「総合解説 個人と法人の事業承継税制」 6/11
Ⅱ 新事業承継税制の実務と留意事項(パネルディスカッション)
6.後継者(受贈者)
・複数後継者の問題点(贈与による承継の場合) 等
「総合解説 個人と法人の事業承継税制」より
2019年6月18日収録
【全11回】
Ⅰ 個人版事業承継税制の概要と実務に与える影響
1.個人版事業承継税制創設の意義
2.個人版事業承継税制の概要
Ⅱ 新事業承継税制の実務と留意事項(パネルディスカッション)
11.平成31年度税制改正における留意点、今後の活用における実務上の課題
【講義内容】
平成30年に事業承継税制の特例措置が創設されたのに続き、平成31年度税制改正において個人事業者の事業承継税制が創設されました。中小企業者数の減少傾向に歯止めがかからない理由として、とりわけ小規模事業者、個人事業者の廃業が急激に進んでいることが挙げられます。
前半では、このような状況を打開するために創設された個人版事業承継税制について、税制創設を要望した日本商工会議所の税制専門委員会学識委員である講師が、その制度の概要と問題点、従来から存在する小規模宅地等特例(特定事業用宅地等)とどちらを使うのが有利なのか、事業承継税制との考え方の違いは何か等について、解説します。
また、新事業承継税制が創設されて1年が経過し、特例承継計画の提出件数は順調に伸びています。ただ、新事業承継税制は適用期間が10年であることから贈与税の猶予制度として生前対策として実行すべきだと理解しているものの、その仕組み・手続きが難解で、提案に躊躇している専門家、実行(贈与)に踏み切れていない経営者も多いのではないでしょうか。
後半では、新事業承継税制はどこがどう変わったのか、どのように進めていけば良いのか、進めるにあたって注意しておかなければならない点は何か、適用にあたっての盲点はないのか等について、従来から事業承継税制に積極的に取り組み、また、旧事業承継税制及び新事業承継税制の成立・改正に関与してきた専門家が、パネルディスカッション形式で解説します。
パネリスト:玉越賢治(税理士)、伊藤良太(弁護士)