2021.11.02

会社解散後清算人に就任した代表取締役に対する退職給与【税理士のための税務事例解説】

事業承継やM&Aに関する税務事例について、国税OB税理士が解説する事例研究シリーズです。

今回は、「会社解散後清算人に就任した代表取締役に対する退職給与」についてです。

 

 

※このページでは「質問」のみご紹介いたします(回答は本文ページにてご覧ください)

 

 

 

[質問]

1. 支給した役員退職金が、法人税法上も「退職金」として是認されるか。

 

2. 経緯
①A㈱の代表取締役甲は諸般の事情により、法人を解散することを決断しました。
②A㈱の営業権を譲渡して、1億円の資金を得ることができる予定です。
*営業権の取得価格はありません。
③A㈱を解散し、役員退職金として「6千万円」を受給することとしました。
解散を決議した株主総会で、同時に上記の役員退職金支給を決議します。
④甲は、A㈱の清算人に就任します。

 

3. 確認したいこと
①甲は、A㈱の取締役は退任しますが、直ちに清算人に就任します。
甲に支給した退職金は「役員退職金」として認識されるのでしょうか。
引き続き「清算人(役員)」に就任することで、退職したとはみなされないのでしょうか。
②資金繰りの関係で、当該退職金の半分は清算中の事業年度において支給します。
支給の時期も、税務上の判断に影響を与えますか。