[M&Aニュース](2020年3月2日〜3月13日)

[M&Aニュース](2020年3月2日〜3月13日)

◇前田建設工業、敵対的TOB成立し前田道路を19日付で子会社に、◇ソルクシーズ<4284>、クレジット向けコンサルのアリアドネ・インターナショナル・コンサルティングを子会社化、◇ぱど<4833>、浜松支局のフリーペーパー事業や子会社「九州ぱど」などを譲渡へ、◇識学<7049>、プロバスケットB2「福島ファイヤーボンズ」の経営権を取得、◇三栄建築設計<3228>、建売分譲のマックホームを子会社化、◇ユニゾ従業員TOB、買付期間を3月26日まで4度目の延長、◇フィックスターズ<3687>、ソフトウエア並列化サービスのオスカーテクノロジーを子会社化 ほか

 

 

 

 

 

前田建設工業、敵対的TOB成立し前田道路を19日付で子会社に

前田建設工業は13日、前田道路の子会社化を目的としたTOB(株式公開買い付け)が成立したと発表した。予定していた株式数を買い付け、従来24.68%だった所有割合を51.29%に高めた。子会社化は公開買い付けの決済開始日である3月19日付。買付代金は861億5500万円。前田道路は「事業へのシナジー(相乗効果)が見込めない」として前田建設によるTOBに反対を表明し、敵対的買収に発展していた。

前田建設は1月21日に、持ち分適用関連会社の前田道路に対してTOBを開始した。買付価格は1株3950円。前田道路は対抗策として2月20日に、総額535億円の特別配当(1株あたり650円の特別配当)を実施する計画を、さらに同27日には同業最大手のNIPPOとの資本業務提携に向けた協議開始を発表し、TOBへの対抗姿勢を鮮明にしていた。

ただ、新型コロナウイルスの感染拡大を受けて国内株式相場が全面安となる中、前田道路の株価はTOB期限の3月12日の2752円(終値)まで下落。株価に特別配当分を加えても、買付価格3950円を下回る状況となり、TOB成立が有力視されていた。

 

 

 

ソルクシーズ<4284>、クレジット向けコンサルのアリアドネ・インターナショナル・コンサルティングを子会社化

ソルクシーズは、クレジットカード向けコンサルティングサービスを手がけるアリアドネ・インターナショナル・コンサルティング(東京都港区)の株式76.9%を取得し子会社化することを決めた。ソルクシーズはシステム構築・受託開発事業の競争力強化の一環として、フィンテック事業の推進に向けてクレジット分野のパートナー企業を模索していた。

取得価額は非公表。取得予定日は2020年3月31日。

 

 

 

 

ぱど<4833>、浜松支局のフリーペーパー事業や子会社「九州ぱど」などを譲渡へ

ぱどは13日、事業構造改革の一環として、浜松支局(浜松市)で手がけるフリーペーパー事業、フリーペーパー子会社の九州ぱど(福岡市。売上高2億4800万円、営業利益△1500万円、純資産1億800万円)、インターネット広告子会社のぱどラボ(東京都千代田区。売上高1億9500万円、営業利益1200万円、純資産9100万円)をそれぞれ譲渡する方針を発表した。いずれも譲渡先、譲渡金額、時期は未定。

ぱどはフリーペーパー事業の業績低迷に伴い、収益改善に向けて営業・制作拠点や本社機能の再編、発行エリアの見直し、子会社再編などを推進中。昨年12月にはRIZAPグループ傘下を離れた。

ぱどの2020年3月期業績予想は売上高110億円(前期79億9700万円)、営業損失2億9000万円(同1億9700万円の損失)、最終損失2億9600万円(同5億2300万円の損失)。

 

 

 

 

識学<7049>、プロバスケットB2「福島ファイヤーボンズ」の経営権を取得

識学は12日、Bリーグ2部(B2)のプロバスケットボールチーム「福島ファイヤーボンズ」を運営する福島スポーツエンタテインメント(福島県郡山市。売上高2億1600万円、営業利益190万円、純資産△6330万円)が実施する第三者割当増資を引き受け、株式56.4%を取得し、4月1日付で子会社化すると発表した。取得価額は8960万円(アドバイザリー費用460万円を含む)。福島ファイヤーボンズは2020年6月期末までに債務超過を解消できなければ、シーズンの成績にかかわらず、Bリーグのクラブライセンスを失う窮地にある。

識学は、独自の「識学」理論に基づく組織コンサルティングを手がけ、1400社を超える企業を顧客とする。近年は企業以外に、スポーツチームにも組織コンサルティングを提供している。2019年に「識学」講師をコーチとして派遣した立教大学ラグビー部はAグループ昇格、早稲田大学ラグビー部は全国大会優勝という結果を残した。

今回の子会社化を通じて、組織改善に向けたノウハウを導入し、運営会社の福島スポーツの業績向上とチームの成績向上を実現するとしている。

 

 

 

 

三栄建築設計<3228>、建売分譲のマックホームを子会社化

三栄建築設計は、建売分譲を主力とするマックホーム(埼玉県朝霞市。売上高74億8000万円、営業利益2億9900万円、純資産11億4000万円)の全株式を取得し子会社化することを決めた。

マックホームは2002年に設立し、朝霞市、志木市、和光市、新座市の埼玉県南部を中心とするハウスビルダー。三栄は中期経営計画「MELDIA ACTION PLAN2021」の中で分譲住宅供給5000棟を掲げており、マックホームを傘下に取り込み、計画達成に弾みをつける。

取得価額は非公表。取得予定日は2020年3月下旬。

 

 

 

 

ユニゾ従業員TOB、買付期間を3月26日まで4度目の延長

不動産・ホテル業のユニゾホールディングに対し、従業員による買収(EBO)を目的にTOB(株式公開買い付け)を実施中のチトセア投資(東京都中央区)は11日、3月18日までとしていた買付期間を3月26日まで5営業日延長すると発表した。昨年12月24日にTOBを始めて以来、買付期間の延長は4度目。1株5700円の買付価格については変更していない。

11日のユニゾ株の終値は前日と同じ5610円。ユニゾ株は終値で2月下旬に6010円の高値に上昇したが、折からの新型コロナウイルスの感染拡大を受けて株式市場全体が値を下げる中、3月9日の終値は5680円と買付価格を下回る水準まで低下。翌10日は5610円に続落した。これにより、TOB成立に向けて見通しが開け得る株価情勢となっている。

ユニゾをめぐっては別に、米投資会社フォートレス・インベストメント・グループによるTOBが1株5200円で同時進行中で、買付期間は3月18日。

 

 

 

 

フィックスターズ<3687>、ソフトウエア並列化サービスのオスカーテクノロジーを子会社化

フィックスターズは、ソフトウエアの並列化サービス・コンサルティングを手がけるオスカーテクノロジー(東京都新宿区。売上高1億1200万円、営業利益△1億3100万円、純資産5000万円)の株式52.88%を取得し子会社化することを決めた。両社のマルチコアプロセッサー関連の技術を融合し、大量データの高速処理や省電力化につながるソフトウエアの提供につなげる。

今回子会社化するオスカーテクノロジーは早稲田大学基幹理工学部笠原・木村研究室の研究成果をもとにマルチコア並列処理技術の商用化を目的に2013年に発足した。同社には産業革新投資機構傘下のINCJ(旧産業革新機構)が12.71%を出資している。

取得価額は非公表。取得予定日は2020年3月30日。

 

 

 

 

IBJ<6071>、イオン傘下の結婚紹介サービス「ツヴァイ」<2417>をTOBで子会社化

IBJは11日、イオン傘下で結婚相手紹介サービスのツヴァイ(東証2部)に対して完全子会社化を目的にTOB(株式公開買い付け)を実施すると発表した。買付代金は35億700万円。ツヴァイ株式の64.43%を保有する親会社のイオンは全株式をTOBに応募する。ツヴァイは仲人型のビジネスモデルを主力とするが、ネットを利用したマッチングアプリ型に押され、入会者が伸び悩み、2期連続の最終赤字に陥るなど業績が低迷していた。IBJは婚活パーティーやネット婚活に強みがあり、両社の会員を相互紹介や見込み客の送客などを通じて事業拡大を目指す。

ツヴァイは同日、TOBに賛同の意見表明を発表した。

ツヴァイ株の買い付け価格は1株あたり884円で、TOB公表前日の終値572円に54.55%のプレミアムを加えた。買付予定数の下限は所有割合66.67%(264万4900株)。買付期間は3月12日~4月24日。公開買い付け代理人はみずほ証券。決済開始日は4月30日。

ツヴァイは1984年にジャスコ(現イオン)の100%出資子会社として発足した。2004年に株式を店頭登録し、ジャスダック上場を経て、2007年から東証2部上場。現在、全国に51拠点を置く。

ツヴァイを傘下に収めるIBJは東名阪を中心に8都府県に直営23店を展開する。全国的には約2400社が加盟する結婚相談所ネットワークを運営する。

 

 

 

 

三洋貿易<3176>、食品添加物輸入販売のNKSコーポレーションを子会社化

三洋貿易は、食品添加物や工業用薬品の輸入販売を主力とするNKSコーポレーション(東京都中央区。売上高5億1800万円、純資産4100万円)の全株式を取得し子会社化することを決めた。ライフサイエンス分野を補完する商材の取り込みが狙い。NKSコーポは2003年に設立。

取得価額は非公表。取得予定日は2020年3月19日。

 

 

 

 

SHIFT<3697>、サイト制作のナディアとアプリ開発のxbsを子会社化

SHIFTは、Web・モバイルサイト制作などのNadia(東京都港区)の事業と、アプリケーション開発のxbs(東京都港区。売上高1億1600万円、営業利益2400万円、純資産2770万円)の全株式をそれぞれ取得することを決めた。ソフトウエアの品質保証サービス拡充の一環。

Nadiaとxbsはいずれもデジタルコンテンツ制作を手がけるDECEM(東京都港区)の全額出資子会社。Nadiaの事業(直近売上高約20億円)については新設分割で承継する新会社ナディア(東京都港区)の全株式を取得する。取得価額はナディア、xbsの両社を合わせて17億600万円。取得予定日は2020年3月31日。

 

 

 

 

安江工務店<1439>、マノモクハウジングから住宅リフォーム・不動産流通事業を取得

安江工務店は、住宅用木材プレカット事業などのマノモクハウジング(愛知県豊田市)から住宅リフォーム・不動産流通事業を取得することを決めた。安江工務店は愛知県を地盤に住宅リフォーム・新築住宅・不動産流通の3事業を展開する。マノモクから同種の事業を取り込み、営業提案力や施工ノウハウを融合してシナジー(相乗効果)獲得を狙う。マノモクは1988年に設立。

取得価額は非公表。取得予定日は2020年3月16日。

 

 

 

 

チノー<6850>、船舶エンジン用温度センサー製造の明陽電機を子会社化

チノーは、船舶エンジン用温度センサー製造の明陽電機(静岡市。売上高25億8000万円、営業利益2億6600万円、純資産38億円)の株式26.79%を追加取得し、子会社化(所有割合53.58%)することを決めた。チノーは2019年7月に明陽電機に出資し、持ち分法適用関連会社とした。今回の子会社化で製品開発や販売に関する経営資源を共有化し、相乗効果を一層高める。明陽電機は1948年に設立。

取得価額は非公表。取得予定日は2020年4月1日。

 

 

 

 

極楽湯ホールディングス<2340>、日本アジアグループ傘下で温泉掘削のエオネックスなど2社を子会社化

極楽湯ホールディングスは、日本アジアグループ傘下で温泉掘削を手がけるエオネックス(金沢市。売上高22億6000万円、営業利益1億3300万円、純資産5億300万円)、測量・地下水調査などの利水社(金沢市。売上高4億500万円、営業利益△1800万円、純資産1億5100万円)の両社を子会社化することを決めた。極楽湯が各地で展開する温浴施設の効率的な運営やメンテナンス体制強化を目指す。

極楽湯は日本や中国で「極楽湯」「RAKU SPA」ブランドで温浴施設を展開する。一方、エオネックス、利水社は石川県など北陸をはじめ全国で温泉掘削や温泉設備工事、地質調査、測量、温浴施設運営(2店舗)などを手がける。

取得価額は非公表。取得予定日は2020年4月1日。

 

 

 

 

LIXILグループ、希望退職者募集に497人応募

LIXILグループは9日、キャリアオプション制度に基づく希望退職者の募集に497人の応募があったと発表した。本体と国内の一部子会社に在籍する50歳以上勤続10年以上の正社員を対象に、人数を定めず、2月17日~2月28日に募集した。通常の退職金に特別退職金を加算して支給する。2020年3月期決算に特別退職金と再就職支援サービスにかかる費用を約55億円計上する。

LIXILグループが希望退職者を募集するのは2012年以来。前回は建材・住宅設備事業子会社のLIXILを中心に900人規模で募集し、倍以上の1884人の応募があった。今回導入したキャリアオプション制度については今後5年間の運用を予定している。

LIXILグループの2020年3月期業績予想は売上高0.9%増の1兆8500億円、営業利益380億円(前期は150億円の損失)、最終利益150億円(同521億円の損失)。

 

 

 

 

ツルハホールディングス<3391>、福岡県地盤の江頭エーザイからドラッグストア1店舗を取得

ツルハホールディングスは子会社のツルハグループドラッグ&ファーマシー西日本(広島市)を通じて、ドラッグストアチェーン展開の江頭エーザイ(福岡県大川市)から福岡県内のドラッグストア1店舗を取得することを決めた。ドミナント戦略の一環。ツルハグループドラッグ&ファーマシーは中国・九州地区で283店舗を運営している。取得価額は非公表。取得予定日は2020年5月1日。

 

 

 

 

出光興産<5019>、シェルブランド潤滑油事業を譲渡へ

出光興産は9日、潤滑油事業の100%出資子会社であるシェルルブリカンツジャパン(SLJ、東京都港区)の全株式とSLJが営む日本でのシェルブランドの潤滑油事業を、英蘭ロイヤル・ダッチ・シェル傘下の関係企業に譲渡することについて協議を開始すると発表した。昭和シェル石油との経営統合後、出光興産本体が出光ブランドの潤滑油事業を、子会社のSLJがシェルブランドの潤滑油事業をそれぞれ手がけていた。

 

 

 

 

乾汽船、次期中計の公表を見合わせ|新型コロナで前提条件に変動

乾汽船は6日、4月に始まる次期中期経営計画(2023年3月期までの3カ年)の公表を見合わせると発表した。新型コロナウイルスの感染拡大による世界情勢の混乱を踏まえ、中期計画の前提条件に変動が生じうる事実が発生しているため、としている。同社は外航海運と倉庫・運送事業を柱とする。

現行の中期経営計画の最終年度にあたる2020年3月期の業績見込みは売上高4.1%減の220億5400万円、営業損失8億7500万円(前の期は3億9600万円の黒字)、最終利益80.1%減の1億2700億円。現中計では売上高212億円、営業利益19億9500万円、最終利益19億円を当初目標に掲げていた。

 

 

 

 

TIS<3626>、タイのIT企業のMFECをTOBで子会社化

TISは6 日、タイのITサービス企業MFEC Public Company Limited(バンコク。売上高36億8000万円、営業利益2億4100万円、純資産18億5000万円)に対してTOB(株式公開買い付け)を実施し、子会社化すると発表した。株式を追加取得し、現在24.9%の持ち株比率を49%に引き上げる。買付価格は1株につき5タイバーツ(約17.35円)。買付代金は18億4600万円。

MFECはタイ証券取引所に上場する企業向けITサービス大手。TISは2014年に同社と資本・業務提携し、協業の推進や追加出資(現在、持ち分適用関連会社)を通じて関係を強化してきた。傘下に取り込むことで、MFEC の事業構造転換を加速するとともに、グループとして海外事業の拡大を目指す。

TOB開始の時期は現時点で未定だが、子会社化手続きの完了は9月末をめどとしている。タイでは外国株主よる株式保有は49%が上限。

 

 

 

 

三井松島ホールディングス<1518>、水晶デバイス用生産設備製造の三生電子を子会社化

三井松島ホールディングスは、水晶デバイス用生産設備を製造する三生電子(東京都狛江市。売上高27億9000万円、営業利益7100万円、純資産39億3000万円)の全株式を取得し子会社化することを決めた。非石炭生産事業への多角化推進の一環。

三生電子は1963年に設立。水晶デバイスの製造工程のうち、組み立てから検査までをカバーしたインラインシステムを製造・構築可能な国内唯一の装置メーカーという。自動車の電装化や通信インフラの5G(第5世代通信システム)対応など成長分野での用途拡大に伴い、製品需要も中長期的に底堅く推移すると期待されている。

取得価額は非公表。取得予定日は2020年4月1日。

 

 

 

 

TAKARA&COMPANY<7921>、ベネッセ傘下で通訳・翻訳大手「サイマル・インターナショナル」を子会社化

TAKARA&COMPANY(旧宝印刷)は6日、ベネッセホールディングス子会社で通訳・翻訳の大手、サイマル・インターナショナル(東京都中央区。売上高51億円、営業利益7000万円、純資産11億5000万円)を買収すると発表した。49億5000万円を投じて、発行済み株式のすべてを3月31日付で取得する。顧客企業の事業活動のグローバル化に伴い、情報開示書類の翻訳ニーズが急速に膨らんでいるのに対応し、サービス体制を強化するのが狙い。

サイマルは1965年に日本初の国際会議の通訳専門会社として発足。1998年にベネッセグループの傘下に入った。近年は通訳事業に加え、より市場規模が大きい翻訳事業にも力を注いできた。サイマルは企業・官庁向けが主体で、ベネッセグループからの売上も全体の1割に満たなかった。このため、ベネッセはグループ内で既存事業との相乗効果が限定的だとしてサイマルを切り離す。

TAKARAは企業情報の開示にかかわる専門印刷会社。近年は外国人株主の増加やコーポレートガバナンス・コード(企業統治の指針)対応などを背景に、情報開示書類の翻訳需要が拡大している。今回傘下に収めるサイマルは多言語に対応する2000人を超える業界随一の登録通訳者を擁し、翻訳者・校閲者についても厚い人材基盤を持つ。

 

 

 

 

東海染工、岐阜事業所で約20人の希望退職者を募集

東海染工は4日、20人程度の希望退職者を募集すると発表した。岐阜事業所(岐阜県羽島市)に勤務する40歳以上(3月31日時点)の正規社員が対象で、募集期間は3月9日~16日。国内染色加工事業を取り巻く厳しい経営環境に対応し、市場規模に見合った生産体制への再編・見直しを進めるのが狙い。退職日は4月15日とする。所定の退職金に特別加算金を上乗せする。

今回、希望退職者を募集する岐阜事業所では短繊維ニットの無地から捺染までの一貫加工を手がけている。

東海染工は染色加工大手。加工料金の見直し、取引条件の改善、コスト削減などを進めてきたが、米中貿易摩擦の影響、世界経済の減速などで先行きが一段と不透明になっており、特に編物(ニット)染色事業の受注環境は予想を上回る勢いで悪化しているという。

 

 

 

 

INCLUSIVE<7078>、サッポロビールから地域ウェブメディア「北海道Likers」を取得

INCLUSIVEは、サッポロビールが所有するウェブメディア「北海道Likers」(2020年1月に運営終了)を取得することを決めた。地域情報メディア事業の強化が狙い。地域メディアの展開は東海地区の「CUCURU」、関西地区の「anna」、福岡地区の「ARNE」に続く。対象事業の業績や取得価額などは非公表。

INCLUSIVEはファッションやコスメ、経済など、特定の興味・関心ごとに特化して情報を発信し、ユーザーを集客するターゲットメディアの運営支援を主力とするが、今後の方向として「地域」を軸としたメディア展開に力を注ぐ方針を打ち出している。

今回取得する「北海道Likers」はサッポロビールが地域活性化を目的に2012年にスタートしたが、今年1月に運営を終了していた。

 

 

 

 

神戸製鋼所<5406>、傘下の神鋼建材工業と日鉄建材の道路関連事業を4月に統合

神戸製鋼所は4日、傘下の神鋼建材工業(兵庫県尼崎市)と日本製鉄子会社である日鉄建材(東京都千代田区)の道路関連事業(防護柵、防音壁など)を統合することで基本合意したと発表した。統合対象は日鉄建材の事業のうち道路関連事業と神鋼建材工業の全事業。4月1日に発足する統合新会社は「日鉄神鋼建材」(東京都千代田区)とし、日鉄建材が65%、神鋼が35%を出資する。

公共投資の縮減に伴い、道路関連事業を取り巻く環境の一段の悪化が予想されることを踏まえ、両社の経営資源を統合し、競争力を強化するのが狙い。

主力製品の一つである防護柵の製造について、東日本地区は日鉄建材・野木製造所(栃木県野木町)、西日本地区は神鋼建材・本社工場(尼崎市)の東西2拠点体制とする。これに伴い、日鉄建材の大阪製造所(大阪府高石市)の防護柵製造設備は統合2年後をめどに休止する予定。

 

 

 

 

曙ブレーキ、「新型コロナ」を受け 早期退職者の募集期間を延長

経営再建中の曙ブレーキ工業は3日、2月24日から実施している200人規模の早期退職者の募集期間を延長すると発表した。当初は3月9日を募集期間としていたが、3月23日までに変更した。新型コロナウイルスの感染拡大を踏まえた措置。政府から大人数会議の制限、時差出勤などの予防措置の推奨や、小中高への臨時休校要請が出ているのを受け、出社が難しい社員が想定され、早期退職にかかる説明などコミュニケーションが不十分なまま応募締め切りを迎えることが懸念されるため、としている。

早期退職者の募集対象は2020年1月1日時点で①勤続3年以上、満40歳以上の正社員②60歳以上の再雇用契約社員③勤続3年以上の契約社員。退職日は4月30日としている。

曙ブレーキは米自動車大手ゼネラル・モーターズ(GM)からの新規受注の失敗に端を発して業績が大幅悪化。私的整理の一種である事業再生ADR(裁判外紛争解決手続き)に基づき、昨年9月に560億円に上る債権放棄や国内外6工場の閉鎖などを柱とする再建計画が承認された。

 

 

北越メタル<5446>、鉄鋼一次・二次製品販売のコーテックスを子会社化

北越メタルは、鉄鋼一次・二次製品販売のコーテックス(東京都新宿区)を子会社化することを決めた。株式取得の相手方、取得価額は非公表だが、発行済み株式の過半数を4月1日付で取得する予定という。

北越メタルは新潟県を地盤とする電炉メーカー。棒鋼、線材、形鋼の素材供給のほか、特殊ボルト類、各種メッシュ・フープ製品などの鉄鋼二次製品を手がける。鉄筋コンクリート構造物の柱を地震から守るフープ筋については子会社のコーテックス工業(東京都新宿区)が加工を担う。

取得価額は2020年4月1日。

 

 

 

 

ゼットン<3057>、結婚式場運営のエルフラットから婚礼施設「YOKKAICHI HARBOR尾上別荘」を取得

ゼットンは、結婚式場運営のエルフラット(岐阜市)が三重県四日市に持つ婚礼施設「YOKKAICHI HARBOR尾上別荘」の事業を3日付で取得した。当該事業の直近業績は売上高3億2500万円、営業利益3700万円。取得価額は非公表。

エルフラットは愛知、岐阜、三重で12の婚礼施設を運営。このうち今回、ゼットンが取得したYOKKAICHI HARBOR尾上別荘は四日市市の東、伊勢湾の海沿いに立地し、敷地内には四日市市の名士・小菅剣之助(戦前、棋士、実業家、国会議員として活躍)の別荘として使われた「尾上別荘」がある。

 

 

 

 

第一交通産業<9035>、三重県地場タクシーのタカモリタクシーを子会社化

第一交通産業はグループ会社を通じて三重県の地場タクシー会社、タカモリタクシー(津市)の全株式を取得し、3日付で子会社化した。保有車両台数は27台。タカモリタクシーを傘下に収め、三重県内での保有台数は既存グループ会社1(タクシー10台、乗合5台)と合わせて42台、国内のグループ全体では8422台となる。取得価額は非公表。

 

 

 

 

ユアサ商事<8074>、神奈川県で戸建住宅・マンションのリフォーム工事を手がける高千穂を子会社化

ユアサ商事は、戸建住宅・マンションのリフォーム工事を手がける高千穂(横浜市。売上高14億5000万円)の全株式を取得し、2日付で子会社化した。同社とは住宅設備機器の仕入れを通じて取引関係があった。神奈川県下における住設機器販売事業との相乗効果を見込む。取得価額は非公表。

 

 

 

 

フルスピード<2159>、動画広告のRitaを子会社化

フルスピードは、動画広告企画・制作のRita(東京都台東区。売上高7300万円、営業利益245万円、純資産658万円)の全株式を取得し、2日付で子会社化した。取得価額は非公表。フルスピードは子会社のフォーイット(東京都渋谷区)を通じて成果報酬型広告事業を手がける。高い広告効果を持つ動画広告の領域を取り込み、広告主への提案力を向上させる。

Ritaは2018年2月に設立したベンチャー企業。同社をめぐっては今年2月半ば、パチンコ向け広告を主力とするゲンダイエージェンシーが子会社化することで基本合意したが、数日後にRita側の申し入れで基本合意が白紙撤回となった経緯がある。

 

 

 

 

JKホールディングス<9896>、北海道道東を地盤に建築資材販売を手がける長谷川建材を子会社化

JKホールディングスは、建築資材の販売と建設工事を手がける長谷川建材(北海道北見市。売上高9億3700万円、営業利益1000万円、純資産4億3100万円)の全株式を取得し子会社化することを決めた。これまで拠点がなかった北海道道東地区での営業基盤の確保が狙い。

取得価額は非公表。取得予定日は2020年3月31日。

 

 

 

 

ノーリツ鋼機<7744>、旧パイオニアでDJ・クラブ機器最大手のAlpha Thetaを350億円で子会社化

ノーリツ鋼機は2日、パイオニアから分割独立したDJ・クラブ機器メーカーの最大手、Alpha Theta(アルファシータ、横浜市。売上高253億円、営業利益33億1000万円、純資産271億円)の全株式を取得し子会社化すると発表した。取得代金は350億円(アドバイザリー費用を含む)。成長分野への事業多角化を進めるのが狙い。株式取得のほか、Alpha Thetaが抱える有利子負債約300億円の返済も行う。

Alpha Thetaは2015年に米投資ファンドのコールバーグ・グラビス・ロバーツ(KKR)の主導でパイオニアから独立。今年1月1日にパイオニアDJから現社名に変更した。1994年に世界初のフラットトップ型DJプレーヤーを開発し、DJ・クラブ機器市場に参入。以来、世界トップシェアを持つという。

ノーリツ鋼機は今後設立する特別目的会社(SPC)を通じて、KKR(所有割合85.05%)とパイオニア(同14.95%)が持つAlpha Thetaの全株式を4月3日付で取得する。

ノーリツ鋼機はAlpha Thetaの企業価値について650億円と算定しており、SPCはノーリツ鋼機からの出資約350億円に加え、約300億円のユーロ建てノンリコース(非遡及型)ローンを活用して、有利子負債の返済を引き受ける。

 

 

 

 

Cominix<3173>、切削工具・油圧機器販売の大西機工を子会社化

Cominixは、切削工具や油圧機器などの販売を手がける大西機工(大阪府東大阪市。売上高10億9000万円、営業利益△1500万円、純資産4億500万円)の株式68%を取得し、子会社化した。2月27日付。また同日に大西機工が自己株式32%を取得したことにより、同社を完全子会社とした。取得価額は非公表。

Cominixは切削工具、耐摩工具、光製品などの販売を主力にグローバル展開している。大手企業を顧客に持ちながら、後継者不足や顧客の海外進出に対応できないといった課題を持つ企業との戦略的提携を推し進めており、大西機工の子会社化もその一環。切削工具事業の業容拡大などで相乗効果を期待している。大西機工は1950年に設立。

 

 

 

 

ユアサ商事<8074>、SUBARU傘下でコンテナハウス製造の富士重工ハウスを子会社化

ユアサ商事は、SUBARU子会社で組み立て式仮設ハウス(コンテナハウス)を製造する富士重工ハウス(群馬県伊勢崎市。売上高24億5000万円)の全株式を取得し、2日付で子会社化した。ユアサ商事の建設機械部門は富士重工ハウスとコンテナハウスに関して40年に及ぶ取引がある。取得価額は非公表。

富士重工ハウスが手がけるコンテナハウスは災害対策や農業分野での利用など、建設現場以外でニーズが広がっており、有望商品と位置づけている。ユアサ商事は同社を傘下に収めることで、商品開発段階から関与が可能になり、コンテナハウスの可能性を最大限追求する。2日付で富士重工ハウスは「富士クオリティハウス」に社名変更した。

 

 

昴<9778>、大学受験予備校「即解ゼミ 127°E」を沖縄県で6校運営するタケジヒューマンマインドを子会社化

昴は、大学受験予備校「即解ゼミ 127°E」を沖縄本島で6校運営するタケジヒューマンマインド(那覇市。売上高4億円、営業利益1340万円、純資産1億4300万円)の全株式を取得し子会社化することを決めた。昴は鹿児島県、宮崎を中心に、熊本、福岡を含む九州4県で学習塾・進学塾66校を展開する。沖縄に新展開し、経営基盤を拡大する。

取得価額は非公表。取得予定日は2020年3月23日。

 

 

 

 

 

情報提供:株式会社ストライク