[M&Aニュース](2019年11月6日〜11月15日)

[M&Aニュース](2019年11月6日〜11月15日)

◇米フォートレス、ユニゾ株のTOB価格を100円引き上げ「4100円」に、◇コクヨ<7984>、子会社化へ「ぺんてる」株式を買い付け、1株3500円、◇JFLAホールディングス<3069>、ケータリング事業の仏子会社Riem Becker を譲渡、◇アイカ工業<4206>、ベトナムのメラミン化粧板販売会社CHIグループ各社の事業を取得、◇リンクアンドモチベーション<2170>、就職・転職情報プラットフォーム運営のオープンワークを子会社化、◇テノ.ホールディングス<7037>、トップランから介護事業を取得、◇プレミアグループ<7199>、クレジット事業拡大で中央債権回収を子会社化、◇ドリコム<3793>、イグニス傘下スタジオキングからスマホゲーム「ぼくとドラゴン」など2タイトルを取得、◇フリュー<6238>、オンラインゲーム事業子会社のコアエッジを経営陣に譲渡、◇モブキャストホールディングス<3664>、ゲームIPマネジメント事業のゲームゲートを子会社化・吸収合併 ほか

 

 

 

●M&Aの目的、手法、メリットと流れに関する解説をご覧になりたい方は、下記をご参照ください。

▷参考URL:M&Aとは?M&Aの目的、手法、メリットと流れ【図解付き】/FUNDBOOK

 


 

 

米フォートレス、ユニゾ株のTOB価格を100円引き上げ「4100円」に

◆不動産・ホテル業のユニゾホールディングスに対して子会社を目的にTOB(株式公開買い付け)を実施している米投資会社フォートレス・インベストメント・グループは15日、4000円としていた買付価格を100円引き上げ、4100円にすると発表した。併せて、同日を期限としていた買付期間を11月29日まで10営業日延長したが、これで買付期間は70営業日に及ぶ。買付価格の変更は8月19日にTOBが始まって以来初めて。一方、買付期間の延長は6度目。

15日のユニゾ株の終値は4970円。フォートレスは今回、買付価格を引き上げたものの、これを市場価格が上回り、TOBの成立は依然困難な状況にある。

ユニゾは9月末に、フォートレスによるTOBへの賛成を撤回した。旅行大手エイチ・アイ・エス(HIS)の敵対的TOBに対抗して、ユニゾの支持で友好的買収者として登場したフォートレスだが、TOB進行中に一転して賛同を得られない異例の展開となっている。

これとは別に、米投資会社のブラックストーンもユニゾに対して同社の合意を前提に1株5000円でTOBを持ちかけている。

 

 

 

コクヨ<7984>、子会社化へ「ぺんてる」株式を買い付け、1株3500円 

◆コクヨは15日、文具大手のぺんてる(東京都中央区。売上高403億円、営業利益16億円、純資産208億円)の株式を追加取得し、連結子会社化すると発表した。議決権ベースで37.8%の持ち株比率を過半にあたる50%超に引き上げる。コクヨが求めている業務提携契約の締結について、ぺんてる側が誠実な協議を行わず、株主名簿の開示を拒み続けていることなどから、過半数の株式取得を通じて経営権の掌握を目指す。

買付価格は1株につき3500円。取得株式数は109万7752株以上を予定し、買付代金は38億4200万円以上。ただ、買付予定数の下限・上限は設けていない。株式の取得実行日は11月15日から12月15日までの1日または複数日を予定している。

コクヨは9月に投資会社のマーキュリアインベストメントを通じて間接保有していたぺんてるの株式約37%を直接保有に切り替えた。これに伴い、コクヨが持ちかけた業務提携を拒んできたぺんてるが方向を転換し、両社は協力関係構築に向けた協議を開始することで合意した。

しかし、その後も、ぺんてるが非協力的な姿勢を続け、さらに第三者との資本業務提携の可能性が浮上していたという。第三者によるぺんてる株式の買い増しが行われた場合、コクヨとぺんてるの間の業務提携契約の締結が事実上不可能になるおそれが高まるとして、持ち分法適用関連会社の扱いから今回、子会社化に踏み込み、経営の主導権を握ることにした。

現在、ぺんてるの大株主の持ち株比率はコクヨ37.8%、ぺんてる従業員持株会10.41%、ぺんてる役員持株会3.13%。その他の株主名簿についてはコクヨ側に開示されていない模様で、コクヨの目論見通りに株式の買い付けが行えるかどうかは不透明な情勢だ。

買付価格の1株3500円は大和総研が算定した。

 

 

 

JFLAホールディングス<3069>、ケータリング事業の仏子会社Riem Becker を譲渡

◆JFLAホールディングスは、 ケータリング事業や食材卸事業のフランス子会社Riem Becker SASの保有株式60%を譲渡した。譲渡先、譲渡価額、譲渡日はいずれも非公表。Riem Beckerは1924年に創業し、有名企業のパーティープロデュースを手がける老舗。JFLAは保有株式のうち14%は残す。

 

 

 

アイカ工業<4206>、ベトナムのメラミン化粧板販売会社CHIグループ各社の事業を取得

◆アイカ工業は、ベトナムのメラミン化粧板販売会社CHIグループ8社の事業を取得することを決議した。CHIグループのオーナーが新たに設立する会社がCHI各社の対象事業を承継した後、アイカ工業の海外統括会社(タイ)がこの新設会社の株式70%を取得し、子会社化する。

CHIグループ各社は2004年に創業し、経済成長が続くベトナムでブース用コンパクトメラミン化粧板に関してトップシェアを持ち、家具用でも実績を積んでいる。ハノイ、ホーチミンなどの都市部に加え、ベトナム全土に販売網を築いている。アイカ工業は今年5月にベトナムでメラミン化粧板の現地生産を始めており、今回、販売面での体制が整う。取得する当該事業の売上高は約18億円。

取得価額は非公表。取得予定日は2020年2月下旬。

 

 

 

リンクアンドモチベーション<2170>、就職・転職情報プラットフォーム運営のオープンワークを子会社化

◆リンクアンドモチベーションは、インターネットを利用した転職情報サービスや有料職業紹介事業を手がける持分法適用関連会社のオープンワーク(旧ヴォーカーズ、東京都渋谷区。売上高10億3000万円、営業利益4億9600万円、純資産22億2000万円)を子会社化することを決議した。株式を追加取得し、現在20%の持ち株比率を56.22%に引き上げる。取得価額は40億7500万円。取得予定日は2020年1月1日。

オープンワークは社員口コミによる就職・転職者向け情報プラットフォーム「OpenWork」を運営。オープンワークとリンクアンドモチベーションは同プラットフォームを利用し、組織状態のスコアが高い企業と就職・転職を考えている個人をマッチングする「OpenWorkリクルーティング」を連携して実施してきた。

労働市場では従業員エンゲージメント(企業と従業員の信頼関係)の高い企業に人材が集まる傾向が顕著になっている。オープンワークを傘下に収めることで、こうした流れを加速し、事業拡大につなげる。

 

 

 

テノ.ホールディングス<7037>、トップランから介護事業を取得

◆テノ.ホールディングスは、家庭用医療機器・美容機器などの開発を手がけるトップラン(福岡市)から介護事業を取得することを決議した。テノは認可保育所と企業内保育所の運営を主力とするが、新規事業として介護サービス分野に進出する。対象事業の直近売上高は1億4100万円。取得価額は未確定。取得予定日は2020年2月。

 

 

 

プレミアグループ<7199>、クレジット事業拡大で中央債権回収を子会社化

◆プレミアグループは、債権管理回収業務の中央債権回収(東京尾中央区。売上高10億2000万円、営業利益8340万円、純資産11億5000万円)の全株式を取得し子会社化することを決議した。中古車購入を中心とするクレジット事業の業容拡大に伴い、管理債権残高が増加していることから、債権管理能力を強化するのが狙い。

中央債権回収は2000年設立で、オートクレジット債権、オートリース債権の回収や担保物である車両の引き揚げを得意分野の一つとし、全国で業務展開している。

取得価額は非公表。取得予定日は2020年4月。

 

 

 

ドリコム<3793>、イグニス傘下スタジオキングからスマホゲーム「ぼくとドラゴン」など2タイトルを取得

◆ドリコムは、イグニス傘下のスタジオキング(東京都渋谷区)が提供・運営するスマートフォン向けゲームアプリ「ぼくとドラゴン」とブラウザゲーム「猫とドラゴン」の2タイトルを取得することを決議した。取得価額は5億2000万円。取得予定日は2019年11月~12月。

ドリコムはスマホ向けゲームアプリの開発を主力とするが、各タイトルに要求される品質水準やこれに伴う開発費の上昇など競争環境が厳しさを増している。人気の既存ゲームアプリを取得することで、開発コストを抑制しながら、良質なゲームコンテンツの充実につなげる。

取得する2タイトル合計の直近業績は売上高21億3000万円、営業利益5億1100万円。

 

 

 

フリュー<6238>、オンラインゲーム事業子会社のコアエッジを経営陣に譲渡

◆フリューは、オンラインゲーム事業子会社のコアエッジ(東京都品川区。売上高8億3300万円、営業利益△2億5300万円、純資産1億3700万円)の全保有株式75.5%を、コアエッジの宮本貴志代表取締役CEO(最高経営責任者)ら経営陣に譲渡することを決議した。これに伴い、男性向けスマートフォンゲーム事業から撤退し、家庭用ゲームソフト事業、女性向けスマホゲーム(恋愛シミュレーションゲーム)事業、アニメ事業に集中する。

譲渡価額は6772円。譲渡予定日は2019年11月15日。

 

 

 

モブキャストホールディングス<3664>、ゲームIPマネジメント事業のゲームゲートを子会社化・吸収合併

◆モブキャストホールディングスは、ゲーム分野のIP(知的財産権)マネジメント事業を手がけるゲームゲート(東京都渋谷区。売上高8億7000万円、営業利益2億3200万円、純資産1億7600万円)の全株式を取得し、ゲーム事業子会社のモブキャストゲームス(東京都港区)と合併させることを決議した。株式取得は13日付で、取得価額は6億300万円。合併予定日は2020年1月1日。

モブキャストの子会社であるモブキャストゲームスはスポーツやアニメなどのIPを用いたゲームを国内外のパートナーと共同開発し、ゲームをグローバル配信している。しかし、ゲーム開発費の高騰などに伴い赤字が継続しており、収益改善のためにシナジー(相乗効果)や協業の可能性を検討していた。

子会社化後、モブキャストゲームスとゲームゲートが独立して事業を行うより、合併して1つの会社として事業を推し進めることで、経営資源の適正配分と重複する管理コストの削減が図れるメリットがあることから、モブキャストゲームスがゲームゲートを吸収合併する。

 

 

 

オートバックスセブン<9832>、シンガポールで板金・塗装や自動車整備のSKオートモービルを子会社化

◆オートバックスセブンは13日付で、シンガポールで板金・塗装、自動車整備を手がける現地SKオートモービルの株式63%を取得し子会社化することを決議した。シンガポールは安定的な車両登録台数の推移を背景に、継続的なメンテナンスが需要が見込まれる。取得価額は非公表。

 

 

 

ユーザベース<3966>、社内新規事業開発に特化したコンサルティング事業を手がけるアルファドライブを子会社化

◆ユーザベースは13日付で、社内新規事業開発に特化したコンサルティング事業を手がけるアルファドライブ(東京都千代田区。売上高1億5600万円、営業利益8710万円、純資産6280万円)の全株式を取得し子会社化した。取得価額は5億500万円。

アルファドライブは2018年2月に設立。大企業を中心とした25社以上のクライアントで500以上の新規事業開発プロジェクトの立ち上げにかかわったという。

ユーザベースは子会社のニューズピックスを通じてソーシャル経済メディア「NewsPicks」を運営している。NewsPicksは個人向けに10万人を超える有料会員を持つが、2018年9月から法人向け事業「NewsPicks for Business」を新たにスタートした。アルファドライブが持つ企業内新規事業開発支援に関する人材・ノウハウを掛け合わせることで、法人向けの新事業を加速させたい考えだ。アルファドライブの麻生要一社長が「NewsPicks for Business」の事業責任者を務めている関係もあり、事業の一体化を進める。

 

 

 

ヨシムラ・フード・ホールディングス<2884>、業務用厨房機器製造・輸入販売のシンガポールNKR CONTINENTALを子会社化

◆ヨシムラ・フード・ホールディングス(HD)はシンガポールの統括会社を通じて、業務用厨房機器の製造・輸入販売を手がける現地NKR CONTINENTAL(売上高25億5000万円、純資産2億7000万円)の株式70%を取得し子会社化することを決議した。

NKR CONTINENTALは1972年に設立し、欧米や日本のメーカーから仕入れた業務用厨房機器や自社工場で製造した製品を、シンガポールやマレーシアの高級ホテル、病院、ファストフード店、レストランなどに販売している。

ヨシムラ・フードHDはシンガポールで寿司の提供、水産品の卸売り、水産品の加工販売を行う現地企業を傘下に持ち、成長が続く東南アジアでの事業拡大に取り組んでいる。今回の業務用厨房機器メーカーの買収は、販路の共有をはじめ、既存事業とのシナジー(相乗効果)獲得を見込んでいる。

取得価額は20億3600万円。取得予定日は2020年1月15日。

 

 

 

トラスト・テック<2154>、ITエンジニア派遣のアクシス・クリエイトなど3社を子会社化

◆トラスト・テックは、ITエンジニア派遣のアクシス・クリエイト(東京都中央区。売上高10億7000万円、営業利益5700万円、純資産8000万円)など人材サービス3社の全株式を取得し子会社化することを決議した。

トラスト・テックが主力とする技術系派遣市場は拡大基調が続き、なかでも5G(第5世代移動体通信)、IoT(モノのインターネット)に関連したITエンジニアへの需要が膨らんでいる。

今回、子会社化するのはアクシス・クリエイトのほか、ITエンジニア派遣のフェイス(東京都中央区。売上高2億3000万円、営業利益2300万円、純資産2100万円)、IoTエンジニア育成のアクシスヒューマンデベロップメント(東京都中央区。事業休止中)。

取得価額は非公表。取得予定日は2019年11月18日。

 

 

 

エディオン<2730>、フリーペーパーや求人誌など雑誌類配送のジェイトップを子会社化

◆エディオンは13日付で、フリーペーパーや求人誌など雑誌類の配送を手がけるジェイトップ(名古屋市)の全株式を取得し子会社化した。ジェイトップは1979年に創業し、鉄道・書店などに配送網を確立し、現在、コンビニエンスストアを含め全国3万カ所を超えるラックメディアを保有する。エディオンは同社を傘下に取り込み、より細かいサービスの提供と物流体制の強化につなげる。取得価額は非公表。

 

 

 

アミューズ<4301>、ライブ・ビューイング事業を手がけるライブ・ビューイング・ジャパンを子会社化

◆アミューズは、コンサートや舞台の映像を映画館などに配信するライブ・ビューイング・ジャパン(東京都渋谷区)を子会社化することを決議した。株式を追加取得し、持ち株比率を現在37.04%から50.1%に引き上げる。ライブエンターテイメントをめぐっては市場の拡大に加え、デジタルコンテンツの普及によるVR(バーチャルリアリティ)ライブの開催など楽しみ方も多様化している。取得価額は非公表。取得予定日は2019年12月1日。

 

 

 

アミューズ<4301>、団野村氏率いる米スポーツエージェント会社を子会社化

◆アミューズは、日本と米国で主にスポーツ選手のエージェント事業を展開する米Ortus Vaux Holdings(ロスアンゼルス)の株式51%を取得し子会社化することを決議した。同社は野茂英雄投手ら大リーグに移籍した数多くの日本人選手の代理人を務めたことで知られる団(ダン)野村氏が率いる。アミューズは同社を傘下に収め、アジアと北米や中南米を舞台としてスポーツエージェント業に本格参入する。

取得価額は非公表。取得予定日は2019年12月5日。

 

 

 

エコス<7520>、埼玉県で食品スーパー15店舗を展開する与野フードセンターを子会社化

◆エコスは12日、食品スーパーマーケットを展開する与野フードセンター(さいたま市。売上高142億円、営業利益△4億2500万円、純資産500万円)を子会社化することで基本合意したと発表した。全株式を取得し完全子会社化する。与野フードセンターは1960年に設立し、埼玉県内に15店舗(10月末)を持つが、近年は最終赤字に陥っていた。2020年9月末の最終契約書締結を目指す。

エコスは東京・多摩地区から北関東に地盤を広げ、現在、「たいらや」「TAIRAYA」「エコス」「マスダ」のブランドで約110店舗を展開している。

 

 

 

クレステック<7812>、Web制作や販売支援のナビを子会社化

◆クレステックは、Web企画・製作や販売支援事業を手がけるナビ(浜松市。売上高2億7600万円、営業利益1200万円、純資産9900万円)を子会社化することを決議した。ナビの発行済み株式の90%を8505万円で取得し、残りの株式は株式交換で取得する。

クレステックは企業向けに製品取り扱い説明書や各種マニュアル類の製作を主力とする。クレステックとナビがともに本社を置く浜松市には大手から中小企業まで製造業の集積で知られる。クレステックは地元でアフターサービスを含めた販売支援業務などで20年以上実績を持つナビを傘下に取り込み、サービス体制強化の一助とする。

株式交換比率はクレステック1:ナビ378。ナビの1株にクレステックの378株を割り当てる。株式取得と株式交換の予定日は2020年1月1日。

 

 

 

アクトコール<6064>、サービスオフィス運営事業をサーフィスに譲渡

◆アクトコールは、サービスオフィス運営事業を会社分割により、サーフィス(東京都港区)に譲渡することを決議した。水回りなどの生活関連駆け付けサービスや、家賃収納代行に関わる決済ソリューションなど既存の主力事業と、共用オフィス運営といったサービスオフィス事業との相乗効果が乏しいと判断し、現事業責任者が代表を務める法人(サーフィス)に事業を承継することにした。譲渡価額は100万円。譲渡予定日は2019年12月26日。

 

 

 

ウイルコホールディングス<7831>、音の出る絵本のOEM事業子会社のウィズコーポレーションを譲渡

◆ウイルコホールディングスは、音の出る絵本のOEM(相手先ブランドによる生産)事業を主力とする100%子会社のウィズコーポレーション(石川県白山市。売上高30億2000万円、営業利益1億5900万円、純資産4億8300万円)の全株式を、ウィズホールディングス(横浜市)に譲渡することを決議した。グループ全体の経営資源の最適配分の一環としている。譲渡価額は10億円。譲渡予定日は2019年12月2日。

 

 

 

サカイオーベックス<3408>、制御盤メーカーの攝津電機工業を子会社化

◆サカイオーベックスは、制御盤や配電盤の設計・製作を手がける攝津電機工業(大阪府箕面市。売上高18億2000万円、営業利益8250万円、純資産3億5900万円)の全株式を取得し子会社化することを決議した。

サカイは染色事業を中核とし、周辺繊維事業の強化による業容拡大を基本戦略とする。その一方で、非繊維事業ではとりわけ制御機器事業を重点分野として競争力向上に取り組んでいる。専業メーカーの攝津電機を傘下に収め、制御機器事業の拡大とともに、人材や技術ノウハウを取り込むことが可能と判断した。攝津電機の設立は1972年。

取得価額は非公表。取得予定日は2019年11月19日。

 

 

 

兼松<8020>、寝装具など専門商社で持ち分法適用会社のカネヨウをTOBで子会社化

◆兼松は12日、寝装具やリビング・インテリア用品の専門商社で持ち分法適用関連会社のカネヨウ(東証2部上場)に対して、完全子会社化を目的にTOB(株式公開買い付け)を実施すると発表した。現在30.83%の持ち株比率を100%に引き上げる。カネヨウはTOBに賛同している。

カネヨウは兼松の羊毛研究所として兵庫県揖斐川町(現たつの市)に設立された。1951年に大阪証券取引所に上場した後、一貫して兼松の持ち分法適用関連会社として歩み、緊密な関係にある。ただ、カネヨウは従来の羽毛原料、寝装、インテリア製品、衣料生地取引を中心とした伝統的な事業にとどまっている。航空機や自動車部品の素材として採用が進むカーボン繊維に象徴される繊維事業の環境変化に対応するためには、兼松との一体的な経営が欠かせないと判断した。

買付価格は1株につき900円で、TOB公開前日の終値716円に25.70%のプレミアムを加えた。買付予定数は約97万株。買付代金は約8億円7332万円。買付期間は11月13日~12月24日。決済開始日は2020年1月6日。買付代理人は大和証券。

 

 

 

アイロムグループ<2372>、CRO事業のIBERICAを子会社化

◆アイロムグループは子会社を通じて、医療品・医療機器の開発業務受託機関(CRO)事業を手がけるIBERICA(福岡市。売上高2億5700万円)の全株式を取得し完全子会社化することを決めた。

アイロムグループは医療機関向け治験支援(SMO)を主力とする。IBERICAを傘下に取り込み、子会社を通じて展開するCRO事業の拡大とともに、SMO事業や先端医療事業との連携を通じて、より専門性の高い開発支援体制を構築できると判断した。

取得価額、取得予定日は非公表。

 

 

 

昭文社<9475>、パラセーリング・マリンスポーツのグアムSUNNY SIDE UP社を子会社化

◆昭文社は、グアムでアガニア港パラセーリングやココス島マリンスポーツを手がける現地SUNNY SIDE UP GUAM INC.の全株式を取得し子会社化することを決めた。“旅ナカ”と呼ばれる滞在中のサービス体制を充実させるのが狙い。昭文社は今年5月、グアムにジェットスキー、パラセーリングなどアクティビティー事業やリゾート施設からなる「グアムオーシャンパーク(GOP)」を全面開業。アクティビティー事業についてはM&Aを通じて現地専門会社を取り込むことで、内製化・自社催行化を進めている。

取得価額は非公表。取得日は2019年11月18日。

 

 

 

マネーフォワード<3994>、SaaS向け見込顧客獲得メディア「BOXIL」運営のスマートキャンプを子会社化

◆マネーフォワードは、SaaS(サービスとしてのソフトウエア)向けリード(見込顧客)獲得メディア「BOXIL」を運営するスマートキャンプ(東京都港区。売上高5億9700万円、営業利益△1億300万円、純資産8900万円)の株式72.3%を取得し子会社化することを決議した。取得価額は新株予約権を含めて19億9800万円。取得予定日は2019年11月末。

BOXILは月間1000万以上のページビュー(PV)を持ち、登録会員(10月末)は12万人以上。SaaS導入を検討するユーザーは自社に最適なサービスを検索可能で、ソフト提供側はBOXILに自社サービスを掲載することで見込顧客の獲得や認知度向上の効果が期待できる。

マネーフォワードはスマートキャンプがBOXILで培ったマーケティングノウハウを活用し、自社の会計ソフト「マネーフォワードクラウドシリーズ」の新規顧客獲得を促進する。

 

 

 

駅探<3646>、旅行ガイドブック制作のラテラ・インターナショナルを子会社化

◆駅探は、旅行ガイドブック制作のラテラ・インターナショナル(東京都中央区。売上高3億500万円、営業利益1470万円、純資産5010万円)の全株式を取得し子会社化することを決議した。

ラテラは旅行会社向けの国内外の観光ガイドブック事業で国内トップシェアを持つ。世界150都市の観光情報をデジタルコンテンツの形でも旅行各社に提供している。

駅探は自社の月間1000万人が利用する乗換案内、旅行などのWebメディア企画開発・運営ノウハウ、大手を中心とする法人顧客基盤と、ラテラの強みである旅行会社店頭チャネルやガイドブックで培った情報収集力は相互補完関係にあると判断した。

取得価額は非公表。取得予定日は2019年11月15日。

 

 

 

新電元工業<6844>、ソフト開発のヘルメスシステムズを子会社化

◆新電元工業は8日付で、ソフトウエア開発のヘルメスシステムズ(東京都港区)の全株式を取得し子会社化した。電動化や自動運転などに代表される「CASE」や「ADAS」(先進運転支援システム)への対応強化の一助とする。取得価額は非公表。

 

 

 

CEホールディングス<4320>、医療品・医療機器の開発業務受託機関マイクロンを子会社化

◆CEホールディングスは、医療品・医療機器の開発業務受託機関(CRO)であるマイクロン(東京都中央区。売上高15億9000万円、営業利益△200万円、純資産1億円)の株式69.87%を取得し子会社化することを決議した。

マイクロンは2005年に設立。CRO業界では国内外の大手による吸収合併や系列化が進んできたが、同社は独自路線を歩み、CT(コンピューター断層撮影装置)やMRI(磁気共鳴画像装置)などで得られた画像データを医薬品や医療機器などに活用する臨床試験で実績を積んできた。CEホールディングスは同社を傘下に取り込むことで、既存の医療用ソフトウエア・システム事業を強化するとともに、新たな製品・サービス開発を目指す。

取得価額は1億4200万円。取得予定日は2019年11月29日。

 

 

 

マイスターエンジニアリング<4695>、平野大介社長主導によるMBOで非公開化へ

◆東証2部上場でメカトロ関連の技術者派遣などを手がけるマイスターエンジニアリングは8日、MBO(経営陣による買収)を受け入れ、株式を非公開化すると発表した。平野大介社長が設立したMEホールディングス(東京都港区)がTOB(株式公開買い付け)を行い、完全子会社化を目指す。短期的な業績にとらわれず、中長期的な視点から柔軟な経営判断や機動的な投資を実現できる体制を築く。

買付価格は1株940円。TOB公表前日の終値803円に17.06%のプレミアムを加えた。平野大介社長の実父で、マイスター株の20.23%を持つ平野茂夫会長はTOBには応じない。この不応募株式を除く全株式をTOBを通じて買い付ける。買付価格は最大59億1803万円。買付予定数の下限は所有割合で46.43%。

買付期間は11月11日~12月20日。決済開始日は12月27日。買付代理人はみずほ証券。

マイスターエンジニアリングは1974年にビル設備管理業務を目的に「大阪丸誠」として設立し、1991年に現社名となった。半導体・液晶、自動車などメカトロ関連向け技術者派遣を中心に、ホテルやショッピングセンターの常駐施設管理やスタジオ・ホール・会議場の運営管理などに業容を拡大してきた。1997年に大証2部、2002年に東証2部に上場。

 

 

 

SRSホールディングス<8163>、H2O傘下の飲食企業「家族亭」と「サンローリー」を子会社化

◆SRSホールディングスは8日、エイチ・ツー・オーリテイリング傘下で飲食店を運営する家族亭(大阪市。売上高87億7000万円、営業利益1億円、純資産8億900万円)とサンローリー(大阪市。売上高25億3000万円)、営業利益200万円、純資産5億6900万円)の2社を株式交換により完全子会社化すると発表した。株式交換予定は2020年1月1日。

株式交換比率は未定だが、11月下旬に予定している最終契約までに決める。家族亭はうどん店、そば店を展開している。一方、サンローリーは「ドトールコーヒー」や「大釜屋」などのフランチャイジー事業と直営店事業を手がける。

SRSホールディングスは関西圏を中心に「和食さと」「天丼・天ぷら本舗 さん天」「にぎり長次郎」「めしや宮本むなし」などを451店舗(10月末)展開。2022年に売上高1000億円を目指して、西日本エリアで外食産業へのM&Aを活発化している。

 

 

 

チムニー<3178>、焼肉「牛星」など展開のシーズライフを子会社化

◆チムニーは、都内を中心に焼肉「牛星」などを展開するシーズライフ(東京都渋谷区。売上高8億7300万円)の全株式を取得し子会社化することを決議した。

シーズライフは都内、埼玉県、香川県に焼肉「牛星」8店舗、焼肉「山河」2店舗を持つ。このほかに居酒屋「熟成魚うらら」を都内で運営する。チムニーは「はなの舞」「さかな道場」など海鮮居酒屋を中心に全国732店舗(9月末)を展開する。焼肉業態のシーズライフを傘下に取り込み、グループの成長につなげる。

取得価額は非公表。取得予定日は2019年12月1日。

 

 

 

フジオフードシステム<2752>、そば専門店「土山人」7店舗を運営する暮布土屋を子会社化

◆フジオフードシステムは、関西を中心に石臼挽き手打ちそば専門店「土山人」7店舗を運営する暮布土屋(兵庫県芦屋市)の株式90%を取得し子会社化することを決議した。

フジオフードは「まいどおおきに食堂」「神楽食堂 串家物語」「手作り居酒屋かっぽうぎ」「つるまる」などのブランドによる飲食事業を展開。また、M&Aを通じて、はらドーナッツ(ドーナツ、東京都中央区)、どん(居酒屋、大阪市)、サバ 6 製麺所(ラーメン、大阪市)、グレートイースタン(ステーキ、沖縄県沖縄市)などをグループに迎えている。そば業態を取り込むのは初めてとなる。

取得価額、取得日は非公表。

 

 

 

エイベックス<7860>、ゲーム企画・開発のfuzzを子会社化

◆エイベックスは、ゲームの企画・開発を手がけるfuzz(東京都品川区)の株式の過半を取得し子会社化した。Fuzzは2010年に設立し、独自のゲームエンジンを使った受託開発や自社コンテンツによる開発で実績を持つ。取得割合、取得価額、取得日などは非公表。

 

 

 

エイベックス<7860>、「ライバー」など個人クリエーターが所属するLIVESTARを子会社化

エイベックスは、ライブ配信を行う「ライバー」などの個人クリーターが所属するLIVESTAR(東京都渋谷区)が実施する第三者割当増資を引き受け、子会社化することを決議した。近年、マスメディアを介さずに直接的にファンを獲得する「個人のメディア化」の動きが広がっているのに対応し、こうしたノウハウ・人材を抱えるLIVESTARをグループに取り込む。取得価額、取得予定日はいずれも非公表。

 

 

 

ホシザキ<6465>、トルコの業務用厨房機器メーカーÖztiを子会社化

ホシザキは7日、トルコの業務用厨房機器メーカーÖztiryakiler Madeni Eşya Sanayi ve Ticaret Anonim Şirketi(Özti、イスタンブール。売上高97億5000万円、営業利益20億9000万円)を子会社化すると発表した。Öztiの増資引き受けと既存株主からの株式取得を通じて28.6%を取得し、持ち分法適用関連会社とする。そのうえで段階的に追加取得し、今後3年間で51%に持ち株比率を高め、子会社化する予定。

Öztiは1958年設立し、中東、欧州、アフリカに営業基盤を築いている。ホシザキは同社を傘下に取り込み、欧州での販売シェア拡大などに取り組む。

取得価額は非公表。取得日は2019年12月中旬。追加取得は2021年2月と2023年2月に予定している。

 

 

三井不動産<8801>、東伊豆エリアの別荘地管理事業をひまわりに譲渡

三井不動産は、静岡県内の伊豆山別荘地と伊豆熱川別荘地に関する別荘地管理事業を、不動産業のひまわり(新潟県湯沢町)に譲渡することを決議した。譲渡対象は温泉供給や簡易水道事業など。ひまわりが受け皿会社として設立したエンゼルフォレストリゾートドゥーエ(静岡県熱海市)が事業を継承する。

三井不動産は伊豆山別荘地と伊豆熱川別荘地を昭和40年代初めに分譲し、50年以上の歴史を持つが、この間、東伊豆エリアでの新たな別荘地分譲は手がけていない。譲渡対象事業の直近売上高は8100万円。譲渡予定日は2020年3月31日。

一方、ひまわりはリゾートホテル・別荘地の分譲、管理を専業とし、東伊豆エリアでも別荘地事業を積極的に展開している。

 

 

 

UTグループ<2146>、バックオフィス業務を手がける東芝グループ3社を子会社化

◆UTグループは、東芝グループのバックオフィス業務を手がけるTBLSサービス(川崎市。売上高4億6400万円、営業利益2700万円、純資産8900万円)など3社を子会社化することを決議した。

子会社化するのは人材サービスのTBLSサービスのほか、購買代行サービスの東芝情報システムプロダクツ(川崎市。売上高69億2000万円、営業利益5800万円、純資産1億2300万円)、プリンティング・情報処理サービスの東芝オフィスメイト(川崎市。売上高21億9000万円、営業利益1100万円、純資産1億3000万円)。東芝オフィスメイトは株式の80%、残る2社は全株式を取得する。

取得価額は3社合計で8億5000万円。取得予定日は2020年4月1日。

UTサービスは大企業向けに人材派遣だけでなく、業務請負、人材育成などを含めた総合的な人材活用ソリューションを提供している。東芝グループ社員の定年後雇用先としての機能も充実させるとしている。

 

 

 

大興電子通信<8023>、電気工事の大協電子通信を子会社化

◆大興電子通信は、電気通信工事の大協電子通信(大阪市。売上高2億2100万円、営業利益1500万円、純資産2億6800万円)の全株式を取得し子会社化することを決議した。

大協電子は1981年設立で、電話交換機の販売、設計施工、保守などの電気通信工業を主力とし、大興電子のパートナー企業の一つ。

取得価額は非公表。取得予定日は2019年11月11日。

 

 

 

M&A仲介会社経営の畑野幸治氏、RIZAP傘下のぱど<4833>をTOBで子会社化へ

◆ぱどは6日、M&A仲介会社FUNDBOOK(東京都港区)を経営する畑野幸治氏による子会社化を目的としたTOB(株式公開買い付け)に賛同すると発表した。TOBは株式67.56%を所有するRIZAPグループと、5%を所有する第3位株主のサンケイリビング新聞社からの全株式取得(所有割合72.56%)を目的として行われる。ジャスダック上場は維持する予定。ぱどはフリーペーパー最大手で、2017年にRIZAPの傘下に入ったが、経営再建中のRIZAPは事業構造改革の一環として売却を進める。

ぱど株式の買付価格は1株につき170円。RIZAPとサンケイリビングの両社の応募を前提としているため、TOB公表前日の終値213円に対して約20%のディスカウントとした。買付予定数の下限は両社の所有分である1451万3515株。買付代金は24億6700万円。両社はTOBに応募する予定。

買付期間は11月7日~12月4日。決済開始日は12月11日。買付代理人は東海東京証券。

 

 

情報提供:株式会社ストライク