2020.08.11

M&A実務の流れや手順(進め方)に関するM&A用語入門解説が追加されました[用語の意味がわかりやすい!M&A用語入門解説]

[用語の意味がわかりやすい!M&A用語入門解説]

M&A実務の流れや手順(進め方)に関するM&A用語入門解説が追加されました。

 

<追加用語>

■ファインディング

■エグゼキューション

■クロージング

■基本合意書

■最終契約書

■トップ面談

■プロセスレター

■ノンネームシート

■インフォメーション・メモランダム

 

 

 

■ファインディング


ファインディングは、M&Aの対象となる企業を探すことです。M&Aにおいては、まず戦略を決定し、その後戦略に合致する会社を見つけます。広範囲の条件で会社をリストアップし、徐々に詳細な条件により絞り込んでいく選び方(スクリーニング)をすることが一般的です。相手会社の規模・収益性・成長性といった数値に表すことができる条件でまず会社を広範囲にリストアップします。その後相手会社の経営方針や経営者の意向、組織文化といった数値化が難しい条件で候補を絞っていくやり方があります。文章を見ただけでも大変な作業であることが分かりますね。そのため複数の案件を抱えている専門の仲介会社に依頼をするケースや、仲介会社が案件を持ってくるケースもよく見られます。

 

 

 

■エグゼキューション


M&Aにおける一連の管理・手続等を実行することです。M&A案件を成功までフォローするイメージですね。スキームを構築し、各契約ドラフトを作成し、バリュエーションやデューデリジェンスを取り纏めることになります。M&Aには多くの局面がありますが、多大な労力をかけてM&Aプランを実行出来るレベルに落とし込むフェーズです。

 

 

 

■クロージング


M&Aにおける最終的な手続のことで、最終契約書に基づいて経営権の移転を完了させることです。なお、各資産負債の譲渡や代金の支払等、行うべき業務が非常に多いことから、最終契約日と実質的なクロージング日は一定期間あることが多いですね。法律に基づく様々な手続を行う必要がある、非常に重要な段階となります。

 

 

 

■基本合意書


買収や統合の方向である程度合意ができた場合に締結する合意書です。LOI:Letter of IntentやMOU:Memorandum of Understandingと略されることがある、重要な契約書です。M&Aの計画段階でターゲット会社に接触した後、少なくとも買収おける重要な点で合意しており、よほどのことでも起こらない限り最後まで進める意思表示でもあります。

 

多くの場合、以下のような事項を基本合意書に纏めます。

●M&A取引の基本的な合意内容

●価格に関する事項

●M&Aの方法や条件

●買収資金の調達方法

●M&Aを行うことによる相乗効果(シナジー効果とよく言われます)

●役員や従業員の雇用条件

●スケジュール

●有効期間、訴訟時の対応等その他の事項

 

優先交渉権や独占交渉権等を盛り込むこともあります。自社と相手会社の状況に合わせて、交渉した内容を盛り込んでいきます。

 

 

 

■最終契約書


M&Aで経営権の移転を完了させるための契約書です。各デューデリジェンスやバリュエーションの結果を踏まえて、まずはM&Aを進めるべきかどうかの判断をします。進めると決めたら諸条件を詰めていき、最終契約書に全てを落とし込みます。価格・条件を交渉し、表明保証、特別補償条項や価格修正条項を合意の上最終契約書を締結します。様々なリスクを予防し、万が一の事態に備えるためにも、この買収契約書はとても重要な契約書となりますので、弁護士と詳細に詰めていくことになります。

 

 

 

■トップ面談


各企業の経営者同士が行う面談会議です。買い手と売り手両者が相手について理解を深め、疑問を解消することが最たる目的で、数字だけでは分からない部分を埋める会議となります。タイミングとしては買収や統合の方向で合意ができた場合に締結する基本合意書締結前が多く、やはり実際に会って話を進めるかどうかを決めるマネジメント層が多いです。工場や事務所の視察を伴うこともありますが、M&Aは企業戦略の中でもトップシークレットな事項となりますので、M&Aと分からないような視察であったり、従業員がいない休日に行われたりします。

 

 

 

■プロセスレター


売り手側から提示する、案件の概要、プロセスの進め方、手順、スケジュール、希望条件等をまとめた資料です。特に入札形式のM&Aにおいて作成される書面で、入札に関する案内書と言えますね。売り手側のフィナンシャル・アドバイザー(FA)が作成することが一般的です。M&Aの初期段階資料ではありますが、機密情報が詰まっているため秘密保持契約締結後の提示となります。

 

 

 

■ノンネームシート


社名が特定されない範囲で対象会社の情報を纏めた資料です。入札形式のM&Aにおいて作成される書面で、情報漏洩リスクを踏まえた匿名性のある資料です。多くの場合、業種(業界)、地域、財務情報(売上や利益)、従業員数、M&A希望理由、希望時期等が記載されています。まずはノンネームシート資料で興味を持つかどうか、入札形式のM&Aはここから始まります。

 

 

 

■インフォメーション・メモランダム


M&A対象となる企業・事業等に関する情報を記載した資料で、企業概要書や案件概要書とも言います。Information Memorandumの頭文字を取って、IMと略すことがあります。ノンネームシートで興味を持った企業は秘密保持契約を締結し、会社沿革、概要、財務諸表、将来の事業計画等が記載されているIMを入手します。買い手はIMを見て入札するかどうか、入札する場合はどのような金額にするかを検討していくこととなります。多くの場合、1次入札と2次入札に分かれており、IMは1次入札のための資料となります。1次入札を通過した企業はデューデリジェンス等を経て、2次入札金額を決めていくこととなります。