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2019.03.20

「中小企業の範囲等」~新事業承継税制 ポイント解説②~【解説レポート】

新事業承継税制の実務上の留意点を、制度創設に関わった中小企業庁元担当官の北澤淳先生(税理士法人山田&パートナーズ/税理士)に、Q&A形式にてわかりやすく解説していただきます。

 

 

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「特例承継計画の実務上の留意点等」~新事業承継税制 ポイント解説①~

 

 

 

Q.事業承継税制(特例措置)の適用を受けることができるのは中小企業の株式等ですが、そもそもの「中小企業」の範囲について教えてください。士業法人や医療法人はどのような取り扱いになるのでしょうか。

 

 

A. 事業承継税税制(特例措置)の対象となる「中小企業」は、経営承継円滑化法において規定されています。

 

 

1. 原則

中小企業者の判定は、その会社の資本金又は従業員の数が、業種ごとに定められた資本金の額又は従業員の数以下であるかどうかにより行います。なお、資本金又は従業員数のいずれかの基準を満たしていれば中小企業者と判定します。

 

 

2. 有限会社の取り扱い

会社法施行前に設立された有限会社については、会社法上の会社とみなすこととされています(会社法の施行に伴う関係法律の整備等に関する法律2①)。したがって、有限会社であっても、その他の要件を充足していれば事業承継税制(特例措置)の適用を受けることができます。

 

3. 士業法人の取り扱い

税理士法人や弁護士法人といった士業法人は会社法の合名会社の規定を準用しているものの、会社法に定める「会社」(株式会社、合同会社、合資会社、合名会社)ではないため、事業承継税制(特例措置)の適用を受けることができません(租税特別措置法第70条の7①二)。

 

(参考)租税特別措置法第70条の7①二
二 非上場株式等 次に掲げる株式等をいう。
イ 当該株式に係る会社の株式の全てが金融商品取引法第二条第十六項に規定する金融商品取引所に上場されていないことその他財務省令で定める要件を満たす株
ロ 合名会社、合資会社又は合同会社の出資のうち財務省令で定める要件を満たすもの

 

4. 医療法人の取り扱い

医療法人は、会社法に定める「会社」(株式会社、合同会社、合資会社、合名会社)ではありませんので、適用を受けることは出来ません。

 

2019.03.17

後継者の資質とは?~中小零細企業のM&A事業承継②~【M&A事業承継の専門家によるコラム】

 

中小零細企業経営者や経営者をサポートする専門家の方が抱えるM&Aや事業承継に関するお悩みを、中小零細企業の企業再生支援・事業承継支援・M&A支援を専門で行っているCRC企業再建・承継コンサルタント協同組合の安藤ゆかり氏にアドバイスいただきます。

 

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赤字企業でも買い手は見つかる? ~中小零細企業のM&A事業承継①

 

 

 

 

「建設業を営む関与先企業の社長より、長男を後継者として継がせるべきかどうか相談を受けています。会社の業績は安定しているのですが、業界の将来性が不安視されることや、長男が経営者としての「資質」があるかどうかの判断がつかないため、第三者としての意見を聞きたいと言われました。後継者を見極める際のポイントはありますでしょうか?」

 

 

安藤:弊組合(CRC企業再建・承継コンサルタント協同組合)にも、後継者に必要な「資質」に関する質問が非常に多く寄せられております。中小企業のオーナー経営者の方は、「自分の息子は後継者として適任なのか?」「本当に息子に任せて大丈夫なのか?」といった悩みを常に抱えているものです。また、会社を安定的に継続していくためには、この悩みはとても重要だと思います。そこで、弊組合のこれまでの経験により、特に大切と思われる「後継者の資質」を3つに絞って、お伝えいたします。ぜひ、ご参考にしてみてください。

 

 

 

~「縁」を大切にできるか?~


「取引先」「関係者」「従業員」など会社を支える関係者との関わり(「縁」)を大切にできるかどうかが非常に大切です。経営者が後継者に引き継がれた途端に、関係者が離れていってしまうという最悪のケースは避けなくてはなりません。創業者が苦労して築き上げた大切な仕事上の関係者との関わりが膨らむか萎むかは、後継者の手腕に掛かっているといって過言ではありません。相手が自社のどういうところに魅力を感じて自分たちと関わってきてくれたのか、また先代は何を大切に相手との関係を築いて来たのか、どういう想いで従業員一人ひとりを見てきたのか、接してきたのかをきちんと把握し、その関係性を大切に保つことができるかが重要になります。そのためにも、経営者は後継者候補に対して、自らが行ってきたこれまでの体験や考えをしっかりと伝えておくことが必要になります。

 

 

 

~「リスクマネジメント」ができるか?~


次に大事なのは、リスクマネジメント能力です。会社にとってマイナスな要素を察知する能力と、資金繰りに関するリスク管理が必要になります。

 

世代交代した際に、これまで先代に我慢してきたことや、苦労しないで社長になったというやっかみなども含めて、後継者に不満を持つ社員も少なくありません。そのような社員が抱えている不安要素を察知し、できるだけ早めに適切な対応をとるべきです。特に最近は「労働基準」「セクハラ」など、社員に関する問題が会社に深刻なダメージを与えることもありますので、これまで以上に、社員とのコミュニケーションを取っていく必要があります。

 

また、支払い期限を守らないクライアントもいます。それを当てにした資金繰りをしていると、入金や支払いのずれが生じた際に資金繰りが悪化することもあります。弊組合に相談に来る再生企業は、資金繰り管理が出来ていない社長が多いと感じております。相手が必ず約束を守ってくれるとは限らないことを念頭に置いて、支払いが遅れた場合に早めに催促するなどの迅速な対応が必要となります。中小企業にとって「資金繰り」は死活問題ですので、そのようなリスクのあるクライアントに対して、取引の見合わせを含めてしっかりとした対応が取れるかということも重要になります。

 

 

 

~「会社に対する強い想い」があるか?~


最後に、一番大切な要素となりますが、「会社に対する熱い想いがあるか?」ということです。先行き不透明なこの時代、今の状態のまま会社を続けたとしたら、売上は横ばいか下がっていくと思った方がよいでしょう。新規顧客(市場)を開拓することや、新たな事業を始めることも事業戦略として必要になってくると思われます。しかし、これまでと異なることをする場合は、社員からは強烈な不満やバッシングを受けるケースが多いです。その際に、後継者ご自身の「会社に対する強い想い」があるのかどうかが、とでも重要になります。「何のために会社を継いだのか?」「この会社をこうしていきたい」ということを明確にし、社員から何を言われようがブレない「強い想い」を持ち続けるべきです。

 

また、一方で、会社を引き継いだ社長にも覚悟が必要です。後継者の熱き想いに対して共感できないこともあるでしょう。しかし、一旦、後継者として決めて引き継いだのであれば、後継者の想いを受け止め、たとえ失敗する可能性を秘めていたとしても、最大限にバックアップするべきです。仮に、先代社長の言うことばかりを聞くような後継者だとしたら、今までの事業を守ることだけに精一杯となり、新しい時代にあった舵を切ることができません。変えてはいけないもの(縁を大切にするなど)さえ変えなければ、先代社長として、後継者の想いを最大限に尊重するべきでしょう。

 

 

CRC企業再建・承継コンサルタント協同組合

安藤ゆかり

2019.03.11

『平成31年度 中小企業・小規模事業者関係税制改正について』~経済産業省 中小企業庁で中小企業税制を担当されている松井財務課長が解説~【ZEIKEN LINKS(ゼイケンリンクス)にて全編公開中!】

【ZEIKEN LINKS(ゼイケン リンクス)よりおすすめ動画解説(Webセミナー)のお知らせ】

経済産業省中小企業庁で中小企業税制を担当されている松井財務課長に、平成31年度中小企業・小規模事業者関係の税制改正について解説いただきます。

 

「平成31年度中小企業・小規模事業者関係税制について」

講師:松井拓郎氏(経済産業省 中小企業庁 事業環境部 財務課長)

 

 

【全2回】

第1回 平成31年度中小企業・小規模事業者関係税制改正について①(事業承継税制について)

第2回 平成31年度中小企業・小規模事業者関係税制改正について②(事業承継施策の全体像について、第三者承継、事業承継補助金、消費税軽減税率対策)

 

 

【講義内容】


(主な項目)

1、事業承継税制について

・法人の事業承継税制の抜本拡充(相続税・贈与税)

・事業承継税制の実績について

・事業承継税制の手続き等の見直し

・個人版事業承継税制の創設

・個人版事業承継税制

・事業承継時の経営者保証の課題

・経営承継円滑化法の概要

・遺留分の民法特例(経営承継円滑化法関係)

・平成30年度民法(相続法)改正

・経営承継円滑化法における金融支援

2、事業承継施策の全体像について

・事業承継支援策の全体像

・事業承継ガイドラインの概要

・事業承継に向けた早期取組の重要性(事業承継診断の実施)

・事業承継に向けた5ステップ

・事業承継支援体制の強化

・事業承継ネットワークの概要

・事業承継ネットワークの実施状況

・全国事業承継推進会議について

3、第三者承継

・事業引継ぎ支援センターの概要

・中小企業のM&Aに関する全国大のデータベースの構築

・事業承継ファンドについて

・中小機構出資の事業承継ファンドから出資を受けた中小企業に対する特例

・中小企業の再編・統合等に係る税負担の軽減措置等

4、事業承継補助金

・事業承継補助金

5、消費税軽減税率対策

・消費税軽減税率制度実施に向けた中小企業・中小企業団体の取組

・消費税率引上げに向けた安倍首相の発言

・消費税軽減税率対策費補助金による支援(概念図)

・消費税軽減税率対策費補助金の概要

・消費税軽減税率対策費補助金の制度詳細(A型・B型)

・消費税軽減税率対策補助金の申請期限

・補助金申請窓口(軽減税率対策補助金事務局)

 

 

2019年2月5日収録(新春タクトセミナーより)

 

  • 2019.03.11
  • Webセミナー
  • 事業承継

平成31年度 中小企業・小規模事業者関係税制改正について②

「平成31年度 中小企業・小規模事業者関係税制改正について」2/2

2、事業承継施策の全体像について

・事業承継支援策の全体像

・事業承継ガイドラインの概要

・事業承継に向けた早期取組の重要性(事業承継診断の実施)

・事業承継に向けた5ステップ

・事業承継支援体制の強化

・事業承継ネットワークの概要

・事業承継ネットワークの実施状況

・全国事業承継推進会議について

3、第三者承継

・事業引継ぎ支援センターの概要

・中小企業のM&Aに関する全国大のデータベースの構築

・事業承継ファンドについて

・中小機構出資の事業承継ファンドから出資を受けた中小企業に対する特例

・中小企業の再編・統合等に係る税負担の軽減措置等

4、事業承継補助金

・事業承継補助金

5、消費税軽減税率対策

・消費税軽減税率制度実施に向けた中小企業・中小企業団体の取組

・消費税率引上げに向けた安倍首相の発言

・消費税軽減税率対策費補助金による支援(概念図)

・消費税軽減税率対策費補助金の概要

・消費税軽減税率対策費補助金の制度詳細(A型・B型)

・消費税軽減税率対策補助金の申請期限

・補助金申請窓口(軽減税率対策補助金事務局)

 

(参考)中小企業の動向

(参考)中小企業における事業承継の現状

 

 

平成31年度  新春タクトセミナー

第一部「平成31年度中小企業・小規模事業者関係税制改正について」より
2019年2月5日収録

 

【全2回】

第1回 平成31年度中小企業・小規模事業者関係税制改正について①(事業承継税制について)

第2回 平成31年度中小企業・小規模事業者関係税制改正について②(事業承継施策の全体像について、第三者承継、事業承継補助金、消費税軽減税率対策)

 

  • 松井 拓郎 氏
  • 経済産業省 中小企業庁 事業環境部 財務課長
  • 2019.03.11
  • Webセミナー
  • 事業承継税制
  • シリーズ第1回目

平成31年度 中小企業・小規模事業者関係税制改正について①

「平成31年度 中小企業・小規模事業者関係税制改正について」1/2

1、事業承継税制について

・法人の事業承継税制の抜本拡充(相続税・贈与税)

・事業承継税制の実績について

・事業承継税制の手続き等の見直し

・個人版事業承継税制の創設

・個人版事業承継税制

・事業承継時の経営者保証の課題

・経営承継円滑化法の概要

・遺留分の民法特例(経営承継円滑化法関係)

・平成30年度民法(相続法)改正

・経営承継円滑化法における金融支援

 

 

平成31年度  新春タクトセミナー

第一部「平成31年度中小企業・小規模事業者関係税制改正について」より
2019年2月5日収録

 

 

【全2回】

第1回 平成31年度中小企業・小規模事業者関係税制改正について①(事業承継税制について)

第2回 平成31年度中小企業・小規模事業者関係税制改正について②(事業承継施策の全体像について、第三者承継、事業承継補助金、消費税軽減税率対策)

 

  • 松井 拓郎 氏
  • 経済産業省 中小企業庁 事業環境部 財務課長
  • 2019.03.05
  • Webセミナー
  • バリュエーション

DCF法の概要と計算例②(フリーキャッシュフローの算定、DCF法の算定)

「企業価値評価の基礎」4/6
・フリーキャッシュフローの算定(フリーキャッシュフロー、正味運転資本の増減、継続価値、事業計画の例)
・DCF法の算定(割引計算における期中主義、余剰資金、非営業資産、有利子負債、DCF法の算定の例)

 

「企業価値評価の基礎」より
2017年7月19日収録

 

【全6回】
第1回 事業価値、企業価値、株主価値の違い
第2回 評価アプローチとメリット・デメリット、算定方法の種類
第3回 DCF法の概要と計算例①(DCF法の概要、割引率の算定)
第4回 DCF法の概要と計算例②(フリーキャッシュフローの算定、DCF法の算定)
第5回 類似上場会社(乗数)法の概要と計算例
第6回 純資産法の概要と計算例

※順次配信予定

 

〔関連コンテンツ〕

◆Q&A解説「事業価値、企業価値、株主価値の違い」

◆Q&A解説「企業価値評価を行う目的」

◆Q&A解説「企業価値評価アプローチの分類」

◆Q&A解説「評価アプローチごとの算定方法」

◆Q&A解説「評価アプローチ選定における留意点」

◆Webセミナー「財務デューディリジェンス(財務調査)の実務」

  • 野村 昌弘 /公認会計士、税理士
  • アヴァンセコンサルティング株式会社 代表取締役
  • 事業承継型M&A、上場会社(国内)M&A、ベンチャーM&A、組織再編成、事業再生、財務税務DD、バリュエーション、スキーム策定、M&Aアドバイザリー
  • 2019.02.26
  • Webセミナー
  • バリュエーション
  • 野村 昌弘 /公認会計士、税理士
  • アヴァンセコンサルティング株式会社 代表取締役
  • 事業承継型M&A、上場会社(国内)M&A、ベンチャーM&A、組織再編成、事業再生、財務税務DD、バリュエーション、スキーム策定、M&Aアドバイザリー
  • 2019.02.14
  • Webセミナー
  • バリュエーション

評価アプローチとメリット・デメリット、算定方法の種類

「企業価値評価の基礎」2/6
・評価アプローチとメリット・デメリット
・評価アプローチごとの算定方法
①インカムアプローチ(DCF法、配当還元法)
②マーケットアプローチ(市場株価法、類似上場会社法(乗数法)、類似業種比準法)
③コストアプローチ(純資産法)
・評価アプローチ選定と留意例
①評価対象会社のライフステージ
②会社の継続性に疑義があるケース
③知的財産等に基づく超過収益力を持つ会社
④類似上場会社のない新規ビジネス

 

「企業価値評価の基礎」より
2017年7月19日収録

 

【全6回】
第1回 事業価値、企業価値、株主価値の違い
第2回 評価アプローチとメリット・デメリット、算定方法の種類
第3回 DCF法の概要と計算例①(DCF法の概要、割引率の算定)
第4回 DCF法の概要と計算例②(フリーキャッシュフローの算定、DCF法の算定)
第5回 類似上場会社(乗数)法の概要と計算例
第6回 純資産法の概要と計算例

※順次配信予定

 

〔関連コンテンツ〕

◆Q&A解説「事業価値、企業価値、株主価値の違い」

◆Q&A解説「企業価値評価を行う目的」

◆Q&A解説「企業価値評価アプローチの分類」

◆Q&A解説「評価アプローチごとの算定方法」

◆Q&A解説「評価アプローチ選定における留意点」

◆Webセミナー「財務デューディリジェンス(財務調査)の実務」

  • 野村 昌弘 /公認会計士、税理士
  • アヴァンセコンサルティング株式会社 代表取締役
  • 事業承継型M&A、上場会社(国内)M&A、ベンチャーM&A、組織再編成、事業再生、財務税務DD、バリュエーション、スキーム策定、M&Aアドバイザリー
  • 2019.03.19
  • Q&A

中小企業の財務DD(財務デューデリジェンス)の成果物

Q

これまで報酬を得て財務DDを実施したことがありません。どの程度の成果物を出せばよいのか分かりません。ご教授宜しくお願いします。

 

 

[関連コンテンツ]

◆Q&A解説「中小企業M&Aの財務DD(財務デューデリジェンス)報酬額(費用)の相場」

◆Q&A解説「財務デューディリジェンス(財務DD)の具体的内容、粉飾決算リスク」