用語解説

プロラタ方式 とは

プロラタ方式とは、「比例配分できる(Proratable)」の略称で、企業が複数の金融機関から借入をしている場合に、返済額を借入残高等に応じて比例的に決めて返済する方式のことである。このような方式がとられるのは、リスケの際に複数の金融機関の間で不公平が生じないようにするためである。会社更生や民事再生等の法的整理の場合は、債権放棄の金額(割合)を、総債権額から担保権(別除権や更生担保権)によって担保された債権額を控除した金額を基準として、プロラタ方式により決定することが一般的である。私的整理の場合は、債務者と債権者間および債権者相互の私的な話し合いの中で、金融支援が決定されるものであるため、必ずしも法的整理と同様の方法がとられるわけでなく、担保権を考慮しない純粋な借入残高プロラタ方式を用いられる場合や、金融機関によって割合に差を設ける場合等がある。

 

 

解説:氏家洋輔(公認会計士・中小企業診断士)