[M&Aニュース](2021年8月10日〜2021年8月20日)

[M&Aニュース](2021年8月10日〜2021年8月20日)

◇日新商事<7490>、ケンタッキーフライドチキン店事業を明治屋傘下のメデイに譲渡、◇アクリート<4395>、SMS配信事業のベトナムVietGuysを子会社化、◇大日本住友製薬<4506>、医療用医薬品の欧州子会社サノビオン・ファーマシューティカルズを譲渡、◇オンリー<3376>、MBOで株式を非公開化、◇新日本建設<1879>、旧東証1部上場で中堅ゼネコンの冨士工を子会社化、◇GFA<8783>、黒沼畜産から東京都内の焼肉店を取得、◇ビザスク<4490>、業界有識者と顧客のマッチングサービスを手がける米国の同業大手Coleman Researchを子会社化、◇アイスタイル<3660>、化粧品情報サイト運営の韓国Glowdayzを子会社化、◇DDホールディングス<3073>、ハワイの飲食店経営子会社Diamond Dining Internationalを経営陣に譲渡、◇ポエック<9264>、養殖設備製造のマリンリバーを子会社化 ほか

 

 

 

 

 

日新商事<7490>、ケンタッキーフライドチキン店事業を明治屋傘下のメデイに譲渡
2021/08/20

日新商事はケンタッキーフライドチキン店の運営事業を、メデイ(横浜市)に譲渡することを決めた。エネルギー関連事業に経営資源を集中するためで、全9店舗のうち8店舗を譲渡し、1店舗を閉店する。譲渡先のメデイは食料品・和洋酒類などを販売する明治屋(東京都中央区)傘下で、ケンタッキーフライドチキンを関東、中京地区で22店舗運営する。譲渡価額は非公表。譲渡予定日は2021年9月30日。

日新商事は事業多角化の一環として1999年から首都圏を中心にケンタッキーフライドチキンをFC(フランチャイズ)店舗として展開してきたが、赤字が常態化していた。

アクリート<4395>、SMS配信事業のベトナムVietGuysを子会社化
2021/08/19

アクリートは、SMS(ショートメッセージサービス)配信事業を手がけるベトナムの同業大手VietGuys J.S.C.(ホーチミン。売上高12億4000万円、営業利益3100万円、純資産1億7900万円)の株式51%を取得し、子会社化することを決めた。SMS事業の海外進出の第一歩とする。取得価額は4億3100万円。取得予定日は2021年10月20日。

VietGuysは2007年設立で、ベトナムでも成長産業である電子商取引向けの営業に強みを持つ。

大日本住友製薬<4506>、医療用医薬品の欧州子会社サノビオン・ファーマシューティカルズを譲渡
2021/08/19

大日本住友製薬は米国子会社傘下で、欧州で医療用医薬品を製造・販売する英国サノビオン・ファーマシューティカルズ・ヨーロッパ・リミテッド(SPE、ロンドン)の全株式を、英国投資ファンドのInflexion Private Equity Partners LLP(ロンドン)に8月17日付で譲渡した。SPEは2014年から大日本住友製薬グループの中核製品である非定型抗精神病薬「ラツーダ」を販売しているが、現下の事業環境などを総合的に検討した結果、譲渡が望ましいと判断したという。譲渡価額は非公表。

大日本住友製薬は地域戦略として、日本、北米、中国・アジアでの自社販売に注力し、欧州を含む他地域は他社との提携による成長を目指す方針を打ち出している。

オンリー<3376>、MBOで株式を非公開化
2021/08/18

オンリーは18日、MBO(経営陣による買収)で株式を非公開化すると発表した。同社創業者で筆頭株主の中西浩一取締役相談役らが新設した紳士服中西(京都市)がTOB(株主公開買い付け)を実施し、全株式の取得を目指す。買付代金は最大36億9679万円。オンリーはMBOに賛同している。主力の紳士用・婦人用スーツはビジネスウエアのカジュアル化で需要が減っていたうえ、コロナ禍によるテレワーク導入などで市場がさらに縮小。中長期的な観点から経営改革を進めるには非公開化が必要だと判断した。

オンリー株の買付価格は1株につき765円で、TOB公表前日の終値549円に39.34%のプレミアムを加えた。買付期間は8月19日~10月1日。買付予定数は483万2418株。買付予定数の下限は所有割合67.69%にあたる327万1160株。30%余りの株式を持つ中西浩一氏をはじめ創業家が保有株式34.64%についてTOBに応募する。

決済の開始日は10月8日。公開買付代理人は三菱UFJモルガン・スタンレー証券(復代理人はauカブコム証券)。

オンリーは1970年に前身のオーダースーツ専門店「紳士服中西」として中西浩一氏が創業。2005年にジャスダックに上場し、東証2部を経て2016年8月から東証1部に昇格。スーツやシャツなどを取り扱い、「ONLY PREMIO」「ONLY」などのブランドを展開する。都心部路面店、商業施設内への出店を中心に59店舗を持つ。

新日本建設<1879>、旧東証1部上場で中堅ゼネコンの冨士工を子会社化
2021/08/18

新日本建設は、中堅ゼネコン(総合建設会社)の冨士工(東京都中央区。売上高199億円、営業利益14億4000万円、純資産93億8000万円)の全株式を取得し子会社化することを決めた。建設事業の規模拡大や非住宅分野の強化などにつなげる。冨士工は1946年設立で、かつて東証1部に上場していたが、2001年に民事再生手続きを申請し、上場廃止となった経緯がある。取得価額は150億円。取得予定日は2021年10月1日。

冨士工は首都圏を地盤として建築・土木工事を手がけ、とくに建築工事で医療法人や社会福祉法人などの非住宅分野の受注に強みを持つという。

GFA<8783>、黒沼畜産から東京都内の焼肉店を取得
2021/08/18

GFAは子会社を通じて、食肉小売業の黒沼畜産(山形県中山町)から焼肉店「まっしぐら」(東京都練馬区)を事業取得することを決めた。コロナ後を見据えて、飲食業界に本格参入する好機と判断した。取得価額は1000万円(設備関連資金を含む)。取得予定日は2021年9月30日。

ビザスク<4490>、業界有識者と顧客のマッチングサービスを手がける米国の同業大手Coleman Researchを子会社化
2021/08/18

ビザスクは、業界有識者と顧客のマッチングサービスを手がける米国の同業大手Coleman Research Group,Inc.(ニューヨーク州。売上高46億7000万円、営業利益1億2400万円、純資産7億4700万円)の全株式を取得し子会社化することを決めた。ビザスクの国内と東南アジアの事業基盤とColemanの米国、欧州、香港の事業基盤を一体運営し、グローバル展開を加速する。取得価額は約118億円。取得予定日は2021年10月31日。

Colemanは2003年に創業し、各種調査・相談のための有識者インタビューをマッチングする「エキスパートネットワークサービス」と呼ばれる事業を展開する。有識者のアドバイザーとしての登録者数は26万人超(米国内約18万人)。ビザスクは2020年にシンガポールに現地法人を設立し、東南アジア市場の開拓に着手し、有識者の海外登録者数(約2万5000人)も増えている。顧客の登録者数は両社合計で40万人に上るという。

アイスタイル<3660>、化粧品情報サイト運営の韓国Glowdayzを子会社化
2021/08/16

アイスタイルはシンガポール子会社を通じて、化粧品の口コミやランキングの情報サイト「GLOWPICK」を運営する韓国Glowdayz,Inc.(ソウル。売上高6億1200万円、営業利益1億5200万円、純資産2億2700万円)の株式を追加取得し子会社化することを決めた。現在14.9%の持ち株比率を54.8%に引き上げる。アイスタイルは化粧品コミュニティーサイト「アットコスメ」を手がけており、相互連携を強化して企業価値向上につなげる。取得価額は8億5500万円。取得予定日は2021年8月31日。

「GLOWPICK」は2013年にオープンした。アイスタイルは同サイトを運営するGlowdayzと2019年に資本業務提携していた。

DDホールディングス<3073>、ハワイの飲食店経営子会社Diamond Dining Internationalを経営陣に譲渡
2021/08/16

DDホールディングスは米国ハワイで飲食店を経営する子会社Diamond Dining International Corporation(DDIC、ホノルル。売上高3億9400万円、営業利益△3億7000万円、純資産△8億8700万円)の全株式を、DDIC社長のHIRONORI MICHAEL NISHI氏に16日付で譲渡した。新型コロナウイルス感染拡大が長期化する中、DDICの早期業績回復の見通しは低いと判断、海外飲食事業から撤退することにした。譲渡価額は500万円。

DDホールディングスは飲食事業の海外展開を目的に2011年、ハワイにDDICを設立。現地企業を取得し、事業に乗り出した。しかし、業績が取得時の計画を下回る状態が続いていたうえ、コロナ禍によるロックダウン(都市封鎖)や入国規制などの影響で業績が一段と悪化していた。

ポエック<9264>、養殖設備製造のマリンリバーを子会社化
2021/08/16

ポエックは、養殖用などの水産設備を製造するマリンリバー(福岡県篠栗町。売上高1億9800万円、営業利益3920万円、純資産1億9900万円)の全株式を取得し子会社化することを決めた。マリンリバーの製品は競合先が少なく、ニッチトップ企業であることなどから、成長余地が大きく、ポエックグループ内での相乗効果も大きいと判断した。取得価額は非公表。2021年9月中旬~下旬に取得完了を予定。

マリンリバーは1980年に養殖設備製造を目的に創業。海水用ヒートポンプチラー、チタン熱交換器、シェル&コイル熱交換器、シェル&チューブ熱交換器などを主要製品とし、主に水産試験場や活魚センターなどで使われている。

北興化学工業<4992>、OATアグリオの水稲除草剤事業を取得
2021/08/13

北興化学工業は、OATアグリオから水稲除草剤「ベンゾフェナップ・ベンフレセート原体及び含有製剤」事業を取得することを決めた。国内外における水稲除草剤事業の拡大が狙い。当該事業の直近売上高は5億4000万円。取得価額は非公表。取得予定日は2021年9月末。

いつも<7694>、スノーボードなどスポーツ用品製造・販売のビーランを子会社化
2021/08/13

いつもは子会社を通じて、スノーボードを中心にスポーツ用品を製造・販売するビーラン(大阪府吹田市。売上高18億5000万円、営業利益9100万円、純資産4億3100万円)の全株式を取得し子会社化することを決めた。いつもはD2C(ディーツーシー)・EC(電子商取引)ブランド企業の経営支援を主力とし、その一環。M&Aによって自社ブランドとして保有することで対象企業の成長加速につなげる。取得価額は非公表。取得予定日は2021年10月1日。

今回傘下に収めるビーランとは同社が年商5億円規模だった頃からEC事業を通じて取引関係にあったという。

日本化学工業<4092>、ケミカルフィルター製造子会社の日本ピュアテックを半導体関連装置のミラプロに譲渡
2021/08/11

日本化学工業は、ケミカルフィルター・空調設備機器製造子会社の日本ピュアテック(名古屋市。売上高24億5000万円、営業利益9400万円、純資産27億円)の全株式を、半導体関連装置製造のミラプロ(山梨県北杜市)に譲渡することを決めた。経営資源の最適配置の一環。日本化学工業グループが主力とする化学品の製造との関連性が低いことなどから、事業上の相乗効果が期待しにくい状況だったという。譲渡価額は35億円。譲渡予定日は2021年9月30日。

併せて、日本ピュアテック子会社で理化学機器や計測機器を製造するロックゲート(東京都文京区。売上高9億5000万円、営業利益7700万円、純資産1億5200万円)も譲渡する。

ヒューマンクリエイション<7361>、ERPコンサルティングのヒューマンベースを子会社化
2021/08/11

ヒューマンクリエイションは、ERP(統合基幹業務システム)に関するコンサルティング業務を主力とするヒューマンベース(大阪市。売上高1億7000万円、営業利益1600万円、純資産8500万円)の全株式を取得し子会社化することを決めた。ERP分野のノウハウや顧客基盤を取り込むとともに、コンサルティング・上流工程領域の拡大を通じて、より利益率の高いシステム開発案件の獲得につなげる。ヒューマンベースは1990年に設立。取得価額は4億800万円。取得予定日は2021年10月1日。

イデアインターナショナル、「BRUNO」に10月社名変更|主力ブランドと同じに
2021/08/10

RIZAPグループ傘下で生活雑貨やトラベル雑貨を企画・販売するイデアインターナショナルは10日、10月1日付で「BRUNO(ブルーノ)」に社名変更すると発表した。「BRUNO」はキッチン家電を中心としたインテリア商品のブランドで、今年10年目を迎えた。なかでも同ブランドで売り出したコンパクトホットプレートは累計販売246万台(6月末時点)を超える大ヒットとなっており、ブランド名と社名を統一し、一層の認知度向上につなげる。

イデアインターナショナルが10日発表した2021年6月期連結業績は売上高9.9%増の167億円、営業利益63.2%増の12億1700万円、最終利益2.5倍の4億8200万円で、いずれも過去最高を記録。連結決算に移行した2018年6月期当時の売上高は90億円だったが、3年で9割近く伸びた。コンパクトホットプレートをはじめ、グリルサンドメーカー、折り畳みスタンドなど「BRUNO」ブランドの商品群がけん引役となった。

同社は2008年にジャスダックに上場。2013年にRIZAPグループの傘下に入った。

日総工産<6569>、製造請負を主力とするベクトル伸和を子会社化
2021/08/10

日総工産は、製造請負を主力とするベクトル伸和(愛知県知立市。売上高5億4100万円、営業利益1億100万円、純資産3億8200万円)の全株式を取得し子会社化することを決めた。製造派遣や製造請負などの既存領域拡大の一環。取得価額は非公表。取得予定日は2021年8月31日。

ベクトル伸和は2004年設立。愛知県、広島県、福岡県を拠点とし、半導体や精密機器など製造業の請負業務を柱に、治具や各種生産設備の開発・製造、人材派遣、人材紹介を幅広く手がける。

岡本硝子<7746>、ミネベアミツミ<6479>傘下で薄板精密成形ガラス製造のJAPAN 3D DEVICESを子会社化
2021/08/10

岡本硝子は、ミネベアミツミ傘下で薄板精密成形ガラスを製造するJAPAN 3D DEVICES(新潟県柏崎市。売上高3700万円、営業利益△4億4200万円、純資産9億3500万円)を子会社化することを決めた。ミネベアミツミとの2014年以来の合弁関係を解消し、ミネベア側の持ち分(所有割合80%)を取得し、持ち株比率を議決権ベースで99.97%に高める。取得価額は5億1200万円(無議決権株式の購入代金を含む)。取得予定日は2021年8月16日。

JAPAN 3D DEVICESが製造する薄板精密成形ガラスは自動車用ヘッドアップディスプレー向け凹面鏡など。

大和ハウス工業<1925>、戸建住宅・宅地分譲の米CastleRockを子会社化
2021/08/10

大和ハウス工業は米国子会社を通じて、戸建住宅・宅地分譲開発事業の現地CastleRock Communities,L.P.(テキサス州。売上高534億円、営業利益83億1000万円、純資産45億5000万円)の持ち分80%を取得し子会社化することを決めた。米国東部、西部に続き、南部で住宅事業に本格的に進出する。取得価額は約448億円。取得は2021年8月中に予定。

CastleRockが本社を置くテキサス州は米最大の住宅市場の一つで、伝統的な石油・エネルギー産業に加え、ハイテク産業の集積が進み、他州からの移住も活発となっている。CastleRockの州内における2020年の引渡戸数は1628戸。

大和ハウスは米国市場について経済が好調な東部・南部・西部を結ぶスマイルゾーンで戸建住宅事業を展開してきた。2017年にバージニア州で、2020年にはカリフォルニア州で戸建住宅事業を手がける現地企業をそれぞれ傘下に迎えている。

テクノプロ・ホールディングス<6028>、ソフト開発のインドRobosoft Technologiesを子会社化
2021/08/10

テクノプロ・ホールディングスは、ソフトウエア開発のインドRobosoft Technologies Private Limited(カルナータカ州。売上高27億5000万円、税引き前利益10億5000万円、純資産16億4000万円)の全株式を取得し子会社化することを決めた。海外でソフト開発の中核的拠点を確保する狙い。取得価額は120億円。2021年8月下旬に株式の80%、2022年7月に残る20%を取得する予定。

Robosoft Technologiesは2000年設立で、インド国内に800人以上のエンジニアを持つ。アドバイザー、UI/UXデザイン、エンジニアリング、アナリティクス、ミドル・バックエンド開発など一連のサービスを欧米、日本、インドの顧客に対してワンストップで提供している。

ベルグアース<1383>、種子・苗・農園芸資材卸の伊予農産を子会社化
2021/08/10

ベルグアースは10日、種子・苗・農園芸資材卸の伊予農産(松山市。売上高24億3000万円、営業利益300万円、純資産5億円3800万円)との間で11月をめどに経営統合を目指すことで基本合意したと発表した。アグリベンチャー企業として成長戦略を加速するのが狙い。伊予農産は1948年に設立し、種苗業界で70年を超える業歴を持つ。ベルグアースは同社と野菜苗・農業資材で取引関係にある。経営統合の具体的な方法、スケジュールなどは今後協議する。

第一生命ホールディングス<8750>、豪生保のウエストパック・ライフを740億円で子会社化
2021/08/10

第一生命ホールディングスは10日、豪州金融大手、ウエストパック銀行グループ傘下の生命保険会社ウエストパック・ライフ(シドニー。保険料等収入893億円、純利益△144億円、純資産1443億円)を買収すると発表した。豪子会社を通じて100%の株式を取得する。取得金額は約740億円。豪での保険会社買収は3社目で、成長市場と位置づける同国での事業を拡大する。第一生命HDはウエストパック・ライフに出資も予定しており、株式取得と合わせた総投資額は1011億円となる。2022年8月から23年1月までの買収完了を見込む。

ウエストパック・ライフは豪全土で生保事業を展開し、「Westpac」「St.George」「BT」などのブランドで定期保険、高度障害保険、所得補償保険を販売する。

第一生命HDは2011年に1000億円近くを投じて豪生保のTALを買収し、豪市場に参入した。TALを足掛かりに2019年には同じく豪生保のサンコープライフを530億円超で子会社。今回のウエストパック・ライフもTALを通じて子会社化する。

TALは豪の保障性商品市場でトップシェア(保有年換算保険料ベース)を持ち、来店型のアドバイザー、通販型のダイレクト、法人向けのホールセールなどの販売チャンネルで商品を提供している。ウエストパックを傘下に取り込み、取り扱い商品の多様化や販売チャンネルの拡大につなげる。

 

 

 

 

 

情報提供:株式会社ストライク