[M&Aニュース](2020年5月18日〜5月29日)

[M&Aニュース](2020年5月18日〜5月29日)

◇ジェイ・エス・ビー<3480>、学生向け人材コンサルティング事業のスタイルガーデンを子会社化、◇西本Wismettacホールディングス<9260>、マグロ・サーモン輸入加工のフランスC3Cを子会社化、◇ぱど、希望退職者を70人程度追加募集、◇レナウン、300人規模の希望退職者を募集、◇第一商品<8746>、商品先物事業の一部を日産証券に譲渡、◇テクノホライゾン・ホールディングス<6629>、光学機器設計・製造のブルービジョンを子会社化、◇みらいワークス<6563>、日本人材機構から「GLOCAL Mission Times」などのメディア事業を取得、◇テリロジー<3356>、インターネットメディア運営事業のIGLOOOを子会社化 ほか

 

 

 

ジェイ・エス・ビー<3480>、学生向け人材コンサルティング事業のスタイルガーデンを子会社化

ジェイ・エス・ビーは、学生向けに職業適性や能力開発のコンサルティング事業を行うスタイルガーデン(大阪市)の全株式を取得し子会社化することを決めた。総合的な学生支援サービスの拡充の一環。

ジェイ・エス・ビーは主力の学生マンション事業のほか、子会社を通じて学生向け企業説明会や就職セミナーの運営、アルバイト情報の提供などを手がけている。スタイルガーデンを傘下に取り込むことで、学生マンション事業のブランド力向上や教育機関との関係構築などの相乗効果が見込めると判断した。

取得価額は非公表。取得予定日は2020年7月1日。

 

 

 

西本Wismettacホールディングス<9260>、マグロ・サーモン輸入加工のフランスC3Cを子会社化

 

西本Wismettacホールディングスは、持ち分法適用関連会社でマグロ、サーモンの輸入や加工を手がけるフランスCOMPTOIRS DES 3 CAPS SAS(C3C。売上高148億円、営業利益7億4400万円、純資産20億1000万円)の株式70%を追加取得し、子会社化(所有割合90%)することを決めた。欧州市場で日本食を中心としたアジア食品・食材の販売拡大を目指す。取得価額は約42億6000万円。取得予定日は2020年7月1日。

西本Wismettacはオランダ子会社を通じて、持ち株会社であるC3Cとその3事業子会社の計4社を傘下に収める。これにより、英国、ドイツ、フランスの欧州主要3カ国に事業拠点を確保することになる。

 

 

 

ぱど、希望退職者を70人程度追加募集

 

ぱどは28日、70人程度で希望退職者の追加募集を行うと発表した。募集期間は5月28日~6月3日で、退職日は7月31日。これに先立ち、同社は5月12日~20日に100人程度の希望退職者を募集を発表し、105人が応募(退職日は6月30日)したばかり。

しかし、4月業績と5月の見込みが受注目標に対して大きく未達となるなど、当初想定を大幅に下回る状況となっており、主力のフリーペーパー事業の存続のためには追加のコスト削減策が避けられないと判断した。

レナウン、300人規模の希望退職者を募集

レナウンは28日、300人程度の希望退職者を募集すると発表した。レナウン本体と関係会社の従業員(店頭勤務者など除く)を対象とし、募集人員は連結従業員(905人、2019年12月末)の3分の1にあたる。募集期間は6月4日~11日。退職日は6月30日とする。同社は5月15日に東京地裁から民事再生手続きの開始決定を受け、事実上経営破綻し、管財人の下で、グループ事業の維持再生に取り組んでいる。

レナウンは経営破綻に伴い、6月16日に東証1部から上場廃止となる。今後8月半ばまでに再生計画を策定する予定で、新たなスポンサー企業探しとともに、悪化した財務状況や資金繰りの改善に向けて販売戦略の練り直し、不採算店舗閉鎖などの構造改革を進めており、希望退職者の募集はその一環。

昨年8月に、関係会社を含む40歳以上を対象に150人規模で希望退職者を募集する計画を発表した。ところが、その後、「事業環境が変化した」として募集を中止した経緯がある。今回は希望退職者募集の詳細について明らかにしていない。

レナウンは2010年に中国繊維大手、山東如意科技集団の傘下に入り、経営立て直しを進めてきた。長期の業績不振から抜け出せなかったうえ、今年に入り、新型コロナウイルスの感染拡大による外出自粛や主力販路である百貨店の臨時休業などで衣料品販売が激減し、資金繰りが行き詰まった。

第一商品<8746>、商品先物事業の一部を日産証券に譲渡

第一商品は、商品先物事業の一部を日産証券(東京都中央区)に譲渡することを決めた。具体的な譲渡対象は東京商品取引所エネルギー市場と大阪堂島商品取引所での取扱商品を除く事業。当該事業の直近業績は売上高35億3000万円、営業利益6600万円。譲渡価額は9億円。譲渡予定日は2020年7月20日。

今年7月に貴金属市場、ゴム市場、農産物市場が東京商品取引所から大阪取引所に移管される予定となっているが、第一商品は不適切会計問題などの影響で、現時点で第一種金融商品取引業としての登録、大阪取引所の取引参加者資格が得られず、関連する顧客取引が行えないおそれが出ていた。このため、対象事業を日産証券に引き継ぐことで既存顧客の取引を停止させることなく、取引継続が可能になるとしている。

テクノホライゾン・ホールディングス<6629>、光学機器設計・製造のブルービジョンを子会社化

テクノホライゾン・ホールディングスは、光学機器設計・製造のブルービジョン(横浜市)の株式81.11%を取得し子会社化することを決めた。ブルービジョンは2009年設立で、プリズムを用いた分光イメージカメラと専用レンズに強みを持つ。

取得価額、取得日は非公表。

みらいワークス<6563>、日本人材機構から「GLOCAL Mission Times」などのメディア事業を取得

みらいワークスは、地方企業への転職情報を発信する日本人材機構(東京都中央区)からメディア事業の一部を取得することを決めた。対象事業は「GLOCAL Mission Times」「GLOCAL Mission Jobs」で、いずれも地方での働き方や地方企業に関する情報を提供している。

取得価額は1000万円。取得予定日は2020年7月7日。

テリロジー<3356>、インターネットメディア運営事業のIGLOOOを子会社化

テリロジーは、海外向けインターネットメディア運営事業のIGLOOO(神奈川県鎌倉市。売上高1億2700万円、営業利益500万円)の株式51.6%を取得し子会社化することを決めた。インバウンド(訪日観光客)領域のサービス拡充の一環。

テリロジーは子会社のテリロジーサービスウェア(東京都千代田区)を通じて、IGLOOOを傘下に収める。テリロジーサービスウェアはインバウンドを対象に、多言語映像通訳サービス「みえる通訳」を提供している。IGLOOOをグループに迎え、高品質の多言語情報発信を行い、「旅マエ・旅アト」での来日・集客支援につなげる。

取得価額は非公表。取得予定日は2020年6月5日。

リズム時計工業、希望退職者を8月に募集へ

リズム時計工業は27日、希望退職者を募集すると発表した。対象者は勤続3年以上で満40歳以上の正社員。募集規模は未定だが、8月に募集する。退職日は9月30日とする。主力の時計事業の市場縮小が続いているうえ、接続端子事業や車載部品事業も米中貿易摩擦に伴う設備投資の後退などで業績悪化に陥っており、事業規模に合った人員体制を構築し、競争力向上を目指す。

希望退職者には所定の額に特別退職金を加算して支給する。また、再就職支援サービスを提供する。

リズム時計の2020年3月期業績予想(2月発表時点)は売上高6.5%減の290億円、営業赤字1億円(前期は7億6100万円の黒字)、最終赤字4億円(同2億6400万円の赤字)。売上高は5年連続の減少、最終赤字は2年連続を見込む。

昨年11月に時計事業でベトナム工場の撤退と中国工場への集約を決めたのをはじめ、全社的な事業改革を打ち出し、経営立て直しを進めている。今回の希望退職者募集もこの一環。

AppBank<6177>、アプリツール「SWAMP」を運営する3bitterを子会社化

AppBankは、インターネット関連サービスの3bitter(東京都渋谷区。売上高1310万円、営業利益△2470万円、純資産△2140万円)の全株式を取得し子会社化することを決めた。3bitterはビーコン(無線標識)によるエリア測定を行い、リアルな場所とコンテンツを結び付けるアプリツール「SWAMP」の提供を主力とする。AppBankは同社を傘下に取り込み、メディア事業の集客と広告単価の向上につなげる。

「SWAMP」は様々なイベント・場所とゲーム・コンテンツの連動施策に導入されるなど、新しいマーケティング手法として注目されているという。

取得価額は1150万円。取得予定日は2020年5月29日。

靜甲<6286>、荷造機械装置メーカーの共和テックを子会社化

靜甲は、荷造機械装置メーカーの共和テック(静岡市。売上高3億6500万円、営業利益1560万円、純資産3830万円)の全株式を取得し子会社化することを決めた。電機機器事業の拡大につなげる狙い。共和テックは2001年設立。

取得価額は非公表。取得予定日は2020年7月3日。

カネミツ<7208>、金属プレス製品メーカーの津村製作所を子会社化

カネミツは、紙管用口金や道路保安資材部品など金属プレス製品を製造する津村製作所(大阪市。売上高7億8200万円)の全株式を取得し子会社化することを決めた。塑性加工技術の深化を図るとともに、小ロット生産体制を整備し、今後成長が見込まれる自動車向け電動部品などの新製品開発や拡販につなげる。津村製作所は1948年設立。

取得価額は非公表。取得予定日は2020年6月12日。

エムスリー<2413>、医療機関向け情報サービスのアイチケットを子会社化

エムスリーは、医療機関向け情報提供サービスのアイチケット(東京都港区。売上高5億9400万円、営業利益8800万円、純資産3億9400万円)を株式交換により完全子会社化することを決めた。エムスリーは子会社のエムスリーデジカル(東京都港区)が手がける電子カルテ事業などとの連携を進め、アイチケットの企業価値向上を目指す。

アイチケットは2002年設立で、診療の受付、順番待ち時間の確認ができる医療機関向け診療予約システム「iTicket SmartCloud」、患者向けポータルサイト「アイチケット広場」を運営する。

株式交換比率はエムスリー1:アイチケット0.7467。株式交換の実施予定日は2020年8月1日。

エムスリーは国内28万人以上の医師が登録する医療従事者専門サイト「m3.com」を中心に、製薬会社向けマーケティング支援サービス「MR君」、治験に参加する医療機関・被験者を募集する「治験君」などのサービスを提供している。

明光ネットワークジャパン<4668>、学習塾採択教材・模擬試験販売子会社のユーデックを教育LABOに譲渡

明光ネットワークジャパンは、学習塾採択教材や模擬試験の販売を手がける子会社のユーデック(大阪市。売上高9億3600万円、営業利益△9300万円、純資産1億1900万円)の全株式(所有割合88.38%)を、教育LABO(京都市)に譲渡することを決めた。経営資源再配分の一環。譲渡価額は1750円。譲渡予定日は2020年5月29日。

明光ネットワークは2010年にユーデックに出資し、2012年に子会社化。ユーデックは学習塾「明光義塾」チェーンに対して明光義塾統一テストの提出や公立高校入試過去問題の販売などを行う。

明光ネットワークは今回、ユーデック全額出資子会社で大学教科書を発行する晃洋書房(京都市)も教育LABOに譲渡する。

LINE<3938>、電子コミック子会社のLINE Digital Frontierを米Webtoon Entに譲渡

LINEは、電子コミックサービス「LINEマンガ」を展開する子会社のLINE Digital Frontier(LDF、東京都新宿区。売上高61億6000万円、経常利益22億6000万円、純資産105億円)の株式70%を、米Webtoon Entertainment Inc.(カリフォルニア州)に譲渡することを決めた。これに伴い、Webtoon EntがLDF株式を100%保有することになる。

Webtoon Entは韓国と米国で電子コミックサービス「WEBTOON」を展開している。LDFを傘下に取り込み、電子コミック事業をグローバル規模で拡大させる。LINEはLDF株式の譲渡対価をWebtoon Entの株式取得に充て、その所有割合は33.4%となる見込み。

譲渡価額は非公表。譲渡時期は2020年8月上旬を予定。

大王製紙<3880>、鬼怒川ゴム工業傘下のケイジー物流を子会社化

大王製紙は、鬼怒川ゴム工業傘下のケイジー物流(千葉市。売上高21億8000万円、営業利益8200万円、純資産7億1600万円)の全株式を取得し子会社化することを決めた。大王グループの製品配送とケイジー物流の物流ネットワークを組み合わせることや、復荷を活用したグループ外への販売増などの相乗効果を見込む。

ケイジー物流は自動車用ゴム製品大手である鬼怒川ゴム工業の100%子会社で、1970年に設立。自動車部品輸送を中心に輸送と倉庫業務のノウハウを蓄積してきた。地盤の関東のほか、九州にも営業所があり、約70台のトラックを保有する。

大王製紙は子会社のダイオーロジスティクス(愛媛県四国中央市)を通じてケイジー物流を傘下に収める。大王製紙は衛生用紙トップメーカーとして、生産拠点と需要地を結ぶ幹線物流に加え、各需要地でのエリア内物流の構築による安定供給体制の強化を推し進めており、この一環となる。

取得価額は非公表。取得予定日は2020年7月1日。

ディー・エル・イー<3686>、映像・音楽関連企画・製作のamidusを子会社化

ディー・エル・イーは、映像、音楽関連の企画・製作を手がけるamidus(東京都渋谷区。売上高1億5800万円、営業利益100万円、純資産3800万円)の株式80%を取得し子会社化することを決めた。ディー・エル・イーは「秘密結社鷹の爪」などのキャラクターを中心にIP(著作権や商標権などの知的財産権)事業を展開する。amidusを傘下に取り込むことで、一連のIP事業に様々なシナジー(相乗効果)が見込めると判断した。

取得価額は5000万円。取得予定日は2020年6月1日。

塩野義製薬<4507>、医薬品開発ベンチャーの米Tetra Therapeuticsを子会社化

塩野義製薬は、医薬品開発の米Tetra Therapeutics(ミシガン州)の全株式を取得し、26日付で完全子会社化した。Tetraは2011年設立で、脆弱X症候群(FXS)、アルツハイマー型認知症(AD)、外傷性脳損傷などの治療薬を開発するバイオテクノロジー関連の研究開発型企業。塩野義は 2018年12月に認知機能改善薬候補BPN14770のライセンス契約と出資契約をTetraと締結して以降、段階的に関係を強化してきた。取得価額は非公表。

デザインワン・ジャパン<6048>、ナイトワーク出身者のキャリアシフトを支援する昼jobを子会社化

デザインワン・ジャパンは、有料職業紹介事業の昼job(東京都新宿区。売上高3550万円、営業利益996万円、純資産1220万円)の全株式を取得し子会社化することを決めた。昼jobはキャバクラ、クラブ、パブ、ラウンジなどナイトワーク系出身の求職者に特化した人材サービスを展開する。具体的には社会人未経験のナイトワーク出身者に基礎的な社会人研修などを行い、求職者のキャリアシフトを支援している。

デザインワンは国内最大級の口コミ店舗検索サイト「エキテン」の運営を中心に、国内20万以上の中小事業者に対して集客支援サービスを展開している。昼jobを傘下に取り込み、「エキテン」のメーンジャンルであるリラクゼーション分野をはじめとする事業領域の拡大につなげる。

取得価額は非公表。取得予定日は2020年5月28日。

イード<6038>、メルカリ傘下で自動車コミュニティーサイト運営のマイケルを子会社化

イードは、メルカリ傘下で自動車関連コミュニティーサイト「CARTUNE」を運営するマイケル(東京都渋谷区。売上高8100万円、営業利益△2億4700万円、純資産2億500万円)の全株式を取得し子会社化することを決めた。メルカリは2018年にマイケルを子会社化し、新たに自動車カテゴリーを加え、フリマアプリ事業の拡大を目指したが、当初の想定通りに事業が進捗していなかった。

取得価額は8800万円。取得予定日は2020年6月30日。

イードは自動車総合ニュースサイト「レスポンス」、燃費管理サービス「e燃費」など複数の自動車関連メディアを運営する。「CARTUNE」を取り込み、事業領域の拡大につなげる。

Orchestra Holdings<6533>、ソフト開発のベトナムMulodo Vietnamを子会社化

Orchestra Holdingsは、ソフト開発のベトナムMulodo Vietnam(ホーチミン)の全持ち分を取得し子会社化することを決めた。IT産業の振興に力を入れるベトナムの労働市場での優秀なエンジニア獲得などを通じて、業容拡大につなげる。Mulodo Vietnamは2012年にソフト開発のムロドー(東京都渋谷区)が全額出資して設立した。

取得価額は非公表。取得日は2020年5月26日。

No.1<3562>、エフティグループ傘下で情報機器開発のアレクソンを子会社化

No.1は、エフティグループ傘下で情報機器開発・製造のアレクソン(大阪市。売上高28億900万円、営業利益3億3200万円、純資産15億3000万円)の株式98.7%を取得し子会社化することを決めた。今後需要が見込めるネットワーク・セキュリティー商材を強化するのが狙い。取得価額は22億5800万円。取得予定日は2020年7月31日。

アレクソンは1971年設立で、OEM(相手先ブランドによる製造)・ODM(相手先ブランドによる設計・製造)開発、ネットワーク・セキュリティー機器、環境・医療機器の製造を手がけている。No.1は同社を取り込み、製造面にとどまらず、代理店の相互活用による販売網強化も期待している。

No.1はアレクソンを子会社化したうえで、9月1日付で株式交換を実施して完全子会社化する予定。

オークネット<3964>、鉢物を中心とする卸売りの東京砧花き園芸市場を子会社化

オークネットは、鉢物を中心に卸売を手がける東京砧花き園芸市場(東京都世田谷区。売上高4億700万円、営業利益1800万円、純資産4億1300万円)の全株式を取得し子会社化することを決めた。子会社のオークネット・アグリビジネス(東京都港区)を通じて展開する花き流通事業の拡大につなげる。

東京砧花き園芸市場は1998年に設立。世田谷中央卸売市場内で洋ラン・観葉植物・ガーデニング素材などの鉢物を主に取り扱う。世田谷市場は他の現物市場と比べ立地に優位性があり、業界トップクラスの買参人と生産者、高級品が集まるとされている。

オークネット子会社のオークネット・アグリビジネスは切花を中心とした花きのWebオークション・流通に付随する情報提供サービスを展開している。東京砧花きを傘下に取り込み、切花・鉢物のバランスのとれた総合流通市場を運営し、事業拡大を目指す。

取得価額は非公表。取得予定日は2020年7月1日。

SBSホールディングス<2384>、東芝傘下の東芝ロジスティクスを子会社化

SBSホールディングスは、東芝傘下の東芝ロジスティクス(川崎市。売上高893億円、営業利益17億3000万円、純資産51億2000万円)の株式66.6%を取得し子会社化することを決めた。東芝ロジスティクスは東芝グループ製品の物流業務を担っている。SBSは同社を傘下に取り込み、国内トップクラスの3PL(サード・パーティー・ロジスティクス)企業の仲間入りを目指す。取得価額は199億8000万円。取得予定日は2020年10月1日。

東芝ロジスティクスは荷主企業から物流業務を包括的に受託する3PL事業に加え、荷主企業の物流戦略の企画・推進までも担う4PL事業を手がけ、東芝グループ向けにとどまらず、総合的な物流サービスを提供している。

SBSによる子会社化後も東芝ロジスティクスの全常勤役員は留任する予定。

日本ケミコン、早期退職者募集に想定の1.5倍の157人応募

日本ケミコンは25日、4月10日~30日に実施した早期退職者募集に157人の応募があったと発表した。同社と国内子会社に勤務する45歳以上60歳未満(3月10日時点)の正社員と有期契約社員を対象に100人程度を募集したが、応募者数は当初想定を5割強上回った。退職日は5月31日で、所定の退職金に特別加算金を上乗せして支給する。2020年3月期決算に今回の早期退職者募集に伴う特別加算金8億4500万円を特別損失として計上した。

同社はアルミ電解コンデンサーの国内トップメーカー。米中貿易摩擦の長期化やこれに伴う操業度の低下などから業績が悪化の一途をたどっていた。25日発表した2020年3月期決算は売上高18.7%減の1145億円、営業赤字28億9000万円(前期は51億3700万円の黒字)、最終赤字59億2600万円(前期は9億1700万円の黒字)だった。

第一商品<8746>、オウケイウェイヴ傘下のOKプレミア証券を子会社化

第一商品は、オウケイウェイヴ傘下のOKプレミア証券(東京都港区。売上高2億7200万円、経常利益△4470万円、純資産1億1000万円)の全株式を取得し、25日付で子会社化した。証券事業への進出が狙い。取得価額は3億7000万円。

第一商品は貴金属を中心とした商品先物取引を主力事業とする。今年7月には金をはじめとする貴金属市場、ゴム市場、農産物市場が東京商品取引所から大阪取引所に移管される予定となっているが、第一商品は不適切会計問題などの影響で、現時点で第一種金融商品取引業としての登録、大阪取引所の取引参加者資格が得られていない。このため、関連する顧客取引が行えないおそれも出ている。

今回子会社化するOKプレミア証券は金融商品取引業の第一種、第二種の登録と商品先物取引業の認可取得をしている。

オウケイウェイヴは2018年にプレミア証券(現OKプレミア証券)を子会社化。フィンテック事業の柱に位置づけてきたが、当初想定していた計画通りの進捗が見られず、足元の資金繰りなどに問題を抱えていた。

ハードオフコーポレーション<2674>、FC加盟で「ハードオフ」など60店舗展開のエコプラスを子会社化

ハードオフコーポレーションは、同社のフランチャイズ(FC)加盟法人としてリユースショップを60店舗展開するエコプラス(宮城県名取市。売上高32億8000万円、営業利益1500万円、純資産6億5100万円)を株式交換により完全子会社化することを決めた。エコプラスが地盤とする東北・北海道での営業基盤を強化し、リユース事業の拡大につなげる。ハードオフは2014年にエコプラスの株式30%を保有し、持ち分法適用関連会社としてきた。

エコプラスはFC加盟により、「ハードオフ」(AV機器、パソコン)24店舗、「オフハウス」(洋服、家具、インテリア)25店舗、「ガレージオフ」(自動車、カー用品)2店舗、「ホビーオフ」(フィギュア、ゲーム)9店舗を運営する。

株式交換比率は現在未定で、今後詰める。株式交換日は2020年10月1日を予定する。

ぱど、希望退職者募集に105人が応募

ぱどは22日、希望退職者募集に105人の応募があったと発表した。100人程度を募集人数とし、5月14日~20日に募集した。退職日は6月30日。ぱどはフリーペーパー事業の業績低迷に伴い、営業・制作拠点や本社機能の再編、発行エリアの見直し、子会社再編など構造改革に取り組んでおり、希望退職者募集もその一環。昨年12月にはRIZAPグループから離脱した。

2020年3月期業績予想は売上高110億円、営業赤字2億9000万円、最終赤字2億9600万円。今回の希望者退職者募集により、2020年3月期に約2億7900万円の人件費減少を見込む。

米投資ファンドEVO FUND、ティアック<6803>をTOBで子会社化

米金融会社のエボリューション・フィナンシャル・グループは22日、音響機器メーカー、ティアックにTOB(株式公開買い付け)を実施すると発表した。米楽器大手、ギブソンブランズが持つティアックの全株式(所有割合54.65%)の取得を目的とする。ティアックは同日、TOBに賛同を表明した。2018年に経営破綻したギブソンは音響機器などの不採算事業から撤退し、ギターを中核とする楽器事業に専念する方針を打ち出しており、ティアック株の売却は経営再建策の一環。ティアックの上場(東証1部)は維持される予定。

TOBの実施主体はエボリューション・フィナンシャル・グループ傘下の投資ファンドEVO FUND。買付価格は1株60円で、TOB公表前日の終値147円に対して59.18%のディスカウント。買付予定数は1574万4700株で、これはギブソンのティアック株式の全保有数と同数。買付代金は9億4468万円。買付期間は5月25日~6月23日。決済の開始日は6月25日。公開買付代理人はフィリップ証券。

ティアックは2013年 、国内投資ファンドの傘下から米ギブソンの子会社となった。ギブソンはギターの世界的メーカーとして知られるが、2018年に米連邦法11条(日本の民事再生法に相当)の適用申請を経て、米投資ファンド大手のKKR(コールバーグ・クラビス・ロバーツ)傘下に入り、経営再建を進めている。

エボリューション・フィナンシャル・グループは日本国内に証券業務のEVOLUTION JAPAN証券(東京都千代田区)、資産運用業務のEVOLUTION JAPANアセットマネジメント(同)を設置している。

日本通運<9062>、医薬品物流の米MD Logisticsなど2社を子会社化

日本通運は、米物流会社のMD Logistics(インディアナ州)、MD Express(同)の全持ち分を取得し子会社化することを決めた。両社はインディアナ州を本拠地に医薬品産業向け物流事業を展開し、売上高は合計約55億円。取得価額は非公表。取得予定日は2020年9月。

ミライト・ホールディングス<1417>、通信タワー建設とシェアリングサービスの中国Shanghai Changlingを子会社化

ミライト・ホールディングスは、通信タワー建設とシェアリングサービスを手がける中国Shanghai Changling Communication Equipment(上海。売上高―、営業利益△4000万円、純資産△3700万円)の株式50.1%を取得し、子会社化することを決めた。5G(次世代通信規格)関連の需要を取り込むのが狙い。

中国では政府主導で5G整備が進められる中、設備投資の効率化などを促すため、支出の多くを占める通信タワーのシェアリングが推奨されているが、こうした分野でShanghai Changlingは実績を積んでいる。

ミライトは海外事業の中核子会社Lantrovision(シンガポール)を通じて、Shanghai Changlingを傘下に収める。データセンターなどの通信ケーブリングに加え、通信業者向けインフラ整備サービスを提供できる体制づくりを目指す。

取得価額は非公表。取得予定日は2020年7月1日。

ソースネクスト<4344>、東京SIM外語研究所から英語学習教材6製品の著作権を取得

ソースネクストは、東京SIM外語研究所(東京都多摩市)から英語学習教材6製品の著作権を取得することを決めた。ソースネクストは「POCKETALK」など英会話学習や翻訳に関するパソコンソフト・スマートフォンアプリを提供しており、こうした既存事業と相性が良く、中長期的な収益拡大に寄与すると判断した。

今回取得するのは、米国国営の国際放送機関(VOA)の放送内容を素材にした「スーパーエルマー」などの英語学習教材6製品。ユーザー数は74770人という。

取得価額は2700万円。取得予定日は2020年5月28日。

東京SIM外語研究所は1966年の設立以来、SIM(同時通訳方式)による英語学習法を提唱し、様々な教材・通信講座を開発してきた。

日本リビング保証<7320>、住宅建設・リフォーム工事の横浜ハウスを子会社化

日本リビング保証は、住宅建設やリフォーム工事を手がける横浜ハウス(横浜市)の全株式を取得し子会社化することを決めた。日本リビング保証は個人向け住宅設備機器などの保証・アフタサービス業務を主力とする。横浜市内で工事実績を積んできた地場業者を傘下に迎え、住宅関連のリアルサービス体制強化につなげるという。

取得価額は非公表。取得予定日は2020年7月1日。

大日光・エンジニアリング<6635>、部品加工受託のNCネットワークファクトリーを子会社化

大日光・エンジニアリングは、自動車や電機メーカー向けに部品加工受託を手がけるNCネットワークファクトリー(東京台東区)の株式60%を第三者割当増資の引き受けなどにより取得し、子会社化することを決めた。NCネットワークファクトリーは製造業向け情報サイトを運営するNCネットワーク(東京都台東区)が加工事業部門を分社したファブレス型企業。

大日光は「CASE」と呼ばれる自動車業界での技術革新に対応した車載関連電子機器や、新型コロナウイルス問題などで社会的ニーズが一層高まる医療機器の開発・受託を重点分野と位置づける。NCネットワークファクトリーを傘下に取り込み、事業基盤を拡充する。

大日光は第三者割当増資の引き受けと合わせ、NCネットワークと同社社長の角田洋晴氏が保有する一部株式を取得し、持ち株比率を60%とする。NCネットワークは角田氏の個人保有を含めて株式40%を継続保有する。

取得価額は1億8000万円(第三者割当増資分が1億4000万円)。取得予定日は2020年5月22日と29日。

ITbookホールディングス<1447>、労働者派遣子会社のi-NEXTをワタミに譲渡

ITbookホールディングスは、労働者派遣事業を手がける子会社のi-NEXT(大阪市)の全株式を、ワタミに20日付で譲渡した。譲渡価額は非公表。i-NEXT は2019年4月設立で、ITbookは子会社を通じて株式100%を間接保有する。

エフティグループ<2763>、太陽光発電や蓄電池の販売・施工子会社アローズコーポレーションを弓立昌輝社長に譲渡

エフティグループは、太陽光発電設備や蓄電池、オール電化などの販売・施工を手がける子会社のアローズコーポレーション(大阪府吹田市。売上高49億2000万円、営業利益6300万円、純資産9000万円)の株式20.07%を、アローズ社長の弓立昌輝氏に譲渡することを決めた。弓立氏の持ち株比率は現在の49.5%から69.57%に高まり、同氏が経営権を握る。

エフティは2015年、環境関連事業の拡大を目的にアローズと資本業務提携し、翌16年に連結子会社化した。しかし、事業戦略の修正などによりシナジー(相乗効果)が見込めない状況にあったという。エフティはアローズ株式の約30%を継続保有し、蓄電池の卸販売など取引関係を維持する。

取得価額は非公表。取得予定日は2020年5月中。

藍沢証券<8708>、独立系投資顧問会社のあすかアセットマネジメントを子会社化

藍沢証券は、独立系投資顧問会社のあすかアセットマネジメント(東京都千代田区。売上高3億2300万円)の全株式を取得し子会社化することを決めた。資産形成ビジネスと金融機関向けサービスを加速する狙い。あすかアセットはオルタナティブ(代替)投資に特化し、日本のヘッジファンド運用の草分け的な存在とされる。

取得価額は非公表。取得予定日は2020年6月2日。

あすかアセットの前身は米大手投資顧問会社チューダー・インベストメント・コーポレーションが1999年に設立した日本拠点。この日本拠点の創設メンバーだった現会長の谷家衛、現社長の平尾俊裕の両氏が2002年にMBO(経営陣よる買収)を実施して独立し、あすかアセットマネジメントを発足させた。

アサンテ<6073>、外壁リフォーム工事のハートフルホームを子会社化

アサンテは、外壁リフォーム工事のハートフルホーム(札幌市)の全株式を取得し子会社化することを決めた。アサンテは木造家屋のシロアリ駆除を主力にハウスメンテナンスサービスを手がける。北海道に新拠点を確保するとともに、外壁リフォーム工事を取り込むことで、ハウスメンテナンスサービスとの相乗効果による事業拡大を目指す。取得価額は非公表。取得予定日は2020年7月1日。

ジェイホールディングス<2721>、投資用不動産の販売・仲介事業子会社のシナジー・コンサルティングを上野真司取締役に譲渡

ジェイホールディングスは、投資用不動産の販売・仲介事業を手がける全額出資子会社のシナジー・コンサルティング(東京都新宿区。売上高13億8000万円、営業利益2740万円、純資産7980万円)の全株式を、シナジー・コンサルティング取締役の上野真司氏に19日付で譲渡した。譲渡価額は1円。シナジーは2017年12月期と2018年12月期の決算で不動産取引を巡る不適切会計問題を引き起こした。ジェイ・ホールディングスは当該子会社の譲渡に伴い、投資用不動産の販売・仲介事業から撤退し、経営資源を金融関連事業に集中させる。

ソニー<6758>、ソニーフィナンシャルホールディングス<8729>をTOBで完全子会社化

ソニーは、金融子会社のソニーフィナンシャルホールディングス(ソニーFH)に対しTOB(株式公開買い付け)を実施し完全子会社化することを決めた。金融事業をエレクトロニクス、エンターテインメントと並ぶコア事業と位置づけ、親子上場の解消により迅速で柔軟な意思決定ができる経営体制の構築を図る。現在の株式の所有割合は65.04%でTOBにより全株式の取得を目指す。ソニーFHはTOBに賛同を表明しており、TOB成立後に上場廃止となる見通し。

買付価格は1株あたり2600円。TOB公表前営業日の終値2064円に対して25.97%のプレミアムを加えた。買付予定数は1億5213万36株(下限は707万株)で、買付予定額は最大3955億3800万円。買付期間は2020年5月20日から7月13日まで。決済の開始日は7月20日。買付代理人は野村証券。

ソニーは1979年、米保険会社のザ・プルデンシャル・インシュアランス・カンパニー・オブ・アメリカと合弁でソニー・プルーデンシャル生命保険(現在のソニー生命保険)を設立し、金融事業に参入した。その後、1998年にソニーインシュアランスプランニング(現・ソニー損害保険)、2001年にソニー銀行を設立。2004年に金融子会社を傘下に置く持ち株会社としてソニーFHを会社分割で設立した。ソニーはソニーFHを完全子会社化し、主力の生命保険事業で顧客データの収集や分析をする際にAI(人工知能)やクラウドコンピューティングを活用するなど、金融事業と最新技術の一層の融合を目指す。

ソニーは2021年4月1日に商号を「ソニーグループ」に変更することも併せて発表した。グループ本社事業を「ソニーグループ」が引き継ぎ、エレクトロニクス事業は4月1日に設立したソニーエレクトロニクスが承継する。

テイツー<7610>、ゲーム・アイドルグッズなど売買の山徳を子会社化

テイツーは、インターネットを利用してゲームや着物、アイドルグッズ、宝石など様々なリユース品の売買を手がける山徳(金沢市。売上高15億4000万円、営業利益660万円、純資産1億9100万円)の全株式を取得し子会社化することを決めた。経営の重点課題に掲げるEC(電子商取引)販路拡張の早期実現につなげる。山徳は越境ECサイト「ebay」を通じて海外100カ国以上に販売ルートを持つ。

テイツーは古本・ソフト販売の「古本市場」を中心に店舗展開しているが、ここへきてEC事業に力を注いでいる。同社のEC事業は売上高3億4000万円、営業利益3300万円(2020年2月期)にとどまるが、山徳のすでに確立された国内外のEC販路を取り込むことで、事業規模を質量とも充実させる。自社の「古本市場」店舗の買取商品の流通ルート拡大など、既存事業との相乗効果も期待している。

山徳の子会社化に合わせ、同社の一部事業を受託する着物インターナショナル(金沢市。売上高1億1800万円、営業利益△1150万円、純資産△207万円)も傘下に収める。

取得価額は非公表。取得予定日は2020年6月1日。

ウエルシアホールディングス<3141>、愛媛県でネオファルマーなど調剤薬局2社を子会社化

ウエルシアホールディングスは、愛媛県の地場調剤薬局2社を子会社化することを決めた。10店舗を運営するネオファルマー(四国中央市。売上高12億7000万円、営業利益1億700万円、純資産7億9600万円)、3店舗を持つサミット(新居浜市。売上高7億600万円、営業利益2900万円、純資産1億4500万円)の全株式を7月1日付で取得する。愛媛県での調剤事業の強化と四国地域での店舗網拡大が狙い。対象2社はいずれも香川将章氏が社長を務め、兄弟関係にある。取得価額は非公表。

ウエルシアは関東を中心に東北から中国、四国に店舗網を広げ、ドラッグストア・調剤薬局2046店舗(4月末)を展開する。地場有力企業のグループ化による規模拡大を進めている。

チャーム・ケア・コーポレーション<6062>、介護人材派遣・訪問介護のグッドパートナーズを子会社化

チャーム・ケア・コーポレーションは、介護人材の派遣・紹介事業や訪問介護事業を手がけるグッドパートナーズ(東京都世田谷区。売上高11億5000万円、営業利益4250万円、純資産1億9300万円)の全株式を取得し子会社化することを決めた。逼迫が続く首都圏での介護人材の確保につなげる狙い。

グッドパートナーズは2007年に設立し、首都圏で介護施設への介護スタッフの派遣や紹介のほか、訪問看護事業、特定技能の外国人人材紹介、外国留学生への支援などを手がける。

チャーム・ケアは2005年に介護付き有料老人ホームを開設し、現在までに近畿圏、首都圏で59ホーム(4002室)を運営する。東京都、神奈川県では高価格帯シリーズの有料老人ホームを積極展開しているが、相応のレベルを備えるハイスキルの介護人材の獲得が今後の事業拡大のうえで課題となっている。

取得価額は7億1700万円。取得予定日は2020年7月1日。

 

 

 

情報提供:株式会社ストライク