用語解説

法務デューデリジェンス② とは

法律関係の詳細な調査が法務デューデリジェンスです。

 

企業活動には契約関係や人事問題はもちろん、許認可や関連資産、関連会社、訴訟等、様々な法律分野に関する活動が含まれています。

 

会社存続の合法性やビジネスの合法性はもちろん、事業遂行に際して法令違反がないかどうか、会社法は遵守されているかどうか、経営する上で法律上の問題はないかといった観点で調査を行います。

 

デューデリジェンスに際しては、財務・税務チームと法務チームで連携を取って、対象会社の事業内容を調査していきます。財務・税務上の問題が法務に影響を与えることは多いですし、法律上の問題を数値に落とし込む必要がある場合も多いためです。

 

よくある例として、チェンジオブコントロール(COC:Change of control)条項が挙げられます。チェンジオブコントロール条項とは、買収予定の会社の主要取引先との契約書において、経営権の移動があった場合の対応が記載されている条項です。会社が取引先と交わしている契約を解除せざるを得なかったり、契約相手に対して事前の承諾が必要となる場合、事業計画分析に多大な影響を与えます。法務デューデリジェンスで確認している「主要な相手先との取引がなくなる可能性」を、財務デューデリジェンスのリスクに落とし込むことになります。

 

 

 

解説:清水寛司(公認会計士)

 

 

 

[関連ワード]

・表明保証条項

・人事労務デューデリジェンス