会社更生法とは、法的整理の中での再建を目的とした倒産手続きである。
会社更生法に基づく会社更生手続きの対象は、株式会社に限定され、持分会社や個人企業はその対象とはされていない。主に大規模な株式会社の再建手段として運用されている会社更生手続きであるが、手続きが厳格で再建までに時間がかかりすぎることや、原則的に経営陣は退陣しなければならない等、明確に経営陣へ責任追及が行われる点から、民事再生手続きと比較して事例は少ない。中小企業での会社更生法の活用が進まない理由の一つとして、多くの中小企業は同族企業であり、経営陣が退陣すると事業そのものが成り立たなくなってしまうことが考えられる。
解説:氏家洋輔(公認会計士・中小企業診断士)