3100万円。取得予定日は2020年11月26日。

Jストリームは2018年に傘下に収めたビッグエムズワイ(東京都文京区)を通じて、医薬業界向けのライブ映像配信事業、CLM(クローズド・ループ・マーケティング)コンテンツの制作、CRM(顧客管理システム)データ活用によるコンサルティング業務などを展開している。今回子会社化するアズーリはビッグエムズワイの業務委託先で、これまで取引関係にあった。

21LADY<3346>、洋菓子のトリアノン洋菓子店を子会社化

21LADYは、洋菓子製造のトリアノン洋菓子店(東京都杉並区。売上高3億8900万円、営業利益△200万円、純資産1600万円)の全株式を取得し子会社化することを決めた。傘下の洋菓子のヒロタ(東京都千代田区)と生ケーキ、焼き菓子などで相乗効果が期待できると判断している。

取得価額は非公表。取得予定日は2020年10月14日。

21LADYは2020年3月期決算で1億6700万円の債務超過に陥り、名古屋証券取引所セントレックス市場の上場廃止基準にかかる猶予期間入り銘柄となっている。こうした状況を早期に解消するため、新型コロナの影響で遅延しているグループ事業拡大に向けたM&Aを推進し、新たな収益基盤の確立につなげるとしている。

トリアノン洋菓子店は1950年に創業し、生ケーキ、焼き菓子を主力商品として喫茶店を伴う3店舗を展開する。

オリジン、人数を定めず希望退職者を募集

オリジンは29日、希望退職者を募集すると発表した。45歳以上で勤続10年以上の社員・再雇用者を対象とするが、募集人数は定めない。募集期間は10月21日~30日。退職日は12月15日付とする。会社業績の早期改善に向けた措置。所定の退職金に加え、特別加算金を支給する。

オリジンは電源機器や半導体デバイス、精密機構部品などを主力とするが、新型コロナウイルス下、携帯端末向け無線基地局用電源の落ち込み、自動車メーカーの減産などのあおりを受け、業績が悪化している。2021年3月期第1四半期(4~6月)は売上高が前年同期比32%減の56億円、営業赤字5億4100万円(前年同期は3億7300万円の黒字)、最終赤字7億6400万円(同1億100万円の黒字)だった。

NTT<9432>、NTTドコモ<9437>をTOBで完全子会社化へ

NTTは、NTTドコモの完全子会社化を目的にTOB(株式公開買い付け)を実施すると発表した。NTTは現在ドコモ株66.21%を保有しており、TOBを通じて残りの33.79%の取得を目指す。買付代金は最大約4兆2544億円。全てを取得できなかった場合は、株式併合などの手続きにより完全子会社化する。ドコモはTOBに賛同を表明しており、TOB成立後に上場廃止となる見通し。

移動体通信事業者間の競争が激化するなか、NTTはドコモを完全子会社化し、経営の意思決定スピードを速める。グループ一体となって、次世代通信規格「5G」をベースにした新しいサービスの創出や料金・サービスの競争力強化を図るほか、次世代通信技術に関する研究開発も強化する。

買付価格は1株当たり3900円。TOB公表前営業日の終値2775円に対して40.54%のプレミアムを加えた。買付予定数は10億9089万6056株。下限は1468万6300株(0.45%)。買付期間は2020年9月30日から11月16日まで(33営業日)。買付代理人は三菱UFJモルガン・スタンレー証券。決済の開始日は11月24日。

NTTドコモは1991年にエヌ・ティ・ティ・移動通信企画として設立。1992年にNTTから移動通信事業を譲り受け営業を開始し、1998年に東証一部に上場した。

三菱マテリアル<5711>、ダイヤメットを投資ファンドのエンデバー・ユナイテッドに譲渡へ

三菱マテリアルは29日、焼結機械部品や含油軸受などを製造する100%子会社のダイヤメット(新潟市)を、投資ファンドのエンデバー・ユナイテッド(東京都千代田区)に譲渡することで基本合意したと発表した。ダイヤメットの業績悪化に対応して資金支援などを講じてきたが、収益改善の見通しが立たないことから、第三者への譲渡を検討していた。ダイヤメットは2005年に設立。

譲渡価額は非公表。譲渡予定は2020年12月中。

NECキャピタルソリューション<8793>、NEC傘下の米販売金融子会社を子会社化

NECキャピタルソリューションは、NEC傘下で米国で通信機器のリース・ファイナンス事業を展開するNEC Financial Services,LLC(NECFS、ニュージャージー州。売上高28億円、営業利益7億6100万円、純資産128億円、総資産609億円)の全持ち分を取得し、子会社化することを決めた。NECグループとの戦略的パートナーシップをさらに強化する狙いがある。取得価額は約26億3500万円。取得予定日は2020年11月30日。

NECFSは1986年に設立されたNECグループの米国での販売金融事業の中核企業。NECキャピタルソリューションはNECの持ち分法適用関連会社。

ハピネット<7552>、映画配給のファントム・フィルムを子会社化

ハピネットは、洋画・邦画の配給などを手がけるファントム・フィルム(東京都渋谷区。売上高9億6300万円、営業利益1700万円、純資産1億2500万円)の全株式を取得し子会社化することを決めた。映像作品の企画・製作から配給、国内外への権利・パッケージ販売まで一気通貫した事業体制を整えるのが狙い。

ハピネットは邦画・アニメ作品を中心に映像作品を手がけている。ファントム・フィルムは2003年設立で、洋画・邦画の両面でノウハウと実績を積んできた。

取得価額は非公表。取得予定日は2020年10月1日。

フランスベッドホールディングス<7840>、ロングライフホールディングス傘下で福祉用具販売・レンタルのカシダスを子会社化

フランスベッドホールディングスは、福祉用具の販売・レンタルを手がけるカシダス(東京都千代田区。売上高15億7000万円、営業利益△1210万円、純資産2億300万円)の全株式を取得し子会社化することを決めた。福祉用具貸与事業のシェア拡大につなげる。

取得価額は非公表。取得予定日は2020年10月30日。

カシダスは介護事業を展開するロングライフホールディングス(大阪市、ジャスダック上場)の傘下企業で、2011年に設立した。

アイティフォー<4743>、音楽分野SNS企画・運営子会社のスナッピー・コミュニケーションズを経営陣に譲渡

アイティフォーは、音楽分野のSNS(ソーシャル・ネットワーク・サービス)ソフトウエア企画・運営を手がける100%子会社スナッピー・コミュニケーションズ(東京都千代田区。純資産△3990万円)の全株式を、スナッピー社長の小林四一氏に譲渡することを決めた。経営資源の集中と選択による経営の効率を高める狙い。

譲渡価額は非公表。譲渡予定日は2020年9月30日。

アイティフォーは2005年にスナッピーを傘下に収め、eコーマース(電子商取引)やWeb関連ビジネスの拡大に取り組み、近年は音楽分野でSNSソフトの企画・運営にも乗り出していた。しかし、想定していた業績水準に達していないことなどから、小林社長の申し出に応じて株式を譲渡することにした。

シダックス<4837>、エステティック事業などを手がける傘下のシダックスビューティーケアマネジメントを新日本ライフデザインに譲渡

シダックスは、エステティック業やホテル運営などを手がける子会社のシダックスビューティーケアマネジメント(東京都調布市。売上高9億5900万円、営業利益△1億500万円、純資産△2億1600万円)の全株式を、清掃業の新日本ライフデザイン(仙台市)に譲渡することを決めた。事業の選択と集中によるグループ経営効率化の一環。

譲渡価額は200万円。取得予定日は2020年9月30日。

エムティジェネックス<9820>、電気設備システム保守・保全業務のチヨダMEサービスを子会社化

エムティジェネックスは、電気設備システムの保守・保全業務を展開するチヨダMEサービス(高松市。売上高7億3800万円、営業利益1000万円、純資産1億6100万円)の全株式を取得し子会社化することを決めた。新たな事業への進出と事業エリアの拡大が狙い。

エムティジェネックスは東京都心を中心にオフィスビルの内装工事、駐車場の管理・運営、衛生消耗品の供給、省エネ機器の販売など、オフィスビルの保全管理業務全般を手がける。チヨダMEサービスは1976年に設立し、40年を超える業歴を持つ。

取得価額は非公表。取得予定日は2020年10月1日。

澤田HDへのTOB、買付期間を16度目の延長

澤田ホールディングス(HD)に対してTOB(株式公開買い付け)を実施しているウプシロン投資事業有限責任組合(東京都港区)は25日、10月6日としていた買付期間を同9日まで3営業日延長した。16度目の延長で、買付期間は156営業日となる。澤田HDは9月23日、TOBに反対する意見表明(それまでは意見表明を留保)を発表し、敵対的買収が確定した。

モンゴルの有力銀行であるハーン銀行を傘下に持つ澤田HDのTOBを巡っては、現地のモンゴル中央銀行が事前承認を与えておらず、TOB自体が宙に浮く形となっている。

三栄建築設計<3228>、ホテル再建など各種コンサルティング業務の日本ベストサポートを子会社化

三栄建築設計は、ホテル再建に関する各種コンサルティング業務や市場調査を手がける日本ベストサポート(東京都千代田区)の株式68.8%を取得し、子会社化することを決めた。グループにおけるホテル事業の成長・拡大につなげるのが狙い。三栄建築は2018年に全額出資でメルディアホテルズ・マネジメント(東京都新宿区)を設立し、ホテル事業に参入した。

傘下に収める日本ベストサポートは2001年設立で、ホテル運営に関して20年に及ぶ経験やノウハウを持つ。取得価額は非公表。取得予定は2020年9月中。

ソラスト<6197>、介護サービス事業のファイブシーズヘルスケアを子会社化

ソラストは、介護サービス事業のファイブシーズヘルスケア(神戸市。売上高16億9000万円、営業利益△1億4400万円、純資産△8400万円)の全株式を取得し子会社化することを決めた。ファイブシーズヘルスケアは2003年設立で、神戸、大阪エリアでグループホームを中心に19事業所を運営する。

取得価額は非公表。取得予定日は2020年10月20日。

三菱UFJリース<8593>と日立キャピタル<8586>、2021年4月に合併

三菱UFJリースと日立キャピタルは24日、2021年4月に合併すると発表した。合併新会社の総資産は10兆円超となり、三井住友ファイナンス&リース(約6兆3000億円)を抜き、業界首位のオリックス(約13兆円)に迫る。両社は2016年に資本業務提携し、環境・エネルギーといった海外インフラ投資などで協業を進めてきたが、新型コロナウイルス感染拡大の影響でリース事業は厳しさを増しており、経営基盤強化に向けて合併による統合に踏み切る。

三菱UFJリースを存続会社とし、日立キャピタルを吸収する。合併比率は三菱UFJリース1:日立キャピタル5.1で、日立キャピタルの1株に三菱UFJリースの5.1株を割り当てる。両社は2021年2月下旬に臨時株主総会を開き、合併を諮る。日立キャピタルは同3月30日付で上場廃止となる。

三菱UFJリースは1971年に設立し、三菱商事が筆頭株主。総資産6兆2859億円、売上高9237億円、営業利益918億円(2020年3月期)で現在、業界3位。一方、日立キャピタルは1957年に設立し、日立製作所を筆頭株主とする。総資産3兆7194億円、売上高4640億円、営業利益398億円(同)の業界6位。

合併新会社の社長には三菱UFJリースの柳井隆博社長、会長には日立キャピタルの川部誠治社長兼CEOが就く予定。

白洋舎<9731>、傘下の信和実業の保険代理店事業をトータル保険サービスに譲渡

白洋舎は、不動産子会社の信和実業(東京都大田区)が手がける保険代理店事業をトータル保険サービス(東京都中央区)に譲渡することを決めた。譲渡価額は2億2000万円。譲渡予定日は2021年1月1日。白洋舎は事業譲渡に伴い、信和実業を吸収合併する。

キユーピー<2809>、中島董商店のシンガポール子会社を傘下に

キユーピーは、中島董商店(東京都渋谷区)傘下で、酒類・食料品の販売を手がけるシンガポールMINATO SINGAPORE.LTDの株式80%を第三者割当増資の引き受けによって取得し、10月1日付で子会社化することを決めた。シンガポールにおけるキユーピーグループのマヨネーズ、ドレッシングなどの輸入販売拠点となる。取得価額は非公表。

キユーピーは東南アジアで現在、タイ、マレーシア、ベトナム、インドネシア、フィリピンに現地法人を置き、シンガポールが6カ国目となる。

中島董商店はキユーピー創始者の中島董一郎氏が1918年に設立した会社で、各種瓶缶詰食料品の販売、酒類の輸入などを手がける。現在はキユーピーの関連会社。

クロスキャット<2307>、情報処理サービスのアクティブを子会社化

クロスキャットは、情報処理サービス会社のアクティブ(東京都千代田区。売上高11億7000万円、営業利益1100万円、純資産1億1100万円)の全株式を取得し子会社化することを決めた。アクティブは1989年設立。取得価額は4億9000万円。取得予定日は2020年11月2日。

クロスキャットは独立系情報サービス会社として金融、クレジット、官公庁・公共企業、通信、製造、流通向けに事業展開している。

SAMURAI&PARTNERS<4764>、韓国「JT親愛貯蓄銀行」傘下に持つJトラストカードを子会社化

SAMURAI&PARTNERS(11月1日にNexus Bankに社名変更を予定)は、クレジットカード事業のJトラストカード(宮崎市。売上高3億900万円、営業利益1500万円、純資産161億円)を株式交換で11月1日付で子会社化することを決めた。フィンテック事業でのシナジー(相乗効果)創出などを見込む。Jトラストカードの韓国子会社で金融事業を手がけるJT親愛貯蓄銀行(ソウル。売上高191億円、営業利益36億1000万円、純資産181億円)は孫会社となる。

SAMURAIは総額216億円相当のA種優先株式を発行し、Jトラストカードの株式と交換する。株式交換比率はSAMURAI1:Jトラストカード普通株式1.26832、SAMURAI1:Jトラストカード第二種優先株式7.57156。

不動テトラ<1813>、地盤改良工事の愛知ベース工業グループを子会社化

不動テトラは、地盤改良工事を手がける愛知ベース工業(愛知県岡崎市。売上高19億円、純資産1億9800万円)を中核とするグループ3社の全株式を取得し、子会社化することを決めた。戸建住宅など中小規模の建築構造物基礎の地盤改良工事に参入し、収益基盤の多様化につなげる。

今回傘下に収めるのは持ち株会社として愛知ベース工業を傘下に置くABホールディングス(愛知県岡崎市)、地盤調査のBASE・ECO(同。売上高4700万円、純資産800万円)、土質試験の日本土質試験センター(名古屋市。売上高1000万円、純資産△200万円)の3社。

不動テトラはこれまで大規模な土木・建築構造物基礎の地盤改良工事を手がけてきた。愛知ベース工業グループを傘下に取り込むことで、戸建住宅の小規模物件から大規模土木・建築構造物基礎までの幅広い地盤改良工事に対応できる体制を整える。

取得価額は非公表。取得予定日は2020年10月1日。

MonotaRO<3064>、インドの工業用間接資材販売EmtexのEコマース事業を傘下に

MonotaROは、工具、部品など工業用間接資材販売のインドEmtex Engineering Private LimitedがEコマース(電子商取引)事業を移管した新会社IB MONOTARO Private Limited(ニューデリー)を子会社化することを決めた。IB MONOTAROが実施する第三者割当増資などを引き受け、50%超の株式を取得する。Emtexがすでに現地に構築したEコマースの事業基盤を活用し、成長が見込まれるインド市場で効率的な事業展開を目指す。

取得価額は約15億6500万円。取得予定日は2020年11月30日。

 

 

 

 

情報提供:株式会社ストライク

事業承継に関する企業の意識調査(2020年9月公開分)

 

 

 

◇事業承継に関する企業の意識調査(2020年9月公開分)

企業の67.0%が事業承継を経営上の問題と認識
~ 新型コロナを機に事業承継への関心が高まった企業は8.9%に ~

※詳細はこちら

 

 

 

 

 

 

 

 

情報提供元(出所):株式会社帝国データバンク