株式譲渡と営業譲渡 ~事業承継に活用したい手法~
2019.10.09
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[事業承継・M&A専門家によるコラム]
株式譲渡と営業譲渡 ~事業承継に活用したい手法~
〈解説〉
ここ数年M&Aが一気に進み、当社のお客さんや知り合いなど
事業承継とM&Aがかなり進んできました。
当社でも昨年、事業承継のプランニングを5社、M&Aのデューデリジェンスを
5社(うち4社買収)、従業員へのM&Aを1社 今年に入っても
事業承継プランの作成や、M&Aのスポットのアドバイザー業務を2件、
デューデリも以前打診がかなり来ています。
その中で小規模案件も増加しつつあり、株式譲渡が必ずしも
しっくりこない案件も見受けられるようになっています。
そこで、今回は、「事業譲渡手法のメリットとデメリット」を
お伝えしようと思います。
[メリット]
・一部の事業や資産のみを切り出しやすい。
・株式譲渡と異なり包括的な権利義務の移転ではないので簿外債務・訴訟リスクなどを引き継ぐリスクが低い。
・資産負債の差額はのれんとして5年償却可能。
[デメリット]
・個別に資産負債を移動するため、許認可などは取り直しになるケースが多い。
・資産の移転(売却)を伴うため不動産取得税・登録免許税・消費税など移転コストが高い。
・譲渡益は法人税・所得税の課税となり 株式譲渡より高くなる。
特に中小企業の場合には、「簿外債務」や「訴訟リスク」など見えない債務を
引き継がなくていい点が大きな魅力です。
「ビジネスブレイン月間メルマガ(2019/08/14号)」より一部修正のうえ掲載