[M&Aニュース](2021年2月8日〜2021年2月19日)

◇日本アジアグループ、旧村上系投資会社のTOBに反対表明、◇グッドスピード<7676>、米ハーレーと伊ベスパの正規ディーラー運営のチャンピオンを子会社化、◇ガイアックス<3775>、ソーシャルメディア子会社のEDGEを経営陣に譲渡、◇アジア開発キャピタル<9318>、ワンアジア証券を子会社化、◇カシオ計算機、早期退職に81人が応募、◇コーユーレンティア<7081>、映像設備・音響装置製造の共和通信を子会社化、◇ハマキョウレックス<9037>、食品向け3PL事業を主力とする栄進急送とマルコ物流の2社を子会社化、◇GCA<2174>、M&Aオンラインプラットフォーム「BIZIT M&A」を運営するBIZITを子会社化、◇コロプラ<3668>、スマホを使ったインターネット調査事業をトゥルージオに譲渡、◇ハークスレイ<7561>、ベーカリー子会社「アルヘイム」をスーパーの万代に譲渡  ほか

 

 

 

日本アジアグループ、旧村上系投資会社のTOBに反対表明
2021/02/19

日本アジアグループは19日、同社の子会社化を目的に旧村上ファンド系投資会社のシティインデックスイレブンス(東京都渋谷区)が2月5日に始めたTOB(株式公開買い付け)について反対意見を表明した。「当社の事業内容に一切関心を持っておらず、企業価値、株主価値を毀損するおそれがある」などとしている。これにより、今年2例目の敵対的TOBに発展した。

日本アジアを巡っては2月初めまで米投資ファンドのカーライル・グループと共同でMBO(経営陣による買収)が行われたが、不調に終わっている。

シティインデックスイレブンスは旧村上ファンド系投資会社。同社は日本アジア株について1株1210円の買付価格を提示し、3月22日までTOBを実施中。全株取得を目指しており、買付代金は最大約264億円。19日の日本アジア株の終値は1233円。

2021年に入り、敵対的TOBは日本製鉄が実施中の東京製綱に対する案件に続き2例目。

グッドスピード<7676>、米ハーレーと伊ベスパの正規ディーラー運営のチャンピオンを子会社化
2021/02/19

グッドスピードは、米ハーレーダビッドソンとイタリアのベスパの正規ディーラーを運営するチャンピオン(名古屋市。売上高7億1800万円、営業利益1680万円、純資産10億5000万円)の全株式を取得し子会社化することを決めた。グッドスピードが主力とする四輪顧客と共通項の多い輸入バイク顧客を取り込むことで、バイク顧客と四輪顧客相互への商材販売、バイク事業そのものの拡大などを目指す。取得価額は非公表。取得予定日は2021年3月1日。

チャンピオンは1965年に創業。1985年から米オートバイのハーレーダビッドソン正規ディーラーとなり、愛知県と静岡県で計4店舗を展開。イタリアのベスパはスクーターで知られる。

グッドスピードは2020年にバイク事業に参入し、ドイツBMW Motorradの正規ディーラーを岐阜市内にオープンしている。

ガイアックス<3775>、ソーシャルメディア子会社のEDGEを経営陣に譲渡
2021/02/19

ガイアックスはソーシャルメディア事業子会社のEDGE(東京都千代田区。売上高1億6900万円、営業利益1580万円、純資産△3780万円)の株式65.55%を、EDGEの佐原資寛社長が設立した同名の新会社EDGE(東京都港区)に譲渡することを決めた。新EDGEは旧EDGEを子会社化したうえで、同社を吸収合併する。ガイアックスは合併後のEDGE株式5%強を保有する。譲渡価額は1億1560万円。譲渡予定日は2021年3月1日。

EDGEはガイアックスから分社して2017年に設立され、人事課題解決に特化したサービス「エアリー」を法人向けに展開し、600以上の導入実績を持つ。

アジア開発キャピタル<9318>、ワンアジア証券を子会社化
2021/02/19

アジア開発キャピタルは、中小証券のワンアジア証券(東京都千代田区。売上高3480万円、営業利益△1億6300万円、純資産2億3400万円)が実施する第三者割当増資を引き受け、62.23%の株式を取得して子会社化することを決めた。アジア開発キャピタルは投資事業を手がけるが、2020年3月期まで14期連続で経常損失が続いており、事業再構築に向けたリバイバル(再生)プランの一環。取得価額は6000万円。取得予定日は2021年2月26日。

アジア開発キャピタルは香港を拠点とする新鴻基有限公司(サンフンカイ)グループを筆頭株主とする。新鴻基のグローバルネットワークとの連携を活用し、ワンアジア証券を通じて中国・香港地域で資金調達やM&Aアドバイザリー業務などを展開する。

今回傘下に収めるワンアジア証券は2001年に設立し、証券業務を行ってきた。しかし、M&A仲介事業などに新規進出したものの、成果が出ず、業績不振が続いている。

カシオ計算機、早期退職に81人が応募
2021/02/18

カシオ計算機は18日、「早期希望退職優遇制度」に81人の応募があったと発表した。営業部門またはスタッフ部門に在籍する勤続10年以上の社員のうち、45歳以上の一般社員と50歳以上の管理職社員が対象で、募集人数は定めず、1月18日~2月1日に募った(退職日は5月20日)。2021年3月期決算に特別退職金や再就職支援の関連費用約12億円を特別損失として計上する予定。

カシオはコンパクトデジタルカメラ事業からの撤退などに伴い、新規事業創出に向けて構造改革を推し進めている。足元の業績は黒字圏を維持しているが、新コロナ禍の影響で厳しさが増している。2021年3月期業績予想は売上高21.6%減の2200億円、営業利益51.8%減の140億円、最終利益46%減の95億円。

同社は2019年2月にも今回と同様の内容で早期退職を募っており、156人が応募した。

コーユーレンティア<7081>、映像設備・音響装置製造の共和通信を子会社化
2021/02/18

コーユーレンティアは傘下企業を通じて、映像設備や音響装置の設計・製造、施工を手がける共和通信(川崎市)の全株式を取得し、18日付で子会社化した。ICT(情報通信技術)関連の点検・修理や工事などフィールドサービスの拡充につなげる。取得価額は非公表。

ハマキョウレックス<9037>、食品向け3PL事業を主力とする栄進急送とマルコ物流の2社を子会社化
2021/02/18

ハマキョウレックスは栄進急送(兵庫県伊丹市。売上高20億円、営業利益2億2800万円、純資産5億2400万円)、マルコ物流(同。売上高6億1300万円、営業利益3500万円、純資産1億1700万円)の物流2社の全株式を取得し、18日付で子会社化した。関西エリアでの物流センター事業(3PL事業)を拡充するのが狙い。栄進急送、マルコ物流は食品分野を主力に3PL事業で実績を積んできた。取得価額は非公表。

設立は栄進急送が1986年、マルコ物流が1999年。兄弟会社の関係にあり、両社の社長を務める村上功氏がそれぞれの筆頭株主。

海外旅行事業のベルトラ、約25人の希望退職者を募集
2021/02/17

ベルトラは17日、約25人の希望退職者を募集すると発表した。同社は海外旅行の現地体験ツアーのオンライン予約サービスを展開するが、新型コロナウイルス感染拡大で旅行市場が縮小し、業績の大幅悪化に見舞われている。募集人員は全従業員(188人、1月末)の約13%にあたる。募集期間は2月18日~24日で、退職日は3月31日。特別退職金を支給する。

直近の2020年12月期決算は売上高79%減の8億9000万円、営業赤字13億3300万円(前期は8億4400万円の黒字)、最終赤字15億4700万円(同5億2100万円の黒字)だった。

休業導入や在籍出向、オフィス移転などの対策を講じてきたが、コロナの収束が見通せない状況下、コスト構造の抜本的見直しに向けて人員合理化に踏み切る。

駅探<3646>、マーベリックからスマホ向けインフィード広告事業を取得
2021/02/17

駅探は、広告配信関連のシステム開発などを手がけるマーベリック(東京都新宿区)からスマートフォン向けインフィード広告事業を取得することを決めた。マーベリックが同事業を分社して設立予定の新会社サークア(東京都千代田区)の全株式を取得する。駅探の主力事業である経路検索サービス「駅探ドットコム」の収益拡大や経路検索サービスのユーザーデータ利活用事業の展開などにつなげる。取得価額は8億2500万円。取得予定日は2021年4月1日。

インフィード広告はSNSやニュースサイトでコンテンツ中に表示される広告のこと。今回、マーベリックから取得するのはスマホ向けインフィード広告配信システムの開発・運用に関する事業で、女性スマホユーザーをターゲットにしたものとしては業界最大規模という。

ジー・スリーホールディングス<3647>、Cファクトリーから医療機器・医療用消耗品販売事業などを取得
2021/02/17

ジー・スリーホールディングスは、医療機器・医療用消耗品販売などを手がけるCファクトリー(東京都中央区)から一部事業を取得することを決めた。太陽光発電関連、非常用電源関連に続く第3の経営の柱とする狙い。

取得するのは医療機器・医療用消耗品の販売のほか、化粧品・健康食品、美容機器の製造・販売に関する事業で、直近売上高は2億8900万円(2021年6月期見込み)。ジー・スリーHDは受け皿会社として近くジー・スリーファクトリー(東京都品川区)を設立する。

取得価額は非公表。業績連動型のアーンアウト条項を採用し、目標売上高を超えた場合、一定額の追加支払いが発生する。取得予定日は2021年3月1日。

コロプラ<3668>、スマホを使ったインターネット調査事業をトゥルージオに譲渡
2021/02/17

コロプラはスマートフォンを使ったインターネット調査「スマートアンサー」事業を、マーケティング領域のBPO(ビジネス・プロセス・アウトソーシング)事業を手がけるトゥルージオ(東京都港区)に譲渡することを決めた。主力であるゲーム事業やVR(仮想現実)事業の周辺事業として2014年から事業を展開してきたが、経営資源再配分の一環として手放すことにした。譲渡価額は非公表。譲渡予定日は2021年4月1日。

曙ブレーキ工業、国内生産拠点での早期退職に予定を2割上回る223人が応募
2021/02/16

曙ブレーキ工業は16日、国内生産拠点で実施した早期退職措置に223人の応募があったと発表した。180人程度としていた募集人数を2割超上回った。募集は2020年12月21日~2021年2月12日(退職日は3月31日付)。同社は2020年2~3月に本社間接系社員を対象に200人規模の早期退職を実施(154人応募)しており、これに続く。

今回の早期退職措置は国内生産拠点再編の一環で、曙ブレーキ山形製造(山形県寒河江市)、曙ブレーキ福島製造(福島県桑折町)、曙ブレーキ岩槻製造(さいたま市)、曙ブレーキ山陽製造(岡山県総社市)のグループ4工場のほか、運送・梱包のアロックス(さいたま市)、曙ブレーキ工業本体(生産部門、工場再編推進室、生産技術部など)で実施した。

2021年3月期決算に退職金への特別加算金や再就職支援にかかる関連費用約10億円を特別損失として計上する予定。

VTホールディングス<7593>、富士モーター商会と大兵自動車から愛知県津島市内のホンダ販売店を取得
2021/02/16

VTホールディングスは傘下のホンダカーズ東海(名古屋市)を通じて、富士モーター商会(愛知県津島市)のホンダカーズ津島神尾店を、大兵自動車(同)のホンダカーズ津島西古川店をそれぞれ事業取得することを決めた。取得価額は非公表。取得予定日は2021年4月1日。

ホンダカーズ東海はホンダディーラーとして現在、愛知県内20店舗、岐阜県内7店舗を展開する。今回の2店舗取得で愛知県内22店体制となる。

プラップジャパン<2449>、シンガポール広告会社のWild Advertising & Marketingを子会社化
2021/02/16

プラップジャパンはシンガポール子会社を通じて、現地広告会社Wild Advertising & Marketing Pte. Ltd. (Wild、売上高3億1600万円、営業利益3060万円、純資産4620万円)の株式80%を取得し、傘下に収めることを決めた。東南アジアでの事業基盤を拡充するのが狙い。取得価額は非公表。取得予定日は2021年3月1日。

Wildは2009年設立で、フェイスブックやインスタグラムなどSNSマーケティングに強みを持つ。シンガポール政府機関・公共機関のデジタルキャンペーンで実績を積んできた。

プラップジャパンは2020年にシンガポールのPR会社PRAP ASIA PTE. LTD.を子会社化したが、これに続きWildを傘下に収め、日系企業へのサービス体制を強化する。

ハークスレイ<7561>、ベーカリー子会社「アルヘイム」をスーパーの万代に譲渡
2021/02/16

ハークスレイは、ベーカリーショップ子会社のアルヘイムフードサービス(大阪市)を、スーパーの万代(大阪市)に16日付で譲渡した。ベーカリー事業の事業性を再評価した結果としている。ハークスレイは弁当店「ほっかほっか亭」を全国展開するが、新型コロナウイルスの影響を最小限に抑え、コロナ収束後に成長が見込める事業領域に重点的に経営資源を投入する。譲渡価額は非公表。

アルヘイムフードサービスは旧アルヘイムから全事業を引き継ぐために2月1日に新設され、今回、この新会社の全株式を譲渡した。旧アルヘイムは北欧フードサービスが前身で、ベーカリーの製造とベーカリーカフェの営業を手がけ、2001年にハークスレイの傘下に入った。

譲渡先の万代は近畿圏を中心にスーパー150店舗余りを展開する。

リーガルコーポレーション、100人程度の希望退職者を募集
2021/02/15

製靴大手のリーガルコーポレーションは15日、100人程度の希望退職者を募ると発表した。新型コロナウイルス感染拡大に伴う在宅勤務の広がりで主力のビジネスシューズ需要が一段と落ち込んでいる。50歳以上の社員(再雇用社員を含む)を対象とし、募集期間は3月8日~19日。募集人員は全社員のほぼ1割にあたる。退職日は4月30日付。特別退職金を支給し、再就職を支援する。

同社の2021年3月期業績予想は売上高28%減の210億円、営業赤字22億円(前期は7億2700万円の赤字)、最終赤字26億円(同13億円の赤字)。5年連続の減収、2年連続の営業・最終赤字を見込む。革靴市場の縮小やカジュアル化の進展でビジネスシューズ需要が減少しているところに新型コロナ禍が重なった。

革靴製造の国内4子会社のうち、米沢製靴(千葉県浦安市)を4月30日をもって解散することも決めた。これに伴い、米沢製靴在籍の全従業員48人は退職とする。希望退職と同様に、特別退職金を支給し、再就職も支援する。

北の達人コーポレーション<2930>、FMラジオ局のエフエム・ノースウエーブを子会社化
2021/02/15

北の達人コーポレーションはFMラジオ局のエフエム・ノースウエーブ(札幌市。売上高5億8600万円、営業利益1060万円)の株式72.8%を取得し、子会社化することを決議した。

エフエム・ノースウエーブが有する音声コンテンツの制作ノウハウと、北の達人コーポレーションのマーケティングノウハウなどを相互に活用し、デジタル音声広告の事業化を推進する。取得価額は非公表。取得予定日は2021年3月31日。

パーカーコーポレーション<9845>、医療用、食品用の乾燥剤メーカーの東海化学工業所を子会社化
2021/02/15

パーカーコーポレーションは医療用、食品用の乾燥剤メーカーの東海化学工業所(愛知県豊田市)の全株式を取得し、子会社化することを決議した。

パーカーコーポレーションは機械事業、化成品事業、化学品事業、産業用素材事業、化工品事業を手がけており、両社の技術やノウハウ、製品販売網を共有することで、事業拡大を目指す。取得価額は非公表。取得予定日は2021年3月1日。

INCLUSIVE<7078>、「堀江貴文のブログでは言えない話」発信・運営のSNSメールマガジンを子会社化
2021/02/15

INCLUSIVEは「堀江貴文のブログでは言えない話」の発信・運営を手がけるSNSメールマガジン(東京都港区)の全株式を取得し、子会社化することを決議した。

SNSメールマガジンは2021年1月の設立で、堀江貴文氏が支配株主であるSNS media&consulting(東京都港区)からメールマガジン事業を譲り受けた企業。同事業の2020年1-12月の売上高は1億5300万円、営業利益は7200万円、純資産は2億2200万円だった。

INCLUSIVEはSNSメールマガジンの子会社化を機に、個人の発信者を支援する事業を拡大する。取得価額は2億2400万円。取得予定日は2021年2月19日。

ショクブン<9969>、第三者割当増資で米穀卸の神明ホールディングス傘下に
2021/02/15

ショクブンは米穀卸の神明ホールディングス(神戸市)を引受先とする第三者割当増資を実施し、神明HDがショクブン株式の50.1%を保有し親会社になると発表した。

食材の宅配事業を手がけているショクブンは近年、業績が振るわず財務体質が弱まっていたため第三者割当増資で15億7500万円を調達し、借入金を一部返済するとともに、新規拠点の整備や営業車両への投資などを実施する。2020年3月期の売上高は66億5000万円、営業利益は1億6700万円だった。

神明HDは米穀を中心とする食品卸事業を展開しており、元気寿司(東証1部)や雪国まいたけ(東証1部)を傘下に持つ。2017年にショクブンと資本、業務提携し、ショクブン株式の19.78%を保有していた。

エコモット<3987>、電気・電子回路設計、ソフト開発などのフィットを子会社化
2021/02/15

エコモットは電気・電子回路設計やソフトウエア開発などのフィット(札幌市。売上高1億3200万円、営業利益△500万円、純資産3000万円)の全株式を取得し、子会社化することを決議した。

エコモットはIoT(モノのインターネット)ソリューションサービスを手がけており、今後の成長のために、シナジー効果を有する企業への出資やM&Aを模索していた。フィットの子会社化を機に画像や通信(5G)などの分野を中心に協業を進める。取得価額は非公表。取得予定日は2021年2月19日。

全国保証<7164>、信用保証事業の筑波信用保証を子会社化
2021/02/15

全国保証は筑波銀行から信用保証事業を手がける筑波信用保証(茨城県つくば市)の全株式を取得し、子会社化することを決議した。

両社ともに住宅ローンなどの信用保証事業を展開しているため、保証債務残高増加につながるとともに、ノウハウを活用した経営管理を展開できると判断した。取得価額は56億5000万円。取得予定日は2021年3月31日。

北の達人コーポレーション<2930>、ヘアアイロンEC販売のASHIGARUを子会社化
2021/02/15

北の達人コーポレーションはオリジナルヘアアイロンのEC(電子商取引)販売を手がけているASHIGARU(大阪市。売上高3億4100万円、営業利益1億4300万円)の全株式を取得し、子会社化することを決議した。

ASHIGARUが有する美容家電分野の商品開発やECモールでの販売ノウハウと、北の達人コーポレーションの経営資源を組み合わせることで事業拡大を目指す。取得価額は非公表。取得予定日は2021年5月。

丸文、希望退職に115人応募
2021/02/12

エレクトロニクス商社の丸文は12日、希望退職者募集に115人の応募があったと発表した。人員体制の再構築を通じて早期の業績回復と持続的な成長の実現を目的とし、100人程度をめどに2020年12月23日~2021年1月29日に募った。退職日は2月28日。所定の退職金に特別加算金を上乗せ支給し、再就職を支援する。

2021年3月期決算に特別退職金などの関連費用11億2100万円を特別損失として計上する。これらに伴い、最終損益は従来予想の9億円の黒字から17億円の赤字に下方修正した。

竹田印刷、希望退職に88人応募
2021/02/12

竹田印刷は12日、100人程度を募った希望退職に88人の応募があったと発表した。デジタル化の進展で国内印刷市場が縮小していたところに新型コロナウイルス感染の影響が重なり、業績が悪化。勤続5年以上で40歳以上の正社員、定年後再雇用社員で65歳未満の社員を対象とし、1月6日~29日に募った(退職日は3月31日)。2021年3月期決算に特別退職金と再就職支援の関連費用5億9700万円を特別損失として計上する予定。

名村造船所、傘下の佐世保重工業で新造船事業を休止|250人の希望退職者を募集
2021/02/12

名村造船所は12日、傘下の佐世保重工業(長崎県佐世保市)における新造船事業の休止(2022年1月)と、これに伴う250人の希望退職者募集を発表した。新型コロナウイルス感染拡大で世界的に海上輸送需要が落ち込み、受注環境が一段と悪化しているのを受けた措置。募集期間は5月6日~21日。

佐世保重工は今後、艦艇修繕船と機械の両事業に経営資源を集中し、事業再構築を目指す。新造船事業の従業員は艦艇修繕船事業への配置転換や名村造船所への出向・転籍などを進めるが、全員の再配置先を確保するのは困難などとして希望退職に踏み切る。佐世保重工の新造船事業の直近売上高は約230億円。

東芝、傘下の東芝デバイス&ストレージで実施した早期退職に452人応募
2021/02/12

東芝は12日、傘下の東芝デバイス&ストレージ(TDSC、東京都港区)で実施した早期退職優遇制度に452人の応募があったと発表した。TDSCはシステムLSI(大規模集積回路)からの撤退に伴い、2020年12月8日~21年2月5日に早期退職を募った。退職日は2月28日。早期退職募集と同時に進めるグループ内での人員再配置では372人が対象となった。

TDSCは2017年に東芝の社内カンパニーから独立し、半導体製品とストレージ(記憶装置)を主力事業とする。同社は2019年にもLSI事業の構造改革の一環として350人規模の早期退職(応募414人)を実施している。

アートスパークホールディングス<3663>、ソフト開発子会社のエイチアイをミックウェアに譲渡
2021/02/12

アートスパークホールディングスは、ソフト開発子会社のエイチアイ(東京都新宿区。売上高6億7000万円、経常利益3100万円、純資産1億5100万円)の全株式を、同じくソフト開発のミックウェア(神戸市)に譲渡することを決めた。アートスパークは自社IP(知的財産権)製品を前面に押し出すビジネス展開に軸足を移している。エイチアイは受託開発を中心とし、グループ戦略の方向性と合致しない面があることから、切り離すことにした。

譲渡価額は4億5000万円。譲渡予定日は2021年3月1日。

JKホールディングス<9896>、岩手県で建築資材卸売の坂田建材を子会社化
2021/02/12

JKホールディングスは、建築資材卸売や板金成形・加工を手がける坂田建材(岩手県花巻市。売上高25億9000万円、営業利益1600万円、純資産6億800万円)の全株式を取得し子会社化することを決めた。東北地区でのグループ事業拡大の一環。取得価額は非公表。取得予定日は2021年3月20日。

テーオーホールディングス<9812>、サ高住などケアサービス事業をアサヒ調剤薬局に譲渡
2021/02/12

テーオーホールディングスは、子会社のテーオー総合サービス(北海道函館市)で展開するケアサービス事業などを、アサヒ調剤薬局(北海道函館市)に譲渡することを決めた。テーオーHDは北海道を地盤に木材・住宅事業やホームセンター、自動車販売などを展開するが、これら中核事業との相乗効果が見込みにくかったことから、グループ事業から切り放すことにした。譲渡価額は非公表。譲渡予定日は2021年4月1日。

テーオーHDはテーオー総合サービスを通じて2013年から在宅介護、サービス付き高齢者向け住宅(サ高住)などをケアサービス事業として手がけてきた。ケアサービス事業を会社分割により承継する新会社「廣辯」(北海道函館市)を4月1日付で設立したうえで、この新会社の全株式をアサヒ調剤薬局に譲渡する。当該事業の直近売上高は4億5200万円。同時に、テーオーHD本体の不動産事業の一部も譲渡する。

コクヨ<7984>、学習アプリ運営のCLEARを子会社化
2021/02/12

コクヨは学習アプリ運営のCLEAR(東京都港区)の株式85.1%を取得し、12日付で子会社化した。アフターコロナを見据えたビジネスモデル拡充の一環。CLEARは2010年設立で、中高生向け学習ノート共有サービス「Clear」、学習塾・予備校の生徒募集サービス「MEETS」、高校生向け針路情報サポート「進路選び」事業を手がける。取得価額は非公表。

東海東京フィナンシャル・ホールディングス<8616>、エース証券をTOBで子会社化
2021/02/12

東海東京フィナンシャル・ホールディングスは12日、持ち分法適用関連会社のエース証券(大阪市)の完全子会社化を目的にTOB(株式公開買い付け)を実施すると発表した。東海東京フィナンシャル・HDはエース証券の株式29.18%を所有する筆頭株主。買付代金は約113億7000万円。中京圏にとどまらず、大阪を中心とする関西の大都市圏で事業基盤を獲得するのが狙い。株式26.98%を持つ第2位株主の富士ソフトもTOBに応募を決めた。

買付価格は1株3220円。買付予定数は353万923株。買付予定数の下限は所有割合37.49%にあたる186万9000株に設定している。買付期間は2月15日~3月29日。公開買付代理人は東海東京証券。決済の開始日は4月16日。

エース証券は1914年、伊藤銀三がブローカー大清を大阪で創業したのが始まり。1931年に伊藤商店を設立し、伊藤銀証券を経て、1989年にエース証券に社名を変更した。2016年から東海東京フィナンシャル・HDの持ち分法適用関連会社となっていた。

ギフティ<4449>、体験ギフト企画・販売のソウ・エクスペリエンスを子会社化
2021/02/12

ギフティは、体験ギフトの企画・販売を手がけるソウ・エクスペリエンス(東京都渋谷区。売上高13億6000万円、営業利益△1億400万円、純資産1億7400万円)を子会社化することを決めた。株式73%を取得したうえで、残る株式について株式交換を行い完全子会社化する。販路の相互活用、ギフトコンテンツの共同開発などを推進し、企業価値の最大化を目指す。

ギフティはeギフトの発行から流通までトータルにeギフトプラットフォーム事業を国内外で展開。カジュアルギフトサービス「giftee」、eギフトやチケットを発行する「eGift System」など4つのサービスを用意し、個人や法人、自治体を対象に事業を運営している。

今回傘下に取り込むソウ・エクスペリエンスは2005年設立で、体験ギフトに強みを持つ。株式の取得価額は14億8800万円。株式の取得予定日は2021年3月11日。

株式交換比率はギフティ1:ソウ1546で、ソウ1株にギフティ株式1546株を割り当てる。交換予定日は2021年3月12日。

GCA<2174>、M&Aオンラインプラットフォーム「BIZIT M&A」を運営するBIZITを子会社化
2021/02/12

GCAは12日、M&Aオンラインプラットフォーム「BIZIT M&A」を運営するBIZIT(東京都港区)を買収すると発表した。GCAの持つ国際的なネットワークと顧客基盤を融合し、M&A市場の活性化などにつなげる。取得価額は非公表。買収完了は2021年3月中を予定。

BIZITは投資会社のTryFunds(東京都港区)から分社・独立して2019年に設立。同社が運営するM&Aプラットフォームは現在、世界約160カ国約5200社から利用され、日本最大級という。

ソルクシーズ<4284>、映像や音響設備設計・施工子会社のインターディメンションズを東北ターボ工業に譲渡
2021/02/12

ソルクシーズは、映像・音響設備の設計、施工やデジタルサイネージ(電子看板)事業を手がける全額出資子会社のインターディメンションズ(仙台市。売上高2億2500万円、営業利益△4480万円、純資産△7250万円)の全株式を、産業廃棄物処理や特殊工事を主力とする東北ターボ工業(盛岡市)に12日付で譲渡した。事業構成見直しの一環。譲渡価額は非公表。

ディーエムソリューションズ<6549>、衣料・輸入雑貨卸売りのビアトランスポーツを子会社化
2021/02/12

ディーエムソリューションズは、衣料・輸入雑貨卸売りのビアトランスポーツ(東京都渋谷区。売上高10億1000万円、営業利益4530万円、純資産2億8800万円)の全株式を取得し子会社化することを決めた。ビアトランスポーツが持つ海外商品取り扱いのノウハウ、海外でのコネクションなどを活用し、越境EC(電子商取引)事業の拡充につなげる。取得価額は非公表。取得予定日は2021年4月1日。

ビアトランスポーツは1989年設立で、海外の有名アパレル・スポーツブランドの無地Tシャツの販売を主力とするが、実店舗は持たない。

ディーエムソリューションズはインターネット広告やSEO(検索エンジン最適化)、Web制作に関する経験・技術や営業力を投入し、ビアトランスポーツのサイト集客力の強化や新規卸顧客の開拓を促す。

パルマ<3461>、セルフストレージ事業強化へ設計監理・施工の令和エンジニアリングを子会社化
2021/02/12

パルマは、設計監理・施工の令和エンジニアリング(東京都調布市)を子会社化することを決めた。第三者割当増資を引き受け、64%の株式を取得する。セルフストレージ施設の供給・運営サービスの拡充につなげる。セルフストレージはトランクルーム、レンタル収納、貸コンテナなどの総称で、近年、パルマは一棟専用施設の開発・販売に力を入れている。取得価額は非公表。取得予定日は2021年2月26日。

令和エンジニアリングは2019年に中堅不動産・建築業者の出身者で設立した。

メドレー<4480>、オンライン介護動画研修のメディパスを子会社化
2021/02/12

メドレーは、介護事業所向けにオンライン研修サービスを展開するメディパス(東京都品川区。売上高11億6000万円、営業利益3200万円、純資産4億1500万円)の全株式を取得し子会社化することを決めた。オンライン研修への参入が狙い。取得価額は15億900万円。取得予定日は2021年2月26日。

メディパスはオンライン介護動画研修「メディパスアカデミー介護」、有料老人ホーム紹介「ゴイカのかいご」などを運営する。メドレーは主力事業の一つとして、医療ヘルスケア領域での人材の不足や地域偏在などの課題解決を目指す人材プラットフォーム「ジョブメドレー」を展開しており、これらの顧客事業所へのサービスメニュー拡充につなげる。

ポーラ・オルビスホールディングス<4927>、パーソナライズサプリメント「FUJIMI」ブランド展開のトリコを子会社化
2021/02/12

ポーラ・オルビスホールディングスは、パーソナライズサプリメント(健康食品)やスキンケアを通信販売するトリコ(東京都新宿区。売上高13億5000万円、営業利益△3億5000万円)を子会社化することを決めた。株式89.44%を追加取得して持ち株比率を100%に高める。トリコはコーポレートベンチャーキャピタル事業の投資先企業の一つで、これまで10%余りを出資していた。傘下に取り込むことで、トリコの企業成長を加速させるのが狙い。取得価額は33億3200万円。取得時期は2021年3~4月。

トリコは2018年に設立し、ユーザー一人ひとりの肌に合わせたサプリメントやフェイスマスクを作り、サブスクリプション(定額課金)形式で提供する「FUJIMI」ブランドを展開する。

アジュバンコスメジャパン<4929>、システム開発子会社のエクシードシステムを経営陣に譲渡
2021/02/12

アジュバンコスメジャパンは、ソフト開発子会社のエクシードシステム(岡山市。売上高7億3900万円、営業利益△5010万円、純資産1億6400万円)の全株式を、同社経営陣に譲渡することを決めた。美容サロン向けシステム開発に進出したものの、当初期待していた相乗効果が得られていなかった。こうした中、エクシードシステムの丸山英一社長らから株式譲渡の申し出があったという。譲渡価額は非公表。譲渡予定日は2021年3月1日。

アジュバンコスメジャパンは美容サロン向けスキンケア、ヘアケア商品の開発、販売を主力とする。

日本アジアグループ、経営陣による買収を目的とするTOBが不成立に
2021/02/10

日本アジアグループは10日、MBO(経営陣による買収)を目的に実施したTOB(株式公開買い付け)が不成立に終わったと発表した。TOBへの応募株式が買付予定数の下限(議決権の3分の2)に届かなかった。また、日本アジアに対して旧村上ファンド系の投資会社シティインデックスイレブンス(東京都渋谷区)が2月5日に始めた対抗TOBについては現時点で意見の表明を留保すると発表した。

日本アジアを巡っては同社の山下哲生会長兼社長が米投資ファンドのカーライル・グループと組んでMBOを2020年11月初めから2月9日まで実施した。この間、1月下旬には買付価格を従来の600円から1200円に引き上げたが、日本アジア株はこれを上回る高値圏が続き、TOB成立が難しい状況にあった。

一方、シティは全株取得を目指して日本アジア側を10円上回る1210円の買付価格を提示し、3月22日までTOBを実施中で、買付代金は最大約264億円。

10日の日本アジア株の終値は1270円。

サントリーHD、子会社のダイナックHD<2675>をTOBで完全子会社化
2021/02/10

サントリーホールディングス(大阪市)は、外食事業を展開するダイナックやゴルフ場などのレストランを受託運営するダイナックパートナーズを傘下に持つ連結子会社(所有割合61.71%)のダイナックホールディングスにTOB(株式公開買い付け)を実施し、完全子会社化すると発表した。

ダイナックHDは2020年末時点で235店舗を展開するが、新型コロナウイルス感染症(COVID-19) 拡大により業績が低迷。本TOBによる完全子会社化で、抜本的な構造改革をするのが狙い。ダイナックHDは本TOBに賛同の意見を表明し、株主に応募を推奨している。本TOBが成立すれば、ダイナックHDの東証二部上場は廃止となる。

買付価格は1株当たり1300円で、公表前営業日での終値 1177円に対して10.45%のプレミアムをつけた。買付予定数は269万2746株。買付代金は約35億円。買付期間は2月12日から4月14日まで。公開買付代理人は野村證券。決済開始日は4月21日。

サンゲツ<8130>、ウェーブロックホールディングス<7940>傘下で壁紙製造のウェーブロックインテリアを子会社化
2021/02/10

サンゲツは、壁紙製造のウェーブロックインテリア(WIT、東京都中央区。売上高96億9000万円、営業利益9億2300万円、純資産18億1000万円)の株式51%を取得し、子会社化することを決めた。WITはサンゲツが調達する壁紙の3割弱を供給する主要仕入先。WITを傘下に取り込むことで製販一貫体制を確立し、壁紙事業の競争力向上につなげる。取得価額は23億9700万円。取得予定日は2021年3月31日。

サンゲツはWIT株を引き続き49%を所有するウェーブロックホールディングス(東京都中央区)との間で、一定の条件の下でWIT株の売却を請求できる権利(コールオプション)を持ち、将来的に100%子会社化を視野に入れている。

オイシックス・ラ・大地<3182>、エー・ピーホールディングス<3175>傘下で水産品卸のセブンワークを子会社化
2021/02/10

オイシックス・ラ・大地は、居酒屋「塚田農場」「四十八漁場」などを展開する飲食大手チェーンのエー・ピーホールディングス傘下で、水産品卸を手がけるセブンワーク(東京都港区)の株式51%を取得し、子会社化することを決めた。オイシックスとエー・ピーによる資本業務提携の一環。セブンワークは豊洲市場(東京都江東区)での市場買い付けに加え、全国各地の漁場からの直接買い付けを実現し、中間流通を通さない流通網を強みとする。子会社化に伴い、「豊洲漁商産直市場」に社名を変更する。

取得価額は非公表。取得予定日は2021年3月31日。

オイシックスとエー・ピーは昨年10月からコロナ禍における食領域での連携について協議してきた。オイシックスはエー・ピーが月内に実施する第三者割当増資の一部を引き受ける。提携を受け、仕入れ原価削減、食材の共同調達、製造・加工工場の共同利用、飲食店支援EC(電子商取引)売場「Oisixおうちレストラン」の協業強化などに取り組む。

オイシックスは食品宅配最大手で、「Oisix」「大地を守る会」「らでぃっしゅぼーや」の3ブランドで約38万人の会員を持つ。

UTグループ<2146>、製造業向け人材サービスのスリーエムを子会社化
2021/02/10

UTグループは、製造業を対象に業務請負や人材派遣をグループで展開するスリーエム(愛知県豊橋市。売上高7億8900万円、営業利益3300万円、純資産16億1000万円)の全株式を取得し、子会社化することを決めた。UTグループが中核とする大手製造業向け人材サービスの競争力強化につなげる。スリーエムは30年を超える業歴を持ち、ブラジル国籍を中心に95%以上を外国人社員が占める。

取得価額は33億4400万円。2021年2月26日に18.8%、5月31日に残る80%余りの株式を2段階で取得する。

スリーエムは持ち株会社で、傘下にスリーエム中部(愛知県岡崎市。売上高20億9000万円、営業利益△2億3500万円、純資産10億円)、スリーエム東海(愛知県豊橋市。売上高14億4000万円、営業利益△4100万円、純資産4億4400万円)、スリーエムスタッフ(愛知県岡崎市。売上高24億9000万円、営業利益△1億5100万円、純資産4億6900万円)の3社を持つ。

旅行大手のKNT-CTホールディングス、希望退職に1376人が応募
2021/02/09

旅行大手のKNT-CTホールディングスは9日、希望退職に1376人の応募(パート社員などを含む)があったと発表した。新型コロナウイルス感染拡大の影響で国内外の旅行需要が激減し、業績が急速に悪化したのを受け、傘下の近畿日本ツーリスト各社の35歳以上の従業員を主な対象とし、人数を定めず、1月4日~22日に募った。応募人員は約7000人の人員の約2割にあたる。

2021年3月期決算に特別退職加算金などに関わる関連費用約60億円を特別損失として計上する予定。

KNT-CTは新型コロナ後を見据え、会員組織による個人旅行のクラブツーリズム事業、首都圏エリアでの法人旅行事業を中核に据え、個人旅行・団体旅行事業では注力分野を特定し集約・縮小するなどの事業構造改革を推し進めている。

フォーバルテレコム<9445>、複写・印刷子会社トライ・エックスの広島事業部を経営陣に譲渡
2021/02/09

フォーバルテレコムは複写・印刷業子会社のトライ・エックス(広島県呉市)の広島事業部を、トライサクセス(広島県呉市)に譲渡することを決めた。トライサクセスはトライ・エックスの広島事業部担当取締役の中山正博氏らが設立した会社で、広島事業部独立の要請にこたえた。広島事業部の直近売上高は4億3200万円。譲渡価額は3億8000万円。譲渡予定日は2021年4月1日。

サカイオーベックス<3408>、MBOで株式を非公開化|1株2850円
2021/02/09

サカイオーベックスは9日、MBO(経営陣による買収)で株式を非公開化すると発表した。同社社長の松木伸太郎氏が設立した新会社のサカイ繊維(福井市)がTOB(株式公開買い付け)を実施し、全株取得を目指す。買付代金は約176億円。

基幹部門である染色加工の市場縮小が続く中、非公開化して制御機器事業をはじめ新分野への展開や事業の入れ替えを迅速に進められる経営体制をつくる狙い。サカイオーベックスはTOBに賛同している。TOBが成立すれば、同社の東証1部への上場は廃止となる。

サカイオーベックス株の買付価格は1株につき2850円。TOB公表前日の終値2183円に30.55%のプレミアムを加えた。買付予定数は619万1626株。下限は所有割合67.67%にあたる412万7800株に設定した。

6.3%を所有する第3位の大株主である英系投資ファンドのニッポン・アクティブ・バリュー・ファンドは全株をTOBに応募する契約を結んだ。

買付期間は2月9日~3月24日。公開買付代理人はみずほ証券。決済の開始日は3月30日。

サカイオーベックスは1934年に初代酒井伊四郎が三井物産と共同で織物、撚糸の製造・販売を目的に「酒伊織産」を設立したのが始まり。1980年代、安価な輸入品に押され、競争力が低下したことを受け、制御機器(制御盤、配電盤など)事業への進出など経営多角化に乗り出した。現在、染色加工、繊維販売、制御機器を3本柱とする。東証1部上場は1949年。

介護事業のユニマット リタイアメント・コミュニティ<9707>、TOBで非公開化|1株1400円
2021/02/09

ユニマットグループ傘下で介護事業を手がけるユニマット リタイアメント・コミュニティ(ジャスダック上場)は9日、大株主でコーヒーや食品、日用品など販売のユニマットライフ(東京都港区)が同社に対して株式の非公開化を目的にTOB(株式公開買い付け)を実施すると発表した。ユニマットグループ内における事業戦略の一環。買付代金は約60億7000万円。ユニマット リタイアメントはTOBに賛同している。

ユニマット リタイアメント株式については公開買付者のユニマットライフが18.07%を、ユニマットグループ代表の髙橋洋二氏が31.48%を所有する。TOBを通じて、両者を除く残りの株式約49%を取得し、非公開化する。

ユニマットグループのリゾート事業などとユニマット リタイアメントが手がける介護施設などの事業を融合し、多世代共生型シニア住宅の展開につなげる。

買付価格は1株につき1400円で、TOB公表前日の終値1082円に29.39%のプレミアムを加えた。買付予定数は433万7373株。下限は所有割合17.12%にあたる147万1500株に設定した。買付期間は2月10日~3月25日。公開買付代理人はSMBC日興証券。決済の開始日は3月31日。

ユニマット リタイアメントは1975年に埼玉臨床検査研究所として設立された。2008年にユニマットグループ入りした。

総合ビルメンテナンス業の大成<4649>、MBOで株式を非公開化|1株1140円
2021/02/08

大成は8日、MBO(経営陣による買収)で株式を非公開化すると発表した。同社社長の加藤憲司氏が代表取締役を務めるアイ・ケイ・ケイ(名古屋市)がTOB(株式公開買い付け)を実施し、全株式を取得する。新型コロナウイルス感染拡大を契機とするテレワークの浸透でオフィス需要の縮小が見込まれるなど、主力の総合ビルメンテナンス業を取り巻く事業環境に不透明感が台頭する中、非公開化によって機動的な経営判断を可能にする体制をつくる。

大成はTOBに賛同している。TOBが成立すれば、大成は名古屋証券取引所2部への上場が廃止となる。

アイ・ケイ・ケイによる大成株の買付価格は1株1140円で、前営業日の終値768円に48.44%のプレミアムを加えた。買付予定数は380万9024株で、買付代金は約43億4200万円。買付予定数の下限は所有割合41.61%にあたる211万4769株と、アイ・ケイ・ケイが所有する12.76%などと合わせ、所有割合が3分の2以上となるよう設定した。

買付期間は2月9日~3月24日。公開買付代理人はSMBC日興証券。決済の開始日は3月31日。

大成は1959年に設立し、ビルの清掃業務をスタート。その後、警備、設備管理、リニューアル工事などに業容を広げ、総合ビルメンテナンス企業に発展。1999年に名証2部に上場した。

土木工事積算システムのビーイング<4734>、MBOで株式を非公開化|1株900円
2021/02/08

ビーイングは8日、MBO(経営陣による買収)で株式を非公開化すると発表した。同社会長の津田能成氏が代表取締役を務めるトゥルース(津市)がTOB(株式公開買い付け)を実施し、全株式を取得する。買付代金は約44億9300万円。

土木工事積算システムを中心に安定的な経営を続けているものの、建設業のICT(情報通信技術)化の流れの中、中長期的に土木積算分野依存から脱却し事業多角化を進めるうえで、非公開化による機動的な意思決定が行える経営体制が望ましいと判断した。ビーイングはTOBに賛同している。TOBが成立すれば、ビーイングはジャスダックへの上場が廃止となる。

買付主体のトゥルースはビーイング株の36.34%を持つ筆頭株主。買付価格は1株につき900円で、前営業日の終値665円に35.34%のプレミアムを加えた。買付予定数は499万2373株。買付予定数の下限は所有割合30.33%にあたる237万8200株で、既所有分と合わせ3分の2以上となる。

買付期間は2月9日~3月24日。公開買付代理人は岡三証券。決済の開始日は3月30日。

ビーイングは1984年にコンピューター関連の販売会社として設定。その後、現在の主力事業である土木工事積算システムの開発・販売に進出した。1999年に店頭登録し、2010年からジャスダック上場。

エフィッシモ 、サンケン電気<6707>にTOB
2021/02/08

エフィッシモ キャピタル マネージメント ピーティーイー エルティーディー(シンガポール)が運用するECM マスター ファンド SPV 2(ケイマン諸島)は、サンケン電気に対するTOB(株式公開買い付け)を始めたと発表した。本TOBにより、所有割合を現在の9.97%から30.00%へ引き上げるのが狙い。サンケン電気は意見を保留している。

買付予定数と上限は483万4343 株で、下限を設けない。応募総数が買付予定数の上限を超える場合は、その超える部分の買い付けをしない。

買付価格は1株当たり5205円で、公表前営業日での終値4525円に対して15.02%のプレミアムとなる。買付期間は2月9日から3月24日まで。買付代金は約251億円。公開買付代理人は立花証券。決済開始日は3月29日。

MBKパートナーズ、ツクイホールディングス<2398>をTOBで子会社化|1株924円
2021/02/08

アジア投資会社のMBKパートナーズは8日、介護事業のツクイホールディングスの完全子会社化を目的にTOB(株式公開買い付け)を実施すると発表した。介護事業を取り巻く環境変化を踏まえ、非公開化で機動的な意思決定を可能にする経営体制づくりを進めるのが狙い。買付代金は最大約490億円。ツクイはTOBに賛同している。TOBが成立すれば、同社は東証1部への上場が廃止となる。

買付主体はMBKパートナーズ傘下のMBKP Life合同会社(東京都千代田区)。ツクイ株の買付価格は1株につき924円で、前営業日の終値640円に44.38%のプレミアムを加えた。買付予定数は5310万2016株。買付予定数の下限は所有割合41.08%にあたる2931万6000株。創業家の資産管理会社で25.58%を所有する筆頭株主の津久井企画はTOBに応募せず、TOB後にツクイが2021年6月をめどに行う自己株式取得に応じて全株式を売却する。これに伴い、津久井宏社長CEOは退任する予定。

買付期間は2月9日~3月24日。公開買付代理人は大和証券。決済の開始日は3月31日。

ツクイは1969年に土木工事の津久井土木として設立。その後、1983年に介護事業に進出し、在宅介護、通所介護、有料老人ホームなどを幅広く手がける。2004年に株式を店頭登録し、ジャスダックなどを経て2012年に東証1部に上場した。

ユアテック<1934>、ベトナムの設備工事大手Sigma Engineeringを子会社化
2021/02/08

ユアテックは、ベトナムの設備工事企業Sigma Engineering Joint Stock Company(ハノイ。売上高84億6000万円)の全株式を取得し子会社化することを決めた。現地同業大手を傘下に取り込み、成長市場であるベトナムでの受注機会の拡大や施工の効率化などにつなげる。取得価額は非公表。取得予定日は2021年4月下旬。

Sigmaは2005年設立で、ベトナム全域で電気、空調、給排水衛生、消火などの設備工事を総合的に手がける。ユアテックはベトナムを海外事業展開の基軸と位置づけており、同国で日系企業の設備工事を中心に25年以上の実績を持つ。経済成長が著しいベトナム市場の開拓促進に向け、現地企業への資本参加や買収の機会をかねて模索していた。

ルネサスエレクトロニクス<6723>、アナログ半導体大手の英ダイアログ・セミコンダクターを買収で合意
2021/02/08

ルネサスエレクトロニクスは8日、英アナログ半導体メーカー大手のダイアログ・セミコンダクターを買収することで同社と合意したと発表した。ダイアログの全株式を約6157億円(ほかにアドバイザリー費用約22億円)で取得する。2021年末までの買収完了を予定する。IoT(モノのインターネット)分野や自動車分野に代表される高成長市場向け製品の提供を拡大する。

ダイアログのアナログ半導体は低電力やコネクティビリティー(相互接続性)技術を強みとする。ルネサスが主力とするマイコンやSoC(システム・オン・チップ)などの製品群と補完関係にあり、顧客への提案力が向上するなど相乗効果を見込む。ダイアログの2019年12月期の業績は売上高1644億円、営業利益398億円、純資産1651億円。

ルネサスは買収資金を調達するため、三菱UFJ銀行とみずほ銀行から総額7354億円を限度とする借入契約を結んだ。

ルネサスはこれまで海外のアナログ半導体メーカーを相次ぎ買収してきた。2017年に米インターシルを約3200億円、2019年には同じく米のインテグレーテッド・デバイス・テクノロジー(IDT)を約7300億円で傘下に収めた。

ルネサスは日立製作所と三菱電機の半導体部門が統合した旧ルネサステクノロジと、NECエレクトロニクスが合併して2010年に誕生した。

 

 

 

 

情報提供:株式会社ストライク

[解説ニュース]

住宅取得等資金の贈与の非課税制度 コロナ禍の影響で入居等が遅れた場合

 

〈解説〉

税理士法人タクトコンサルティング(遠藤 純一)

 

 

[関連解説]

■生前贈与がある場合の相続税申告の留意点

■令和3年度税制改正:住宅ローン控除の拡充

 

1、はじめに


緊急事態宣言に基づく外出の自粛要請など新型コロナウイルス感染防止策の影響により、住宅の新築竣工時期等の遅れが生じ、住宅税制の入居に関する適用要件を充たせなくなることが懸念されています。

 

このため政府は、住宅借入金等特別控除(住宅ローン控除)について昨年4月、「新型コロナウイルス感染症等の影響に対応するための国税関係法律の臨時特例に関する法律」を施行し、入居期限までに入居できないケースへの対応を行ったところです。

 

ここでは、「住宅取得等資金の贈与税の非課税の特例(措法70の2)」では、どのように対応されているのかについて確認します。

 

2、住宅取得等資金の贈与税の非課税の特例


住宅取得等資金に関する贈与税の非課税制度とは、父母・祖父母など直系尊属から満20歳以上で贈与の年の合計所得金額が2,000万円以下の子や孫が住宅取得等資金をもらう場合に、申告を条件に一定の限度額までは非課税となる制度です。

 

住宅用家屋の新築・取得・増改築(以下、取得等という)に係る契約の締結日が平成31年4月1日から令和2年3月31日の場合、非課税枠は以下の表のとおりです。

 

 

 

ただし贈与の翌年の3月15日までに住宅を取得等し、その年末までに居住すること等の要件があります。ここで着目すべきは、その贈与を受けた年の翌年3月15日までに住宅の取得等をしなければならない点です。従来から、両制度とも住宅の取得等の期限については、厳格に贈与を受けた年の翌年3月15日とされてきており、これを徒過すると、同制度の適用は認められませんでした。

 

ただし、同制度には納税者自身の責めに帰さない「災害に基因するやむを得ない事情」で住宅の引渡しや新築の時期・入居の時期が適用要件の期日に遅れた場合には、1年延長が認められる法律上の定め(宥恕規定)があります(措法70の2⑩⑪)。

 

それによると、災害に基因するやむを得ない事情により贈与により金銭の取得をした日の属する年の翌年3月15日までに取得等ができなかったとき又は取得等の年の12月31日までに入居できなかった場合であっても、特例の規定の適用を受けることができるとされており、たとえば住宅の取得等の期限が「翌々年3月15日」とされる仕組みです。

 

3、最新の国税庁のFAQ


国税に関し新型コロナウイルス感染症への対応を明らかにした「国税における新型コロナウイルス感染症拡大防止への対応と申告や納税などの当面の税務上の取扱いに関するFAQ」に、令和3年2月2日付で、「住宅取得等資金の贈与税の非課税の特例における取得期限等の延長について」が追加されました。

 

それによると、国税庁は「今般の新型コロナウイルス感染症に関しては、例えば、緊急事態宣言などによる感染拡大防止の取組に伴う工期の見直し、資機材等の調達が困難なことや感染者の発生などにより工事が施行できず工期が延長される場合など、新型コロナウイルス感染症の影響により生じた自己の責めに帰さない事由については、「災害に基因するやむを得ない事情」に該当するものと認められます」として上記宥恕規定の適用があることを明らかにしました。

 

同FAQでは、次のような事例を示しています。

 

①令和元年に贈与を受け、令和2年中に住宅の取得等をして年末までに住む予定だったケースで、コロナ禍で工期が遅れ年末までに住めなかった場合
→令和3年の年末までに居住すればOK
②令和2年に贈与を受け令和3年3月15日までに住宅の取得等をする予定がコロナ禍で遅れた場合
→令和4年3月15日までに取得し、その年末までに居住すればOK

 

 

なお、工務店等に住宅の新築工事をお依頼している場合には、資金の贈与の翌年3月15日までに棟上げしていれば、特例の適用のある住宅の取得等に含まれます(措法規23条の5の2①)。この点、新築マンションや建売住宅のケースでは、あくまで引渡し時点がポイントですので、注意が必要です。
申告にあたってはコロナ禍により取得時期や居住時期が遅れたことに関し工期が延期されたなど「やむを得ない事情」を証明する書面を用意する必要があります。

 

 

 

 

税理士法人タクトコンサルティング 「TACTニュース」(2021/02/16)より転載

[M&Aニュース](2021年1月25日〜2021年2月5日)

◇LIXIL、希望退職プログラムに965人応募、◇投資会社ユニゾン・キャピタル、精神科領域の訪問看護事業を手がけるN・フィールド<6077>をTOBで子会社化、◇名古屋木材<7903>、MBOで株式を非公開化、◇エアトリ<6191>、選挙活動支援ツール提供のセンキョを前澤ファンドに譲渡、◇日本電産<6594>、EV戦略強化に向けて三菱重工工作機械を買収、◇前田工繊<7821>、電気牧柵・酪農用品製造のエスケー電気工業を子会社化、◇マネックスグループ<8698>、メタップス<6172>傘下で暗号資産関連サービスのメタップスアルファを子会社化、◇クスリのアオキホールディングス<3549>、能登地区で食品スーパー2店舗を経営するサン・フラワー・マリヤマを吸収合併、◇セーラー万年筆<7992>、フランス販売代理店SAS Univers & Marquesを子会社化、◇インターネットインフィニティー<6545>、福祉用具レンタル・販売などのフルケアを子会社化、◇ソニー<6758>、米音楽出版社コバルト・ミュージックから音楽配信サービス「AWAL」事業を取得  ほか

 

 

 

LIXIL、希望退職プログラムに965人応募

LIXILは5日、1200人を募った希望退職プログラム「ニューライフ」に965人の応募があったと発表した。昨年2月にも希望退職を募集(人数を定めず、応募497人)しており、この種の人員合理化は2年連続。40歳以上勤続10年以上の正社員(工場の人事総務・経理部門や物流センター、デジタル部門は除く)を対象とし、2021年1月12日~22日に募った。退職日は3月25日。国内の新築住宅市場が急速に縮小する中、実力主義の徹底、機動的な組織づくりを進め、事業構造転換を加速させる。

通常の退職金に特別退職金を加算して支給し、再就職支援サービスを提供する。2021年3月期決算に関連費用約136億円を計上する。2022年3月期以降の人件費の減少は年間で約82億円を見込む。

投資会社ユニゾン・キャピタル、精神科領域の訪問看護事業を手がけるN・フィールド<6077>をTOBで子会社化

投資会社のユニゾン・キャピタル(東京都千代田区)は5日、精神科領域の訪問看護事業を手がけるN・フィールド(東証1部)に対して完全子会社化を目的にTOB(株式公開買い付け)を実施すると発表した。買付代金は約155億円。成長事業へ経営資源を集中できる体制を構築するためには非公開化が適切だと判断した。N・フィールドはTOBに賛同している。

TOB主体はユニゾン・キャピタル傘下のCHCP-HN(東京都中央区)。N・フィールド株の買付価格は1株につき1200円で、前営業日の終値830円に44.58%のプレミアムを加えた。買付予定数は1292万5434株。買付予定数の下限は議決権ベースで3分の2以上となるように所有割合66.67%にあたる861万7000株に設定した。買付期間は2月8日~3月23日。公開買付代理人は野村証券。決済の開始日は3月30日。

N・フィールドは2003年に設立。2013年にマザーズに上場し、2015年東証1部に昇格した。

名古屋木材<7903>、MBOで株式を非公開化

名古屋木材は5日、MBO(経営陣による買収)で株式を非公開化すると発表した。同社社長の丹羽耕太郎氏が設立した新会社のNホールディングス(名古屋市)がTOB(株式公開買い付け)を実施し、全株式の取得を目指す。名古屋木材はTOBに賛同を表明している。TOBが成立すれば、名古屋木材の名古屋証券取引所2部への上場が廃止となる。

名古屋木材株の買付価格は1株につき4350円で、2月3日の終値3750円に16%のプレミアムを加えた。買付予定数は37万2219株で、買付代金は16億1900万円。買付予定数の下限は所有割合65.98%にあたる24万7300株とした。

名古屋木材は1945年12月に木材・建材の販売を目的に設立。1949年に名証2部に上場し、今日にいたる。木材・建材に続き、住宅設備機器、分譲住宅・マンション、不動産賃貸の各事業に進出し、業容を拡大した。

しかし、人口減少などで新設住宅着工が縮小に向かい、業績は停滞している。こうした中、商業施設や公共施設など非住宅の木質化需要の取り込みなど成長戦略を進めるためには、機動的な意思決定を可能とする経営体制の確立が必要だとして株式の非公開化に動くことにした。

買付期間は2月8日~3月23日。公開買付代理人は東海東京証券。決済の開始日は3月30日。

エアトリ<6191>、選挙活動支援ツール提供のセンキョを前澤ファンドに譲渡

エアトリは5日、クラウド選挙活動支援ツール「スマート選挙」を開発・提供するセンキョ(東京都港区)の全株式を、ファッション通販サイト最大手ZOZOの創業者である前澤友作氏が設立した前澤ファンド(東京都港区)に譲渡したと発表した。譲渡価額は非公表。

センキョが手がけるスマート選挙は選挙・政治活動を支援するツールで、クラウドによる名簿管理をはじめ一連の選挙活動の見える化を実現する。2019年の地方統一選挙では新人候補者を含む利用者の約9割が当選したという。

エアトリは2020年2月に投資事業の一環としてセンキョに出資したが、今回、同社が前澤ファンドから資金調達することが決まったのに伴い、保有する全株式を手放すことにした。

譲渡先の前澤ファンドは社会課題の解決や趣味の追求を事業テーマに掲げる起業家や団体に対して出資を行う会社で、前澤氏の個人資産をもとに総額100億円規模の投資を予定している。前澤ファンドには4300件余りの応募があり、13の事業に出資が決定し、その1つとしてセンキョが選ばれた。

日本電産<6594>、EV戦略強化に向けて三菱重工工作機械を買収

日本電産は5日、三菱重工業の子会社で工作機械や切削工具の製造を手がける三菱重工工作機械(滋賀県栗東市)を買収すると発表した。EV(電気自動車)用駆動モーターシステムの中核部品であるギア(歯車)の技術力を強化する。日本電産はEVモーターを成長の柱と位置づけており、工作機械事業をグループ内に取り込むことで、ギアをはじめ主要部品の内製化を進める。買収金額は非公表。買収完了は5月をめどとしている。

三菱重工工作機械は滋賀県栗東市のほか、米国、中国、インドに生産拠点を置く。従業員は1400人。売上高は2020年3月期が403億円、2021年3月期見込みが231億円。

日本電産は三菱重工工作機械の買収に合わせ、親会社の三菱重工が海外で展開する工作機械事業も傘下に収める。

前田工繊<7821>、電気牧柵・酪農用品製造のエスケー電気工業を子会社化

前田工繊は、電気牧柵など獣害対策製品や酪農用品を製造するエスケー電気工業(北海道苫小牧市)の全株式を取得し、5日付で子会社化した。前田工繊は子会社の未来にアグリ(札幌市)で獣害対策製品や牧場施設の製造を手がけており、取り扱い商材の多様化や販売網の相互活用による事業拡大を見込む。エスケー電気は1948年設立で、電気牧柵のパイオニアとして実績を積んできた。取得価額は非公表。

マネックスグループ<8698>、メタップス<6172>傘下で暗号資産関連サービスのメタップスアルファを子会社化

マネックスグループは5日、暗号資産交換事業を手がける傘下のコインチェック(東京都渋谷区)がオンチェーンのNFT(代替不可能なトークン)マーケットプレイス「miime」を提供するメタップスアルファ(東京都港区)の全株式を取得し子会社化すると発表した。コインチェックはネットワーク送金手数料が発生しないオフチェーンのNFTマーケットプレイスの開発を進めているが、オンチェーンにも対応することで早期の事業展開につなげるという。

取得価額は非公表。取得予定日は2021年2月12日。

旧村上系の投資会社シティインデックスイレブンス、MBO中の日本アジアグループ<3751>にTOBを実施

投資会社のシティインデックスイレブンス(東京都渋谷区)は4日、日本アジアグループに対して全株式取得を目的に対抗TOB(株式公開買い付け)を行うと発表した。日本アジアを巡っては同社の山下哲生会長兼社長が米投資ファンドのカーライル・グループと組んでMBO(経営陣による買収)を2020年11月初めから実施中。シティはカーライルを10円上回る1210円の買付価格を提示し、2月5日から3月22日まで買い付ける。買付代金は最大約264億円。

シティは旧村上ファンド系の投資会社で現在、共同保有者分と合わせて日本アジア株式の20.47%を所有する。TOBを通じて残る80%近い株式(2183万3880株)の買い付けを目指す。買付予定数は上限も下限も設けていない。公開買付代理人は三田証券、マネックス証券。決済の開始日は3月29日。

日本アジアの非公開化を目指すMBOは昨年11月に買付価格600円で始まった。このMBOについて、シティは買付価格が不当に安く、株主の利益を犠牲にしていると指摘し、今年1月半ばに1株840円で対抗TOBを2月上旬から始める方針を発表。MBOを主導するカーライル側は1月下旬、買付価格を600円から1200円に引き上げた。

シティが提示した買付価格1210円はTOB公表前日の終値1217円とほぼ同水準。今後、対抗TOBに対する日本アジアの意見表明とカーライル側の対応が注目される。

日本アジアは航空測量事業を中心に、太陽光、バイオマス、風力、地熱、小水力発電などのグリーン・エネルギー事業、森林事業を3本柱とする。

クスリのアオキホールディングス<3549>、能登地区で食品スーパー2店舗を経営するサン・フラワー・マリヤマを吸収合併

クスリのアオキホールディングスは、ドラッグストアを展開する全額出資子会社のクスリのアオキ(石川県白山市)が地場食品スーパーのサン・フラワー・マリヤマ(石川県輪島市。売上高6億4700万円、営業利益△100万円、純資産3700万円)を吸収合併することを決めた。食品販売を強化する一環。合併対価としてサン・フラワー・マリヤマ株主に現金を割り当て交付するが、金額は非公表。合併予定日は2021年5月21日。

サン・フラワー・マリヤマは1995年設立で、能登地区に食品スーパー2店舗を経営する。クスリのアオキは北陸・信越、東海・近畿、関東・東北の21府県にドラッグストア666店舗(うち調剤薬局併設346店舗)、専門調剤薬局6店舗の合計672店舗を持つ。近年は食品の販売に力を入れ、大型店では生鮮3品(青果・鮮魚・精肉)を取り扱っている。

ひかりホールディングス<1445>、ビル・マンション修繕工事の本田組を子会社化

ひかりホールディングスは、ビル・マンションなどの修繕工事を手がける本田組(東京都品川区。売上高1億600万円、営業利益1160万円、純資産4410万円)の全株式を取得し子会社化することを決めた。タイル・石材建築工事のセラミックワン(横浜市)など既存子会社との相乗効果が期待できると判断した。取得価額は非公表。取得予定日は2021年2月16日。

ワールド、構造改革の追加実施で約100人の希望退職募集|2年連続

ワールドは3日、構造改革の追加実施に伴い約100人の希望退職を募集すると発表した。百貨店で展開するアパレルブランドを中心に不採算の7ブランドを廃止し、来期(2022年3月期)に約450店舗を閉店する。希望退職はこれら一連の構造改革に関わるフィールズインターナショナル(神戸市)、ワールドストアパートナーズ(東京都港区)のグループ2社の40歳以上の社員(定年再雇用者を含む。店舗従事者は除く)を対象とする。募集期間は3月9日~19日(退職日は4月20日)。

ワールドは昨年9月に200人規模の希望退職を募集(応募は294人)しており、2年連続となる。新型コロナウイルス感染拡大や緊急事態宣言の再発動で年明け1月の既存店売上高は前年比59.3%(見込み)と一段と厳しい状況となり、来期以降の収益回復の道筋を確実とするためには、今期(2021年3月期)中に事業構造の転換にもう一段のアクセルを踏み込む必要があると判断した。

資生堂<4911>、パーソナルケア事業を欧州投資ファンド大手のCVCキャピタル・パートナーズに1600億円で売却

資生堂は3日、アジアを中心に「TSUBAKI」「SENKA」などのブランドでヘアケア商品やスキンケア商品を展開するパーソナルケア事業を欧州系大手投資ファンド、CVCキャピタル・パートナーズ(英国)に1600億円で売却すると発表した。ドラッグストアや量販店を主要販路とするため、価格競争が激しく、収益力に課題があった。資生堂は売却先である事業運営会社の株式を35%取得し、合弁事業として運営に引き続き関与する。

パーソナルケア事業は1959年に始まり、60年を超える歴史を持つ。女性用で数多くの著名ブランドを持つほか、男性用は「uno」などで知られ、日本をはじめ中国、アジア各国で販売している。当該事業の2019年12月期の売上高は1055億円で、全社の約10%を占める。

国内外の事業は資生堂が2021年上期中に全額出資で設立する新会社に移管し、この新会社の株式をCVCキャピタル・パートナーズ傘下のOriental Beauty Holding(OBH、東京都千代田区)に7月1日付で譲渡する予定。そのうえで資生堂はOBHの親会社の株式35%を取得して合弁事業化する。

ルネサンス<2378>、アウトドアフィットネス事業のBEACH TOWNを子会社化

ルネサンスは、海、川などの自然や公園を利用して運動を楽しむアウトドアフィットネス事業を展開するBEACH TOWN(横浜市)の株式51.7%を取得し、子会社化することを決めた。アウトドアフィットネス分野への本格参入が狙い。ルネサンスは2009年にBEACH TOWNと業務委託契約を結び、「ルネサンス アウトドアフィットネス」として一部のスポーツクラブで周辺の公園や自然を使い、「ノルディックウオーキング」「ランニング」「パークヨガ」などのプログラムを実施してきた。

BEACH TOWNは2008年設立で、日本におけるアウトドアフィットネスの第一人者とされる黒野崇氏が社長を務める。現在、同社が運営・企画制作する施設は首都圏の1都3県を中心に北海道、滋賀、京都、大阪、岡山、宮崎、鹿児島に24カ所にある。

取得価額は非公表。取得予定日は2021年4月1日。

デクセリアルズ、特別早期転身支援制度に59人が応募

電子材料・部材メーカーのデクセリアルズは2日、昨年9月から11月にかけて実施した特別早期転身支援制度に59人の応募があったと発表した。50歳以上の管理職社員を対象に50~100人程度を募った(昨年12月末までに段階的に退職)。退職加算金などに伴う関連費用約10億円を特別損失として2021年3月期決算に計上する。

セーラー万年筆<7992>、フランス販売代理店SAS Univers & Marquesを子会社化

セーラー万年筆は、フランスの販売代理店SAS Univers & Marques(モントロイ市。売上高2090万円、営業利益0千円、純資産800万円)の株式70%を取得し、子会社化することを決めた。セーラー万年筆は2000年に英国に支店を開設し、欧州での筆記具販売の拡大に取り組んできたが、英国のEU(欧州連合)離脱を受け、EU域内での拠点確保を模索していた。取得価額は非公表。取得予定日は2021年2月8日。

サノヤスホールディングス<7022>、豪州メルボルンで観覧車を運営する現地子会社をスイスROBUグループに譲渡

サノヤスホールディングスは、豪州で観覧車を運営する現地子会社Sanoyasu Rides Australia Pty Ltd(メルボルン。売上高4億9600万円、営業利益△2810万円、純資産6億5200万円)の全株式を、リヒテンシュタインのVeyron Stiftungに譲渡した。Veyron Stiftungは世界各地で観覧車建設・運営事業を展開するスイスROBUグループを傘下に持つ。譲渡価額は約2400万円。譲渡日は2021年1月31日。

サノヤスHDは子会社を通じて2013年から豪メルボルンで大観覧車の運営を手がけてきたが、現地のレジャー産業を取り巻く事業環境が厳しさを増していたところに、コロナ禍による休業の影響などが重なり、業績が低迷していた。

インターネットインフィニティー<6545>、福祉用具レンタル・販売などのフルケアを子会社化

インターネットインフィニティーは、福祉用具や医療機器のレンタル・販売、住宅改修などを手がけるフルケア(広島市。売上高5億8000万円、営業利益0百万円、純資産1億3800万円)の全株式を取得し子会社化することを決めた。中国地方への営業エリア拡大を図る狙い。取得価額は3億3500万円。取得予定日は2021年4月1日。

インターネットインフィニティーはリハビリ型通所介護「レコードブック」やケアマネジャー向け介護専門サイト「ケアマネジメント・オンライン」などを展開している。

ジョイフル本田<3191>、傘下のジョイフルアスレティッククラブを「ゴールドジム」運営のTHINKフィットネスに譲渡

ジョイフル本田は、スポーツクラブ3店舗(茨城県2、千葉県1)を運営する全額出資子会社のジョイフルアスレティッククラブ(茨城県土浦市)の株式67%を、スポーツクラブ「ゴールドジム」を展開するTHINKフィットネス(東京都江東区)に譲渡することを決めた。ジョイフル本田は引き続き株式33%を保有し、共同経営の事業形態に移行する。譲渡価額は非公表。譲渡予定日は2021年3月1日。

ソニー<6758>、米音楽出版社コバルト・ミュージックから音楽配信サービス「AWAL」事業を取得

ソニーは2日、音楽事業統括子会社ソニー・ミュージックエンタテインメント(SME)を通じて、米音楽出版社コバルト・ミュージック・グループが展開する音楽配信サービス「AWAL」事業と音楽の著作隣接権管理事業を買収する契約を締結したと発表した。買収金額は約452億円(4億3000万ドル)。

「AWAL」はメジャー(大手)に属さないインディーズアーティストを主な対象とし、音楽配信サービスを提供している。アーティスト側は初期費用が発生せず、配信収益から一定の手数料を支払う仕組み。SMEは傘下にインディーズ(独立系)向け音楽配信会社の米オーチャードを持つが、新たに「AWAL」を取り込むことで、サービス領域がレコードレーベルにととまらずDIY(自作型)アーティストにまでより拡大する。

買収完了は関係当局の承認・許可を前提にしており、現時点で未確定。

飛島建設<1805>、ITシステム開発のアクシスウェアを子会社化

飛島建設は、ITシステム開発のアクシスウェア(東京都中央区。売上高9億5700万円)の全株式を取得し、1日付で子会社化した。DX(デジタルトランスフォーメーション)の加速による次世代事業運営体制の構築に備える。アクシスウェアは2006年設立。取得価額は非公表。

ユアサ商事<8074>、持ち分法適用関連会社で業務用システム開発のシーエーシーナレッジを子会社化

ユアサ商事は持ち分法適用関連会社で業務用システム開発のシーエーシーナレッジ(東京都中央区)の株式を追加取得し1日付で子会社化した。49%だった持ち株比率を51%に引き上げた。IT関連領域の事業強化が目的。取得価額は非公表。

シーエーシーナレッジは1989年にユアサ商事の情報子会社化として設立。2002年に独立系IT企業のシーエーシー(東京都中央区)の傘下となったが、ユアサ商事グループにおける基幹システムの開発・運用・保守の業務委託先として緊密な関係を維持していた。子会社化に伴い、シーエーシーナレッジの社名を「ユアサシステムソリューションズ」に4月1日付で変更する予定。

アウトソーシング<2427>、新潟県上越市で業務請負・派遣業を手がける新生産業を子会社化

アウトソーシングは、業務請負や派遣業を手がける新生産業(新潟県上越市)の全株式を取得し、1日付で子会社化した。取得価額は非公表。新生産業は2006年設立で、アウトソーシング傘下となることで地場以外の人材確保など一層の事業拡大を目指す。

JMホールディングス<3539>、群馬県太田市でショッピングセンター「ニコモール」運営の田園都市未来新田を子会社化

JMホールディングスは、群馬県太田市内でショッピングセンター「ニコモール」を運営・管理する田園都市未来新田(群馬県太田市。売上高4億3100万円、営業利益1億2200万円、純資産9億4100万円)を子会社化することを決めた。89%の株式を追加取得し、現在7.7%の持ち株比率を96.7%に高める。取得価額は非公表。取得予定日は2021年2月15日。

JMホールディングスは関東圏を中心に食品スーパー「ジャパンミート生鮮館」「ジャパンミート卸売市場」、業務用スーパー「肉のハナマサ」などを展開する。今回子会社化する田園都市未来新田が運営する「ニコモール」には「ジャパンミート生鮮館新田店」が出店している。

フマキラー<4998>、スイス農薬・種苗大手シンジェンタの日本法人からフラワー事業を取得

フマキラーは、スイスの農薬・種苗大手シンジェンタの日本法人であるシンジェンタジャパン(東京都中央区)からフラワー事業(種子、挿し穂など)を取得することを決めた。種苗代理店や花卉生産者、ホームセンター、公園事業者などに対し、フマキラーのガーデニング製品と同時提案することで事業拡大を目指す。取得価額は非公表。取得は数カ月以内に完了するとしている。

シンジェンタジャパンは1992年に設立し、フラワー事業のほか、アグリビジネス事業、野菜種子事業、プロフェッショナルソリューション事業(ゴルフ場用農薬など)を日本で展開している。

ウイルコホールディングス<7831>、情報誌制作子会社の関西ぱどを個人に譲渡

ウイルコホールディングスは、全額出資子会社で生活情報誌制作の関西ぱど(大阪市。売上高13億2000万円、営業利益△6800万円、純資産1億8400万円)の全株式を、富岡紀幸氏に譲渡することを決めた。グループ内の経営資源の最適配分の一環。譲渡価額は1億3100万円。2021年2月1日に全株式の61%、4月30日に残る39%を譲渡する予定。

ウイルコHDは2014年6月に関西ぱどを子会社化したが、近年は赤字体質が恒常化していた。

スタンレー電気、特別転進支援施策に155人応募|予定の半数にとどまる

スタンレー電気は29日、退職者を募る特別転進支援施策に155人の応募があったと発表した。49歳以上60歳未満で勤続10年以上の基幹社員を対象に300人程度を予定していたが、応募は半数にとどまった。募集期間は2021年1月7日~13日(退職日は2月28日。一部社員は3月31日)。2021年3月期決算に特別退職金など関連費用約15億円を特別損失として計上する。

主力の自動車ランプが売上高の約8割を占めるが、新型コロナウイルス感染拡大に伴い自動車業界で生産停止や減産が広がるなどの影響で業績が落ち込んでいる。

同社は特別転進支援施策の実施に合わせて、現在60歳の定年年齢を65歳に引き上げる定年延長制度の導入を決めた。

東京コスモス電機、30人程度の特別退職者を募集

東京コスモス電機は29日、30人程度の特別退職者を募集すると発表した。募集期間は3月1日~12日。退職日は4月30日とする。産業機器用可変抵抗器(ポテンショメーター)、車載用電装品を主力製品とするが、新型コロナウイルス感染拡大などの影響で業績が悪化しており、要員の適正化や人員効率向上を図る。特別退職加算金を上乗せ支給し、再就職を支援する。

佐鳥電機、30人程度の希望退職を実施|2年連続で募集

エレクトロニクス商社の佐鳥電機は29日、間接部門の正社員を対象に30人程度の希望退職を募集すると発表した。同社は昨年3月に特別転進支援施策としてグループを含めて60人程度の退職者(46人応募)を募っており、2年連続の人員合理化となる。新型コロナウイルス感染拡大の影響や主要取引先との特約店契約の解消などを受けた収益構造改革の一環で、人員構成の最適化を一層進めるとしている。

募集期間は3月15日~31日(退職日は5月30日)。所定の退職金に特別加算金を上乗せ支給し、再就職を支援する。

フォーサイド<2330>、子会社の映像制作事業を広告業のallfuzに譲渡

フォーサイドは子会社のフォーサイドメディア(東京都中央区)が手がける映像制作事業を、広告業のallfuz(東京都渋谷区)に譲渡することを決めた。アーティストのミュージックビデオやライブDVDの制作を主力としているが、新型コロナウイルス感染拡大の影響で受託していた制作案件の延期や中止が相次いでいた。譲渡価額は非公表。譲渡予定日は2021年1月31日。

帝人<3401>、富士フイルム傘下で再生医療製品開発のジャパン・ティッシュ・エンジニアリング<7774>をTOBで子会社化

帝人は29日、再生医療製品の開発に取り組むジャパン・ティッシュ・エンジニアリングの子会社化を目的にTOB(株式公開買い付け)を実施すると発表した。バイオ医療領域の事業拡大が狙い。買付代金は最大約216億円。ジャパン・ティッシュ株式の50.13%を持つ筆頭株主の富士フイルムは全株式をTOBに応募する。ジャパン・ティッシュのジャスダック上場は維持される。同社はTOBに賛同している。

ジャパン・ティッシュ株の買付価格は1株につき820円で、TOB公表前日の終値644円に27.33%のプレミアムを加えた。買付予定数の上限は所有割合64.98%にあたる2638万9900株。下限は富士フイルムの保有分の50.13%で、TOBの成立は事実上確定している。買付期間は2月1日~3月2日。公開買付代理人はSMBC日興証券。決済の開始日は3月9日。

ジャパン・ティッシュは眼科用医療機器メーカー大手のニデック(愛知県蒲郡市)を中心に再生医療ベンチャーとして1999年に設立。生物から採取した細胞を用いて組織や臓器を人工的に作り出すティッシュ・エンジニアリングと呼ばれる医療技術の確立を目指している。2007年にジャスダックに上場。2010年に富士フイルムホールディングス傘下の富士フイルムが同社の第三者割当増資を引き受け、筆頭株主となっていた。現在第2位株主のニデックは10.41%を引き続き保有する。

アウトソーシング<2427>、電気通信工事関連の技術者派遣を手がけるアイテックを子会社化

アウトソーシングは傘下企業を通じて、電気通信工事関連の技術者派遣を手がけるアイテック(千葉県野田市)の全株式を取得し子会社化することを決めた。アイテックは2011年設立で、移動体通信の基地局建設や建柱工事を強みとする。取得価額は非公表。取得予定日は2021年2月1日。

技術者派遣大手のビーネックスグループ<2154>と夢真ホールディングス<2362>、2021年4月に合併

技術者派遣大手のビーネックスグループ(東証1部)と夢真ホールディングス(ジャスダック)は29日、2021年4月に合併すると発表した。新社名は「夢真ビーネックスグループ」。ビーネックスは機械・電機・電子系、夢真は建設(施工管理)系の技術者派遣を主力とし、顧客の重複がほぼなく、統合効果が大きいと判断した。需要が拡大するIT領域での採用・人材育成力の強化などにつなげる。

ビーネックスを存続会社とし、夢真は3月30日付で上場廃止となる見通し。合併比率はビーネックス1:夢真0.63で、夢真1株にビーネックスの株式0.63株を割り当てる。合併後の新会社の会長にビーネックスの西田穣社長、社長に夢真の佐藤大央社長が就く予定。両社の直近売上高を合計すると約1400億円(ビーネックス817億円、夢真586億円)。

ビーネックスは1997年設立で、連結従業員1万8125人。夢真は1980年に設立し、同9848人。

SREホールディングス<2980>、システム受託開発の九州シー・アンド・シーシステムズを子会社化

SREホールディングスは、システム受託開発の九州シー・アンド・シーシステムズ(福岡市。売上高4億9300万円)の全株式を取得し子会社化することを決めた。AI(人工知能)を活用した不動産価格推定などのコンサルティングツールの改善や新商品開発につなげる。取得価額は非公表。取得予定日は2021年4月以降。

九州シー・アンド・シーシステムズは1987年に設立し、30年以上の業歴を持つ。流通・金融を中心に人事や営業支援に関するシステム開発で実績を積んできた。SREホールディングスは不動産仲介と取引テータに基づくAIクラウド・コンサルティング事業を展開する。

セキュアヴェイル<3042>、システム受託開発子会社のインサイトをアステックコンサルティングに譲渡

セキュアヴェイルは、システム受託開発子会社のインサイト(大阪府豊中市。売上高2億8300万円、営業利益1140万円、純資産3460万円)の全株式を、アステックコンサルティング(大阪市)に譲渡することを決めた。新型コロナ下におけるグループ内の業務見直しの一環。譲渡価額は非公表。譲渡予定日は2021年2月12日。

譲渡先のアステックコンサルティングは製造業に特化したコンサルティング業務を展開している。これにインサイトの受託システム開発を組み合わせることで相乗効果を引き出し、事業拡大につなげる。

アイカ工業<4206>、台湾DSMコーティング・レジンから工場と付随するUV硬化型コーティング事業を取得

アイカ工業は台湾子会社を通じて、化学工業用原料・塗料メーカーの現地DSMコーティング・レジン(桃園市)の大園工場(同)とこれに付随するオーバープリントワニス用UV(紫外線)硬化型コーティング剤事業を取得することを決めた。対象事業の直近売上高は約12億円。取得価額は約14億3000万円。取得は2021年6月中旬を予定する。

アイカ工業は2018年に、靴・繊維・日用品用途のウレタン樹脂やアクリル系モノマー・オリゴマーなどを製造販売する台湾Evermore Chemical Industry Co.,Ltd.(南投市)を子会社化した。DSMコーティング・レジンをグループに迎えることで、台湾、東南アジアでの事業拡大につなげる。

オーテック<1736>、アサヒホールディングス<5857>傘下で放射冷暖房システム設計・施工のインターセントラルを子会社化

オーテックは、アサヒホールディングス傘下で放射冷暖房システムの設計・施工を手がけるインターセントラル(東京都中央区。売上高23億2000万円、営業利益3億7200万円、純資産23億7000万円)の全株式を取得することを決めた。オーテックは空調自動制御システムの設計・施工の「環境システム事業」と管工機材と住宅設備機器を販売する「管工機材事業」を両輪とするが、いずれの部門でも相乗効果が見込めると判断した。取得価額は35億7600万円。取得予定日は2021年3月1日。

インターセントラルは1974年に設立。放射熱を利用した放射冷暖房システムや電気暖房機器はビルのエントランス、病院、空港、図書館などで採用実績を積んできた。

テックファームホールディングス<3625>、自動車業界向けソフト開発子会社のEBEをツリー・エイトに譲渡

テックファームホールディングスは、自動車業界向けソフト開発子会社のEBE(東京都中央区。売上高13億7000万円、営業利益△1億500万円、純資産1億7200万円)の株式57.5%を、ツリー・エイト(東京都目黒区)に譲渡することを決めた。譲渡価額は非公表。譲渡予定日は2021年2月1日。併せて、EBEに対する貸付金など約7億3000万円の債権を放棄する。

テックファームホールディングスは中古車や修理・解体、チューニングなど自動車アフターマーケットにかかわる事業拡大の一環として2015年3月にEBEを子会社化した。しかし、当初想定した事業計画と開きが生じていたうえ、新型コロナウイルス感染拡大の影響で顧客のシステム投資に慎重姿勢が急速に強まるなど、収益確保が一段と困難になっていた。

株式譲渡先のツリー・エイトは風力、太陽光、地熱、バイオマスなど再生可能エネルギー関連の事業を手がけている。

サンフロンティア不動産<8934>、都内でビル清掃を手がける日本システムサービスを子会社化

サンフロンティア不動産は傘下企業を通じて、オフィスビルの清掃事業を手がける日本システムサービス(東京都港区)の全株式を取得し、29日付で子会社化した。グループ内における都心の清掃事業の基盤拡充が狙い。日本システムサービスは1979年に創業し、都心5区(千代田、中央、港、新宿、渋谷)を中心に都内442棟のビル清掃を受託する。取得価額は非公表。

タイCPグループのシノバイオファーマシューティカル、医薬品開発のLTTバイオファーマにTOB

シノバイオファーマシューティカルリミテッド(ケイマン諸島。香港証券取引所に上場)は27日、医薬品開発のLTTバイオファーマ(東京都港区。2011年に東証マザース上場を廃止)に対してTOB(株式公開買い付け)を実施すると発表した。TOBを通じて株式を買い増し、グループ企業との共同保有分と合わせて現在24.13%の所有割合を49.37%に引き上げる。LTTバイオに関して戦略的パートナーとしての位置づけを明確にするのが狙い。

LTTバイオ株の買付価格は1株3万4000円。買付予定数は3万3280株(所有割合25.24%に相当)。買付代金は11億3152万円。買付期間は1月27日~3月11日。公開買付代理人は三田証券で、決済の開始日は3月25日。LTTバイオはTOBに「積極的に賛同する」としている。

買付者のシノバイオはタイの巨大企業集団であるチャロン・ポカパン(CP)グループに属し、グループ内で製薬・医療事業を担う。シノバイオは現在、中国を主軸に製薬事業を手がけているが、中国国内での競争激化などに伴い、グローバル展開が課題となっている。このため、かねて結び付きが深かったLTTバイオとの資本関係をさらに強化する。

シノバイオ傘下で中国における中核子会社の北京泰德制药股份有限公司は1995年、LTTバイオの前身企業と中日友好病院(北京の政府系病院)と合弁で設立された。

大阪油化工業<4124>、工場排水濾過装置メーカーのカイコーを子会社化

大阪油化工業は工場排水濾過装置メーカーのカイコー(さいたま市。売上高2億4800万円、営業利益3900万円、純資産2340万円)の全株式を取得し子会社化することを決めた。カイコーが持つ濾過精製技術、小型排水処理装置の設計ノウハウを取り込み、大阪油化の主力製品である蒸留装置の総合提案力を高め、中長期的な収益力強化につなげる。取得価額は非公表。取得予定日は2021年1月29日。

アウトソーシング<2427>、豪人材サービスのHorizonOne Recruitment を子会社化

アウトソーシングは豪州子会社を通じて、同国の人材サービス会社HorizonOne Recruitment Pty Ltd (キャンベラ)の全株式を取得し子会社化することを決めた。HorizonOneは政府や自治体など公共セクター向けホワイトカラー人材の紹介・派遣を手がける。アウトソーシングは事業安定化の一環として近年、主力である製造業系とはサイクルが異なる分野や景気変動などの影響を受けにくい公共系分野での人材サービス事業を国内外で拡大している。取得価額は非公表。取得予定日は2021年1月29日。

HorizonOneは2008年に設立。首都キャンベラを本拠とし、連邦政府との結び付きを強みの一つとする。アウトソーシングは豪州での展開に関し、これまでシドニーに比べて手薄だったキャンベラでのシェア拡大につなげる。

アウトソーシング<2427>、北九州で人材派遣を手がけるセレクトスタッフを子会社化

アウトソーシングは、人材派遣業のセレクトスタッフ(北九州市)の全株式を取得し子会社化することを決めた。セレクトスタッフは2001年設立で、九州で物流系や食品工場などコロナ禍の影響が少ない派遣先を主力とする。グループの事業安定化と業容拡大に向けた取り組みの一環。取得価額は非公表。取得予定日は2021年2月1日。

東京インキ<4635>、紙加工・建築用塗料メーカーの荒川塗料工業を子会社化

東京インキは、紙加工用塗料や建築用塗料の製造を手がける荒川塗料工業(さいたま市。売上高12億8000万円)の全株式を取得し子会社化することを決めた。両社の製品は事業領域が競合せず、インキ事業の拡大余地が大きいと判断した。取得価額は非公表。取得予定日は2021年1月29日。

荒川塗料工業は1949年に創業し、塗料・水性光沢インキで長年の実績とブランド力を持つ。近年は建材用コート剤など今後伸びが期待される製品も展開中。

日本コンクリート工業<5269>、東北電力<9506>傘下でコンクリートポール・パイル製造の東北ポールを子会社化

日本コンクリート工業は、東北電力傘下でコンクリートポール・パイプを製造する東北ポール(仙台市。売上高104億円、営業利益2億5800万円、純資産68億3000万円)を子会社化することを決めた。株式を追加取得し、現在6.4%の持ち株比率を64.3%に高める。5G(次世代通信規格)ネットワーク整備、国土強靭化対策などへの対応力を強化する。両社はポール・パイルの製造技術、パイルの施工技術の供与、営業協力などを通じて良好な関係を築いていた。

取得価額は非公表。取得予定日は2021年7月30日。

セイコーエプソン<6724>、ICテストハンドラー事業を兼松<8020>に譲渡

セイコーエプソンは、ICテストハンドラー事業を総合商社の兼松に譲渡することを決めた。商品構成の適正化の一環。ICテストハンドラーはパッケージング後の半導体の動作試験の際に用いられる搬送装置で、当該事業の部門売上高は30億~40億円という。譲渡価額は非公表。譲渡は2021年4月上旬に予定。

アマナ<2402>、撮影・CGなどビジュアル制作事業子会社のアンを経営陣に譲渡

アマナは、撮影・コンピューターグラフィックス(CG)を中心とするビジュアル制作事業を手がける全額出資子会社のアン(東京都品川区。売上高3億3300万円、営業利益1300万円、純資産9000万円)の株式61%を、同社社長の兼子弘政氏に譲渡することを決めた。固定費の一部変動費化を進め、効率的なグループ運営管理体制を実現する狙い。アンの設立は2001年。譲渡価額は80万円。譲渡予定日は2021年2月1日。

オリンパス<7733>、オランダ医療機器メーカーのクエスト・フォトニック・デバイセズを子会社化

オリンパスはドイツ子会社を通じて、医療用蛍光イメージング(視覚)システムの開発・製造を手がけるオランダのクエスト・フォトニック・デバイセズ(売上高3億9600万円、営業利益1億2000万円、純資産4億7400万円)を買収することを決めた。約46億円で全株式を取得する。ほかに買収後の企業業績に応じた条件付き対価(アーン・アウト)として最大約18億円。取得予定日は2021年2月8日。

蛍光イメージングは外科手術に際し、通常の白色光の下では観察が難しい組織や病変を可視化する技術で、クエストはこの分野の先進的企業。オリンパスの持つ外科手術用内視鏡システムと組み合わせ、開腹手術・腹腔鏡手術の両方をカバーする高品質なイメージングサービス提供につなげる。

NOK、基板製造子会社の日本メクトロンで実施した希望退職に246人応募

NOKは27日、フレキシブルプリント基板(FPC)製造子会社の日本メクトロン(東京都港区)で実施した希望退職に246人の応募があったと発表した。300人程度を予定人員として2020年11月1日~12月31日に募った。3月31日までに退職完了する予定。所定の退職金に特別加算金を上乗せ支給し、再就職を支援する。NOKは2021年3月期に特別加算金など関連費用約62億円を特別損失として計上する予定。

フリージア・マクロス<6343>、持分法適用会社化を目指して日邦産業<9913>にTOB

フリージア・マクロスは、日邦産業株のTOB(公開買い付け)を実施すると発表した。資本業務提携の強化により日邦産業の顧客提案力の向上と仕入れコストの低下というシナジー効果を実現し、持分法適用会社化を通じてフリージア・マクロスの業績向上につながると期待している。TOB後もフリージア・マクロスの株式保有割合は最大で27.57%にとどまり、日邦産業の上場は維持される見通し。

一方、日邦産業は「今回のTOBは一方的かつ突然に行われたものである」とし、「公開買付届出書の内容などを精査した上で、速やかに見解を公表する」としている.

TOB価格は1株当たり930円で、公表前営業日での終値528円に76.13%のプレミアムをつけた。買付予定数は71万4800株。応募総数が2万5000株を下回った場合は、買付を実施しない。買付代金は約6億6500万円。公開買付代理人は三田証券。決済開始日は3月19日。

東京エネシス<1945>、日立プラントコンストラクションから火力発電設備の設計・施工事業を取得

東京エネシスは、日立プラントコンストラクション(東京都豊島区)から火力発電設備の設計・施工に関する事業(売上高122億円)を取得することを決めた。中核と位置づける電力設備の建設・保守事業を拡充するのが狙い。日立プラントコンストラクションの技術力や人材を取り込み、生産性向上やグローバル展開、協力会社体制を活用した施工力強化などの相乗効果を見込む。取得価額は22億~28億円。取得予定日は2021年7月1日。

マネックス証券<8698>、新生銀行<8303>から投資信託保護預かり口座に関する事業を取得

マネックス証券は27日、新生銀行の投資信託保護預かり口座に関する事業を会社分割により取得すると発表した。同日、マネックス証券、新生銀行、同行傘下の新生証券の3社が基本合意した金融商品仲介業務にかかる包括提携の一環。取得する投資信託(預かり総資産)は2867億円(2020年3月期)。2021年3月中をめどに最終契約を結び、2022年から新体制で運営を始める予定。

エディオン<2730>、システム開発のHampsteadなどを傘下に持つPTNを子会社化

エディオンは、システム開発や印刷事業などをグループ企業を通じて手がけるPTN(東京都新宿区)の全株式を取得し、子会社化することを決めた。サービス基盤やマーケティング体制の強化につなげる狙い。

PTNは持ち株会社で、傘下に受注管理システム開発やデジタルマーケティング事業のHampstead(東京都品川区)、印刷事業のプライムステーション(東京都新宿区)、プログラミング教室運営のEdBank(東京都品川区)、英会話サッカースクール運営のBRIDGEs(東京都渋谷区)を子会社に持つ。

取得価額は非公表。取得予定日は2021年2月8日。

モブキャストホールディングス<3664>、ゲームタイトル「キングダム乱ー天下統一への道ー」をでらゲーに譲渡

モブキャストホールディングスは、傘下のモブキャストゲームス(東京都港区)が展開するゲームタイトル「キングダム乱-天下統一への道-」(売上高約8億円)を共同開発先の「でらゲー」(東京都渋谷区)に譲渡することを決めた。対象とするゲームタイトルの損失解消が目的。譲渡価額は0円。譲渡予定日は2021年1月28日。

モブキャストHDは2020年3月に、戦略外であるスポーツ系ゲームタイトルの一部を譲渡するなど、選択と集中を進めている。

ミナトホールディングス<6862>、システム開発のアイティ・クラフトを子会社化

ミナトホールディングスは、システム開発のアイティ・クラフト(東京都中央区)の全株式を取得し子会社化することを決めた。ミナトHD傘下でWeb構築などを手がける日本ジョイントソリューションズ(東京都中央区)がアイティ・クラフトとシステム開発案件に共同で取り組んだ実績があり、グループ化により一層の相互補完が期待できると判断した。取得価額は非公表。取得予定日は2021年2月1日。

アイティ・クラフトは2007年設立で、金融系の業務システム開発に強みを持つ。

サコス<9641>、電気設備工事の親和電気を子会社化

サコスは、電気設備工事業の親和電気(大阪府守口市。売上高5億1600万円、営業利益0百万円、純資産1億3600万円)の全株式を取得し子会社化することを決めた。サコスが手がける業務の一つである発電機レンタルで新たな需要開拓につながると判断した。親和電気は1964年設立。取得価額は非公表。取得予定日は2021年2月9日。

 

 

 

 

情報提供:株式会社ストライク

外食産業に関する実態調査(2021年1月公開分)

 

 

◇上場企業(外食産業)の月次売上高動向調査(2020年12月分)

忘年会など年末需要消失、各社減少幅拡大
~ 65社中10社で前年同月の半分以下に ~

 

1月7日に1都3県(その後2府5県追加)に対して昨年4月以来となる緊急事態宣言が発出された。営業時間の短縮要請に伴い、協力金による支援はなされているものの、もとより忘年会や新年会需要の消失で苦境に立たされている飲食店の先行きの見えない状況が続く。

帝国データバンクでは、外食事業を展開している上場企業(または上場グループの中核事業会社)において、1月28日時点でHPなどで月次売上高データの確認できた65社について、全店実績を集計し、分析した。

※直営店とFC店の合計をリリースしている企業は、直営店とFC店の合計値で集計。直営店のみをリリースしている企業は直営店のみの数値を集計した

※月次売上高の集計方法等は、リリース企業の手法・方針に準ずる

 

※詳細はこちら

 

 

◇居酒屋経営業者の倒産動向調査(2020年)

居酒屋倒産189件で過去最多を更新
~ 地域別では「近畿」、都道府県別では「東京都」が最多 ~

 

忘年会や新年会などの自粛で大ダメージを受けている居酒屋経営業者。そうしたなか、再度の緊急事態宣言の発出により、先行きの見通しが立たない状況が続く。

帝国データバンクでは、居酒屋経営業者の倒産(※)動向について集計・分析した。

※「酒場,ビヤホール」を主業とする事業者(法人・個人事業者)で、法的整理かつ負債1000 万円以上を対象としている

 

※詳細はこちら

 

 

◇飲食店の倒産動向調査(2020年)

飲食店倒産は780件で過去最多
~ 業態別では「酒場・ビヤホール」が最多 ~

 

帝国データバンクでは、2020年(1月~12月)の飲食店事業者の倒産(※)動向について集計・分析した。

※飲食事業を主業とする事業者(法人・個人事業者)で、法的整理かつ負債1000 万円以上を対象としている

 

※詳細はこちら

 

 

 

 

 

 

情報提供元(出所):株式会社帝国データバンク

[解説ニュース]

譲渡所得の計算上、概算取得費を適用すべき場合、取得費を推定できる場合

 

〈解説〉

税理士法人タクトコンサルティング(遠藤 純一)

 

 

[関連解説]

■小規模宅地等の評価減『特定事業用宅地等』

■【Q&A】等価交換事業が行われた場合に適用を受けることが出来る譲渡所得の特例

 

1.土地等の概算取得費の特例の概要


土地等の分離課税の長期譲渡所得課税の対象となる資産を売却した時の譲渡所得の計算は、譲渡収入金額から取得費と譲渡費用を控除することで行います。しかし、取得当時の契約書などがなく、実際にいくらで取得したかわからない土地等を譲渡する場合もあります。この場合は、譲渡所得の計算上、売買時の収入金額の5%を取得費とすることが認められています。これを長期譲渡所得の概算取得費控除と言います(措法31の4)。

 

これは、原則として、昭和27年12月31日以前から引き続き所有していた土地等や建物等について適用されるものですが、昭和28年1月1日以降に取得した土地や建物等の取得費の計算でも収入金額の5%で概算しても差支えないとされています(措法通31の4 −1)。また、取扱いで短期譲渡所得の計算でも5%の概算取得費の控除が認められています。

 

ただ取得費が収入金額の5%では譲渡所得の金額が大きくなる傾向にあるため、納税者としては少しでも節税したい思いはあるでしょう。

 

そこで、概算取得費よりも高額な「資産取得時の時価」が推定できれば、その推定金額で申告や更正の請求をしたいところです。

 

2.市街地価格指数を基に取得費を推定する方法


平成12年11月16日の国税不服審判所裁決では、土地建物を一括して譲渡したケースで、取得費がわからなかったため、それほど償却の進んでいない築4年の建物について着工建築物構造単価から建物の取得費を割り出し、これを譲渡対価の総額から控除して土地の譲渡価額を求め、取得時の六大都市を除く市街地価格指数(住宅地)の割合を乗じて土地の取得費を算定する方法を合理的としたものでした。

 

市街地価格指数は日本不動産研究所が不動産鑑定士の価格調査によりまとめている資料で、土地の取得価額がわからないときにこれを活用する方法が有望とされています。

 

ただし市街地価格指数(住宅地)等にも限界はあります。平成26年3月4日の国税不服審判所の裁決では、六大都市には含まれていない所在地の土地の取得費について、六大都市市街地価格指数を用いて納税者が畑の取得費を再計算し更正の請求をした事案では、国税審判所は「所在地や地目の異なる六大都市市街地価格指数を用いた割合が、問題の土地の地価の推移を適切に反映した割合であるということはできない」として、納税者の再計算を認めませんでした。市街地価格指数を利用するには、上記のような注意点があります。

 

3.株式の取得費を推定する方法


株式を譲渡した場合にも、取引報告書を保存していないケースなどで、取得価額がわからないことがあります。この場合、譲渡した同一銘柄の株式等について譲渡収入金額の5%を概算取得費とする取扱いが認められています(措法通37の10・37の11共-13)。

 

しかし名義書換日を調べて取得時期とし、その時期の相場(終値)で取得価額を算定することも、合理性を有する取得価額の把握方法として知られています。
最近の国税不服審判所の事例でも、この方法が認められています(令和元年11月28日)。

 

大阪国税局の「誤りやすい事例 株式等譲渡所得関係」では、株式の取得価額がわからない場合の対応について次のように記載しています。

 

1 取引報告書を保存していない場合で、過去10 年間に証券業者で購入したものは、その証券業者で確認の上、取得価額を算定する。
2 取引報告書又は1 の方法により確認できない場合で、日記帳、預金通帳などの本人の手控えにより取得価額が分かればそれによる。
3 2によっても確認できない場合には、その上場株式等の名義書換時期を調べてその時の相場により取得価額を算定する。

 

 

なお、 譲渡価額の5 %の方が有利な場合は、これを取得費として計算して差し支えない。

 

 

 

 

税理士法人タクトコンサルティング 「TACTニュース」(2021/01/26)より転載

[M&Aニュース](2021年1月12日〜2021年1月22日)

◇IMAGICA GROUP、グループで100人程度の希望退職を募集、◇常磐開発へのMBO、買付価格を1200円引き上げ9000円に、◇歯愛メディカル<3540>、電力小売り子会社のワンレクトホールディングスを経営陣に譲渡、◇サニーサイドアップグループ<2180>、コミュニケーション支援子会社のENGAWAをAnyMind Groupに譲渡、◇三陽商会、150人程度の希望退職を募集|セカンドキャリア支援制度から切り替え、◇三井松島ホールディングス<1518>、住宅部材製造のシステックキョーワを子会社化、◇ユーグレナ<2931>、スキンケアブランド「あきゅらいず」展開のLIGUNAを子会社化、◇LINE、Z ホールディングス<4689>へのTOBを開始、◇クレアホールディングス<1757>、感染症検査装置の販売取り扱いのオンサイトスクリーンを子会社化、◇トーカイ<9729>、中日本信和から福祉用具貸与・販売事業などを取得 ほか

 

IMAGICA GROUP、グループで100人程度の希望退職を募集

IMAGICA GROUPは22日、本体と映像制作サービス事業を手がける中核子会社のIMAGICA Lab(東京都品川区)で希望退職者を募ると発表した。新型コロナウイルス感染拡大で国内映像市場が厳しさを増す中、グループ事業再編など抜本的な構造改革の一環として打ち出した。本体で10人程度、IMAGICA Labで90人程度の合計100人程度を募集する。退職日は3月31日付とする。割増退職金を支給し、再就職を支援する。

IMAGICA Labは4月1日付でエンターテインメント、テレビ番組・CM、ゲーム・グラフィック関連など分野別に5つの子会社に分割・再編される予定。

常磐開発へのMBO、買付価格を1200円引き上げ9000円に

常磐開発に対してTOB(株式公開買い付け)を実施中のエタニティ(福島県いわき市)は22日、買付価格を1200円引き上げて9000円にすると発表した。このTOBはMBO(経営陣による買収)の一環として11月中旬から行われているが、常磐開発株の市場価格が買付価格の7800円を上回る高値圏が続き、成立が見込めない状況にあった。買付価格の引き上げは今回が初めて。併せて1月25日までとしていた買付期間を2月9日まで11営業日延長した(延長は2度目)。

買付主体のエタニティは常磐開発会長の佐川藤介氏が設立し、TOBを通じてジャスダックに株式を上場する常磐開発の非公開化を目指している。常磐開発は1960年に常磐興産の前身である常磐炭礦の磐城砿業所から土建、開削、ボーリング部門などが分離・独立して発足した。筆頭株主は株式12.76%を保有する常磐興産(東証1部)。

歯愛メディカル<3540>、電力小売り子会社のワンレクトホールディングスを経営陣に譲渡

歯愛メディカルは、電力小売り事業子会社のワンレクトホールディングス(金沢市。売上高900万円、営業利益△300万円、純資産△1200万円)の全保有株式(所有割合60%)を、ワンレクトHDの小田柿陽介社長ら2氏に22日付で譲渡した。譲渡価額は非公表。

歯愛メディカルは昨年7月に新電力の石川電力(金沢市)と福井電力(福井市)を傘下に持つワンレクトHDを買収したが、2021年に入り、寒波や発電燃料不足を受けた卸電力価格の急騰で新電力事業を取り巻く環境が不透明となる中、経営資源の配分を見直すことにしたという。

歯愛メディカルは歯科診療用品の通販大手。経営多角化の一環として2016年に新電力事業に参入し、歯科医院、クリニックを中心に全国1万3000件を超える契約先に電力を販売している。新電力事業の拡充に向けて昨夏、グループに迎えたのがワンレクトHDだった。

サニーサイドアップグループ<2180>、コミュニケーション支援子会社のENGAWAをAnyMind Groupに譲渡

サニーサイドアップグループは、外国人観光客向けコミュニケーション支援や外国語メディア運営を手がける子会社のENGAWA(東京都新宿区。売上高5億9500万円、営業利益△1億6200万円、純資産534万円)の全保有株(所有割合53.12%)を、D2C(ECサイトを通じた直販)プラットフォーム事業のAnyMind Group(東京都港区)に譲渡することを決めた。譲渡価額は約8100万円(ほかにAnyMind Group株式245株)。譲渡予定日は2021年1月29日。

サニーサイドはENGAWAの株式30%余りを保有し、持ち分法適用関連会社としてきたが、譲渡交渉を円滑に進めるため、昨年12月に持ち株比率を50%超に高め。一時的に子会社化した経緯がある。譲渡先のAnyMind Groupはアジア圏や中東、インド地域の17拠点でD2Cプラットフォーム事業を展開する。

IMAGICA GROUP<6879>、字幕・吹替の米国子会社SDIをスウェーデンIYUNOに譲渡

IMAGICA GROUPは、米国子会社のSDI Media Group,Inc.(SDI、ロサンゼルス。売上高226億円、純資産29億円)の全株式を、ローカライズ(字幕・吹替)事業大手のスウェーデンIYUNO Media Group(IYUNO、ストックホルム)に譲渡することを決めた。映像制作サービス事業の構造改革の一環。譲渡価額、譲渡予定日は未確定。

SDIは2004年設立で、映像コンテンツを中心とした吹き替えや字幕付けなどのメディア・ローカライズ事業を手がけるが、近年、動画配信プラットフォームの躍進で競争激化が続いている。譲渡先のIYUNOは世界30カ国に35拠点を展開するローカライズ業界の大手企業。

三陽商会、150人程度の希望退職を募集|セカンドキャリア支援制度から切り替え

三陽商会は21日、150人程度の希望退職を募集すると発表した。全従業員を対象とし、年齢や勤続年数はとくに定めていない。昨年12月後半から40歳以上の正社員(販売職を除く)を対象に退職者を募る「セカンドキャリア支援制度」(人数は定めず)を実施中だが、今回の希望退職制度に移行する。新型コロナウイルス感染拡大に伴い、2度目の緊急事態宣言が出されるなど、アパレル事業を取り巻く経営環境が一段と悪化しているのを受けた。

募集期間は2月15日~3月5日(退職日は3月31日)。所定の退職金に特別退職金を上乗せ支給し、再就職を支援する。

三陽商会は2015年に経営の屋台骨だった英「バーバリー」とのライセンス契約終了後、業績が低迷し、赤字が常態化している。最終赤字は2021年2月期見込みを含めて5期連続で、とりわけ足元は新型コロナ感染拡大で状況が厳しさを増している。希望退職の募集は2018年(250人募集)以来。

日本製鉄<5401>、東京製綱<5981>にTOB

日本製鉄は、東京製綱に対してTOB(株式公開買い付け)を始めると発表した。持ち株比率を現在の9.91%から19.91%に引き上げるのが狙い。日本製鉄は同TOBで東京製鋼を持分法適用会社化するかどうかは未定という。

東京製綱は同TOBの公表が一方的かつ突然に行われたとして、内容を精査し速やかに見解を公表するとしている。

買付価格は1500円で、前営業日の終値1099円に対して36.49%のプレミアムを上乗せした。買付予定数は162万5500株で、これを超える部分の全部または一部の買い付けをしない。一方、下限は設けない。

買付期間は1月22日から3月8日までの30営業日。買付代金は約24億3800万円。公開買付代理人は大和証券。決済開始日は3月15日。

三井松島ホールディングス<1518>、住宅部材製造のシステックキョーワを子会社化

三井松島ホールディングスは、住宅部材製造のシステックキョーワ(大阪市。売上14億8000万円、営業利益1億8100万円、純資産25億7000万円)の全株式を取得し子会社化することを決めた。非石炭生産事業への積極投資の一環。取得価額は非公表。取得予定日は2021年2月1日。

システックキョーワは1987年設立で、新築住宅やリフォームの際に使われる巾木用コーナーキャップ、ドアストッパーなどの住宅部材を主力製品とする。企画から金型、成形、組み立てまでグループ内での一貫生産を実現し、タイに自社工場を展開する。また、商社を介さず、大手住宅・建材メーカーに対する直販体制を築いている。

ユーグレナ<2931>、スキンケアブランド「あきゅらいず」展開のLIGUNAを子会社化

ユーグレナは、スキンケア(基礎化粧品)ブランドの「あきゅらいず」などを展開するLIGUNA(東京都小金井市。売上高18億3000万円、営業利益1億900万円、純資産6億7600万円)を株式交換を通じて完全子会社化することを決めた。ユーグレナは微細藻ミドリムシを使った機能性食品や化粧品を主力とする。LIGUNAとの協業を進め、ヘルスケア事業の拡充につなげる。株式交換予定日は2021年3月1日。

LIGUNAは2003年に設立し、スキンケアのほか、雑貨、食品の企画開発、通信販売を手がける。主力の「あきゅらいず」は素肌で暮らす心地よさを商品コンセプトとし、化粧品やファンデーションに頼らないシンプルケアが売り物。

変動性株式交換方式を採用し、LIGUNA1株に対して交付するユーグレナ株の割当数は2月12日~18日の5営業日におけるユーグレナ株価をもとに決定する。

LINE、Z ホールディングス<4689>へのTOBを開始

LINEは、ZホールディングスへのTOB(株式公開買い付け)を始めると発表した。2019年12月23日に発表した両社の経営統合の一環で、これに先立つ2020年12月29日にLINEは上場を廃止している。TOBが成立した場合のLINEによるZホールディングス株式の保有比率は44.62%。TOB成立後もZホールディングスの上場は維持する。

Zホールディングスは、同TOBについて賛成意見を表明し、株主が応募するか否かについては中立としている。

買付価格は348円で、前営業日の終値703.8円に対して50.55%のディスカウントをした。買付予定数は21億2536万6950株で、これに満たない場合は応募株式全ての買い付けをしない。

買付期間は1月21日から2月18日までの20営業日。買付代金は約7396億円。公開買付代理人はSMBC日興証券。決済開始日は2月26日。

ケーズホールディングス<8282>、携帯販売子会社ケーズソリューションシステムズのドコモショップ事業をコネクシオに譲渡

ケーズホールディングスは、子会社で携帯電話小売り・取り次ぎのケーズソリューションシステムズ(水戸市)が手がけるドコモショップ事業を、携帯電話販売のコネクシオ(東京都新宿区)に譲渡することを決めた。家電専門店としての経営資源を集中し、グループ経営の効率化と合理化を進める狙い。譲渡価額は非公表。譲渡予定日は2021年4月1日。

アウトソーシング<2427>、製造業向け人材サービスのエス・エス産業を子会社化

アウトソーシングは、製造業向けに人材派遣や業務請負を手がけるエス・エス産業(愛知県小牧市)の全株式を取得し子会社化することを決めた。愛知県や九州でのサービス強化につなげるほか、外国人労働者や習熟作業者の活躍領域の拡大を期待している。エス・エス産業は1994年設立で、鹿児島県にも営業拠点を置く。取得価額は非公表。取得予定日は2021年2月1日。

ジャパンエレベーターサービスホールディングス<6544>、首都圏で450台以上を保守管理する東京エレベーターを子会社化

ジャパンエレベーターサービスホールディングスは、エレベーターの保守管理を手がける東京エレベーター(東京都中央区。売上高2億1600万円、営業利益△1100万円、純資産6660万円)の株式90%を取得し、19日付で子会社化した。首都圏での事業基盤強化が狙い。東京エレベーターは1997年設立で、保守契約台数は東京都を中心に1都3県で450台以上という。取得価額は非公表。

わらべや日洋ホールディングス<2918>、人材サービス子会社のソシアリンクの一部事業をヒューマンアイに譲渡

わらべや日洋ホールディングスは人材サービス事業子会社のソシアリンク(東京都新宿区)の事業の一部を、人材サービス事業者のヒューマンアイ(東京都八王子市)に譲渡することを決めた。ソシアリンクは在留資格のない外国人技能実習生らを違法に派遣したとして2020年12月末に、出入国管理・難民認定法(入管法)違反容疑で千葉地検に起訴されたのを受け、人材サービス事業から撤退する。譲渡は無償。譲渡予定日は2021日3月1日。

わらべや日洋はセブンイレブン向け弁当、サンドイッチ、総菜などの供給を主力事業とする。子会社のソシアリンクはわらべや日洋グループのほか、他の食品メーカー向けに人材派遣や業務請負を手がけてきた。今回譲渡するのはグループ会社以外に対する事業。当該事業の直近業績(2020年3月〜11月)は売上高33億円、経常赤字4500万円。

トーカイ<9729>、中日本信和から福祉用具貸与・販売事業などを取得

トーカイは、足場レンタルの中日本信和(新潟県上越市)から会社分割により福祉用具貸与・販売事業と住宅改修事業を取得することを決めた。中部地方におけるシルバー事業の顧客基盤を拡大するのが狙い。当該事業の直近売上高は1億1500万円。取得価額は2200万円。取得予定日は2021年3月1日。

レオパレス21<8848>、ベトナムの不動産子会社を中和石油に譲渡

レオパレス21は、不動産事業のベトナム子会社LEOPALACE21 VIETNAM CO.,LTD.(ホーチミン)の全出資持ち分を、ガソリンスタンド事業やレンタカー事業を手がける中和石油(札幌市)に譲渡することを決めた。賃貸アパート事業の施工不良問題による業績悪化に伴う構造改革の一環で、非中核・不採算事業からの撤退方針に基づき、国内外で売却先を探していた。譲渡価額は非公表。譲渡予定日は2021年4月1日。

スカパーJSATホールディングス<9412>、農業・産業用ドローン事業子会社のエンルートの一部事業をNTT e-Droneに譲渡

スカパーJSATホールディングスは子会社で農業・産業用ドローン事業を手がけるエンルート(埼玉県朝霞市)の一部事業を、NTT東日本傘下のNTT e-Drone Technology(埼玉県朝霞市)に譲渡することを決めた。NTTグループとの連携を通じて、山間・島しょ部などの通信不感帯や見通し外飛行における技術的課題の解決、画像解析などのサービス領域拡大に取り組む。譲渡価額は非公表。譲渡予定日は2021年1月31日。

ウィル<3241>、リフォーム工事設計・施工管理子会社の遊をアートリフォームに譲渡

ウィルは、リフォーム工事の設計・施工管理を手がける全額出資子会社の遊(神戸市。売上高2億9700万円、営業利益△200万円、純資産5500万円)の全株式を、住宅・店舗内装工事のアートリフォーム(大阪府吹田市)に18日付で譲渡した。遊は2013年設立で、富裕層向け高価格帯リフォームを主体とする。譲渡価額は1億5000万円。

全国保証<7164>、摂津水都綜合信用から住宅ローン保証事業の一部を取得

全国保証は、摂津水都綜合信用(大阪府茨木市)から住宅ローン保証事業の一部(約58億円分の保証債務)を会社分割により取得することを決めた。保証事業の基盤拡充の一環。取得価額は1円。取得予定日は2021年3月25日。

セガサミーホールディングス、希望退職に729人応募

セガサミーホールディングスは15日、希望退職に729人の応募があったと発表した。650人としていた募集人員を大幅に上回った。新型コロナウイルス感染の影響拡大による業績悪化を受けた構造造改革の一環として、グループ正社員・契約社員(約9000人)を対象に2020年11月16日~12月25日に募った。退職日は2021年2月28日。2021年3月期決算に特別退職加算金などに関連費用約95億円を特別損失として計上する。

コロナ禍に伴う巣ごもり需要でゲームソフト関連が伸びたものの、パチンコ・パチスロの遊技機関連やアミューズメント機器・施設関連などが落ち込んでいる。2021年3月期は200億円を超える最終赤字(前期は137億円の黒字)に転落する見通し。

土木管理総合試験所<6171>、熱流体解析ソフト開発のアドバンスドナレッジ研究所を子会社化

土木管理総合試験所は、熱流体解析ソフトウエア開発のアドバンスドナレッジ研究所(東京都新宿区。売上高3億7200万円、営業利益1億2200万円、純資産3億4000万円)の全株式を取得し子会社化することを決めた。主力である建設コンサルタント事業のサービスメニュー拡充につなげる。建設業界では省エネや快適性の観点から、設計の初期段階から熱流体シミュレーションを活用した建物環境の検討・考察が必須となりつつある。

取得価額は9億3700万円。取得予定日は2021年1月18日。

AGCとセントラル硝子、国内建築用ガラスの事業統合を中止

AGCとセントラル硝子は14日、国内建築用ガラスの事業統合に関する協議を中止したと発表した。両社は2019年12月に基本合意書を締結し、2020年12月末の事業統合完了を目指していた。しかし、条件面で両社の見解が異なり、合意が困難との認識にいたったとしている。

建築用ガラスの国内市場は新設住宅着工の減少や複層ガラスの普及に伴う需要構造の変化などを受け、厳しい環境が続いている。こうした中、両社は事業統合をテコに経営の効率化や収益性の向上を実現する狙いだった。

AGCは国内ガラス業界首位で、セントラル硝子は同3位。両社とも経営の主軸を自動車用ガラスなどに置いており、とりわけ国内市場が縮小する建築用ガラスについてはかねて抜本的な構造改革が課題となっていた。

居酒屋のかんなん丸、27店舗の閉店と80人程度の希望退職を実施

居酒屋を運営するかんなん丸は14日、27店舗の閉店と80人規模の希望退職募集を実施すると発表した。総合居酒屋に対する消費者離れに加え、コロナ禍による来店客激減で深刻な業績悪化に直面している。

かんなん丸は居酒屋チェーン大手、大庄のフランチャイズ加盟店で、埼玉県を地盤とする。6月末までに閉店する27店舗は「庄や」11店舗、「日本海庄や」11店舗、「やるき茶屋」3店舗のほか、カラオケルーム「うたうんだ村」2店舗で、全61店舗(2020年9月末)の半数近くにあたる。また、80人程度を予定する希望退職は正社員(子会社を含む)を対象とし、3月1日~10日に募集する。退職日は4月1日付。特別退職金を支給し、再就職を支援する。

かんなん丸の2020年6月期業績は売上高23億1600万円、営業赤字3億2600万円、最終赤字6億2800万円。2017年6月期から4期連続の最終赤字(営業赤字は3期連続)に陥り、この間、売上高は半減している。

一連の施策を通じて、事業規模に見合った人員体制の構築と企業体質の強化を目指す。

クレアホールディングス<1757>、感染症検査装置の販売取り扱いのオンサイトスクリーンを子会社化

クレアホールディングスは、感染症検査装置の販売を取り扱うオンサイトスクリーン(東京都港区。売上高0円、営業利益0円、純資産△200万円)を株式交換で子会社化することを決めた。オンサイトスクリーンはメタボスクリーン(横浜市)が事業化した感染症検査装置の国内総代理店。中核の建設事業の再構築と事業多角化を推進する一環。株式交換比率はクレア1:オンサイトスクリーン81万9225。株式交換予定日は2021年2月4日 。

JKホールディングス<9896>、建築資材販売の土井住宅産業から問屋・スーパー事業などを取得

JKホールディングスは子会社を通じて、建設資材販売の土井住宅産業(大阪府高槻市)から問屋事業やスーパーマーケット事業などを取得することを決めた。京阪地域での経営基盤強化が狙い。対象事業の直近売上高は11億8000万円。取得価額は非公表。取得予定日は2021年3月1日。

取得するのは木材・建材・住器問屋、スーパーマーケット「北摂高槻店」(大阪府高槻市)と「北摂伏見店」(京都市)、本社営業部の各事業。土井住宅産業の設立は1952年。

きずなホールディングス<7086>、葬儀葬祭業の備前屋を子会社化

きずなホールディングスは葬儀葬祭業の備前屋(岡山県瀬戸内市。売上高2億9900万円、営業利益5300万円、純資産2億8800万円)の全株式を取得し、子会社化することを決めた。同社として初の中国エリアへの進出となる。取得価額は3億2000万円。取得予定日は2021年1月27日。

備前屋は1970年に設立。瀬戸内市内を中心に家族葬・一般葬を手がけ、3店(瀬戸内市2店、岡山市1店)の直営ホールを展開する。近年は岡山市内での事業拡大に力を注いでいる。

マクセルホールディングス、早期退職支援制度に309人応募

マクセルホールディングスは13日、40歳以上の国内グループ社員を対象に実施した早期退職支援制度に309人の応募があったと発表した。事業構造改革の一環として、人数を定めず、2020年11月16日~12月25日に募った(退職日は2021年2月28日)。自動車、半導体関連の部品や一般消費者向け健康・理美容機器などを主力製品とするが、足元では新型コロナウイルスの影響拡大で自動車関連を中心に業績が悪化している。

退職者には規定の退職金に退職金に加え、退職一時金を上乗せして支給し、再就職を支援する。

文教堂グループホールディングス、希望退職に25人応募

書店大手の文教堂グループホールディングスは13日、希望退職に25人の応募があったと発表した。事業再生計画に基づく構造改革の一環で、45歳以上64歳未満の正社員を対象とし、25人程度を目安に2020年11月9日~30日に募った(退職日は12月31日)。募集人員はグループの正社員の1割強にあたる。所定の退職金に割増加算金を上乗せ支給し、再就職支援サービスを提供する。

同社は2019年9月に事業再生ADR(裁判外紛争処理解決手続き)に基づく事業再生計画を策定。取引金融機関の支援による債務超過解消、不採算店舗の閉鎖などを進めてきた。

再建初年度の2020年8月期は売上高12.6%減の213億円、営業利益4億1400万円(前期は4億9700万円の赤字)、最終利益2億8800万円(同39億8100万円の赤字)となり、5年連続の減収ながら、3年ぶりに黒字転換した。2021年8月期の売上高は13.5%減の184億円を見込む。

シャルレ、早期退職を募るセカンドキャリア選択支援制度を実施

女性下着や化粧品などの訪問販売を手がけるシャルレは13日、セカンドキャリア選択支援制度を導入すると発表した。対象は50歳以上の社員と再雇用嘱託社員で、人数を定めず、1月13日~29日を期間に早期退職者を募る。退職日は3月31日。働き方改革の推進に加え、中長期的な人員構成の適正化を促す狙いがある。所定の退職金に加えてセカンドキャリア選択支援金を上乗せ支給し、再就職支援サービスを提供する。

2021年3月期業績予想は売上高137億円、営業赤字12億5500万円、最終赤字18億4000万円。

山陽電鉄<9052>、山陽百貨店<8257>をTOBで非公開化

山陽電気鉄道は子会社の山陽百貨店に対するTOB(株式公開買い付け)を実施すると発表した。山陽百貨店は山陽電鉄グループが53.03%の株式を保有する連結子会社。山陽百貨店の完全子会社が目的で、TOBが成立すれば上場廃止となる見通し。山陽百貨店は賛同の意見表明と株主へ応募を推奨している。

百貨店業界は全国で閉店が相次ぐなど競争が激しい。山陽電鉄は山陽百貨店の完全子会社化により中長期的な視点から迅速かつ機動的な経営体制を構築し、同社の競争力の強化を図る。

買付予定数は38万4746株で、1株当たり2630円で買い取る。公表前営業日の終値1660円に対して58.43%のプレミアムをつけた。応募が下限の11万7384株に満たない場合は、応募株式全ての買い付けをしない。

買付期間は1月14日から3月1日まで。買付代金は約10億1000万円。公開買付代理人はSMBC日興証券。決済開始日は3月5日。

データセクション<3905>、店舗内カメラの画像解析サービスを手がけるチリINTELIGENXIAを子会社化

データセクションは12日、チリ現地法人を通じて、小売店向け店舗内カメラの画像解析サービスを手がける同国INTELIGENXIA S.A.(サンティアゴ)の子会社化に関する基本合意書を締結したと発表した。取得価額、取得予定日はいずれも未確定。

データセクションは小売店に設置したAI(人工知能)カメラで取得する画像・動画データとPOS(販売時点情報管理システム)データを組み合わせ分析することで店舗の業績向上を支援するサービス「FollowUP」を世界20カ国で手がけ、チリもその一つ。チリには現地法人Jach technology SpA(サンティアゴ)を置くが、今回子会社化するINTELIGENXIAは現地での競合関係にあるという。

 

 

 

 

情報提供:株式会社ストライク

[解説ニュース]

自宅家屋を取壊して敷地を譲渡した場合の譲渡所得の3,000万円控除の取扱い①

 

〈解説〉

税理士法人タクトコンサルティング(山崎 信義/税理士)

 

 

[関連解説]

■自宅家屋を取壊して敷地を譲渡した場合の譲渡所得の3,000万円控除の取扱い①

■譲渡所得税の最近のトラブル事例集

 

1.3,000万円控除の概要


個人が自己の居住用の不動産を譲渡した場合は、譲渡所得の金額の計算上、最高3,000万円が控除できる特例が設けられています。これが「居住用財産の譲渡に係る3,000万円特別控除(以下「3,000万円控除」といいます。)」です。

 

3,000万円控除の対象不動産には、次のようなものがあります(租税特別措置法第35条第2項)。

 

①現に自己が居住している家屋
②居住用に供されなくなった日から同日以後3年を経過する日の属する年の12月31日までの間に譲渡した家屋
③①又は②の家屋とともに譲渡したその敷地
④①の家屋が災害により滅失した場合において、その家屋に住まなくなった日から3年目の年の12月31日までの間(原則)に譲渡したその敷地

 

2.自宅家屋を取壊し後に敷地の譲渡契約を締結した場合の3,000万円控除の取扱い


上記1より、3,000万円控除は災害により自宅家屋が滅失した場合を除き、個人が自宅使用の家屋を譲渡することを前提としている特例です。

 

しかし、この前提を厳しく当てはめようとすると、例えば自宅家屋とその敷地を一体で(同時に)譲渡しようとしたが、買主から家屋を除去したうえで土地のみを譲渡してほしいといわれたため、売主がその家屋を取壊して土地だけを譲渡したような場合には、自宅家屋の譲渡を伴わないので、その土地の譲渡については3,000万円控除に係る上記の適用要件を満たさないことになります。不動産取引においては、土地の譲渡を進めるために譲渡前にその土地上の家屋を取壊すことが珍しくなく、家屋の取壊しにより3,000万円控除の適用が受けられないとすると、不動産取引の実態に税制がマッチしていないことになります。

 

このため国税庁では、租税特別措置法通達35-2 により、所有者が居住の用に供している家屋(または居住の用に供されなくなった家屋)を取壊し、その敷地の用に供されていた土地等を譲渡した場合であっても、その譲渡が次の要件をすべて満たしているときは、3,000万円控除の適用を認めています。

 

 

①その土地等の譲渡契約が、その家屋を取壊した日から1年以内に締結され、かつ、その家屋を居住用に使用しなくなった日以後3年を経過する日の属する年の12月31日までに譲渡したものであること。
②その家屋の取壊し後、譲渡契約の締結日まで貸付けその他の用に使用していない土地等の譲渡であること。

 

 

上記①については、土地等の譲渡の期限について、譲渡契約を締結する日が「その家屋を取壊した日から1年以内」という要件を定めています。この要件を設けた理由について、「令和2年1月改訂版 租税特別措置法通達逐条解説(譲渡所得関係)」(大蔵財務協会)では、土地等を譲渡するためにその土地等上の家屋を取壊すという関係からして、このような期限を定めることは合理的であり、かつ、土地等を譲渡するために家屋を取壊す場合、その取壊し後1年間という猶予期間があれば、その間に土地等の譲渡契約をすることが十分可能である旨を説明しています(同逐条解説470頁)。

 

また②については、家屋の取壊し後、土地等の譲渡契約の締結日までの期間は跡地の利用を制限していますが、土地等の譲渡契約の締結後、土地等の所有権移転(引渡し)までの期間については、跡地の利用につき特に制限を設けていません。

 

例えば”等価交換方式”によるマンション建設のため、譲渡契約締結後に土地の譲受者がその土地上に建物を建設し、建物完成時にその建物と土地とを交換する場合には、他の要件を満たしているのであれば、3,000万円控除の適用が認められます。

 

 

 

税理士法人タクトコンサルティング 「TACTニュース」(2021/1/13)より転載

[M&Aニュース](2020年12月28日〜2021年1月8日)

◇放電精密加工研究所、希望退職に30人応募|予定数の半数にとどまる、◇ムーンバット、希望退職に43人応募、◇マルハニチロ<1333>、水産加工のベトナム「サイゴンフード」を子会社化、◇ケイアイスター不動産<3465>、埼玉県で戸建注文住宅を手がけるプレスト・ホームを子会社化、◇日本創発グループ<7814>、広告子会社のダンサイエンスを経営陣に譲渡、◇J.フロント リテイリング<3086>、大丸・松坂屋で飲食店を運営する子会社のJ.フロントフーズをダンシンダイナーに譲渡、◇ブリヂストン<5108>、屋根材製造の米国子会社ファイアストン・ビルディング・プロダクツをスイス企業に売却、◇ビーネックスグループ<2154>、システム開発のアロートラストシステムズを傘下に持つレフトキャピタルを子会社化、◇ニトリホールディングス、「島忠」へのTOBが成立し1月6日に子会社化、◇壱番屋<7630>、北海道旭川市でジンギスカン料理店経営の大黒商事を子会社化 ほか

 

 

放電精密加工研究所、希望退職に30人応募|予定数の半数にとどまる

放電精密加工研究所は7日、希望退職に30人の応募があったと発表した。60人程度を予定していたが、応募は半数にとどまった。40歳以上の正社員を対象に2020年11月23日~12月11日に募った(退職日は2021年1月31日)。主力の放電加工・表面処理事業が新型コロナウイルス感染拡大の影響で大幅な需要減に見舞われ、業績が悪化している。

ムーンバット、希望退職に43人応募

ムーンバットは8日、希望退職に43人の応募があったと発表した。国内子会社を含む45歳以上の社員・嘱託社員(販売職を除く)を対象とし、40人程度を予定して2020年12月14日~25日に募った。新型コロナの影響拡大で身回り品の販売が落ち込み、2021年3月期は2年連続の最終赤字を見込む。収益改善に向けて営業拠点の集約と合わせ、人員体制の再構築に取り組んでいる。

退職日は年3月10日付。所定の退職金に加え、特別割増退職金を支給し、再就職支援サービスを提供する。

マルハニチロ<1333>、水産加工のベトナム「サイゴンフード」を子会社化

マルハニチロはベトナムの水産・食品加工メーカー、サイゴンフード(ホーチミン)の株式57.93%を取得し子会社化することを決めた。日本向け水産加工品の製造委託先として2017年から取引関係にあった。取得価額は非公表。取得予定日は2021年1月末。

サイゴンフードは2003年に創業し、「SG FOOD」ブランドで冷凍食品やレトルト食品を展開する。ベトナムの朝食として一般的なお粥、食卓を囲む鍋セットなどのほか、近年はベビーフードも手がける。

ケイアイスター不動産<3465>、埼玉県で戸建注文住宅を手がけるプレスト・ホームを子会社化

ケイアイスター不動産は、戸建注文住宅のプレスト・ホーム(埼玉県蓮田市。売上高10億4000万円、営業利益△3910万円、純資産1億7600万円)の全株式を取得し、8日付で子会社化した。プレストホームは2005年設立し、埼玉県中央部、東部、西部エリアを地盤とする。ケイアイスターはコンパクト戸建分譲開発事業の経営ノウハウを移転し、グループとして成長加速につなげる。取得価額は非公表。

日本創発グループ<7814>、広告子会社のダンサイエンスを経営陣に譲渡

日本創発グループは、全額出資する広告子会社のダンサイエンス(東京都中央区。売上高8億2500万円、営業利益500万円、純資産3億1800万円)の株式85.02%を、8日付で経営陣に譲渡した。ダンサイエンスは2017年に日本創発グループの傘下に入ったが、ダンサイエンスの西尾考弘社長から独自の成長戦略を推し進めたいとの申し出があったという。譲渡価額は1億9500万円。

ダンサイエンスの譲渡先は西尾社長が設立した新会社のRIM(千葉県印西市)。ダンサイエンスは1977年に設立し、40年を超える業歴を持つ。

J.フロント リテイリング<3086>、大丸・松坂屋で飲食店を運営する子会社のJ.フロントフーズをダンシンダイナーに譲渡

J.フロント リテイリングは、全額出資子会社で大丸・松坂屋店舗やショッピングセンターなどに飲食店を出店するJ.フロントフーズ(大阪市。売上高23億7000万円、営業利益△1300万円、純資産5億8300万円)の全株式を、飲食店経営のダンシンダイナー(大阪市)に譲渡することを決めた。外食産業を取り巻く事業環境が厳しさを増す中、新型コロナの影響が重なり、業績が低迷したうえ、近年、百貨店事業との相乗効果が低減している状況にあったという。譲渡価額は1億7000万円。譲渡予定日は2021年2月26日。

ブリヂストン<5108>、屋根材製造の米国子会社ファイアストン・ビルディング・プロダクツをスイス企業に売却

ブリヂストンは7日、屋根材など建築資材を製造・販売する米国子会社のファイアストン・ビルディング・プロダクツ・カンパニー(テネシー州。売上高1780億円、営業利益129億円、純資産695億円)を、スイスの建材メーカーLafargeHolcim Ltdに売却することで合意したと発表した。 売却価額は企業価値34億ドル(約3520億円)に運転資本などにかかる調整を行い、確定する。売却完了は2021年上期中を見込む。2021年12月期決算に売却益約2000億円を計上する。

ブリヂストンはファイアストン・ビルディング・プロダクツ・カンパニーの売却により、タイヤ・ゴム事業の収益力の再構築や新たな事業領域への戦略的成長投資が可能になるとしている。

SHIFT<3697>、クラウドサービス提供のVISHを子会社化

SHIFTは、クラウドサービスの提供やシステム開発を手がけるVISH(名古屋市。売上高6億2400万円、営業利益1億6900万円、純資産3億3000万円)の全株式を取得し、7日付で子会社化した。VISHは幼稚園・保育園、スイミングスクール、教習所などを主要顧客とするが、こうした分野はIT化が遅れているとされ、市場開拓余地が大きいと判断。両社一体でサービス向上や事業拡大を目指す。取得価額は非公表。

ビーネックスグループ<2154>、システム開発のアロートラストシステムズを傘下に持つレフトキャピタルを子会社化

ビーネックスグループは、システム開発のアロートラストシステムズ(大阪市)を傘下に持つレフトキャピタル(東京都中央区。売上高27億円、営業利益1億900万円、純資産5100万円)の全株式を取得し、6日付で子会社化した。IT領域で新たな顧客基盤の開拓につなげる。ビーネックスは製造系、開発系の技術者派遣を主力としている。取得価額は13億7500万円。

アロートラストシステムズは2007年設立で、通信や金融、流通、製造、旅行、自治体など幅広い業界を顧客とし、各種システムの受託開発で実績を積んできた。

任天堂<7974>、ゲームソフト開発のカナダNext Level Gamesを子会社化

任天堂は、ゲーム用ソフトウエア開発のカナダNext Level Games Inc.(バンクーバー)の全株式を取得し、子会社化することを決めた。Next Levelは2002年に設立以来、「ルイージマンション」シリーズをはじめNintendo Switchやニンテンドー3DS向けにソフトウエア・タイトルの開発に携わっている。同社を傘下に取り込むことで、ソフト開発のスピードや質的向上を期待している。取得価額は非公表。取得予定日は2021年3月1日。

JFLAホールディングス<3069>、ドームから身体機能・身体能力向上に関するDAH事業を取得

JFLAホールディングスは、世界的スポーツブランド「アンダーアーマー」など各種スポーツ用品製造・販売のドーム(東京都江東区)から、身体機能・身体能力向上に関するドリームアスリートハウス(DAH)事業を買収した。JFLAホールディングスはグループ企業を通じてアスリート用食事・飲料を提供している。DAH事業を取り込むことで、トレーニングと食事、食材を結び付け、トップアスリートからスポーツ愛好家まで幅広い層を対象に健康食品などの商品化を推し進める。

JFLAホールディングスはドームが会社分割で設立した新会社DAH(東京都江東区)の株式86%を取得した。取得価額、取得日は非公表。

ドームは「アンダーアーマー」などのスポーツ用品の製造・販売のほか、専門的・科学的な知見をもとにアスリート専用にシステマティックなトレーニングを提供する事業(DAH)を展開している。

クオールホールディングス<3034>、調剤薬局11店を経営する勝原薬局を子会社化

クオールホールディングスは、調剤薬局11店を経営する勝原薬局(兵庫県姫路市)の全株式を取得し、5日付で子会社化した。勝原薬局は1915年に創業し、屋号は「かつはら薬局」。取得金額は非公表。

ニトリホールディングス、「島忠」へのTOBが成立し1月6日に子会社化

ニトリホールディングスは29日、ホールセンター中堅の島忠に対するTOB(株式公開買い付け)が成立したと発表した。島忠株式の77.04%を買い付けた。2021年1月6日に子会社化する運び。今後、残る株式の取得手続きを進め、完全子会社化する。買収総額は約2142億円(うちTOBでの取得分は1650億円)。

島忠を巡ってはホームセンタ―大手のDCMホールディングスが10月初めにTOBを開始したが、これにニトリが割って入り、島忠争奪戦に発展していた。ニトリはDCMを1300円上回る5500円の買付価格を提示し、11月16日(~12月28日)にTOBを始めた。島忠はDCMによるTOBへの賛同を撤回し、ニトリのTOBを支持した。TOBで先行したDCMの対抗策が注目されたが、買付価格の引き上げは行われず、12月初めにTOBは不成立に終わった。

日本板硝子、国内400人削減の一環として早期退職を実施

日本板硝子は、早期退職者を募集すると発表した。新型コロナウイルス感染拡大による業績悪化に対応して11月に国内外で2000人規模の人員削減を盛り込んだ事業構造改革を打ち出した。国内では約400人の削減を予定しており、早期退職の実施はその一環。日本板硝子単体の40歳以上の社員が対象で、募集期間は2021年1月18日~2月12日(退職日は3月31日)。募集人数は未定。所定の退職金に加え割増退職金を支給し、再就職を支援する。

2021年3月期業績(通期)予想は売上高13.7%減の4800億円、営業利益57.5%減の90億円。

メディパルホールディングス、希望退職に560人応募

メディパルホールディングスは28日、希望退職者募集に560人の応募があったと発表した。医薬品や医療機器・材料卸売を手がけるメディセオ(東京都中央区)、エバルス(広島市)、アトル(福岡市)の3子会社で、45歳以上勤続10年以上の社員を対象に、12月14日~25日に募った。持続的成長に向けた構造改革の一環として人員の適正化を進めるのが目的。募集人数は特に定めていなかった。

退職日は2021年2月28日。所定の退職金に特別割増退職金を支給し、再就職を支援する。

2021年3月期業績予想は売上高1.4%減の3兆2070億円、営業利益39.7%減の320億円、最終利益40%減の228億円。特別割増退職金など関連費用約101億円を特別損失として計上する。

壱番屋<7630>、北海道旭川市でジンギスカン料理店経営の大黒商事を子会社化

壱番屋は、北海道旭川市でジンギスカン料理店「成吉思汗大黒屋」(1店舗)を経営する大黒商事(北海道旭川市)の全株式を取得し、29日付で子会社化した。大黒屋の創業は2006年。創業者の織田賢児氏から多店舗の実現を託されたとしている。壱番屋は大黒屋の商品力や成長性を高く評価し、グループに迎えることにした。取得価額は非公表。

壱番屋は主力の「カレーハウスCoCo壱番屋」を中心に、鉄板ハンバーグ、カレーラーメン、あんかけスパゲティの専門店を含めて国内外で1480店舗(11月末時点)を展開する。

ヒマラヤ<7514>、創業家がTOBを実施

匕マラヤは創業家の資産管理会社であるコモリ・コーポレーション(岐阜市)が同社株のTOB(公開買い付け)を実施すると発表した。ヒマラヤは三菱商事と2011年10月に資本業務提携を結び、プライベートブランド商品開発や物流効率化などに共同で取り組んできたが、同社との提携解消を受けて今回のTOBを実施することになった。三菱商事は総発行株数の7.84%を保有するヒマラヤ株を全て売却する。

ヒマラヤの創業者である小森裕作代表取締役会長の長男である小森一輝専務が、今回のTOBを実施するコモリ・コーポレーションの全株を保有している。

三菱商事の保有株式を含めて総発行株数の8.08%に当たる99万5300株を上限に、1株当たり805円で買い取る。公表前営業日での終値1004円に対して-19.82%のディスカウントプレミアムとなる。応募が96万6300株を下回る場合は応募株式全ての買い付けをしない。

買付期間は2021年1月4日から2月1日まで。買付代金は約8億円。公開買付代理人は東海東京証券。決済開始日は2月8日。

ジーエヌアイグループ<2160>、米Berkeley Advanced Biomaterialsを子会社化

ジーエヌアイグループは米国子会社を通じて、現地Berkeley Advanced Biomaterials Inc.(BABI、カリフォルニア州。売上高2億8900万円、営業利益2億7900万円、純資産4億7900万円)を買収することを決めた。ジーエヌアイグループは2017年にBABI傘下で生体材料(代替骨)の開発・製造を手がけるBerkeley Advanced Biomaterials LLC(BABL、同)の株式70%を取得して子会社化したが、BABIは引き続き株式30%を保有する大株主の立場にあった。業績面で初期の目標通りに成果が上がりつつあるBABLの経営権を100%掌握し、同社を北米戦略の中核と明確に位置づけるのが狙い。

ジーエヌアイグループの米国子会社GNI USA, Inc.(デラウェア州)がBABIの全株式を取得する。取得価額は約39億円で、ジーエヌアイグループの普通株式を対価とする。取得予定日は2021年1月21日。

RIZAPグループ<2928>、エス・ワイ・エスなど印刷子会社2社をシスコに譲渡

RIZAPグループは事業構造改革の一環として、エス・ワイ・エス(東京都台東区。売上高37億6000万円、営業利益△1億900万円、純資産△3億100万円)と北斗印刷(福島県会津若松市。売上高18億1000万円、営業利益6000万円、純資産4億9200万円)の印刷子会社2社の全株式を、飲食店経営のシスコ(東京都台東区)に譲渡することを決めた。譲渡先のシスコは譲渡対象2社の社長である清水郁男氏が100%出資する企業で、シスコから株式取得の提案があったという。譲渡価額は13億7700万円。譲渡予定日は2020年12月29日。

エス・ワイ・エス(2002年設立)はトレーディングカード印刷を主力とし、RIZAPグループが2017年に子会社化した。一方の北斗印刷(1988年設立)は企業の販促ツール、ノベルティ、会社案内などの冊子類の制作、印刷を手がけ、2015年にRIZAPグループの傘下に入った。当初想定していた事業を達成できていなかったことに加え、RIZAPグループが今後経営資源を集中する美容・ヘルスケア分野との相乗効果が必ずしも高いとはいえなかったことから、事業の整理・売却に動いた。

 

 

 

情報提供:株式会社ストライク

後継者問題に関する実態調査(2020年12月公開分)

 

 

 

◇長崎県「後継者問題に関する実態調査」(2020年12月公開分)

長崎県企業の63.4%が「後継者不在」
~後継者不在率は高水準で推移~

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◇熊本県「後継者問題に関する実態調査」(2020年12月公開分)

熊本企業の50.3%が「後継者不在」
~ 後継者不在率は、九州内では最も低いものの、50%を上回り過去最高 ~

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◇四国地方「後継者問題に関する実態調査」(2020年12月公開分)

後継者不在率、2011年以降で最高を更新
~全国9地域別、「四国」が最も低い~

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◇茨城県「後継者問題に関する実態調査」(2020年12月公開分)

茨城県内企業の「後継者不在率」は47.9% 3年連続で低下し最低を更新
~「建設業」「不動産業」「サービス業」は5割超と引き続き高い傾向~

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◇山梨県「後継者問題に関する実態調査」(2020年12月公開分)

後継者不在率は65.8%、前年より0.6ポイント低下
~ 80代以上の不在率、3割超に上昇 ~

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◇佐賀県「後継者問題に関する実態調査」(2020年12月公開分)

佐賀県企業の後継者不在率は53.7%
~ 後継者不在率は5年連続で上昇 ~

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◇埼玉県「後継者問題に関する実態調査」(2020年12月公開分)

後継者不在率66.0%、2017年以降4年連続低下
~ 2020年の事業承継、「同族承継」が4割超を占めるも低下傾向に ~

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◇山口県「後継者問題に関する実態調査」(2020年12月公開分)

後継者不在率75.3%、全国で3番目に高く
~ 社長年齢が60歳以上の企業では5割強を占める ~

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◇島根県「後継者問題に関する実態調査」(2020年12月公開分)

後継者不在率73.5%、全国で4番目に高く
~ 社長年齢が60歳以上の企業でも5割を超える ~

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◇鳥取県「後継者問題に関する実態調査」(2020年12月公開分)

後継者不在率77.9%、全国で2番目に高く
~ 社長年齢が60歳以上でも約6割を占める ~

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◇岡山県「後継者問題に関する実態調査」(2020年12月公開分)

後継者不在率64.1%、全国平均を下回る
~ 社長年齢が60歳以上の企業では4割を占める ~

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◇中国地方「後継者問題に関する実態調査」(2020年12月公開分)

後継者不在率70.8%、全国9エリアで2番目に高く
~ 都道府県別、鳥取が2位、山口が3位、島根が4位、広島が8位に ~

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◇広島県「後継者問題に関する実態調査」(2020年12月公開分)

後継者不在率71.3%、じわり改善続く
~都道府県別の順位、初回の2位から8位に低下~
~社長年齢が60歳以上の企業でも半数近くを占める~

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◇大分県「後継者問題に関する実態調査」(2020年12月公開分)

後継者不在率は66.9%、前年より1.9pt低下
~ 事業承継は「同族承継」による引き継ぎがトップ ~

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◇山形県「後継者問題に関する実態調査」(2020年12月公開分)

山形県の後継者不在率62.2% 前年比横ばいだが、楽観視できない状況が続く
~ 「内部昇格」型の事業承継が増加し、同族間の承継は低下 ~

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◇青森県「後継者問題に関する実態調査」(2020年12月公開分)

青森県の後継者不在率、2011年以降で最高を更新
~ 青森県は60.9%、4年連続で上昇 ~

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◇沖縄県「後継者問題に関する実態調査」(2020年12月公開分)

沖縄県企業の後継者不在率、全体の81.2%
~ 後継者不在率は調査開始以来4年連続、全国で1位 ~

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◇九州地方「後継者問題に関する実態調査」(2020年12月公開分)

九州企業の62.7%が「後継者不在」
~ 後継者不在率は4年連続で上昇、過去最高に ~

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◇静岡県「後継者問題に関する実態調査」(2020年12月公開分)

企業の後継者不在率は60.7%
~「建設業」の後継者不在率が70.4%で最多 ~

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情報提供元(出所):株式会社帝国データバンク

[M&Aニュース](2020年12月14日〜12月25日)

◇河西工業、早期退職制度に175人応募 予定数を100人以上下回る、◇ロイヤルホールディングス、早期退職に予定数を5割上回る315人が応募、◇テラ<2191>、新型コロナ治療薬開発のメキシコPrometheus. BiotechをCENEGENICS JAPANに譲渡、◇スターティアホールディングス<3393>、Brocanteのチャットポッド事業を取得、◇イグニス<3689>、子会社パルスの医療用VRシステム「うららかVR」事業をParafeedに譲渡、◇OSJBホールディングス<5912>、港湾関連工事業の山木工業ホールディングスを子会社化、◇「株式新聞」が紙媒体を廃止し、デジタル版に完全移行、◇りらいあコミュニケーションズ<4708>、対面・訪問事業子会社のアイヴィジットを博報堂DY<2433>傘下のバックスグループに譲渡 ほか

 

 

河西工業、早期退職制度に175人応募 予定数を100人以上下回る 

河西工業は25日、特別早期退職優遇制度に175人の応募があったと発表した。予定していた300人程度を大幅に下回った。正規社員と契約社員を対象に9月と11月(追加分)に募った。新型コロナウイルス感染拡大で自動車用内装インテリア部品など主力製品の需要が大幅に減ったのを受け、人員適正化を含む構造改革を進めている。

早期退職優遇制度への応募数は予定数を100人以上下回ったものの、自己都合退職者などを加えた退職者の合計は232人という。グループ会社でも構造改革施策を実施し、別途205人を削減しており、人員適正化は達成する見込みとしている。

2021年3月期業績予想は売上高28%減の1470億円、営業赤字135億円(前期は40億円の黒字)、最終赤字135億円(同20億円の赤字)。

ロイヤルホールディングス、早期退職に予定数を5割上回る315人が応募

外食大手のロイヤルホールディングス(HD)は25日、早期退職に315人の応募があったと発表した。グループ会社を含む50歳以上64歳以下の社員を対象に12月1日~18日に募ったが、応募者は200人程度としていた予定人員を5割強上回った。退職日は2021年1月31日。新型コロナウイルス感染拡大の影響で業績が急速に悪化し、不採算店舗閉鎖や本部組織のスリム化などの事業構造改革を進めている。

2020年12月期業績予想は売上高39%減の850億円、営業赤字190億円(前期は46億円の黒字)、最終赤字280億円(同19億円の黒字)。

テラ<2191>、新型コロナ治療薬開発のメキシコPrometheus. BiotechをCENEGENICS JAPANに譲渡

テラは、新型コロナウイルス感染症治療薬の開発に取り組むメキシコ子会社のPrometheus. Biotech Corporation.の全保有株式(所有割合51%)を、共同出資パートナーで先端医療支援事業を手がけるCENEGENICS JAPAN(東京都中央区)に譲渡することを決めた。テラはPrometheus. Biotechを8月末に子会社化したが、その際、2020年12月末までにメキシコで薬事承認が得られない場合には取得価額の1億5300万円でCENEGENICS JAPANに買い戻しを要請できる取り決めだった。譲渡価額は1億5300万円。譲渡予定日は2020年12月28日。

テラは今年4月、CENEGENICS JAPANと新型コロナ感染症に対する間葉系幹細胞を用いた治療法の開発に関する共同研究契約を締結し、メキシコに共同運営する新会社で治療薬の臨床試験を進めてきた。9月に現地イダルゴ州から薬事承認を取得したものの、同州以外では年内に薬事承認が得られない状況だったという。

スターティアホールディングス<3393>、Brocanteのチャットポッド事業を取得

スターティアホールディングスはWebアプリケーション企画・開発子会社のスターティアラボ(東京都新宿区)を通じて、Brocante(東京都渋谷区)のチャットポッド事業「LAMPCHAT」を取得することを決めた。デジタルマーケティング事業の強化が狙い。スターティアラボが情報発信や集客、見込み客育成・顧客化などを目的に展開するSaaS(サービスとしてのソフトウエア)群「Cloud CIRCUS」と統合し、サービス充実につなげる。取得価額は非公表。取得予定日は2021年1月4日。

イグニス<3689>、子会社パルスの医療用VRシステム「うららかVR」事業をParafeedに譲渡

イグニスは、子会社のパルス(東京都渋谷区)が手がける医療用VR(仮想現実)システム「うららかVR」事業を、コンサルティング事業のParafeed(東京都千代田区)に25日付で譲渡した。「うららかVR」は研究開発段階にあり、商業化するまでに一定の期間を要することから事業を切り離し、最重点と位置づけるVR活用のエンターテインメント事業に経営資源を集中する。譲渡価額は1500万円。

OSJBホールディングス<5912>、港湾関連工事業の山木工業ホールディングスを子会社化

OSJBホールディングスは傘下企業のオリエンタル白石(東京都江東区)を通じて、福島県小名浜港での港湾関連工事を主力とする山木工業ホールディングス(福島県いわき市)の株式99.9%を取得し、子会社化することを決めた。山木工業ホールディングスは持ち株会社で、その子会社の山木工業(同。売上高55億3000万円、営業利益5億6800万円、純資産21億8000万円=持ち株会社との単純合計)が中核会社。取得価額は38億2000万円。取得予定日は2021年2月19日。

OSJBホールディングスはオリエンタル白石における橋梁工事の受注機会の拡大などを期待している。

りらいあコミュニケーションズ<4708>、対面・訪問事業子会社のアイヴィジットを博報堂DY<2433>傘下のバックスグループに譲渡

りらいあコミュニケーションズは、フィールドオペレーション(対面・訪問)事業子会社のアイヴィジット(東京都渋谷区。売上高51億3000万円、営業利益2億2700万円、純資産12億6000万円)の全株式を、バックスグループ(東京都渋谷区)に譲渡することを決めた。譲渡先のバックスグループは博報堂DYホールディングスの傘下企業。譲渡価額は16億円。譲渡予定日は2021年2月26日。

「株式新聞」が紙媒体を廃止し、デジタル版に完全移行

SBIホールディングス傘下のモーニングスターは24日、発行する日刊「株式新聞」について2021年3月31日をもって紙媒体を休刊し、デジタル版に完全移行すると発表した。新型コロナウイルス感染拡大に伴い、DX(デジタルトランスフォーメーション)化の流れが進展する中、新聞事業を取り巻く環境が一段と悪化し、紙媒体の発行を取りやめることで印刷費や輸送費などのコストをなくし、デジタル媒体に経営資源を集中する。

株式新聞は1949年に発足した証券専門紙。インターネットの普及に伴い、読者離れが進み、業績が悪化し、2008年にモーニングスターに買収された。現在、日本証券新聞と業界を2分するが、かつて証券専門3大紙を形成した株式市場新聞は2009年に廃刊した。

エイベックス、希望退職に103人が応募

エイベックスは24日、希望退職者募集に103人の応募があったと発表した。音楽事業の一部と全社間接部門に在籍する40歳以上の社員(該当者443人)を対象に100人程度を募集人員とし、12月10日~21日に募った。音楽ソフト市場が縮小する中、新型コロナウイルス感染症の影響拡大が重なり、ライブ・イベントの開催自粛を余儀なくされるなど業績が急速に悪化していた。退職日は2021年3月31日付。特別退職加算金を支給するほか、再就職支援サービスを提供する。

投資会社のロングリーチグループ、ITサービスのジャパンシステム<9758>をTOBで子会社化

ジャパンシステムは24日、独立系投資会社のロングリーチグループ傘下のJSLホールディングス合同会社(東京都千代田区)が同社に対して完全子会社化を目的にTOB(株式公開買い付け)を実施すると発表した。ジャパンシステムはTOBに賛同を表明した。TOBが成立すれば、ジャパンシステムはジャスダック上場が廃止となる。

ジャパンシステムは米ITサービス企業DXCの子会社で、システム構築・運用を主力とする。現在、DXCのグループ企業(DXC US)がジャパンシステムの株式53.67%を保有する。ロングリーチグループはTOBを通じて、DXC US以外の株主が保有する46.33%を買い付ける。そのうえで、ジャパンシステムがDXC USの全保有株式について自己株取得を実施する。

ジャパンシステム株の買付価格は1株につき590円で、TOB公表前日の終値409円に44.25%のプレミアムを加えた。買付予定数は1206万3005株で、下限は所有割合13%にあたる338万4400株。買付代金は最大71億1717万円。買付期間は12月25日~2021年2月15日。決済の開始日は2021年2月22日。公開買付代理人は野村証券。

ジャパンシステムは1969年に東京ソフトウェアサービスとして設立。ソフト受託開発で実績を積み、1988年に店頭市場(現ジャスダック)に上場した。経営危機をきっかけに1990年代から一貫して米企業の傘下にあり、2017年からはDXCが最終親会社。

ドラフト<5070>、ブランドコンサルティング事業のサティスワンを子会社化

ドラフトは、ブランドコンサルティングや広告宣伝の企画を主力するサティスワン(東京都渋谷区。売上高1億7900万円、営業利益181万円、純資産5340万円)の全株式を取得し子会社化することを決めた。ドラフトはグループで手がける都市開発、大型案件の空間デザイン業務でブランディングやプロモーション施策と一体化した総合的なサービス体制の強化を目指す。取得価額は未確定。2021年3月中に取得する予定。

SBSホールディングス<2384>、SMC<6273>傘下の東洋運輸倉庫を子会社化

SBSホールディングスは、SMC傘下で倉庫・通関、運送事業を手がける東洋運輸倉庫(東京都港区。売上高24億3000万円、営業利益2億2000万円、純資産59億5000万円)の全株式を取得し、子会社化することを決めた。人口集中や電子商取引の進展に伴い、首都圏で倉庫需要が拡大しているのに対応する。東洋運輸倉庫は東京臨海部の東扇島(川崎市)、若洲(東京都江東区)に大型倉庫を持つ。

取得価額は72億円。取得予定日は2021年1月29日。

クロス・マーケティンググループ<3675>、マーケティングサービス事業のドゥ・ハウスを子会社化

クロス・マーケティンググループは、首都圏を中心にマーケティングサービス事業を展開するドゥ・ハウス(東京都港区。売上高33億3000万円、営業利益990万円、純資産7億300万円)を子会社化することを決めた。デジタルマーケティング領域での事業展開を拡大する。株式と新株引受権の取得により、所有割合53.26%を予定する。取得価額は約5億6900万円(うち新株引受権は約8700万円)。株式取得・新株引受権行使日は2021年1月12日。

ドゥ・ハウスはネット上でのサンプリングを通じて商品の魅力をオンライン上で口コミで伝えるサービス「モラタメ」などを展開する。

コムチュア<3844>、キヤノンマーケティングジャパン<8060>傘下で人材教育事業のエディフィストラーニングを子会社化

コムチュアは、キヤノンマーケティングジャパン傘下で企業向け人材教育・研修事業を手がけるエディフィストラーニング(東京都中央区。売上高13億2000万円、営業利益1億2600万円、純資産4億4300万円)の全株式を取得し子会社化することを決めた。DX(デジタルトランスフォーメーション)化の進展とともに、企業内でクラウドサービスやデジタル技術を活用できるIT人材の育成が欠かせなくなる中、教育需要が一層高まると判断した。取得価額は13億5430万円。取得予定日は2021年3月1日。

幸和製作所<7807>、福祉用具製造販売子会社の幸和ライフゼーションが手がけるデイサービス事業をポラリスに譲渡

幸和製作所は、車いすや歩行器など福祉用具製造・販売子会社の幸和ライフゼーション(東京都江戸川区)が手がけるデイサービス事業を、通所・居室介護事業のポラリス(兵庫県宝塚市)に2021年1月1日付で譲渡することを決めた。主要事業の集約が目的としている。譲渡価額は2140万円。

カシオ計算機、2019年に続き早期退職者を募集

カシオ計算機は23日、早期退職優遇制度を実施すると発表した。営業部門またはスタッフ部門に在籍する勤続10年以上の社員のうち、45歳以上の一般社員と50歳以上の管理職社員が対象で、募集人数は定めず、2021年1月18日から2月1日まで募る。2019年2月にも同様の内容で早期退職を募っており、156人が応募した。

コンパクトデジタルカメラ事業からの撤退などに伴い新規事業創出などに向けて構造改革を推進中。足元では新型コロナの影響拡大が重なり、業績は黒字圏ながら厳しさを増している。通常の退職金に特別退職金を上乗せして支給し、再就職を支援する。

カシオ計算機の2021年3月期業績予想は売上高21.6%減の2200億円、営業利益65.6%減の100億円、最終利益63%減の65億円。

サッポロホールディングス、早期退職優遇制度の第二次申請に51人

サッポロホールディングスは23日、中核子会社のサッポロビールで実施した早期退職優遇制度の2次申請分について59人の応募があったと発表した。勤続10年以上45歳以上の社員を対象に人数を定めず、10月1日から12月10日に募った。退職日は2021年5月20日。今年5月に実施した第1次分では51人が応募しており、同制度への応募者数は合計110人。通常の退職金に加えセカンドキャリア支援金を支給し、再就職を支援する。

NFS、日本フォームサービス<7869>をTOBで非公開化

NFS(東京都江東区)は日本フォームサービスにTOB(株式公開買い付け)を実施し、同社を非公開化する。日本フォームは賛同の意見を表明し、株主に応募を推奨すると発表した。NFSは日本フォーム株を保有していないが、山下岳英元日本フォーム社長の子息である山下宗吾氏が代表取締役を務めており、個人として同社株の66.80%を所有する。同氏は本TOBに応募しない。

日本フォームは情報通信ラックや太陽光発電システムなどの製造・販売を手がける東証JASDAQ(スタンダード)上場企業。取締役会や監査役会の虚偽開催や会計操作などが発覚し、東証は同社を2019年8月に特設注意市場銘柄に指定し、2021年2月の判定で内部管理体制などに改善が認められない場合には上場廃止となる見込みだった。

事実上の支配株主である山下岳英元社長の影響力を排除することが改善の条件で、日本フォームの同族支配を維持するために一族が経営するNFSによるTOBで自ら「幕引き」を図ったとみられる。

買付価格は1株につき3100円。TOB公表前日の終値2010円に54.23%のプレミアムを加えた。買付予定数は13万2205株で、下限は設けないが本TOB成立後にスクイーズアウトを実施する。買付代金は約4億1000万円。買付期間は2020年12月24日から 2021年2月10日までの30営業日。公開買付代理人は三田証券。決済開始日は2021年2月15日。

トーモク<3946>、愛知県地盤のタマゼンから戸建住宅分譲事業を取得

トーモクは、戸建住宅分譲事業を手がける玉善(名古屋市)の事業を取得することを決めた。玉善が戸建住宅分譲事業を会社分割して設立するタマゼン(名古屋市)を子会社化する形をとる。2021年3月1日付で全株式を取得後、タマゼンの社名を元の玉善(新玉善)に変更する。旧玉善はKTキャピタルに社名変更する予定。取得価額は非公表。

トーモクは段ボール・紙器事業を中心に住宅、運輸倉庫事業を展開する。住宅事業では輸入住宅「スウェーデンハウス」で知られる。玉善は1988年創業で、愛知県内で戸建住宅分譲事業のほか、商業施設、マンションの開発などを手がける。

燦キャピタルマネージメント<2134>、山林売買・管理の早稲田不動産管理を子会社化

燦キャピタルマネージメントは、山林の売買・管理を専門とする早稲田不動産管理(東京都中央区。売上高2060万円、営業利益26万6000円、純資産1040万円)の株式51%を取得し、23日付で子会社化した。早稲田不動産管理が所有地の山林(新潟県十日町市、約4万4000平方メートル)で企画する地熱発電やバイオマス発電、マイクロ水力発電の開発事業に参画するのが目的。取得価額は510万円。

燦キャピタルは投資事業の一環としてクリーンエネルギー分野での案件の発掘と機会をうかがっていた。

ハウスコム<3275>、不動産賃貸仲介の宅都を子会社化

ハウスコムは不動産賃貸仲介の宅都(大阪市)の全株式を取得し子会社化することを決めた。宅都は不動産賃貸仲介のほか、不動産売買・売買仲介、不動産賃貸、ホテルの各事業を手がけるが、ハウスコムによる子会社化に先立ち、不動産賃貸仲介を除く事業は会社分割で切り離される。関西圏での不動産賃貸仲介事業を強化するのが目的。取得価額は10億4300万円。取得予定日は2021年3月1日。

宅都は大阪市内中心部・北摂エリアを中心に不動産賃貸仲介店舗を23店舗、東京駅・新大阪駅周辺に法人営業拠点2カ所を持ち、年間仲介件数は1万件を超える。ハウスコムは不動産賃貸仲介店舗を188店舗を持つが、関西圏では6店舗(大阪府4、京都府2)にとどまっていた。

ひろぎんホールディングス<7337>、ひろぎんリースを子会社化

ひろぎんホールディングスは、持ち分法適用関連会社のひろぎんリース(広島市。売上高206億円、営業利益11億1000万円、純資産149億円)を2021年3月1日付で完全子会社化することを決めた。ひろぎんリースの出資構成はひろぎんHD20%、三菱UFJリース80%となっているが、ひろぎんリースが三菱UFJリース保有分を自己株取得することにより、ひろぎんHDの完全子会社となる。資本構成の是正と資本効率の改善が目的。

ワットマン<9927>、シナノ・グループから神奈川県内のゲームステーション事業を取得

ワットマンは、書籍販売やフィットネス事業などを手がけるシナノ・グループ(長野市)からゲームステーション事業を取得することを決めた。リユース(中古品)事業の強化が狙い。取得対象はシナノ・グループが「ゲームステーション」の名称で神奈川県内で展開するゲームやDVD、CD、ホビー製品などの買取ショップ2店舗(本厚木店、上大岡店)。当該事業の直近業績は売上高3億6900万円、経常利益1100万円。取得予定日は2021年2月1日。

岡藤日産証券ホールディングス<8705>、商品取引業のフジフューチャーズから事業を取得

岡藤日産証券ホールディングスは傘下の日産証券を通じて、フジフューチャーズ(東京都中央区)が営む金融商品取引業と商品先物取引業の一部を取得することを決めた。日産証券の顧客基盤の拡充と収益力の強化につなげる。対象事業の売上高は2億9400万円。取得価額は非公表。取得予定日は2021年3月22日。

RVH<6786>、Webサイトアプリ制作子会社のスカイリンクを経営陣に譲渡

RVHはWebサイト・アプリやゲームアプリの制作子会社のスカイリンク(東京都港区。売上高21億2000万円、営業利益△1170万円、純資産△7780万円)の全株式を、スカイリンク経営陣に22日付で譲渡した。2015年に子会社化したが、業績が当初計画を大きく下回っていたうえ、新型コロナの影響拡大も加わり、収益確保の見通しが立たない状況にあった。譲渡価額は1000万円。

リゾートトラスト<4681>、遠隔画像診断支援サービスのダイヤメディカルネットを子会社化

リゾートトラストは傘下企業を通じて、遠隔画像診断支援サービスを手がけるダイヤメディカルネット(東京都板橋区)の全株式を取得し子会社化することを決めた。グループで手がけるメディカル事業への相乗効果を期待している。取得価額は非公表。取得予定日は2021年3月1日。

ダイヤメディカルネットが提供する遠隔画像診断支援サービスは医療機関や健康施設で撮影されて画像データについて、専門医による読影診断結果を迅速に届ける内容。リゾートトラストは子会社のiMedical(東京都港区)を通じて同様の事業を展開しているが、ダイヤメディカルネットを傘下に取り込むことで、遠隔画像診断市場で業界2位の地歩を確保することになる。

ダイヤメディカルネットは2001年に設立し、国内で100人以上の放射線科医が登録し、100以上の医療機関にサービスを展開している。

マクアケ<4479>、ソフト開発などのジシバリを子会社化

マクアケはソフトウエアやWebサイト・アプリケーションの開発を手がけるジシバリ(東京都渋谷区。売上高6670万円、営業利益△67万2000円、純資産815万円)の全株式を取得し子会社化することを決めた。システム開発力の強化につなげる。マクアケは新商品・サービスのテスト販売に特化したEC(電子商取引)サイトの運営を主力とする。取得価額は非公表。取得予定日は2021年1月29日。子会社化後、2021年2月1日付で吸収合併する。

長谷川香料<4958>、米国の食品香料メーカーMISSIONを子会社化

長谷川香料は米国の食品香料メーカー、MISSION FLAVORS & FRAGRANCES, INC.(カリフォルニア州。売上高25億2000万円、営業利益△1400万円、純資産8500万円)を買収することを決めた。米国での事業展開を加速するのが狙い。米子会社を通じて全株式を約133億円で29日付で取得する。MISSIONは天然嗜好や低糖質・低脂質などに対応した食品香料に強みを持つ。

長谷川香料は米国でスナック菓子やドレッシング、調味料などに使われる食品を現地生産し、同国で40年を超える実績を持つ。2017年には同業の米FLAVOR INGREDIENT HOLDINGS, LLC(カリフォルニア州)を買収し、健康分野や飲料分野に参入した。今回傘下に収めるMISSIONは1987年に設立。顧客網が重複せず、相互補完性が高く、製造・販売の両面で相乗効果が期待できると判断した。

ポールトゥウィン・ピットクルーホールディングス<3657>、ゲームメーカー向け2次元・3次元アートなど提供の米5518 Studiosを子会社化

ポールトゥウィン・ピットクルーホールディングスは米子会社を通じて、ゲームソフト企業向けに2次元・3次元アートやアニメーション関連のサービスを展開する現地5518 Studios, Inc.(カリフォルニア州)の全事業を取得することを決めた。ポールトゥウィンはゲームソフトの不具合検出サービスや取扱説明書・攻略本制作などを主力とする。両社はいずれもゲームソフトメーカーを主要顧客とし、相互送客による受注拡大など相乗効果が見込めると判断した。対象事業の直近業績は売上高4億1600万円、営業利益6900万円。取得価額は約6億2000万円。取得予定日は2021年1月17日。

川辺、希望退職に41人が応募

川辺は21日、希望退職者募集に41人の応募があったと発表した。正社員(18~59歳)を対象に50人程度を予定人数とし、11月30日~12月14日に募った。退職日は2021年3月15日。川辺はハンカチ、タオルなど身の回り品の卸売を主力とする専門商社。新型コロナの影響拡大で販売が大幅に落ち込んだのを受け、人員の適正化を含む構造改革に取り組んでいる。

三陽商会、早期退職を募るセカンドキャリア支援制度を実施

三陽商会は21日、40歳以上の正社員(販売職を除く)を対象にセカンドキャリア支援制度を実施すると発表した。募集人数は定めず、2020年12月21日から2021年1月29日まで募る。退職日は2021年3月31日付。同様の早期退職の実施は2018年(250人募集)以来。足元の2021年2月期を含めて5期連続で最終赤字が見込まれており、経営再建に向けた「再生プラン」達成の一環として人員構成の最適化を進める。

所定の退職金に加えてセカンドキャリア支援金を支給し、再就職を支援する。

松屋、子会社4社で30人程度の希望退職を募集

松屋は21日、婚礼宴会事業などを手がける子会社4社で30人程度の希望退職者を募ると発表した。募集期間は2021年2月10日~26日(退職日は3月31日)。新型コロナウイルス感染拡大の影響で婚礼宴会のキャンセルが相次ぎ、業績が急激に悪化。不採算店舗の撤退など構造改革を進めており、その一環として人員体制を再構築する。

対象はアターブル松屋ホールディングス(東京都中央区。持ち株会社)、アターブル松屋(同。婚礼・宴会事業)、アターブル松屋フードサービス(同。給食事業)、アターブルイーピーエヌ(同。イタリアンレストラン事業)。4社は2021年4月1日に合併を予定している。

キーコーヒー、100人程度の希望退職を実施

キーコーヒーは21日、100人程度の希望退職者を募ると発表した。51歳以上の社員、64歳未満の定年再雇用嘱託社員、一般嘱託社員を対象とし、募集期間は2021年1月25日~2月12日(退職日は3月31日)。新型コロナウイルスの感染拡大で主力の業務用コーヒー事業は飲食店の休業や営業時間短縮などで業績が急速に悪化。今後の事業展開を踏まえ、現在の営業網を維持しながら、合理的かつ効率的な組織体制を再構築するため、人員圧縮に踏み切る。

2021年3月期業績予想は売上高14.6%減の535億円、営業赤字29億円(前期は5億3100万円の黒字)、最終赤字35億円(同7億2500万円の黒字)。

シモジマ<7482>、紙袋製造子会社のヘイコーパックを売却

シモジマは21日、紙袋製造子会社のヘイコーパック(栃木県芳賀町。売上高22億9000万円、営業利益300万円、純資産1億9000万円)の全保有株式(所有割合25%)を、ヘイコーパックの大株主の鈴木裕二氏に21日付で譲渡した。これにより実質的な支配関係を解消した。新型コロナウイルス感染拡大による経済活動の低迷で紙袋など紙製品の需要が縮小していた。

アサヒグループホールディングス<2502>、傘下の豪ビール大手CUBの一部ブランドをハイネケンに売却

アサヒグループホールディングスは21日、6月に買収完了した豪ビール大手のカールトン&ユナイテッド・ブリュアリーズ(CUB)のビール、サイダーの一部ブランドについて、オランダのハイネケンに売却すると発表した。アサヒは約1兆1400億円でCUBを買収したが、市場に寡占化が進むとして豪競争法当局から一部事業の売却を求められていた。

売却するブランドはビールが「Stella Artois」「Beck’s」、サイダーが「Strongbow」「Little Green」「Bonamy’s」。売却価額は非公表。売却予定日は2021年1月5日。

荏原<6361>、トルコのポンプメーカー「バルサン」を買収

荏原は21日、トルコのポンプメーカー、バルサン(イズミル市。売上高67億円)を買収すると発表した。欧州、中央アジア、中東、アフリカ市場へのアクセスを強化するのが狙い。バルサングループを構成する3社の全株式を約113億円で取得する。2021年3月末までに買収完了を見込む。バルサンは深井戸モーターポンプ、縦型ポンプを主力製造品とする。

サムティ<3244>、ベトナムの住宅分譲事業会社S-VINを子会社化

サムティはベトナム子会社を通じて、住宅分譲事業を手がける現地S-VIN VIETNAM REAL ESTATE TRADING(S-VIN、ハノイ)の株式90%を取得し、子会社化することを決めた。S-VINはベトナム最大の不動産開発会社VINHOMES(ハノイ)の傘下企業で、ハノイで計画されている大規模複合開発プロジェクト「ビンホームズ・スマートシティ」で分譲住宅4棟の開発許可を取得済み。取得価額は約147億円。取得予定日は2020年12月24日。

「ビンホームズ・スマートシティ」はハノイ市内の住宅、学校、病院、スーパーマーケット、ショッピングセンター、事務所ビルなど58棟からなる大規模開発プロジェクト。サムティはベトナム国内で不動産開発事業に進出を計画してきたが、新たに土地の選定、開発申請を行うより、同プロジェクトですでに開発許可を持つS-VINを買収する方がベトナム事業の早期立ち上げにつながると判断した。

「今治タオル」大手の一広、繊維製品商社の川辺<8123>をTOBで子会社化

川辺は21日、タオルメーカー大手の一広(愛媛県今治市)が同社に対してTOB(株式公開買い付け)を実施すると発表した。一広は川辺株式の26.6%を保有する筆頭株主。TOBを通じて株式を追加取得し、持ち株比率を最大55%に引き上げて子会社化する。川辺はTOBに賛同している。川辺のジャスダック上場は維持される。

一広による川辺株式の買付価格は1株につき1300円。TOB公表前営業日の終値925円に40.5%のプレミアムを加えた水準。買付予定数の下限は所有割合23.5%にあたる42万9080株とし、川辺の第2位の大株主である伊藤忠商事が相当分についてTOBに応募する。買付予定数の上限は51万8500株(所有割合28.4%)で、伊藤忠以外の一般株主からも買い付ける。買付代金は6億7405万円。

買付期間は2020年12月22日~2021年1月25日。決済の開始日は2021年1月29日。公開買付代理人はみずほ証券。

川辺はハンカチ、スカーフなどを中心とする繊維製品の専門商社。1979年に店頭登録(現ジャスダック)した。一広は「今治タオル」の大手。川辺は1980年代前半にタオル製品の販売で一広と取引が始まり、その後、資本関係に発展した。一広は川辺を傘下に取り込み、海外工場(中国、ベトナム)の活用強化や販売チャネルの共有などを通じて事業拡大につなげる。

オリンパス、950人程度の早期退職を募る社外転進支援制度を実施

オリンパスは18日、950人程度の早期退職者を募る社外転進支援制度を実施すると発表した。国内グループ会社を含めて40歳以上勤続3年以上の正社員、定年後再雇用者、無期契約社員を対象とし、募集期間は2021年2月1日~19日。退職日は3月31日。通常の退職金に加え、特別支援金を上乗せ支給し、再就職支援サービスを提供する。

新型コロナウイルスの影響拡大で業績が後退しているほか、ミラーレス一眼を中心とするデジタルカメラや交換レンズ、ICレコーダーなどの映像事業を売却するなどの事業構造改革を進め、2021年3月期は55億円の最終赤字(前期は516億円の黒字)を見込む。

アジャイルメディア・ネットワーク<6573>、美容師・美容室向け動画教育サービスのakubiを子会社化

アジャイルメディア・ネットワークは、美容師・美容室向けSaaS(サービスとしてのソフトウエア)型オンライン動画教育プラットフォーム「ヘアスタディ」を運営するakubi(東京都港区。売上高1810万円、営業利益17万1000円、純資産204万円)の全株式を取得し、18日付で子会社化した。中小企業や個人事業主に対するビジネス支援事業を強化するのが狙い。取得価額は非公表。

アジャイルメディアはデジタル活用による中小企業や個人事業主への経営支援サービスを主力とする。

厚生労働省によると、美容室は25万店(2018年時点)を超え、53万人の美容師が就業する。近年はSNS活用や、フリーランスの美容師が増加するなど、美容業界のマーケティングや美容師の働き方、独立の形態も多様化しているという。アジャイルメディアは自社サービスとakubiの「ヘアスタディ」との連携を通じて、相乗効果を引き出す。akubiは2011年に設立。

ガイアックス<3775>、コンテンツサービス子会社のGT-AgencyをAppBank<6177>に譲渡

ガイアックスは、スマートフォン・パソコン向けに占いやゲームなどのコンテンツサービスを提供する子会社の社GT-Agency(東京都千代田区。売上高1490万円、営業利益△318万円、純資産△444万円)の全株式を、AppBankに譲渡することを決めた。コンテンツのオリジナルでの新規制作やパッケージ提供を手がけてきたが、業績低迷が続いていた。譲渡価額は255万円。譲渡予定日は2021年1月1日。

RIZAPグループ傘下のワンダーコーポレーション、HaPiNS、ジーンズメイトの上場3社が経営統合で合意

RIZAPグループ傘下で映像・音楽ソフト販売のワンダーコーポレーション、インテリア・生活雑貨メーカーのHaPiNS、衣料品販売のジーンズメイトの上場3社は18日、経営統合することで合意したと発表した。2021年4月1日に共同持ち株会社「REXT(レクスト)」を設立し、3社がぶらさがる形となる。3社は上場廃止となるが、共同持ち株会社のREXTがジャスダックに上場する。経営再建途上にある親会社のRIZAPグループが進める事業構造改革の一環をなす。

経営統合する3社はRIZAPグループの「ライフスタイル」部門に属する。国内小売り市場は新型コロナウイルス感染拡大の影響が加わり、事業環境が一段と厳しさを増している。こうした中、3社の経営資源を集中し、プライベート商品(自社企画商品)の拡充、デジタル化対応による非対面事業への移行などを推し進め、ビジネスモデルの転換やコスト競争力の強化につなげる。

直近売上高はワンダーコーポレーションが612億円、HaPiNSが83億円、ジーンズメイトが77億円。ワンダーコーポレーションは映像・音楽ソフトやゲームソフトの専門店「新星堂」で知られる。

LITALICO<6187>、障害福祉施設向け請求支援ソフト提供の福祉ソフトを子会社化

LITALICOは、障害福祉施設向けソフトウエアを提供する福祉ソフト(長崎県佐世保市。売上高1億3900万円、営業利益556万円、純資産2690万円)の全株式を取得し子会社化することを決めた。取得価額は10億5000万円。取得予定日は2021年1月31日。

福祉ソフトは障害福祉施設で導入数トップを誇る公費請求支援ソフト「かんたん請求ソフト」のほか、介護福祉施設向けにも同種の「かんたん介護ソフト」を持ち、いずれもSaaS(サービスとしてのソフトウエア)として展開している。LITALICOは福祉領域向け就労支援サービスを主力とする。福祉ソフトを傘下に取り込み、福祉関連の経営支援サービスを強化する。

竹田印刷、100人程度の希望退職を実施

竹田印刷は17日、100人程度の希望退職者を募ると発表した。募集人数は単体従業員の約17%にあたる。①勤続5年以上で40歳以上の正社員②定年後再雇用社員で65歳未満の社員を対象とし、募集期間は2021年1月6日~29日(退職日は3月31日)。デジタル化の進展による国内印刷市場の縮小に新型コロナウイルス感染の影響が重なり、業績が急激に悪化。従来から推し進めていた事業構造改革に加え、人員合理化で業績の早期改善を目指す。特別退職金を加算し、再就職を支援する。

竹田印刷の2021年3月期業績予想は売上高13%減の310億円、営業赤字5000万円(前期は5億円の黒字)、最終赤字1億3000万円(同3億8100万円の黒字)。

ローランド ディー.ジー.150人程度の早期退職者を募集

ローランド ディー.ジー.は17日、150人程度の早期退職者を募集すると発表した。すべての製造専任職と35歳以上の管理職、一般社員、嘱託社員が対象で、募集期間は2021年2月1日~26日。広告・看板などサイン分野の市場成熟化や競争激化に直面していたところに新型コロナウイルス感染拡大が重なり、収益低下が大きく低下。コスト構造の抜本的見直しとサイン市場に依存する事業構造からの脱却を進めるのに合わせ、人員構成をスリム化し固定費を削減する。

募集人員は連結従業員の約12%にあたる。退職日は2021年3月31日(製造専任職は同12月31日)。通常の退職金に割増退職金を加算して支給し、再就職を支援する。

ローランドの2020年12月期業績予想は売上高15.9%減の343億円、営業利益89.3%減の3億円、最終赤字3億6000万円(前期は19億4400万円の黒字)。

メドレー<4480>、中小病院向け電子カルテシステム開発のパシフィックシステムを子会社化

メドレーは、電子カルテシステム開発のパシフィックシステム(高知県宿毛市。売上高6億1500万円、営業利益1000万円、純資産1億1200万円)の株式80%を取得し子会社化することを決めた。病院向け電子カルテ市場への参入が狙い。パシフィックシステムが強みとする中小病院向け電子カルテは普及が進みつつあるものの、紙カルテが依然主流で、今後の有望分野とみている。取得価額は8億2300万円。取得予定日は2021年1月4日。

パシフィックシステムは1997年設立。主力商品である中小病院向け電子カルテの利用継続率は過去17年間で98%という。

メドレーは医療ヘルスケア分野の人材不足や地域偏在の改善、医療機関の業務効率向上などを目指す各種のプラットフォーム事業を展開している。パシフィックシステムを傘下に取り込み、医療ヘルスケア分野でのデジタル活用を加速する。

日本山村硝子<5210>、中山運送とマルイシ運輸の運送2社を子会社化

日本山村硝子は傘下企業を通じて、中山運送(大阪府茨木市。売上高28億5000万円、純資産1億600万円)、マルイシ運輸(同。売上高17億5000万円、純資産8700万円)の運送2社の全株式を取得し、子会社化することを決めた。関西での運送事業の拡充が狙い。対象2社の全株式は齊藤正治中山運送社長が保有し、両社は兄弟関係にある。取得価額は非公表。取得は2021年9月を予定。

2社を子会社化するのは日本山村硝子が全額出資する山村ロジスティクス(兵庫県尼崎市)。山村ロジスティクスは兵庫県に本社を置くものの、運送事業の中心は関東で、関西での事業が手薄だった。

サニーサイドアップグループ<2180>、コミュニケーション支援のENGAWAを一時的に子会社化

サニーサイドアップグループは、外国人観光客向けコミュニケーション支援や外国語メディア運営を手がける持ち分法適用関連会社のENGAWA(東京都新宿区。売上高5億9500万円、営業利益△1億6200万円、純資産534万円)の株式を追加取得し、子会社化することを決めた。現在31.25%の持ち株比率を55.4%に引き上げる。子会社化後の当該株式はその後、第三者に譲渡する予定で、譲渡交渉を円滑に進めるために一時的に子会社化したとしている。取得価額は約7500万円。取得は2021年1月15日までに完了させる予定。

メニコン<7780>、医療用機械器具販売の板橋貿易を子会社化

メニコンは、医療用機械器具の販売・輸出入を手がける板橋貿易(東京都中央区。売上高83億9000万円、営業利益9億3900万円、純資産19億3000万円)を子会社化することを決めた。成長著しい中国市場に本格進出し、コンタクトレンズ事業の拡大を目指す。板橋貿易は医療機器販売の中国子会社(大連)を持つ。メニコンは現在、板橋貿易株の14%を保有するが、残る86%をすべて追加取得する。取得価額は35億6000万円。取得予定日は2021年1月8日。

メニコンは中国でオルソケラトロジーレンズやケア製品を販売している。このうちオルソケラトロジーレンズは内側に特殊なデザインが施されたハードコンタクトレンズで、寝ている間に角膜形状を矯正し、近視視力の改善に役立つとされる。

タムロン、青森県内の主力2工場で募った希望退職に204人が応募

タムロンは16日、青森県内の弘前工場(弘前市)と浪岡工場(青森市)の主力2工場を対象とした希望退職に204人の応募があったと発表した。単体従業員の約2割にあたる200人程度を予定人数とし、11月10日~20日に募った。両工場は一眼レフ用交換レンズの組み立てや加工を手がけるが、スマートフォンの普及でデジタルカメラ市場が縮小していたところに新型コロナウイルスの影響が重なった。現行の生産体制では収益構造がさらに悪化するとして、人員合理化に踏み切った。

募ったのは弘前、浪岡の両工場の正社員(45歳以上)と準社員ら。退職日は12月31日付。所定の退職金に特別加算金を上乗せ支給し、再就職を支援する。

同日発表した2020年12月期業績予想は売上高23%減の485億円、営業利益52%減の33億円、最終利益68%減の17億1000万円。

TCSホールディングス、子会社のアンドール<4640>をTOBで非公開化

TCSホールディングス(東京都中央区)は子会社を通じて、同じく子会社でJASDAQスタンダード市場に上場するアンドールにTOB(株式公開買い付け)を実施すると発表した。これによりグループの持ち株比率を現在の54.27%から100%に引き上げて完全子会社化する。

株式の非公開化が狙いで、TOB成立後は上場を廃止する。アンドールは賛成の意見表明をしている。

買付価格は1株当たり625円。TOB公表前営業日の終値440円に対して42.04%のプレミアムを加えた。買付予定数は517万7851株(下限は345万1900株)で、買付予定額は約32億3600万円。買付期間は2020年12月17日から2021年2月8日までの33営業日。決済の開始日は2021年2月16日。買付代理人はみずほ証券。

TCSホールディングス、子会社のアイレックス<6944>をTOBで非公開化

TCSホールディングス(東京都中央区)は子会社を通じて、同じく子会社でJASDAQスタンダード市場に上場するアイレックスにTOB(株式公開買い付け)を実施すると発表した。これによりグループの持ち株比率(優先株を含む)を現在の79.19%から100%に引き上げて完全子会社化する。

株式の非公開化が狙いで、TOB成立後は上場を廃止する。アイレックスは賛同の意見表明をしている。

買付価格は1株当たり2100円。TOB公表前営業日の終値1554円に対して35.13%のプレミアムを加えた。買付予定数は294万642株(下限は196万400株)で、買付予定額は約61億7500万円。買付期間は2020年12月17日から2021年2月8日までの33営業日。決済の開始日は2021年2月16日。買付代理人はみずほ証券。

システム・ロケーション<2480>、自動車関連コンテンツ開発の韓国バリューアブルを子会社化

システム・ロケーションは、自動車関連コンテンツの開発などを手がける韓国バリューアブル(ソウル)が実施する第三者割当増資を引き受け、子会社化(所有割合70%)することを決めた。バリューアブルは自動車の現在価値や将来価値などの分析データをビジュアル化する独自システム「CAR STAT」を展開し、自動車金融や自動車輸入などを中心に顧客を広げている。取得価額は3330万円。取得予定日は2020年12月25日。

システム・ロケーションは自動車金融・販売の支援システムを主力事業とする。バリューアブルを傘下に取り込み、データ分析・商品開発、マーケティング、顧客基盤の相互活用などを通じて、海外事業展開を強化する。

シーズメン<3083>、TSIホールディングス<3608>傘下でメンズ衣料のスピックインターナショナルを子会社化

シーズメンは、TSIホールディングス傘下でメンズ衣料品製造・販売のスピックインターナショナル(東京都目黒区。売上高29億2000万円、営業利益△2億1600万円、純資産7億7400万円)の全株式を取得し、子会社化することを決めた。シーズメンは郊外型ショッピングセンターで中価格帯のメンズ衣料を主体とする店舗を展開しているが、新たに都市部ファンションビル中心の販売チャネルを取り込み、成長につなげる。

スピックインターナショナルはTSIホールディングスの全額出資子会社で、「トルネードマート」「ハイストリート」などのメンズブランドを展開する。TSIホールディングスは経営立て直しの一環として子会社の整理・統合を進めている。

取得価額は非公表。取得予定日は2021年3月1日。

ワタベウェディング、希望退職に126人応募

ワタベウェディングは15日、希望退職者募集に126人の応募があったと発表した。新型コロナウイルスの感染拡大で国内外で展開する挙式事業の実施が困難になるなど急激な業績悪化を受け、店舗閉鎖と人員合理化策を打ち出していた。募集人員は120人程度とし、10月26日~11月15日に募った。退職日は12月31日付。特別退職金を支給し、再就職支援サービスを提供する。

オーウイル<3143>、メビウスから電気工事業を取得

オーウイルは子会社を通じて、メビウス(東京都狛江市)が手がける電気工事業を15日付で取得した。業務用大型シーリングファンの販売拡大を図るうえで設置作業機能の内製化が不可欠と判断した。対象事業の直近売上高は1億4400万円。取得価額は非公表。

カクヤスグループ<7686>、日本創発グループ<7814>傘下で乳製品宅配の明和物産を子会社化

カクヤスグループは、日本創発グループ傘下で乳製品の宅配業務を手がける明和物産(東京都中央区。売上高9億2800万円、営業利益2170万円、純資産1億4900万円)の全株式を取得し、子会社化することを決めた。酒類・飲料以外の配達商材を取り込むのが狙い。取得価額は1億9800万円。取得予定日は2021年2月1日。

明和物産は1983年設立で、乳業大手の明治の特約代理店として、明治乳製品の配達を都内や千葉県、神奈川県で展開する。

ブイ・テクノロジー<7717>、微細加工プロセスのリソテックジャパンを子会社化

ブイ・テクノロジーは、微細加工プロセス用評価・製造装置の開発を手がけるリソテックジャパン(埼玉県川口市)の全株式を取得し子会社化することを決めた。半導体関連事業の拡大につなげる狙い。リソテックジャパンは1993年設立。取得価額は非公表。取得予定日は2021年1月6日。

出光興産<5019>、子会社の東亜石油<5008>をTOBで完全子会社化

出光興産は子会社の東亜石油にTOB(株式公開買い付け)を実施すると発表した。これにより持ち株比率を現在の50.12%から100%に引き上げて完全子会社化する。石油消費の減少に対応し、経営効率化や意思決定のスピードアップを狙う。東亜石油は賛同の意見表明をしている。

買付価格は1株当たり2450円。TOB公表前営業日の終値1991円に対して23.05%のプレミアムを加えた。買付予定数は620万5484株(下限は205万8875株)で、買付予定額は約152億円。買付期間は2020年12月16日から2021年2月2日まで。決済の開始日は2021年2月9日。買付代理人は大和証券。

国内石油製品需要は1999年をピークに人口減少やエコカーの普及により漸減傾向にある。今後はその傾向が加速し、気候変動に対応した脱炭素社会への動きや自動車の所有から共同利用への変化などにより、国際エネルギー機関は2030年には、現状の2割から3割程度減少すると予想。新型コロナウイルス感染症の感染拡大に伴う原油価格の下落や自動車、航空機向けを中心とした石油製品需要の減少もあり、事業環境はさらに厳しさを増している。

帝人<3401>、ガラス繊維強化複合材料製造の中国合弁CSP-Victallを子会社化

帝人は、中国でガラス繊維強化複合材料の原材料や完成品を製造する持ち分法適用関連会社の賽史品威奥(唐山)結構複合材料有限公司(CSP-Victall、河北省。売上高9億3500万円、営業利益△4億7500万円、純資産63億5000万円)を子会社化することを決めた。合弁相手の青島威奥軌道股份有限公司(山東省)から50.6%の株式を取得し、持ち株比率を100%とする。経営権を掌握し、効率的な事業運営を行うとともに、需要増が期待されるEV(電気自動車)バッテリーボックス用途の供給拡大などを推し進める。

取得価額は48億9000万円。取得予定日は2020年12月31日。

中国では帝人が2017年に買収した複合材料製品メーカーの米CSPを通じて、鉄道向け部品などを製造する現地企業の青島威奥軌道と合弁事業を展開してきた。ただし、青島威奥軌道が保有する50.6%の株式については今回、帝人の中国子会社である帝人(中国)投資有限公司が取得する。

イートアンドホールディングス<2882>、タンメン発祥の中華レストラン「横濱一品香」を子会社化

イートアンドホールディングスは、「横濱一品香」で知られる中華レストランを経営する一品香(横浜市。売上高8億1900万円、営業利益1000万円、純資産2億4800万円)の全株式を取得し子会社化することを決めた。一品香は1955年に創業し、国内におけるタンメン発祥の店とされる。横浜市内を中心に11店舗を展開する。取得価額は非公表。取得予定日は2020年12月30日。

イートアンドホールディングスは餃子専門店「大阪王将」を中心に、ラーメン、ベーカリー、カフェなど多様な業態で全国に480店舗あまりを展開する。「横濱一品香」の伝統と老舗の味を取り込むことで、既存事業とのシナジー(相乗効果)創出を期待している。

アウトソーシング<2427>、兵庫県で人材サービス業を展開するマークスファクトリーを子会社化

アウトソーシングは、人材サービス業のマークスファクトリー(兵庫県西脇市)の全株式を取得し子会社化することを決めた。兵庫県エリアや非製造系における顧客拡充の一助とする。マークスファクトリーは2004年設立で、製造派遣のほか、物流系や医療・看護系など幅広い業種に対して人材派遣や職業紹介を手がける。取得価額は非公表。取得予定日は2020年12月16日。

アイフリークモバイル<3845>、情報システム開発子会社のファンレボを経営陣に譲渡

アイフリークモバイルは、情報システム開発子会社のファンレボ(東京都新宿区。売上高732万円、営業利益△2490万円、純資産△3290万円)の全株式を、ファンレボ代表取締役の菅井朝日氏に譲渡することを決めた。コンテンツ事業強化の一環として2020年1月にファンレボを傘下に収めたが、コロナ禍で事業環境が悪化していた。譲渡価額は1円。譲渡予定日は2021年1月1日。

PCIホールディングス<3918>、組み込みパソコン・周辺機器開発のソードを子会社化

PCIホールディングスは、組み込みパソコンや周辺機器の開発・製造や保守サービスを手がけるソード(千葉市。売上高106億円、営業利益4億3700万円、純資産25億1000万円)を子会社化することを決めた。投資会社のアスパラントグループ(東京都港区)から全株式を取得する。取得価額は42億800万円。取得予定日は2021年1月15日。

ソードは1970年に創業。コンピューター関連の製品開発から設計、調達、製造、品質保証、保守修理までの各機能を社内に備える。PCIホールディングスは同社を傘下に取り込み、組み込みソフトウエア開発や半導体設計・テスト事業などに関する顧客提案力を高める。

Cominix<3173>、切削工具製造・販売の川野辺製作所を子会社化

Cominixは、切削工具製造・販売の川野辺製作所(東京都大田区。売上高7億8200万円、営業利益2700万円、純資産5億2500万円)の株式85.8%を取得し、15日付で子会社化した。川野辺製作所は米国子会社(オハイオ州)でも切削工具を現地生産し、日本や北米で自動車メーカーを中心に顧客基盤を持つ。Cominixは製造機能を取り込み、切削工具の取り扱い拡大につなげる。取得価額は非公表。

川野辺製作所は1957年設立で、国内では茨城県常陸大宮市に生産拠点を持つ。

新電元工業、140人程度の希望退職を実施

新電元工業は14日、140人程度の希望退職を実施すると発表した。同社と国内グループ会社の35歳以上勤続10年以上の正社員を対象とし、募集期間は2021年1月18日~2月19日(退職日は3月20日付)。米中貿易摩擦の長期化で車載・産業用パワー半導体など主力のデバイス事業を取り巻く環境が厳しさを増していたところに、新型コロナ感染の影響拡大が重なり、早期の収益回復が見通せないと判断し、人員合理化による固定費圧縮を進める。

同社は11月中旬に事業構造改革を発表し、この中で2021年3月期中に国内人員の10%程度を減らす方針を打ち出していた。希望者には所定の退職金に特別加算金を上乗せ支給し、再就職を支援する。

クミアイ化学工業<4996>、シンガポールの農薬メーカーAsiatic Agricultural Industriesを子会社化

クミアイ化学工業は、シンガポールの農薬メーカー、Asiatic Agricultural Industries(AAI)の株式60%を取得し、子会社化することを決めた。アジア・アフリカ地域ですでに構築している販売網の強化・補完を目指す。AAIは1972年設立で、シンガポールに製剤工場を持ち、アジア・アフリカの計16カ国で農薬、公衆衛生向け害虫駆除剤などを販売している。取得価額は非公表。取得予定日は2021年2月1日。

タスキ<2987>、給与の日払い・週払いプラットフォーム「タスキDayPay」事業を譲渡

タスキは、給与の日払い・週払いプラットフォームを提供する「タスキDayPay」事業を第三者に譲渡することを決めた。DayPay事業は2019年10月にスタートしたが、業績は当初計画を下回り、主力の不動産販売・コンサルティング事業とのシナジー(相乗効果)も期待しにくい状況にあった。当該事業の直近業績は売上高183万円、営業赤字5910万円。譲渡先、譲渡価額は非公表。譲渡予定日は2021年1月4日。

藤井産業<9906>、太陽光発電の帯広ソーラーパークを子会社化

藤井産業は、太陽光発電事業の合同会社帯広ソーラーパーク(東京都千代田区。売上高2億1900万円、営業利益4700万円、純資産△100万円)の全持ち分を取得し子会社化することを決めた。帯広ソーラーパークは北海道帯広市に2018年3月に運転開始した太陽光発電設備(出力4000万キロワット)を持つ。藤井産業は電設資材商社だが、新規事業の一環として再生可能エネルギー発電事業に取り組んでいる。取得価額は10万円。取得予定日は2020年12月24日。

藤井産業は併せて、匿名組合・JAICソーラー投資事業有限責任組合(東京都千代田区)の出資持ち分のすべてを12月24日に取得する。これに関する取得金額は非公表。

 

 

 

 

情報提供:株式会社ストライク

[解説ニュース]

令和3年度税制改正:住宅ローン控除の拡充

 

〈解説〉

税理士法人タクトコンサルティング(遠藤 純一)

 

 

[関連解説]

■ 速報!令和3年度税制改正案

■【Q&A】居住用財産の譲渡に係る3,000万円控除から住宅ローン特別控除への特例選択の変更の可否適用を受けることの可否

 

1.はじめに


令和3年度税制改正大綱では、住宅借入金等特別控除(以下、住宅ローン控除という)の拡充(2022年12月末までの入居分)が盛り込まれました。これはコロナ禍の影響による先行き不透明さなどを背景に内需の柱となる住宅投資を刺激するためです。改正の主な項目は、①13年控除の適用期限の延長、②床面積要件の40㎡への緩和です。以下、これらについて解説します。

 

2.13年控除の概要


ノーマルな住宅ローン控除は年末の住宅ローン残高の1%相当額を限度として、居住した年から10年にわたって所得税と住民税から税額控除する制度です(租法41①)。

 

拡充された住宅ローン控除(租法41⑬以下、13年控除という)は平成31年度税制改正で創設された制度で、家屋に係る消費税等の税率が10%であることを前提にノーマルな制度とは次の点で異なりました。

 

表1

 

 

なお、認定長期優良住宅・認定低炭素住宅の場合には控除限度額の計算上住宅ローン年末残高の上限は5,000万円となるほか、建物価額の上限も5,000万円となります。

3.コロナ対策による入居期限等の延長


令和2年4月30日に施行された 「新型コロナウイルス感染症緊急経済対策」の税制上の措置では、入居期限である令和2年12月31日までに入居できなかった場合でも、取得・新築または増改築の日から6か月以内に居住する等、所定の要件を充たしている場合、入居期限が1年延長されることとされました。所定の要件とは次の通りです。

 

⑴一定の期日までに契約が行われていること。
イ-1注文住宅を新築する場合=令和2年9月末
ロ-1分譲住宅・既存住宅を取得する場合、増改築等をする場合=令和2年11 月末

 

⑵新型コロナウイルス感染症の影響によって、注文住宅、分譲住宅、既存住宅又は増改築等を行った住宅への入居が遅れたこと。
確定申告では、契約日がわかる契約書等のほか、コロナ禍の影響により引き渡しが遅れたこと等を証する書類を用意する必要がありました。

 

4.①13年控除の適用期限の延長


大綱によれば、上記⑴の契約期間が延長され、次の期間中に契約した場合には、さらに入居期限が1年延長され令和4年12月31日とされる見通しです。

 

イ-2居住用家屋の新築 令和2年10月1日から令和3年9月30日までの期間
ロ-2居住用家屋で建築後使用されたことのないもの若しくは既存住宅の取得又はその者の居住の用に供する家屋の増改築等 令和2年 12 月1日から令和3年 11 月30日までの期間

 

これに伴い、国土交通省によると、この期間の契約で延長される改正後の13年控除では、確定申告でコロナ禍の影響を証する書類等の添付が不必要になります。
なお、延長前の契約期間に住宅購入契約等をして従前の期限までに入居する場合には、コロナ禍の影響により引渡し等が遅れたことを証する書面の添付が必要なことに変わりがありません。

 

5.②床面積要件の緩和


上記の①の13年控除の適用を前提に、取得する家屋の床面積については、50㎡以上から40㎡以上へと引下げられます。ただし、住宅ロ―ン控除を適用する個人のその年分の所得税に係る合計所得金額が 1,000 万円を超える年については、住宅ローン控除が適用されません。

 

床面積要件の緩和は、住宅取得等資金の贈与税の非課税特例(租法70条の2)、同相続時精算課税制度の特例(租法70条の3)でも行われる予定です(令和3年度税制改正大綱)。

 

なお、住宅税制のうち登録免許税の軽減税率(租法72条の2~75)、不動産取得税1200万円控除ほか(地法73条の14ほか)固定資産税の税額軽減(地法附則15条の6ほか)にも、50㎡を下限とする床面積要件がありますが、これらは、令和3年度税制改正大綱で改正項目に挙がっていませんので、適用にはご注意ください。

 

 

 

 

税理士法人タクトコンサルティング 「TACTニュース」(2020/12/23)より転載

[解説ニュース]

速報!令和3年度税制改正案

 

〈解説〉

税理士法人タクトコンサルティング(山崎 信義/税理士)

 

 

 

 

~与党税制改正大綱に盛り込まれた資産課税を中心とする改正案の主な内容は以下のとおり~

 

 

■【相続税・贈与税】《「令和3年度税制改正大綱」P45、41~42、42~43、43~44》

1.事業承継税制(非上場株式等に係る相続税の納税猶予の特例措置)【拡充】

非上場株式等に係る相続税の納税猶予の特例措置につき、次に掲げる場合には、後継者が被相続人の相続開始の直前において特例認定承継会社の役員でないときであっても、本特例措置の適用を受けることができる(①は、一般制措置についても同様とされる)。

 

①被相続人が、70歳未満(現行:60歳未満)で死亡した場合
②後継者が、経営承継円滑化法施行規則の規定により都道府県知事の確認を受けた特例承継計画において、特例後継者として記載されている者である場合

 

 

2.直系尊属から住宅取得等資金の贈与を受けた場合の贈与税の非課税措置等【拡充】

(1)令和3年4月1日から同年12月31日までの間に、耐震、省エネ又はバリアフリーの住宅用家屋の新築等に係る契約を締結した場合における非課税限度額が、次のとおり、令和2年4月1日から令和3年3月31日までの間の非課税限度額と同額まで引き上げられる。

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(注)一般の住宅用家屋に係る非課税限度額は、上記の非課税限度額からそれぞれ500万円を減じた額とされる。

 

(2)受贈者が贈与を受けた年分の所得税に係る合計所得金額が 1,000万円以下である場合に限り、床面積要件の下限が40㎡以上(現行:50 ㎡以上)に引き下げられる。
(注)上記の改正は、令和3年1月1日以後に贈与により取得する住宅取得等資金に係る贈与税について適用される。

 

(3)特定の贈与者から住宅取得等資金の贈与を受けた場合の相続時精算課税制度の特例につき、床面積要件の下限が40㎡以上(現行:50㎡以上)に引き下げられる。
(注)上記の改正は、令和3年1月1日以後に贈与により取得される住宅取得等資金に係る贈与税につき適用される。

 

(4)税務署長が、納税者から提供された既存住宅用家屋等に係る不動産識別事項等を使用して入手等をした当該既存住宅用家屋等の登記事項により床面積要件等を満たすことの確認ができた住宅が、本措置の対象となる既存住宅用家屋等に含めることとされる。
(注)上記の改正は、令和4年1月1日以後に贈与税の申告書を提出する場合について適用される。

 

3.直系尊属から教育資金の一括贈与を受けた場合の贈与税の非課税措置【適用期限の延長・見直し】

次の措置を講じた上、その適用期限が令和5年3月31日まで2年延長される。

 

(1)信託等があった日から教育資金管理契約の終了の日までの間に贈与者が死亡した場合(その死亡の日において受贈者が①23歳未満である場合、②学校等に在学している場合、③教育訓練給付金の支給対象となる教育訓練を受講している場合の、いずれかに該当する場合を除く。)には、その死亡の日までの年数にかかわらず、同日における管理残額(=非課税拠出額-教育資金支出額)を、受贈者が当該贈与者から相続等により取得したものとみなされる。

 

(2)上記(1)により相続等により取得したものとみなされる管理残額につき、贈与者の子以外の直系卑属に相続税が課される場合には、当該管理残額に対応する相続税額が、相続税額の2割加算の対象とされる。
(注)上記(1)と(2)の改正は、令和3年4月1日以後の信託等により取得する信託受益権等について適用される。

 

4.直系尊属から結婚・子育て資金の一括贈与を受けた場合の贈与税の非課税措置【適用期限の延長・見直し】

次の措置を講じた上、その適用期限が令和5年3月31日まで2年延長される。

 

(1)贈与者から相続等により取得したものとみなされる管理残額(=非課税拠出額-結婚・子育て資金支出額)につき、当該贈与者の子以外の直系卑属に相続税が課される場合には、当該管理残額に対応する相続税額が、相続税額の2割加算の対象とされる。
(注)上記の改正は、令和3年4月1日以後の信託等により取得する信託受益権等について適用される。

 

(2)民法の成年年齢の引き下げに伴い、受贈者の年齢要件の下限を18歳以上(現行:20 歳以上)に引き下げる。
(注)上記の改正は、令和4年4月1日以後の信託等により取得する信託受益権等について適用される。

 

 

 

 

■【住宅・土地税制】《令和3年度税制改正大綱」P23~24、44、45、52》

1.住宅借入金等を有する場合の所得税額の特別控除【拡充】

(1)住宅の取得等で特別特例取得に該当するものをした個人が、その特別特例取得をした家屋を令和3年1月1日から令和4年12月31日までの間にその者の居住の用に供した場合には、住宅借入金等を有する場合の所得税額の特別控除及び当該控除の控除期間の3年間延長の特例を適用することができる。
(注)上記の「特別特例取得」とは、その対価の額又は費用の額に含まれる消費税等の税率が10%である場合の住宅の取得等で、次に掲げる区分に応じ、それぞれ次に定める期間内にその契約が締結されているものをいう。
①居住用家屋の新築 …令和2年10月1日から令和3年9月30日までの期間
②居住用家屋で建築後使用されたことのないもの若しくは既存住宅の取得又はその者の居住の用に供する家屋の増改築等…令和2年12月1日から令和3年11月30日までの期間

 

(2) 上記(1)の住宅借入金等を有する場合の所得税額の特別控除の特例は、個人が取得等をした床面積が40㎡以上50㎡未満である住宅の用に供する家屋についても適用される。ただし、床面積が40㎡以上50㎡未満である住宅の用に供する家屋に係る上記(1)の住宅借入金等を有する場合の所得税額の特別控除の特例は、その者の13年間の控除期間のうち、その年分の所得税に係る合計所得金額が1,000万円を超える年については適用されない。
(注)上記(1)と(2)について、その他の要件等は、現行の住宅借入金等を有する場合の所得税額の特別控除と同様とされる。

 

(3)税務署長が納税者から提供された既存住宅等に係る不動産識別事項等を使用して、入手等をした当該既存住宅等の登記事項により床面積要件等を満たすことの確認ができた住宅を、住宅借入金等を有する場合の所得税額の特別控除の対象となる既存住宅等に含めることとされる。
(注)上記の改正は、令和4年1月1日以後に確定申告書を提出する場合について適用される。

 

2.宅地等に係る固定資産税等の負担調整措置【拡充】

(1)宅地等に係る固定資産税の負担調整措置は、令和3年度から令和5年度までの間、据置年度に価格の下落修正を行う措置並びに商業地等に係る条例減額制度及び税負担急増土地に係る条例減額制度を含め、現行の仕組みが継続される。

 

(2)(1)に加えて、令和3年度限りの措置として、次の措置が講じられる。
①宅地等(商業地等は負担水準が 60%未満の土地に限り、商業地等以外の宅地等は負担水準が100%未満の土地に限る。)について、令和3年度の課税標準額は令和2年度の課税標準額と同額とされる。
②令和2年度において条例減額制度の適用を受けた土地については、所要の措置が講じられる。

 

(3)宅地等に係る都市計画税の負担調整措置についても、 (1)と(2)の固定資産税の改正に伴う所要の改正が行われる。

 

3.その他【適用期限の延長】

(1)土地の売買による所有権の移転登記等に対する登録免許税の税率の軽減措置の適用期限が、令和5年3月31日まで2年延長される。

 

(2)①宅地評価土地の取得に係る不動産取得税の課税標準を価格の2分の1とする特例措置並びに、②住宅及び土地の取得に係る不動産取得税の標準税率(本則4%)を3%とする特例措置の適用期限が、令和6年3月31日まで3年延長される。

 

 

 

 

■【中小企業税制(法人税)】《「令和3年度税制改正大綱」P68、72~73》

1.中小企業者等の法人税の軽減税率の特例(税率を15%とする特例)【適用期限の延長】

適用期限が2年延長され、令和5年3月31日までに開始する事業年度について適用される。

 

2.中小企業(法人)の経営資源の集約化に資する税制【創設】

(1)青色申告書を提出する中小企業者(適用除外事業者に該当するものを除く。)のうち、令和6年3月31日までの間に、中小企業等経営強化法の経営力向上計画(経営資源集約化措置(仮称)が記載されたものに限る。)の認定を受けたものが、その認定に係る経営力向上計画に従って他の法人の株式等の取得(購入による取得に限る。)をし、かつ、これをその取得の日を含む事業年度終了の日まで引き続き有している場合(その株式等の取得価額が10億円を超える場合を除く。)において、その株式等の価格の低落による損失に備えるため、その株式等の取得価額の70%以下の金額を中小企業事業再編投資損失準備金として積み立てたときは、その積み立てた金額は、その事業年度の法人税の計算上、損金に算入することができる。

 

(2)(1)の準備金は、[1]①その株式等の全部又は一部を有しなくなった場合、②その株式等の帳簿価額を減額した場合等においては取り崩して、その事業年度の法人税の計算上、益金に算入する。さらに、[2]その積み立てた事業年度終了の日の翌日から5年を経過した日を含む事業年度から5年間で、その経過した準備金残高の均等額を取り崩し、各事業年度の法人税の計算上、益金に算入する。
(注)上記の「中小企業者」とは、中小企業等経営強化法の中小企業者等であって、租税特別措置法の中小企業者に該当するものをいう。

 

 

 

税理士法人タクトコンサルティング 「TACTニュース」(2020/12/14)より転載

[M&Aニュース](2020年11月30日〜12月11日)

◇タナベ経営<9644>、経営コンサルティングのグローウィン・パートナーズを子会社化、ソフトバンクグループ<9984>、傘下の米ロボット企業ボストン・ダイナミクスを韓国の現代自動車に売却、◇オンワードホールディングス<8016>、高級ブランド衣料品・シューズのイタリア子会社を譲渡、◇サイバーセキュリティクラウド<4493>、ソフト開発のソフテックを子会社化、◇オプテックスグループ<6914>、産業用コンピューターシステム開発のサンリツオートメイションを子会社化、◇ソニー<6758>、AT&T傘下で米アニメ配信大手「クランチロール」の運営会社イレーションを1222億円で買収、◇こころネット<6060>、サ高住運営などの介護事業子会社「こころガーデン」の全事業を譲渡、◇小津産業<7487>、家庭紙・日用雑貨卸売子会社のアズフィットをセンコーグループホールディングス<9069>に譲渡 ほか

 

 

 

ソフトバンクグループ<9984>、傘下の米ロボット企業ボストン・ダイナミクスを韓国の現代自動車に売却

2020-12-11

ソフトバンクグループ(SBG)は11日、傘下の米国ロボットメーカー、ボストン・ダイナミクス(売上高2億800万円、純資産283億円)を韓国の現代自動車に売却することで合意したと発表した。現代自動車が約80%の株式を取得し、SBGは子会社を通じて約20%を継続保有することでボストン・ダイナミクスの経営に一定に関与する。売却価額は非公表だが、同社の株式価値は総額11億円(約1144億円)としている。2021年6月までに売却完了を見込む。

ボストンは1992年、米マサチューセッツ工科大学(MIT)発の大学ベンチャーとして設立。2013年に米グーグルが買収した。その後、SBGは2018年にグーグルの親会社アルファベットから同社を買収し、全株式を保有する。

オンワードホールディングス<8016>、高級ブランド衣料品・シューズのイタリア子会社を譲渡

2020-12-11

オンワードホールディングスは、高級ブランドの衣料品・シューズを製造販売するイタリア子会社のオンワードラグジュアリーグループ(OLG、フィレンツェ。売上高157億円、営業利益△18億6000万円)の全株式を、同社経営陣を中心とする現地投資会社に譲渡した。11日付。新型コロナの感染拡大で欧州を中心とした海外事業の経営環境が悪化する中、グローバル事業構造改革の一環として不採算事業を切り離した。譲渡価額は非公表。

サイバーセキュリティクラウド<4493>、ソフト開発のソフテックを子会社化

2020-12-11

サイバーセキュリティクラウドは、ソフト開発のソフテック(東京都足立区。売上高2億8900万円、営業利益8600万円、純資産3億4700万円)の全株式を取得し子会社化することを決めた。Webサイト・サーバーの脆弱性管理に強みを持つソフテックを傘下に取り込み、Webセキュリティー分野の技術・サービス向上につなげる。取得価額は4億3200万円。取得予定日は2020年12月18日。

ソフテックは1991年に設立。脆弱性情報サービス「SIDfm」事業とWebセキュリティー診断事業を手がけている。

オプテックスグループ<6914>、産業用コンピューターシステム開発のサンリツオートメイションを子会社化

2020-12-11

オプテックスグループは、産業用コンピューターシステムの開発・製造を手がけるサンリツオートメイション(東京都町田市。売上高37億9000万円、営業利益3億5100万円、純資産24億6000万円)の全株式を取得し子会社化することを決めた。両社の技術力や顧客基盤を融合し、交通制御・駐車場管理、空港・鉄道などの安全管理や、IoT(モノのインターネット)関連分野で事業開拓を推し進める。取得価額は非公表。取得予定日は2020年12月18日。

サンリツは1971年に設立で、現在、筆頭株主のトヨタ自動車が40.1%を出資する。産業分野用に組み込みボード製品をはじめ、CPUボード、I/Oボード、コントローラーなど組込用コンピューターに必要な製品を提供している。

ソニー<6758>、AT&T傘下で米アニメ配信大手「クランチロール」の運営会社イレーションを1222億円で買収

2020-12-10

ソニーは10日、米通信大手AT&Tの子会社でアニメ配信事業「クランチロール」を運営する米イレーション・ホールディングスを買収することで合意したと発表した。全株式を約1222億円(11億7500万ドル)で取得する。クランチロールは200以上の国・地域で300万人の有料会員と9000万人の無料会員を持ち、アニメ、ドラマ、マンガなどの映像コンテンツやモバイルゲームを配信している。ソニーは同社を傘下に取り込み、エンターテイメント事業の成長を加速させる。買収完了は関係当局の承認などを条件としており、現時点で未確定。

こころネット<6060>、サ高住運営などの介護事業子会社「こころガーデン」の全事業を譲渡

2020-12-10

こころネットは介護事業を手がける全額出資子会社、こころガーデン(福島市)の全事業を譲渡することを決めた。譲渡先と譲渡価額は最終契約後に開示する予定。こころガーデンは2013年設立で、福島市内でサービス付き高齢者向け住宅「こころガーデン八島田」を運営するほか、訪問介護、通所介護、居宅介護支援などを展開する。譲渡対象事業の直近業績は売上高8300万円、営業赤字800万円。譲渡予定日は2021年1月31日。

北日本紡績<3409>、ヘルスケア製品販売の中部薬品工業を子会社化

2020-12-10

北日本紡績は、ヘルスケア製品販売の中部薬品工業(愛知県北名古屋市。売上高1億3000万円、営業利益0円、純資産1200万円)を株式交換で子会社化することを決めた。マスク製造を第一弾として新規参入したヘルスケア事業の成長を促進するのが狙い。

傘下に収める中部薬品工業は歯磨きパウダー、健康茶、のど飴、肝油ドロップなどのヘルスケア商材を国内の大手ドラックストア、国内外のEC(電子商取引)サイトなどに販売している。北日本紡績は高齢化や平均寿命の延伸などで今後成長が期待されるとして、ヘルスケア事業に今年参入したばかり。

株式交換比率は北日本紡績1:中部薬品工業50.77で、中部薬品1株に対し北日本紡績株の50.77株を割り当てる。株式交換予定日は2021年1月12日。

小津産業<7487>、家庭紙・日用雑貨卸売子会社のアズフィットをセンコーグループホールディングス<9069>に譲渡

2020-12-10

小津産業は、全額出資子会社で家庭紙・日用雑貨卸売のアズフィット(東京都中央区。売上高273億円、営業利益4900万円、純資産31億円)の株式80%を、センコーグループホールディングスに譲渡することを決めた。譲渡価額は非公表。譲渡予定日は2021年1月。

アズフィットは首都圏を中心にドラックストア、スーパーマーケット、ホームセンターなどに家庭紙や日用雑貨を販売している。譲渡先のセンコーも同じく家庭紙卸売業の子会社を持つ。家庭紙卸売をめぐっては物流環境や小売市場の変化などで、卸売業に求められる要求レベルが高まっており、総合物流企業のセンコーの傘下で強固な事業基盤を目指すことにした。小津産業はアズフィット株の20%を引き続き保有し、同社を持ち分法関連会社とする。

日本精工<6471>、英スペクトリスから設備・製造ラインの状態監視システム事業を211億円で取得

2020-12-10

日本精工は英国の精密機器メーカー、スペクトリスから各種設備・製造ラインの状態を監視するコンディショニング・モニタリング・システム(CMS)事業を取得することを決めた。CMS事業は事後保全・予防保全に続く次世代の保全手法とされる予知保全の分野で成長が期待されている。取得価額は約211億円(約1億6900万ユーロ)。2021年3月末に取得する予定。

スペクトリスが手がけるCMS事業は北海油田リグ(掘削機)の常時監視を祖業とし、1942年にデンマークで始まった。現在では、石油化学コンビナートや発電プラント、風力発電などで使われるポンプ、タービン、コンプレッサー、発電機といった回転機械向けの設備保全や状態監視の世界的大手に数えられる。スペクトリスはロンドン証券取引所の上場企業。

日本精工は軸受(ベアリング)の国内最大手。同社が今後の重点分野の一つに掲げる予知保全は設備や製造ラインの異常や故障の兆候を早期に発見してトラブルを未然に防ぐ手法で、保全にとどまらず、生産性向上や品質改善への貢献が期待されている。

ジェクシード<3719>、教育事業のXYEEDを子会社化

2020-12-09

ジェクシードは、教育事業のXYEED(東京都千代田区)を第三者割当増資の引き受けなどを通じて全株式を取得し、子会社化することを決めた。ジェクシードはITシステム構築を主力事業とする。XYEEDを傘下に取り込み、教育関連のプラットフォーム事業を推進する。XYEEDの設立は2020年10月。取得価額は1000万円(うち株式譲渡50万円)。取得予定日は2020年12月23日。

ドリームインキュベータ<4310>、アウトドア・スポーツ・料理関連など中堅出版社「枻出版社」の一部事業など取得

2020-12-09

ドリームインキュベータは新設子会社を通じて、アウトドア・スポーツ・料理などに関する中堅出版社の枻出版社(東京都世田谷区)の一部事業と同社子会社で映像・Webコンテンツ企画制作のピークス(同)の全事業を取得することを決めた。取得価額は非公表。取得予定日は2021年2月1日。

ドリームインキュベータは今回の事業取得に合わせて受け皿会社として、対象企業と同名の新会社「ピークス」(東京都千代田区)を設立した。

タナベ経営<9644>、経営コンサルティングのグローウィン・パートナーズを子会社化

2020-12-09

タナベ経営は、経営コンサルティング会社のグローウィン・パートナーズ(東京都千代田区。売上高10億7000万円、営業利益9900万円、純資産2億4100万円)を子会社化することを決めた。株式譲受と第三者割当増資引き受けにより、50.1%の株式を取得する。取得価額は総額8億200万円。取得予定日は2021年1月29日。

グローウィン・パートナーズは2004年に設立。M&A全般の支援や生産性向上に向けたDX(デジタルトランスフォーメーション)戦略立案などで実績を積んできた。タナベはグローウィンと連携し、事業承継や業態転換などに伴うM&Aニーズや、経理・財務部門などバックオフィス業務のデジタル化支援への対応力向上を目指す。

三洋貿易<3176>、研究機器向け試験片・部品を製造販売するテストマテリアルズを子会社化

2020-12-09

三洋貿易は傘下企業を通じて、研究機器向け試験片・部品の製造販売を手がけるテストマテリアルズ(東京都千代田区。売上高8100万円、純資産1600万円)の全株式を取得し子会社化することを決めた。三洋貿易グループの理化学研究機器事業との相乗効果を期待している。テストマテリアルズは1987年に設立。取得価額は非公表。取得予定日は2020年12月18日。

新都ホールディングス<2776>、再生プラスチックリサイクル事業の大都商会を子会社化

2020-12-08

新都ホールディングスは、再生プラスチックリサイクル事業を手がける大都商会(東京都豊島区。売上高3億4300万円、営業利益△660万円、純資産2億600万円)を株式交換により完全子会社化することを決めた。主力である貿易事業の拡大が狙いで、プラスチック再生製品の中国向け輸出を推し進める。新都HDの鄧明輝社長は現在、大都商会の代表取締役を兼務している。

株式交換比率は新都HD1:大都商会3409.10。株式交換予定日は2020年12月30日。

三菱自動車、希望退職に予定を約2割上回る654人が応募

2020-12-07

三菱自動車は7日、間接部門を対象に実施した希望退職に654人の応募があったと発表した。募集期間は11月16日~30日。550人を予定していた募集人員を応募が約2割上回った。退職日は2021年1月31日付。三菱自動車は今年7月に2021年3月期の最終損益が2年連続で赤字となる見通しを受けて構造改革を発表し、この中で間接部門について人件費圧縮のため、新規採用抑制や希望退職制度の実施などを盛り込んでいた。

希望退職の対象は45歳以上60歳未満で勤続1年以上の管理職社員と一般社員(純間接員に限る。医務系列社員は除く)、60歳以上65歳未満の定年後再雇用者(同)。過去の拡大路線により人員と労務費が大幅に増加し、年齢構成の高齢化や管理職比率の高さが課題となっていたとしている。

割増退職金を支給し、再就職支援サービスを提供する。割増退職金など関連費用約72億円を2021年3月期に特別損失として計上する。

デンソー<6902>、持ち分法適用関連会社で自動車時計製造のジェコー<7768>を株式交換で完全子会社化

2020-12-07

デンソーは、持ち分法適用関連会社で自動車時計の製造を主力とするジェコーを株式交換で完全子会社化することを決めた。デンソーは株式41.89%を持つ筆頭株主で、ジェコーの売上高の約77%はデンソー向けという関係にある。需要家の自動車業界で電動化、自動運転など「CASE」と呼ばれる変革の動きが加速する中、経営を一体化させることでデンソーグループとしての競争力強化につなげる。

株式交換比率はデンソー1:ジェコー0.55で、ジェコー1株にデンソー株の0.55株を割り当てる。株式交換予定日は2021年4月1日。ジェコーの東証2部上場は廃止となる。

ジェコーは1952年にラジオコントロール付き真空時計の生産を目的に、日本真空時計として設立。現在は自動車時計、エアコンパネル、コンビネーションメーターなど表示装置を中心に、電流センサー、安全運転支援部品などを手がける。トヨタ自動車系の自動車部品メーカーで、2002年からデンソーが筆頭株主。

藤田観光、早期希望退職者を募集 創業来最大の危機に対処へ

2020-12-04

藤田観光は4日、早期希望退職者を募集すると発表した。新型コロナの影響拡大による経営危機の克服に向けた事業構造改革の一環。本体の正社員・契約社員とグループ会社社員のうち、40歳以上で勤続年数が社員は10年以上、契約社員は5年以上を対象とし、募集期間は2021年2月5日~15日(退職日は3月31日)。募集人数は未定としている。所定の退職金に加え、転進援助金を上乗せ支給し、再就職を支援する。

藤田観光は椿山荘(東京)、太閤園(大阪)に代表される宴会施設や、ワシントンホテルの展開を主力とする。しかし、コロナ禍で需要が急減し、厳しい業績を余儀なくされている。同社は創業以来最大の危機だとして、7月に緊急対策本部を設置。不採算事業所の撤退・縮小、新規出店計画の中止、賃料減額、賞与ゼロと給与・諸手当の減額を通じた賃金カット、退職不補充などのコスト縮減策を推し進めている。

11月に発表した2020年1~9月期業績は売上高が前年同期比64%減の176億円、営業赤字167億円(前年同期は7億2000万円の赤字)、最終赤字171億円(同4億2100万円の赤字)だった。

投資会社のライジング・ジャパン・エクイティ、尾張精機<7249>をTOBで子会社化

2020-12-04

尾張精機は4日、投資会社のライジング・ジャパン・エクイティ(RJE、東京都千代田区)が同社に対してTOB(株式公開買い付け)を実施すると発表した。RJEは尾張精機の完全子会社化を目指しており、尾張精機の筆頭株主の日立金属、2位株主のトヨタ自動車などはTOBに応募を決めている。買付代金は最大約39億2900万円。尾張精機はTOBに賛同している。尾張精機の名証2部上場は廃止となる見通し。

TOB主体はRJEが組成したファンドが設立した会社のプレサイス・プロダクツ・ホールディングス。尾張精機株の買付価格は1株3370円。買付予定数は116万5914株。買付予定数の下限は所有割合66.67%にあたる77万7300株とした。

買付期間は12月7日~2021年1月22日。決済の開始日は2021年1月29日。公開買付代理人はSMBC日興証券。

尾張精機は鍛造品やネジ類の製造を主力とし、売上高の約98%を自動車業界向けで占める。自動車業界は100年に1度の変革期とされ、生き残りに向けて部品メーカーは環境変化への的確な対応が求められている。ファンドの支援を得て成長戦略を実行する。

RJEは三井住友銀行、住友商事、三井住友信託銀行を主要スポンサーとする。

LIXIL<5938>、地盤・建物調査子会社のジャパンホームシールドをみずほキャピタルパートナーズに譲渡

2020-12-04

LIXIL(12月1日にLIXILグループから社名変更)は、地盤調査・建物調査を手がける100%子会社のジャパンホームシールド(東京都墨田区。売上高120億円、営業利益8億円、純資産40億4000万円)の全株式を、投資会社のみずほキャピタルパートナーズ(東京都千代田区)に譲渡することを決めた。譲渡価額は非公表。2021年2月に譲渡予定。

ジャパンホームシールドは1990年に設立し、累計で地盤調査180万棟、建物検査20万戸を超える実績を持つ。LIXILは経営効率を高めるため、基幹事業の建材・住設機器分野に経営資源を集中させており、今回のジャパンホームシールド切り離しもその一環。

オリンパス<7733>、呼吸器関連医療機器メーカーの米Veran Medicalを子会社化

2020-12-04

オリンパスは4日、呼吸器関連医療機器メーカーの米Veran Medical Technologies(VMT、ミズーリ州セントルイス。売上高30億2000万円、営業利益△12億1000万円)の全株式を取得し、子会社化すると発表した。取得金額は約3億ドル(約312億円)。取得予定日は2020年12月31日。

Veranは2003年に設立。気管支内視鏡を用いた治療・診断を専門分野とし、気管支の末梢部分へのスムーズな到達をサポートする電磁ナビゲーションシステムなどに強みを持つ。オリンパスは同社を傘下に取り込み、呼吸器科分野の製品構成を拡充し、事業拡大につなげる。

オリンパスは治療機器事業に関し、消化器科、泌尿器科を並ぶ重点分野に呼吸器科を位置づけ、業界トップクラスのポジション確保を目指している。今回の買収は、オリンパスの米子会社が設立した特定目的会社(SPC)とVMTとの合併契約に基づき、VMTの全株式を取得する。

ホッカンホールディングス<5902>、スープ・タレ製造の真喜食品を子会社化

2020-12-03

ホッカンホールディングスは、スープ・タレ製造の真喜食品(新潟市。売上高9億1700万円、純資産6億8300万円)の全株式を取得し子会社化することを決めた。ホッカン子会社で清涼飲料受託充填事業を手がける日本キャンパック(東京都千代田区)が計画している食品分野進出の一環。取得価額は非公表。取得予定日は2021年2月1日。

真喜食品は1977年設立で、鍋やおでんなどのスープ・タレのほか、近年は健康食品分野への展開に力を入れている。

三井E&Sホールディングス<7003>、傘下の三井E&S環境エンジニアリングをJFEエンジニアリングに譲渡

2020-12-03

三井E&Sホールディングスは傘下の三井E&S環境エンジニアリング(MKE、千葉市。売上高181億円、営業利益9億8800万円、純資産31億円)の全株式を、JFEエンジニアリング(東京都千代田区)に譲渡することを決めた。この前提として、子会社を通じて保有する別海バイオガス発電(北海道別海町)、西胆振環境(北海道室蘭市)の全保有株をMKEが承継する。

三井E&Sは経営再建の一環として、環境リサイクル・バイオガス関連の事業をMKEに集約したうえで、グループ外企業への譲渡を含めて検討を進めていた。MKE株式の譲渡価額は非公表。譲渡予定日は2021年4月1日。

曙ブレーキ工業、国内生産拠点で180人程度の早期退職を実施

2020-12-01

経営再建中の曙ブレーキ工業は1日、国内生産拠点で180人程度の早期退職措置を実施すると発表した。募集期間は12月21日~2021年2月12日(退職日は2021年3月31日付)。国内生産再編に伴う人員適正化が目的。同社は今年2~3月に本社間接系社員を対象に200人規模の早期退職を実施(154人応募)しており、これに続く第二弾となる。

今回の早期退職措置は曙ブレーキ山形製造(山形県寒河江市)、曙ブレーキ福島製造(福島県桑折町)、曙ブレーキ岩槻製造(さいたま市)、曙ブレーキ山陽製造(岡山県総社市)のグループ4工場のほか、運送・梱包のアロックス(さいたま市)、曙ブレーキ工業本体(生産部門、工場再編推進室、生産技術部など)。このうち、岩槻製造、福島製造については生産状況により一部は9月30日退職とする。

所定の退職金に加えて特別加算金を支給し、再就職支援サービスを提供する。

曙ブレーキは業績悪化に伴い私的整理の一種である事業再生ADR(裁判外紛争解決手続き)を申請し、昨年9月に再生計画が承認された。再生計画では国内4工場の縮小などが盛り込まれている。

ツルハホールディングス<3391>、鳥取県で調剤薬局経営の「たかきファーマシー」から1店舗を取得

2020-12-01

ツルハホールディングスは傘下企業を通じて、調剤薬局経営のたかきファーマシー(鳥取県米子市)から1店舗を取得することを決めた。ツルハは中国・九州地区でドラッグストアを中心に285店舗(うち調剤併設79店舗、調剤専門薬局20店舗)を展開する。取得価額は非公表。取得予定日は2021年2月1日。

ココカラファイン<3098>、ルーカスから兵庫県内の調剤薬局2店舗を取得

2020-12-01

ココカラファインは傘下企業を通じて、調剤薬局経営のルーカス(神戸市)から2店舗を1日付で取得した。兵庫県内でのドミナント戦略の一環。取得価額は非公表。

ココカラファイン<3098>、日本メディケアから調剤薬局1店舗を取得

2020-12-01

ココカラファインは傘下企業を通じて、調剤薬局経営の日本メディケア(東京都港区)から1店舗を1日付で取得した。ドミナント(地域集中出店)の一助。取得価額は非公表。

トナミホールディングス<9070>、倉庫・運輸業の御幸倉庫を子会社化

2020-12-01

トナミホールディングスは、倉庫・運輸業の御幸倉庫(愛知県春日井市。売上高8億5000万円)の全株式を取得し子会社化することを決めた。御幸倉庫は中部地区を地盤とし、メーカー物流に強みを持つ。取得価額は非公表。取得予定日は2020年12月21日。

ユアサ商事<8074>、切削工具商社の中川金属を子会社化

2020-12-01

ユアサ商事は、切削工具商社の中川金属(東京都千代田区。売上高47億円)の全株式を取得し、1日付で子会社化した。ユアサは産業機器部門の中核事業である切削工具販売事業の強化につなげる。中川金属は創業84年で、全国に11営業拠点を持つ。取得価額は非公表。

エルテス<3967>、警備業のアサヒ安全業務社を子会社化

2020-11-30

エルテスは傘下企業を通じて、警備業のアサヒ安全業務社(横浜市。売上高8億1000万円、営業利益7510万円、純資産4億6000万円)の全株式を取得し子会社化することを決めた。エルテスはソーシャルリスク、情報漏洩、内部不正といった内部脅威リスクの予兆検知や鎮静化対応サービスを主力とする。デジタル新時代の新たな警備業を創出するためには自社で警備業を手がけ、各種検証などを行う必要があると判断した。

取得価額は6億5000万円。取得予定日は2020年12月25日。

エルテスは2017年に、伝統的な警備業とデジタル技術の融合を目的とする子会社のエルテスセキュリティインテリジェンス(東京都千代田区)を設立。セキュリティー事業のDX(デジタルトランスフォーメーション)をめぐる取り組みに着手した。

今回子会社化するアサヒ安全業務社は1973年に設立。鉄道関連工事での列車監視業務を中心に雑踏、交通誘導、常駐保安警備などを提供している。

THEグローバル社<3271>、宿泊施設経営・運営受託子会社のグローバル・ホテルマネジメントをRマネジメントに譲渡

2020-11-30

THEグローバル社は、宿泊施設の経営・運営受託子会社のグローバル・ホテルマネジメント(東京都新宿区。売上高8億9800万円、営業利益△18億8000万円、純資産△13億2000万円)の全株式を、Rマネジメント合同会社(東京都新宿区)に譲渡した。30日付。新型コロナウイルス感染症拡大の影響で先行き不透明な状態が続く中、グループの経営再建を促進するのが狙い。譲渡価額は非公表。

極東貿易<8093>、ミツトヨから地震計関連事業を取得

2020-11-30

極東貿易は子会社を通じて、計測器大手メーカーのミツトヨ(川崎市)から地震計関連事業を取得することを決めた。電力設備など重要インフラに対する機器の販売や保守・サービス業務の充実につなげる。地震計関連の事業開始は2022年4月を予定する。取得価額、取得日は非公表。

台湾Walsin傘下の釜屋電機、電子部品メーカーの双信電機<6938>をTOBで子会社化

2020-11-30

釜屋電機(神奈川県大和市)は30日、電子部品メーカー中堅の双信電機に対して子会社化を目的にTOB(株式公開買い付け)を実施すると発表した。過半の株式取得を目指しており、買付代金は最大35億9500万円。双信電機はTOBに賛同している。公開買付者の釜屋電機は台湾の電子部品メーカー、華新科技股份有限公司(Walsin)の傘下企業。双信電機の東証1部上場は維持される見通し。

双信電機株の約40%を保有する筆頭株主の日本ガイシは35%程度についてTOBに応じ、約5%を継続所有する。釜屋電機による買付価格は1株460円で、TOB公表前営業日の終値と同額。買付予定数は781万5600株。予定通りに買い付けができれば、所有割合は50.1%となる。買付予定数の下限は所有割合35.64%にあたる556万株に設定した。

買付期間は12月1日~2021年1月4日までの21営業日。決済の開始日は2021年1月12日。公開買付代理人は野村証券。

双信電機は1938年に天然鉱物の雲母を原料とした無線機に使われるマイカコンデンサーの専業メーカーとして発足した。

SHIFT<3697>、ITインフラ設計・構築のサーベイジシステムを子会社化

2020-11-30

SHIFTは傘下企業を通じて、ITインフラ設計・構築のサーベイジシステム(東京都千代田区。売上高1億9200万円、営業利益△380万円、純資産2830万円)の全株式を取得し子会社化することを決めた。通信ネットワーク・インテグレーション領域でのサービス強化が狙い。取得価額は非公表。取得日は2020年11月30日。

 

 

 

 

情報提供:株式会社ストライク

[M&Aニュース](2020年11月16日〜11月27日)

◇DCMホールディングス、島忠へのTOB期間を8営業日延長、◇住友商事<8053>、豪穀物子会社のEmerald Grainを私募ファンドに譲渡、◇三井不動産<8801>、東京ドーム<9681>をTOBで子会社化へ、◇レオパレス21<8848>、リロケーション事業子会社のエンプラスをリコーリース<8566>に譲渡、◇カヤック<3904>、広告事業などのSANKOを子会社化、◇ピー・シー・エー<9629>、ITサービス子会社のKeepdataをビーエスピーアセットに譲渡、◇スタンレー電気、300人程度の早期退職を募る特別転進支援制度を実施、定年延長も、◇双日<2768>、子会社を通じてプラマテルズ<2714>をTOBで完全子会社化、◇エン・ジャパン<4849>、M&Aマッチングサイト「MAfolova」事業をピナクルに譲渡 ほか

 

 

 

 

DCMホールディングス、島忠へのTOB期間を8営業日延長

DCMホールディングスは27日、ホームセンターの島忠に対して10月5日から実施中のTOB(株式公開買い付け)について、12月1日までとしていた買付期間を同11日まで8営業日延長すると発表した。2度目の延長で、買付期間は48営業日となる。1株4200円の買付価格は変更していない。

島忠を巡ってはニトリホールディングスがDCMを上回る買付価格5500円を提示して12月28日を期間として対抗TOBを行っている。

住友商事<8053>、豪穀物子会社のEmerald Grainを私募ファンドに譲渡

住友商事は、穀物買い付けや集荷を手がける豪子会社Emerald Grain Pty Ltd(売上高336億円、営業利益△17億円、純資産34億6000万円)の全株式を、私募ファンドの豪Longriver Farms Pty Limitedに譲渡することを決めた。譲渡価額は非公表。譲渡予定日は2020年12月2日。

三井不動産<8801>、東京ドーム<9681>をTOBで子会社化へ

三井不動産は27日、東京ドームの完全子会社化を目的にTOB(株式公開買い付け)を実施すると発表した。買付代金は最大1205億円。東京ドームは東京都心でプロ野球読売巨人軍が本拠地とする球場、遊園地、ホテルなどを運営する。三井不動産はスポーツ・エンターテイメントを軸とする街づくりや、新規領域のスタジアム・アリーナ事業への本格展開につなげる。

東京ドームはTOBに賛同している。三井不動産による東京ドームの完全子会社化後、巨人を傘下に持つ読売新聞グループ本社が三井不動産から東京ドーム株の20%を取得することで合意した。

買付価格は1株につき1300円で、TOB公表前日の終値897円に44.93%のプレミアムを加えた。買付予定数は9270万7684株。買付予定数の下限は所有割合66.67%にあたる6180万5100株。

買付期間は11月30日~2021年1月18日。決済の開始日は2021年1月25日。公開買付代理人は野村証券。

東京ドームは1936年に設立。翌年9月にプロ野球専用球場として「後楽園スタヂジアム」を東京・水道橋に完成した。1949年に東証1部に上場。1955年に「後楽園ゆうえんち」を開業した。また、1988年には国内初の全天候型多目的スタジアム「東京ドーム」をオープンし、野球場にとどまらず、国内外のアーチストによるコンサート会場などとして人気を集めている。

レオパレス21<8848>、リロケーション事業子会社のエンプラスをリコーリース<8566>に譲渡

レオパレス21は、リロケーション(転勤者の留守宅賃貸)管理事業などを手がける子会社のエンプラス(東京都千代田区)の全保有株式(所有割合98.3%)を、リコーリースに譲渡することを決めた。レオパレスは経営再建に向けた事業構造改革の一環。譲渡価額は非公表。譲渡予定日は2020年11月30日。

エンプラスは2004年に設立し、海外赴任者向けに留守宅の賃貸サービスや赴任先での住居仲介、外国人向け賃貸・売買仲介などを展開。レオパレスは国際事業から撤退に伴い、関連事業の見直しに動いている。

カヤック<3904>、広告事業などのSANKOを子会社化

カヤックは、広告事業などのSANKO(東京都千代田区。売上高7億4300万円、営業利益2710万円、純資産4億6100万円)の株式75%を取得し子会社化することを決めた。取得価額は4億945万円。取得予定日は2020年11月30日。

SANKOは1965年に設立。広告事業を主力とし、傘下にeスポーツ事業のRIZeST(東京都千代田区)、漫画デザインのマンガデザイナーズラボ(東京都渋谷区)の2子会社を持つ。カヤックは急拡大を続けるeスポーツ市場での事業拡大などを期待している。

ピー・シー・エー<9629>、ITサービス子会社のKeepdataをビーエスピーアセットに譲渡

ピー・シー・エーは、IT関連サービス子会社のKeepdata(東京都中央区。売上高8570万円、営業利益△2590万円、純資産△2億3100万円)の全株式を、投資会社のビーエスピーアセット(東京都中央区)に譲渡することを決めた。昨年3月にKeepdataを子会社化したが、当初想定していたシステム連携や営業面でのシナジー(相乗効果)が得ることが難しいと判断した。譲渡価額は非公表。譲渡予定日は2020年12月7日。

ピー・シー・エーは中堅・中小企業向け基幹業務パッケージソフト「PCA会計シリーズ」「給与シリーズ」「商魂・商管シリーズ」などを展開する。Keepdataを傘下に取り込み、基幹業務ソフトの周辺サービスの拡充を期待していた。

スタンレー電気、300人程度の早期退職を募る特別転進支援制度を実施、定年延長も

スタンレー電気は26日、300人程度の早期退職者を募る特別転進支援制度を実施すると発表した。49歳以上60歳未満で勤続10年以上の基幹社員を対象とし、募集期間は2021年1月7日~13日(退職日は2月28日付)。特別退職金を支給し、再就職支援サービスを提供する。併せて同社は、現在60歳の定年年齢を65歳に引き上げる定年延長制度の導入を決めた。

スタンレー電気は主力の自動車ランプが売上高の約8割を占める。足元では新型コロナウイルス感染症の影響で得意先の自動車業界で生産停止や減産が広がったことなどから、業績が落ち込んでいる。2020年4~9月の半期業績は前年同期に比べ売上高が24%減の1558億円、営業利益が60%減の86億円、最終利益が76%減の37億円。

定年延長制度の内容は60歳到達後も昇格・職位就任を可能するスキルアップ型、生活スタイルを重視し育児や介護以外の理由でも時間短縮勤務が可能なライフバランス型の2コースを用意した。

双日<2768>、子会社を通じてプラマテルズ<2714>をTOBで完全子会社化

双日<2768>は26日、子会社の双日プラネットを通じてプラマテルズ<2714>に対してTOB(株式公開買い付け)を実施し、完全子会社化すると発表した。

買付期間は2020年11月27日から 2021年1月14日までの30営業日。買付価格は1株につき770円で、TOB公表前日の終値(555円)に38.74%のプレミアムを加えた。買付予定数は約456万株。買付代金は約35億1700万円。

予定通りに買い付けられれば、現在46.56%の持株比率が100%となる。プラマテルズの上場は廃止する。

買付代理人は三菱UFJモルガン・スタンレー証券とauカブコム証券。

エン・ジャパン<4849>、M&Aマッチングサイト「MAfolova」事業をピナクルに譲渡

エン・ジャパンは、「MAfolova」の名称で展開するM&Aマッチングサイト事業を、経営コンサルティング業のピナクル(東京都港区)に譲渡することを決めた。新型コロナウイルスの感染拡大でM&A案件の中止や先送りの影響を受けていた。事業切り離しにあたっては、MAfolova事業を分割して設立する新会社「マフォロバ」(東京都新宿区)の全株式を譲り渡す。譲渡価額は非公表。譲渡予定日は2020年12月10日。

MAfolovaは2018年にマッチングサービスを開始し、登録企業数は4700社、案件紹介数は1万3000件を超えるという。直近売上高は900万円。

ノジマ<7419>、フジ・メディア・HD傘下の通販大手ディノス・セシールから「セシール」事業を取得

ノジマは、Web事業子会社のニフティ(東京都新宿区)を通じて、フジ・メディア・ホールディングス傘下のディノス・セシール(東京都中野区)が展開する「セシール」ブランドの通販事業を取得することを決めた。セシールはシニア女性層を中心にインナー(下着、肌着などの内衣)などの生活用品で知られる老舗通販ブランド。ニフティとの連携によってEC(電子商取引)領域の事業拡大につなげる。

ノジマは、ディノス・セシールが当該事業を分割して設立される新会社の全株式を取得する。取得価額は非公表。取得予定日は2021年3月1日。

ディノス・セシールは2013年、セシール、ディノス、フジ・ダイレクト・マーケティングの通販3社が合併して誕生した。

守谷商会<1798>、子会社のゴルフ事業をノザワワールドに譲渡

守谷商会は、菅平峰の原グリーン開発(長野県須坂市。売上高1億3700万円、営業利益△7830万円、純資産△2億6600万円)が手がけるゴルフ事業を、ノザワワールド(茨城県ひたちなか市)に譲渡することを決めた。非中核事業を切り離し、経営の効率化を進める狙い。

ゴルフ事業を分社して設立する新会社(菅平グリーンゴルフ)の全株式を譲渡する形。譲渡価額は非公表。譲渡予定日は2021年4月2日。

菅平峰の原グリーン開発は1973年設立で、菅平グリーンゴルフを運営する。しかし、ゴルフ人口の減少や高齢化、競争激化などで業績が低迷していた。同社は今後、特別清算手続きに入る予定。

譲渡先のノザワワールドはゴルフ場・ゴルフ練習場、ホテル、倉庫などを中心に不動産事業を展開する。

キリンホールディングス<2503>、豪州の飲料事業を乳製品大手の現地ベガ・チーズに譲渡

キリンホールディングスは、豪州での飲料事業を現地の乳製品大手ベガ・チーズに譲渡すると発表した。譲渡金額は約409億円(約5億6000万豪ドル)。豪州の飲料事業をめぐっては当初、中国の中国蒙牛乳業に譲渡する予定だったが、豪中関係悪化などを背景に豪当局が認めなかったことから契約を解除し、新たな譲渡先を探していた。譲渡は2021年1~3月に完了する見通し。

譲渡するのは豪子会社ライオン・デアリー・アンド・ドリンクスの全株式。ライオンの飲料事業はキリンが2007年に約2900億円で買収した豪ナショナルフーズを母体とする。近年は業績低迷が続き、昨年10月にチーズ事業をカナダ企業に約224億円で譲渡。残る牛乳、乳飲料、ヨーグルト、果汁飲料などの事業については中国蒙牛乳業に約450億円で譲渡することがいったん決まったものの、豪外国投資審査委員会が承認せず、振り出しに戻っていた。

キリンは今後、オセアニア地域において酒類を主軸に事業展開し、海外クラフトビールや大人向けプレミアム飲料といった成長分野での取り組みを強化する。

デサント、約110人の希望退職を実施へ

デサントは25日、約110人の希望退職者を募集すると発表した。国内事業の構造改革の一環で、正社員・契約社員(ただし、正社員は40歳以上、販売職正社員は含まない)を対象とする。募集期間は2021年1月18日~2月1日。退職日は2021年3月31日。所定の退職金に特別加算金を上乗せ支給し、再就職支援サービスを提供する。

同社は欧米での事業を休止し、日本・韓国・中国の3市場での集中展開を重点戦略とする。売上構成は日本45%、韓国50%で、中国が5%程度。しかし、新型コロナウイルスの影響で各種スポーツイベント、競技会の中止や規模縮小などでスポーツ用品の消費が低迷。巣ごもり需要でネット販売が伸びたものの、実店舗の販売が大きく落ち込んでいる。

2020年4~9月期の半期業績は売上高が前年同期比35%減の428億円、営業赤字24億円(前年同期は26億円の黒字)、最終赤字12億円(同22億円の黒字)。

VTホールディングス<7593>、ホンダ車ディーラーのホンダ四輪販売丸順を子会社化

VTホールディングスは、ホンダ車販売ディーラーのホンダ四輪販売丸順(岐阜県大垣市。売上高36億円、営業利益1億1400万円、純資産5億4400万円)の株式を追加取得し、子会社化することを決めた。現在34%の持ち株比率を66%に引き上げる。岐阜県内での事業強化が狙い。取得価額は非公表。取得予定日は2021年1月4日。

ホンダ四輪販売丸順は大垣市内で新車3店舗、中古車1店舗を運営する。VTホールディングスは2018年3月、子会社のホンダカーズ東海(名古屋市)を通じて、同社株式の34%を取得し、持ち分法適用関連会社とした。岐阜県内ではPDIセンター(新車納整工場)を共同運営するなどホンダ車販売の強化に向けて協力関係を築いてきた。

アルコニックス<3036>、空調機器向け配管部品メーカーの富士根産業を子会社化

アルコニックスは、空調機器向け配管部品メーカーの富士根産業(静岡県沼津市。売上高27億7000万円、経常利益△2700万円、純資産6億9900万円)を子会社化することを決めた。現在保有する3%を含めて同社株の95%を取得する。残る同社株5%については富士根産業と同業の千代田区空調機器(堺市)に資本参加を求める予定。アルコ二ックスはグループ内で金属加工に関する製販一体の事業体制を整え、グルーバル展開も視野に入れる。

取得価額は3億8600万円。取得予定日は2020年12月3日。

レカム<3323>、回線取次事業などのG・Sコミュニケーションズをライト通信グループに譲渡

レカムは、全額出資子会社のG・Sコミュニケーションズ(東京都渋谷区。売上高5億500万円、営業利益2000万円、純資産8000万円)のNTT回線取次事業を、通信サービス事業を手がけるライト通信(大阪市)に譲渡することを決めた。また事業譲渡後、G・Sコミュニケーションズの全株式をライト通信傘下のアクセスオンライン(東京都豊島区)に売却する。事業の選択と集中の一環。

G・SコミュニケーションはNTT回線取次のほか、プロバイダー事業などを行う。NTT回線取次事業および同社株式の譲渡価額は非公表。株式の譲渡予定日は2020年11月30日。

ゼット<8135>、デサント<8114>傘下のベンゼネラルからスポーツ用品卸販売事業を取得

ゼットは、デサント傘下のベンゼネラル(大阪市)からスポーツ用品卸販売事業を取得することを決めた。仕入れの共通化や営業基盤の強化を通じた事業シナジー(相乗効果)を見込む。対象事業の直近業績は売上高68億1000万円、経常利益100万円。取得価額は未確定。取得予定日は2021年4月1日。

ベンゼネラルは1950年に設立。デサントは同社のスポーツ用品卸売販売事業を切り離し、直営店とEC(電子商取引)ビジネスに経営資源を集中する。

C Channel<7691>、アパレル販売子会社マキシムのベルーナ<9997>への売却を中止

C Channelは24日、アパレル販売子会社(神戸市。売上高56億7000万円、営業利益1億2000万円、純資産3億6100万円)のベルーナへの売却を中止すると発表した。同日付で全株式を16億5000万円で譲渡する予定だったが、最終的なクロージング(取引実行)条件が整わず、契約を解除したという。

KLab<3656>、VCファンド運営子会社のKVPを経営陣に譲渡

KLabは、ベンチャーキャピタル(VC)ファンド運営の100%子会社であるKVP(東京都渋谷区。売上高1億400万円、営業利益3700万円、純資産6100万円)の株式70%を、KVP社長の長野泰和氏に譲渡することを決めた。ゲーム事業とゲーム周辺事業に経営資源を集中する一環。譲渡価額は非公表。譲渡予定日は2020年12月1日。

KVPは2015年に設立し、インターネット領域でのベンチャー企業を資金面から支援してきた。現在、「KVPシード・イノベーション1号投資事業有限責任組合」など2つの運用ファンドを持つ。

LIXILグループ<5938>、川島織物セルコンを自己株式買い付けに応じて譲渡

LIXILグループは、100%子会社でインテリア・室内装飾織物大手の川島織物セルコン(京都市。売上高296億円、営業利益4億100万円、純資産159億円)の全株式について、川島織物セルコンの自己株式買い取りに応じて譲渡することを決めた。LIXILグループは建材・住設機器の基幹事業への経営資源の集中を進めている。一連の事業構成見直しの一環として、現経営陣によるMBO(経営陣による買収)の申し出を受け入れることにした。譲渡価額は非公表。譲渡予定日は2021年1月6日。

LIXILグループは2010年に川島織物セルコンの株式34%を第三者割当増資の引き受けで、残る66%を2011年に株式交換で取得し、完全子会社化した。川島織物セルコンは京都銀行による貸し付けと京都企業成長支援ファンドによる社債の引き受けにより調達した資金を原資として自己株式を買い付ける。

三井住友ファイナンス&リース、不動産投資信託運営のケネディクス<4321>をTOBで子会社化

三井住友ファイナンス&リース(SMFL)は20日、不動産投資信託(J-REIT)運営のケネディクスに対して子会社化を目的にTOB(株式公開買い付け)を実施すると発表した。ケネディクス株式は筆頭株主のシンガポール投資会社が20%強を保有する。SMFLは残る80%の株式をTOBで取得する。買付代金は1319億円。ケネディクスはTOBに賛同している。東証1部は廃止となる見通し。

TOB主体はSMFLが設立したSMFLみらいパートナーズインベストメント2号(東京都千代田区)。ケネディクス株の買付価格は 1株750円で、TOB公表前日の終値593円に26.48%のプレミアムを加えた。買付予定数の下限は所有割合46.4%で、筆頭株主のシンガポール投資会社の保有分と合わせて所有割合が3分の2超となる。

この投資会社はARA REAL ESTATE INVESTORS XVIII(エーアールエー・リアル・エステート・インベスターズ・エイティーン)。SMFLはARAとの間で、ケネディクス株式の約80%を取得したうえで、最終的に両社の所有割合がSMFLが70%、ARA30%となるよう調整することで合意している。

買付期間は11月24日~2021年1月8日(30営業日)。決済の開始日は2021年1月15日。公開買付代理人はSMBC日興証券。

Jトラスト<8508>、グローム・ホールディングス<8938>傘下クラウドファンディング事業のLCレンディングを子会社化

Jトラストは、グローム・ホールディングス傘下でクラウドファンディング事業を手がけるLCレンディング(東京都港区。売上高4億600万円、営業利益2億3400万円、純資産△18億6000万円)の全株式を取得し、子会社化することを決めた。取得価額は1万円。取得予定日2020年12月1日。

Jトラストは投資子会社のプロスペクト・エナジー・マネジメント(東京都渋谷区)を通じて、LCレンディングを買収する。LCレンディングは現在、クラウドファンディング事業を停止し、匿名組合出資預かり金はゼロの状況にあるが、投資家への償還を無事に完了しているという。

LCレンディングの子会社化に伴いプロスペクト・エナジー・マネジメントは12月1日に日本ファンディングに社名変更を予定している。

日清食品ホールディングス<2897>、スナック菓子の湖池屋<2226>を子会社化

日清食品ホールディングスは、スナック菓子中堅メーカーで持ち分法適用関連会社の湖池屋(ジャスダック上場)について、株式を追加取得して連結子会社化することを決めた。現在34.54%の持ち株比率を45.12%に引き上げる。菓子事業の強化が狙い。取得価額は22億5500万円。取得予定日は2020年11月27日。

日清食品は2011年5月に湖池屋と業務・資本提携し、商品開発・マーケティング、営業・物流などの分野で協業を進め、社長も派遣する関係にある。連結子会社化によって協業の取り組みをさらに強化する。

じげん<3679>、ベーシックから比較サイト事業を取得

じげんは、メディア事業のベーシック(東京都千代田区)から比較サイト事業を取得することを決めた。じげんは求人・住まい・車などを中心にメディア事業を展開するが、新たに比較サイト領域を取り込む。取得価額は12億5000万円。取得予定日は2020年12月15日。

取得するのは「フランチャイズ比較.net」の名称で展開するフランチャイズ比較サイトのほか、結婚相談所、家庭教師、留学エージェントに関する各比較サイト。対象事業の直近売上高は約10億円。

京阪神ビルディング、ストラテジックのTOBに「反対」表明 

京阪神ビルディングは19日、投資ファンドのストラテジックキャピタル(東京都渋谷区)が同社に対して実施中のTOB(株式公開買い付け)について、反対意見を表明した。これにより、敵対的TOBに発展した。ストラテジックは現在約9%の持ち株比率を約29%に引き上げて発言力を高めることを目的しているが、京阪神ビルは「短期的な利益のみ追求し、中長期的な企業価値向上に資するかどうかは疑問だ」として、株主にTOBに応じないよう要請した。

ストラテジックは1株1900円を提示し、11月5日にTOBを開始した(買付期間は12月17日まで)。これまで京阪神ビルは意見を留保していたが、今回のTOBについて事前通知や連絡がなく一方的なものだとのコメントを発表していた。京阪神ビルは住友系の不動産会社で、関西を中心に事務所ビルや場外馬券場「ウインズ」(5カ所)、データセンター、商業施設などの賃貸事業を展開している。

ストラテジックは今年6月に開かれた京阪神ビルの株主総会に取締役1名の選任や賃貸用不動産の売却などを求める株主提案を行ったが、否決された。ストラテジックは旧村上ファンド出身者が代表を務める。

イワキ、20人の早期退職を募る「セカンドキャリア・セカンドライフ支援制度」実施

イワキは19日、20人の早期退職者を募る「セカンドキャリア・セカンドライフ支援制度」を実施すると発表した。2021年6月に予定する持ち株会社制への移行に向け、人的資源の適正配置を進める一環。募集期間は11月19日~2021年1月31日。退職日は2021年5月31日。特別加算金を支給するほか、必要に応じて再就職支援サービスを提供する。

シチズン時計、子会社で実施した希望退職で予定超える632人応募

シチズン時計は19日、連結子会社のシチズン時計マニュファクチャリング(埼玉県所沢市)で実施した希望退職募集に632人の応募があったと発表した。募集人員は全従業員の約2割にあたる550人としていたが、予定数を大きく上回った。アナログクオーツウオッチ市場の縮小に伴う業績悪化に対応し、人員体制の再構築を目的に10月14日~11月18日に募った。退職日は12月31日付。通常の退職金に加え、転進支援金を上乗せ支給する。

シチズン時計マニュファクチャリングは時計事業の中核子会社。2013年に国内時計生産の事業再編に伴いグループ内の5子会社と関連部門を統合して発足した。近年は手首に装着するウエラブル端末(スマートウオッチ)市場の拡大などを受け、普及価格帯のアナログクオーツウオッチ市場が縮小し、外販用のムーブメント(動作機構)需要も減少が続いている。

クレアホールディングス<1757>、飲食・美容機器事業子会社のアルトルイズムを経営陣に譲渡

クレアホールディングスは、飲食や美容機器事業を手がける100%子会社のアルトルイズム(福島県郡山市。売上高10億6000万円、営業利益1億4900万円、純資産1億3900万円)の全株式を、同社社長の橋本弘氏に譲渡した。19日付。譲渡価額は1億4700万円。

クレアHDは事業多角化の一環として2017年にアルトルイズムを傘下に収めた。しかし、美容機器販売・保守事業は主力取引先との契約解除で業績が伸び悩んだほか、東北地区を中心にラーメン店を展開する飲食事業も新型コロナウイルス感染症の影響で苦戦を強いられていた。

イワキ<8095>、マジェスティゴルフ傘下で健康食品事業のマルマンH&Bを子会社化

イワキは、健康食品事業のマルマンH&B(東京都千代田区。売上高20億4000万円、営業利益8340万円、純資産5億5500万円)の全株式を取得し子会社化することを決めた。健康・美容、食品関連分野におけるダイレクトマーケティング事業拡大などにつなげる。取得価額は10億円。取得予定日は2020年12月中。

マルマンH&Bはゴルフ用品販売大手のマジェスティゴルフ(東京都千代田区)の全額出資子会社。各種サプリメントなど健康食品のほか、禁煙関連商品で知られ、ドラッグストアやコンビニ、ディスカウントストアなどに幅広い販路を持つ。

朝日放送グループホールディングス<9405>、ベストセラーズから月刊誌「歴史人」事業を取得

朝日放送グループホールディングスは、中堅出版社のベストセラーズ(東京都文京区)から月刊誌「歴史人」と付帯事業を取得することを決めた。歴史分野でのブランド力や専門家との強固なネットワークを持つ「歴史人」を、地域活性化に向けた新規事業展開の中核として位置づける。取得価額は非公表。取得予定日は2020年12月1日。

今回、「歴史人」事業を取得するのは朝日放送グループHDが10月末に設立した新会社のABCアーク(東京都港区)。同社は「地域の魅力」をコンテンツ化し、出版やメディア運営、コンサルティングなどを通じて発信することを目的としている。

東京センチュリー<8439>、オートリース事業のフィリピン合弁BPICTを子会社化

東京センチュリーは、フィリピンの合弁リース・ファイナンス会社BPI Century Tokyo Lease & Finance Corporation(BPICT、マニラ)の株式を合弁相手のフィリピン・アイランズ銀行(BPI)から追加取得し、子会社化することを決めた。現在49%の持ち株比率を51%に高める。東京センチュリーは2014年末にBPICTに出資したが、オートリース事業を中心とする協業が着実に進んでおり、経営権の掌握により、事業拡大を加速させる。取得価額、取得日は非公表。

丸文、100人程度の希望退職を実施へ

丸文は17日、100人程度の希望退職者を募ると発表した。単体従業員の約13%にあたる。募集期間は12月23日~2021年1月29日。主要取引先の半導体メーカーによる世界規模の業界再編とともに、エレクトロニクス専門商社に求められる機能・役割が大きく変化する中、人員体制の再構築を通じて早期の業績回復と持続的な成長の実現を期す。

退職日は2021年2月28日付とする。所定の退職金に特別加算金を上乗せ支給し、再就職支援サービスを提供する。

2021年3月期業績予想は売上高6.1%減の2700億円、営業利益45.7%減の12億5000万円、最終利益9億円(前年度は7500万円の赤字)で、売上高は3年連続減少を見込む。営業・最終損益は4~9月期(中間)段階で2年連続の赤字となっているが、通期で黒字浮上を目指している。

アークス<9948>、栃木県を中心に31店舗を展開する地域スーパーのオータニと経営統合へ

アークスは17日、栃木県を中心にスーパーマーケット31店舗を展開するオータニ(宇都宮市)と2021年3月1日に経営統合することで基本合意したと発表した。アークスはグループで北海道・東北を地盤に343店舗を運営する。新型コロナウイルス感染症の拡大で先行きの経営環境が不透明感を増す中、地域スーパーが連携して北海道から北関東地方に続く東日本エリアにおける食品流通企業グループを形成し、大手勢に対応する。

アークスを親会社、オータニを子会社とする予定。ただ、その経営統合の具体的な方法(株式取得、株式交換など)は今後両社で協議する。

アークスは1961年に設立。2020年2月期の業績は売上高5190億円、営業利益121億円、純資産1440億円。一方のオータニは1982年設立で、売上高294億円、営業利益3億2400万円、純資産49億4000万円。

DCMホールディングス、島忠へのTOB期間を10営業日延長

DCMホールディングスは16日、ホームセンター中堅の島忠に対して完全子会社化を目的に10月5日から実施中のTOB(株式公開買い付け)について、同日までとしていた買付期間(30営業日)を12月1日まで10営業日延長すると発表した。島忠がDCMのTOBへの賛成を撤回し、代わってニトリホールディングスの買収提案を受け入れる意向を表明したのを受け、島忠株主にTOB応募への是非を判断する時間を提供する。1株4200円とする買付価格は変更していない。

島忠をめぐっては家具・日用品最大手のニトリホールディングスがDCMを約3割上回る1株5500円の買付価格で16日からTOBを開始した。

プラザクリエイト本社<7502>、子会社で手がける自動証明写真機事業を日本オート・フォートに譲渡

プラザクリエイト本社は、傘下のプラザクリエイト(東京都中央区)が手がける自動証明写真機事業を、同業の日本オート・フォート(東京都港区)に譲渡することを決めた。対象事業(直近売上高6億4300万円)を会社分割して設立する新会社、フォトプラザ(東京都中央区)の全株式を譲渡する形。譲渡価額は9億5000万円。譲渡予定日は2021年2月1日。

譲渡先の日本オート・フォートは英フォトインターナショナルの100%出資子会社で、1963年に設立。日本における自動証明写真機のパイオニアとされる。

セントラルフォレストグループ<7675>、国分フードクリエイトから中部地区の低温食品卸売事業を取得

セントラルフォレストグループは子会社の国分中部(名古屋市)を通じて、酒類・食品卸売りの国分フードクリエイト(東京都中央区)から中部地区における低温食品卸売事業を取得することを決めた。常温・チルド・冷凍一体の体制を整え、3温度帯フルライン機能が備わることで、取引先へのサービスレベル向上を見込む。対象事業の売上高規模は84億円。取得価額は非公表。取得予定日は2021年7月1日。

セントラルフォレストグループは2019年4月、国分中部とトーカンが経営統合して発足した。現在、傘下に事業子会社として国分中部とトーカンを置く。

IMAGICA GROUP<6879>、東北大発ベンチャーのフォトニックラティスを子会社化

IMAGICA GROUPは、東北大学発のベンチャー企業であるフォトニックラティス(仙台市)の全株式を取得し、子会社化することを決めた。10年以上の共同開発関係にあり、偏光高速カメラ、複屈折マッピング計測装置の製品化を進めてきたが、センシング領域での今後の事業拡大に向けて傘下に取り込むことにした。取得価額、取得日は非公表。

フォトニックラティスは2002年に設立。フォトニック結晶の微細な積層パターンを自在に設計・成膜する技術を持つ。フォトニック結晶は光回路、非可視領域への利用拡大や、計測素子などへの応用が期待されている。

 

 

 

情報提供:株式会社ストライク

[解説ニュース]

事業承継税制:三代にわたって贈与税の特例措置の適用を受けた場合

 

〈解説〉

税理士法人タクトコンサルティング(山崎 信義/税理士)

 

 

[関連解説]

■事業承継税制:「みなし相続の特例措置」の概要と留意点

■事業承継税制を複数の後継者に適用する場合の留意点

 

 

1.贈与税の特例措置の概要


中小企業における経営の承継の円滑化に関する法律に規定する「中小企業者」に該当し、かつ、都道府県知事の認定を受けた会社の株式を、令和9年12月31日までに、その会社の代表権を有していた贈与者(先代経営者)から贈与により取得した個人が、その先代経営者の後継者として一定の要件を満たす者(以下「特例経営承継受贈者」)である場合、その者が納付すべき当該株式(一定の部分に限る。以下「特例対象受贈非上場株式等」)に対応する贈与税額の納税が、贈与者の死亡の日まで猶予されます(措法70条の7の5第1項)。これを「贈与税の特例措置」といいます。
贈与税の特例措置の適用を受けることにより納税が猶予された贈与税額は、贈与者の死亡や、特例経営承継受贈者による下記2の「免除対象贈与」等の事由が生じた場合、特例経営承継受贈者が一定の手続をすることにより、その全部又は一部が免除されます(措法70条の7の5同第11項、70条の7第15項)。

 

 

2.特例経営承継受贈者(2代目経営者)が免除対象贈与をした場合の、納税猶予分の贈与税額の免除


上記1の特例経営承継受贈者が、特例経営贈与承継期間*の末日の翌日(原則)以後に、その特例受贈非上場株式等の全部又は一部をその後継者に贈与し、その後継者が贈与を受けたその特例受贈非上場株式等について、贈与税の特例措置の適用を受ける場合は、その特例経営承継受贈者が一定の届出をすることにより、特例経営承継受贈者の納税猶予分の贈与税額(納税猶予期限が一部確定した税額を除く。)のうち、後継者に係る贈与税の納税猶予の適用に係るものに対応する部分の金額に相当する額が免除されます(措法70条の7の5第11項、70条の7第15項3号)。この場合の特例経営承継受贈者による特例対象受贈非上場株式等の贈与を、「免除対象贈与」といいます。

 

*原則、非上場株式の贈与に係る贈与税の申告書の提出期限の翌日から同日以後5年を経過する日までの期間をいいます(措法70条の7の5第2項7号)。

 

 

例えば、1代目経営者から株式を贈与により取得して贈与税の特例措置の適用を受けた2代目経営者(=特例経営承継受贈者)が、特例経営贈与承継期間経過後に、その株式の全部を3代目経営者に贈与し、3代目経営者がその贈与により取得した株式に係る贈与税について贈与税の特例措置の適用を受ける場合、2代目経営者から3代目経営者への株式の贈与は「免除対象贈与」に該当し、2代目経営者が一定の届出をすることにより、納税猶予分の贈与税額が免除されます。

 

 

3.免除対象贈与の後、その贈与者に係る”前の贈与者”が死亡した場合


贈与税の特例措置の適用を受ける特例経営承継受贈者に係る贈与者の贈与が、「免除対象贈与」である場合に、特例経営承継受贈者の死亡の日以前にその贈与者の”前の贈与者”が死亡したときは、特例経営承継受贈者は前の贈与者から特例対象受贈非上場株式等を相続又は遺贈により取得したものとみなされ、贈与者が前の贈与者から贈与を受けた時の価額を基に、相続税が課税されます(措法70条の7の7第2項)。

 

この場合において、贈与税の特例措置の適用を受けた特例対象受贈非上場株式等を、相続又は遺贈により取得をしたものとみなされた特例経営承継受贈者は、一定の要件を満たすことにより、その贈与者の死亡に係る相続税額のうち、その株式等に係る納税猶予分の相続税額について、その特例経営承継受贈者の死亡の日まで納税が猶予されます(措法70条の7の8第1項)。これを「みなし相続の特例措置」といいます。

 

例えば、1代目経営者から贈与により株式を取得して贈与税の特例措置の適用を受けた2代目経営者が、特例経営贈与承継期間経過後に、その株式の全部を後継者である3代目経営者に贈与し、3代目経営者が特例経営承継受贈者としてその贈与により取得した株式に係る贈与税につき贈与税の特例措置の適用を受けた場合、2代目経営者から3代目経営者への株式の贈与は「免除対象贈与」に該当します。この場合の「前の贈与者」とは、特例対象受贈非上場株式等の免除対象贈与をした者(2代目経営者)に対し、その贈与の前にその株式の贈与をした者、すなわち1代目経営者が該当します(措法70条の7の7第2項、第1項、同政令40条の8の5第4項、40条の8第5項2号)。

 

したがって、1代目経営者(=前の贈与者)の死亡により、3代目経営者(=特例経営承継受贈者)は、特例対象受贈非上場株式等を、1代目経営者から相続又は遺贈により取得したものとみなされ(措法70条の7の7第2項)、3代目経営者に対し1代目経営者に係る相続税が課税されます。この場合、1代目経営者から3代目経営者が取得したものとみなされた特例対象受贈非上場株式等に係る相続税の額について、一定の要件を満たすことにより、「みなし相続の特例措置」の適用を受けることができます。

 

 

税理士法人タクトコンサルティング 「TACTニュース」(2020/11/25)より転載

[ネットM&Aに対する意識調査]

急速に市場が拡がるネットM&A 「手軽」で「スピーディ」な一方で、肌で感じられない取引相手や、財務情報に不安の声79.0%

〜求められる「中小M&A向けデューデリジェンス」と「買収後のリスクヘッジ」〜

 

 

株式会社バトンズ(本社: 東京都千代田、代表取締役 兼 CEO:大山敬義)は、インターネット完結型M&Aサービスを利用したことがある人105名を対象に、ネットM&Aに対する意識調査を実施しましたのでお知らせいたします。

 

■調査概要

調査概要:ネットM&Aに対する意識調査

調査方法:インターネット調査

調査期間:2020年11月06日~2020年11月09日

有効回答:インターネット完結型M&Aサービスを利用したことがある人105名

 

 

Web以外の方法として「M&A支援専門家に依頼した」が45.7%、「士業事務所に依頼した」が36.2%

「Q1.Webで完結するM&Aマッチングサービス以外に、今までにM&Aを実施・検討した上で利用したサービスをすべて教えてください。(複数回答)」(n=105)と質問したところ、「M&A支援専門家に依頼した」が45.7%、「士業事務所に依頼した」が36.2%という回答となりました。

 

 

・M&A支援専門家に依頼した:45.7%

・士業事務所に依頼した:36.2%

・特にサービスは利用していない:35.2%

・その他:6.7%

 

 

Webで完結するM&Aマッチングサービスに、57.3%が「メリットを感じた」と回答

「Q2.Web上で完結するM&Aマッチングサービスを利用・検討した際に、メリットを感じましたか。」(n=105)と質問したところ、「かなり感じた」が23.0%、「感じた」が34.3%という回答となりました。

 

 

・かなり感じた:23.0%

・感じた:34.3%

・あまり感じなかった:35.2%

・全く感じなかった:7.5%

 

 

メリットを感じた点として「豊富な案件に接触できる」が75.0%、「スピーディさ」が56.7%

Q2で「かなり感じた」「感じた」と回答した方に、「Q3.メリットに感じたことを教えてください(複数回答)。」(n=60)と質問したところ、「豊富な案件に接触できる」が75.0%、「スピーディさ」が56.7%、「手軽さ」が51.7%という回答となりました。

 

 

・豊富な案件に接触できる:75.0%

・スピーディさ:56.7%

・手軽さ:51.7%

・好きなタイミングで進捗させられる:40.0%

・コストの安さ:38.3%

・その他:6.7%

 

 

「海外企業までも範囲が拡がり様々な選択肢が可能になったから。」や「空き時間に情報を収集出来る。」などの声

「Q3で「かなり感じた」「感じた」と回答した方に、「 Q4.Q3以外にメリットに感じたことを教えてください。」(n=71)と質問したところ、「国内だけではなく海外企業までもその範囲が拡がり様々な選択肢が可能になったから。」や「空き時間に情報を収集出来る。」など71の回答を得ることができました。

 

<自由回答・一部抜粋>

・60歳:国内だけではなく海外企業までもその範囲が拡がり様々な選択肢が可能になったから。

・52歳:気軽に相談できた。

・32歳:スピード感がある。

・53歳:24時間できる。

・50歳:空き時間に情報を収集できる。

 

 

ネットのみでM&Aを進めて行く上で「不安なことがある」と回答した人79.0%

「Q5.ネット上のみでM&Aを進めていく上で不安なことはありますか。」(n=105)と質問したところ、「かなりある」が41.9%、「ある」が37.1%という回答となりました。

 

 

・かなりある:41.9%

・ある:37.1%

・あまりない:16.2%

・全くない:4.8%

 

 

不安な点として「取引相手の信頼性」が83.1%、「M&A引継ぎ後のトラブル」が68.7%

Q5で「かなりある」「ある」と回答した方に、「Q6.不安なことを教えてください。(複数回答)」(n=83)と質問したところ、「取引相手の信頼性」が83.1%、「M&A引継ぎ後のトラブル」が68.7%、「財務情報の信頼性」が66.3%という回答となりました。

 

 

・取引相手の信頼性:83.1%

・M&A引継ぎ後のトラブル:68.7%

・財務情報の信頼性:66.3%

・サイトの信頼性:56.6%

・自身での専門的な対応:54.2%

・その他:9.6%

 

 

「こちらの真意が伝わらない。」や「買収する企業が持つ文化を肌で感じられない。」などの声

Q5で「かなりある」「ある」と回答した方に、「Q7.Q6以外で不安なことを教えてください(自由回答)」(n=71)と質問したところ、「こちらの真意が伝わらない。」や「買収する企業が持つ文化を肌で感じられない。」など71の回答を得ることができました。

 

<自由回答・一部抜粋>

・58歳:こちらの真意が伝わらない。

・60歳:海外企業との言語や慣習、規制、法体系まで配慮しなければならない事。

・52歳:責任の所在。

・44歳:買収する企業が持つ文化を肌で感じられない。

・42歳:操作や手続きが難しそう。

・77歳:相手との相性やスピード感が合うか心配だった。

・71歳:実際の状況確認が必要と考える。

・71歳:相手の信用情報と近隣の環境。

 

 

デューデリジェンスを行ったことがある人、わずか36.1%

「Q8.M&Aを実施した際にデューデリジェンスを行ったことがありますか」(n=105)と質問したところ、「行った」が36.1%、という回答となりました。

 

 

・行った:36.1%

・行っていない:41.0%

・M&Aを実施していない:22.9%

 

 

小規模M&A向けのデューデリジェンスを安価に行えるM&Aネットマッチングサービス「利用したい」の声70.5%

「Q9.小規模M&A向けのデューデリジェンスを安価に行えるM&Aネットマッチングサービスがあったら利用したいと思いますか。」(n=105)と質問したところ、「とても利用したい」が26.7%、「利用したい」が43.8%という回答となりました。

 

 

・とても利用したい:26.7%

・利用したい:43.8%

・あまり利用したくない:23.8%

・全く利用したくない:5.7%

 

 

小規模M&A向けの保険商品、「利用したい」が84.8%

「Q10.小規模M&A向けの保険商品(買収後に発覚したリスクを補償する保険)があったら利用したいと思いますか。」(n=105)と質問したところ、「とても利用したい」が33.4%、「利用したい」が51.4%という回答となりました。

 

 

・とても利用したい:33.4%

・利用したい:51.4%

・あまり利用したくない:11.4%

・全く利用したくない:3.8%

 

 

まとめ

本調査では、インターネット完結型M&Aサービスを利用したことがある人・検討したことがある人を対象に、ネットM&Aに対する意識調査を実施しました。

 

結果として、ネットのみで完結するM&Aに魅力は感じるが、ネットのみでM&Aを完結させるにはまだまだ不安があるという意見が大多数であることが明らかになりました。

 

まず、Webで完結するM&Aマッチングサービスに、「メリットを感じた」人は57.3%いることがわかり、メリットを感じた点としては「豊富な案件に接触できる」が75.0%、「スピーディさ」が56.7%という回答を得ることができました。その他にも「24時間できる」や「海外企業までも範囲が拡がり様々な選択肢が可能になったから。」「空き時間に情報を収集出来る。」など、ネットサービスならではのメリットが多く集まりました。

 

また、小規模M&A向けのデューデリジェンスを安価に行えるM&Aネットマッチングサービスを「利用したい」と答える人が70.5%いることや、小規模M&A向けの保険商品を「利用したい」と答える人が84.8%いることからわかるように、安全性を担保できるようなサービスを求めていることが明らかになりました。

 

ネットで完結することに対する不安要素として「取引相手の信頼性」や「M&A引継ぎ後のトラブル」が挙がったように、インターネット上でのM&Aには、まだまだ課題が残っています。特に、M&Aは取引金額も大きく、売り手企業の従業員や取引先など多くの人の人生に関わる領域になるので、前述の不安要素を解消することが、ネットM&A市場をさらに広げていくカギとなるでしょう。

 

 

 

 

情報提供元:株式会社バトンズ

[M&Aニュース](2020年11月2日〜11月13日)

◇阿波銀行<8388>、証券口座に関する権利義務、◇ディア・ライフ<3245>、NFCホールディングス<7169>傘下で人材派遣の新会社を子会社化、◇常磐開発<1782>、MBOで株式を非公開化、◇オープンハウス<3288>、投資用マンション事業のプレサンスコーポレーション<3254>をTOBで子会社化、エル・ティー・エス<6560>、システム開発のソフテックを子会社化、◇スプリックス<7030>、大学受験指導の湘南ゼミナールを子会社化、◇うるる<3979>、出張撮影マッチングサービスのOur Photoを子会社化、◇日本フェンオール<6870>、消防・防災機器メーカーのシバウラ防災製作所を子会社化、◇システムソフト<7527>、APAMAN傘下でレンタルオフィス事業のfabbitを吸収合併、◇三光合成<7888>、ヤマト・インダストリー傘下のHMヤマトから射出成形・加工事業を取得 ほか

 

 

 

 

阿波銀行<8388>、証券口座に関する権利義務を野村証券に譲渡

阿波銀行は、登録金融機関業務にかかる顧客の証券口座に関する権利義務を会社分割により野村証券に譲渡することを決めた。顧客口座の管理全般や営業に関する後方支援などを野村証券が担当し、勧誘・販売・フォローなどを阿波銀行が担当することで、役割分担を明確化し、効率的な運営体制を整える。分割する対象事業の直近売上高は8億6300万円。譲渡予定日は2021年6月21日。譲渡に伴う対価の交付はない。

ディア・ライフ<3245>、NFCホールディングス<7169>傘下で人材派遣の新会社を子会社化

ディア・ライフは、ジャスダック上場で保険サービス事業などを手がけるNFCホールディングスが全額出資で設立予定の新会社DLXホールディングス(東京都新宿区)の株式51.22%を第三者割当増資の引き受けを通じて取得し、子会社化することを決めた。コールセンターによる保険契約の取次業務を担う人材派遣事業を取り込むのが狙い。取得価額は非公表。取得予定日は2021年1月8日。

NFCホールディングスは子会社のN-STAFF(東京都豊島区。売上高7億1400万円、営業利益2900万円)を通じてコールセンターに特化した保険契約取次の専門派遣を展開している。ディア・ライフが今回子会社化するDLXホールディングスはN-STAFFを傘下に置くための持ち株会社として設立される。

ディア・ライフは主力の不動産事業とともに不動産業界向け人材派遣を手がけている。

常磐開発<1782>、MBOで株式を非公開化

常磐開発は13日、MBO(経営陣による買収)で株式を非公開化すると発表した。同社会長の佐川藤介氏が設立したエタニティ(福島県いわき市)がMBOを目的とするTOB(株式公開買い付け)を実施し、全株式の取得を目指す。常磐開発はTOBに賛同している。主力の建設事業を取り巻く経営環境が厳しくなる中、環境関連をはじめ新規分野への展開など抜本的な構造改革を進めるためには短期的な業績や株価動向にとらわれない体制づくりが必要と判断した。

常磐開発はジャスダック上場。エタニティによる買付価格は1株につき7800円で、TOB公表前日の終値5900円に32.2%のプレミアムを加えた。買付予定数(78万3966株)の下限は所有割合66.67%にあたる52万2700株に設定した。買付代金は61億1493万円。常磐開発の筆頭株主で株式12.76%を保有する常磐興産(東証1部)はTOBに応募する契約を結んだ。

買付期間は11月16日~12月28日。公開買付代理人はみずほ証券。決済の開始日は2021年1月6日。

常磐開発は1960年に常磐興産の前身である常磐炭礦の磐城砿業所から土建、開削、ボーリング部門などが分離・独立して発足した。

オープンハウス<3288>、投資用マンション事業のプレサンスコーポレーション<3254>をTOBで子会社化

オープンハウスは13日、投資用マンション事業を手がけるプレサンスコーポレーションに対してTOB(株式公開買い付け)を実施すると発表した。オープンハウスはプレサンス株式を31.82%保有する筆頭株主。TOBを通じて株式を追加取得し、持ち株比率を最大62.49%に引き上げを目指す。プレサンスはTOBに賛同している。同社の東証1部上場は維持される見通し。

買付価格は1株につき1850円で、TOB公表前日の終値1583円に16.87%のプレミアムを加えた。買付予定数の上限(1988万1500株、所有割合30.68%)を超える応募株式は買い付けを行わない。買付代金は最大367億8077万円。買付期間は11月16日~2021年1月14日。公開買付代理人はSMBC日興証券。決済の開始日は2021年1月20日。

プレサンスは1997年に大阪市で設立。関西圏を地盤に投資用マンションの開発分譲を展開し、ファミリーマンションも手がける。2007年に東証2部に上場し、2013年に東証1部に昇格した。

しかし、2019年12月にプレサンスの創業者で前社長の山岸忍氏が業務上横領の容疑で逮捕される事態が起きたことから、早期の信用回復の一環として、2020年4月にオープンハウスと資本業務提携した経緯がある。これに伴い、オープンハウスはプレサンスを持ち分適用関連会社とした。

新型コロナウイルス感染症の拡大で経営環境が厳しさを増す中、資本関係をさらに強化する必要があるとして子会社化に踏み込む。

エル・ティー・エス<6560>、システム開発のソフテックを子会社化

エル・ティー・エスは、コンピューターシステム開発のソフテック(静岡県長泉町。売上高6億8400万円、営業利益4050万円、純資産8690万円)の全株式を取得し子会社化することを決めた。静岡・東海エリアでの事業拡大とともに、新型コロナによって進展するリモートワークなどに必要なシステム整備・運用支援ニーズへの対応を強化する。取得価額は1億6800万円。取得予定日は2020年12月3日。

スプリックス<7030>、大学受験指導の湘南ゼミナールを子会社化

スプリックスは、学習塾運営の湘南ゼミナール(横浜市。売上高143億円、営業利益7090万円、純資産15億3000万円)の全株式を取得し子会社化することを決めた。湘南ゼミナールが持つ大学受験指導ノウハウを取り込み、小学生から大学受験に向かう高校生まで幅広い年代層に対応したサービス展開につなげる。取得価額は45億4500万円。取得予定日は2020年12月25日。

湘南ゼミナールは1979年に創業。2007年からはスプリックスが展開する個別指導「森塾」などのフランチャイズ運営にも乗り出した。現在、神奈川県を中心に1都8県で266教室を運営する。

うるる<3979>、出張撮影マッチングサービスのOur Photoを子会社化

うるるは、出張撮影マッチングサービスを展開するOur Photo(東京都千代田区。売上高1億2300万円、営業利益△800万円、純資産400万円)の全株式を取得し子会社化することを決めた。うるるが手がける幼稚園・保育園向け写真販売システム「えんフォト」との連携を進め、事業拡大を目指す。取得価額は2億3000万円。取得予定日は2020年12月中。

Our Photoは、写真を撮ってもらいたい依頼者と登録写真家をマッチングすることで、依頼者はニューボーン(新生児)フォト、お宮参り、七五三、成人式といった特別な日などの写真を気軽に残すことができるサービスを手がける。

日本フェンオール<6870>、消防・防災機器メーカーのシバウラ防災製作所を子会社化

日本フェンオールは、消防・防災機器メーカーのシバウラ防災製作所(長野県松本市。売上高32億円、営業利益3億5100万円、純資産16億1000万円)の全株式を取得し子会社化することを決めた。日本フェンオールが主力とするガス消火装置など既存事業との親和性が高く、相乗効果が見込めると判断した。取得価額は非公表。取得予定日は2021年1月5日。

日本フェンオールの長野

システムソフト<7527>、APAMAN傘下でレンタルオフィス事業のfabbitを吸収合併

システムソフトは、APAMAN傘下でコワーキングスペース・レンタルオフィス運営を手がけるfabbit(東京都千代田区。売上高13億1000万円、営業利益△1億1300万円、純資産1億6200万円)を吸収合併することを決めた。fabbitはIT分野の技術・アイデアの事業化支援を目的に、国内外46カ所に施設(提携先を含む)を展開し、デジタル関連企業を含めて1万人を超える会員を持つ。システムソフトは自社のシステム開発領域との相乗効果が期待できると判断した。合併予定日は2021年1月1日。

合併比率はシステムソフト1393:fabbit1で、fabbit1株に対してシステムソフト株1393株を割り当てる。

三光合成<7888>、ヤマト・インダストリー傘下のHMヤマトから射出成形・加工事業を取得

三光合成は、ヤマト・インダストリー傘下のHMトヤマ(群馬県伊勢崎市)から射出成形・加工事業を取得することを決めた。群馬県内での生産拠点確保の一環で、新たな商圏開拓を目指す。当該事業の直近業績は売上高13億1000万円、営業赤字6700万円。取得価額は非公表。取得予定日は2021年3月31日。

藍沢証券<8708>、あけぼの投資顧問を子会社化

藍沢証券は、あけぼの投資顧問(東京都千代田区)の株式73.75%を取得し、12月8日付で子会社化することを決めた。そのうえで、藍沢証券子会社のあすかアセットマネジメント(東京都千代田区)が2021年2月1日付で、あけぼの投資顧問を吸収合併する。運用体制を強化し、国内外の機関投資家をはじめ様々な投資家ニーズに対応する。

株式の取得価額は非公表。あすかアセットマネジメントとあけぼの投資顧問の合併比率は1:13.453。

ムーンバット、40人程度の希望退職者を募集

ムーンバットは12日、40人程度の希望退職者を募ると発表した。国内子会社を含めて45歳以上の社員・嘱託社員(販売職を除く)を対象とし、募集期間は12月14日~25日。募集人員は全社員の約15%にあたる。

洋傘を主力にスカーフや毛皮、宝飾品など服飾雑貨を取り扱うが、新型コロナウイルス感染拡大に伴う外出の抑制に個人消費が急激に冷え込み、主力販路の百貨店や直販店舗での休業などで業績が悪化。抜本的な固定費削減による収益改善に向け、営業拠点の集約を合わせ、人員体制を見直す。

退職日は2021年3月10日。所定の退職金に加え、特別割増退職金を支給し、再就職支援サービスを提供する。

サイネックス<2376>、システム開発のベックを子会社化

サイネックスは、システム開発のベック(大阪市)の全株式を取得し子会社化した。12日付。システム開発を内製化し、eコマース系など各種ICT(情報通信)サービスの価格競争力向上につなげる。取得価額は非公表。

ベックは1997年に設立。WindowsやLinuxなどオープン系の開発のほか、米ヒューレット・パッカードの無停止型サーバーの開発・保守を手がけている。

カクヤスグループ<7686>、業務用酒類販売のダンガミを子会社化

カクヤスグループは、業務用酒類販売のダンガミ(福岡市。売上高78億8000万円、営業利益2億1500万円、純資産15億1000万円)の全株式を取得し、子会社化することを決めた。「カクヤスモデル」と呼ばれる酒類販売モデルの地方展開の第二弾。カクヤスは今年5月に同じく福岡市にある酒類販売のサンノーを傘下に収めており、これに次ぐ。取得価額は21億4600万円。取得予定日は2020年12月1日。

ダンガミは1967年に設立し、福岡、長崎の両県で業務用酒販店を展開し、小売り直営店舗も福岡市内を中心に10店舗を手がける。カクヤスはダンガミを足がかりに、他の九州地方への展開を視野に入れる。

近鉄グループホールディングス<9041>、製造業向け作業台、ツールワゴン販売のサカエを子会社化

近鉄グループホールディングスは傘下企業を通じて、製造現場で使われる作業台やツールワゴンなどの工業用金属製品を販売するサカエ(大阪市。売上高169億円、純資産124億円)の全株式を取得し子会社化することを決めた。モノづくり分野の販売チャンネルを取り込み、B2B(事業者間)取引の事業拡大を目指す。サカエは1961年に設立。取得価額は非公表。取得予定日は2021年4月1日。

テレビ朝日ホールディングス<9409>、テレビ通販強化へ商品企画・開発のイッティを子会社化

テレビ朝日ホールディングスは、商品企画・開発のイッティ(東京都渋谷区。純資産10億5000万円)の全株式を取得し子会社化することを決めた。テレビ放送と連携した通販事業の拡大の一環。取得価額は非公表。取得予定日は2020年11月中。

TOKAIホールディングス<3167>、ビルメンテナンス事業のイノウエテクニカを子会社化

TOKAIホールディングスは、静岡県東部でビルメンテナンス事業を展開するイノウエテクニカ(静岡県沼津市)の全株式を取得し子会社化した。同県内でのビルメン事業の拡大が狙い。取得価額は非公表。取得日は2020年11月6日。

TOKAIはLPガス・宅配水事業を中心に、建築、設備工事、不動産を展開し、静岡県では消防設備点検・機械設備点検、清掃業務などのビルメンテナンス事業を手がけている。

歯愛メディカル<3540>、電力小売りの新潟県民電力を子会社化

歯愛メディカルは、電力小売り事業の新潟県民電力(新潟市。売上高3億1600万円、営業利益2400万円、純資産△500万円)の株式60%を取得し子会社化した。12日付。新潟県民電力は2017年に県内第一号の新電力供給事業者として設立。取得価額は非公表。

歯愛メディカルは歯科診療用品の通販大手。多角化の一環として2016年に電力・エネルギー分野に進出し、これまで四つ葉電力(大阪市)、石川電力(金沢市)、福井電力(福井市)を傘下に収めている。新潟県民電力をグループに迎え、地域密着型の新電力ビジネスモデルに基づく事業を推し進める。

ジーンテクノサイエンス<4584>、再生医療事業子会社「セルテクノロジー」の譲渡先をリバースに変更

ジーンテクノサイエンスは、再生医療事業に取り組む子会社のセルテクノロジー(東京都中央区。売上高8320万円、営業利益△2億2600万円、純資産4370万円)の全株式を、化粧品開発のリバース(札幌市)に12日付で譲渡した。当初(7月時点)は医薬品・医療機器を製造販売する同仁グループ(熊本市)に譲渡する予定だったが、譲渡先が変更となった。譲渡価額は0円。

セルテクノロジーは2008年に設立。同仁グループに代わって譲渡先となったリバースの篠原奈美子代表取締役はセルテクノロジーの共同創業者。

くふうカンパニー<4399>、知育アプリ事業のキッズスターを子会社化

くふうカンパニーは、こども向け知育アプリ事業を手がけるキッズスター(東京都渋谷区。売上高2億5100万円、営業利益5100万円、純資産1億1500万円)の株式50%を取得し子会社化することを決めた。こども関連事業に本格的に進出する。取得価額は4億円。取得予定日は2020年12月中。

キッズスターは2014年設立。370万のファミリーが利用する仕事体験アプリ「ごっこランド」を軸に、「キョロちゃん海の大冒険」「お弁当を作ろう!」など様々な知育アプリで知られる。

ココカラファイン<3098>、関西で調剤薬局・ドラッグストアを70店舗展開のフタツカホールディングスを子会社化

ココカラファインは、兵庫県を中心に関西で調剤薬局・ドラッグストアを70店舗展開するフタツカホールディングス(神戸市。売上高119億円、営業利益8億7900万円、純資産19億3000万円)の全株式を取得し子会社化した。12日付。フタツカは1983年に創業。地域におけるドミナント(集中出店)の一環。取得価額は非公表。

KNT-CTホールディングス、傘下の近畿日本ツーリストで希望退職を募集

旅行大手のKNT-CTホールディングスは11日、希望退職者を募集すると発表した。新型コロナウイルス感染症の影響で国内外の旅行需要が激減し、業績が大きく落ち込んでいるのを受けた措置。傘下の近畿日本ツーリスト各社の35歳以上の従業員を主な対象とし、募集期間は2021年1月4日~22日。募集人数は定めていない。特別退職金加算金を支給し、再就職支援サービスを提供する。

KNT-CTは新型コロナ後を見据え、会員組織による個人旅行のクラブツーリズム事業、首都圏エリアでの法人旅行事業を中核に据えるとともに、個人旅行・団体旅行事業では注力分野を特定し集約・縮小するなどの事業構造改革を推し進めている。

今回の希望退職の実施では募集人員を定めていないが、元々、2024年度末までに現在約7000人の在籍人員を採用抑制や定年退職による自然減、出向などで約3分の2に縮小する計画だった。

三菱製鋼、100人程度の希望退職者を募集

三菱製鋼は11日、100人程度の希望退職者を募ると発表した。40歳以上勤続3年以上の社員・再雇用者(工場などの生産現場勤務者を除く)を対象とし、募集期間は2021年1月5日~22日。新型コロナウイルス感染拡大に伴う事業環境の悪化を受けた業績の早期改善につなげる。特別退職金を支給し、再就職支援サービスを提供する。

同社は特殊鋼事業、バネ事業、素形材事業などを主力とするが、新型コロナ禍で建設機械、産業機械、自動車などユーザー業界の減産で、業績が大幅に落ち込んでいる。

2021年3月期業績予想は売上高21.5%減の920億円、営業赤字69億円(前年度は4億3600万円の黒字)、最終赤字62億円(同140億円の赤字)。最終赤字は2年連続となる見通し。

リケン、約150人の希望退職者を募集

リケンは11日、約150人の希望退職を実施すると発表した。正社員を対象に、募集期間は2021年1月7日~29日。新型コロナウイルス感染拡大の影響で、自動車や産業機械に使われる主力製品のピストンリングの需要が大きく落ち込み、先行きの不透明感が増す中、事業構造の抜本的な見直しに向け、人員バランスの早期是正が不可欠と判断した。

退職日は2021年2月28日。所定の退職金に加え、退職加算金を上乗せ支給し、再就職支援サービスを提供する。

2021年3月期業績予想は売上高が前年度比20.7%減の670億円、営業利益が同98.1%減の1億円、最終赤字6億円(前年度は35億1700万円の黒字)。

ファルテック<7215>、自動車用品製造の中国子会社FCCを合弁相手に譲渡

ファルテックは、自動車用品製造の中国合弁子会社「広東発爾特克汽車用品有限公司」 (FCC、広東省。売上高3億円8200万円、経常利益△3280万円、純資産4億8400万円)の全持ち分(所有割合70%)を、合弁相手の広東時利和汽車事業集団有限公司(広東省)に譲渡することを決めた。ファルテックはFCC株式の譲渡に先立ち、FCCの事業をファルテック中国子会社の佛山発爾特克汽車零部件有限公司(広東省)に移管する。

譲渡価額は約4億1000万円。譲渡予定日は未確定。

三越伊勢丹ホールディングス<3099>、不動産賃貸子会社の三越伊勢丹不動産を米ブラックストーンに譲渡

三越伊勢丹ホールディングスは、傘下の三越伊勢丹を通じて保有する三越伊勢丹不動産(東京都新宿区。売上高30億2000万円、営業利益4億900万円、純資産134億円)の全株式を、米大手投資ファンドのブラックストーン・グループに譲渡することを決めた。百貨店を取り巻く経営環境が厳しさを増すのを受けた事業の選択と集中の一環。譲渡価額は非公表。譲渡予定日は2021年1月4日。

三越伊勢丹不動産はマンション・事務所ビルなどの不動産賃貸事業を主力とし、不動産オーナー向けにサブリース(転貸)、賃貸管理、管理組合事業なども手がける。

TSIホールディングス<3608>、レディース用セレクトショップ展開の子会社「アナディス」をヒロタに譲渡

TSIホールディングスは、「アンシェヌマン」などのレディース用セレクトショップを展開する子会社のアナディス(東京都渋谷区)の全株式を、婦人服製造などのヒロタ(岐阜市)に譲渡することを決めた。事業構造の抜本的な見直しに向けて、国内事業子会社を1社に集約・統合する方針を打ち出しており、この一環。譲渡価額は非公表。譲渡予定日は2021年3月1日。

グレイステクノロジー<6541>、マニュアル制作のHOTARUを子会社化

グレイステクノロジーは、マニュアル制作を主力とするHOTARU(大阪市。売上高13億7000万円、営業利益1億3300万円、純資産25億2000万円)の全株式を取得し、子会社化することを決めた。グレイスは産業機械用マニュアル作成などの大手。取得価額は14億3400万円。取得予定日は2020年11月13日。

傘下に収めるHOTARUは1959年に設立し、老舗マニュアル会社として知られる。このほかにウエブ制作、映像、印刷などの事業を手がける。

三井化学<4183>、本州化学工業<4115>をTOBで子会社化

三井化学と三井物産は11日、中堅化学メーカーの本州化学工業(東証2部)にTOB(株式公開買い付け)を実施すると発表した。三井化学と三井物産は本州化学の株式を各26.99%保有する。両社はTOBを通じて全株式を取得し、最終的に三井化学51%、三井物産49%の持ち株比率とする予定。買付開始は2021年5月ごろをめどとしている。買付代金は最大96億6394万円。

三井化学は本州化学をこれまで持ち分法適用関連会社としてきたが、連結子会社化として取り込むことで、研究開発や生産技術など経営資源を積極的に投入し、中長期的な成長を促す。本州化学はTOBに賛同を表明している。

買付価格は1株につき1830円で、TOB公表前日の終値1290円に41.86%のプレミアムを加えた。買付予定数は528万846株。買付予定数の下限は所有割合12.68%にあたる145万5200株で、三井化学、三井物産の両社の既保有分と合わせて所有割合が3分の2超となる水準。

本州化学は1949年に設立。液晶ポリマー、特殊ポリカーボネート樹脂、特殊エポキシ樹脂などの高機能樹脂の原料、電子材料、医薬品、農薬などの原料となる化学品を製造する。

青山商事、400人程度の希望退職を募集

青山商事は10日、400人程度の希望退職者を募ると発表した。40歳以上63歳未満で勤続5年以上(2021年3月末時点)の正社員・無期契約社員を対象とし、募集期間は12月14日~2021年2月19日。新型コロナウイルス感染拡大に伴う臨時休業の影響やスーツ需要の一段の落ち込みなどで業績が急速に悪化しており、人員の適正化と年齢構成の調整を目的とする。

退職日は2021年5月31日。割増退職金を支給し、再就職支援サービスを提供する。割増退職金などにかかる特別損失として40億円程度を2021年3月期決算に計上する予定。

希望退職者募集の実施を受け、経営責任を明確にするため、今年7月から実施している役員報酬の減額をさらに拡大する。

アークランドサカモト傘下のLIXILビバ、「ビバホーム」に社名変更

アークランドサカモトは10日、同業のホームセンターで1000億円以上を投じて買収したLIXILビバについて、同日付で「ビバホーム」に社名変更したと発表した。前日(9日)にLIXILビバの子会社化が完了したのに伴う。

ビバホームはLIXILビバの前身企業が1977年にトーヨーサッシ(現LIXILグループ、12月にLIXILに社名変更予定)の子会社として設立され、ホームセンター事業に乗り出した当時の社名。その後、社名はトステムビバなどを経て、2011年からLIXILビバとなっていた。

アークランドサカモトは新潟県を中心にホームセンターを展開しているが、首都圏での事業拡大を目的にLIXILビバをTOB(株式公開買い付け)などを通じて傘下に取り込んだ。一方、親会社だったLIXILグループは主力の建材・住宅設備機器事業に経営資源を集中するため、非中核のホームセンター事業を切り離した。

オリジン、希望退職に14人応募

オリジンは10日、希望退職者に14人の応募があったと発表した。45歳以上で勤続10年以上の社員・再雇用者を対象とし、人数を定めず、10月21日~30日に募集した(退職日は12月15日)。所定の退職金に加え、特別加算金を支給する。

オリジンは電源機器や半導体デバイス、精密機構部品などの製造を主力とする。しかし、新型コロナウイルス感染症の影響で、携帯端末向け無線基地局用電源が落ち込んだほか、自動車メーカーの減産などで関連部品の需要が減退し、業績が悪化している。

りそなHD<8308>、子会社の関西みらいFG<7321>をTOBで完全子会社化

りそなホールディングスは10日、51.15%の株式を保有する連結子会社の関西みらいフィナンシャルグループ(FG)に対して完全子会社を目的にTOB(株式公開買い付け)を実施すると発表した。銀行を取り巻く経営環境が厳しくなり、一体化による相乗効果で収益力を向上するのが狙い。少数株主へ流れていた配当を内部に取り込むことで資本の増強にもつなげる。

買付価格は1株につき500円で、TOB公表前日の終値405円に23.46%のプレミアムを加えた。買付予定数は1億3229万4503株。買付代金は約661億円。買付期間は11月11日から12月9日まで。買付代理人は大和証券が務める。

TOBに応じない株主には、株式交換でりそな株を割り当てる。関西みらいFG株式1株に対し、りそなの普通株式1.42株を交付。株式交換による1株利益の希薄化が生じた場合、りそなは2021年4月以降に自社株買いに乗り出す構えだ。

関西みらいFGは2018年4月に三井住友銀行傘下の関西アーバン銀行とみなと銀行、りそなの完全子会社だった近畿大阪銀行が経営統合して発足した。一方の大株主である三井住友フィナンシャルグループはTOBに応じる。

木曽路<8160>、焼肉店を首都圏で展開する大将軍を子会社

木曽路は、焼肉店を首都圏で展開する大将軍(千葉市。売上高47億4000万円、営業利益△1億6800万円、純資産7億3700万円)の全株式を取得し、子会社化することを決めた。木曽路はしゃぶしゃぶの最大手として知られるが、居酒屋や焼肉などの業態も手がけている。取得価額は非公表。取得予定日は2021年1月27日。

大将軍は1974年に創業。「特選和牛 大将軍」「国産牛焼肉 くいどん」ブランドの焼肉店を千葉県を中心に東京都、神奈川県で30数店舗展開している。

タムロン、200人の希望退職者を募集

タムロンは9日、200人の希望退職者を募ると発表した。弘前工場(青森県弘前市)、浪岡工場(青森市)の正社員(45歳以上)と準社員らを対象とし、募集期間は11月10日~20日。主力商品の一眼レフ用交換レンズ市場が縮小に向かう中、現行の生産能力を前提とした事業計画では収益構造がさらに悪化するとみられることを受け、主力工場の人員体制を再構築する。

退職日は12月31日付。所定の退職金に特別加算金を上乗せ支給し、再就職支援サービスを提供する。

東芝テック、早期退職に465人が応募

東芝テックは9日、早期退職優遇制度に465人の応募があったと発表した。事業構造改革の一環として子会社を含めて国内従業員を対象に7月1日から9月30日まで募集した。募集人数は未定としていた。

同社はPOS(販売時点情報管理)システムや複合機を主力とするが、新型コロナウイルス感染症の影響で大幅な需要減に直面。2020年4~9月期業績は売上高が前年同期比23%減の1917億円、営業赤字9億3000万円(前年同期は101億円の黒字)、最終赤字69億円(同78億円の黒字)と赤字に陥った。2021年3月期(通期)は黒字確保を目指している。

アンジェス<4563>、ゲノム編集技術ベンチャーの米エメンドバイオを子会社化

アンジェスは9日、先端的なゲノム編集技術を持つ米エメンドバイオ(ニューヨーク州。売上高―、営業利益△5億6700万円、純資産△6億5300万円)を2億5000万ドル(262億5000万円)で買収すると発表した。議決権ベースで現在40%の株式を保有しているが、追加取得して12月15日付で完全子会社化する。

買収にかかるエメンドバイオ株主に対する対価は主にアンジェスが発行する新株で充当される。エメンドバイオは2015年に設立されたゲノム編集技術のベンチャー企業で、主要な研究開発拠点をイスラエルに置く。アンジェスは段階的に出資し現在、同社を持ち分法適用関連会社としている。完全子会社化により経営権を掌握し、次世代ゲノム編集技術を活用した遺伝子治療用製品の開発を進展させたい考えだ。

ダイドーリミテッド<3205>、衣料品販売合弁のブルックスブラザーズジャパンを子会社化

ダイドーリミテッドは、持ち分法適用関連会社で米国発の著名衣料品ブランド「Brooks Brothers」を取り扱うブルックスブラザーズジャパン(東京都品川区。売上高106億円、営業利益△4100万円、純資産42億9000万円)を子会社化することを決めた。合弁相手の米ブルックスブラザーズ・グループが保有する株式を追加取得し、現在40%の持ち株比率を80.5%に高める。取得価額、取得日は未定。

米ブルックスブラザーズは7月に米連邦破産法11条(日本の民事再生法に相当)を適用申請し、行き詰まった。日本法人のブルックスブラザーズジャパンは1979年に設立し、米本社が60%、ダイドーリミテッドが40%を出資。ダイドーは持ち株比率を高め、日本法人の安定的運営や全体的なシナジー(相乗効果)創出につなげる。

テイ・エス テック<7313>、今仙電機製作所<7266>をTOBと第三者割当増資引受で持分法適用関連会社化

テイ・エス テックは9日、今仙電機製作所(東証1部・名証1部上場)に対してTOB(株式公開買い付け)を実施すると発表した。本TOBにより現在3.06%の所有割合を25.00%に引き上げて、持分法適用関連会社とする。併せて今仙電機が実施する第三者割当増資を引き受け、経営を実効支配できる34.00%へ引き上げる方針だ。

買付価格は1株当たり930円で、TOB公表前日の東証1部における終値634円に46.68%のプレミアムを加えた。買付予定数の上限は520万9500株と設定。今仙電機の上場は維持する予定。買付代金は約48億4483万円。買付期間は11月10日から12月8日まで。買付代理人は野村證券が務める。

公開買付期間の終了後の 12月16日から 2021年1月29日までを払込期間とする第三者割当増資に応じる。TOB買付価格と同じ930円で、普通株式520万7300株を引き受ける。取得価格は総額で約48億4300万円。

テイ・エス テックはホンダ系自動車シートメーカーで、今仙電機はシートアジャスター(調整機構)を主力製品とする独立系自動車部品メーカー。資本関係を強化することで日本国内だけでなく世界中の両社の拠点でのシート事業の強化を図り、両社の売上拡大や付加価値の高いサービスの提供を狙う。

麻生グループ、東都水産<8038>にTOB、3分の1超の取得を目指すが連結子会社化も想定

東都水産は9日、九州を本拠にセメントや建築・土木、医療関連など広範な事業を手がける麻生(福岡県飯塚市)が同社に対してTOB(株式公開買い付け)を実施すると発表した。麻生は3分の1超の株式取得を目指す。買付予定数の上限は設けておらず、50%超を取得し、連結子会社化することも想定している。ただ、東都水産の東証1部上場は維持される見通し。麻生グループは「食」という新たな事業領域への展開に弾みをつける。

東都水産は1935年の築地市場開設とともに創設された東京魚市場を前身とする。現在、豊洲市場における水産物取扱高で19%のシェアを持ち、同市場内卸売業者7社中2位の大手。主力の水産物卸売をはじめ、冷蔵倉庫、不動産を経営の3本柱とする。今回のTOBには賛同している。

買付主体は麻生が全額出資で設立したASTSホールディングス(東京都千代田区)。東都水産株の買付価格は1株4550円で、TOB公表の前営業日の終値4045円に12.48%のプレミアムを加えた。買付予定数は397万9580株で、下限は所有割合33.4%にあたる132万9180株。買付代金は最大約181億円。

買付期間は11月10日~12月22日。決済の開始日は12月29日。公開買付代理人は三菱UFJモルガン・スタンレー証券とauカブコム証券。

TOBへの結果次第では上場廃止基準に抵触する可能性があるが、この場合は上場廃止までの猶予期間として定められている1年以内に立会外分売や売り出しなどの上場維持の方策を両社で検討するとしている。

ユーザベース<3966>、米国でのオンライン経済メディア「Quartz」事業を譲渡

ユーザベースは9日、米国で展開するオンライン経済情報メディア「Quartz」事業から撤退すると発表した。現地持ち株会社Quartz Intermediate Holdings(デラウエア州。売上高5億4400万円、営業利益△16億2000万円、純資産92億5000万円)の全株式を、中核事業子会社のQuartz Media(ニューヨーク市)のザッカリー・スワードCEO(最高経営責任者)が設立した新会社に9日付で譲渡した。

ユーザベースは2018年7月にメディア事業のグローバル展開を目的に約83億円を投じてQuartzを傘下に収めた。Quartzは2012年に設立され、北米を中心に読者を持つ。足元では年初来、新型コロナウイルス感染症の影響で米国を中心に広告出稿が減退するなど苦戦。買収当初の掲げた3年間で黒字化という目標の達成が困難になったことから、事業撤退を決断した。

譲渡価額は非公表。ユーザベースは2020年12月期決算に事業撤退による特別損失88億5000万円を計上する。

ユーザベースは経営の両輪である企業・業界情報プラットフォーム「SPEEDA」、経済メディア「NewsPicks」に経営資源を集中する。

IDホールディングス<4709>、ソフト開発のウィズ・ホールディングスを子会社化

IDホールディングスは、ソフト開発を手がけるウィズ・ホールディングス(東京都江東区。売上高27億9000万円、営業利益1億7600万円、純資産7億700万円)を子会社化することを決めた。ウィズ・ホールディングスは持ち株会社で、1981年に設立したシステムデザイン(茨城県日立市)を中核子会社として交通、製造、医薬、公共、エネルギーなど幅広い分野でソフト開発の実績を積んできた。顧客基盤や技術力の強化が狙い。株式78.4%を10億9800万円で取得したうえで、その後に株式交換により完全子会社化する。

株式の取得予定日は2021年1月4日。株式交換日は2021年1月27日。

サノヤスホールディングス<7022>、造船事業を新来島どっくに譲渡

サノヤスホールディングスは9日、造船事業から撤退すると発表した。100%子会社のサノヤス造船(大阪市。売上高283億円、営業利益△29億3000万円、純資産80億9000万円)の全株式を、新来島どっく(東京都千代田区)に譲渡する。譲渡予定日は2021年2月28日。世界的に新造船需要の縮小と設備過剰が続く中、単独での生き残りは困難と判断した。赤字事業を切り離し、産業用・建設用機械装置の製造や遊園地施設の建設などに経営資源を集中する。

サノヤスは1911(明治44)年、佐野安造船所として大阪で創業。戦後開設した水島製造所(岡山県倉敷市)を造船事業の拠点とし、主力のばら積み船とともに、作業船やフェリーなどの建造、舶用ガスタンク製造、船舶修繕にも力を注いできた。しかし、水島製造所の操業確保のため製造原価を下回る船価での新造船受注が続き、ここ数年、大幅な赤字決算を余儀なくされていた。

譲渡先の新来島どっくは1980年代の造船不況で行き詰った旧・来島どっくを母体に1987年に再出発した造船メーカー。自動車運搬船やケミカルタンカーなどを手がけ、愛媛県今治市を本拠とする。

セガサミーホールディングス、650人の希望退職者を募集

セガサミーホールディングスは6日、グループの正社員、契約社員を対象に650人の希望退職者を募ると発表した。約9000人のグループ従業員の7%強にあたり、募集期間は11月16日~12月25日(退職日は2021年2月28日)。新型コロナウイルス感染症の影響で、業績が急速に悪化したのを受け、構造改革の一環として取り組む。特別退職加算金を支給し、再就職支援サービスを提供する。

新型コロナを受けた巣ごもり需要でゲームソフト関連が伸びたものの、パチンコ・パチスロなどの遊技機関連が落ち込み、アミューズメント機器・施設関連も奮わない。6日発表した2021年3月期業績予想は売上高が前年度比22.8%%減の2830億円、営業赤字15億円(前期は276億円の黒字)、最終赤字245億円(同137億円の黒字)。希望退職者募集に伴い、約100億円の特別損失を計上する。

経営責任を明確にするため、セガサミーホールディングスとグループ各社の社長をはじめ取締役、執行役員の報酬を11月から2021年3月まで5カ月間減額する。

三洋貿易<3176>、健康食品原料・化粧品原料輸出販売のグローバル・トレーディングを子会社化

三洋貿易は、健康食料原料や化粧品原料、工業薬品の輸出販売を手がけるグローバル・トレーディング(東京都千代田区。売上高4億2600万円、純資産1億2000万円)の全株式を取得し子会社化することを決めた。ライフサイエンス分野の事業補完や海外拠点活用を通じた事業拡大を見込む。取得価額は非公表。取得予定日は2020年11月27日。

読売新聞グループ本社、よみうりランド<9671>をTOBで子会社化

読売新聞グループ本社は6日、よみうりランド(東証1部上場)に対して完全子会社化を目的にTOB(株式公開買い付け)を実施すると発表した。読売新聞グループはよみうりランドの株式16.27%を直接保有する筆頭株主。よみうりランドは遊園地「よみうりランド」や競馬場、ゴルフ場などを運営するが、新型コロナウイルス感染症の影響で足元の業績が悪化している。読売新聞グループの総合力を活用して事業基盤を強化する。

読売新聞グループは日本テレビホールディングスなど系列各社の保有分を加えると、よみうりランド株の約34%を保有する。買付価格は1株につき6050円。TOB公表前日の終値4910円に23.22%のプレミアムを加えた。買付予定数は643万5075株で、買付代金は最大約389億円。買付予定数の下限は所割合50.39%にあたる387万3097株で、既保有分と合わせて所有割合が3分の2超となる。

買付期間は11月9日~12月21日。決済の開始日は12月28日。公開買付代理人は野村証券。

コンドーテック<7438>、土木建築用足場など架払工事業のフコクを子会社化

コンドーテックは、土木建築用足場など架払工事業のフコク(仙台市。売上高12億8000万円、営業利益1700万円、純資産2億3200万円)の全株式を取得し、子会社化することを決めた。社会インフラの老朽化に伴う維持修繕分野の事業基盤強化につなげる。取得価額は非公表。取得予定日は2021年1月18日。

エイベックス、約100人の希望退職者を募集

エイベックスは5日、100人程度の希望退職者を募ると発表した。音楽事業の一部と全社の間接部門に在籍する40歳以上の社員を対象とし、募集期間は12月10日~21日。該当者は443人(10月末時点)で、全社員のおよそ3割にあたる。音楽ソフト市場が縮小する中、新型コロナウイルス感染症の影響が重なり、ライブ・イベントの開催自粛を余儀なくされるなど業績が急速に悪化しており、企業体質の強化と将来を見据えて人員体制を再構築する。

退職日は2021年3月31日付。特別退職加算金を支給するほか、再就職支援サービスを提供する。

エイベックスの2020年3月期業績は売上高15%減の1354億円、営業利益43%減の40億3300万円、最終赤字11億200万円(その前の期は23億5400万円の黒字)。足元の2020年4~9月期は売上高が前年同期比44%減の342億円、営業赤字22億2900万円(前年同期は6億8800万円の赤字)、最終赤字32億8900万円(同17億6200万円の赤字)だった。

放電精密加工研究所、約60人の希望退職者を募集

放電精密加工研究所は4日、約60人の希望退職者を募集すると発表した。40歳以上の正社員を対象とし、募集期間は11月23日~12月11日(退職日は2021年1月31日)。主力の放電加工・表面処理事業が新型コロナウイルスによる航空業界の低迷で大幅な需要減に見舞われるなど厳しい経営環境にあり、人員体制を再構築する。特別退職加算金を支給し、再就職支援サービスを提供する。

同社の2021年2月期業績予想は売上高が前年度比3.4%増の115億円、営業赤字7億4200万円(前期は1億9000万円の赤字)、最終赤字8億9400万円(同1億8900万円の赤字)。営業・最終赤字は2期連続を見込む。

日本郵政<6178>、豪物流子会社トールのエクスプレス事業を売却へ

日本郵政は5日、豪物流子会社トール・ホールディングスが豪、ニュージーランドで手がける宅配便などの荷物輸送(エクスプレス)事業について、売却を検討することを決定したと発表した。日本郵政は2015年に約6500億円を投じてトールを買収したが、業績が低迷している。世界を結ぶ国際物流事業は継続する。

2020年3月期のエクスプレス事業の業績は約75億円(1億豪ドル)の営業赤字を計上。2020年4~9月期も半期でほぼ同額の赤字に陥っている。日本郵政は事業売却のファイナンシャルアドバイザーとしてJPモルガン証券と野村証券の2社を選んだ。

投資ファンドのストラテジックキャピタル、京阪神ビルディング<8818>にTOB

投資ファンドのストラテジックキャピタル(東京都渋谷区)は、京阪神ビルディングに対してTOB(株式公開買い付け)を実施すると発表した。ストラテジックキャピタルは20年9月末時点で、共同保有者の分を含め9.7%の株式を保有している。今回、約20%の株式を追加取得し、経営に対する発言力を高めることが狙い。ストラテジックキャピタルは旧村上ファンド出身者が代表を務めている。

TOBは、投資会社で共同保有者のUGSアセットマネジメント(東京都港区)と組成したサンシャインH号投資事業組合が実施する。京阪神ビルディングはまだ意見を表明していないが、今回のTOBは事前通知や連絡が無く一方的なもの、とのコメントを出した。

買付価格は1株当たり1900円。TOB公表前営業日の終値1873円に対して1.44%のプレミアムを加えた。買付予定数は1020万6100株で、下限・上限も同じ。応募株式数が下限に満たない場合は買い付けを実施しない。上限を超えた場合は、その超えた部分の全部または一部の買い付けを行わない。

買付予定額は約193億円。買付期間は11月5日から12月17日まで。決済の開始日は12月24日。公開買付代理人は三田証券とマネックス証券。

日本アジアグループ<3751>、米カーライルと組んでMBOで非公開化

日本アジアグループは5日、MBO(経営陣による買収)を通じて株式を非公開化すると発表した。山下哲生会長兼社長の依頼に基づき、米投資ファンド、カーライル・グループがTOB(株式公開買い付け)を実施し、日本アジアグループを完全子会社する。買付代金は最大164億円。

買付主体はカーライル傘下のグリーンホールディングス(ケイマン諸島)。日本アジア株の買付価格は1株600円で、TOB公表前日の終値342円に75.44%のプレミアムを加えた。買付予定数は2745万4480株、下限は所有割合66.67%に相当する1830万3000株に設定。12.56%を所有する筆頭株主の藍沢証券はTOB応募する契約を交わした。買付期間は11月6日~12月21日。決済開始日は12月28日。公開買付代理人は野村証券。

カーライルはTOBが成立した場合、取得した日本アジア株のすべて(164億円相当)と現金205億円と引き換えに、日本アジア傘下で航空測量大手の国際航業(東京都千代田区)の株式80%、再生可能エネルギー事業を手がけるJAG国際エナジー(同)の株式70%をそれぞれ取得する予定。

日本アジアは現会長兼社長の山下氏など2者を引受先とする第三者割当増資を行うことで、山下氏など2者が日本アジアの全株式を所有する。

日本アジアの前身は1988年に不動産売買・仲介会社として設立した日星地所。2004年に東証マザーズに上場し、2015年には東証1部に上場した。2012年に国際航業ホールディングス(現国際航業)を子会社化した。

フロイント産業<6312>、イタリアの医薬品製造機械メーカーCos. Mecを子会社化

フロイント産業は、イタリアの医薬品製造機械メーカーCos. Mec S.r.l.(売上高12億2000万円、営業利益7700万円、純資産2億3600万円)の全株式を取得し、5日付で子会社化した。日本、米国、欧州の3極体制で、新興国を含む世界市場への展開を加速する。取得価額は約12億円。

Cos. Mecは1991年に設立し、中間原料の搬送・プロセス装置を得意とする。フロイント産業は造粒・コーティング装置に強みを持つ。両社の取り扱い製品に重複が少なく、相互補完が期待できるなどのメリットが大きいと判断した。

UTグループ<2146>、製造業向け人材派遣のシーケルホールディングスを子会社化

UTグループは、製造業を中心に人材派遣・請負事業を展開するシーケルホールディングス(水戸市)の全株式を取得し子会社化することを決めた。シーケルホールディングスは持ち株会社で、傘下に事業子会社のシーケル(同。売上高30億2000万円、営業利益1億4400万円、純資産4億6800万円)を持つ。日立製作所グループを中心に製造業が集積する茨城県での事業基盤を拡充する。取得価額は17億800万円。取得予定日は2020年11月30日。

シーケルは1991年設立。茨城県内を中心に6拠点を構え、住宅設備や半導体、家電・オフィス機器、自動車などの製造業向け人材サービスで実績を積んできた。

INCLUSIVE<7078>、カヤックから注文住宅マッチングサイト「SuMiKa」事業を取得

INCLUSIVEは、コンテンツ事業のカヤック(神奈川県鎌倉市)から注文住宅マッチングサイト「SuMiKa」事業を取得した。5日付。各種のサイト改善策を実施し、「SuMiKa」のプラットフォーム収益と広告収益を拡大させる。取得価額は非公表。

「SuMiKa」は建築家などの登録専門家数が約1770。新築や建て替え、リフォームや店舗増改築などを検討中の施工主に向けて、専門家とのマッチング機会を提供している。

アイ・ピー・エス<4390>、在留フィリピン人向け人材紹介・派遣事業をグローバルトラストネットワークスに譲渡

アイ・ピー・エスは、在留フィリピン人向け人材紹介・派遣事業を、外国人専門の賃貸住宅保証事業などを手がけるグローバルトラストネットワークス(東京都豊島区)に譲渡することを決めた。在留フィリピン人関連事業は2019年3月期以降、2期連続でセグメント営業損失に陥っているが、新型コロナウイルス感染症の影響が重なり、収益改善が困難となっていた。今後、アイ・ピー・エスは主力通信事業に経営資源を集中する。当該事業の直近業績は1億6400万円。

譲渡価額は非公表。譲渡予定日は2021年1月1日。

セガサミーホールディングス<6460>、アミューズメント施設運営子会社のセガエンタテインメントをGENDAに譲渡

セガサミーホールディングスは、アミューズメント施設企画・運営子会社のセガエンタテインメント(東京都大田区。売上高406億円、営業利益1億7800万円、純資産188億円)の株式85.1%を、遊戯機器レンタル事業のGENDA(東京都千代田区)に譲渡することを決めた。新型コロナウイルスの影響でアミューズメント施設分野では稼働率が大幅に低下するなど厳しい環境に置かれ、収益改善に向けて様々な選択肢を検討してきた。譲渡価額は非公表。譲渡予定日は2020年12月30日。

アウトソーシング<2427>、アイルランド最大の人材会社Cpl Resourcesを買収

アウトソーシングは4日、アイルランド最大の人材派遣・紹介会社Cpl Resources plc(ダブリン。売上高697億円、営業利益30億5000万円、純資産154億円)を買収すると発表した。約389億円(別にアドバイザリー費用7億6000万円)を投じて、全株式を取得する。Cplは1990年設立で、ユーロネクスト・グロース・ダブリンとロンドン証券取引所AIMに上場する。Cplの広範な顧客基盤を取り込み、欧州をはじめグローバル市場での事業拡大を目指す。買収完了は2021年1~3月を見込む。

Cplは世界45のオフィスに約1万3000人の従業員を抱え、技術、金融、法務、ヘルスケア、製薬、販売、エンジニアリング、オフィス管理などの分野で、それぞれ異なる専門ブランドを通じて事業を展開。正社員、契約社員、臨時社員の採用から、マネージド(業務の一括受託)サービスや人材戦略に関するアドバイザリーサービスまで幅広い人材サービスを手がけている。

綿半ホールディングス<3199>、長野県で調剤薬局3店経営のほしまんを子会社化

綿半ホールディングスは、調剤薬局経営のほしまん(長野県佐久市)の全株式を取得し子会社化した。2日付。ほしまんは1945(昭和20)年に創業し、長野県の佐久市に2店舗、小諸市に1店舗を経営する。綿半は同社を傘下に取り込み、仕入れ機能の共有化による取扱品の拡充や、スーパーセンター(食品スーパーとディスカウントショップの一体型店舗)への出店拡大につなげる。取得価額は非公表。

加賀電子<8154>、民事再生支援契約に基づき「旭東電気」を子会社化

加賀電子は、民事再生支援に関するスポンサー契約に基づき、11月2日付で新設分割された新「旭東電気」(大阪市。資本金9900万円)の全株式を取得し、子会社化した。旭東電気は安全ブレーカー、漏電遮断器製造や電子機器受託製造(EMS)事業などを手がけるが、2020年4月に大阪地裁に民事再生手続きを申し立て、事実上行き詰まり、同8月末に加賀電子がスポンサー契約を結んでいた。

マルハニチロ<1333>、米子会社のアラスカ産鮭鱒事業を現地社に譲渡

マルハニチロは、アラスカ産水産物の加工販売を手がける米子会社Peter Pan Seafoods Inc.(ワシントン州)の事業を、現地同業の米Northwest Fish Company LLC(同)に譲渡することを決めた。主力とするアラスカ産紅鮭・カラフト鱒事業は近年、新規生産者の参入に伴う原料魚価の高騰、集魚不足によるコスト高・生産減などで営業損失が続き、収支改善が見込めず、事業撤退することにした。譲渡価額は非公表。譲渡予定日は2020年12月31日。

リアルワールド<3691>、プルチーノから電子書籍紹介サイト「漫画大陸」を取得

リアルワールドは、Webメディア事業のプルチーノ(札幌市)から電子書籍紹介サイト「漫画大陸」を取得した。漫画・電子書籍などオンラインコンテンツ市場が急速に拡大する中、自社メディア事業とのシナジー(相乗効果)を見込む。対象事業の直近業績は売上高1億1500万円、営業利益1億300万円。取得価額は2億2000万円。取得日は2020年11月1日。

「漫画大陸」は読者に公式の漫画アプリ・電子書籍サイトを紹介(送客)するもので、月間約600万円ページビュー、毎月約240万人のアクセスを持つ。

 

 

 

情報提供:株式会社ストライク

[解説ニュース]

事業承継税制:「みなし相続の特例措置」の概要と留意点

 

〈解説〉

税理士法人タクトコンサルティング(山崎 信義/税理士)

 

 

[関連解説]

■事業承継税制を複数の後継者に適用する場合の留意点

■贈与税の納税猶予の適用を受ける贈与により非上場株式を取得した者のみなし配当課税の特例

 

 

1.贈与税の特例措置の概要


中小企業における経営の承継の円滑化に関する法律に規定する「中小企業者」に該当し、かつ、都道府県知事の認定を受けた会社の株式を、令和9年12月31日までに、その会社の代表権を有していた贈与者(先代経営者)から贈与により取得した個人が、その先代経営者の後継者(特例経営承継受贈者)として一定の要件を満たす者(以下「後継者」)に当たる場合、その者が納付すべき贈与税額の納税が、贈与者の死亡の日まで猶予されます(措法70条の7の5第1項)。これを「贈与税の特例措置」といいます。

 

納税猶予税額は、その贈与者の死亡等の事由が生じた場合には、後継者が一定の手続をすることによりその全部又は一部が免除されます(同第11項、措法70条の7第15項)。

 

贈与税の納税猶予税額が免除される時までに一定の事由が生じた場合は、原則、納税猶予が打切りとなり、後継者はその事由に応じた各期限までに、納税猶予税額の全部又は一部を利子税と併せて納付する必要があります(措法70条の7の5第3項等)。

 

 

2.贈与税の特例措置の贈与者が死亡した場合


後継者が上記の贈与税の特例措置の適用を受けていた場合に、その納税猶予の打切りの日またはその後継者の死亡の日以前にその贈与者が死亡したときは、上記1のとおり納税猶予とされていた贈与税が免除となります。その一方で、贈与税の特例措置の適用を受けたその株式は、後継者が贈与者から相続または遺贈により取得したものとみなされ(措法70条の7の7第1項)、相続税が課税されます。

 

ただし、この取扱いにより贈与税の特例措置の適用を受けた非上場株式につき、相続または遺贈により取得をしたものとみなされた後継者は、一定の要件を満たす場合、その贈与者の死亡に係る相続税の申告書の提出により納付すべき相続税の額のうち、その非上場株式に係る納税猶予分の相続税額に相当する相続税については、その後継者の死亡の日まで納税が猶予されます(措法70条の7の8第1項)。これを「みなし相続の特例措置」といいます。

 

みなし相続の特例措置の適用について定める法令等において、贈与税の特例措置に係る贈与者の死亡時期の制限規定はありません。したがって、後継者が贈与税の特例措置の適用を受けている場合、特例措置の贈与者の相続開始が(相続税の特例措置の期限切れの)令和10年1月1日以降であっても、みなし相続の特例措置の適用を受けることができます。

 

 

3.みなし相続の特例措置の適用時の留意点


みなし相続の特例措置の適用にあたっては、後継者に関する要件について注意する必要があります。

 

例えば、先代経営者から後継者(1人)が贈与により株式を取得する場合、その後継者がみなし相続の特例措置の適用の前提となる贈与税の特例措置の適用を受けるためには、贈与時に次の三要件を満たす必要があります(措法70条の7の5第2項6号)。

 

①個人が、その贈与の時において対象となる会社の代表者であること。
②その贈与の時において、その個人およびその者と一定の特別の関係のある個人や法人(以下「特別関係者」)の有する、その会社の株式の議決権の数の合計が、その会社の総議決権の数の50%超であること。
③その贈与が行われた時において、その個人が有する会社の株式に係る議決権の数が、その個人の特別関係者のいずれの者(その時点で、贈与税又は相続税の特例措置の適用を受ける個人がいる場合はその人を除く。) の有する議決権の数以上であること。

 

 

後継者は、特例経営贈与承継期間*中に、納税猶予 が打切りとならず継続されるためには、上記①~③の要件を満たす必要があります(措法70条の7の5第3項、70条の7第3項)。

 

*原則、その非上場株式の贈与に係る贈与税の申告書の提出期限の翌日から同日以後5年を経過する日までの期間をいいます(措法70条の7の5第2項7号)。

 

 

特例経営贈与承継期間の経過後は、上記①~③の要件は撤廃され、後継者がこの三要件を満たさない場合であっても、贈与税の納税猶予は継続します(措法70条の7の5第3項、70条の7第5項)。

 

ただし贈与税の特例措置に係る贈与者が死亡し、その贈与者に係る相続税について、みなし相続の特例措置の適用を受けるためには、贈与者の相続開始時点において、後継者は前述①~③の要件をすべて満たす必要があります(措法70条の7の8第2項1号)。つまり贈与税の特例措置の適用を受けるための後継者の要件は、特例経営贈与承継期間を経過後に緩和され、①~③の要件がなくなりますが、みなし相続の特例措置の適用を受けるためには、贈与者の相続開始の時(瞬間)において、この三要件を満たす必要があるので注意が必要です。

 

 

税理士法人タクトコンサルティング 「TACTニュース」(2020/11/09)より転載

事業承継に関する企業の意識調査(2020年10月公開分)

 

 

 

◇近畿地区「事業承継に関する企業の意識調査」(2020年10月公開分)

事業承継、企業の約7割が「経営上の問題」と認識
~約4割は事業承継の手法にM&Aの可能性ありと認識~

※詳細はこちら

 

◇新潟県「事業承継に関する企業の意識調査」(2020年10月公開分)

企業の68.4%が事業承継を経営上の問題と認識
~ 新型コロナを機に事業承継への関心が高まった企業は8.4%に ~

※詳細はこちら

 

◇長野県「事業承継に関する企業の意識調査」(2020年10月公開分)

7割以上の企業が事業承継を経営上の問題と認識
~ 「M&Aに関わる可能性がある」は4割を超える ~

※詳細はこちら

 

◇茨城県「事業承継に関する企業の意識調査」(2020年10月公開分)

県内企業の70.4%が事業承継を「経営上の問題」と認識
~ 4割の県内企業で事業承継の計画がありながらも、約半数は未着手 ~

※詳細はこちら

 

◇千葉県「事業承継に関する企業の意識調査」(2020年10月公開分)

企業の66.6%が事業承継を経営上の問題と認識
~ 新型コロナを機に事業承継への関心が高まった企業は7.9% ~

※詳細はこちら

 

◇九州地区「事業承継に関する企業の意識調査」(2020年10月公開分)

事業承継を経営上の問題と認識している企業は68.2%
~ 新型コロナを契機に事業承継に対する関心が高くなった企業は11.4% ~

※詳細はこちら

 

◇栃木県「事業承継に関する企業の意識調査」(2020年10月公開分)

事業承継、69.3%が「経営上の問題」と認識
~ 38.7%の企業がM&Aに関わる可能性を指摘 ~

※詳細はこちら

 

 

 

 

 

 

 

情報提供元(出所):株式会社帝国データバンク

[M&Aニュース](2020年10月19日〜10月30日)

◇アツギ、約130人の希望退職者を募集、◇LIXILグループ、1200人規模の希望退職を実施へ、◇三ツ知<3439>、精密機械金型の創世エンジニアリングを子会社化、◇平和<6412>、アコーディア傘下の4ゴルフ場を取得、◇ビューティガレージ<3180>、美容業務用品器具販売の和楽を子会社化、◇ピクスタ<3416>、デジタル素材販売サイト「PIXTA」運営の韓国子会社を譲渡、◇テノ.ホールディングス<7037>、名古屋市で保育園運営のオフィス・パレットを子会社化、◇オウケイウェイヴ<3808>、暗号資産交換業子会社のLastRootsをエクシアに譲渡、◇AKIBAホールディングス<6840>、基地局設計のトランテンエンジニアリングを子会社化、◇マクセルホールディングス、人数を定めず早期退職を実施 ほか

 

 

 

 

アツギ、約130人の希望退職者を募集

アツギは30日、約130人の希望退職者を募ると発表した。内訳は正社員・契約社員60人程度、パートタイマー70人程度で、正社員については40歳以上を対象とする。新型コロナウイルス感染拡大の影響で主力のストッキングの販売が低迷するなど業績が悪化しており、収益改善に向けて構造改革の取り組みと合わせ効率的な人員体制を目指す。募集期間は12月14日~24日。退職日は2021年3月20日。特別退職金を加算し、再就職支援サービスを提供する。

LIXILグループ、1200人規模の希望退職を実施へ

建材・住宅設備機器最大手のLIXILグループは30日、1200人を募集する希望退職プログラム「ニューライフ」を実施すると発表した。同社は今年2月にも希望退職者を募集(計画発表は2019年11月。人数を定めず、応募497人)しており、大がかりな人員削減が連続する。国内の新築住宅市場が急速に縮小する中、実力主義を徹底し、事業構造転換を加速させる。

対象は中核事業会社であるLIXIL(12月1日付でLIXILグループに吸収合併)に在籍する40歳以上勤続10年以上の正社員で、工場の人事総務・経理部門や物流センター、デジタル部門は除く。募集期間は2021年1月12日~22日。退職日は2021年3月25日。

通常の退職金に特別退職金を加算して支給するほか、再就職支援サービスを提供する。

三ツ知<3439>、精密機械金型の創世エンジニアリングを子会社化

三ツ知は、精密機械金型設計・製作の創世エンジニアリング(福岡県久留米市。売上高9億2800万円、営業利益1億2600万円、純資産4億1400万円)の全株式を取得し、子会社化することを決めた。創世エンジニアリングは1989年設立で、通信、医療、自動車道、半導体を主要ユーザーとする。同社の顧客基盤を取り込み、事業拡大につなげる。取得価額は非公表。取得予定日は2020年12月1日。

三ツ知は冷間鍛造技術を活用した自動車部品メーカー。

平和<6412>、アコーディア傘下の4ゴルフ場を取得

平和は、ゴルフ場運営大手のアコーディア・ゴルフ(東京都品川区)から同社傘下のゴルフ場4カ所を取得することを決めた。平和は子会社のパシフィックゴルフマネージメント(PGM、東京都台東区)を通じて、ゴルフ場の買収を積極的に進めており、その一環。

取得するのはアコーディアAH02(東京都品川区)が所有する石岡ゴルフ倶楽部(茨城県小美玉市、18ホール)、南市原ゴルフクラブ(千葉県市原市、18ホール)と、ネクスト・ゴルフ・マネジメント(東京都品川区)が所有する武蔵ゴルフクラブ(埼玉県鳩山町、18ホール)、きみさらずゴルフリンクス(千葉県木更津市、18ホール)。

これら4ゴルフ場の事業を会社分割して設立される新会社2社の全株式を、PGMが取得する形となる。取得価額は非公表。取得予定日は2020年12月1日。

ビューティガレージ<3180>、美容業務用品器具販売の和楽を子会社化

ビューティガレージは、美容業務用品器具販売の和楽(東京都東村山市。売上高8億1500万円、営業利益2000万円、純資産5800万円)の株式67.3%を取得し、子会社化することを決めた。和楽は1995年設立で、北関東を主力地盤とする中堅美容ディーラー。取得価額は非公表。取得日は2020年10月8日付。

ピクスタ<3416>、デジタル素材販売サイト「PIXTA」運営の韓国子会社を譲渡

ピクスタはデジタル素材販売サイト「PIXTA」韓国語版を運営する韓国子会社Topic Images Inc.(ソウル。売上高1億2200万円、営業利益△6900万円、純資産△2億200万円)の全保有株式(所有割合80%)を、Jinman Kim氏に譲渡することを決めた。投資効率の観点を踏まえ、日本国内からPIXTA韓国語版についての運営継続が可能と判断した。譲渡価額は0円。譲渡予定日は2020年11月30日。

テノ.ホールディングス<7037>、名古屋市で保育園運営のオフィス・パレットを子会社化

テノ.ホールディングスは、保育園運営やベビーシッター事業を展開するオフィス・パレット(名古屋市。売上高5億6600万円、営業利益6800万円、純資産3億3100万円)の全株式を取得することを決めた。テノは保育事業を主力の一つとする。名古屋市内で認可保育所3施設、小規模認可保育所5施設を持つオフィス・パレットを傘下に取り込み、中部エリアへの進出を本格化する。取得価額は8億500万円。取得予定日は2020年12月1日。

オウケイウェイヴ<3808>、暗号資産交換業子会社のLastRootsをエクシアに譲渡

オウケイウェイヴは、子会社で暗号資産交換業のLastRoots(東京都港区。売上高8420万円、経常利益△4億2300万円、純資産401万円)の全保有株式(所有割合91.46%)を、貸金業のエクシア合同会社(東京都千代田区)に譲渡することを決めた。暗号資産をめぐる市場環境が不透明感を増す中、LastRootsへの資金注入を続けるのは財務負担が大きいと判断した。譲渡価額は2億2600万円。譲渡予定日は2020年10月30日。

AKIBAホールディングス<6840>、基地局設計のトランテンエンジニアリングを子会社化

AKIBAホールディングスは、基地局の設計やコンサルティング業務を手がけるトランテンエンジニアリング(東京都渋谷区。売上高5140万円、営業利益△1790万円、純資産3150万円)の全株式を取得し子会社化することを決めた。成長が期待されるIoT(モノのインターネット)、5G(次世代通信規格)向け各種通信建設工事の事業拡大につなげるのが狙い。取得価額は非公表。取得は2020年10月30日。

AKIBAは子会社のバディネット(東京都中央区)を通じて通信建設工事を展開している。無線基地局の建設工事は折衝・コンサルティング、設計、施工、保守メンテナンスの4つの事業領域に大別されるが、トランテンエンジニアリングを傘下に取り込み、これまで自社で対応が困難だった設計領域を内製化する。

トランテンエンジニアリングは2006年に設立し、無線基地局工事で折衝・コンサルティングや図面設計、構造確認などを専門とする。

マクセルホールディングス、人数を定めず早期退職を実施

マクセルホールディングスは29日、40歳以上の国内グループ社員を対象に早期退職支援制度を実施すると発表した。低収益化した事業構造からの脱却を推し進めており、その一環。募集人数はとくに定めていない。募集期間は11月中旬~12月25日で、退職日は2021年2月28日付。規定の退職金に加え、退職加算一時金を支給する。

同社は自動車、半導体関連の部品や一般消費者向け健康・理美容機器などを手がけるが、足元では新型コロナウイルスの影響で自動車関連などが落ち込んでいる。

2021年3月期業績予想は売上高8.3%減の1330億円、営業利益15億円(前期は1億3700万円の赤字)、最終赤字34億円(同104億円の赤字)と、2年連続の減収・最終赤字を見込む。

ニトリホールディングス<9843>、島忠<8184>の子会社化へ対抗TOBを1株5500円で開始予定

家具・インテリア用品首位のニトリホールディングスは29日、ホームセンター中堅の島忠に対して完全子会社化を目的にTOB(株式公開買い付け)を11月中旬をめどに開始する予定だと発表した。島忠を巡ってはホームセンター最大手のDCMホールディングスによるTOBが進行中だが、買付価格としてDCMを1300円上回る5500円を提示した。買付代金は最大2142億円。ニトリが対抗TOBに名乗りを上げたことで、島忠の争奪戦に発展することが必至となった。

DCMは島忠の完全子会社を目指して10月5日~11月16日を期間としてTOBを実施中。ニトリはDCMによるTOBが成立する事態を回避するために、事前にTOBを開始予定であることを公表したとしている。

ニトリは2017年以降、M&Aを通じてホームセンター業界への新規参入を検討。家具・インテリア用品を主力とするニトリと、家具販売からホームセンター事業に進出した島忠との親和性は高いとの判断だ。

ニトリによる買付価格は1株5500円。前日28日の島忠株の終値4890円に12.47%のプレミアムを加えた。島忠株価は現在、DCMによる買付価格4200円を600円程度上回る水準にあるが、ニトリがDCMを大幅に上回る買付価格を提示したことで、島忠株価がさらに高値に向かうと見られ、その場合、DCMとしては不利な状態となる。

ニトリの買付予定数は3895万5187株で、下限は所有割合50%にあたる1947万7600株に設定。上限は設けていない。11月中旬にTOBを開始し、買付期間は30営業日を予定。公開買付代理人は大和証券。

マクセルホールディングス<6810>、健康家電事業の一部をフジ医療器に譲渡

マクセルホールディングスは健康家電事業の一部を会社分割により、マッサージチェア最大手のフジ医療器(大阪市)に譲渡することを決めた。収益改善に向けた事業構造改革の一環。具体的にはフジ医療器に供給しているマッサージチェア用ユニットやアルカリイオン整水器の製造販売事業が対象で、譲渡予定日は2021年2月1日。会社分割の対価は非公表。

アスコット<3264>、マンション分譲のTHEグローバル社<3271>を子会社化

アスコットは、東証1部上場で不動産事業のTHEグローバル社が実施する第三者割当増資を引き受け、子会社化(所有割合51.96%)することを決めた。分譲マンションの販売強化などが狙い。取得価額は30億円。取得予定日は2020年12月21日。

アスコットはマンション事業、ホテル事業、戸建て事業を3本柱とし、中国平安保険(集団)股份有限公司の傘下。

ロイヤルホールディングス、200人程度の早期退職者を募集へ

外食大手のロイヤルホールディングス(HD)は27日、200人程度の早期退職者を募ると発表した。同社と国内連結子会社に在籍する50歳以上64歳以下の社員が対象で、募集期間は12月1日~18日。新型コロナウイルス感染拡大の影響で業績が急速に悪化しており、一連の事業構造改革の追加施策として人員の適正化を図る。 退職日は2021年1月31日。特別退職金を支給し、再就職支援サービスを提供する。

ロイヤルHDはこれまで賃料削減による経費圧縮をはじめ、役員報酬の減額、不採算拠点の閉鎖、雇用調整助成金の活用、本部組織のスリムなどを進めてきた。外食需要減退の長期化に対応するため、もう一段踏み込んで早期退職者を募ることにした。

8月に発表した2020年12月期第2四半期累計(1~6月)の業績は売上高が前年同期比40%減の405億円、営業赤字116億円(前年同期は16億9200万円の黒字)、最終赤字131億円(同7億5400万円の黒字)だった。

JSR<4185>、医学生物学研究所<4557>をTOBで完全子会社化

JSRは、連結子会社の医学生物学研究所に対し、完全子会社化を目的にTOB(株式公開買い付け)を実施すると発表した。JSRは現在、医学生物学研究所の株式50.8%を所有しており、TOBを通じて残りの株式の取得を目指す。医学生物学研究所はTOBに賛同を表明している。TOB成立後、医学生物学研究所は上場廃止となる見通し。

JSRは2015年に医学生物学研究所を子会社化し、汎用診断薬分野などでの協業を進めてきた。今回の完全子会社化は、創薬支援分野や、医薬品の効果を投薬前に予測する「コンパニオン診断薬」開発での競争力強化に加え、グループとして経営効率の一層の向上を図ることが狙い。

買付価格は1株当たり4400円。TOB公表前営業日の対象株式の終値3440円に対して27.91%のプレミアムを加えた。買付予定数は254万2960株で、下限は81万9419株(所有割合15.9%)。買付予定額は最大111億8900万円。

買付期間は2020年10月28日から12月10日まで。決済の開始日は12月17日。公開買付代理人は野村証券。

インターライフホールディングス<1418>、広告代理業のアーク・フロントなど3子会社をピーアークホールディングスに譲渡

インターライフホールディングスは、広告代理業のアーク・フロント(東京都足立区。売上高6億1800万円、営業利益2500万円、純資産1億2600万円)など子会社3社の全株式を、パチンコ・スロット店を展開するピーアークホールディングス(東京都中央区)に譲渡することを決めた。

譲渡するのはアーク・フロントのほか、教育研修・人材派遣業のデライト・コミュニケーションズ(東京都北区。売上高1億4500万円、営業利益2300万円、純資産8200万円)、遊技機販売のベストアンサー(埼玉県川口市。売上高10億1000万円、営業利益2900万円、純資産1億1600万円)。

主要取引先であるピーアークホールディングスから内製化の一環として、対象3社が手がける広告代理業や店舗スタッフの研修、中古遊技機の販売について取り込みたいとの要請があったという。

譲渡価額はアーク・フロント1億2200万円、デライト・コミュニケーションズ8800万円、ベストアンサー1億4000万円で、合計3億5000万円。譲渡予定日は2020年11月30日。

古河電池<6937>、マクセルから積層ラミネート型リチウムイオン電池事業を取得

古河電池は、マクセルから積層ラミネート型リチウムイオン電池事業を会社分割により取得することを決めた。市場拡大が見込まれるリチウムイオン電池の技術展開・用途拡大を推し進めると同時に、両社の技術力の融合による競争力強化を目指す。取得する対象事業の直近売上高は1億3700万円。

取得価額は非公表。取得予定日は2021年4月1日。

出光興産<5019>、ENEOS知多製造所のパラキシレン製造設備を取得

出光興産は27日、ENEOSとの間で同社知多製造所(愛知県知多市)の石油化学製品(パラキシレン)製造設備を取得する方向で検討を進めることで合意したと発表した。ENEOSは2021年10月をめどに知多製造所の操業を停止することにしている。出光興産は対象製造設備を譲り受けることが新規設備を建設するよりも効率的だと判断した。

パラキシレンはポリエステル(繊維、PET樹脂)の中間原料であるテレフタル酸の原料として使われる。出光興産はパラキシレンについて、国内で年産47万9000トンの製造設備を持つ。ENEOSから取得する予定の製造設備は年産40万トンの規模。

穴吹興産<8928>、セコム傘下でマンション開発・分譲のセコムホームライフを子会社化

穴吹興産は、セコム傘下でマンション開発・分譲事業を手がけるセコムホームライフ(東京都渋谷区。売上高210億円、営業利益7億6800万円、純資産△9億円)の全株式を取得し子会社化することを決めた。重点戦略である首都圏を含む東日本地区での事業拡大の一環。取得価額は非公表。取得予定日は2020年12月22日。

セコムホームライフは1997年にセコムグループ入りし、セキュリティーマンション「グローリオシリーズ」の開発・分譲を主体に事業を展開してきた。穴吹興産の子会社化に伴い、「あなぶきホームライフ」に社名変更する予定。

大阪ガス<9532>、パプアニューギニアにおける石油・天然ガス開発子会社の豪Osaka Gas Niugini を現地社に譲渡

大阪ガスは、パプアニューギニアにおける石油・天然ガス開発子会社の豪Osaka Gas Niugini Pty Ltd(西オーストラリア州。売上高-、営業利益△52万円、純資産2億800万円)の全株式を、豪Arran Energy Investments Pty Ltd(サウスウェールズ州)に譲渡することを決めた。Osaka Gas Niugini(資本金158億円)は2013年設立で、大阪ガスが子会社を通じて全額出資する。譲渡価額は非公表。譲渡予定は2021年1月。

マーチャント・バンカーズ<3121>、フィンテック関連のバルティック・フィンテック・ホールディングスを子会社化

マーチャント・バンカーズは、フィンテック事業のバルティック・フィンテック・ホールディングス(BFH、東京都千代田区。売上高-、営業利益△0円、純資産9800万円)を子会社化することを決めた。35.1%の株式を追加取得し、持ち株比率を50%に引き上げる。これに伴い、マーチャント・バンカーズはエストニアで運営する暗号資産(仮想通貨)交換所「ANGOO Fintech」業務をBFHに移管し、BFHを同国での事業統括会社と位置づける。取得価額は3510万円。取得予定日は2020年10月31日。

マーチャント・バンカーズはエストニアで法定通貨(円、ドル、ユーロなど)から仮想通貨への交換、仮想通貨から法定通貨への交換、送金サービスなどを手がけている。BFH株の持ち株比率を50%を高めるのに合わせ、BFHに経営陣を派遣する。

ピー・シー・エー<9629>、メンタルヘルス関連のドリームホップを子会社化

ピー・シー・エーは、メンタルヘルス関連事業のドリームホップ(東京都新宿区。売上高1億2900万円、営業利益△3860万円、純資産△2040万円)の全株式を取得し、子会社化することを決めた。メンタルヘルス、健康経営を中心としたHR(人的資源)領域のサービス強化を目指す。取得価額は1億810万円。取得日は2020年10月26日。

ドリームホップは2005年に設立。50人以上の事業所で実施が義務化されているストレスチェックサービスを主力とする。

ジーニー<6562>、検索関連ソフト開発のビジネスサーチテクノロジを子会社化

ジーニーは、全文検索エンジンやクローラなどに関するソフトウエアの研究開発を主力とするビジネスサーチテクノロジ(東京都渋谷区。売上高4億5000万円、営業利益1億1800万円、純資産2億5700万円)の全株式を取得し、子会社化することを決めた。サイト内検索サービスとその周辺領域での事業展開に乗り出す。取得価額は11億2800万円。取得予定日は2020年11月30日。

ビジネスサーチテクノロジは2004年に設立し、検索エンジンサービス市場で15年を超える事業実績を持つ。企業のWebサイトやEC(電子商取引)サイト向けにSaaS(サービスとしてのソフトウェア)型でサービスを提供し、累計導入数は800社超という。ジーニーは同社を傘下に取り組むことで、国内外での顧客獲得など事業拡大につなげる。

ゴルフ・ドゥ<3032>、ゴルフ・ドゥ九州から6店舗を取得

ゴルフ・ドゥは、中古ゴルフクラブ買い取り・販売専門店「ゴルフ・ドゥ!」のフランチャイズ店を運営するゴルフ・ドゥ九州(熊本市)から6店舗を取得することを決めた。九州での直営事業強化につなげる。取得価額は1億6000万円。取得予定日は2020年11月1日。

取得する6店舗は福岡有田店(福岡市)、春日店(福岡県春日市)、佐賀北店(佐賀市)、熊本南店(熊本市)、菊陽バイパス店(熊本県菊陽町)、東大分店(大分市)で、いずれも黒字店舗という。対象6店舗の直近業績は売上高5億2800万円、経常利益2200万円。

タメニー<6181>、婚活サービスの運営受託事業をエン婚活エージェントに譲渡

タメニーは持ち分法適用関連会社のエン婚活エージェント(東京都渋谷区)に、婚活サービスの運営支援事業を譲渡することを決めた。

タメニーはエン婚活エージェントが婚活支援サービスを立ち上げる際に、システムを含めたソリューションを提供するとともに、サービス開始以降も運営の支援を行っていた。

エン婚活エージェントから、タメニーが手がける婚活サービスの運営支援事業を譲り受けたいとの申し出があり、事業の効率が上がると判断し事業譲受を決めた。

譲渡価格は1億円。譲渡日は2020年11月1日。

ケーヒン<7251>、自動車空調用熱交換器製品などを製造販売するケーヒン・サーマル・テクノロジーを売却

ケーヒンは自動車空調用熱交換器製品などを製造販売するケーヒン・サーマル・テクノロジー(栃木県小山市。売上高110億5000万円、営業損失2億9500万円、純資産87億7600万円)の全株式をドイツのMAHLE Behr GmbH & Co. KGの関連会社であるマーレベーアジャパン(東京都豊島区)に譲渡することを決めた。

ケーヒン、日立オートモティブシステムズ、ショーワ、日信工業の4社の経営統合に伴い、空調事業の競争力強化を目的に売却することにした。

譲渡価額は100円で、このほかにケーヒンはケーヒン・サーマル・テクノロジーの事業運営のための65億4000万円の出資と、事業再編費用約48億円の拠出を予定している。

譲渡日は2021年2月1日の予定。

テノックス<1905>、杭工事、地盤改良工事などの広島組などを子会社化

テノックスは杭工事、地盤改良工事、土留工事を手がける広島組(大阪府豊中市。売上高4億4178万円、純資産4億4818万円)と同社の子会社で土木建築用機械や工具の販売、修理、リースなどを手がける亀竹産業(大阪市。売上高6734万円、純資産3717万円)の全株式を取得し、子会社化することを決めた。

新規に杭抜工事事業に参入するとともに、今後インフラ整備などの需要増が見込まれる関西地区での施工体制、営業力の強化が狙い。

取得価額は非公表。取得予定日は10月30日。

テノックスは土木や建築構造物の基礎工事の分野で、技術の革新や工法の開発、普及に取り組んできた。

メディカルネット<3645>、タイの歯科医院運営事業者Pacific Dental Careを子会社化

メディカルネットはタイの子会社Medical Net Thailand(バンコク)を通じて、歯科医院運営事業を手がけるPacific Dental Care Co., Ltd.(バンコク。売上高5098万円、営業利益188万円、純資産354万円)の全株式を取得し、子会社化することを決議した。

Medical Net Thailandは2017年から、タイで歯科医院の運営を行っており、Pacific Dental Careの子会社化で新規の歯科事業を推進するのが狙い。

取得価額は5371万円。取得日は10月中の予定。

日本調剤<3341>、産業医業務提供事業のWORKERS DOCTORSを子会社化

日本調剤は子会社のメディカルリソース(東京都千代田区)を通じて、首都圏を中心に産業医業務提供事業を展開しているWORKERS DOCTORS(東京都杉並区。売上高2億100万円、営業利益900万円、純資産3100万円)の全株式を取得し、子会社化することを決議した。

メディカルリソースは薬剤師や医師、看護師などの医療従事者の紹介、派遣事業を手がけており、同社の医師紹介実績や全国規模の営業体制とWORKERS DOCTORSの産業医に関するノウハウやネットワークを活用することで、産業医業務提供事業の全国展開を目指す。

日本調剤グループは全国で666店舗(2020年10月1日現在)の調剤薬局を運営している。

取得価額は非公表。株式取得日は11月1日。

じげん<3679>、外壁塗装比較メディア事業を譲受

じげんはブランディングテクノロジー<7067>から、外壁塗装比較メディア「外壁塗装コンシェルジュ」を運営する外壁コンシェルジュ事業(事業規模などは非公表)を譲り受ける契約を結んだ。

じげんの外壁塗装比較メディア「プロヌリ」の顧客基盤に「外壁塗装コンシェルジュ」の顧客基盤を加えることで、外壁塗装領域でのシェアアップと事業展開の加速を目指す。

じげんは2006年6月設立で、2013年に東京証券取引所マザーズ市場に上場して以来、これまでに16件のM&Aを実施している。

譲受価額は1億円。事業譲受日は11月4日。

オートバックスセブン<9832>、タイ販売子会社を現地燃料販売会社へ譲渡

オートバックスセブンはタイの連結子会社である SIAM AUTOBACS CO.,LTD.(SAB社、バンコク。売上高・営業利益・純資産非公開)株の一部を、資本・業務提携しているという PTG Energy Public Company Limited(PTG社。同)へ20日に譲渡したと発表した。これによりオートバックスセブンによるSAB社の持株比率(議決権ベース)は52.44%から12.29%に下がり、連結対象から外れる。

オートバックスセブンが進めている「5カ年ローリングプラン」に基づき、不採算の海外小売事業を縮小して収益性の高い卸売事業を拡大する施策の一環。タイでのオートバックスブランドの店舗運営は PTG社主導で継続する。PTG社はタイ2位のガスステーションを展開し、SAB社の主要株主でもある。

譲渡価額は非公表。

ドリームインキュベータ<4310>、リクルートからペッツオーライ事業を譲受

ドリームインキュベータは子会社のアイペットホールディングス<7339>を通じて、リクルート(東京都中央区)から、ペットの健康相談やペット関連情報プラットフォームの企画・開発・運営を手がけるペッツオーライ事業(売上高3億6800万円)を譲受すると発表した。9月に新設した孫会社のペッツオーライ(東京都千代田区)で同事業を展開する。

アイペットはペットショップチャネルとインターネットによるダイレクトチャネルを軸に、2020年8月には保有契約件数が55万件を突破し、市場シェアは25%を超えているという。

リクルートから譲受するペッツオーライ事業は、オンラインでのペットの健康・しつけ相談プラットフォームを展開しており、コロナ時代にも対応したサービスで高い成長が見込まれるだけでなく、投資先であるアイペットとのシナジー(相乗効果)を見込めると期待している。

譲受価額は非公表。譲受予定日は12月1日。

プロスペクト<3528>、太陽光発電資産運用子会社をJトラスト<8508>へ譲渡

プロスペクトは連結子会社で太陽光発電アセットマネジメント(資産運用)を手がけるプロスペクト・エナジー・マネジメント(PEM、東京都渋谷区。売上高5529万4000円、営業利益5056万6000円、純資産8662万9000円)の全株式をJトラストへ譲渡すると発表した。

プロスペクトはグループのスリム化を進めており、その一環としてPEMの太陽光発電アセットマネジメント業務を子会社のプロスペクトバイオマスに事業集約する。これに伴いPEMで新たな投資家の募集を実施する予定がないため、Jトラストへ譲渡することにした。両社に資本関係や取引はないが、プロスペクトの藤澤信義会長はJトラスト会長を兼任している。

譲渡価額は1億2400万円。譲渡予定日は12月1日。

ベルーナ<9997>、アパレル通販のマキシムを完全子会社化

ベルーナはアパレル通販を手がけるマキシム(神戸市。売上高56億7041万円、営業利益1億2070万円、純資産3億6119万円)の全株式を取得し、子会社化すると発表した。ベルーナはSNSやインフルエンサーマーケティングの活用、若年層市場への取り組みを強化しており、マキシムとの商品開発やマーケティングのノウハウ共有、顧客基盤の相互活用など通じて自社ネット販売の強化を図る。

マキシムは自社ブランド「KOBE LETTUCE/神戸レタス」などのブランドを持ち、自社サイトやECモールで一般消費者向けの通信販売を展開している。主要ECモールで多数の受賞歴を持ち、口コミでも高評価を獲得するなど、若年女性からの認知度が高い。近年ではインフルエンサー戦略を活用した自社サイトへの集客にも注力しており、EC市場での存在感を高めている。

取得価額は16億5000万円。取得予定日は11月24日。

アレンザHD<3546>、グロップから岡山県内のペットショップ1店舗を譲受

アレンザホールディングスは子会社のアミーゴ(東京都千代田区)を通じてグロップ(岡山市中区)が岡山市内で展開するペットショップ1店舗を譲受すると発表した。店舗名はchouchou(売上高・営業利益・純資産非公表)で、動物の里親探しのノウハウを持つという。

アレンザHDは同店の買収によりグループの犬猫愛護の取り組みを強化する。取得価格は非公表。取得予定日は2020年11月19日。

大東建託<1878>、 資産運用型マンションのインヴァランスを子会社化

大東建託は東京23区内で資産運用型マンションを供給するインヴァランス(東京都渋谷区。売上高210億4500万円、営業利益15億6400万円、純資産54億500万円)の発行済株式の97.1%を取得し、連結子会社化すると発表した。区分所有型の資産運用型マンション市場へ進出するのが狙い。

インヴァランスは2004年に創業し、資産運用型マンション開発デベロッパーとして業容を拡大しており、直近の管理戸数は約4800戸、入居率は98%を超えるなど、安定した業績を確保している。大東建託は2019年に策定した新5ヵ年計画でコアビジネスの強化を目指しており、インヴァランスとの協業に高いシナジー(相乗)効果があると判断した。

取得価額は非公表。取得予定日は 2020年11月2日。

トレジャー・ファクトリー<3093>、リユースショップのピックアップジャパンを買収

トレジャー・ファクトリーは、リユースショップや質店などを展開するピックアップジャパン(静岡県磐田市。売上高19億55万円、営業利益207万7000円、純資産5億7942万1000円)を19日に完全子会社化したと発表した。

トレジャー・ファクトリーの主力であるリユース事業の成長を図る。静岡県内で12店舗の直営店を展開し、知名度が高い同業のピックアップジャパンを子会社化することで事業シナジー(相乗効果)を発揮できると判断した。

ピックアップジャパンの持つ強みを伸ばしながら、トレジャー・ファクトリーの経営ノウハウの提供や出張買取などの仕入チャネルでの連携、POS システムや EC といった IT面の支援などを進め、同社の経営基盤の強化を図り、静岡県下での事業拡大を目指す。

取引価額は非公表。

タカラトミー<7867>、現地子会社を通じて米玩具メーカーFat Brain Holdingsを買収

タカラトミーは同社子会社の米TOMY International, Inc.(トミー・インターナショナル。アイオワ州)を通じて、米Fat Brain Holdings, LLC(ファット・ブレイン、ネブラスカ州。連結売上高4100万ドル、連結営業利益△10万ドル、連結純資産1980万ドル)を16日に買収したと発表した。

ファット・ブレインが持つ玩具商品群と同社のD2C(Direct to Consumer=メーカーが自社で企画・生産した商品を自社ECサイトで直接消費者に販売する)プラットフォームを活用すると同時に、玩具市場規模が大きい北米でタカラトミーの存在感を引き上げるのが狙い。

ファット・ブレインは玩具・ゲーム小売業のFat Brain Toys, LLCと玩具製造・卸売業の Fat Brain Toy Co., LLCの2社を傘下に持つ持ち株会社。取得価額は4100万ドル(43億3700万円)。

 

 

 

 

情報提供:株式会社ストライク