[M&Aニュース](2020年6月1日〜6月12日)

[M&Aニュース](2020年6月1日〜6月12日)

◇三井E&Sホールディングス<7003>、艦艇事業を三菱重工業<7011>に譲渡へ、◇富士山マガジンサービス<3138>、CS放送番組制作・サイト運営受託子会社の103Rを田島直樹社長に譲渡、◇GA technologies<3491>、中国NeoX Chinaグループから中華圏向け不動産サイト「神居秒算」事業を取得、◇アルプス技研<4641>、ソフト開発と技術者派遣のデジタル・スパイスを子会社化、◇ライク<2462>、子会社のライクキッズ<6065>をTOBで完全子会社化ダスキン<4665>、いちごHDグループから宅配ピザ事業を取得 ほか

 

 

三井E&Sホールディングス<7003>、艦艇事業を三菱重工業<7011>に譲渡へ

三井E&Sホールディングスは12日、傘下の三井E&S造船(東京都中央区)が手がける艦艇事業の譲渡に関し、三菱重工業と協議を始めることで基本合意したと発表した。経営再建に向けた事業構造改革の一環。12月末をめどに最終契約書を締結し、2021年10月の譲渡完了を目指す。

三井E&Sホールディングスは三井E&S造船を通じて展開する造船事業について、千葉工場(千葉県市原市)で商船建造からの撤退をすでに決定。今回、譲渡対象となる艦艇事業は玉野艦船工場(岡山県玉野市)が手がけている。三菱重工への事業譲渡後も防衛省を中心とする船舶の建造・修繕は玉野艦船工場で継続する予定としている。

三菱重工は防衛産業の国内トップで、戦車や艦艇、戦闘機など陸海空をフルにカバーしている。三井E&Sは防衛省向け護衛艦、海上保安庁向け巡視船などで実績を持つ。

富士山マガジンサービス<3138>、CS放送番組制作・サイト運営受託子会社の103Rを田島直樹社長に譲渡

富士山マガジンサービスは、CS放送の番組制作などを手がける子会社の103R (東京都港区。売上高8530万円、営業利益△1180万円、純資産310万円)の株式72.1%を同社社長の田島直樹氏に譲渡することを決めた。富士山マガジンは2018年11月に103Rを子会社化したが、103Rの業績が低迷するなど、グループ内で事業を存続することは難しいと判断した。譲渡価額は629円。譲渡予定日は2020年6月26日。

103RはCS放送の番組制作や広告関連サービスを目的に2016年に設立。富士山マガジンの傘下に入ったのに伴い、新事業として同社から雑誌記事紹介サイト「マガジンサミット」、PRマッチングサイト「メディキュレ」の運営業務を受託した。

今回、103R社長の田島氏から祖業であるCS放送の番組制作と広告関連サービスに専念して事業を継続したいとの要望があったという。「マガジンサミット」と「メディキュレ」の運営については富士山マガジンが直接行うこととし、103Rの一部従業員を採用する。また、富士山マガジンは103Rの株式10.1%を引き続き保有する。

GA technologies<3491>、中国NeoX Chinaグループから中華圏向け不動産サイト「神居秒算」事業を取得

GA technologiesは、中国の淼瀛(上海)信息技術有限公司(NeoX China、上海)グループが日本と中国で運営する不動産サイト「神居秒算」事業を取得することを決めた。海外向け不動産サービスの開始が狙い。「神居秒算」は中華圏の投資家向けに日本の不動産情報を提供し、掲載物件数は約1万2000件。

「神居秒算」は現在、NeoX Chinaが中国で、同社の何書勉社長が個人で設立したNeoX Japan(東京都渋谷区)が日本で共同運営しているが、NeoX China、NeoX Japanの両社は今後、AI(人口知能)事業に専念する。これに伴い、GA が両社の「神居秒算」事業を取得することにした。

NeoX ChinaとNeoX Japanは「神居秒算」事業をそれぞれ新会社に移管し、GAが新会社の株式を取得する形となる。取得価額は日中合計で約12億2500万円。取得予定日は2020年7月末。

アルプス技研<4641>、ソフト開発と技術者派遣のデジタル・スパイスを子会社化

アルプス技研は、ソフト受託開発と技術者派遣のデジタル・スパイス(長野県諏訪市。売上高11億7000万円、営業利益2580万円、純資産1億1700万円)の全株式を取得し、子会社化することを決めた。デジタル・スパイスは2001年に設立。宇宙小型探査機の開発に協力した実績を持つ。取得価額は非公表。取得予定日は2020年7月1日。

ダスキン<4665>、いちごHDグループから宅配ピザ事業を取得

ダスキンは、いちごホールディングス(HD、仙台市)と同社子会社のストロベリーコーンズ(同)が展開する宅配ピザ事業を取得することを決めた。「ミスタードーナツ」に次ぐフード事業の育成に向けた取り組みの一環。ダスキンは7月に受け皿となる新会社を設立する。対象事業(ピザ生地の製造販売、直営店運営、FC店管理など)の直近売上高は34億5200万円。取得価額は非公表。取得予定日は2020年11月1日。

ダスキンは2016年にいちごHD傘下のストロベリーコーンズと業務提携し、ストロベリーコーンズの「ナポリの窯」(ピザ商品)をミスタードーナツ店舗で販売してきた。同商品の販売を加速するため、事業取得に動くことにした。

ライク<2462>、子会社のライクキッズ<6065>をTOBで完全子会社化

ライクは、連結子会社のライクキッズに対してTOB(株式公開買い付け)を実施すると発表した。現在50.1%の株式を所有しているが、全株を取得して完全子会社化を目指す。ライクキッズはTOBに賛同を表明している。TOBに上限を設定しておらず、TOB成立後ライクキッズは上場廃止となる見通し。

ライクは保育事業を手掛けるライクキッズを完全子会社化し、保育士の確保や保育施設の新規開設、サービス品質の向上など経営課題の克服を目指す。また、グループからの財務支援や信用力の補完、株式の非公開化によるコスト削減も見込んでいる。

買付価格は1株1005円。TOB公表前営業日の対象株式の終値768円に対して30.86%のプレミアムを加えた。買付予定数は523万136株で、下限は124万205株(所有割合11.83%)。応募が下限に満たない場合は買い付けを実施しない。買付予定額は最大52億5628万6680円。

買付期間は2020年6月10日から7月21日まで。決済の開始日は7月29日。公開買付代理人はSMBC日興証券。

アークランドサカモト<9842>、ホームセンター中堅のLIXILビバを約1085億円で買収へ

アークランドサカモトは9日、同業でホームセンター中堅のLIXILビバ(東証1部)を買収すると発表した。TOB(株式公開買い付け)などを通じて全株式を約1085億円で取得し、完全子会社化する。TOBで46%近い株式を買い付け、そのうえで親会社のLIXILグループが所有する残りの全株式についてLIXILビバが自己株取得する。アークランドはLIXILビバに自己株取得のための資金を提供する。

アークランドは新潟県を中心にホームセンターを展開しているが、LIXILビバを傘下に取り込み、首都圏での事業を一気に拡大する。一方、LIXILグループは主力の建材・住宅設備機器事業に経営資源を集中するため、非中核事業を切り離す。

LIXILビバ株式についてはLIXILグループが53.22%、アークランドが1.33%を所有しており、残る45.45%を買付予定数(1995万5693株)とする。買付価格は1株あたり2600円で、TOB公表前日の終値2506円に3.75%のプレミアムを加えた。買付代金は518億8500万円。買付予定数の下限は所有割合12.12%に設定(LIXILグループとアークランドの所有する株式を合わせると、所有割合は3分の2に相当)。

LIXILビバはTOBに賛同を表明している。買付期間は6月10日~7月21日、決済の開始日は7月30日。公開買付代理人は野村証券。

LIXILグループが所有するビバ株式についてはTOB成立後、ビバが1株2423円で自己株式取得を実施する。実施時期は11月頃を予定。所要金額は約566億円で、アークランドが資金提供する。一連の買収資金としてアークランドは三井住友銀行から1096億円(上限)の融資を受ける。

直近売上高はアークランドサカモトが1126億円(2020年2月期)、LIXILビバが1885億円(20年3月期)。アークランドは、とんかつ専門店「かつや」で知られるアークランドサービスホールディングスを上場子会社に持つ。

西華産業<8061>、三菱重工エンジン&ターボチャージャから国内船舶用エンジン販売・サービス事業を取得

西華産業は、三菱重工エンジン&ターボチャージャ(神奈川県相模原市)とその子会社の三菱重工エンジンシステム(東京都品川区)が手がける国内船舶用エンジン販売・サービス事業を取得することを決めた。対象事業は売上高82億円、従業員数170人、国内拠点数20。西華産業は子会社の敷島機器(札幌市)が北海道地区で展開している船舶用エンジン販売・サービス事業の拡大策をかねて模索していた。

取得価額は非公表。取得予定日は2020年10月1日。

西華産業は三菱系機械商社で、現在、三菱日立パワーシステムズが筆頭株主。

アイスタイル<3660>、美容・化粧品Eコマースのマレーシア子会社Hermoを譲渡へ

アイスタイルは、美容・化粧品のEコマース(電子商取引)サイトを運営するマレーシア子会社のHermo Creative (M) Sdn. Bhd.(売上高8億5300万円、営業利益△7200万円、純資産4600万円)の全保有株式(所有割合83.1%)を譲渡することを決めた。経営資源の選択と集中の一環。ただ、譲渡先、譲渡日程などは現時点で未定。

ぱど<4833>、地域情報誌のマーケティング子会社のリビングプロシードを譲渡へ

ぱどは、地域情報誌のマーケティング業務を手がける全額出資子会社のリビングプロシード(東京都千代田区。売上高68億2000万円、営業利益△200万円、純資産7億4800万円)の全株式を譲渡することを決めた。株式譲渡に関する基本合意書を締結したが、譲渡先は非公表。譲渡価額は7億5000万円。譲渡予定日は2020年8月10日。手元資金を確保し、構造改革を早期かつ確実に進めるとしている。

リビングプロシードは2018年に、RIZAPグループ傘下のサンケイリビング新聞社から地域情報誌の配布・流通などの事業を引き継いだ。RIZAPグループにおける機能集約を狙いとしたが、ぱどが昨年末、RIZAPグループから離れたことなどから、他社媒体の配布機能を担うリビングプロシードの切り離しによる財務状況の改善を検討していた。

ぱど、希望退職者の追加募集に73人応募

ぱどは4日、希望退職者の追加募集(70人程度)に73人の応募があったと発表した。同社は主力のフリーペーパー事業の業績不振に伴う構造改革の一環として、5月中旬に100人程度の希望退職者の募集を実施(応募105人)した。しかし、足元の業績が当初想定を大きく下回る状況となっていることから、一層のコスト削減を推し進めるため、5月28日~6月3日を期間として希望退職者の追加募集に踏み切った。

クスリのアオキホールディングス<3549>、金沢市内で食品スーパー5店舗運営のナルックスを子会社化

クスリのアオキホールディングス(HD)は、食品スーパーを金沢市内で5店舗運営するナルックス(金沢市。売上高48億7000万円)の株式89.84%を取得し、子会社化することを決めた。クスリのアオキHDは北陸最大手のドラッグストア。ドラッグストアのヘルス&ビューティーや日用品と、食品スーパーならではの新鮮な食材の品ぞろえを組み合わせ、顧客利便の高い店舗づくりにつなげる。

取得価額は非公表。取得予定日2020年6月30日。

ナルックスは1964年設立で、60年近い業歴を持つ。クスリのアオキHDは両社の強みが生かせるようナルックスの店舗の改装を進めるほか、福井県内の「クスリのアオキ」大型店では鮮魚テナントとしてナルックスの出店を予定している。

クスリのアオキHDは主力地盤の北陸をはじめ、信越、関東、東海、近畿、東北の20府県にドラッグストア626店舗(うち調剤薬局併設294店舗)、専門調剤薬局6店舗の合計632店舗を展開している。近年、食品販売に力を入れており、大型店では生鮮3品(魚、肉、野菜)も取り扱っている。

ケーヒン<7251>、自動車用空調製品製造の中国子会社「京濱大洋冷暖工業」を現地社に譲渡

ケーヒンは、自動車用空調製品を製造・販売する中国子会社の京濱大洋冷暖工業(大連)有限公司(大連市。売上高127億円、営業利益4億6000万円、純資産51億円)の全持ち分(所有割合約55%)を、現地同業のSONGZ AUTOMOBILE AIR CONDITIONING(上海市)に譲渡することを決めた。譲渡価額は約11億円。

譲渡は2段階で行い、第1回分が2020年8月31日、第2回分が9月初旬となる見通し。

京濱大洋冷暖工業は1993年に設立した合弁企業で、現在、ケーヒン子会社のケーヒン・サーマル・テクノロジー(栃木県小山市)が持ち分の過半以上を持つ。

日本電波工業<6779>、SAWフィルター事業子会社のNDKを中国投資会社に譲渡

日本電波工業は弾性表面波(SAW)フィルター事業の全額出資子会社NDK SAW devices(北海道函館市)の株式51%を、中国の投資会社Jiaxing Jiawang Investment Partnership(浙江省)に譲渡することを決めた。SAWフィルターは携帯電話など情報通信機器に搭載される重要部品で、中国市場での需要拡大に対応するため、新たなパートナーを通じた事業展開を検討していた。譲渡価額は約35億円。譲渡予定日は2020年8月31日。

SAWフィルターは多様な電波の中から必要な信号だけを取り出す。日本電波は1979年にニオブ酸リチウムを用いた製品の事業化に成功した。

NDK SAW devices は中国企業との合弁運営を前提として今年5月に、子会社の函館エヌ・デー・ケー(北海道函館市)で手がけてきたSAWフィルター事業を分社して設立した。12月31日にNDK SAW devices株式の24%を追加でJiaxing Jiawangに譲渡し、日本電波の持ち株比率は最終的に25%となる予定。

RVH<6786>、レディースウエア卸販売のラブリークィーンをJroutに譲渡

RVHは、レディースウエア卸販売のラブリークィーン(岐阜市)の全株式を、衣料品販売のJrout(大阪市)に譲渡することを決めた。2018年2月に、旧ラブリークィーンの服飾事業を継承した新設子会社(現・ラブリークィーン)を傘下に収めたが、業績改善が進んでいないうえ、足元の業績も新型コロナウイルスの感染拡大の影響で急速に悪化していた。譲渡価額は1000万円。譲渡日は2020年6月3日。

RVHはラブリークィーン株式譲渡にかかる売却損失4億6000万円と債権放棄損7億4200万円を特別損失として2021年3月期第1四半期に計上する予定。

バルクホールディングス<2467>、サイバーセキュリティートレーニングの米国事業をライセンス元のイスラエル企業に譲渡

バルクホールディングス(HD)は、米国子会社を通じて展開している米でのサイバーセキュリティートレーニング事業に関するライセンス・設備などを、イスラエルのサイバージムに譲渡する。バルクHDはサイバージムとの独占的ライセンス契約に基づき、2019年夏に米ニューヨーク州と東京都内にトレーニング施設を開設し、事業に乗り出したが、固定費負担が大きい米では収益化の見通しが立たない状況にあった。

バルクHDの米子会社であるStrategic Cyber Holdins LLC(SCH、デラウェア州)がこれまで日本と米でサーバーセキュリティートレーニング事業を手がけてきたが、今回の事業譲渡に伴い、米での展開は今後、サイバージムが引き継ぎ、バルクHDは日本と近隣アジアでの事業を担当する。これを受け、バルクHDが70%、サイバージムが30%出資する合弁会社を設立する。

対象事業の譲渡価額は330万ドル(約3億5600万円)。譲渡契約は遅くとも2020年12月までに締結される予定。

今回の取引で見込まれる譲渡損失7900万円は2020年3月期に減損損失として計上した。

新生銀行<8303>、ニュージーランド最大手のノンバンクUDC Financeを子会社化

新生銀行は2日、ニュージーランド最大手のノンバンク、UDC Finance(オークランド)を買収することで合意したと発表した。現地大手銀行ANZ Bank New Zealand(同)が保有する全株式(所有割合100%)を8月末に取得する。小口ファイナンス分野の事業強化が狙いで、経済成長が続くニュージーランドを有望市場とみている。取得価額は8月末のUDCの純資産額に1億2500万ニュージーランドドルを加算した額とする。3月末時点の純資産額(6億3700万ニュージーランドドル)に基づくと、取得価額は約515億円。

UDCは1938年に設立。1980年以降はANZ傘下で、個人向け自動車ローン、法人向け(運輸、林業、建設業など)資産担保ファイナンス、オートディーラーに対する在庫ファイナンスに強みを持つという。従業員は225人(2019年9月末)。ニュージーランド全土に営業拠点を展開し、個人約5万8000人、法人約2万4000社の顧客基盤を持つ。

新生銀行は小口ファイナンスを重点分野の一つに位置づける。傘下の昭和リースやアプラスを通じて、UDCと同様な事業を日本国内で行っている。

芝浦機械、希望退職者の募集期間を6月末まで延期

芝浦機械(東芝機械)は1日、希望退職者の募集期間を6月末まで延長すると発表した。当初予定の募集期間は3月中旬~4月上旬。新型コロナウイルスの感染拡大に伴う在宅勤務や交代勤務などの実施で、従業員との希望退職に関する意思疎通が十分に行えない可能性が出ているのに呼応した措置。200~300人程度とする募集人員に変更はない。

UTグループ<2146>、日立グループ傘下でエレベーター設計・製造請負などの水戸エンジニアリングを子会社化

UTグループは、日立グループ傘下でエレベーター・エスカレーターの設計・製造請負やエンジニア派遣などを手がける水戸エンジニアリング(茨城県ひたちなか市)の全株式を取得し子会社化することを決めた。UTグループは製造業派遣・請負の大手。日立グループとの関係強化を通じて技術者派遣領域の事業拡大につなげる。

水戸エンジは2001年設立で、日立ビルシステム(東京都千代田区)の100%出資子会社。取得価額は非公表。取得予定日は2020年7月1日。

ココカラファイン<3098>、千葉県でユーエス・ケミカルの調剤薬局1店舗を取得

ココカラファインは、ユーエス・ケミカル(千葉県松戸市)が千葉県内で営む調剤薬局1店舗を1日付で取得した。取得価額は非公表。地域に集中出店するドミナント戦略の一環。

クロスプラス<3320>、「授乳ブラジャー」のローズマダムからマタニティーウエア事業を取得

クロスプラスは、ローズマダム(東京都墨田区)が展開するマタニティーウエアの企画・販売事業の一部を1日付で取得した。ローズマダムは業界で初めて商品化した「授乳ブラジャー」で知られる。クロスプラスはレディースアパレルを中心にメンズアパレル、キッズアパレル、服飾雑貨などの卸売りを主力とする。マタニティージャンルを取り込むことで、既存事業との補完関係が期待できると判断した。

取得価額は非公表。

穴吹興産<8928>、「和の宿 ホテル祖谷温泉」を運営する祖谷渓温泉観光など2社を子会社化

穴吹興産は、「和の宿 ホテル祖谷温泉」(全20室)を運営する祖谷渓温泉観光(徳島県三好市。売上高3億6400万円、営業利益571万円、純資産2億700万円)の株式約98%を取得し子会社化することを決めた。観光関連事業の拡大戦略の一環。穴吹興産は子会社を通じて香川県と岡山県でホテル5・旅館1施設を展開するほか、四国八十八カ所巡礼の旅をはじめトラベル事業に力を入れている。

祖谷温泉のエリアは「大歩危祖谷温泉郷」ブランドで知られる。穴吹興産は今回、祖谷渓温泉観光と合わせて、現地でケーブルカーを運営する祖谷温泉(高松市。売上高2930万円、営業利益252万円、純資産1億円)の全株式を取得する。祖谷渓温泉観光、祖谷温泉は兄弟会社の関係にあり、筆頭株主の植田佳宏氏が両社の社長を務める。

取得価額は非公表。取得予定日は2020年7月1日。

東洋ドライルーブ<4976>、破産手続き中の萬松(東京都新宿区)から九州事業所を取得

東洋ドライルーブは、萬松(東京都新宿区)の九州事業所(大分県中津市)を取得することを決めた。九州事業所は1977年に開設し、自動車内外装部品の組み立て・塗装、塗料販売を手がける。販路の重複がなく、事業拡大に向けてシナジー(相乗効果)が見込めると判断した。萬松は今年4月末、東京地裁から破産手続きの開始決定を受け、スポンサー企業を募っていた。

取得予定日は2020年7月1日

エスプール<2471>、カーボンオフセット事業のブルードットグリーンを子会社化

エスプールは、エコノス傘下でカーボンオフセット事業を手がけるブルードットグリーン(東京都千代田区)の株式70%を取得し子会社化することを決めた。環境ビジネス領域での事業拡大が狙い。ブルードットグリーンは2011年設立で、温暖化対策の一環であるカーボンオフセット事業で大手企業を中心に約60社と取引関係にある。

エスプールは障がい者ら相対的に雇用機会が少ない人々の就労支援、地方創生など社会課題を解決するソーシャルビジネスに取り組んでいる。

取得価額は非公表。取得予定日は2020年6月5日。

東京一番フーズ<3067>、豊田から「寿し常」26店舗を取得

東京一番フーズは、豊田(東京都豊島区)が運営する寿司チェーン「寿し常」など首都圏26店舗の事業を1日付で取得した。豊田は1964年に設立。取得価額は非公表。東京一番フーズは「とらふぐ亭」「魚王KUNI」などの料理店を首都圏を中心に展開し、子会社を通じて平戸養殖場のブランド魚「平戸極海一番まぐろ」など水産品の販売を手がけている。

 

 

 

情報提供:株式会社ストライク